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高変形能を有する極軟鋼せん断パネルダンパーの開発

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高変形能を有する極軟鋼せん断パネノレダ、ンパーの開発

DEVELOP九1ENTOF HIGH DUCTILITY LOW YIELD POINT STRENGTH STEEL SHEAR PANEL DAMPER

張超鋒*青木徹彦紳

Chaofeng ZHANG* Tets出 koAOKI**

ABSTRACT Low yie1d point s仕engthstee1 100 (L YP 100) was wide1y app1ied to the

metallic shear panel damper. To deve10p function separate damper with LYP100, panel shapes,

1inks ofthe企ame:fixture and vertica1 ribs which a能ct仕ledeformation capacity of the damper were investigated by static cyclic 10ading tests

τ

'he test results show仕latthe deformation

capacity can be improved great1y by al1eviating也estress concen回tion10cating at the pane1

comers. The 1argest mean shear strain 70% was achieved by optimizing血eparameters. Keywords:極軟鋼,せん断パネノレダンパペ 応力集中,画像ひずみ計測,繰返しせん断載荷 Low-yield-strength steel, shear panel damper, stress concentratio,nstrain imaging process, cyc1ical shear loading 1. はじめに 1995年の兵庫県南部地震では,高速道路,鉄道 の高架橋など多数の重要公共構造物が崩壊し,都 市機能を麻揮させ,復旧作業に大きな支障となっ た.そのため,大規模な地震が生じたとき,構造 物に局部的な損傷を許したとしても構造物全体 の機能を維持することが重要である [1].特に高 架高速道路の橋脚は,地震時に最も損傷を生じや すいため,地震力によって繰り返し外力を受けた とき,エネノレギー吸収能力があり,変形が大きく なっても耐荷力を保つことが要求される. 高架高速道路の耐震性能を高めるためには,免 震支承が有効である.免震支承としては,現在で ゴ、ム支承が主流になっているが,重量トラック等 による交通震動により照明柱や標識柱の基部の 疲労破壊が生じるという新たな問題が生じてい る.さらにゴム支承の場合,桁遊間も大きくなり, 伸縮装置も大変形用のものが必要になるといっ た問題が生じている. 愛知工業大学生産・建設工学博士後期課程 (干470・0392愛知県豊田市八草町八千草 1247) **第 2種正会員 工 博 愛 知 工 業 大 学 教 授 (干470・0392愛知県豊田市八草町八千草 1247) 一方,橋脚と上部工の聞にせん断型ダンパーを 取り付けた場合,ある一定以上のせん断力が作用 したとき,ダンパーがヒューズ機能として働き, せん断力以上の荷重は橋脚に作用しない.また地 震による作用力は,予想しがたい大きなバラツキ を有するが,ダンパーを用いることにより,橋脚 上部に作用する力の大きさは任意の一定値に定 めることができるため,橋脚の設計上極めて好都 合となる.すなわち,橋脚に大きな破損を生じさ せず,地震後の補修も不要で,高速道路橋の機能 が直ちに発揮できる橋脚を設計できると考えら れる. 従来の極軟鋼せん断パネルダンパーに関する 実験的研究で得られている最大せん断変形能力 は12%-50%前後である [2δ]. 中高層ピル等にせ ん断パネノレ形ダンパーを設ける場合,一般にダン ノfーは各層に設けられるから, 1層での平均せん 断ひずみは数%程度でよい.同様にアーチの端柱 トラスに設ける場合も高さ方向に数段で用いる ことができるため,平均せん断ひずみは数%程度 の繰返しに耐えればよい.しかしながら,ダンパ ーを高速道路高架橋の上部工と橋脚上端聞に設 ける場合,例えば,免震ゴム支承では支承高さの 250%の大きさの水平変位が生じることがあり, 従来のせん断パネル形ダンパーで考えている以

(2)

上に非常に大きなせん断ひずみに耐えることが 求められる. 大変形能力を有する極軟鋼せん断パネル形ダ ンパーの開発は劉ら[5]により行われており,最 大変形能力は平均せん断ひずみで50%に達して いる. 本研究ではそこでの研究を基に,それらをさら に発展させ,様々な改良・試行を行って,より大 きな変形能力を有するダンパーの開発を行う.

2

.

実験計画および方法 2.1 実験供試体 せん断パネノレに用いる材料は極低降伏点鋼(極 軟鋼)(LYP100)で,明確な降伏棚が表れないため, その降伏応力σyは 0.2%オフセット値とし, (J 0.2=100.1N/mm2を得た. この値は,一般的な鋼 材である SS400材の約1/3の大きさであるが,伸 び変形量は約3倍の60%以上ある. 実験で用いる一般的な供試体の様子を図 1に 示 す . パ ネ ル の 基 本 寸 法 は , 高 さ D を 板 厚 tw(12mm)の12倍の 144mmとし,幅Wを板厚 tw の15倍の 180mmとした.パネルの上下端には板 厚 28mmのSS400材の補強材を,また左右端に は縦リブを脚長 10mmで溶接する.溶接部を除く パネルの純寸法は,高さ D'=124mm,幅 W'ニ 160mmとなる.従来の研究で用いられている低 降伏点鋼せん断ダンパーの幅厚比 D'/twは 30か ら50程度がほとんどで,今回の供試体の D九v ニ 10はそれらと比較し,かなり小さな幅厚比で あるため,座屈は生じにくい.以後の試験シリー ズごとに試験体の諸寸法を多少変化させていく. 本研究ではパネノレ上下端に取り付けた部材を 補強材と呼び,またパネノレ左右に取り付けた部材 上端リンク結合部材 パネノレ補強材 縦Pブ パネノレダンパー リンク 下端リンク結合部材 固定プレート を縦リブと呼ぶことにする.パネルの上下端の補 強材にはさらに図1に示すように,リンク結合板 (板厚32mmX幅100mmX長さ 546mm)を溶接し, この板にパネノレ上辺を面内で水平に平行移動さ せるため,パネノレの左右に 2対のリンクを設ける.

2

.

2

実験計画の概要 はじめに,図 1に示すノくネノレ両側に設けたリン クとパネノレ両側の縦リブの長さと使用材料の検 討を行うために 5体の試験体を作った.これを実 験グループ 1とする. 従来の研究 [6~8] により繰返しせん断載荷の結 果,パネルの隅角部に応力集中が生じ,最終的に パネノレ

4

隅にクラックが発生し,終局状態を迎え ることが明らかにされている.そこで,せん断変 形能力を向上させるため,板厚 12mmの板からパ ネノレの中央部を削出した形状のパネルを 5体っ くり,載荷試験を行う.これを実験グ、ループ 2 とする. 実験グループ 2の実験の結果,パネノレ部分にせ ん断変形による座屈変形が見られた.そこで、実 験グループ1と実験グループ2の中で最も変形能 力高い供試体を基本として,板厚24mmから中央 部を削り出し,応力集中を改善した 6体の供試体 を試験する.これを実験グループ3とする. 実験グループ 3の実験の結果,パネノレとパネノレ 上下端に付けた補強材の聞に溶接亀裂を生じた ため,補強材を溶接で付けることをやめ,補強材 部分を母材からパネルと連続して削出した 4体 の供試体を製作する.これを実験グループ 4とす る. 最後に,実験グループ 4の中の高変形能力をも っ代表的 I体の供試体を用い,縦リブ形状がパネ ノレのせん断変形能力へ与える影響の検討を行う, これを実験グループ 5 とする. 以上の実験の流れを 図 2にまとめる.以下 に各実験グループの試 験体の詳細を述べる. 2.2.1 リ ン ク 長 さ と 材 料および縦リプ長さと 材料(実験グループ1) 1)リンク長さと材料 (a)立面図 (b)側面図 (c)縦リブ 図1 パネノレダンパー供試体の構造 せん断パネノレの左右 に設けたリンク(函 1参 照)は半円状にしか動 2/16

(3)

一 レ 一 J 引一味一泊 -一 ノ 一 一 い一土二回 /竺則一

2

f -山 円 一 l L 膨一部一厚 実一サ一板 τ 1 1 -f L 高変形能力供試体を基本供試体とする

[ 実験グループ3

1

i

I

自JI出リブ形パネノレ

I

i

: (板厚24mm→12mm) : l

二二工二二二:

実験グループ4 │削出補強材形パネル

1

:

(板厚24mm→12mm) :

-

]

-

I 実験グループ5 1

:

I

リブ形状

1

:

: (横谷形50) : 図2 実験計画の概要 かないため,パネノレの働きはリンク長さの影響を 受けると思われる.そこでリンクの有効長さL(穴 と穴の距離)をパネル高さ(D=144mm)と同じとし たもの(L=D),およびリンク上下端接合部材の幅 の中心距離としたもの(L=290mm,L=2.2D)の 2 種用意する.リンクの断面寸法は,厚さド25mm, 幅bニ 50mmとし,穴径d=24mmとする.これら ~

5

1

3

5

凶 A A ﹁捌一則 B.B 「言│苦 創 刊 L B呂 (的基本形A (REC・LS290) 舗同 零 細 間 鐸 ロ ロ 守 目 的 L のリンク効果の実験には図 3(a)に示す基本形供 試体(REC)を用いる.これを表 1のGroupl欄の No.l,2に示す.NO.l供試体は長リンクを用いた もの, No.2は短リンクを用いたものである. 実験後, 88400材のリンクの穴径に約2mmの 変形が見られたため,リンクの使用材料を8M490 材に換え,さらに幅を60mmに増加し,穴径30mm とした.また有効長さをさらに 124mm(L=D',D': パネル有効高さ)と 310mm(L=2.5D')としてパネ ノレの変形能力についての再検討を行った.これら を各1体ずつ用意した.これを表1のGroupl欄 のNo.3,4に示す.パネル供試体は前と閉じであ る. 表 1 の NO.l~4 の各供試体名はせん断パネノレ (REC)の後にLink88400,長さ144mmの略L8144, あるいはLink8M490,長さ 124mmの略LM124 のような記号を付している. 2)縦リブの長さおよび材料 長さおよび材質の異なる 2種類の縦リブを付 けた供試体の実験を行う.図3(a)に示す基本供試 体 Aはパネノレ上下の88400の補強材の全高まで, 材質LYPI00の縦リブ(t=12mm,60X200mm骨形) が伸ばして溶接されている.図3(b)の供試体では, 材質88400の縦リブ(七=9mm,50 X 144mm長方形) がパネノレの高さと等しく,溶接接合しであるが、 上下の補強材には溶接されていない.すべての供 試体で,溶接材料はJI8Z 3313 (軟鋼,高張力鋼 および低温用鋼用アーク溶接フラックス入りワ イヤ)を使用した. 図3(b)のパネルがせん断変形するとき,縦リプ は傾くが,リブ自体に曲げ変形は生じない.しか し,パネノレ隅角部に応力が集中する恐れがある. 一方,図3(a)の基本形供試体A ではパネルがせん断変形する とき,縦リブのパネル上下の補 強材に溶接固定された部分は 変形せず,パネノレ部分の縦リブ は傾くから,せん断変形の繰返 しによって縦リブがパネノレ隅 角部で繰返し曲げを受けて破 断する可能性がある.よって図 3(a)縦リプには,伸び能力の大 きいLYPI00を用いている. 以上を実験No.l,5として表 1に示す.No.5の供試体名は (REC)の後に, Rib 88400の省略 r A.A 198 180 B.B (b)短い縦リブ (REC・RS400) 図3 実験グループ1(リンクとリブの長さおよび材料)のパネル組立図

(4)

I

R

S

4

0

0

J

を付記する.

2

.

2

.

2

中央部を削去したパネル(実験グループ

2

)

せん断パネルの隅角部の応力集中による亀裂 を生じにくくすることは,変形性能を高める上で 最も重要な点である.応力集中を隅角部からパネ ノレ中央部に分散させるために,板厚

12mm

の板か ら図 4(b)~(り示すようにパネルの中央部を薄く削 った 5種類の形状の供試体を製作した. 同図(司は削り出しを行わない前述の基本供試 体

A

(

R

E

C

-

L

S

2

9

0

)

であり,縦リプの局所的曲げ部 分と隅角部の溶接部分が重なり,リブに曲げ破断 が生じやすいと考えられる.同図(b)は中央部の 板厚

12mm

を両面から

l

.5

mm

削り,平坦部を

9mm

とした横谷形パネル(VAL-H)で、ある.同図(c)はパ ネル左右端の溶接部の応力を低減するため,四辺 を厚くした盆形供試体

(

T

R

Y

2

0

)

である.パネノレ部 の板厚は横谷形パネノレと同様

9mm

である.同図 (d),(e)はパネルの局部せん断座屈を防ぐため,パ ネル全体を一様に削るのではなく,両面から 1.

5mm

縞 形 に 削 っ た も の で , こ れ を 縦 縞 形

(

S

T

R

-

V)と横縞形

(

S

T

R

-

H

)

と呼ぶ.同図(f)は隅角 部の応力集中を緩和する効果を期待し,パネノレに 件4内 晶 " " レ,/ :--... 穴を開けた穴あき形

(

H

O

L

)

である. 実験グ、ノレープ2の各供試体名は,表1のGroup2 の欄に示すようにパネノレ形状の英文名の省略記 号を用いる.図

4

(

c

)

の盆形

(

T

R

A

Y

)

I

T

R

Y

J

の後 に上下端の厚い補強材部分の高さ

20mm

を追記し,

TRY20

としている,後の実験でこの高さを大きく したものが現れる.実験グループ2のリンク材料 はすべて

S

S

4

0

0

で,長さ

(

2

9

0

m

m

)

および縦リブ形 状(骨形,図l(a)参照)もすべて共通である.

2

.

2

.

3

削出しりブ形パネル(実験グループ

3

)

実験グループ

1

の実験結果から,最も高い変形 能力を示したリンクは材質

SM490

、長さ

310mm

で、あった,そこで、実験グループ3では,リンクを これにかえ,さらに変形能力の向上のためのパネ ル形状の改善方法を検討する. 実験グループ 1および 2の実験で基本供試体の 縦リブとパネルの溶接部に亀裂が生じたため,板 厚

24mm

の原材から縦リブを残し、パネル部分を

12mm

に削出した縦谷形削出し縦リブ供試体 (VAL-V-NR)および盆形

1

2

削出し縦リプ供試体

(

T

R

Y

I

2

・NR)を製作した.これを図5(a),(b)に示す. また隅角部の応力集中を避けるため,縦谷形の隅

i .._____

i

W

!

~I!

ト " - メ

s.s I I巴1

/' 1/1 II I ¥ s.s (吟基本形A(阻

C

-

L

S

2

9

0

)

(b)横谷形 (VAL・H)

(

c

)

盆形

2

0(

T

R

Y

2

0

)

A-A 縦リブ (の縦縞形

(

S

τ

R

-

V) (ゆ横縞形 (STR-町 (f)穴あき (HOL) 図4 実験グループ2(板厚12mmから中央部削出し)パネノレ組立図

4

/

1

6

(5)

に円弧フレアを付けたフレア S縦谷形供試体 (V AL-V-AS-NR)と フ レ ア R 縦 谷 形 供 試 体 (VAL・V-AR回NR)を製作した.これを図 5(c),(d)に 示す.さらに縦リブの効果を調べるためにはじめ の縦谷形削出し縦リブ供試体(VAL午 NR)および 盆形12削出し縦リブ供試体(TRY12・NR)にさらに 幅60mmの縦リブを溶接したものを2体用意した. これを図5(e),(りに示す. これらの 6体の削出しリブ形ノミネルを実験グ ループ3の供試体とする.各供試体名は削出し縦 リブのままで,新たに外付け縦リブを付けない場 合,パネノレ省略名の後に INo

R

i

bJの省略 INRJ を追加した.これを表lのGroup3の欄にまとめ る. 2.2.4削出し補強材形パネル(実験グループ4) 実 験 グ ル ー プ 3の 縦 リ ブ 付 縦 谷 形 供 試 体 (VAL-V)および盆形12供試体(TRY12)(図5((は(f) 参照)では、パネノレ上下端に溶接接合した補強材 とパネルの隅角部の溶接交点があり,その部分で は熱影響による材質脆化や亀裂が生じやすかっ た.そこで,パネル上下の補強材を溶接するかわ 180 りに,削出しによりパネノレ部と補強材を連続して 製作するタイプの供試体を製作した.前と同様, 元の板厚は24mm,パネル平坦部板厚は 12mmで ある. 実験グループ 3との違いは,実験グループ 3 では基本的に縦リプを削出したのに対し,実験グ ループ 4では上下の補強材を削出したこと,およ びすべての供試体に縦リプを溶接した点である. 図 6(a)は削出し補強材の高さが 28mmの横谷形 28供試体(VAL幽H28・BON60)で,同図 (b)はパネル の四辺を厚くし,中央部のパネノレを薄く切削し, 4辺を強化した盆形33供試体(TRY33・BON60)で ある.さらに図 6(c),(d)に示すように縦リブの幅 を60mmから 72mmに増加させ,さらに削出し 補強材の高さを28mmや33mmから 50mmに増 やした横谷形50供試体(VAL・H50・BON72)および 盆形50供試体(TRY50圃BON72)を製作した. これら 4体の削出し補強材を有するパネノレを 実験グ、/レーブ"4の供試体とする.各ノ〈ネノレ名はパ ネノレ上下端の補強材の高さをパネノレ名の後に追 加し,また各供試体名は縦リブの省略名をパネノレ 28 。 N F司 240 24

dr

~I

正k

(吟縦谷形削出し縦リブ (VAL-V-NR) (b)盆形12削出し縦リブ (TRY12,・NR) (c)フレアH縦谷形 (VAL-V-AS-NR) 「ー 240 124 (のフレアR縦谷形 (VAL-V-AR-NR) (e)縦谷形 (VAL-V) (f)盆形12 (TRY12) 図5 実験グループ3 (板厚24mmからリブを削出した形)パネル組立図

(6)

名の後に追記する.これを 表 1のGroup4の欄にまと 苓 める.

2.2.5異なる縦リプ形状パ b

設 ネノレ(実験グループ5) これまでの実験によっ て,縦リブ付き供試体では パネノレ隅角部付近の縦リ ブが破断し,荷重低下が生 じたものがあった.隅角部 付近の応力集中の改善方 法のーっとして,縦リブ上 下端部の応力集中を避け るため縦リブ中央部の幅

あるいは厚さを削って,中

E

E

央部分の応力を高めると 謹 ,-A-A 204 (め横谷形28 (VAL-H28-BON60) ,-A-A 204 τ而 ょいと思われる.そこで、 縦リブ形状として図 7 に 示す4種を試みる.図7(a) は長方形の標準形で,間図 (b),(c)は縦リブ中央部の幅 を約1/2に細くしたもので, 同図(のは縦リブ中央部の 板厚を1/2に薄くしたもの である. どの供試体もこれらの 縦リブをつけるパネルは 実験グループ 4 の中で最 も変形能力が高い横谷形 50パ ネ ル(VAL・H50)を用 いる.これら 4種のリブ付 けパネノレを実験グノレープ5 とする.表1のGroup5の 欄に示すように,各供試体 名はパネル形状(VAL-H50) の後に縦リプ形状の英文 名の省略名を追記する. 以上全実験グループの供試体の詳細を表 1に まとめる. B-B L B-B 24 存 割 問 世 仲 ﹂ 迫 霊 口 口 ↑ 的 、 r J (b)盆形33 (TRY33-BON60) 容 相 同 恒 骨 J 召還 口 口 F 回 ﹀ l d

(c)横谷形50 (VAL-H50-BON72) (d)盆形50 (TRY50・BON72)

図6 実験グループ 4(板厚24mmから補強材を削出した形)パネル組立図 72 ~III~ 72 ' " r、 - w - w H 。 刊 } ︻ 暗 唱 W N

'

"

t、

判長方形 (REC) (b)円弧 (ARC) (c)骨形 (BON) (d)削出形 (SHP) (VAL-H50-阻 C72) (VAL明H50-ARC72) (VAL-H50・BON72)(VAL-H50-SHP 72)

図7 実験グループ5のリブ形状(パネル形状平谷形50) 荷重はアクチュエータに取り付けられている ロードセノレで計測する(精度 0.5kN).水平変位は ダンパーの上下端にそれぞれレーザー変位計を つけ,これらの差をダンパーの水平変位とした. 2ふ2載荷パターン 載荷は図 9 に示すように変位振幅を漸増繰返 して与える.基準の平均せん断ひずみ(水平変位/ 有効高さ)を::t

5%

とし,制御速度は約

O

.5mm1

s

と する.実験は水平荷重が最大荷重の 90%以下に 低下するか,致命的な損傷が起きた時点で終了と する.

2

.

3

実験方法 2ふ1載荷装置および計測 載荷装置を図 8に示す.せん断パネルの下端を 載荷装置に固定し,上端に水平繰返し力を与える. 水平力は 200tf静的アクチュエータにより与えた.

6

/

1

6

(7)

2ふ3ひずみ分布を把握するため画像処理 せん断パネノレ内のひずみ分布状態を知ること は大変形能力を有するせん断ノfネルダ、ンパーの 開発に重要なことである.そこで文献[8,9]では画 像計測技術を開発し,ひずみの分布状態を2次元 的に把握する方法を提案している.従来のひずみ ゲ、ージで、はパネル内のひずみの面的な広がりを 把握するには大量のゲージが必要で、あった.また ダンパ}のような大ひずみ領域で,しかも繰り返 し変形を生じる場合は,もはやひずみゲージや接 表1 供試体

Group No 記 号 パネ/レ Panel Shape

形状 l REC-LS290 2 REC-LSI44 Groupl 3 REC-LM310 長方形 Rectangul旺 4 REC-LMI24 5 REC-RS400 (1) REC 長方形 Rec匂ngular 6 VAL-H 横谷形 Horizon Valley 7 τRY20 Group2 盆形20 Tray20 8 STR-V 縦縞形 Vertical Stripe 9 STR-H 横縞形 Horizon Stripe 10 HOL 穴あき形 Hole 11 VAL-V-NR 縦谷形 Vertical Valley 12 TRYI2-NR 盆形12 Trayl2 13 V泣,-V-AS-NR フレア付S Vertical Valley 縦谷形 Arc Straight Group3 14 VAL-V-AR-NR フレアイ寸R Vertical Valley 縦谷形 ArcR 15 VAL-V 縦谷形 Vertical Valley 16 TRYI2 盆形12 Tray12 17 V AL-H28-BON60 横谷形28 HorizonValley28 18 Group4 TRY33-BON60 盆形33 Tray 33 19 V AL-H50-BON72 横谷形50 HorizonValley50 20 TRY50-BON72 盆形55 Tray50 21 V AL-H50-REC72 22 VAL-H50-ARC72 Group5 横谷形50 HorizonValley50 (19) V AL-H50-BON72 23 V AL-H50-SHP72 200tアクチュエータ 図8 実験装置 有効 リンク材料 高さ と長さ SS400悶290 SS400-144 120 SM490-310 SM490-124 SS400-290 120 SS400-290 120 120 160 SM490-310 160 120 120 120 SM490司310 132 120 SM490-360 120 120 SM490-360 上端載荷はり 縦リブ 形状と幅 Bone60 Rectang叫 旺50 Bone60 None Bone60 Bone60 Bone72 Rectan伊llar72 Arc72 Bone72 Shaped72 主 主 20 ,:t; 15 I'" 10

;

:

:

5 盗 ?ミろ ~ -10 -15 -20 検討内容 リンク長さと材料 (基本形パネル) 短SS400縦リブ 基本形パネル 中央部削去した パネル (パネル板厚 12mm→9mm) 削出リブ形パネル (パネル板厚 24mm→12mm) 削出補強材形 パネル (パネ/レ板厚 24mm→12mm) 長方形リブ 円弧リブ 骨形リブ 削出リブ t (sec) 図9 載 荷 パ タ ー ン

(8)

着剤が機能しない.画像計測を用いればこのよう な問題は生じない.画像計測とひずみゲージで計 測したひずみ誤差は小さく,十分な精度でひずみ が計測できることが文献[8]に示されている. 画像計測では,せん断パネノレ実験供試体に予め 白ペイントを薄く噴霧し,上下,左右の各方向に 5mmピッチで径0.5mmの赤色の点を格子状に付 ける.これらの点の移動量すなわち変位増分を高 精度デ、ジタノレカメラで撮影測定し,定ひずみ三角 形要素を用いた有限要素法モデルの変位一ひず み関係式によりひずみを算出する. 3.実験結果および考察 各実験グループの供試体の履歴特性の詳細,破 壊モードとひずみ分布とその考察を以下に述べ る. 3.1リンク長さと材料および縦リプ長さと材料 (実験グループ1)の実験結果と考察 1)荷重-平均せん断ひずみ履歴曲線 荷重,平均せん断ひずみ履歴曲線を図 10(a)~(e) に示す.同図の縦軸は荷重を,横軸は平均せん断 ひずみ(水平変位/有効高さ)を表す.同図(ゅは SS400 長 リ ン ク 付 け の 基 本 形 供 試 体 A(REC-LS290)の結果で,比較のため,その供試 体の最後の 1 サイクルの履歴曲線を同図 (b)~(e) に破線で加えた.SS400材のリンクを用いる場合 の履歴曲線は図10(a),(b)のようになり,リンク孔 の変形により履歴曲線のコーナ一部に若干凹み が現れているが, SM490リンクでは同図(c),(d)に 見られるように,そのような現象は現れなかった. 同 図 (e)の 短 い 縦 リ ブ を 用 い た 供 試 体 (REC-RS400)は図3(b)に示すように縦リブ長さが パネル高さ分しかないため,パネノレ隅角部から早 期に亀裂が生じ,履歴曲線は,破線で示す基本形 供試体A(REC-LS290)に比べ,荷重,変形とも著 しく低下し,形状も矩形からくずれている.他の 4体は,ほぽ矩形となっている. 2)最大荷重と変形能力の比較 実 験 で 得 ら れ た 最 大 帯 重 と 変 形 能 力 を 図 1l(札(b)に示す.同図(的から,短い縦リブ供試 体(阻C-R8400)を除いて供試体の最大荷重に大 きな差はなかったが、リンク材に 88400材を用 いた供試体より, 8M490材を用いた供試体の方 が、荷重が約10%高い. 図 ll(b)に示す変形能力の比較図を見ると, リ ンクに 88400材を用いたものよりリンク 8M490 材を用いたものの方が,また短リンクより長リン クの方が,変形能力が高い結果が得られた. 3)破壊の様子 破壊の様子を写真 l(a)~(d) に示す.これらから, 実験グループ 1の各供試体の破壊はすべて隅角 部の亀裂である.写真 1(b)では隅角部の亀裂の拡 大により,縦リブとパネノレの聞の溶接熱影響部に 亀裂が生じている.短い縦リブを用いた供試体 (図

3

(

b

)

参照)では写真

l

(

d

)

に示すように,縦リブ は破断していないが,パネノレの左辺に発生する引 張力をリブ、が受け持っていないため,繰返し載荷 の早い段階で、パネル隅角部に亀裂が生じ,耐力, 変形能力とも著しく低下した. 4)ひずみ分布 長,短2体の 8M490リンク材を用いた供試体 の平均せん断ひずみ 45%のときのひずみ分布を 図 12(a),(b)に示す.長リンクパネノレで、はパネル 隅角部の応力集中が左右辺に沿って,短リンクパ ネルで、は上下辺に沿って広がっている様子がわ カミる. 800 800 n υ n U 0 0 4 4 (ZUA)gh 之 0 0 0 0 0 4 4 ( Z A ) S E h H .800 [ , .800 圃60 ・30 0 30 60 .60 ・30 0 30 60 Shear Slrain(%) Shear Strain(%) ( めSS400長リンク (REC-LS290) (b)SS400短リンク (REC-LS144) 800 800 O O O A U n u 泊 守 a a T ( Z U 3 0 O H O -同 0 0 0 0 0 4 4 ( z g g 吉 弘 国30 0 30 60 Shear S国in(%) -30 0 30 60 Shear Strain(%) (c)SM490長リンク (REC-LM310)

(

SM490短リンク (REC・LM124) 800 0 0 0 0 0 4 4 ( R u s s 皆 同 -30 0 30 60 Shear Strain(%) (e)短い縦リブ (REC-RS400) 図10 実験グループ1の履歴曲線 8/16

(9)

短い縦リプ供試体(REC-RS400)の平均せん断 ひずみ 12%のときのひずみ分布を同図(c)に示す. パネル全域で,ひずみが小さく,下辺に沿って大 きなひずみが発生し、写真 1(b)のような亀裂が発 生したことがわかる. 5)考察 リンク材料としてはSS400材より SM490材の 方が高い変形能力を得た.また、リンクの長さに よるパネルの応力分布には大きな違いが見られ なかったが,変形能力は長いリンクの方が平均せ ん断ひずみでは5%高かった. 図 3(b)に示す縦リブがパネルと閉じ高さの供 試体(RS-RS400)の場合,パネル隅角部の応力集中 が大きく,早期に亀裂が入るため,基本形供試体 88400長リンク(REG-L8290) 589 A E n u a u T 4 1 2 1 3 1 e u H 川 H 剛 L L L ひ か か 恒 ι E ﹂ E ﹂ 白 い n n n k h γ h γ h y h v d h v J L V J リ J J 世 田

r

p

C 0 0 0 9 9 4 4 4 中 巾 M m M 川 , 、 、 n b n a 間 T44 紙 悲 576 637 672 短い縦リブ(REG-R8400) 372 最大荷重(kN) (ゆ最大荷重の比較 A(図 3(a)参照)のように縦リブを上下の補強材ま で延長し、溶接した方がよいと考えられる。また, 基本形パネノレの隅角部の局所的曲げ変形は非常 に大きいため,縦リブには靭性が大きい極軟鋼材 料を用いた方がよいと思われる. 3.2 中央部を削去したパネル(実験グループ 2) の実験結果と考察 1)荷重・平均せん断ひずみ履歴曲線 荷重圃平均せん断ひずみ履歴曲線を図 13(a)~(e) に示す.同図中の破線は前と同様,実験グ、ノレーフ。 1の基本供試体A(REC-LS290)の最後1サイクノレ の履歴曲線である.パネノレ厚さを削ったために最 大荷重は低下するが変形能力は若干向上してい る.図 13(e)に示す穴あきパネノレの履歴曲線は最 88400長リンウ(REG士8290) 42 4 0 4 4 1 2 凶 山 叫 f p 山 F ド ﹂ F ト I 畑 作 侭 R h γ 向 ノ 向 ノ ル ル ン 短 町 宮 町 佐 川

ωω

H 4 4 日 K M m M 川 ι ・ n b n b 間 帯 挙 結 越 38 55 50 短い縦リブ(REG-RS400) 25 800 最大平均せん断ひずみ(%) (b)変形能力の比較 60 図11 実験グループ1の荷重,変形能力の比較 (a)基本形 (REC-LS290) (42%) (b)SM490長リンク (c)SM490短リンク (阻C・LM310) (50%) (阻C・LM124) (45%) 写真l 実験グループ1の破壊様子 (の短い縦リブ 阻 C・RS400 (24%)

(10)

大荷重,変形能力ともに低下している. 2)最大荷重と変形能力の比較 最大荷重と変形能力の比較を図

1

4

(

a

)

(

b

)

に示 す.同図(a)から,中央部を削去した供試体の最 大荷重は断面が減少しているために,基本形供試 体よりすべて 13~18 %程度低下しているが形状 の違いによる差は見られない.このような荷重の 低下は,実際のダ、ンパーとしての使用に際しては 全体の肉厚を比例的に増加すれば、あるいはパネ ル枚数を増やせば防ぐことができるため,ダンパ ーの性能上とくに問題とはならない.一方,変形 能力は板厚を比例的に増加しても変化しないか ら変形能力の向上は重要である. 同図(b)の変形図から,盆形

2

0

(

T

R

Y

2

0

)

(

4

(

c

)

参照)の変形能力は基本形と同程度であった.穴 あき供試体

(

H

O

L

)

(

図 4(f)参照)の変形能力は基本 供試体より 8%低下している.これら2体を除く, 他の3体は中央部板厚を削去したことによって, 平均せん断ひずみは約

4%

増加している. 3)破壊の様子 破壊の様子を写真 2(a)~(f)に示す.写真 2(a) は 写真l(a)と同じ基本形である.写真2(b)の横谷形 供試体

(

V

A

L

-

H

)

では縦リブとパネノレの聞の溶接 熱影響部に亀裂が生じた.写真 2(c)に示す盆形

2

0

供試体

(

T

R

Y

2

0

)

も基本形と同様のパネノレ隅角 部からの破壊である.写真2(d),(e)に示す2体の 縞形供試体の破壊モードは両者とも溶接部では なく,パネルの端部位置にある溝部分から亀裂を 生じた.この端部の溝のみ,すこし厚めにすれば さらに変形能力は向上する可能性がある.写真

2

(

りに示す穴あき供試体

(

H

O

L

)

は穴が大きく変形 し,さらに亀裂が生じ,穴と穴の亀裂がつながっ て,大きな変形能力を生じることなく終局を迎え た. 4)ひずみ分布 図

1

5

(

a

)

は横谷形供試体

(

V

A

L

-

H

)

のひずみ分布 であり,パネノレ左側とリブの溶接部の応力集中が 大きいことがわかる.同図(b)は盆形

2

0

供試体

(

T

R

Y

2

0

)

のひずみ分布で,左下隅角部および左辺 に応力集中が見られる.同図(c)は縦縞形供試体

(

S

T

R

-

V)のひずみ分布で,隅角部の応力集中は改 善できたが,左側部分の削り出し溝の部分に応力 が集中し,亀裂が生じパネルの変形能力を大き く向上することができなかった. 5)考察 縦縞形

(

S

T

R

V

)

,横縞形

(

S

T

R

-

H

)

供試体では, 800 ,---t-一ーーー日ー1 800 o o o n u n U 4 4 ( Z ﹄ ) O 己 。 民 0 0 0 0 0 4 4 ( 田 昌 ) 吉 田 両 , ーー・.-ーーーーーーーードーーーー' -8001 1・800 -60 -30 0 30 60 -60 司30 0 30 60 Shear S位 制 (%) Sh田.rS同in (%)

(

a

)

横谷形

(

V

A

L

-

H

)

(

b

)

盆形

2

0(

T

R

Y

2

0

)

800【 I 】 l 800 3400[

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t

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-800 [ J -800 開60 幽30 0 30 60 -60 -30 0 30 60 Sh即 日t問in(%) She町S師団(%) (の縦縞形

(

S

T

R

-

V) 基本形A州(R促ECω) 横谷形(仰VAL白レH同) 霊 盆 形2初0げ(TRY2却

霊縦縞

(STR哨 横縞(STR-H) 穴あき(HOL) 基本形A(REC) 横谷形(VAL慣H) 塁 盆 形 制 鴨 川 ) 霊 縦 縞 ( 叩-V) 横縞(STR-H) 穴あき(HOL) (の横縞形

(

S

T

R

-

H

)

800 0 0 0 0 0 4 4 ( z g g h 。 陥 -800 圃60 -30 0 30 60 Shear S回in(%)

(

e

)

穴あき

(

H

O

L

)

図 13 実験グループ2の履歴曲線 589 479 491 510 502 494

350 700 最大荷重 (kN) (の最大荷重の比較 42 46 42 訪 問 制 限 臨 詰 3 F 掛 山 山 … 山 吋 3掠 46 山 川 州 制 即 日 市 制 作…"""","""""""""""""""""""1""""""46 34

30 最大せん断ひずみ(%) 60 (b)変形能力の比較 図

1

4

実験グループ

2

の荷重,変形能力の比較 10/16

(11)

隅角部への応力集中は緩和されたが,周辺部の断 面変化部の応力が集中することがわかった.横谷 形(VAL回H)供試体は大せん断変形による座屈変 形およびパネノレとリブの溶接部の応力集中が見 られた.パネルの厚さを増せば、変形能力を向上 させることができょう. 3.3 削出リプ形パネル(実験グループ 3)の実験 結果と考察 1)荷重ー平均せん断ひずみ履歴曲線 荷重-平均せん断ひずみ履歴曲線を図 16(a)~(t) に示す.同図の破線は前述の実験グノレープ 1のう ち、変形能力の最も高い SM490材を用いた長リ (a) 基本形 (REιLS290) (42%) (b)横谷形(V:此剛H) (46%) (e)横縞(STR同町 (46%) (t)穴あき (HOL)(24%) 写真2 実験グループ2の破壊様子 F 3 n U F D n U F D 4 I 4 t n L 弓 L 20 5 10 15 20 25 (c) 縦 縞 形 (STR-V)(16%) ンク基本供試体(阻C-LM310)の最後の 1サイク ルの履歴曲線である.同図(吋~(のに示す 4 体はリ ブを削出しただけの供試体で,最大荷重と最大平 均せん断ひずみは基本供試体より著しく低下し ている.同図(e),(t)の履歴曲線は基本供試体のも のとほぼ同じである. 2)最大荷重と変形能力の比較 最大荷重と変形能力の比較を図 17(a),(b)に示 す.同図(吟から縦リブを溶接していない縦谷形削 出し縦リブ供試体(VAL平 NR)と盆形12削出し縦 リブ供試体(TRY12圃NR)の2体の最大荷重は基本 形供試体より 30%低下した.さらに縦リブのな いフレア SおよびフレアR縦谷形の最大荷重は 基本形供試体の 50%程度で最も低い.最も大き な荷重を示したのは新たに外付け縦リプを付け た縦谷形供試体(VAL・V)と盆形12供試体(TRY12) で,断面積はリブの分だけ大きくなっているが, 基本形供試体と同程度である. 変形能力は図 17(b)に示すように,縦谷形供試 体(VAL・v)が基本供試体とほぼ同程度の変形能 力を示したが,その他はすべてこれ以下で、あった. 縦谷形削出し縦リブ供試体(VAL-V-NR)と盆形12 削出し縦リブ供試体(TRY12・NR)の変形能力は基 本供試体より平均せん断ひずみで 10%および 15%低下した.フレアSおよびフレアR縦谷形 は、隅角部の応力集中を緩和するためにフレアを 設けたものであるが,変形性能は増加しなかった (基本供試体より 10%,15%の低下).しかしなが ら,縦谷形削出し縦リブ供試体(VAL-V-NR)とフ レア S縦谷形供試体(VAL-V-AS-NR)は最大平均 せん断ひずみが 45%に達し,極軟鋼せん断パネ ルダンパーの縦リブ、を付けないパネノレで、は最大 変形能力を示した. 3)破壊の様子 破壊の様子を写真 3(a)~(t)に示す.写真 3(a),(b) の縦谷形削出し縦リプ供試体(VAL幽V-NR)と盆形 凋 品 寸 勾 O 内 4 4 1 n u n u n u n u 0.05 5 10 15 10 20 30 0.3 5 0.15 0.2 10 0.1 15 0.1 20 20 40 60 (吟基本形 (REC) (36%) (b)盆形20 (TFl'(20) (32%) 図15 実験グループ2のひずみ分布

(12)

12削出し縦リブ供試体(TRY12・NR)は隅角部の 800 800 削出した縦リブが破断した.フレア Sおよびフ ,-ーー--ー._-再』ー帽ー-.・ー・ー'ー--・.-ー ~I-, ,~---ー-唱』・ー--"ーー明白台』ーー戸--占・.-ー: (z400

5

, レアR縦谷形は円弧部に応力集中が生じた(写真 ) 調 '"

-3(c),(d)).その他の4体供試体の破壊モードはす 呂 ~ II '" -400 !...----一一ー / べてリプの破断ではなくパネルの隅角部から亀 両.400 !.,...---ーーー ーー ーーーーーー一ー---一 ーーー.ーー一ー一ーー・'一 -800 【800 裂を生じた. -60 -30

30 60 -60 .30

30 60 Shear Strain(%) Shear S回in(%) 縦リプをつけた供試体(写真 3(e),(f))は縦リブ (a)縦谷形削出し縦リブ (b)盆形12削出し縦リブ をつけない供試体(写真 3(a),(b))より隅角部の応 (VAL・V-NR) (TRY12幽NR) 力集中が緩和できた.十分な剛性をもっ縦リブ 800 800 がパネノレの変形能力の向上に重要で、あることが ,--"・--司'-・・・『 -ー』ーー---ーー'一ー...--. ,-・・---噌'・'.園町曽 ---勺

i1j ( ) .AZd400 確認できた. E o o 4)ひずみ分布 ~.400 同-400 !.,...---一一一一 , 図 18(司から,盆形 12削出し縦リブ供試体 c_ーーーーーーーー--ーー , 『 ー 一一『弔問"--- ----.幽ー--姐圃劃_, .800 -800 (TRY12・NR)では右下部の隅角部の応力集中が大 -60 .30

30 60 .60 -30

30 60 Shear Strain(%) Shear Slrain(%) きいことがわかる.同図(b)に示すフレア S縦谷 (c)フレアS縦谷形 (d)フレアR縦谷形 形供試体(VAL-V-AS-NR)では,円弧部付近の応

(VAL・V-AふNR) (VAL-V-AR-NR)

力集中が大きいことが明らかで,その部分に亀 800 800 裂が生じて変形能力の向上が見られなかった.

;

;

l

川柳│;;

図 18(c)に示す縦谷形供試体(VAL・V)では,最も 均一なひずみ分布となり,パネノレ隅角部の応力 集中が改善されているが、左右辺に沿う応力集 n u ku A υ 内 3 、 hj J A t ( 血 oa 仕 日 置 e A υ ' n 3 S O ro nuh o s n U 6 0 3 ) % ( a ・ 1 0 日 t c S E S A u t a q u n s u • (e)縦谷形 (VAL-V) (り盆形12 (TRY12) 図16 実験グノレ}プ3の履歴曲線 基本形(REC-LM310) 縦普形削出リブ (VAL-V-N同 作 川 貯 品 川 叫 山 川u一 山 川 叫447 相 盆静1自制出リブ(明Y12-NR)ト 叩 … 一 … lilliill415

p m

側 側.-V-ASー附

i

m:.m.'… 一 叩 認7レ7R齢 形(VAL刊 仲 間 ) … … 川 町 … …-1342 縦替形 (VAL-V) 盆形 12げRY12)J! 637 654 617 400 最大荷重 (k附 (a) 最大荷重の比較 基本悟(REC-LM310) 縦tt~削出リブ(YAL-Y-NRI 咽 盆静1司剤出リブ(TRY12-NR)

7レアS齢 静 (YAL-Y-AS-NR) 謡コレ7R縦笹静 (YAじゃAR-NR) 縦笹形 (YAL-Y) 盆形12(TRY12) 日 45 '40 45 40 55 的 印 刷 一 山 町 仏 抑 制 限 叩 E 50 30 量大平均せん断ひずみ(%) (b)変形能力の比較 図 17 実験グループ3の荷重,変形能力の比較 (ゆ縦谷形削出し縦リブ (VAL-V-NR) (40%) (b)盆形12削出し縦リブ (TRY12開NR) (35%) 800 (c)フレアS縦谷形 (VAL栴V-AS-NR) (45%) (のフレアR縦谷形 (VAL-V-AR-NR) (30%) 60 (e)縦谷形 (VAL-V) (50%) (f)盆形12 (TRY12) (45%) 写真3 実験グループ3の破壊様子

1

2

/

1

6

(13)

中が明らかである. 5)考察 円弧フレアは隅角部の応力集中に対する緩和 を期待したが、縦リブ付より効果が少ないことが わかった.外付け縦リブによりパネル全体に均一 なひずみ分布となり、隅角部の応力集中を緩和し, 変形能力が大きく向上させることができた.ただ し,パネルの隅角部の溶接交点(写真 l(c)参照)か ら亀裂が生じやすく,変形能力の向上を阻害して し、る. 3.4 削出補強材形パネル(実験グループ 4)の実 験結果と考察 1)荷重・平均せん断ひずみ履歴曲線 パネル上下の補強材を削出した供試体の荷重ー 平均せん断ひずみを図 19(a)~(のに示す.同図に示 す破線は前と同様の基準供試体(REC-LM310)の 最後の1サイクルの履歴曲線である.これらの供 z u n u R u n U F O 4 E 4 1 n L n L 0.1 30 試体もその最大荷重は基本供試体と同程度で,変 形能力は盆形33供試体(TRY33・BON60)以外,基 本供試体より大きく増加している. 2)最大荷重と変形能力の比較 最大荷重と変形能力の比較を図 20(吋,(b)に示 す.同図(司に示すように、各供試体の最大荷重に 大きな差は見られなかった.一方,最大せん断ひ ずみは同図(b)に示すように,盆形 33供試体 (TRY33・BON60)を除く 3体の供試体で基本形供 試体より 15%向上し, 70%に達した.これは今 までに開発された極軟鋼せん断パネノレダンパー の最大変形能力平均せん断ひずみ 50%よりさら に20%を上回る大きな変形能力となった. 3)破壊の様子 破壊の様子を写真 4(吋~(のに示す.写真 4(b)に 示す盆形33(TRY33同BON60)のみ,縦リブの端部 に亀裂が生じた.これは実験グループ3の縦谷形 0.4 10 0.3 0.2 20 0.3 0.25 0.2 0.15 0.1 0.05 0.1 0.3 5 10 0.2 15 20 20 40 60 (ゆ盆形12削出し縦リブ (TRY12・NR) (35%) 10 20 30 40 50 (b)フレアS縦谷形 (VAL-V-AS-NR) (35%) 図18 実験グループ3のひずみ分布 20 40 60 (の縦谷形 (VAL-V) (35%) 800 800 ~ 400 Z

"

'

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S 包 . .. -400 n u n U 0 0 4 4 ( Z # ) 宮 田 両 -40 0 40 80 Shear SI阻田(%) -40 0 40 80 Shear Slrain(%) (的横谷形28 (VAL・H28-BON60) (b)盆形 33 (TRY3・BON60) 800 800 。 u n U 0 0 4 4 ( Z U S E -両 o o n U A U A U T A a ( 完 ﹄ ) 0 0 旬 。 同 -40 0 40 80 Shear Strain(%) -40 0 40 80 Shear SI四in(%) (の横谷形50 (VAL・H50・BON72) (の盆形50 (TRY50・BON72) 図19 実験グループ4の履歴曲線 n u n U 内 U n 4 n t 1 6 6 7 7 同 M M H M H M H M H N 0 0 0 0 ι 1 a u ロ 日 日 u ロ u n v ト ト か か 町 田 WM 間 四 M ぺ -R -R H w L T L T 本 W 削 W 泊 基 則 肱 川 駅 臨 盆 駅 盆 谷 谷 横 横 山 明 挙 結 越 637 620 637 590 653

400 最大街重(kN) (ゆ最大荷重の比較 基 本 形(REC-LM310) 55 n u n 4 e u

﹃ ,

N N O O B B 。 o n u n 4 z u u H U H レ レ A 門 A H

v

v

n O 向 u n, ι E U 形 形 谷 谷 横 横 間 帯 設 結 掌 70 盆 形33(TRY33-BON60) 50 70 盆 形50(TRY50-BON72) 70 800 o 40 80 最大平均せん断ひずみ(%) 図20 実験グループ4の荷重.変形能力の比較 (む)変形能力の比較

(14)

供試体(VAL・V),盆形12供試体(TRYI2)と同様で、 あり,リブ上下端に応力が集中し,リブが破断し たため,変形能力が基本形供試体より低くなった と思われる. その他の各供試体はすべてリブの内側のパネ ノレ隅角部に亀裂が生じた.写真 4(a)の横谷形 28 供試体(VAL聞H28-BON60)と写真 4(c)の横谷形 50 供試体(VAL-H50・BON72)の破壊様子はほぼ同じ である. 4)ひずみ分布 横谷形 28供試体(VAL-H28・BON60)と盆形 33 供試体(TRY33・BON60)のひずみ分布をそれぞれ 図21(札(b)に示す.同図(a)から,横谷形28供試 体(VAL-H28・BON60)ではパネル全体により均等 なひずみ分布が見られる.一方、同図(b)の盆形 33供試体(TRY33・BON60)では左右辺にひずみが 集中していることが明らかである.このようにデ ジタル画像処理によってパネル全体のひずみ分 布の様子の違いが明瞭に観察することができる. 5)考察 削出し補強材を用いることで,パネル隅角部の 溶接交点がなくなり,亀裂の発生を抑えることが できた.さらに,縦リブの局所的曲げ部分と縦リ プ端部の溶接交点を分離することがパネル変形 能力の向上に対して大きな効果があると思われ る.パネノレ左右端削出し縦リブの幅が大きくなる と,縦リブに応力が集中しやすいため,今回実験 で、用いたパネノレ形状の中では横谷形が最適な形 状であると考えられる. 3.5 縦リブ形状(実験グループ 5)の実験結果と 考察 1)荷重・平均せん断ひずみ履歴曲線 荷重・平均せん断ひずみ履歴曲線を図22(的~(d) に示す.各供試体の履歴曲線にはほとんど違いが みられなかった. 2)最大荷重と変形能力の比較 最大荷重と変形能力の比較を図 23(a),(b)に示 す.同図(a)に示す各供試体の最大荷重には大きな 差が見られなかった.同図(b)に示す変形能力の 比 較 で は , 削 出 リ ブ を 用 い た 供 試 体 (VAL-H50・SHP72)の 最 大 平 均 せ ん 断 ひ ず み は 65%で最も小さく,その他の供試体の変形能力は すべて約 70%という極めて大きな値が得られた. 3)破壊の様子 破壊の様子を写真5(a)~ (めに示す.円弧縦リブ (ARC72) ,骨形縦リブ(BON72)のように縦リブ中 (a)横谷形28 (65%) (VAL司H2ふBON60) (b)盆形33 (45%) (TRY33・BON60) (c)横谷形50 (60%) (VAL・H50・BON72) (d)盆形50 (60%) (TRY50-BON72) 写真4 実験グループ4の破壊様子 に Jvnuzunuzunu 4 1 4 l n t n t n d zuaa 守 内 d n ' ι 4 l n u n U A u n u n U 10 20 30 40 50 (a)横谷形28 (VAL-H28・BON60) (55%) ronU 民 uvnUFO 4

41nL 。 , ι r a a q n d n t 4 1 n U A U A U 内 U 内 U 10 20 30 40 50 (b)盆形33 (TRY33-BON60) (45%) 図21 実験グループ4のひずみ分布図 央部の幅が縦リブ両端の1/2に細くなると,終局 の破壊はすべて隅角部でのパネルの亀裂によっ て生じた(写真5(b),(c)).一方、縦リブ中央部の厚 さを半分に薄くした縦リブ(SHP72)では,隅角部 の応力集中は改善できるが,写真5(ののように縦 リプ中央部で縦リブが座屈し,座屈変形の繰返し 曲げによって縦リプの溶接線に沿って亀裂が生 じ変形能力が低下した.縦リブ厚さの削り量を 少なくする必要があると思われる.最適削り量は 今後の課題である. 4)考察 14/16

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800 0 0 0 0 0 4 4 ( Z S S E 同 -40 0 40 80 Shear S加盟(%) (め長方形リブ (VAL-H50-REC72) 長方形リフ (VAL-H50-REC72) W 円弧リブ (VAL-H50-ARC72) 栓

骨 形 問 VAレH叶 BO附 削出しリブ (VAL-H50-SHP72) 800 0 0 0 0 0 4 4 ( 宮 品

) s

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。 同 -40 0 40 80 Shear Strain (%) (b)円弧リブ (VAL-H50-ARC72) 800 _ 400 同 』 ) 0 2 。 凪 “400 -40 0 40 80 Shear Strain (%) (の骨形リブ (VAL圃H50・BON72) 図22 実験グループ5の履歴曲線 590

400 最大荷重 (kN) (a)最大荷重の比較 648 608 630 長方形リブ (VAL-H50-REC72) n L 守 , p u D H A n u R U μ U B L A H V フ ' a ' 弧 円 相挙結巷 骨形リブ (VAL-H50-BON72) 削出しリフ (VAL時H50-SHP72) 800 nuAυ 内 υ 0 0 4 4 ( Z u d S E 旬 -40 0 40 80 Shear S紅山(%) (d)削出しリブ (VAL-H50-SHP72) 70 70 70 65 o 40 80 最大平均せん断ひずみ(%) (b)変形能力の比較 800 図23 実験グループ5の荷重,変形能力の比較 (a)長方形リブ (65%) (VAL幽H50・REC72) (b)円弧リブ (65%) (c)骨形リブ (65%) (VAL-H50四ARC72) (VAL・H50-BON72)

写真5 実験グループ5の破壊様子 縦リブが座屈変形すると縦リブとパネノレの聞 に亀裂が生じやすい.そのため座屈変形しにくい 縦リブが必要で、ある. 3.6全供試体の比較 1)変形能力の比較 図 24は今まで述べたすべての実験グループの 変形能力を比較した図である.図中+印で示した 実験グループ2の供試体の変形能力は,平均せん 断ひずみ 46%となった

. 0

とム印で示した実験 グループ1と実験グループ 3の供試体の最大平均 せん断ひずみは 55%であった.

x

印と口印で示 した実験グノレーフ。4と実験グループ 5の供試体の 変形能力は最も大きくなり,平均せん断ひずみ 70%に達している.実験グループ。ごとのパネノレ形 状改善の効果が現れている. 2)累積エネルギー吸収量の比較 図 25は各供試体の繰り返し載荷による履歴ノレ ープの面積から累積エネルギー吸収量を求めた (d)削出リブ (60%) (VAL-H50・SHP72) ものである.同図から累積エネルギー吸収量の最 も 小 さ な も の は 縦 リ ブ 88400材 を 用 い た REC-R8400で,最も大きかったものは上下辺の 補強材を削出したパネルを用いた実験グループ 4と実験グループ5の供試体である. 隅角部の応力集中を避けるため,パネノレ中央部 を削去した供試体(8TR-H、8TR-V、VAL・H)は基 本供試体A(REC)より、また実験グループ4の横 谷形供試体(VAL-H20・BON60)は盆形 33供試体 (TRY33・BON60)より供試体の体積は減少するが、 累積エネルギ}吸収量は向上している.

4

.

結 論 本研究は極軟鋼せん断パネルダンパーの変形 能力を向上するために,リンクの長さと強度,縦 リブの材料と寸法,応力集中低減のためのパネル の形状を種々改善し,繰返しせん断載荷を行った ものである.多種多様な供試体を合計 23体製作

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80 ~ 主主 X ロ×ロロ o d. o d.x 40 ー + + + +d.企 。 。+ 4 h a+。 伽白GGTGymUnouuUuupPPPp3 24 1 5 20 A x ロ

5 10 15 20 25 供 試 体No 図24 全供試体変形能力

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20 25 5 10 15 供 試 体No 図25 累積エネルギー吸収量 し,それらの変形能力を実験的に明らかにした. 研究により得られた結論は以下のようにまとめ られる. 1)パネノレ高さと同じ長さの縦リプ材料 88400を 用いた場合,パネル隅角部付近に応力集中が生じ, パネノレに亀裂が生じやすいため,縦リブ長さをパ ネノレ高さからパネル上下辺の補強材まで長くし て、固定した方がよい. 2)縦リブを削出したパネルの最大平均せん断ひ ずみは 45%となった.これは現在までに行われ た縦リブを溶接接合しないタイプの極軟鋼パネ ルの最大変形能力と思われる. 3)パネル隅角部に溶接交点を設けないように縦 リプ端部の溶接線を補強材まで延長することが パネル変形能力の向上に対して大きな効果があ ると思われる. 4)縦リブはパネノレの変形能力の向上に重要であ る.溶接付けした縦リブの形状がパネルの変形能 力へ与える影響は小さかった. 5)極軟鋼せん断ノくネノレダンパーの形状をかえ応 力集中を避けることによって,漸増変位試験にお ける最大せん断ひずみが 70%まで達する高い変 形能力を実現させることができた. 5. 謝 辞 本実験は愛知工業大学耐震実験センターで行 われた.実験の実施にあたり,センターの技術員 鈴木博氏構造研究室大学院生森田慎也君,山下友 樹君および卒研の学生諸君の協力を得た.ここに 感謝の意を表する. 参考文献 [IJ川 島 一彦:兵庫県南部地震と今後の耐震設 計,特集最新の耐震設計と施工例,土木技術, 52 巻 2号, 1997年 2月 [2J小池洋平,谷中聡久,宇佐美勉,葛漢彬,尾 下里治,佐合大,鵜野禎史:高機能補剛せん断パ ネノレ型ダンパーの開発に関する実験的研究,構造 工学論文集, Vol.54A, pp.372~381 , 2008 年 3 月 [3J田中清,佐々木康人:極低降伏点鋼を用いた 制震パネルダンパーの静的履歴減衰性能に関す る研究,日本建築学会構造系論文集,第 509号, pp.159~166, 1998年 7月 [4J富田将弘,藤本利昭,稲井栄一:低降伏点鋼 せん断型パネノレダ、ンパーの履歴挙動に関する研 究 (その 1)実験計画および結果概要,日本建築 学 会 大 会 学 術 講 演 梗 概 集 ( 近 畿 ) , pp. 967 ~ 968

2005年 9月 [5J劉陽:高性能せん断型パネルダンパ}の開発 と橋梁への適用に関する研究,愛知工業大学博 士論文, 2008.2 [6J須賀亮介,六山恒亮,滝下良一,雀宰赫,福 住忠裕,大井謙一:降伏点鋼を用いたせん断型パ ネノレダンパーの非弾性挙動に関する実験的研究 日本建築学会近畿支部研究報告集 pp.93~96 2006年 [7J劉陽,青木徹彦,高久達将,福本暁士:低降 伏点鋼せん断パネノレダンパーの繰返し載荷実験, 構造工学論文集, Vol.53A, pp.560~567, 2007 年 3月 [8J劉陽,水野千里,青木徹彦:画像計測を利用 したせん断型ダンパーのひずみ分布特性の把握, 構造工学論文集, Vol.54A, pp.394~402, 2008 年 3月 [9J舘石和雄,判治剛:画像計測を用いた試験シ ステムによる突合わせ溶接継手の低サイクノレ疲 労 強 度 の 検 討 土 木 学 会 論 文 集 No.752/1-66, pp.277~287, 2004 年 1 月 16/16

図 7 実験グループ 5 のリブ形状(パネル形状平谷形 5 0 ) 荷重はアクチュエータに取り付けられている ロードセノレで計測する(精度 0 . 5 kN).水平変位は ダンパーの上下端にそれぞれレーザー変位計を つけ,これらの差をダンパーの水平変位とした

参照

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