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対人ストレスコーピングが精神的健康に与える影響
―性格についての自己概念による違い―
教育臨床心理学コース 3615002 坂元優太
Ⅰ.問題・目的
対人ストレスコーピングには3つの方略があり,方略ごとに精神的健康との関連性は異 なるとされる(加藤2008)。解決先送りコーピングが精神的健康を高めるとして,使用頻 度を高める研究が行われている。しかし,個人の持つ性格についての自己概念によって,
用いた方略が精神的健康に与える影響が異なるのではないだろうか。本研究では自己概念 により影響が異なるかを明らかにすることを目的とした。
Ⅱ.方法
大学生・短期大学生407名(有効回答:241名)を対象とし,2度の質問紙調査を行った。
質問紙1では自己概念と心理的well-being,質問紙2では対人ストレッサー,対人ストレ スコーピング,心理的well-beingをたずねた。
Ⅲ.結果
自己概念は因子分析の結果,6因子30項目の構造となった。因子ごとの得点をもとにク ラスタ分析を行い,5クラスタを得た(Figure 1)。クラスタごとに対人ストレスコーピ ングと心理的well-beingの相関係数を求めた結果,各クラスタで異なる相関結果(Table 1) が得られた。
Ⅳ.考察
自己概念によって,対人ストレスコーピングが心理的well-beingに与える影響が異なる ことが示された。一般的に精神的健康を高めるとされている方略を用いるのではなく,一 人ひとりが自分の性格についての考えに合った,対人ストレスコーピングを選択すること が精神的健康を高めるためには重要であると示唆される。
引用参考文献
加藤司(2008).対人ストレスコーピングハンドブック ナカニシヤ出版
西田裕紀子(2000).成人女性の多様なライフスタイルと心理的well-beingに関する研究 教育心理学研究,48,433-443