• 検索結果がありません。

新課程(学科)設置教員養成系大学・学部 へのアンケ-ト調査から

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "新課程(学科)設置教員養成系大学・学部 へのアンケ-ト調査から"

Copied!
17
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

』ーー‑

新課程(学科)設置教員養成系大学・学部 へのアンケ‑ト調査から

ー愛知教育大学総合科学課程が実施したアンケート集計結果による‑

野越三雄↑

Questionnaire Investigation for New Departments  Established in the Universities and Colleges of Educatibn 

‑by the Synthetics Science Department of Aichi Universityof Education ‑ Mitsuo NOGOSHI 

(平成6120日受理)

はじめに

本学部に東北地区ではじめて教員養成学部内における新課程(いわゆる ゼロ免コース)の情報科学課程設置が文部省より認められたのは平成3 度であり、社会情報コース(学生定員 20名)と環境情報コース(学生定員 0名)の学生は早くも平成6年度には4年次に学年進行し、いよいよ卒 業論文、就職等々の問題がさし迫っている状況にあるO その後の平成5年度 に増設された国際情報コース(学生定員 20名)と数理情報コース(学生定 20名)は来年度2年次へと進学することになり、完成年度には本課程学 生定員は学部学生総定員の実に1/4を占めるに至るのである。東北地区 での新課程設置の緊急J性が各大学でも認識され、平成4年度には山形大学 教育学部に設置が認められ、宮教大、その他の大学でも設置申請の動きが あるO

さて、本学部の上述した2コースの設置時にはそれを契機に創刊した「秋 田大学教育学部情報科学研究紀要第lJの場を借りて、その目指すとこ ろを述べておいた1)。そこでも触れたように、教員養成を主たる目的として いる学部内に教職免許状を取得しなくとも卒業できるような、異質なシス

↑物理学第二研究室(情報科学評程主任) 35 

(2)

36  秋 田 大 学 情 報 科 学 研 究 紀 要 第3

テムを導入したことによるさまざまな影響が予想された。現実にほぼ3 間の経験でもそのとおりの問題が起こってきた。これらの問題に対処するた めにも、現在まさにl期生を4年次学生に学年進行させるこの時期に、本 学部設置以前に新課程を設置した他大学の状況を把握できれば非常に参考

となると考えた。

そこで、本報告では、平成4年度に愛知教育大学総合科学課程が当時新 課程を設置した全国の教員養成学部・大学の新課程4年次学生に対してア ンケートを実施し、集計した結果2)が送付されてきているのを資料として簡 単なグラフ化を行い、若干の分析等を行って、今後の本学部新課程の教育・

研究・運営等に寄与することを考えた。

調査資料

当時までに設置された大学・学部は35に達しており、もちろん平成5 年度ではさらに増加している。これら35の大学・学部を表1に示した。設 置年度と学生定員を併せて示した。このうち 4年次学生を有し、アンケー ト回答を寄せた18大学・学部に*印を付した。本報告ではこれらの大学・

学部からのアンケ‑ト集計結果を、実施大学のご好意により利用させて頂 いた3)。 ほぽ全国に散らばっているが、東北地区から l校もないことにな る。調査依頼は平成47月になされ、平成10月に集計結果が各大学・学 部に連絡されている。アンケート内容を一括して下記に示す。

1.性別。

1.男 2.

2.入学前において、貴大学の新課程(新学科)の教育・研究内容につい てあらかじめどの程度知っていましたか。

1.かなり知っていた 2.少し知っていた 3.全く知らなかった 3.貴大学において、教員養成課程でなく、新課程(新学科)を選んだ理

由は次のどれでしょうか。

Akita University

(3)

新課程(学科)設置教員養成系大学・学部へのアンケ‑ト調査から 37 

表1.新課程(学科)設置の教員養成大学(教育学部) (平成4年度現在)

北 海 道 教 育 大 学 ( 札 幌 ) (H.  1)  (60) 

北 海 道 教 育 大 学 ( 函 館 ) (S. 6 3H. 2)  (30+50) *  北 海 道 教 育 大 学 ( 旭 川1) (H.  1)  (30) * 

北 海 道 教 育 大 学 ( 岩 見 沢 ) (H.  2)  (30) 

秋 田 大 学 (H. 3)  (40)  山 形 大 学 (H.4) (60)  茨 城 大 学 (H. 1)  (60) 宇 都 宮 大 学 (H. 2)  (50)  埼 玉 大 学 (S. 63)  (90) 

1 0  東 京 学 芸 大 学 (S. 63)  (380) 

1 1  横 浜 国 立 大 学 (S. 6 3 H. 2)  (150+30)  1 3  富 山 大 学 (S. 63)  (40) * 

1 4  金 沢 大 学 (H. 1)  (70) *  1 5  福 井 大 学 (S. 63)  (40)  1 6  山 梨 大 学 (s. 62)  (40) *  1 7  静 岡 大 学 (H. 1)  (120) * 

1 8  愛 知 教 育 大 学 (S. 6 2 63) (70+325)* 

三 重 大 学 (H. 2)  (60)  2 0  滋 賀 大 学 (H. 2)  (40)

2 1  京 都 教 育 大 学 (S. 63)  (95) 

2 2  大 阪 教 育 大 学 (S.63)  (405)  2 3  和 歌 山 大 学 (H. 1)  (100) *  2 4  鳥 取 大 学 (S. 63)  (40) *  2 5  島 根 大 学 (S. 63)  (50)  2 6  岡 山 大 学 (H. 1)  (60)  2 7  山 口 大 学 (H. 1)  (40) 

2 8  香 川 大 学 (S. 63)  (90) 2 9  愛 媛 大 学 (H. 1)  (60)  3 0  高 知 大 学 (H. 1)  (40) 

3 1  福 岡 教 育 大 学 (H.3) (130)  3 2  佐 賀 大 学 (H. 1)  (60) 

33 大 分 大 学 (H. 1)  (50) 

3 4  宮 崎 大 学 (H. 1)  (70)  3 5  琉 球 大 学 (H. 1)  (40)

ここで、 (設置年度)、 ( 学 生 定 員 ) 、 * ア ン ケ ー ト 回 答 大 学 を 示 す 。

(4)

38  秋 田 大 学 情 報 科 学 研 究 紀 要 第3

1.  教員志望でなく一般企業、公務員等に就職することを志望してい たから

2.  自分の望む専門の分野が勉強できそうだったから

, 3.  国立大学であったから 4.  地理的に便利で、あったから

5.  特別な理由はなかったが、入学できそうだったから 6.  その他

4.入学後、貴大学での学生生活について、あなたはどこに重点をおいて いますか。

1.勉学 2.サークル活動 3.人間関係 4.アルバイト 5.特になし 6.その他

5.学年が進み、専門教育のカリキュラムとして、新課程(新学科)のカ リキュラムに満足していますか。

1.満足している 2.少し満足している 3.余り満足していない 4.全く満足していない 5.どちらともいえない

6.卒業後の就職について、どのように感じていますか。

1.大きな期待 2.期待 3.不安 4.かなりの不安 また、現段階で企業等に内々定していますか。

5.内々定している 6.内々定していない

7.新課程(新学科)に入学してよかったか否かをお尋ねいたします。

(71)よかったと思われる項目は、次のどれに当たりますか(複数回 答可)。

1.教育・研究分野が自分に適していた 2.人間関係がよかった

3. サークル活動に打ち込めた 4.教官の指導がよかった

Akita University

(5)

新課程(学科)設置教員養成系大学・学部へのアンケート調査から 39 

5.就職に希望がもてた(もてそうだ) 6.大学院への進学に希望がもてた

その他

7.  自由時聞が多い

8. 幅広い教育・研究ができた 9. コンピュータの学習ができた 10.自分の適性が発見できた

11.新コースを自分で、作っていく充実感が味わえた 12.免許取得が義務づけられていない

13.教育実習が就職の妨げにはならない

(72)よくなかったと思われる項目は、次のどれに当たりますか(複 数回答可)

1.教育・研究が自分に適していない 2.人間関係がよくない

3.サークルなどの活動状況がよくない 4.教官の指導がよくない

5.就職に希望がもてそうにない 6.大学院への進学に希望がもてない

7.教育・研究部門の層が薄く、(レベルが低い)

その他

8.学科・学部への改組が実現しなかった 9.新課程の設備・カリキュラムが不十分で、ある 10.コースの特色を出し、専門が深く教育できるように 11.教員免許がとれない

12.新課程の教官が少ない 13.先輩がいないため就職に不利

(6)

40  秋 田 大 学 情 報 科 学 研 究 紀 要 第3 14.コンピュータの教育・研究の整備が必要

15.他の課程の教官が新課程をよく理解していない 16.教員養成課程からの影響が強すぎる

17.新課程の就職に力をいれてほしい 18.新課程の学生定員が少なすぎる 19.所属の決定が本人の希望通りでない 20.実践的な教育・研究を

(73)総合的に見て、新課程(新学科)に入学して 1.よかった 2.どちらともいえない 3.よくなかった

8.これまでの質問事項やそれ以外の点に関して、新課程(新学科)につ いて意見・要望がありましたら、自由にご記入ください。

1.  新課程独自の授業が少ない 2.  新課程の設備が不十分である 3.  新課程の教官が少ない 4.  新課程の目的が明確でない 5.  新課程の就職に力をいれてほしい 6.  新課程を学部として独立させる

7.  新課程の大学内、社会へアビールをしてほしい 8.  新課程で、資格、免許が取得できるように 9.  新課程の専門性が不十分である

10.大学院を設置してほしい 11.カリキュラムの不整備

12.新課程の内容が中途半端である 13.コンピュータの教育・研究の充実を 14.必須科目が多すぎる

15.大学名を変更すべきである

Akita University

(7)

.... ー

新課程(学科)設置教員養成系大学・学部へのアンケート調査から 41  16.もう少し幅広い授業が選択できるように

17.駐車場が少ない

18.教員養成課程の付属課程のイメージが強い

19.教育学部に所属していることで文系扱いにされ、就職に不利 20.専門教育をもっと早い時期から行う

21.コース担当教官が早い時期に必要 22.選修の図書・雑誌等を充実させてほしい

23.開設授業題目の中で開設されていない授業をできるだけ少なく 24.新課程を設置した大学問での交流を望む

25.小学校の免許がとれるように 26.部活動を充実させてほしい 27.新課程の増設をすべきである

28. 1年生の時から選修への振り分けをした方がよい 29.コース・選修内で上下のつながりがほしい 30.領域内での教官がまとまってほしい 31.教育実習を3年生にしてほしい

32.もっと幅広い内容の授業があるべきである

33.新課程では免許状の取得ができないくらいの覚悟が必要 34.実践的な教育・研究が必要

35.学士号が教養学士ではよくない 36.大学名を学芸大学にもどす

37.編入や転学をもっと自由にできるように

38.もっと早く学生の意見を聞いてほしかった

39.新課程であるのに、教員免許をとらざるを得なかった 40.教育実習に代わるものがほしい

(8)

42  秋田大学情報科学研究紀要第3 41.一般教育、コース共通科目が不満足

42.広い一般教養も深い専門の知識も身につかなかった 43.公務員志望者にとっては、 6月の教育実習はきつい 44.新課程の専門と教育をもう少し関わりをもたせてほしい 45.卒論等をもう少し充実させてほしい

46.選修の指導教官の専門分野に片寄りがある 47.大学の状況をキチンと説明してほしい 48.他選修(領域)との共同研究ができるように 49.他コースの授業が受講できるように

50.領域の分け方に問題がある

51.公務員に就職する者への集中講義等の特別配慮がほしい

52.教育科目について、総合科学学生の受講を暗に拒否する態度がある

53.教員養成課程から悪いを受けている 54.一般教育等の受講枠指定をやめてほしい 55.入試に英語を入れるべきである

56.国際文化コースでは、もっと外国語に力を入れるべきである 57.総合科学を廃止すべきである

58.アンケートの結果を公表すべきである 59.就職には満足している

60.幅広い知識が得られた 61.教員免許がとれた

ところで、折りしも 199311月に国立大学協会教員養成制度特別 委員会による「教育大学・教育学部学生の教職への意識と意見Jに関するア ンケ‑トの全国調査結果(中間報告) (ここでは国大協調査と呼ぶ)が公表 されているので4)、ここではこの資料も参考にして若干の分析を試みた。な

Akita University

(9)

..... ー

新課程(学科)設置教員養成系大学・学部へのアンケ‑ト調査から 43 

お、この調査は教育大学・学部の中から8教育大学と 9教育学部に在籍する 各々約300名の学生を対象とし、回答した学生は4903名(教育大学

2401名、教育学部2502名)であり、教育大学・学部の全学生の 8 %に相当するO また、報告中にあるその他の課程とあるのがいわゆる 教員養成課程以外の「新課程Jをさしており、 229 (4. 7%)が回答 数の中に含まれているO

調査結果

配布された資料は実数のみでグラフ化していないため、本報告では簡単 な頻度分布を作り分かりやすい表示にした。図1に は ()の回答者の男女 別を示した。教育系大学・学部にありがちな、やや女子が多くなっている。

)については、図2のように全く知らなかったとするのが60%も示し ており、新課程が如何に急な設置で、あったかを示し、今後の情宣活動の必要 性を表しているO 注 目 さ れ る ()の回答(図3)では教育系で、あっても、

1の「教職外の志望者の多さjを示し、国大協調査においても教職志望者が 少ないとの指摘と一致する。国大協調査では、学部志望の動機・理由を「合 格可能性jを動機としている点の多さについて偏差値教育の影響を指摘し ている。そして、「教員に向いている」という動機を選んだ者が、男子で4

0 %、女子では3 0 %に達していない点に教育学部の現状を示したものと して重要視されるO 新課程の設置が単に教員採用数の減少にのみ考慮に入 れたものではないことを意味し、教員養成学部学生の多様なニーズに、あ る意味では応えたものでもあることはよく認識しておく必要がある。これ に関にて両調査の「自分の望む専門分野が勉強できる(したい勉強ができ )Jの多くは新課程にとってはそれら学生の希望を掬い上げてるとも言え なくはない。

4に お け る ()の回答から、大学での学生生活では「人間関係(友 人関係か?) Jに重点をおき、「サークル活動jに熱中し、アルバイトにも 精を出すが、肝心の「勉学jにはそこそこの重点をおいているという平均的 な新課程の学生像が見える。国大協調査では、学生生活に「たいへん満足し

(10)

44  4121121 

3121121 

2121121 

1121121 

459 

35121 

25121 

15121

59

秋田大学情報科学研究紀要第3

「一一

1性 別

13  l二=

位i

2  3 

2入学前において貴大学の新課程(新学科)の教育・研究内容について、あらか じめどの程度知っていまか。

25121 

15121 

5121 

23121 234 

14121 

84 

3貴大学において、教員養成課程でなく、新課程(新学科)を選んだ理由は次の どれでしょうか。

Akita University

(11)

新課程(学科)設置教員養成系大学・学部へのアンケ‑ト調査から 45  ている」学生は極めて少なく 13.  7 %であり、「まあ満足している」学生 を加えると約7 0 %になるが、 3 0 %は何らかの不満をもっているのは教 育大学・学部にとって今後検討しなければならない課題をもっていると指摘 している。また、向調査においてその不満の対象として授業を挙げており、

7 0 %近くが不満を表明しているO その理由として講義内容が「教員養成 にそぐわないことJ、「教育の現実に役立ちそうもないこと」とし、逆に「教 員養成向けであることからくる制限された講義内容jについても不満が見 られるとしているO しかし、同報告には「満足」の内容として、「授業」ゃ

「教官jを挙げる学生が高学年になるにしたがい増える傾向にあることを極 めて重要視し、 4年間における教育のあり方を考える上で注目している。こ れはまさに一般教育批判に他ならない。

さて、注目される、新課程におけるカリキュラムについての()に関 しては図5のように1の「満足しているJは全体の約7 %にすぎず、国大協 調査の場合と同一傾向にあることは認めても早急にカリキュラムを検討す べきであることを示唆しているO しかし、「少し満足しているJを加えると

350人となり、「余り満足していないJr全く満足していないjの23  O人よりはかなり多く、それなりに満足していることを伺わせているO さら にもう少し突っ込んだ設問による詳しい調査が必要と思われるO

次に、()の卒業後の就職についても重要な設問事項である。図6に示 したように、我々の思惑通りに、「不安Jrかなりの不安」が350人と

「大きな期待Jr期待jの126人を大きく上回り、今後の対応に苦慮す るところであろうO また、 7月後であるにかかわらず、「内々定していなしリ との回答が約8割にも達するのは由々しき問題であるo(ただし、設問6 は愛知教育大学分を除いてあるo) 国大協調査では消極的志望をも加える と学生の65.  6 %が将来教職を志望しているが、他方で教職志望と重複 する学生も含めて4 2 %の学生が教職外の進路を考えていることを示して、

「教職離れ」現象を指摘し、最近10年間の教員採用試験受験者数と教員採 用者数の推移から、採用者の減少以上に受験者そのものがが激減してきて いる現状を指摘しているO また、子供の数の減少による採用者数の急減が もうすぐ自の前に迫ってきている現実は教員養成大学・学部自身の解体をも

(12)

46 

2513 

1513 

513 

2136  177 

295 

秋田大学情報科学研究紀要第3

t h  

2  3  ..  5  6 

4入学後、貴大学での学生生活について、あなたはどこに重点をおいてますか。

3137 

2513 

179  1513 

513  ~ 43 

5学年が進み、専門教育のカリキユラムとして、新課程(新学科)のカリキュラ ムに満足していますか。

368  350 

269  2513 

1513 

104 

50 

2 3 4 5 6  

6卒業後の就職について、どのように感じていますか。

Akita University

(13)

47 

迫り来るものとの声も出ており、今後の教員の養成と供給がいかにあるべ きかが問われているとしている。新課程の設置はまさにその一つ解決策で あるにしても問題が山積していることが、学生から見たアンケート調査に

も現われていると言えるO

次 は ()の新課程に入学してよかったか、よくなかったかを項目別で 聞いているO 前者の結果を図7‑1に、後者の結果を図7‑2に示し、総 合的に判断してよかったか、よくなかったかの結果を図7‑3に示した。図 7‑1にはよかったと思われる項目としては設問4で示された、学生生活で 大事にしている2の「人間関係(友人関係?)がよかったJが非常に多く、

「教育・研究分野が自分に適していたJ、「教官の指導がよかったJ、「サーク ル活動に打ち込めた」、「就職に希望がもてた(もてそうだ)J等より群を抜 いてトップとなっている。国大協調査においても「授業等Jより「友人関 Jに満足度が多いことに一致しているO これに対して、よくなかったと思 われる項目は図7‑2のように、 7の「教育・研究部門の層が薄く、(レベ ルが低い)Jが「就職に希望がもてそうにないj、「学科・学部への改組が実 現できなかったJ、「教育・研究分野が自分に適していなしづ等を抜いて非常 に多く、やはり新課程設置の状況を鋭く突いているのは予想されたことと は言え、新課程としての教育・研究スタッフの整備・充実は緊急にしてもっ とも重要な課題の一つであることを示唆しているO 従来型の教員養成系教 官の意識改革が問われているとも言えるO ここで、さらに指摘したいのは

「学科・学部への改組が実現しなかったJとの不満を募らせていることであ O 各教育大学・教育学部が現在模索している新学部構想、学部改組等への 取り組みを促している。いろいろな不満や満足の度合いを総合的に一括り

にして「よかったかどうかjを問うと、図7‑3のように lの「よかったJ

が多くなるが、「どちらともいえないJと措抗した状況では不満層がかなり いることも示しているO

最 後 の ()では新課程(新学科)ついての意見・要望を自由に述べる 形式をとっているので、実に多種多様な意見・要望等が述べられているが、

一つの場合でもグラフ化し、多い)11買にならべて図8‑1、図8‑2、図8‑

3のように表示した。「新課程独自の授業が少ないJ、「新課程の設備が不十

F l! 'l il BB It tt

I

't il EB BE EE Et ni iE ES EI SE

t

色 ︑ t7

21 Bi BE gs

t

!?flil

ki ss es

4

2

JI ll tB Et

ti RP BS IR

'B EE lE 'λ rE BE li z

t IB I

F ri ll

11 4t it

6 l

I

PE 'l l! 35 1R HE

't B2 11 41 lI Ta li

ti t

I tt FB Et h BE BE E

sl it s' at

Bl

l' hS IE

ES EB ES Et

t hi t

1 21 ti t e' lk Je fl it er

3 1t th

E

f

t PL IB El

新課程(学科)設置教員養成系大学・学部へのアンケート調査から

(14)

48  秋田大学情報科学研究紀要第3

389  350 

250 ~ ~ 228 

150 

50 

「~111120  1 2  3  4  5  6  7  B  9 10 11 12 13 

図 下1新課程(新学科)に入学してよかったか否かをお尋ねいたします。よかった と思われる項目は、次のどれにあたりますか。

250  2413 

161  15

94  1313 

56  58  5B 

350 

25B 

15B 

73総合的に見て、新課程(新学科)に入学して(よかったかどうか答えて下

さい。)

5B 

Akita University

(15)

新課程(学科)設置教員養成系大学・学部へのアンケート調査から 49 

117  1137  11313 

513  49 

81これまでの質問事項やそれ以外の点に関して、新課程〈新学科)について意 見・要望がありましたら、自由にご記入下さい。

s

4 Ti

13  3 3 3  

~_2 2 2 2 2 2 2 

21 22 23 24 25 26 27 28 29 313 31 32 33 34 35 36 37 38 39 40 

82 同(続き)

(16)

50  秋 田 大 学 情 報 科 学 研 究 紀 要 第3

分である」などの声が多く、「新課程の教官が少ないj、「新課程の目的が明 確でない」、「新課程の就職に力をいれてほしい」、「新課程を学部として独 立させる」、「新課程の大学内、社会へのアピールをしてほしいJなどが続 く。どれも十分過ぎるくらいに分かる要望・意見であり、設置した以上はそ の理念と目的の遂行のためにあらゆる努力を傾注すべきであるO なお、本 調査資料としての母集団の中に非常に多くの学生定員をもっ愛知教育大学

の人数が含まれていることに留意することを付記しておく。

おわりに

昭和62年度から始まった、教員養成大学・学部にいわゆる教員免許を 取得しないで卒業できるゼロ免課程の設置は平成4年度には35大学・学部 に達し、秋田大学教育学部も平成3年度東北地区からトップを切って仲間 入りし、今日に至っているO筆者も新課程設置準備委員会副委員長として最 初から参画してきたが1)、平成6年度には一期生がいよいよ4年次学生に進 学する目前のこの機会に、すで、に卒業生を世に送った既設大学・学部での実 情・実態を把握することは本学部及び本課程にとっても今後の教育・研究・

運営に極めて資するものがあると考えた。折りしも愛知教育大学総合科学 課程が平成47月に全国既設大学・学部4年生へのアンケートを行ってお り、この度その貴重な調査結果を課程主事のご好意により使用させて頂い 3)、グラフ化し、若干の分析等を行ったのが本報告である。また、平成5 1月に国立大学協会教員養成制度特別委員会が教育大学・教育学部学生に 実施した全国調査の結果が配布された資料は今後の新課程のあり方の方針 を示すものとして新課程学生アンケートの分析のための参考とした。新課 程は今回多少の分析を行ったように今後も設置の増加が続くと考えられる

ので、国大協主催による新課程への詳細な実態・実情調査が強く望まれるO 翻って、本学部本課程の学生に同様な調査をしたとき、どのような結果 になるであろうか。おそらくほぼ同様な結果が予想されるが、事前にほぼ 全国的な新課程の実状を知り得たことは大変参考になり、本調査の結果を 本課程の今後の教育・研究・運営等に生かすことによって問題の早期解決に

Akita University

(17)

新課程(学科)設置教員養成系大学・学部へのアンケ‑ト調査から 51  役立つものと確信しているO

最後に、新課程設置以来多くの問題を内包する中で、逸早く全国の既設 大学・教育学部の実態把握のためのアンケートを実施した愛知教育大学総 合科学課程の英断に敬服すると共に、今回その非常に貴重な集計結果の使 用を快諾下さった同課程主任田原賢一教授に対し、記して深く感謝申し上 げる。

参考文献

1.野越三雄:本学部情報科学課程がめざすもの、秋田大学教育学部情報 科学研究紀要、第1 3‑ 1 119 20 

2.愛知教育大学総合科学課程:r新課程(学科)設置教員養成系大学・学 部へのアンケート集計結果の報告」、 p. 231992

3.田原賢一(愛知教育大学総合科学課程主事):私信による、 1994 1O

4.国立大学協会教員養成制度特別委員会:教育大学・教育学部学生の就 職への意識と意見、 p. 21993

参照

関連したドキュメント

会員 工博 金沢大学教授 工学部土木建 設工学科 会員Ph .D金 沢大学教授 工学部土木建 設工学科 会員 工修 三井造船株式会社 会員

青少年にとっての当たり前や常識が大人,特に教育的立場にある保護者や 学校の

会 員 工修 福井 高専助教授 環境都市工学 科 会員 工博 金沢大学教授 工学部土木建設工学科 会員Ph .D.金 沢大学教授 工学部土木建設 工学科 会員

大学教員養成プログラム(PFFP)に関する動向として、名古屋大学では、高等教育研究センターの

小牧市教育委員会 豊明市教育委員会 岩倉市教育委員会 知多市教育委員会 安城市教育委員会 西尾市教育委員会 知立市教育委員会

ハンブルク大学の Harunaga Isaacson 教授も,ポスドク研究員としてオックスフォード

一貫教育ならではの ビッグブラ ザーシステム 。大学生が学生 コーチとして高等部や中学部の

当日 ・準備したものを元に、当日4名で対応 気付いたこと