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高速・高精度な位置決め技術に関する研究 学位論文内容の要旨

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Academic year: 2021

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博 士 ( 情 報 科 学 ) 奥 田 晴 久

学 位 論 文 題 名

画像情報の効率的利用による

高速・高精度な位置決め技術に関する研究 学位論文内容の要旨

  従来 ,FA分野 における 生産プ ロセスの 合理化を目的として、画像認識技術を利用した 自動 化が進 められて きた. これらの 技術は検 査技術 と位置決 め技術 の2つに大別される が,.特に位置決め技術は部品の搬送,組立工程だけでをく検査工程においても共通的に使 われ る重要 を技術で ある. また,FA分 野以外 においても,対象物体の連続追跡,カヌラ の ブ レ 補 正 哲 ど , 位 置 決 め 技 術 を べ ー ス と し た 様 々 を 応 用 が 図 ら れ て い る .   画像 を用い た位置決め技術としては,これまで主に2次元平面内の位置姿勢認識技術が 広 く 実用 化 され てきて いる.2次元 の場合, 平行2自由度 ,回転1自由度 の計3自由度 の 探索 が基本 と顔る.2次元画像センサは組込型装置における処理形態が多く,計算能カの 低い 組込用 マイコン や簡素をハードウェア構成でも3自由度の探索を高速処理できる性能 が必要とされる,また,同時に高精度を位置決め性能や隠蔽,汚れ,照明変化といった外 乱要素に対するロバスト性能も要求されることも多い.

  一方 ,近年 では立体 的を対 象物体を 扱う事 例が増えてきている,こうした対象物体で は ,3次 元 空 間内で の位置姿 勢認識 が必要で あり,平 行3自由度, 回転3自由度 の計6自 由度 の探索 が必要と 数る.この際,2次元平面内の探索に比べて探索自由度が倍増するこ とに 加え,3次元 情報自体のデータ量が多いため,計算量は劇的に増加する.そのため,

最新のパーソナルコンピュータを用いても実用的謡処理時間を実現するのは容易でをく,

高速 を計算 手法を実 現することが非常に重要である.また,3次元においても高精度を位 置決め性能が要求される場合も多い.

  本論 文は, このよう を2次元,3次元の 位置姿勢認識技術において,高速・高精度・ロ バス ト性の 各要求を 高い次 元で実現 するため の画像認識技術に関する研究成果をまとめ たものである.本論文においては,高速・高精度・ロバスト性の各要求は単純橡トレード オフの関係にあるのではをく,位置決めに用いる画像情報の効率的壕利用により,これら の要求を同時に成立させることが可能であるとの考えが基本とをっている,す教わち,従 来位置決めに用いられてきた画像情報は大半が冗長をものであり,位置決めに必要不可欠 橡情報を効率的に利用することにより,各要求を同時に満たすことができるであろうとの 考えに基づぃている.以下,本論文の構成について述べる.

  第1章で は,従来 の画像照合手法を概観するとともに関連する画像照合手法について述 ベ,そこで問題と誼っている課題を示すことで,本研究の位置付けと目的を明確にする.

  第2章で は,物体 の輪郭 部分の情 報のみを3値表現に圧縮することで高速演算を可能と した3値 輪郭表現 を用いた位置決め手法において,検査用途に適用する場合の課題につい て述 ベ,こ れを解決 する3値・濃淡ハイブリッド照合手法について提案する.この手法は

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3値輪郭テンプレートマッチングを用いた高速を位置/回転補正を行った後,濃淡正規化相 関処理による検証を行う事で,検査対象画像の高速を位置/回転補正とパターン同一性判 定を可能としたものであり,゛特性の異をる2種類の照合手法を効果的に組み合わせること により,高速性と高い信頼性を両立したものである.また,高速化を図るために検査領域 の 一部の みを初期 位置決 め用テン プレート として 自動選択する手法についても提案して おり,選択結果の妥当性の評価についても考察する.最後に,高速処理と高い判定機能が 求 められ る製本乱 丁検査 装置に適 用した事 例につ いて述ベ,提案手法の有効性を示す.

  第3章 では,多 重解像 度画像を用いた段階的サーチの各階層での計算点数を減らすこと で高速化を図った階層分散テンプレートマッチングにおいて,高速性,高精度,ロバスト 性 の3つの指標 を高次元 で実現することを目的として提案するロバストテンプレートマツ チング手法について述べる.この手法では,テンプレート全体領域中において,特徴部分 に 自動的 に設定さ れた部 分テンプ レート群 のみの 計算処理を行うことで高速処理性能を 実現している.さらに,対象物体が剛体変位する場合の位置姿勢パラメータ推定問題を定 式化し、各部分テンプレートの検出位置を利用して,最適を推定を行う,この際,位置誤差 の 大き教 ものをロ バスト 推定手法 であるLMedS推定 を用いて 排除し ,局所的 を変動の影 響 を排除 する事で パラメ ータ推定 に矛盾橡 く適合 する部分テンプレートの情報のみを効 果的に利用している.これにより,高精度と外乱に対するロバスト性も実現している.ま た,提案手法をべースにした応用技術として,カメラのブレ補正を行った事例についても 述ベ,提案手法の有効性を示す.

  第4章では,3次元データの照合に広く用いられるICP(Iterative Closest Point)手法の ロ バスト 性を改善 したMーICP手法にお いて課 題であった高速化を実現する手法について 述 べる, 提案するHM−ICP(HierarchicalM―ICP)手法 は,M−ICP手法を べースに多重解 像 度によ る階層化 処理と データ参照領域の選択処理を導入した高速・高精度を3次元照合 処理手法である.提案手法では,多重解像度処理の初期段階である低解像度データ照合に おいては全データ点を用いた照合による概略位置合わせを実行する,また,終盤の処理で ある高解像度データ照合では,近傍領域間での照合と橡ることを利用し,参照領域として 選択された部分領域のデータのみを用い,全体の処理点数を大幅に肖U減している,これに より,高速化を図りをがら高精度を両立している.参照領域選択処理ではっ物体表面の法 線方向分布の解析に基づぃた特徴選択アルゴリズムについて述べている,また,レーザ加 工機で用いられる機械プレス部品の計測データを用いた評価を行い,提案手法の有効性を 示す.

  第 5章 は , 結 論 と し て 本 研 究 に お い て 得 ら れ た 成 果 を ま と め る .

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学位論文審査の要旨 主査    教授    金子俊一 副査   教授    小野里雅彦 副査    教授    山下    裕 副査    教授    北    裕幸

学 位 論 文 題 名

画像情報の効率的利用による

高速・高精度な位置決め技術に関する研究

  従来,FA (Factory Automation)分野に おける生産プロセスの合理化を目的として、画 像認識技術を利用した自 動化が進められてきた,これらの画像認識技術は検査技術と位置 決 め技術の2っに大別されるが,特に位置 決め技術は部品の搬送,組立工程だけでなく検 査工程においても共通的 に使われる重要な技術である,

  画像 を用 いた 位置 決め 技術 とし ては ,こ れま で 主に2次 元平面内の位置姿勢認識技術 が広く実用化されてきて おり,実用的には計算能カの低い組込用マイコンや簡素なハード ウェア構成を用いた処理 形態が普及している.そのため,これらの処理プロセッサ構成で も 並進十回転 の3自由度の位置姿勢探索を 高速処理できる性能が必要とされる.また,同 時に高精度な位置決め性 能や隠蔽,汚れ,照明変化といった外乱要素に対するロバスト性 能が要求されることも多 い.一方,近年では立体的な対象物体を扱う事例が増えてきてお り ,並 進3自由 度, 回 転3自由 度の 計6自 由度 の位 置姿 勢探 索が必要となる,このため,

計 算量は2次元平面内での画像処理と比較 して大幅に増加するため,最新のコンピュータ を用いても実用的な処理 時間を実現するのは容易でなく,高速な計算手法と精度要求を両 立させながら実現するこ とが重要である.

  本論 文で は, この よう を2次 元,3次元 の位置姿勢認識技術において,高速・高精度・

ロ バス ト性 の各 要求 を高 い次 元で実現す るための画像認識技術に関する研究成果をまと めている.本論文におい ては,高速・高精度・ロバスト性の各要求は単純なトレードオフ の関係にあるのではなく ,位置決めに必要不可欠な画像情報を効率的に利用することによ り , こ れ ら の 要 求 を 同 時 に 成 立 さ せ る こ と が 可 能 で あ ると の考 えに 基づ ぃ てい る.

  本論文では,.まず特 性の異なる2種類の照合手法を効果的に組み合わせることにより、

高 速性と高い 信頼性を両立する手法として,3値・濃淡ハイブリッド照合手法について提 案 している, この手法は物体の輪郭部分の情報のみを3値表現に圧縮することで高速演算 を 可能とした3値輪郭テンプレートマッチ ング手法を用いた高速な位置/回転補正を行っ た後,濃淡正規化相関処 理による検証を行うものである.また,本手法では,高速化を図 る ため に検 査領 域の 一部 のみ を初期位置 決め用テンプレートとして自動選択する手法に

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  つ いても 提案して おり,選 択結果 の妥当性にっいて確認している.さらに,高速処理と高   い 判定機 能が求め られる製 本乱丁 検査装置に適用した事例において,高い実用性能を持つ   ことを確認している.  ゛

    ま た,本 論文では ,高速 処理性能 に優れた手法である階層分散テンプレートマッチング

´ 手法をべ ースと して,高 精度化 ,ロバスト化を図ったロバストテンプレートマッチング手   法 につい て提案し ている. この手 法では, ソフト ウェア処 理のみを用いた2次元画像によ   る 位置姿 勢認識技 術におい て,高 速性,高 精度、 ロバスト 性の3つの指標を高次元で実現   す ること を目的と している .提案 手法では,テンプレート全体領域中において,特徴部分   に 自動的 に設定さ れた部分 テンプ レート群 のみの 計算処理 を行う ことで高 速処理性 能を   実 現して いる.さ らに,対 象物体 が剛体変位する場合の位置姿勢パラメータ推定問題を定   式 化し, 各部分テ ンプレー トの検 出位置を利用して,ロバスト推定手法を用いて最適な推   定 を行っ ている. 実画像を 用いた 評価を通じて提案手法の有効性を確認するとともに,応   用 技術と して,カ メラのブ レ補正 を行った 事例に おいても その有 効性を確 認してい る,

    さ ら に 本論 文 に て提 案 し て いるHMーICP(Hierarchical M‑ICP)手法は ,3次元デー タ   の 照合手 法であるICP (Iterative Closest Points)手法をロバスト化した照合手法である   M―ICP手法を べースに ,多重 解像度に よる階 層化処理 とデー夕 参照領 域の選択 処理を 導   入 した高 速・高精 度な3次元照 合処理手 法であ る.提案 手法では,多重解像度処理の初期   段 階であ る低解像 度データ 照合に おいては 全デー タ点を用 いた照 合による 概略位置 合わ   せ を行い ,終盤の 処理であ る高解 像度データ照合では,近傍領域間での照合とをることを   利 用し, 参照領域 として選 択され た部分領域のデータのみを用い,全体の処理点数を大幅   に肖|」減している.これにより,高速化を図りながら高精度を両立している.また,参照領   域 選択処 理では物 体表面の 法線方 向分布の 解析に 基づいた 特徴選 択アルゴ リズムに っい   て 提案し ている. さらに実 計測デ ータを用いた評価を行い,提案手法の有効性を確認して   いる.

    こ れを要 するに, 著者は ,産業分 野で用い られる2次元 ,3次 元の画 像計測技 術分野 に   お いて, 新しく効 果的な独 自の手 法を提案し,実データによりその有効性を確認したもの   で あり, 画像計測 工学に対 して貢 献するところ大なるものがある.よって著者は,北海道   大 学 博 士 ( 情 報 科 学 ) の 学 位 を 授 与 さ れ る 資 格 あ る も の と 認 め る ,

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