八戸工業大学食品工学研究所紀要 第 5巻 (1994年 2月
)各種乾燥法 にお け る魚 肉の品質の変化
青 木 秀 敏
Change in the Quahty for Fish Under ヽ 「arious]Drying Conditions
Hidetoshi Aoki Abstract
This article describes the sunllnary of rnethods to store nshes in dry state and the changes in the quality of ish under hot gas dving, Mrrappage dtting, vacuum drying, and freezing temperature drying,
Hot gas dving lnethod is extended to a wide Fields,but lipid oxidation and denaturation of protein Occur according to circumstances in drying conditions ヽ /acuun drying method is not
、 videly used,but dehydrated ishes has a loM/1evel in lipid oxidation,and shoMr a good tone of color ヽ ヽ 「 rappage drying is the method to 、 vrap lishes in ce■ ophane Filln tO keep freshness Freezing temperature drying method is used to store Fishes fresh for a long tirne of period.
1.水 産乾製品 と乾燥 目的
水産物 を乾燥 させた水産乾製 品には ,そ の処 理 あ るいは乾燥法 に よって素千 し品,煮 千 品,凍 千 品 ,塩 千 品 ,調 味乾製 品 な どに分類 され る
1比素千 し品 は ,原 料 魚 介類 を原形 の ま ま水洗・
乾 燥 された もので あ り ,身 欠 きニシ ン ,ス ル メ
,千 しダ ラ ,そ の他昆布等 の海藻製 品があ る。煮 千 品 は ,魚 介類 を水 あ るいは塩水 で煮熟 した後 に乾燥 させた製 品であ る。煮千 しイ ワシ ,シ ラ
ス千 し ,貝 柱 ,煮 干 しサ ク ラエ ビ等 の煮千 品が あ る。煮千品 は煮熟処理 に よって原料 魚の酵素 や微生物 が殺菌 され るので ,乾 燥 中 の品質劣化 を防止す るこ とがで きる。凍 千 品は ,魚 介類 を 屋外 で凍結・ 解凍 。乾燥 を数 回繰 り返 して乾燥 させ た製 品であ り ,北 海 道 の凍 千九 ス ケ トウダ ラが有名 であ る。塩 千品 は ,塩 漬 けに して か ら 乾燥 した製 品 で あ る。 アジの開 き干 し ,塩 千 イ ワシ ,塩 千 サ ノミ ,塩 千 カ レイ等 そ の他 ,ク サ ヤ
,カ ラス ミ等 の珍 味が含 まれ る。塩千 品は ,塩 漬 平成 5年 11月 25日 受理
牟ェネルギーエ学科
処理 に よって微 生物 の利用 で きる自由水 が減少 され るので ,乾 燥 中 の変質 防止 と貯 蔵 性 を高 め る こ とがで きる。調味乾燥 品 には ,イ フシ等 を 原料 としたみ りん千 しがあ る。み りん千 しは,原 料 魚 を水洗後 ,砂 糖 を主体 に さらに食塩 ,み り ん ,善 油 ,水 飴 等 を添加 した調味液 に漬 けた後 に乾燥 させた製 品であ る。
乾製 品 の分類 には ,上 記 の よ うな製 法 の違 い に よる分 け方 の他 に ,乾 燥 させ た製 品の水分含 量 の大 小 に よる分類 があ り ,水 分 の多 い ものを 生干 し,少 な ぃ ものを乾物 と呼 んで分 けてい る。
これ らの水産乾製 品の製造工程 の中で ,乾 燥 操 作 が用 い られてい る 目的 は ,水 分 が多 く鮮 度 が低 下 しやす い魚介類 の水分 を減 少 させ ,腐 敗 を抑制 して貯蔵性 を高め る ことにあ る。
そ れ で は ,な ぜ乾燥 す る と魚介類 が腐敗 しな くな るので あ ろ うか。上記 の各種水産乾製 品は
,魚 の水 分合 量 を あ る程 度 まで減 少 させ て い る が ,同 じ水分量 の乾製 品で も短期 間 に腐敗 して しま うもの と ,長 期 間貯蔵 して も腐敗 しない も のが あ る。
これ は食塩 や砂糖 な どの よ うに水 に溶 けやす
―‑ 23 ‑―
い物質 を多量 に含 んだ食 品は ,食 品 中の水 (自 由水 )の 大部 分 が食塩 や砂糖 を溶解 す るの に使 わ れ ,微 生物 の発育 に利用 で きる水 が少 ないた め腐敗 しに くいのであ る。塩乾 品は食塩水 に漬
lす
た後 に ,み りん千 しは砂糖 と食塩等 の調 味液 に漬 け込 んだ後 に乾燥す るのは上記 の よ うな理 由か らで あ る。
微 生物 に よる食 品 の腐 敗 は ,食 品 の水 分量 に 影 響 され るので は な く ,水 の存在 の しかた に影 響 され ,そ の指標 として水分活性 (■ ι て ′ I)の 値 が 貯 蔵性 に大 きな影 響 を及 ば して い る こ とが知 ら れ てい るり。水分活性 の値 は次式 で定義 され
Aω =P/PO=R〃 /100
ここで POは 純粋の平衡蒸気圧 ,Pは 同 じ温度 における食品の水蒸気圧 ,翼 打 は関係蒸気圧で ある。
各種水産加工品の水分活性(4″ )の 値を表 11) に ,4″ と食品の貯蔵安定性 との関係 9を 図 1 に示す。 4″ の低下にしたが って ,細 菌 ,酵 母
,カビの発育が遅 くな り ,や がて発育が停止す る ことがわかる。このよ うに Aι て ′ 'の 低 い食品ほ ど 長期間の貯蔵がで きることになる。中村 ら 0は
4ク ノ lの 異 なった アジ開 き千 し製品 5種 類を試作 し ,50℃ 貯蔵中の品質の変化 に及ぼす Awの 影 響について検討 した。その結果 ,細 菌 によって
分解生成す る トリメチルア ミン能窒素 (TMA―
N)が Aι ι ↑ =0.96を 境 として急増 し ,A″ 0.96以 上 の製 品 と Aι て ′ 10.96以 下の製品 とでは貯蔵性 に大 きな差があることがわかった。
図 2に マアジ開 き千 しの水分量および塩分量 と Awと の関係を示 した。 Awを 0.96以 下にす るには ,乾 燥 によ り水分を約 50%ま で除去 しな
1/ナ
ればならないが ,食 品を肉質部 に約 3%浸 透 させ ることに よ り ,水 分 が約 70%で も■η =
0,96と なることカミ わかる。
この よ うに魚を乾燥 させ る こ とに よ り■τ て ′
'を低下 させ ,微 生物 による腐敗を防止す ること が可能であることが切 らかになった。 しか し魚 の変質 は ,空 気中の酸素 と光線の影響 による脂 質成分の酸化 ,色 調の退色,ア ミノーカルボニル
︱
︱ 含 水 率 4
1 1 相 対 反 応 速 度
/ 酵 母
牟
0 1 0 2 0 3 0 4 0 5 0 6 0 7 0 8 0 9 水分活性 Av
図 1 水分活性 と貯蔵安定性の関係め
表 1 水産加工 品の水分・ 食塩濃度 と水分活性ゆ
開 ら ざ 増 鞠 鞠 骨 た 中 軸
た じ に ら か わ
か ︻
し え 干 し い わ あ
塩 う 塩 し い い 塩 い か 干 煮
き 子 辛 け し 辛 し ら 製 辛 び し 名
0 960 0 915 0 892 0 886 0 886 0 804 0 800 0 785 0 785 0 712 0 642 0.575
Aw 水 分 (%)
35 79
12 7 11 3 12 7 17 2 13.6
154
21 1 食 塩 (%)
― ‑ 24 ‑―
1 00
0̲96
0 92
0̲88 30
反応 による褐変な どによって も生 じる。
2.温 風乾燥法
乾 燥 の 目的 は この よ うに水 分 を減 少 させ る こ とに よ り腐敗 しに くい貯蔵性 の高 い加工 品を作 る こ とにあ る。 しか し最近 の水産加工 品の多様 化 ,高 品質化 の中で例 えば イ ワン , タ ラ ,サ バ
等 の多獲 魚の魚 肉を原料 に機能 性食 品 ,健 康 食 品素材等 の新 しい水産加工 品を製造 す る工程 に は ,鮮 魚 を撮存 す る前処 理 あ るいは製造工 程 の 中 に魚 肉を乾燥す る操作 が必ず必要 にな ってお り ,新 しい乾燥法 が導 入 されつつ あ る現状 で あ る。
気 象条 件 に左右 され ,乾 燥 速 度 の遅 い天 日乾 燥 に代 わ る もの として は ,温 風乾燥 が最 も広 く 用 い られ て い る。塩 千 品 につ いて マ イ ワン及 び マサバの塩千 品の貯蔵 中の成 分変化 を測定 した 研 究 0等 ,貯 蔵 に関す る研究 は多 く見 あた るが
,製造 (乾 燥 )条 件 と品質 との関係 は余 り明 らか に されていない。フⅡ 谷 0は 多 脂 イ ワンの低 塩 乾 製 品の乾燥条件 と品質 との関係 を検討 した。結 果 の一 例 を図 3,図 4,図 5に 示 す。図 3は 製 品
1 00
0 96
(72 7)
(722)
Y=‑0̲00913X+09869
(70 1)
(69.3)
>
く
( )=水 分 %
0 92
0 88
40 50 60 70 80 0 2 4 6 塩分量 (%) 水分量 (%)
図 2 マアジ開 き干 しの水分および塩分量 と Awの 関係 (肉 質部
)。乾燥 温度
20°
C o― o
30°
C △ ―△
(67̲7)
(65 1)
8 10
60
〇 〇 召\ > ︵ ﹃ ︶ Z ∞ 日 ∞
0 o 10 20 乾煤時間 (hr) 図 3 VBNと 乾 燥条 件 との関係の
30
肉 質 の 変 質 指 標 とな る揮 発 生 塩 基 態 窒 素
(VBN)と 乾燥条件 との関係を示 した ものであ る。 VBNは 30℃ 乾燥の場合 ,乾 燥初期か ら増 加 し ,20℃ 乾燥の場合で も長時間 (11時 間以上 ) 乾燥 は好 ましくない ことがわかる。
脂質について も ,脂 質の酸化が進む と ,臭 い
の発生 ,色 調の悪変 (褐 変 )を 生 じ ,EPA(エ
イコサペ ンタエソ酸 )や DHA(ド コサヘキサエ ン酸 )な どの成人病予防 と治療 に効果がある有 効栄養成分 (高 度不飽和脂肪酸 )が 減少す る。そ
― ‑ 25 ‑一
衛 解 \く 房 ・ 房 日 ︶ > く m 許
乾燥温度
2げ
C O― ○ rc △ 一 △
0 10 20 乾煤時間 (hr) 図 4 TBA―Vと 乾 燥条件 との関係め
示 す。30℃ 乾 燥 の場 合 pHの 上 昇 は急 速 で あ り ,11時 間後 には 6.5と な った。 pHの 上 昇 は肉
質 成 分の分解 の進行 を示すため ,低 塩 分製 品に は低温乾燥 の必要 性がわ か る。
この よ うに品質保持 の 目的 のため可能 な限 り 低温 度 で乾燥 され る。しか し ,低 温乾燥 の場合
,当然乾燥 時間が長 くかか るため ,長 時間経過す る と肉質 の劣化が生 じて くる場合 があ る。 その ため乾燥面積 を増加 し ,短 時間 で処理 で きる よ うな乾燥 装置 の設計 が必要 とされ る。 また ,乾
燥条 件 を設 定す るにあた っては乾燥速度 ,乾 燥 収 縮 ,品 質劣化 を引 き起 こす化学 的変化 な どを 充 分考 慮 しなけれ ば な らない。 品質 の低減 や褐 変 な どの化学 的変化 は ,原 料 とな る魚 の合水率 の調整 ,乾 燥 温度 と時間の設定 の仕方 ,あ るい
は乾燥法 の選定 に よ り防止す る ことが可能 とな る。
そ のため には ,そ の基礎 とな る魚 の乾燥特性 曲線 を求め ,各 種 の鮮魚が どの よ うな乾燥特 性 を示 す のかを検 討す る ことが必要 とされ る。著 者 0は 熱風乾 燥 法 にお け るサ ケ ,イ ワシ ,サ ン
マ ,イ カ ,カ レイ ,タ ラの 6種 類 の鮮魚 の乾燥 特 性 曲線 を実測 し ,魚 の種類 に よる乾燥特性 の 違 いを検 討 した。一例 として イカ とイ ワシの乾 燥特性 曲線 を図 6お よび図 7に 示 す。実験結果 か ら下記 の ことが明 らか にな った。
① 6種 類 の鮮 魚 はす べ て恒 率乾燥期 間 が存 在 し ,そ の後減 率乾燥 へ と移 る。
② 脂質が多い鮮魚 (サ ンマ ,イ ワシ ,サ ケ )
と脂質の少ない鮮魚 (カ レイ ,イ カ , タラ )の
乾燥速度を比較す ると ,脂 質の多い方が 自由合 水率が少 ないため ,恒 率乾燥速度お よび減率乾 燥速度は遅 く ,乾 燥 に要す る時間が長い。 これ は ,脂 質が水分の内部拡散に影響を及ぼ してい ることも考 えられ る。
③ 鮮魚の乾燥特性曲線は魚の種類によって かな り異なった。例 えば ,イ カの限界合水率の 値 は 1.6〜 2.2の 範囲であ り ,イ ワシの場合は 0.6
〜 0.9と 小 さな値を示す。これは魚の脂質量,内 部構造等が鮮魚の乾燥特性に影響 していること
0 30
乾蝶 温度
20°
C O― O
30℃ △ ―△
66 64
■ 62 60 58
0 10 20
乾操時間 (hr) 図 5 pHと 乾燥 条件ω
のため栄養価 が低 下す る とともに , この よ うな 酸化物 自身 が毒 性 を帯 びて くるので ,で きるだ
lす
脂 質 の酸 化 を抑制 す る乾燥 法 を考 えなけれ ば な らない。脂質酸化 の指標 として使われ るチオ バ ル ビツール酸価 (TBA― V)の 乾 燥条 件 に よる 変化 を図 4に 示 した。 TBA― Vの 値 は,乾 燥初期 に は 20℃ 及 び 30℃ と も両 者 の 差 は な い が
,30℃ 乾燥 の場 合 21時 間後 か ら増 加 して い る こ とがわ か る。
脂 質 酸 化 を 防 止 す る一 つ の方 法 と して ,浅
原の らは塩乾 イ フシに天 然 ビタ ミン E(天 然 ト コフ ェロール同族体 の滉合濃縮物 )を 0.05%以
上 に添加す る と抗酸化効果 が強 く認め られ ,相
乗 剤 として フ ィナ ン酸 カル シ ウム , アス コル ビ ン酸が有効 であ る と報告 してい る。
次 に ,製 品 pHと 乾燥条 件 との関係 を 図 5に
0
―‑ 26 ‑一
f c
己 日
褪 N 迷 螺
︲000
800
600
400
200
f C
日 己 褪 型 撃 想
2000
1500
1000
500
10 2.0 30
自 由 含 水 卒 〔 一〕
図 6 乾燥特性 曲線 (イ カ
)い0.5 10 15 20
自 由 含 水 率 〔―〕
図 7 乾 燥 特 性 曲線 (イ ワシ)0
40 50
と考 えられ る。
図 8に サ ケの熱風乾燥 140℃ の場合の魚肉の 表面温度 と重量の時間的変化を示 した。材料予 熱期間では急激に表面温度が上昇 し ,や がて表 面温度は一定 とな り恒率乾燥期間に移 る。その 後 , 自由合水率の値が限界合水率 よ り少な くな り減率乾燥期間に移 ると ,魚 肉の表面が乾 いて くるため表面温度は再び急激に上昇 し ,機 内雰 囲気の温度 140℃ に近づ くことがわかる。上記 の結果は ,現 状の乾燥温度 よ りかな り高 く ,タ
25
ンパ ク変成お よび脂質の酸化等が生 じるが ,魚
肉の乾燥特性を示す一つの指標 と考 えられ る。
3.ラ ップ乾燥
サ ンマやサバな どを塩漬 けした後 に乾燥す る 場合 ,脂 質酸化お よび変色は酸素 ,紫 外線など の影響 によ り魚体表面 か ら進行す る。網 中 91の は この ことに着 目し ,魚 体表面が直接空気 と接 触 しないよ うに ,水 蒸気は透過 し易いが酸素等
― ‑ 27 ‑―
160°
C
140°
C
120°
C
100°
C
140°
C
100°
C
︵ ︱ ︺ 村 < ф 超 皿 30
20
︹ P
︺ 褪 要 旧 熙
50 00
10
>
50
12345678910 0
時 間 〔
hr〕図 8 表面温度 と重量の経時変化 D
9 サ′ ミぉょびァジ開 き干 し製品の乾燥中の色 調変化 "(図 中の数は乾燥時間 (hr)
の ガス透過性 の低 いセ ロファンフ ィル ムを魚体 表 面 に覆 って乾燥 を行 った。 それ に よる と天 日 乾燥 ,温 風乾燥 (機 械乾燥 )い ず れ の場合 もセ ロファンフ ィル ムで覆 った ラ ップ区 と覆わ ない 対 照 区 の乾燥速度 を測定 した ところ ,セ ロファ
ン フィル ムは乾燥速度 にほ とん ど支障 を及 ば さ ない こ とがわ か った。 図 9に サ バ及 び アジの開 き干 し塩 千 品 の乾燥 中の内色 の変化 を測色色差 計 で測定 した結果 を示す。横車由が赤 色度 を示す α値,縦 軸 が黄色度 を示す う値 で,原 点 か らの距 離 が色 の濃 さ,傾 きが色 の種類 を表 してい る。い ず れ の製 品 も乾燥 時間 の経過 に伴 い ,値 が増加 し ,色 が濃 くな ってい るが , ラ ップ乾燥 は肉色 に赤 味が あ り ,良 い色調 を呈 し ,温 風乾燥 品の 方 が そ の度合 が強 い ことがわ か る。
次 に脂 質酸 化指標 で あ る過酸 化物価 (POV)
の変化 を図 10に 示 した。 POVと は脂質 が酸化
す る とき初期 に生 じる過酸化物 の量 を示 し ,数
値 が大 きい程 酸化 が進 行 して い る こ とを表 す。
天 日乾燥 と温風乾燥 を比較す る と ,乾 燥 速 度が 速 く ,紫 外 線等 の脂 質酸化促進 作用 の影響 を受
lす
易 い天 日乾 燥 は ,温 風 乾燥 品 に比 べ て POV
の値 が高 く ,脂 質酸化 の進 行が速 い ことを示 し て い る。 しか しラ ップ乾燥 の場合 ,天 日 ,温 風 い ず れ の場 合 も 6時 間 乾 燥 し て も ほ とん ど
ア
員 b
不 `
ァ ///6 少
ア ジ 開 き干 し
鞣
2任
乾蝶 条件
23
2
1
‑2 ‑1 0
6
5
4
資
図
.
○ ア 天 日乾 燥 対 照 区 イ 天 日乾
l桑ラ ップ 区
1234
サ バ 開 き千 し
赤
温 風 乾蝶 対 照 区 温 風 乾燥 ラ ンプ 区
▲― ウ
△―エ
一‑ 28 ‑―
。 熱 風 乾燥
140°Cサ ケ の減 量 曲 線
△ 熱 風 乾 燥 140℃ サ ケ の 表 面 温 度
乾燥 時 間 (hr) 温 度 (℃
)温 度 (%)
項
目
0〜 6 197〜 235
39〜 50 天 日乾燥・
0〜 6 264〜 280
59〜 65 機 械 乾 燥
・ 天候 快日 ,
サ バ開 き千 し
2 4 卓 乞燥 時間 (hr)
ア ジ聞 き千 し
1 2 4
乾 1柴 時間 (hr)
︵∞
︼\ ωげ 日
︶
>
〇
﹄
20
0 0 1
● 天 日乾蝶 対照区 ▲ 温風乾蝶 対照区
○ 天 日乾燥 ラップ区 △ 五 ]風 乾燥 ラップ区 図 10 乾 燥 中 の POVの 変化9
POVの 上昇がみ られず ,乾 燥中の脂質酸化 はセ ロファンフィル ムによ り抑待」され ることカミ わか る。 また ラ ップ乾燥 の場合 ,製 品の身害」 れを防 止 し光沢を増す ことも明 らかになっている。
4.真 空乾燥法
温風乾燥法で生 じる脂質の酸化や色調の褐変 を防止す る乾燥法 として真空乾燥法が考 えられ る。真空乾燥法は現在砂糖及 び甘味類 ,野 菜類
,し好飲料類 ,調 味料及び香辛料類の乾燥 に利用 されてお り ,魚 介類への利用は
lまとん どされて いないのが現状である
11)。真空乾燥法は ,水 蒸気圧 との平衡関係によ り 数 Torr〜 10 Torrの 真空下 で乾 燥 を行 うもの で ,真 空中のため脂質の酸化が抑制 され ,色 調 が良好で柔 らか く ,仲 縮性のある製品がえられ ることが報告 されている
19。真空乾燥法及 び遠 赤外線真空乾燥法における鮮魚 (イ カ ,サ ケ ,サ ンマ ,マ グ ロ )の 乾燥特性曲線 も熱風乾燥法 と 同様 ,恒 率乾燥が生 じ ,そ の後減率乾燥へ と移
ることも報告 されている。魚肉の温度分布につ
いて ,魚 肉の表面温度 と内部温度を測定 した と ころ ,熱 風乾燥の場合は両者の差はわずかであ るが ,遠 赤外線真空乾燥の場合は ,恒 率乾燥期 間 ,減 率乾燥期間いずれの場合 も表面温度の方 が高 くなった。 この ことは ,遠 赤外線は表面近 傍で吸収 されて熱 とな り ,内 部へは通常の伝導 伝熱で熱伝達 が行わ れてい る ことを示 してい
る
10。乾燥 に よるタンパ ク質組成 の変成 につ いて
,著者がサ ンマを用い種 々の抽出乾燥条件で作成
した魚肉タンパ ク濃縮物 (FPC)の 魚肉タンパ ク質 を 75%SDS― ポ リアク リル ア ミ ドグル電 気泳動法 に よ り分離 した結果 を写真 1に 示す。
写真 中のパ ターン ① 〜⑤ はユ タ ノール に よる 抽 出お よび真 空 乾 燥 条 件 を変 えて作 成 した
FPC製 品 ,⑥ は生鮮 品の魚 肉タンパ クの場合 である。 ここで ミオンソ重鎖 とは ,魚 肉を構成 している主要 タンパ ク質 (筋 原繊維 タンパ ク質 )
である ミオンンのサ ブユニ ットであ り ,近 年 カ マボコの弾力の指標の一つであるゲル形成能 と の関係がかな りあ ることが解 明 されている
1つ。 生鮮品の ミオシン重要成分のバン ドは濃 く , ミ
―‑ 29 ‑―
颯 ① ② ③ ④ 劇 ⑥ 一 ^
コ /
⑤ 搬
一 一 一
I L
│
イ―‑ 30 ‑―
ミ オ シ ン重 鎖
多量体
̲ミ オ シ ン重 鎖
200〜 43 kd成 分
ア クチ ン
オシ ン重鎖成 分が多 く含 まれ ている ことがわ か るが ,抽 出乾燥 の工 程 を経 た FPC製 品 は いず れ の条件 の場 合 も ミオシン重要 のバ ン ドは薄 く な って い る。 これは ミオシン重要 が多量化反応 (高 分子)を 起 こ し , ミオシン重鋲重合物 に変わ るた め と思われ る。福 田 19は 変化 が生 じる ミオ シ ン重鉄成分のバ ン ドをデ ンシ トメーターで相 対染色強度 を測定 し , ミオンン重蟹成分 の減少 割合 を定量 した。 それ に よる と ミオシ ン重鎖 は 乾 燥温 度 が 0℃ と低 い場合 は大 きな変化 は示 さ ないが ,乾 燥速 度 が高 くなるにつれ て減 少速度 が増大 し ,50℃ の場 合 24時 間後 には 10〜 25%
<43 kd成 分
20hr 5hr 20hr 18hr 6hr
にまで低下す ると報告 している。 この よ うに魚 肉を乾燥す る場合 , タンパ ク質組成の変化を考 慮 しなければな らない。
5。
氷温乾燥法
最近 ,新 鮮で品質の良い魚類乾燥製品が欲 し い とい う消費者のニーズに対応 して ,氷 温乾燥 が普及 しつつある。氷温乾燥は氷温領域におけ る冷風 (温 度 0℃ 〜 ‑5℃ )で 乾燥 させ るもので
,従来の冷風乾燥機 (温 度 20℃ 以下 )に 比べて特 殊空調用冷却器が必要 となって くる。
4
写真 1 魚 肉たんば く濃縮物 (FPC)の 電気泳動パ ターン
FPCの 抽 出乾燥条件
1 抽 出 60° C 3回 真空乾燥 60℃
2 ″ 80° C 2口 団 ″ 60° C
3 ″ 80° C 2巨 ] ″ 60° C
4 ″ 50° C l回 80° C 3回 ″ 60° C
5 ″ 30° C 4口 ] ″ 80° C
6 生鮮品の魚肉タンパ ク
氷 温乾燥法 の乾燥速度 と乾燥 中の品質変化 に つ いて ,マ イ ワン フ ィー レ (三 枚 お ろ し )を 使 用 して ,冷 風乾燥 の場合 と比較検 討 した報告 10 を紹介す る。図 11に 塩漬後 ,水 切 りされた マ イ ワン フ ィー レ(食 塩 0.3%含 有 )の 乾 燥 中 の水 分 変化 を比較 した結 果 を示 した。 当然 の こ となが ら ,氷 温乾燥 は冷風乾燥 に比べ 2.5〜 3倍 の乾燥 時間 を要 す る こ とがわ か る。図 12に 鮮 度 の指標 で あ る κ 値 と試料 水 分 との関 係 を比較 して示 した。乾燥 の進行 とともに ,試 料 水 分 が減 少 す るに した が って ′ ζ値 は上昇す るが,氷 温乾燥 の 方 が上 昇 の度合 が小 さい。図 13に 脂質 劣化 の指 標 とされ る過酸 化物価 (POV)の 変化 を示 した。
脂質 の酸化 も氷温乾燥 の方 が ゆ るや かで あ る こ とがわ か る。 これ らの結果 か ら ,氷 温乾燥 は冷 風乾燥 に比べ て乾燥 時間 は長 くかか るが ,鮮 度 が 良 く ,脂 質 の劣化 も少 ない乾 製 品が得 られ る
こ とが推察 され る。
次 に氷 温乾 燥 品 の貯蔵 性 につ いて検 討 した結 果 を図 14に 示 した。図 14は 図 11〜 13と 同 じ条 件 で乾燥 した 2種 類 マ イ ワシ ラン ド (加 工 しな い原形 のイ ワシ )を それ ぞれ氷温 冷蔵 (‑3℃ )
及 び 冷 蔵 (+5℃ )し た 際 の 揮 発 性 塩 基 窒 素
(VBN)の 変化 を示 した もので あ る。初 期腐 敗 の 指標 とされ て い る VBNは ,氷 温乾燥 品 と冷 風
80
― 冷風乾燥 (+20° C,40%)
― 永温乾蝶 (‑1̲5° C,40%)
― 冷風乾煤 (+20℃
)中 氷 温乾燥 (‑15° C)
90 80 70 60 50 40 30 20 10 0 水分 (%)
図 12 乾燥 中 の水 分 と K値 の変化
)― ‐ 冷風乾供 (+20° C)
(― l氷 温融 (‑15° C)
100 70 60 50 40 水分 (%)
図 13 水 分合量 と過 酸化物 化 の関係 10
‐―‐ 冷風 乾蝶 後冷 蔵 (+5° C)
C― 氷
│∴靭 後 〃
O―
‑0 イ 令風 乾操 後水 温貯蔵 (‑3℃
)C― 氷 温靭 後
′r ´
/
塩
︵ 沢 ︶ 赳 一︼
20
250
00 50
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6 12 18 24 36 乾煤 H寺 ド 悔 J(hr) 図 ■ 乾燥中の変化 10
1貴
後