本城昇先生のご退職にあたって
経済学部長 伊 藤 修
本城昇先生は, 平成
24
年3
月末をもってご退職を迎えられた。 長年のご尽力に対し, 経済学部とし て感謝の辞を申し上げたい。本城先生は,
1969
年京都大学農学部を卒業され, 公正取引委員会事務局に入局, 要職を歴任ののち,1996
(平成8
) 年埼玉大学経済学部教授として着任された。 以来16
年, 本学の教育・研究, 学内運営, 社会貢献各面に尽力された。社会環境設計学科で主に経済法を講じられ, 上記経歴を基礎とする専門家としての独占禁止政策, 公 正取引政策を中心に, 消費者保護, 市場メカニズムの機能が十分に働かないケースへの対処の必要とい う観点から, 高齢者介護サービスの品質保証, 環境, 有機農業と地域社会等の分野へと展開された。 そ れらの成果として 韓国の独占禁止法と競争政策 不公正な消費者取引の規制 日本の有機農業 を はじめとする多数の業績を上梓されている。
学会活動では, 日本有機農業学会副会長・理事, 日本農業法学会常任理事等を歴任された。
これらを基盤に社会的活動の分野でも, 環境省環境表示検討会座長, 国民生活センター商品テスト・
分析評価委員会委員長, 東京都消費生活対策審議会部会長, 彩の国さいたま環境にやさしい消費生活推 進協議会会長, 埼玉県農林公社経営懇話会座長, 埼玉県農政懇話会座長等幅広く活躍された。
教育面でも見沼の緑地保全と地域社会をテーマとするフィールドワーク型の授業を担当され, この分 野の試みの先鞭をつけられた。
さらに学内行政面では長期にわたり進路指導を主導され, 就職カウンセリング体制, インターンシッ プ制度の整備充実, 公務員講座・簿記講座の立ち上げと定着を主導されたことは特筆すべき貢献である。
加えて過半数代表, 教職員組合での指導的な活動を通じ, とりわけ国立大学法人化に伴い新たな雇用・
労働関係を構築するにあたって, われわれすべてに関わる重要な貢献をいただいたことを忘れることは できない。
本城先生, 長い間お疲れさまでした。 ありがとうございました。 お元気でさらにご活躍下さい。
社会科学論集 第136号 2012.6