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E ・ ソ ロ モ ン 教 授 の 資 本 予 算 作 成 方 式

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(1)

<資 料>

E・ソロモン教授の資本予算作成方式

MeasuringaCopmany'sCostofCapital

EzraSolomon

TheManagementofCorporateCapital,1959

稿

(1) DJ(2)

E

(2)

このような資本予算作成方式として︑ソロモン教授は他の論者と同じく資本需要曲線と資本供給曲線を作成しその

交点を見出す方式をとるのであるが︑しかしかかる二つの曲線の作成法のうちに実はソロモン教授の他の論者との著

しい相違があるのである︒

ところで︑ソロモン教授の論文は︑つぎの三部分から構成されている︒

二︑自己資金のコスト

同 ︐FO

ハ い ω

ρ

=

ω

一二︑他人・自己両資本を併用する資本調達

したがって本稿でも︑右の各部分についてそれぞれ考察・紹介してゆくことを好都合ならしめるため︑三部分に分け

て論じてみることとしよう︒

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ω

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∞ ↓ ・ (2) 

ソロモン教授の資本予算方式の特色を箇条書きにして指摘してみよう︒ω企業家もしくは経営者の投資行為を律する基礎原理を︑

株主の所有株式の一株に帰属する将来利益を極大化するように行動する﹂という原理にもとめていること︒ ﹁現在株主の危険負担を増大させない範囲内で︑現在

(3)

企業家が資本支出を賄うために資本調達を行うにさいしては︑自己資本と他人資本の双方を併用するばあいが

もっとも多いという前提に立っている乙と︒

(2) 

ら幾何額を調達すべきか︑といった乙とをも考慮していること︒ あらゆる資本調達源泉を考慮にいれ︑それらの中からどれとどれを選択し︑また選摂された各種源泉の各々か

右の資本調達源泉の中には当然負債が含まれているが︑かかる負債については︑さらにその中での調達源泉を

異にししたがって利子率を異にする各種負債について︑それらの選択︑調達量の問題を考慮していること︒ωの企業家もしくは経営者の投資行為を律する基礎原理については︑それが単なる﹁将来利益の極大化﹂の原理で

ないことに注意する必要がある︒しかしそうかといって︑D・デュランド教授にみられるととく明確なかたちで﹁投

資価値の極大化﹂の原理が打ち出されているのでもないことに注意する必要がある︒しかしソロモン教授の万式に盛

り込まれている意図は︑﹁投資価値の極大化﹂原理にもとづく方式に近いのである︒ωの企業資金調達の在りかたに関する前提については︑各企業の個別事情によっても異なろうが企業は著しく片寄

った資本構成を避けようとするであろうから︑ほぽ妥当な前提とみなして差支えないと思われる︒もっともソロモン

教授の方式は︑自己資本のみで資本支出を賄うばあいについても用いることができるし︑負債のみで賄うばあいにつ

いても用いることができるのである︒ωの特色は︑ソロモン教授以外の論者の論議によっては︑殆ど解決されていない点であって︑貴重な考えかたであ

る︒教授の資本予算方式はかかる特色の故に︑企業資本調達の意志決定に対しても有力な解決手段を供するものと思

ωの特色は︑教授の方式が甚だ現実的であり︑企業経営の実際を考慮し︑これに即応している乙とを示すものである︒

E・ソロモン教授の資本予算作成方式

(4)

以上のようなソロモン教授の資本予算作成方式の特色は︑教授の論稿の第二部︑第三部において理解しうるところ

であるが︑つぎに紹介する第一部は第二部以下に展開される論義えの序論として︑資本コストの問題を中心にして︑

資本予算作成方式の一般型の提示︑これまで採用されてきた資本予算方式のもつ欠陥︑およびこれを是正し合理的方

式を確立するための問題点︑などを論ずるものである︒

以下教授の論稿の第一部を紹介してみよう︒

本稿の目的は︑会社資本コストの明確で適切な定義・測定方式を示すにある︒資本コストの測定は︑資本予算の作

成方式が合理的なら絶対に欠かす乙とのできないものである︒つまり︑経営者をして資本支出をともなう投資諸案の

採否決定を可能ならしめるにいたる正確で客観的な基準は︑資本コストを用いることによって見出すことができるの

である︒乙のような用途から︑乙の(資本コストなる)概念は︑﹁要請される最低利益率﹂

ZB EF Bz gg ρE Z

z z ︒ 向 ︒

ω円巳ロmω=あるいは資本支出を決めるための﹁切り捨て﹂

z g

g 片岡=率ともよばれる︒きて︑会社資本予算

の決定方法は複雑であって︑そこでは経営者はつぎのような若干事項に関し同時に決定を下さなくてはならないので

ある︒若干事項とは︑資本支出の総額︑そのような支出のとる形態︑およびそのような支出にあてる資金の調達様式

である︒複雑なこういった問題を合理的に解決するためには︑つぎのような三つの段階を踏まなくてはならない︒

予定支出案の一つ一つについて︑見込みうる利益率を予測すること︒予測したらそれら案を見込利益率の大き

さ順にならべれば︑乙の表から経営者は︑会社の潜在的な長期資金需要の情況を明確に知る乙とができる︒

利用できる調達源泉から得た資本のそれぞれについて︑それらの株主にとってのコストを測定する乙と︒こ乙

でいう﹁コスト﹂とは︑このような入手可能な資金の各増分について︑それらを順次に積極的に投資してゆくこ'とを

(5)

許容するため︑それらについて要請される最低の利益率のことである︒コストの低さ順に配列して調達額と予想コス

トに関する表をつくれば︑乙れによって経営者は︑会社が利用できる資金についての供給とコストのありえべ主的況

を明確に知ることができる︒

以上の二つの表の比較によって︑資本予算の問題を明快かつ正確に解くことができる︒すなわち︑各投資案に

ついて見込みうる利益率が︑その案を賄うのに必要な資金増分のコストを超えるあいだは︑利益率の大ききの順になら

んだ投資案を相継いで計画に入れてゆくわけである︒一方︑資本コストが見込みうる利益率に等しいかあるいはこれ

を超えるような最初の案は乙れを棄却すべきであり︑利益率がこれより小さなすべての投資案についても同様である︒

一つの投資案の見込利益率の算定方式には︑実窃面でまだかなりの相違がみられるが︑どのような算定値が正確

nL であるかという理論面では完全な一致をみている︒なるほどこのよラな理論的に正しい方式で︑あるプロジェクトの

利益率を実際に計算しようとするばあいでも︑経済予測上︑会計資料上いくつかの難聞にぶつかることは確かである

が︑しかし考えかたそのものはまったく正しいのである︒

また︑ある特定プロジェクトから将来えられる利益を見積るためには︑当該プロジェクトが実施されなかったばあ

いの将来の企業利益と当該プロジェクトが実施されたばあいの将来の企業利益とを比較せねばならぬ︑という乙とも

一般に認められていると乙ろである︒乙の方法は︑いわゆる﹁戦略﹂投資の評価を考慮するとき殊更に必要である︒

戦略投資は企業の全体利益の減退を阻止するために行われるからである︒

資本コスト

資本コストという概念は︑資本の理論

5 0

0

2 1 z

E・ソロモン教授の資本予算作成方式 にあってつねに中心的役割を演じてきたのであるが︑

(6)

乙の概念の意味を明らかにしかっ乙れを測定する問題はまったく顧みられてこなかったといって差支えない︒資本コ

ストをある特定会社につき測定するさいの実務面での難かしさはともかくとしても︑今日では資本コストをどのよう

な概念にもとやついて測定するのが正しいかということについてさえ︑明確で広汎な支持をもっ見解が存在しないので

ある︒ここが資本予算の理論における最大の弱点であり︑したがって乙の部分が埋められるまでは︑資本予算の理論

は企業活動のζの重要領域の意志決定にとり片手落ちの手段にとどまるのが精一杯である︒

既刊の文献はほとんど例外なく︑負債・自己資本双方の調達源泉が使用される現実に即した事態につき資本コスト

を定義する問題をまったく不聞に附してきた︒これに対する例外でもっともよく知られているものはジョウル・ディ

lン教授の著作であるが︑しかしその資本コストに関するもっともすぐれた論述でさえ︑とうてい明確・完全とはい

qd

 

いがたし理論上と異なり︑企業の実際面では乙の問題を回避することができなかった︒だが明瞭で望ましい資本コストの測

定値をもたない以上︑企業は資本予算の決定にさいし任意な基準に甘んぜざるをえなかった︒多く用いられる万法の

一つは︑いかなる年度であれ資本予算規模を内部から調達可能な資金額までに抑えることである︒多く用いられる万

法のもう一つは︑はっきりした根拠もなく年あたり一O︑一五︑あるいは二Oパーセントといったように﹁切り捨て

﹂率を設定して︑これを投資案容認のための最低要件とするものである︒乙ういった万法を使用するならば︑偶然な

ばあいを除いて︑理論的に正しい解決││つまり︑資本計画はその約束する利益率がその実施に要する資金のコスト

を上回るばあいにだけ乙れを採用すべきであるーーを放棄することになるのである︒

この論文が以下で取扱う問題は︑資本コストの概念を資本予算の決定に使うための正しい根拠ある万式を秩序立て

て明瞭に示すことである︒しかしながら︑このような方式を展開するにあたっては︑すくなくともつぎのような三つ

(7)

の主なる難聞に直面せねばならない︒1会社の長期資本は︑内部からであれ外部からであれとにかくその最大部分を自己資金に仰いでいる︒ところで

これらの資金には契約による固定した支払いといったものがともなわない︒そこで︑このような資金のコストはどの

ようにして測定したらよいのか︒また︑乙のコストは︑問題の調達額が変化するにつれてどのように動くとみなした

らよいのか︒

大部分の会社では資本調達にさいして︑一部を︑固定利息と償還条項をもっ負債資金か︑もしくは優先株をも

って賄う︒だが︑こういったいづれかのかたちで資本調達を行うさいには︑投資に要する資金の総額についてはその

一部を自己資金でみたすことが必要である︒そ乙で︑二つ以上の源泉を用いて手に入れる資本のコストについては︑

これをいかにして測定したらよいのであるか︒このようなケlスでは︑それぞれの調達源泉に附随するコストには︑

単にその性格上だけでなくさらにその大きさの上でも相違がみられるからである︒

負債資金利用のさいには︑投資案の種類Cとに︑要求される利子率・負債資金をあてうる割合・貸付金の返済

条件といったものがすべて異なる︒たとえば設備信託証券は︑ある種の設備資金の調達には利用できるが他の種類の

設備資金調達には利用できないし︑銀行貸付金は特定タイプの資産拡張だけに利用できる︑といったととくである︒

そ乙で︑ある投資案のための資金を特定負債にもとめて生ずるコストの相違は︑これを資本予算の全体的な枠組のな

かでどのように扱うべきであるか︒

以上のような根本的な問題について解答を得るために︑本稿では二つの段階に分けて考察をすすめる︒第一の段階

では︑資本源泉はすべて自己資金関係に限られる乙とを仮定する︒このような枠のなかで︑自己資金調達の可能な各

源泉についてそれぞれ正しい資本コスト測定方式をつくりあげてゆく︒つぎにこれら測定方式をもとにして︑資金増

E・ソロモシ教授の資本予算作成方式

(8)

単品捌A.ll出題

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時点jト脳包.-l'VヤtQ事国軍[ìW;t?1\-~~:Eヤ-,4l~p~tQO*m~iltl;累犯寵g;1l0ν笠~トづい品、醤。

Kenneth E. Boulding, Economic Analysis (rev. ed.; New York: Harper Bros., 1948) , PP.782‑830. 

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(9)

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ソロモン教授は日己・他人両資本の併用という現実に即応する資本予算万式の確立にあたっては︑まず資本訓述出

泉︑がすべて自己資本関係に限定されることを仮定したばあいの資本供給山線をえがくことから出発する︒ついでれ償

資本調達の問題を導入し︑かかる自己資本供給山線を修正して新らたな自己資本供給山線をえがき︑同時に教段独特

の方法によって負債資本調達問題を考慮した臼己資本需要山線をえがき︑日以後にかかる一向山線の交点を求める乙とに

よって資本予算上の諸問題を解乙うとするのである︒したがって教授の資本予算作成方式にとっては︑いわゆるれ己 資本供給山線の作成が某礎となるのである︒以下に紹介する教授の論稿の第二部は︑かかる臼己資本供給山線の作成

lマとするものである︒

ところで︑自己資本供給山線とは︑白己資本の調達源泉から資本を順次に調達してゆくばあいの調達足の変化とそ

E

(10)

OO

れに伴う調達資本の限界単位のコストの変化とをしめした曲線である︒したがって︑自己資本供給山線の作成には︑

資本コストの概念をまず確立しておく乙とが必要である︒ところで自己資本の調達源泉としては︑

一般に︑減価償却︑

利益の社内留保︑普通株の発行︑などが考えられる︒したがってこれら諸源泉について︑それぞれ資本コスト概念を 確立しておくことが必要となる︒しかし︑乙れら諸源泉より調達した自己資本については︑定説として受け入れられ ているような資本コスト概念が存在しない︒かくてソロモン教授は︑これら諸源泉より調達した自己資本について︑

それぞれ正しい資本コスト概念を作り上げることからまず若手するのである︒

以下︑ソロモン教授の論文の第二部を紹介してみよう︒

普通株を新たに発行して得た資本についてそのコストを定義することは難事であり︑実務にあっても考えかたの一 致はほとんどみられないといってよい︒証券の引受け依頼と発行に要する費用を暫くのあいにゼロと仮定しておくと 自己資本コストの測定に用いうるとされる万式はすくなくとも四つはある︒しかし四つのうち︑

である︒測定万式として挙げうる四つのものとは︑以下のととくである︒

あるプロジェクトは︑それについて見込むことのできる利益率が︑会社資本の現在額につき会社が現

ιあげ 一つだけが正しいω

( a )  

つつある利益率を上回るばあいにだけこれを容認すべきだ︑とするもの︒要するに︑会社投資額に対する平均利佐本 だけの利益率をあげるならそのプロジェクトは望ましい︑ということである︒

(b ) あるプロジェクトは︑それについて見込むことのできる利益率が︑現在配当額の現在株価に対する比率より 大きいばあいにだけ採用すべきである︑とするもの︒要するに︑新株一株あたりの貢献する利益額がとにかく新株一

(11)

株あたりに対して支払われる配当額より一付ければ︑会社からみて金時の中味が賄える︑と考えるのである︒

( C )

あるプロジェクトを容認しうるためには︑その利益率は一株の現布市価と結びつけてみた現

ι

の一株あたり 利益より高くなくてはならぬ︑とするもの︒乙の基準によれば︑新規調達自己資本の正しいコストは︑現在の一株ゐ 仁り利益と現在の一株の市価との比率によって測定しうることになる︒この測定値を

EP

で表わすことにしよう︒

(d

) 新規調達自己資本のコストに対する第四の︑しかも筆者の考えるところではただ一つの正斗な概念は︑

E P という単純な比率を精密化したものである︒分子には現主の一株あたり利益

E

に代えて︑資本支出の予定案

ω実胞が ないばあいの将来の平均した利益に関する経常者の段善の見積り値をあてるべ主である︒乙

ω目的り仙を

Eで表わす

ことにしよう︒証券の引受け依頼と発行に要する費用がゼロであれげ︑

E P という比率が新規訓述内己資本

ω

ト測定のためのもっともすぐれた考えかたとなるのであり︑したがって︑新株だけで賄う新資本支出の切休日本として

てはこの某準だけを用いることにより︑資本予符一上の決定が最適となることが保証きれるのである︒

hh

P

という概念の正しさは︑算術例を用いることによってきわめて科易に説明することができる︒いま︑ある特定

︒ 円山 口

一 一

ω︒ ︒

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戸 市川 沼

プロジェクトについて検討中の一つの会社を組定し︑さらにこのプロジェクトが什己資本証券 の新たな発行で賄う資本支出を伴うものであるとしよう︒資料はつぎのごとくである︒

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現在利益︑

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現在配当額︑

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現在市価︑一株あたり二0ドル E・ソロモン教授の資本予算作成方式

(12)

O

拡張計画が存在しないばあいの将米の年むにり利益一ω

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O万ドル

拡張計画が採用されるばめいの将米

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O万ドル※ 

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10 

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を得る乙とができるからである︒しかしそうしても諭e

1

乙の資料によれば︑検討の対象は︑

見込利益額が年のたり九

O万ドル

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H

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ルのプロジェクトである︒したがって︑

このプロジェクト

ω利崎中は年一五パーセントとなる︒

前掲四種類の資本コスト測定方式によって︑々什万式いか正しいとする似を算山すればつぎのようになるc

( a )

の現在額に対する現在利益の比率

( 1

3によって一O1セント)

(b

)

ι.ω

J中(こ

Oパーセント)

( C )

現有株価の百分本たる別花の利益ギ

( 3

5

により一五パーセント) エク卜の実施がないばゐいの将米の平均的利益

ω

一株あたりの見積り値を現在株価で割ってえられる比ギ

(5

6

(d

)

ω

より一六・五パーセント︒)

さてこのプロジェクトは︑はじめの二つの万式を用いるなら明らかに採用可能である︒釘一二ω万式によれに︑ζ プロジェクトは採用︑棄却の境界線上にある乙とになる︒第四の万式によれば︑このプロジェクトは棄却さるべきこ とになる︒ところで︑経営者は自己の株主のために︑つぎの二つのことをつねに保証する恭準を見出さなくてはなら ない︒それは︑許容プロジェクトはすべて株主に利益をもたらすこと︑および株主の利益となる実脳可能なプロジェ

(13)

クトはすべて棄却されない乙と︑乙の二つである︒

一株の株式の保有者は︑

つまるところはその株式に帰属する利益の流れに対して持分をもっ者であり︑したがって 乙の点からすれば︑株主にとっての最大主要事は︑将来の一株あたり利益に対しある政策がどのような影枠をあたえ る︒その結果として︑ るかということである︒もし︑はじめの二つの某準のうちどちらかを用いるならば︑このプロジェクトは突出され

一株あたり利益が明らかに減ずることはつぎのように示すことができる︒したがって︑これら

の基準は誤まりであることになる︒

すなわちこうである︒乙のプロジェクトを賄うためには六

O O万ドルを証券の新たな発行によって調述しなければ

ならない︒そのためには︑売出し価格が現在市価で証券の引受け依頼に要する費用がゼロであれば︑三

0 .

刀株の発行

が必要である︒したがってその後の証券資本構成は一三

O万株となるコそこで︑この﹀プロジェクトを実施したばあい

の新利益は四二O

万ドルであるから︑これは一株あたりにすれば三・二三ドルとなる︒ところが︑このプロジェクト

を実施せずしたがって追加資金の調達もおこなわないばあいには︑株主は手中の一株につき︑一二・一二0

(

2

6)

に対して持分をもつことになるのである︒した︑かってもし︑この三・二三ドルという計測怖にそのープロジェ

クトに基因する利益がすべて漏れなく算入されていると仮定すると︑この︼プロジェクト実胞の決定は現在の株主の立

場からみれば不都合なものとなるわけである︒いいかえれば︑普通株で調達した新資木で賄う新︒プロジェクトを符認

すべき事態は︑これらのプロジェクトの期待利益率が一六・五パーセント(四者円の万式による伯)を上川るばあい だけに限られるのである︒このようなばあいにだけ︑プロジェクト実脳の結果一株の利益は増加するのである︒かか

る理由により︑投資案の採用︑棄却基準としての正しい資本コスト概念は︑必要資本を許通株で調達するばあいには︑

弘 一 pでなければならないのである︒配当利回り︑

現在の帳薄資本利益率︑

およびこれら類似のその他概念は︑

E・ソロモン教授の資本予算作成方式O

(14)

O

一見新たに調達した自己資本のコストであるかのような印象をあたえるが︑しかしζれら概念は新規調達日己資本のゴストの測定にとっては適切でなく︑したがってここではこれらを放棄しなくてはならないのであるc

ところで払一pという万式を使用し︑より簡単なEpという万式を使用しないことについては︑荒川左町山がつ

ぎのととくいくつかある︒

Epと比べたぱあい︑弘一pの万が考えかたそのものにおいてすぐれていること︒どのような企業政策以日で

もその採用にさいして検討を不可散とする事項は︑その政策唄日採用後の純益と現在の純益との先額では江い︒そう

ではなくて︑その政策項目採用後の純益とその政策頂円の採用がないばあいの将来純益との五額である︒もちろ人資

木ゴストの測定方式にとっては︑かかる精密化のため︑﹁現実の﹂項目

(E )

に代えて﹁見積り航﹂が必史となる︒rが大雑把な測定でも正しい考えかたにもとづくものは︑円以良の測定でも諜つに巧えかたによりとづくものに比べれば

はるかにましなのである︒

Eという概念は決して問題のないものではない︑ところが臥は将来について見積りねばならぬとはい

は︑その概念については少くとも問題がないこと︒企業活動の周期的・な上界下降︑棚卸資産損益︑また会計憤刊の随

芯性のため︑現在利益は言葉のきわめて厳密な意味では使いものになる数値で芯い︒したがってこういった上川下降

をならし非反復的な項目︑事情の影響を取りのぞくために︑過去利益についての平均︑修正の手続きが必定とたるの

(c) あ

現在株価に対する最近利益の比率は︑これをいわゆる﹁成長﹂会社が用いるならば殊更に決定を誤るようにな

ること︒こういった会社の株価は増加が期待される将来利益を反映し︑ために最近利益を某準にしてみれば丙すぎる

したがって﹁成長﹂会社については︑検討中の投資案の採用可能性の判定基準として︑

傾向をもつからである︒

(15)

(計画中の資本支出の実施がないと仮定したばあいの)将来利益の見積り値を用いることが殊更に重要となるのである︒

証券の引受け依頼・発行に要する諸経費

自己資本証券の新たな発行には二種類の経費がともなう︒第一は︑引受け人に対して支払う手数料・登録に要する

諸経費・売出しに要する諸経費である︒第二は︑新発行株に課する最近株価を基準としたなにほどかの﹁割引額﹂

M m . u

であり︑これは発行の成功を間違いのないものとするために通常必要とぎれるものである口新た

に調達した白己資本のコストを算出するさいには︑以上の諸項目を計算に入れなくてはならないのである︒そこで︑

会社が一株について受取る正味現金額を(現在株価Pに対して

) D

とすれば︑新臼己資金の修正した資木コスト概念M

L

もし株主が所得税がぜロという階屑にすべて属し︑また証券の引受け依頼費用や仲立ち業者手数料もゼロであれば

間保利益により内部調達した自己資金の妥当なコストは︑外部から調達した自己資金のコストに明らかに等しいので

ある︒どのようなプロジェクトでもその約束する利益率が

LE

以下なのにこれを採用し必要資金に間保利益をあて

るなら︑株主利益が害われることを︑前掲計算例によってまた説明することができるのである︒すなわち︑もし利益

FU中の充当可能部分ω

︿ 巴 z z o g

E m ω

を社内留保せ︑すに逆に配当するなら︑株主は手中の配当受取金を︑たとえば

日分の会社の株式に再び投ずるととができる︒個人所得税をゼロ︑仲立ち業者手数料もゼロと仮定すれば︑株主はこ

EU のような投資により年に一六・五パーセントの利益をあげる乙とができる筈である︒したがって経常者は︑とにかく

牧益性が一六・五パーセントにみたない目的のために利益を留保するなら︑株主利益を害う乙とになるのである︒し

かしながら︑プロジェクトの見込利益率が一六・五パーセント以上であるぱあいには︑利益を配当として支払わずむ

E・ソロモン教授の資本予算作成方式O

参照

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