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大学における遠隔教育実践研究

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奈良教育大学学術リポジトリNEAR

大学における遠隔教育実践研究

著者 小柳 和喜雄, 藤原 公昭, 菊池 徹平, 柳沢 保徳

雑誌名 教育実践研究指導センター研究紀要

巻 7

ページ 209‑228

発行年 1998‑03‑31

その他のタイトル An Experimental Study on Distance Education Practice in University

URL http://hdl.handle.net/10105/4331

(2)

小 柳 和善雄・藤 原 公 昭 (教育実践研究指導センター)

菊 池 徹 平 (数学教室) 柳 沢 保 徳

(理科教室)

An Experimental Study on Distance Education Practice in University

Wakio OYANAGI・Kimiaki FUJIWARA

(Center for Educational Research and Training) Teppei KIKUCHI

(Department of Mathematics Education) Yasunon YANAGISAWA (Department of Science Education)

要旨:現在、教育とテクノロジーの関係を問う様々な研究がなされている.それは、ネットワ‑

クや通信衛星を利用した授業を計画および実施し、その成果を報告しはじめている。通信を利用 した、遠隔授業実践の研究が行われはじめているのである。

そこで本研究では、このような遠隔授業実践研究の1つの試みとして、インターネットを利用 した、教室の授業と遠隔授業の並列利用実践研究を行うものである。衛星を利用したリアルタイ ム映像・双方向通信で遠隔授業を行う先端的な研究以外に、教室での授業と自由な時間や場所で なされる遠隔授業の並列利用実践研究の充実が求められていると考えるからである。

本論文は、継続研究の第一報として、とくに97年度に取り組んだ4つの事例を報告する。この 取り組みを通して、実践・システム運用において生じる問題点や効果を報告しているo

キーワードI.遠隔教育、大学教育、インターネット

1.先行研究の概要と本研究の位置

現在、イギリス、アメリカ、そしてオーストラリアやニュージ‑ランドなどを中心に、ネット ワークを利用した高等教育における遠隔教育実践がなされてきている。ここでは、従来から行わ れてきたラジオ・テレビ・郵送によるテキスト添削を中心とした通信制の遠隔教育などに加えて、

ネットワークを用いてより親密に、教師と学生がコミュニケーションをすることが特徴とされて いる。対象としては、従来の社会人や遠隔地にいる学生だけでなく、通学している学生に対して も考えられてきている点が新しいOつまりネットワークを利用して、他大学とのカリキュラムの 連携や学際的な専門交流の教育効果を期待して遠隔教育実践、なかでも遠隔授業のあり方が検討 されてきているo

(3)

小柳和善雄・藤原公昭・菊池撤平・柳沢保徳

遠隔教育は、図1のように時間と場所において広がりを持っ点がその特徴とされている。

場   所

Ill了tl

教 室 で の講 義 電 話 に よ る授 業

演 習 テ レ ビに よ る放 送 番 組 の提 供

実 習 な ど 衛 星 を使 った双 方 向 テ レ ビ授 業 な ど

過 去 の 授 業 記 録 や 残 さ れ た メ ッセ ー ジ 電 子 メ ー ル、 メ ー リン グ リス ト 残 され た 作 品 な ど に、 教 師 や 生 徒 が 異 電 子 掲 示 板 、 ニ ュ ー ス グル ー プ な る時 間 に教 室 を訪 れ 、 関 係 を持 つ0 W W W を活 用 した授 業 な ど

<図1 >遠隔授業の形態

現在よく取り組まれているのは、異なる時間・異なる場所の枠組みに関わる実践である。

例えば、リンクをはった情幸削こはどこでもすぐに飛んでいけ、それを表示できる‑イパーメディ アとしての利用や多モードの情報を多感覚的に表現できるマルチメディアとしての利用などが、

WWWを利用した電子教材として、プレゼンテーションツールとして遠隔教育で利用されてきて いる。大学や諸研究機関では、 1)上記のWWWと双方向コミュニケーションを円滑にする電子メー ルを併用したWebベースの遠隔教育システムの開発、 2)教師が技術的なサポートを受けたり、

特別な技術的専門知識なしに、洗練されたWebベースのコースを開発できる環境・ツ‑ルの開 発研究、 3)WebとSimCityのようなインタラクティブなシミュレーションゲームを結びつけた 教材開発、そして、 4)教師、学生、学外の専門家たちが、マルチメディア・コミュニケーション をしながら共同研究、共同作業をしていくことを支援するツールの開発などの授業実践が試みら れている1)0

また、大学審議会のマルチメディア教育部会が、この度、 9月30日付けでだした「マルチメディ ア教育部会における審議の概要 ‑ 「遠隔授業」の大学設置基準における取扱い等について‑」

は、同じ時間・異なる場所の枠組みに相当する。これは、我が国における衛星を利用した大学の 遠隔授業の大きな方向性を示したものである。現在、メディア教育開発センターが中心に取り組 んでいるSCSCSpace Collaboration System)を利用した先行研究、先行実践がそれに相当し、

今後の利用の成果が期待されている。

以上のように、当初、遠隔地の教育機会確保のために考えられてきた遠隔教育は、情報通信技 術を応用した遠隔授業に発展して、その効果の大きさが注目を集めているだけでなく、従来の教 育にもこの技術を応用して、今までの教育スタイルや学習形態を大きく変革できる可能性が兄い だされ、この点でも大きな期待を寄せられている。

さらに、このような取り組みは、学校の壁を越えるだけでなく、国を越えた取り組みとしても 動き始めている。Trendsは、6カ国(ギリシャ、イタリア、スペイン、ポルトガル、フランス、

イギリス)を情報・通信技術で結んだ、 2400人の中等学校の教師のリフレッシュ教育や遠隔教育 の大プロジェクトである。それは、情報・通信技術を利用した、国を越えたリフレッシュ教育や 勤務校ベースのトレ‑ニングがどれだけ効果的か、どのような課題があるかを調べている点で注

目に値する2).技術的な問題だけでなく、文化差により、どのような問題が生じるか、教育の国 際理解、自国・自己理解を深めていく上で重要な試みである。

(4)

本研究を、以上のような先行研究の中で位置づけるならば、同じ時間・同じ場所による授業と 異なる時間・異なる場所による授業の枠組みの有機的な関係づくりを、大学における参加型授業 の一層の充実を目指す研究の一環として、考察して行こうとするところにある。

まず、教材や授業記録をWWW (WorldWideWeb)上に公開するまでにかかる時間や労力 の記録をとり、効率的・効果的に進める方法を検討する資料づくりをする。そして、見やすい教 材の配置や情報のレイアウトの評価を学生から求め、そのデータをもとに効果的に学生に利用し てもらうための教育方法、および技術的に生じる諸問題の解明を行う0

続いて、教室での授業のどの場面と連携していくことが、効果的であるかを、実践研究する中 で評価研究していく。ネットワークを並列利用する中で、これまでの授業で削れる時間、及び充 実する時間を考察し、これまでの授業計画評価・修正を行っていく。

最後に、掲載された教材や関連情報の頻繁な活用を促し、それを通じた電子メ‑ルなどによる コミュニケ‑ションを促していくために、どのような努力が必要か実例の整理をし、実践研究を する。      (小柳 和喜雄)

2.事例報告

2.1.ネットワーク利用教育の試み一教職科目、教育情報論と教育メディアに則して‑

はじめに

平成8年度より全学生のE‑Mail(電子メール)アカウントを登録している。これは大学事務電算 機の学籍データから機械的、一律に登録作業がおこなわれており、学生からの利用申請は必要が ない(留学生については、申請が必要)。全学生(院生、留学生を含む)のE‑Mailアカウントは、

student機(student,nara‑edu.ac.jp: Hewlett Packard杜UNIX Workstation)上のIoginアカウ ントして登録されている。

一方で、情報処理センター他に設置されている共同利用パソコン(Windows‑NT‑3.51)利用の ためのIogonアカウントも、同時に登録される。 Windows‑NTでは、学内に「ドメイン」を設 定しているので、学生の個人環境が特定のパソコンに依存しない形で、移動可能(portable)となっ ている。このような環境を用意することで、学生の学習・研究において、インターネットの各種 サ‑ビスを活用した情報収集、情報交換、情報発信をほぼ自由に、利用できることになる.

また、それらのデータをWindows上のオフィス系ソフトウェア(Microsoft‑Office/一太郎 など)で加工編集し、レポート作成やプレゼンテーションに用いることも容易であるo ことに、

最近は就職情報を得る目的での、インターネット利用への要望が切実となっているO

大学・学部における講義・実習においても、インターネットの利用、中でもE‑Mailとwww 検索が有効に使えるのではないか考えられ、平成8年度から、著者の担当する授業の中で積極的 に活用する方途を探っている。本稿は、その予備的な報告である。

2.1.1.学生の利用レベル

授業の前提として、学生のパソコン利用のレベルを聞き取ることもある。特にアンケートなど を実施し統計的に処理することはしていないが、

1)自宅などで常時インターネットを利用している 2)パソコンのワ‑プロ・表計算などを利用している

(5)

小柳和喜雄・藤原公昭・菊池撤平・柳沢保徳

3)専用のワープロ機を利用している 4)ほとんど/全く利用していない

とした場合、少ないながらも1)、 2)が増えつつあること、しかし、一方で4)の未使用層が一定程 度存在することがわかる。従って、授業の前提としては、全くの未経験者を対象とするが、かな 漢字変換で日本語入力を行うことは、最近では、ほとんど抵抗なく受け入れられることからみて、

ワープロなどを使用した経験が皆無である学生は、無いのではないかと思われる。むしろ、 Win dows‑NT‑3.51の「ウインドウ操作(Windows3.1と同等)」が初学者には非常に困難な課題として 見えているようであるo これについては、 Windows‑NT‑4.0(ユーザーインターフェースはWind ows‑95と同等)を採用することで、いくらかは改善されることが期待される(時期は未定である)0

2.1.2.教育情報論

教育の方法と技術に関する教職科目としての「教育情報論」は、 2回生前期に開講される。情 報処理センター実習室(PC40台)の定員から、 PC1台あたり2名、 1クラス80名、 2クラス開講、の 制限があり、受講希望者から抽選で、受講者を決定している。

授業計画は以下の通りである。

課 題 (fu jiw a ra へ の M a il)

1 受 講 者 決 定 O 情 報 概 論 D . イ ン ター ネ ッ トと は . 教 育 で の利 用 の環 状 2 電 子 メ ー ル と コ ミュニ ケー . P C の基 本 操 作

シ ヨン 一 1 A lm a il の操 作

3 電 子 メ ー ル と コ ミュニ ケー E ‑M a il の 作法 . 講 義 へ の 希 望 を M a il で 提

シ ヨン一 2 出 す る

4 情 報 検 索 の手 法 w w w 、 w w w の意 味 N etsearc h N etsca p e の操 作

5 情 報 検 索 の 手 法 N ew s、 . 情 報 収 集 の手 法 w w w 内 容 の ダ イ ジ ェ ス ト

M a iling ‑ L ist を M a il で提 出 す る

6 ドキ ュ メ ン ト作 成 W o rd ‑1 . M S ーW o rd

7 ドキ ュ メ ン ト作 成 W o rd ‑1 M S ‑W o rd スタイルの設 定 . レポ ー ト作 成 、 印 刷 、 提 出 8 ドキ ュ メ ン ト作 成 E x cel‑1 M S ‑E x cel

9 ドキ ュ メ ン ト作成 E x cel‑2 M S ‑E x cel グ ラ フ を 含 む レポ ー ト作 成

. レポ ー ト作 成 、 印 刷 、 提 出

10 ホ 】 ム ペ ー ジの 構 想 と画 像 の作 製

H T M L の 解説

. ペイ ン トブ ラシと画像 フ ォー マ ッ ト変 換

11 ホ ー ムペ l ジ課 題 作 成 l1 . タ グ、 リンク な ど 12 ホ I ムペ 】 ジ課 題 作 成 一2

13 ホ ー ム ぺ l ジ課 題 作 成 l3 . サ ー バ ー機 へ の フ ァ イ ル 転 . ま とめ の レポ ー トを M a il

で 提 出

14 ま と め と評 価

表1 「教育情報論」授業計画表

(6)

2.1.3.提出された課題の中から

パソコンの操作に速く慣れるためにも、授業課題の提出を原則として、 E‑Mailで行うこと とした.これによって、学生への迅速なフィードバックも可能となり、また教材などの参考資料 の誤り修正やアップデートも指示できることが期待される。特に、授業の進め方での問題点を指 摘してもらうことは、その後の授業改善にとってきわめて有効である。例として、要望の指摘の 一例を示すと、以下のようである。

(要望A) 『(E‑Mailの)シグネチャ(署名)の編集と送信箱の設定はできましたが、アドレスの登 録の仕方がよくわかりません。 「‑ルプ」を見て行ってみたのですが、うまくいかないので困っ ています。初心者には「‑ルプ」を参照(しなさい、という指示のみ)、は、辛いものがあります ので、そのあたりをもう少し汲んでいただければと思います。説明プリントだけで十分ですので どうかお願いしたいと思います。教える方は、分かっていても教わる方は、よく分からないとい うことは、教育の場ではよくある事と思います。教員を目指す者として是非主張したいと思い、

自分の未熱さを思いっつもあえてお願いします。』 (特書2回生)

E‑Mailでは、このような要望を提起するタイミングが授業時間外でも可能であることから、

課題提出と組み合わせることで、コミュニケーションペーパーなどの方法によるよりも、多様な 要望、意見を汲み上げることが可能であると思われる。反面、状況の判然としない哩味な質問な ど(例えば、単に『インターネットができません。どうしたらよいですか?』というような質問)

もよく見られるという問題がある。

上記の要望では、初学者にとって、 「ヘルプ」を参照し、問題を解決する事が容易ではないこ とが指摘されており、対応する授業資料の改訂が望ましいと思われた。そこで、詳細な解説を www上に掲載し、そのURLを全受講者に対してE‑Mailで通知するという方法をとった。

このように、比較的大規模の授業においても要望と対策のサイクルが、週1回の授業時間にと らわれずに、随時行うことができることは、過去においては困難なことであったと思われる。

2.1.4.教育メディア

「教育メディア」は「教育情報論」と同様、教育の方法と技術に関する教職科目であり、教員 養成系においては、 「教育メディア」または「教育情報論」のいずれかは必修である。

この科目では、 OHP作成、ビデオ作成およびパソコンによる教材作成という、三っの課題の 作成実習を通じて、教育における各種メディアの利用方法について学ぶことを目的としている。

三つの課題をローテ‑ションで行うことから、一つの課題は3週間で行う必要があり、パソコ ンの教材作成では、クイズ(CAI)形式のホームページ作成に限定し、この課題作成の過程で、パ ソコンとインターネットの操作の基本も学ぶ、という、やや過密なシラバスとなっている。

但し、課題作成に先立ち、全受講者(90‑100名)に対して、 Windows‑NTへのIogonとブラウ ザー(Netscape)の操作および、 E‑Mailの基本について、一通りの実習の時間をとっている。

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小柳和喜雄・藤原公昭・菊池撤平・柳沢保徳

課 題 (fujiw ara へ の M a il)

1 受 講 者 決 定 0 情 報 概 論 0 . イ ン タ ー ネ ッ ト と は 2 N T 機 ロ グ オ ン、 . P C の 基 本 操 作

. 各 課 題 の 構 想 を E ‑M a il で パ ス ワ . ド変 更 、 w w w の 見 方 提 出

N etsca p e、 電 子 メ 】 ル . E 一M a il の 送 受 信 3

4 O H P 作 成 5

. 教 材 作 成 . 作 品 提 出

6 . コ ン テ 作 成

. 作 品 提 出 7 ビ デ オ 作 成 . 撮 影

8 . 編 集 、 ア フ レ コ

9 . 自 己 紹 介 ( イ ラ ス ト含 む )

. ホ ー ム ペ ー ジ の 内 容 の ア イ デ ア を E ‑M a il で 提 出 . フ ァ イ ル 転 送 の 完 了 を

E ‑M a il で 報 告 10 ホ l ム ペ ー ジ に よ る . 問 題 の 提 示 .( リ ン ク )

11 C A I 作 成 . 正 解 の 解 説 ペ ー ジ . 誤 答 の 解 説 ペ ー ジ

. サ ー バ ー 機 へ フ ァ イ ル 転 送 12 ま と め と評 価

表2 「教育メディア」 授業計画表 2.I.5.提出された課題から

教育情報論と同様、全くの初学者を含むので、わずか3回の実習でリンクを含む複数のホーム ページを作成することは困難に思える。事実、昨年(平成8年度)の最初の試みでは、相当の「残 業」を余儀なくされ、多くの学生からその点で、クレームが示されたが、何とか課題はこなして

いるようである。

昨年度(平成8年度)の授業の感想をからいくつかを示すと以下のようである。

A) 『教育メディアは、ウワサに聞くところによるととても大変そうだったのではっきりいって 気が重かった。ところが、いざ授業を受けてみるとなかなかおもしろい。大変といえば大変なの だけれど、苦痛になるという大変さではない。毎回毎回真剣に取り組めるというのがいいのかも しれない。』 (物質科学専修2回生)

B) 『できればビデオを使って説明する(手の動きが良く見えるように)ともっと分かりやすい と感じました。』 (特書3回生)

C) 『パソコンを、はじめて使って、機械に弓削、私には苦痛でしたが、終ってみたら「それだけ のことだったのか」と思うことがほとんどでした。』 (家庭専攻3回生)

D) 『3種類の分野を、少ない授業回数で学習するのは、非常にしんどかった。特にホームペー ジ作成は、基礎知識がまったくなかったので、大変だった。もう少しゆっくりできるようにして ほしい。 (例えば、レベル別など)絵を描いたりする作業は、楽しかった。』 (保健体育専攻2回)

初学者にとって、参照資料を見ながら、作業の意味を理解して行く段階が非常に時間を要する ことから、 「具体的に何をするか?」で迷っている例が多く見られる。そこで、平成9年度では、

授業資料の構成を再考し、具体的な手順とサンプルをはじめに提示し、 「手で覚える」マニュア ル方式に改めた。短期間で、成果物を得るための常套手段であるが、インターネット利用の動機 付けとしては、概念的な説明は、とりあえず後回しにしても良いという判断である。事実、今年

(8)

皮(平成9年度)の感想では、時間の短さは同様に指摘されているが、操作について国難を感じる 学生は減っているように思われる。

E) 『授業は3回限りだったので、空いたコマに作業を行わなければいけませんでした。そこが 少し大変でしたが、ホ‑ムページを作ることはとても楽しかったので、頑張れて良かったです0

また、プリントに、大体の作業の手順が載っていたことも、すごく助かりました。もう少し、

詳しかったらより良かったです。』 (家政専攻2回生)

F) 『3週間‑3回でホームページができるかなと思っていたけど、操作になれると案外できるも のだなと思いました。授業に関しては、自分からしないと何もできない環境だったと思うので、

受け身の授業にならずよかったと思う。』 (総合文化科学課程2回生)

G) 『最初は全く分かりませんでしたが、プリントだけを頼りに自分のホームペ‑ジを作ってい き、それがだんだんとできるにつれて、楽しくなってきました。』 (社会専攻2回生)

H) 『授業自体は楽しかったですが、私にとっては少し速すぎてついていけず何度も先生のおせ わになりました。できる人とできない人とでクラスを分けるはうがいいのではないでしょうか。』

(社会専攻2回生)

教育メディアの目的の一つである「情報機器の操作」に慣れることは、ある程度達成されてい ると考えられるが、メディアの教育利用にまでは十分に踏み込めていない。アドバンストコース または、進度別のカリキュラムも検討されるべきであろう。

2.1.6.情報数理専修での授業

情報数理専修の「プログラミングII」および「システム工学IU では、 www上の授業計画 から、全ての参考資料、課題、課題の回答例などが検索できるようになっている。この専修の学 生には、特に説明の必要もないことである。課題の提出はすべてE‑Mailで行うことを義務づけ ている。

2.1.7.今後の展望

教員養成カリキュラムの改善に関する教養審の答申によれば、 「情報機器の操作」が課される ことになった。これには、現行の「教育情報論」に相当する内容を、 1回生において、課程・専 攻を問わず行うことが適切であると考えられる。また、ここでの内容は、平成12年の施行を待た ず、できる限り速やかに実現していく方策も考える必要がある。

本報告で紹介したように、教官と学生のコミュニケーションの手段として、 E‑Mailおよび WWW(個々に、あるいはその組み合わせ)は、従来のメディアにはない、いくつかの特性をもっ ている。一つには、授業時間にとらわれない、非同期性(Asynchronism)であり、授業‑の質問・

返答は、随時、自宅からでも可能であり、場合によっては、タームの終了後、あるいは卒業後も 質疑が継続することもある。同時に、提供する情報がRealTimeで、 UptoDateである。具体 的には、 WWWで提供される教材・資料は、即座に差し替えることが可能であるし、受講者に 対してメーリングリストを設定することで、授業進行上の連絡などを、臨機応変に行うことが可 能となる。

そして、インターネットにおける情報の大きな特性として自発性(Spontaneity)がある。学生 に対しては、ホ‑ムページ作成のなかで体得してもらうことであり、また、教官に対しては、各 自の授業計画を、 「自発的に」提示することが、切に望まれることである。 (藤原 公昭)

(9)

小柳和善雄・藤原公昭・菊池撤平・柳沢保徳

2.2.電子メール利用による授業改善の試み

2.2.1.日的

授業(教室)以外の「場」で授業内容を深めるための手だてとして電子メール等を利用し授業 改善に役立てる。

2.2.2.方法

1)本学ホームページ「授業計画の登録と検索」に授業計画を掲載し、フォーム形式を用いて 受講生からのアンケート(コメント)回収を行う。このURLは、 http://surface.nara‑

edu.ac.jp/ ‑yanayasu/responce.htmで参照できる。

2)研究室サーバー(ホスト名:surface)に授業科目毎に受講生のメーリングリストを作成 し、受講生への通知等を行う。メーリングリストでは、同一メールが受講者(‑登録者)全員に 流れるため、教官対学生、学生対学生の議論の場を提供し問題点を共有できるなど大きなメリッ

トがある3)0

2.2.3.経過と今後の課題

今回は、柳沢が担当する2つの科目「統計物理学1」 (3回生前期、受講生約2 0名)および

「ェネルギ‑科学Ⅱ」 (1回生後期、受講生約20名)について、上記1)、 2)の方法を試行し た。 「統計物理学I」では、授業中に配布した教材(テキスト、 A4版70頁)を「授業計画」

の当該ペ‑ジにPDFファイル(電子書類の形式、日本語Acrobatを使用)で掲載し、授業内 容自体を公開することとした。したがって、学生が自由に印刷出力することも可能である(この

U R Lは、 http:// surface.nara‑edu.ac.ip/‑yanayasu/toubutul.htmで参照できる。

電子メール利用については、科学情報コースの場合、 「情報と社会」 (1回生前期)で既に技術 習得しているが、日常的に電子メールを利用している学生は必ずしも多いとはいえない。学生に は、講義に関する質問は口頭でもメールでもどちらでも良いと伝えているが、 「エネルギ科学I」

(メーリングリストeneka2@surfaceの登録者数2 3名)では、

メ T リ ング リス ト開 設 の通 知 に対 して 1 6 名 返 信

過 去 の 試 験 問 題 掲 載 の通 知 に対 して 7 名 返 信

内 容 に 関 す る異 体 的 質 問 1 名

となっており、現時点では積極的に活用されているとは言い難い。また、情報収集の第1歩とし てシラバスを真剣に読んでいるかという問題がある。現状では、読んでも読まなくても大差なし という雰囲気があることも確かである。

電子メールによる質問・回答を想定した場合、授業中の質疑応答とどう異なるのかを考える必 要がある。受け身的姿勢で授業を受けている限り授業中に質問することは稀であり、授業の質を 高めてそのような学生の姿勢をどう変えていくかが問われているが、授業外でのメール利用は授 業の復習を前提としていることや(積極的な学生には)教官との直接的会話となり学生をエンカ

(10)

レッジする手だてとなるなど、授業改善の一つの契機になると考えられるO具体的問題(課題) を与えてメール提出を義務付けることによって利用促進を図ることができるが、今回の試行では、

授業自体が情報系科目ではないこと、アクセスの難易度に学生間で相当ばらつきがあることを考 慮して、課題(レポート)を電子メールで提出させる方法は行わなかった4)O受講生の[情事馴ヒ]

への対応が高まれば、メールによる課題提出・討論などに進みたい。また、全学サ‑バー (mailsrv)の他に、例えば教室・研究室単位でサーバ‑を運用することは、システム管理者の 負担軽減につながり、多様な学内ネットワーク利用を促進することになる。例えば、学内者のみ (受講生のみ)にホームページの閲読を制限したり、メーリングリストを作成したりなどのきめ 細かな運用が可能となる。

もう一つの問題点は、内容を文章化する表現力があるかどうかであるO様々な(特に1回生の) 授業の中で、 「討論と表現」の方法(具体的には、電子メールを書く上での表現法)を身に付け る手助けを行う体制作りが望まれる。 (物質科学専修では、 「基礎ゼミナールI ・ Ⅲ」の中で、こ のような力量の形成も目指している。)

一方、理数系科目での内容面では、数式や図を文中で表現する場合の困難さなど、文字のみに 限定された「電子メール」では十分な表現が行えず問題が残る。むしろ対面して議論した方が時 間的ロスもなく理解が深まるといえる。逆に、計算機利用を前提とした「プログラム演習」 ・論 述式「レポート課題」では十分に考えを整理して文章表現に至るという点で利用価値は高いO ま た、ある課題について「模擬討論」をメールグループ内で活発に行うことも可能であるなど、教 科分野によっては積極的な活用が期待される。

(柳沢 保徳)

2.3.‑般教育としてのプログラミング教育に電子メールを利用する読み 2.3.1 はじめに

当初、この事例報告のタイトルは「電子メール」の部分が「ホームページ」か「HTMLファ イル」になる予定であった。初めに考えた授業方針が次のようなものであったからである。

(1)まず、必要なすべての教材をHTMLファイルで作成してホームペ‑ジに載せる。

(2)そのうち、 「授業のメインテキスト」に相当する部分だけはプリントとしても配布する。

(3)講義では、最低限必要な基本的な部分しか説明しない。細かい部分はホームページ上でリ ンクをたどって自ら追跡することによって体得できるように指導する。

さらに、このシステムには次の(4)、 (5)のようなメリットがあることを伝えて、自習すること を奨励する。

(4)授業時間以外でも、学内に設置された共同利用パソコンを使って、授業時と同じ環境で自 習することができる。

(5)自宅でパソコンを使用できる受講者は、ホームページ上の資料を必要なだけダウンロード して、授業と同じ環境を自宅で再構築し、能力と進度にあわせて積極的に自習することができる。

この場合、一旦ダウンロードをしてしまえば、その後、この学習のためにわざわざ本学のネット に接続する必要はない。また、 ppp接続できない状況の受講者には、フロッピーディスクでHT MLファイルを渡すこともできるので、ブラウザーさえあれば同じことが可能になる。

(11)

小柳和喜雄・藤原公昭・菊池撤平・柳沢保徳

このうち、 (3)については、これを期待通りに機能させるために、マルチタ‑スク機能を抵抗 なく使いこなせる環境が必要となる.その意味で、 NT3.51のユーザーインタ‑フェイスではや や無理なプランであることが後でわかった。

(4)については、共同利用パソコンの利用者とカリキュラムの過密状況から見て、継続利用者 数は1桁にとどまるものと考えられ、授業の展開を推進させる上で大きな要因にはなり得ないと 思われた。

結局(5)をうまく活用することがこの授業方針を成功させる最大の因子となるであろうと考え た。全受講者数を40名とみると、このプランを機能させるために、 1/3に相当する10数名が、開 講の時点で、パソコンを自宅で使用できる状況であることが望ましい0 (経験上,学期の途中で 所有者が倍増し、共同利用パソコンの利用者と併せると、はぼ全員が継続的使用者となるであろ

うという読みである。)

以上のようなプランのもとに、必要な教材は(リンクの設定だけ未完のまま)すべてホーム ペ‑ジに載せた上で、開講期を迎えた。実際に始めてみると、初回出席者37名(受講登録者47 名)のうちパソコン所有者はわずか6名しかなく、その上(3)のユーザーインターフェイスも到 底満足できるものでないことも確認できたため、やむをえず当初の方針を変更することとした。

具体的には次のような転換を行った。

(1)ホームページの利用をメインからサブの手段に後退させ、ホームページ上の殆どすべての 教材をプリントにして配布する。

(2)教育効果を高めるための第一手段として、電子メールを活用することとする。

このようにして始めた実践例を、以下に,整理して報告する。

2.3.2.教養(一般教育)科目「円周率とその計算術」

この授業は昨年に続いて2年目のものであり、学生に公表した授業計画書は以下の通りである。

[授業計画書]

目的と内容

対象者: 1‑4回生

目的: (1) nの計算の歴史を学ぶ。

(2)プログラミングの基本を学ぶ。

内容: [前半]まず、初等中等教育に現れる円周率について振り返る。つづいて、数千年にわたって挑 戦し続けられている7Tの計算の歴史を振り返り、人類の偉大さの一端をしのぶとともに、

7Tの若干の性質について学んだのち、主要な計算公式については、それが成り立つ根拠 について解説する。

[後半]パソコンによる7Tの計算実習を通してWindowsプログラミングの基本的手法を学習す る。言語はVisualBasicを使用する。ただし、受講生の自習用にVisualC+ 、 QBasic(orQuickBasic)およびC (MS‑C、 QuickC、 TurboC)によるプログラ ムも紹介する。

定員:80名 授業計画

回 日時  内容

1.  10/07  教室の中のn ((Dttを測る(2)71を記憶する)

(12)

o

 

h

<

m

 

r

o

N CO Tf in CD N nO O>  ^H  ^H  ‑H i‑1

10/14  nの歴史(展開公式前) 10/21 nの歴史(展開公式以降) 10/28  nの歴史(展開公式以降)続 ll/04  nの計算術・アルゴリズム

ll/11 実習≪Project.1≫初めてのGUIプログラムの作成 ll/18 実習≪Project.2≫7Tの計算(1)

12/02 実習≪Project.3≫7Tの計算(2) 12/09 実習≪Project.4≫多倍長演算(1) 12/16 実習≪Project.5≫多倍長演算(2) 1/06  実習≪Project.6≫7Tの計算(3) 1/13  実習≪Project.7≫ 7Tの計算(4) 1/27  実習≪Project.8≫7Tの計算(5)

アルキメデス流 積分公式利用 m/nの展開・足し算

引き算 Arctan(l/m) マチンの公式(50桁, 5000桁) ガウス・ステルマーの公式(5000桁) ガウス・ルジャンドル・ボドウェイン 金田・高橋のSuper‑7T

テキスト・参考書・教材等   プリントを配布する.

参考書: ‑  記載省略(1 1点あり)

評価方法  プログラミングの課題を含むレポート および出席点0 欠席回数が1/3を超えた場合は失格(除名)とする。

メッセージ等 授業内容をパソコンでつねに検証してみることを勧めるO [実際の授業展開]

昨年度は計画書通りに殆どすべてをこなしたため、最後に書かせた感想文は、教授者の達成感 を吹き飛ばすほどのショッキングな内容であった。その殆どは「やることが多すぎた。テンポが 速すぎた.時間内に一つは達成できるようにしてほしい」、 「書いてあるとおりに打ち込んだだけ で、何をやっているのかはわからなかった」、 「数学的な部分は難しくて理解できなかった」とい

うものであった。この痛い教訓に学び、今回は次のように方針をたてた。

(1)何をやっているかを理解させることに重点を置く。

具体的には、授業中の巡回とメールによるQ&Aで丁寧に説明する.

(2)作業量を減らして、達成感を抱かせる。

(3)数学的な部分の証明にはこだわらない。

(4)授業時間内にこなす量は、テキスト記載のものの半分でよいとする.

残りは受講者の自習にゆだねる。

(5)内容の順番は適宜変更してもよいとする。

要するに、 「量を減らす。理解させる。達成感を与える。」ということである。

実際の授業経過は以下の通りであった。

(0)ガイダンス(10/7)内容紹介、座席決め、端末機の扱い方、自習環境調査(挙手で) (1)第1回(10/14)  プリント配布 講義用テキスト(19頁)

新入生のNT機利用とメールアドレス(29頁) (インターネット利用の手引き)

本時だけの資料(6頁)

「7Tを計る」について

簡単なプログラムの作成(+,*,/,mod,¥.printを使う程度)

(13)

小柳和喜雄・藤原公昭・菊池撤平・柳沢保徳

(2)第2回(10/21) プリント配布 VisualBasicの手引き(7頁)

簡単なプログラムの作成(ForTo文,1十2+   +n,コマンドボタン) Maill (10/28) (1)学籍番号と氏名(2)授業に関する要望・意見・その他。

を書いたメールをkiktep@mailsrv宛に送れという課題を発信した。

(3)第3回(10/28)  プリント配布 QBASIC・QuickBASICプログラミング入門(59頁) Vietaの公式の説明と、それを用いた7Tの近似値の計算(小数15桁) (4)第4回(ll/4)   プリント配布 コンピュータ‑実習用教材(41貞)

アルキメデス流(1)で77の近似値を計算するプログラム Maill‑の回答(ll/6) Maillへの回答をホームページに載せた。

Mail 2 (ll/6) (5)第5回(ll/ll)

Mail3 (ll/20) Mail4 (ll/25) (6)第ら回(ll/25)

Mail5 (ll/27) Mail6 (ll/30) (7)第7回(12/2)

Mail7 (12/8) (8)第a回(12/9)

Mai17‑2 (12/10)

次回の予告,課題の追加を通知するメールを発信した。

「初めてのウィンドウズプログラミング」

コントロールの使い方, CutPaste, CopyPasteのやり方 追加課題への助言のメールを発信̲

理解度の調査アンケートを発信.

「初めてのウィンドウズプログラミング」の続き

captionの与え方, fontの決め方,色の付け方, sub procedureの書き方 多かった質問への回答を全員に発信.

次回の予告,理解度の調査アンケートを発信.

多倍長演算(整数/整数)のプログラミング

配列の概念, InputBoxの使い方, function procedure 次回の予告,理解度の調査アンケート,課題の追加を発信.

多倍長演算(小数の足し算・引き算)のプログラミング 長い小数の入力方法,長い小数の表示方法。

追加課題の文章訂正とヒントを発信。

● 環境調査のためのMail(12/10)

パソコンの有無・使用分野・アクセス時間/頻度の調査アンケート Mail8 (12/15) 次回の予告,理解度の調査アンケートを発信。

(9)第9回(12/16)  多倍長演算(nxArctanQ/m))のプログラミング Machinの公式を利用した500桁までの7Tの近似値の計算

この時点で振り返ると、メールを活用したことによって、昨年度よりは確かに効果が上がって いるという感触はある。しかし、反省すべき点も多くある。

(1) 12月10日付けのメールで行った環境調査で,課題提出や授業の時しかメールを見ないとい う受講生が1/4もいることがわかったo開講の時点で、週に2 ・ 3度は強制的にメールを見させ るような工夫をしておく必要があった。

(2)理解度の調査で「わからなかった」と答えた受講生について、そのすべてに対応しきるこ とはできなかった.一人で(助手なしで)対応できる方策を検討する必要がある.

(3)アルゴリズムを理解させる点での工夫も足りなかった.とくに文化系の学生への対応が難 しい。

[発信メールの例]

Mail 2 (ll/6) 次回の予告,課題の追加を通知するメールO

(14)

『次回の授業では「くPROJECT.1)はじめてのプログラム作成」 (コンピュータ実習用教材pp.

5‑12)のプログラミングをやってもらいます。あらかじめ、この部分と、

「VisualBasicの手引き」の「コントロール」の部分を予習してきてください。

[課題の追加]コマンドボタンを一つ追加して、 「色を変える」 (commandl)ボタンで変えた 色を、元に戻す(初期設定に戻す)ことができるようにせよ。』

Mail3 (ll/20) 追加課題への助言のメール。

『前回のメ‑ルで次の課題を出しました(11月6日)0

[課題の追加]コマンドボタンを一つ追加して, 「色を変える」 (commandl)ボタンで変えた色 を、元に戻す(初期設定に戻す)ことができるようにせよ。

A君から以下のような解答を(メールで)受け取りました(11月11日)O 初期状態が黒という前提ならば、

Sub Commandll‑ClickO

Textl.ForeColor ‑ RGB(0,0,0) Text2.ForeColor ‑ RGB(0,0,0) Text3.ForeColor ‑ RGB(0,0,0) Text4.ForeColor ‑ RGB(O,O,O) End Sub

というコマンドを追加する。

フォントの色が全部男だったら、確かにこれでOKです(cf.Textp.14)しかし、カラーパレッ トを使って、みんな、色を付けているはずなので、その(元通りの)色に戻せというのが課題の 趣旨です。

ヒントなしでは難しそうなので、 「自分が指定した色(RGB)を調べる方法」などを知らせます。

(1)カラーパレットで色を指定すると、プロパティウィ ンドウのForeColorの柵に HOOPQRSTUのような文字列が現れます。これをそのままCOMMAND7の

Textl.ForeCol

or‑ などの右辺に書き込めばよいわけです。

(2) HOOPQRSTUのPQ、 RS、 TUはそれぞれ16進法で表した0から255 までの整数値で あって、青(B)緑(G)赤(R)の割合を表します。したがって、 PQ、 RS、 TUを10進法に直し た数値を、それぞれp,r,tとして

Textl.ForeColor ‑ RGB(t,r,p) などとやってもかまいません。』

・ Mail4 (ll/25) 理解度の調査アンケート

『以下のアンケ‑トへの回答を、来週月曜日(12/1)までに‑‑できれば今週木曜日 (ll/27) 5時までに‑‑メールで、必ず、返送して下さい。 回答は

0.よくわかった。

1.わからなかった。

2.わかったような気もするけど、もうひとっスッキリしない。

の中から、番号で答えて下さい。

(1)Captionの与え方(変更の仕方)はわかったか。回答欄 (2) Fontの指定の仕方はわかったか。

(15)

小柳和喜雄・藤原公昭・菊池撒平・柳沢保徳

a.プロパティウィンドウを使う場合    回答欄 b.コーディングウィンドウを使う場合   回答欄 (3) Fontの大きさの指定の仕方はわかったか。

a.プロパティウィンドウを使う場合    回答欄 b.コーディングウィンドウを使う場合   回答欄 (4) Fontの色の指定の仕方はわかったか。

a.プロパティウィンドウを使う場合    回答欄 b.コーディングウィンドウを使う場合   回答欄 (5)コントロールやフォームの背景色の決め方はわかったか。

a.プロパティウィンドウを使う場合    回答欄 b.コーディングウィンドウを使う場合   回答欄

(6)コマンドボタンをクリックしたときに、やらせたい命令群(プログラム)m成 するための最初の手順(コーディングウィンドウを開く手順)はわかったか。

回答欄

(7)ピクチャーボックスやイメージボックスを正確な正方形にする仕方はわかったか 回答欄

(8)ピクチャーボックスへの座標系の入れ方はわかったか。

国自[iy^^^l^H

(9)座標系を与えたピクチャーボックスに,グラフを描くプログラムをかくための手 順はわかったか。       回答欄

(10)リストボックスの作り方はわかったか。   回答欄 (ll) コンボボックスの作り方はわかったか。   回答欄 コメント欄・質問欄

Mai17‑2 (12/10)追加課題の文章訂正とヒント

『 (2) 「課題2」の文章は不正確でしたのでく、あらためて書き直します。

[課題2]テキスト21頁のprintlongプロシージャで小数点以下を書き出す部分の プログラムは

For1‑1To k Print Print x(i);

Nextl

とすれは良さそうに思えるのに、なぜ,テキストのように面倒な書き方 For1‑ 1To k

Print a‑x(i)

Cこ‑ 10000

Fori‑ 1To5 s‑CStrCa¥C) Prints;

a‑a Mod c

(16)

C‑C¥ 10 Nextj

°  °  °  °  ヽ  °  °  °

Nextl

をしないといけないのか? そのわけを説明せよ。

(3)分母・分子にいろいろな値を入れて比較して見よ。』

[メールのやりとりの例]

(Q)レポート課題についてですが、 7Tの近似値のプログラムは印刷出来たのですが、実行結果は印刷出 来ませんでした。実行結果の印刷はどのようにすれば良いのでしょうか?

教えて1鄭ナませんでしょうか。

(A)プログラムの中の  Forml.Print  のところを Printer.Print

に書き換えて、実行してみて下さいo いきなりプT)ンタ一に実行結果を書き込んで行くはずで す。

(Q) Sub Picturel‑Click () picture!.Cls

picturel.Line (‑300, 0)‑(300, 0) picturel.Line (0, ‑300)i(0, 300)

Pi ‑ 3.141592 s‑Pi/ 360

picturel.PSet (‑3, 5) Fort‑ OTo2 *Pi

x‑t‑Sin(t) y‑ 1 ‑Cos(t) picturel.Line ‑(x, y) Nextt

End Sub

サイクロイドのプログラムはこれでよくないのでしょうか picutreboxには描かれないから恐ら く違うのでしょう。どこを直せばいいでしょうか。

(A)t‑Oのときの(x,y)‑(0,0)から出発して、 t‑7Tのとき最高点U,2)に遷し、 t‑2?rのとき(2 7T,0)に戻るので構軸の目盛りは11から7ぐらいまで必要になり、縦軸のE]盛りは‑1から3 ぐらいまで必要ですO したがって、ピクチャーボックスは構:縦が 8:4 になるように変形し て、目盛りの付け方(つまり, ScaleHeight, ScaleLeft, ScaleTop, ScaleWidthの与え方)杏 工夫して下さい。

[追伸]初期値の設定も正しくありません picturel.PSet(‑3, 5)のところには

t=0のときのⅩ座標、 y座標を書かないといけませんO したがって、 (‑3,5)ではなくて、 (0,0) です。

(Q)この前、メールに打ってもらったように打ってみました。それから、 22999/365をしたところ

63. 1095 89041 9589 4109 58904 10958 90410 95890 4109

(17)

小柳和善雄・藤原公昭・菊池撤平・柳沢保徳

9589 4109 58904 10958 90410 95890 41095 89041 9589

となりました。これでは、 4桁のものと5桁のものがあり、 4桁のものは数字が消えて不明確になっ ています。だから、きちんと表示する為にテキストのように打っ必要があります。こういうことで しょうか?

(A)だいたいわかってきたようですね prinlongのプログラムで Fori‑lto k

Print"

の  Print" "  をはずして実行し、もともとのと比較するともっとはっきりすると思います。

63. 10958904 1958941095890410958904 1 0958904 1 09 958941095890410958904 10958904 1 0958904 19589

63. 01095 89041 09589 04109 58904 10958 90410 95890 04109 09589 04109 58904 10958 90410 95890 41095 89041 09589

2.3.3問題点と今後の課題

(1)プログラミングを含むパソコン教育の側面からみた留意すべき点

(彰 題材は基本的なものを少なめに与えて、完全に理解させるO作業の面では‑講時に少 なくとも一つの行程を完成させて達成感を味わえるように工夫するO

(塾 どんな些細な疑問でも(授業現場ならば口頭で、そうでなければメールで)必ず質問 をさせる.質問がなくても、週に一度は必ずメッセージを送信させるように工夫するO (2)設備の面で改善したい点

今回の経験から、いま問題としている「遠隔教育」は,ホームペ‑ジと電子メールの 両方を活用してこそ、はじめて有効な道具となり得ることを実感した。

(参 その場合、 WindowsNT3.51が提供するユーザーインターフェイスではとてもやり ずらいので、もっと使いやすいものが望ましい。そのようなものになれば、ホ‑ムペー ジ(HTML)を本格的に利用する授業が可能になる。

④ 授業時間外の実習を保証するために、共同利用パソコンの台数を一教室分なみに増や すことが望ましい。

(3)その他

(か いま問題としている「遠隔教育」は、現在の設備下では、大クラスよりも小規模クラ スで有効に機能するものと思われるので、奨励する価値はある。

⑥ ホ‑ムページに載せる教材の作成には、一年をかけて取り組むべきである0

⑦ 助手のいない「遠隔教育」は教授者と受講者の両方にとってマイナスである。制度と してティーチングアシスタントを含めて助手のサポートが得られる体制を作ることが望 ましい。      (菊池 徹平)

2.4.WWWを活用した教育技術学演習 2.4.1.目的と方法

この演習では、はじめに、 「アダルトチルドレン」 「ソーシャルサポート」 「おもちゃ」「テレビ、

漫画」 「いじめ」 「学校・教師の存在」 「塾」 「高校中退」の8つに分けたグループが、選択希望し

(18)

たテーマに基づく理論レポートを作成し、全体の前で発表し、質疑・討論を行う。次に、そのテー マや討論の中で学んだことを背景として、学校や学級、地域、家庭の問題状況のある場面をドラ マとして切り取り、演出する。そのドラマに盛り込まれた、各ゲル‑プの子ども観、授業観、学 習観を顕在化させ、理論的根拠と共に、全体で、提起されている問題状況の場面について検討し ていく方法をとっている。

そして演習の中で、実際に取り組まれている様子については、絶えず情報を公開していくこ とを目指している。演習を休んだ受構生が、内容をみて状況を確認できるようにである。また演 習の中で、言い足りなかったこともメ‑ルでもらいそれを掲載し、ネットワーク上で論議を深め ていくことも目指している。

2.4.2授業計画およびwww活用の様子

<授業計画>

1. (10/17)全体概要と演習の問題設定 そして授業論の動向 2. (10/24)学習論の動向

3. (10/31)子どもと親の関係を見つめる(アダルトチルドレン) 4. (ll/7)子どもと親の関係を見つめる(ソーシャルサポート) 5. (ll/28)子どもの文化を見つめる(おもちゃ)

6. (12/5)子どもの文化を見つめる(テレビと笑い)

7. (12/12)幼稚園児、小学校の子ども達とどのように関係を作っていくか(IXドラマ発表) 8. (12/19)幼稚園児、小学校の子ども達とどのように関係を作っていくか(2)(ドラマ発表)

9. (1/9)青少年とその集団および教師との関係を見つめる(いじめ、学校・教師の存在) 10. (1/23)青少年文化を見つめる(塾、高校中退)

ll. (1/30)青少年にどう切り込み、関係を結んでいくのか(1) (ドラマ発表) 12. (2/6)青少年にどう切り込み、関係を結んでいくのか(2) (ドラマ発表)

この授業計画を、 www上(WWW.nara‑edu.ac.jp/‑oyanagi/tech.html)に掲載し、そ れぞれの授業項目をクリックすると、そこで行われた授業内容(レジメ、どのような論議がなさ れたかなどの授業記録)を見ることができるようになっている。授業のレジメや授業記録は、担 当の班が、責任を持ってワープロで編集し、 WWWに掲載するようにしているo そして、それを 見て、質問や意見をメールで相互にやり耽りできるようにしている。学生本人の合意が得られれ

ばそれをWWWに掲載して公表する形を取っている。

下記のものは、学生によりまとめられたものである。

<授業での論議のまとめの1部>

教育技術学演習

テレビ・マンガについて  D班

く宅疑問≫本当に「笑い」があれば、許されるのであろうかO

◎各班の意見

A班:"許されることもあれば、許されないこともある"CASE BY CASEであり、許されない場合 とは、少数でも被害者が存在する場合(マンガを見たとき、傷っく人がいるとき)マンガだけではなく、セ クハラ・いじめでも被害者と言えるような傷つく人がいれば許されないのではないだろうかo判断は、表現 者の倫理観や力量にかかっているのではないか。

(19)

小柳和善雄・藤原公昭・菊池撤平・柳沢保徳

B班:有害図書問題において‑露骨なマンガはあまり見たことがない。しかし、罵骨の度合いにおいて男性 の満足度との関係・ ・ ・満足度が高いと「少女暴行」などがなくなるのではないか。だが現実では、減少し ていない。 「笑い」に許されるもの‑吹き出し程度だろうが、だれもが笑ってしまうとき、人は被害者が いると分かっていても笑ってしまうものである。だからといって許されるものではなく、限度というものが 必要となる。

C班: A班と一緒。 CASE BY CASEと言えるだろう。「笑いの都合」 ‑あるお笑いのように、

冗談とまじの境をねらうブラック的ユーモアがある。まじになれば笑えないなど、微妙な所がある。

E姓: ?

F姓  A・B班と一緒。 「笑い」の使い方によっては、普段伝えにくいものも伝えることができる。でも、

人を傷つけることもある。つまり、言うほうと受け取るほうとの判断の度合を考えなければならない。

G粧: 「笑い」 ;受け耽るほうの状況‑その場の状況(常に変化)によって被害者が出る。許されると き、許されないときの"基準''はその場の雰Bfl気や受け取る側の気持ちによってかわるなど、その環境にある。

つまり、 「笑い」の要素には、許されないときでも許せばいいのではないかという事ですましてしまうこと ができるということである。

H班: "許されることもあれば、許されないこともある"

◎D班の見解

許されることもあれば、許されないこともある。しかし、あえて言えば、許されない。それは、笑いを入 れることによって悪が許されることもあるからである。

☆まとめ

あえて言えば、昔のギャグマンガは純粋な笑いをねらっ・たのに対して、今の笑いは社会的弱者をあざけ笑 うようなものが風潮としてある。

それでは、なぜ子供達は笑いをとろうとするのか。それは、 「共通の事柄」によって「場を持たせる」。そ れによって、場の気持ちを和ませることができるからと考えられる。そして、その笑いにもって行く笑いと は、 (1)笑いの中身がおかしいから、 (2)笑いのタイミングがよくて笑ってしまう、のどちらかである。し かし、どちらとも今のギャグには、禁句の芸風を禁句を言えば笑えるととらえてしまっていることに問題が ある。

<私の個人的意見>

(この講義とは関係のあるようでないに等しい、寝言のようなものです。教育という問題範囲ではなく、日 本人という枠で見てみたらこんな事でしょうか。)

場の社会であった日本にあって、個性の多様化によって個が兄だつようになってきた。

そこがもう矛盾が起きる原因だとおもう。そして因果関係を考えずに笑いを取ろうとする、笑いの多様化が 生じたことによるルール化・記号化等は、まさに国際化がもたらした産物ではないだろうか。

また「『神戸小学生殺人事件』について、 www上に掲載してある各新聞社の記事を時間的に どのように主張・表現が変わっているかを調べ、レポートにまとめる(各自1社選ぶ)」を課題 として出し、全員がWWWで情報を検索し、ワープロにまとめていくことを、内容の学習ととも にできるように指導・援助を行った。そして各新聞社問の表現や視点の違いを、全体で比較検討 するよう試みている。

2.4.3.実践からの考察

(l)WWW、メールに利用については、他の授業の影響もあり、相互に教え合うなどの活動も

参照

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