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Microsoft Word - _本文)【専門家記事】27TR20-ver.3_確定__提出_

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トルコにおける現地法人の知財問題

- 現地発生発明の取り扱い

Istanbul Patent A.S.

Istanbul Patent A.S.は、特許、商標、意匠の出願と訴訟を含む略すべての知的財産に関するサービスを国 内外の顧客に提供している。著者

Istanbul Technical University にてナノサイエンスに関する課程を修了した理学修士。 A.S.の特許部門に勤務する弁理士であり、機械工学に関する特許分野で活躍中。 特許によって与えられる 特許の所有権という問題は特許ポートフォリオ れゆえ、親会社であるグローバル企業は る発明をどのように取り扱う トルコ特許法(「特許の保護に関する法律 る権利は発明者またはその権利継承人 能であると規定している。トルコ特許法第 「特許を受ける権利は、発明者またはその承継人に帰属し、

トルコにおける現地法人の知財問題

現地発生発明の取り扱い

Kemal Baran YILDIRIM (弁理士)

は、特許、商標、意匠の出願と訴訟を含む略すべての知的財産に関するサービスを国 内外の顧客に提供している。著者 Kemal Baran Yildirim は、Sakarya University で機械工学を学んだ後、

にてナノサイエンスに関する課程を修了した理学修士。 の特許部門に勤務する弁理士であり、機械工学に関する特許分野で活躍中。 特許によって与えられる権利、権原および利益を享受するのは特許権者であ 特許の所有権という問題は特許ポートフォリオ全体を管理する上で 親会社であるグローバル企業は世界のあらゆる地域において る発明をどのように取り扱うかを戦略的に考えるべきである。 トルコ特許法(「特許の保護に関する法律第 551 号」)第 11 条は、特許を受け る権利は発明者またはその権利継承人に帰属するが、特許を受ける権利は 能であると規定している。トルコ特許法第 11 条の規定は以下の通り 、発明者またはその承継人に帰属し、移転できる。 は、特許、商標、意匠の出願と訴訟を含む略すべての知的財産に関するサービスを国 で機械工学を学んだ後、 にてナノサイエンスに関する課程を修了した理学修士。Istanbul Patent 権利、権原および利益を享受するのは特許権者であり、 する上で重要である。そ 世界のあらゆる地域において、子会社によ 条は、特許を受け 特許を受ける権利は譲渡が可 は以下の通り。 できる。

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発明が2人または2人以上の者により共同でなされた場合、当事者に別段の合意が ない限り、特許出願権はその 発明が2人または2人以上の者 利は、最初に出願を行った者、または他の者より早い優先権を主張できる する。 最初の特許出願人は、反証がない限り、特許出願権 この規定によれば、特許を受ける権利の譲渡は可能であり、子会社がかかる権利 を親会社に譲渡することも可能である。必要に応じて、特許権を保有する子会社が 姉妹子会社に対し当該特許に基づくライセンスを供与す は、トルコで発生した発明の所有 企業である親会社や子会社に帰属させることが 雇用契約に明記されていない限り、トルコ国内に所在する使用 対する所有権を取得できる 類される。職務発明とは、 なした発明であって、その者が する過程で行った発明や、その大部分が私企業もしくは公的機関 基づいてなされた発明がこれに含まれる。 2人または2人以上の者により共同でなされた場合、当事者に別段の合意が ない限り、特許出願権はその共同発明者に帰属する。 発明が2人または2人以上の者により同時に個別になされた場合、特許を受ける 、最初に出願を行った者、または他の者より早い優先権を主張できる 特許出願人は、反証がない限り、特許出願権を与えられる。」 この規定によれば、特許を受ける権利の譲渡は可能であり、子会社がかかる権利 とも可能である。必要に応じて、特許権を保有する子会社が 対し当該特許に基づくライセンスを供与することもできる。トルコで 発明の所有者に対する国籍上の制限がないため、これを外国 子会社に帰属させることができる。 雇用契約に明記されていない限り、トルコ国内に所在する使用者は できる。従業者による発明は、職務発明もしくは自由発明に分 類される。職務発明とは、従業者が私企業もしくは公的機関における雇用期間中に なした発明であって、その者が割り当てられた業務を自らの職務の一部と する過程で行った発明や、その大部分が私企業もしくは公的機関での経験 発明がこれに含まれる。 2人または2人以上の者により共同でなされた場合、当事者に別段の合意が なされた場合、特許を受ける権 、最初に出願を行った者、または他の者より早い優先権を主張できる者に帰属 。」 この規定によれば、特許を受ける権利の譲渡は可能であり、子会社がかかる権利 とも可能である。必要に応じて、特許権を保有する子会社が ることもできる。トルコで がないため、これを外国 者は、職務発明に 職務発明もしくは自由発明に分 従業者が私企業もしくは公的機関における雇用期間中に を自らの職務の一部として遂行 での経験や業務に

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これについて、トルコ特許法第 「使用者が職務発明に係る て従業者に通達することにより、 れるものとする。(トルコでは に通告すれば権利は使用者に譲渡される に主張する場合、使用者は、自己の部分的主張に基づき当該発明を実施 できる。 使用者によるそのような使用が、 度に妨げる場合、従業者は 承継するか、または当該発明に対する のいずれかを請求することができる。 使用者が職務発明に係る主張を行う前に 取決は、それが使用者の権利を侵害する場合、 特許法第 20 条においては、 願の権利は使用者に帰属することが明確に示されている。この場合に適用される主 な基準の一つは、使用者の事業 トルコ特許法第 20 条は以下の通り規定する。 使用者が職務発明に係る所有権を全面的に主張する場合、その旨を宣言書によっ することにより、職務発明に関わるすべての権利は トルコでは「職務発明」に該当する限りは、使用者側が一方的 使用者に譲渡される)使用者が職務発明に係る は、自己の部分的主張に基づき当該発明を実施 使用が、従業者による自己の発明のさらなる実施 は、使用者が 2 ヶ月以内に当該職務発明全体 または当該発明に対する権利を放棄して従業者の自由発明とするか のいずれかを請求することができる。 主張を行う前に、職務発明について従業者によりなされた の権利を侵害する場合、当該使用者を拘束しないものとする 条においては、使用者が職務発明の所有権を主張する場合、特許出 に帰属することが明確に示されている。この場合に適用される主 の事業分野が発明の技術分野と同一であるか否かである。 所有権を全面的に主張する場合、その旨を宣言書によっ は使用者に譲渡さ 「職務発明」に該当する限りは、使用者側が一方的 が職務発明に係る所有権を部分的 は、自己の部分的主張に基づき当該発明を実施することが さらなる実施を相当程 全体の所有権を の自由発明とするか、 従業者によりなされた 当該使用者を拘束しないものとする。」 が職務発明の所有権を主張する場合、特許出 に帰属することが明確に示されている。この場合に適用される主 分野が発明の技術分野と同一であるか否かである。

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別のいい方をすれば、この基準は、 は、使用者が権利を主張できないということを暗に示唆している。 外国の親会社ではなく、トルコの子会社が発明の所有権を保有している場合、子 会社はトルコにおいて何らかの金銭的インセンティブを得ることができる な企業経営を推進することを目的として、トルコ科学技術研究会議( は特許助成金プログラムを実施している。トルコの れ、特許出願手続に関して政府から支援を得ている場合、トルコ国内で税制上の優 遇措置を受けることができる。 トルコにおいては、発明に対する所有権 当額の補償を受け取る権利を有する。補償の適切さ 従業者の雇用期間、行った される。 これについて、トルコ特許法第 「使用者が職務発明に係る し相当額の補償を求める権利を与えられる い方をすれば、この基準は、使用者の業務とかけ離れた従業者発明に対して が権利を主張できないということを暗に示唆している。 外国の親会社ではなく、トルコの子会社が発明の所有権を保有している場合、子 会社はトルコにおいて何らかの金銭的インセンティブを得ることができる な企業経営を推進することを目的として、トルコ科学技術研究会議( 特許助成金プログラムを実施している。トルコの子会社が同プログラムに登録さ れ、特許出願手続に関して政府から支援を得ている場合、トルコ国内で税制上の優 遇措置を受けることができる。 発明に対する所有権が使用者に譲渡された場合、 当額の補償を受け取る権利を有する。補償の適切さを判断する際には、発明の価値、 の雇用期間、行った発明に関する従業者の立場の重要性といった要素 トルコ特許法第 22 条は以下の通り規定する。 明に係る所有権を全面的に主張する場合、従業者 し相当額の補償を求める権利を与えられる。 使用者の業務とかけ離れた従業者発明に対して が権利を主張できないということを暗に示唆している。 外国の親会社ではなく、トルコの子会社が発明の所有権を保有している場合、子 会社はトルコにおいて何らかの金銭的インセンティブを得ることができる。革新的 な企業経営を推進することを目的として、トルコ科学技術研究会議(TUBITAK) 子会社が同プログラムに登録さ れ、特許出願手続に関して政府から支援を得ている場合、トルコ国内で税制上の優 場合、従業者は相 を判断する際には、発明の価値、 の立場の重要性といった要素が検討 従業者は、使用者に対

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補償額の算定においては、特に、職務発明の経済的商業的利用性、 任務、および発明に対する企業の寄与に対して い。」 使用者が部分的な所有権 従業者は、トルコ特許法第 の支払を使用者に要求する権利を有する。支払われる金額は、発明の経済的価値、 従業員の役職および当該発明に対する使用者側 重要な規定がトルコ特許法第 ら全面的な所有権を要求した職務発明について、外国においても特許出願をする 利を有する。ただし、使用者 する権利を放棄して、従業者が自ら特許出願する機会を従業者に提供する う。 親会社であれ子会社であれ、職務発明に対する権利を保有する者 する補償義務を果たさなかった場合はどうな 行特許法には明記されていない。 補償額の算定においては、特に、職務発明の経済的商業的利用性、 および発明に対する企業の寄与に対して適正な配慮がなされなければならな が部分的な所有権、全面的な所有権のいずれを請求した場合に関しても、 は、トルコ特許法第 22 条および 23 条に基づき、当該発明に対する 要求する権利を有する。支払われる金額は、発明の経済的価値、 および当該発明に対する使用者側の寄与度に従って算定される。他に トルコ特許法第 27 条に示されている。同条において、 面的な所有権を要求した職務発明について、外国においても特許出願をする 使用者は、特許取得を希望しない国については 、従業者が自ら特許出願する機会を従業者に提供する 親会社であれ子会社であれ、職務発明に対する権利を保有する者 なかった場合はどうなるのか。この問いに対する回答は、現 行特許法には明記されていない。 補償額の算定においては、特に、職務発明の経済的商業的利用性、従業者の企業内 適正な配慮がなされなければならな 全面的な所有権のいずれを請求した場合に関しても、 条に基づき、当該発明に対する相当額 要求する権利を有する。支払われる金額は、発明の経済的価値、 度に従って算定される。他に 同条において、使用者は、自 面的な所有権を要求した職務発明について、外国においても特許出願をする権 は、特許取得を希望しない国については職務発明に関 、従業者が自ら特許出願する機会を従業者に提供する義務を負 親会社であれ子会社であれ、職務発明に対する権利を保有する者が、発明者に対 るのか。この問いに対する回答は、現

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現行トルコ特許法は、1995 できない部分を抱えてきた る重要な改正を盛り込んだ新法案が国会に提出されている 在の法律第 551 号よりも厳格な法規定が構築されることになろう 子会社を有する企業は、職務発明に関する現行の要件をすべて順守し、従業者 明者)に対する補償規程や方針を採用しておくことをお奨めする。そうすること より厳格な新法が成立した場合に対応できるだけでなく、 ンティブを提供し、最終的には なろう。 (編集協力:日本技術貿易株式会社 1995 年の施行以来、今日に至るまで、企業の要請に対応 できない部分を抱えてきた。しかし現在、現行特許法に定める手続や法原則に対す る重要な改正を盛り込んだ新法案が国会に提出されている。新法が 号よりも厳格な法規定が構築されることになろう 子会社を有する企業は、職務発明に関する現行の要件をすべて順守し、従業者 補償規程や方針を採用しておくことをお奨めする。そうすること より厳格な新法が成立した場合に対応できるだけでなく、子会社の従業員にインセ 、最終的にはトルコ子会社のイノベーション促進に資することと 株式会社) の施行以来、今日に至るまで、企業の要請に対応 る手続や法原則に対す 。新法が成立すれば、現 。トルコ国内に 子会社を有する企業は、職務発明に関する現行の要件をすべて順守し、従業者(発 補償規程や方針を採用しておくことをお奨めする。そうすることで、 子会社の従業員にインセ トルコ子会社のイノベーション促進に資することと

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