第10回第10回 東京都環境科学研究所東京都環境科学研究所 公公 開開 研研 究究 発発 表表 会会
講講 演演
揮発性有機化合物対策の 揮発性有機化合物対策の
現状と問題点 現状と問題点
参事研究員 参事研究員
岩岩 崎崎 好好 陽陽
VOC(揮発性有機化合物)とは
大気中に排出され又は飛散したときに気体 である有機化合物をいう。
(浮遊粒子状物質及びオキシダントの生成の原因 とならない物質として政令で定める物質を除く)
VOC
CH 4
C
6H
5CH
3C 6 H 6
C
4H
10C 3 H 8
C 2 H
6 C
6H
4( CH
3)
2CH
3OH
C 2 H 5 OH
CH
3CO C
2H
5HC
HO
CH
3CHO
C
6H
3(CH
3)
3C 2 H 2
CH 2 Cl 2
C 2 H ( Cl) 3
H-C C-H
私たちの身の回りにはVOCがいっぱい
薬品
自動車排ガス
工場排ガス
塗装
なぜVOCの削減が必要か?
光化学オキシダントに関与
SPMの生成の関与 有害性の高い物質が多い
VOC削減の第1の理由
光化学オキシダントへの VOC の寄与
VOC
オゾン アルデヒド
hν
PAN光化学スモッグ
NO,NO
2
オキシダント昼間の年平均濃度の経年変化
0 .0 0 0 0 .0 0 5 0 .0 1 0 0 .0 1 5 0 .0 2 0 0 .0 2 5 0 .0 3 0 0 .0 3 5
1 9 8 8 1 9 9 0 1 9 9 2 1 9 9 4 1 9 9 6 1 9 9 8 2 0 0 0 2 0 0 2 2 0 0 4
年度
ppm
区部 多摩部 都平均
VOC
削減の第2
の理由SPM(浮遊粒子状物質)への VOC の寄与
VOC
OH O
3低揮発性VOC
二次生成粒子 吸着・吸収 凝縮
吸着・吸収
VOC
削減の第3
の理由VOCには有害性の高い物質が多く含まれる。
環境省が指定した優先取組物質( 22 物質)
の中にも多くのVOCが含まれている。
アセトアルデヒド、クロロホルム、
酸化エチレン、ジクロロメタン、ベンゼン
テトラクロロエチレン、トリクロロエチレン
1,3ブタジエン など
VOCはどこから
排出されているのか
VOC排出量の推移
1388 1364 1333 1297 1333 1342 1365 1375 1273 1298 1336
284 289 280 267 261 249 217 217
197 188 180
110 113 115
118 123 126 133 133
136 140 143
81 81 80
78 79 83 85 87
83 86 87
90 90 91
90 94 84 95 95
95 96 96
0 2 0 0 4 0 0 6 0 0 8 0 0 1 0 0 0 1 2 0 0 1 4 0 0 1 6 0 0 1 8 0 0 2 0 0 0
1 9 9 0 1 9 9 1 1 9 9 2 1 9 9 3 1 9 9 4 1 9 9 5 1 9 9 6 1 9 9 7 1 9 9 8 1 9 9 9 2 0 0 0
年
1000トン
溶剤使用 移動発生源 給油所 石油化学製品製造 石油製造・出荷 その他
環境省調査
5.19 4 .9
2.34 1.91
5.02
3.57
2.01
0 1 2 3 4 5 6
トン/Km2
日 本 (1 9 9 0 ) 日 本 ( 2 0 0 0 ) 米 国 ( 1 9 9 0 ) 米 国 (2 0 0 0 ) E U(1 9 9 0 ) E U(2 0 0 0 ) E U(2 0 1 0 )
環境省調査
単位面積あたりのVOC排出量
VOC発生源の構成 (2000年)
溶剤
溶剤 溶剤
交通
交通 交通
その他
その他 その他
0%
10%
20%
30%
40%
50%
60%
70%
80%
90%
1 0 0 %
日本 米国 EU
185万トン 1788万トン 1156万トン
日本のVOCの排出量内訳(2 0 0 0 年度)
塗装 43%
印刷用溶剤 1 3 %
石油化学製品 5 % ク リー ニン グ ゴム用溶剤 5 %
3%
接着剤 3%
貯蔵施設 2%
出荷施設 3%
給油所 8%
その他 5%
特殊自動車 1%
自動車 8%
その他 1%
排出量 約185万トン
都におけるVOCの排出量(2000年度)
塗装 30%
印刷用溶剤 14%
クリーニング 8 % 給油所
8 % 金属表面処理
3%
蒸発施設 3 % ボイラー
4 %
自動車 28%
航空機・船舶 1%
建設機械 1 %
排出量 約14.3万トン
東京における VOC の主な発生源
塗装関係
印刷関係
クリーニング関係
金属表面処理関係(メッキ関係)
ガソリンスタンド
自動車排ガス
塗 装 業
塗装工場
0 2 0 0 0 0 4 0 0 0 0 6 0 0 0 0 8 0 0 0 0 1 0 0 0 0 0 1 2 0 0 0 0 1 4 0 0 0 0 1 6 0 0 0 0 1 8 0 0 0 0 2 0 0 0 0 0
建物
建築資材 構造物 船舶
自動車
自動車補修 電気機械
機械
金属製品
木工製品 家庭用 路面
表示 その 他
大気排出量 トン
印 刷 業
スクリーン印刷
印刷産業で使用される主な
VOC
t/年溶剤名 用途
VOC
排出量トルエン グラビア、スクリーン
24,333
酢酸エチル グラビア10,915
メチルエチルケトン グラビア、スクリーン10,327
イソプロピルアルコール オフセット,グラビア
7,197
メタノール グラビア1,430
キシレン グラビア、スクリーン867
その他
6,516
メチルイソブチルケトン グラビア、スクリーン
789
合 計
62,374
クリーニング業
クリーニングにおける溶剤
1287 961 1110 993 907 833
80 40
7 2 1 0
292 121 75 76 49 33
1918 1719 2036 1988 1869 1783
0% 20% 40% 60% 80% 100%
1997 1998 1999 2000 2001 2002
パーク系 エタン系 フッ素系 石油系
金属表面処理業
メッキ・金属表面処理
金属表面処理に用いる溶剤
溶剤
名
1.1.1-
トリクロロエタン トリクロロエチレン テトラクロロエチレン ジクロロメタン化学
式
CH 3
−CCl 3 CHCl
=H
2Cl
2CCl 2
=CCl 2 CH 2 Cl 2
沸点74.0
℃86.75
℃121
℃39.8
℃ 比重1.34 1.47 1.62 1.33
単一物質として使用 溶剤コストが高い
その他
ゴムの練り・焼付
大気汚染防止法における VOC 規制
特定物質(事故時の措置)
ホルムアルデヒド、メタノール、フェノールなど 指定物質抑制基準(施設ごとに排出基準)
ベンゼン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレン
その他 PRTR 法など
東京都環境確保条例による規制
有害ガス規制
指定42物質のうち15種類がVOC
適正管理 年100Kg以上 使用量の報告義務
具体的な VOC 対策
VOC
の蒸発低減対策保管場所の温度管理、
VOC
のより少ない原材料への転換。(代替物質 への転換)水性化、ソリッドタイプ、粉体塗装
塗装噴霧時、塗料の無駄を少なくする。
塗着効率の高い塗装方法の採用。
VOC
除去装置を用いる方法。燃焼分解装置、触媒分解装置、活性炭吸着装置など 各種の除去装置
燃焼式VOC分解装置
750℃
触媒燃焼法
触
350 ℃
媒蓄熱式分解装置
蓄熱材 蓄熱材
触媒 触媒
VOC吸着装置
吸着剤
吸着式除去装置の一例
熱風+脱着
VOC
熱風
活性炭
VOC対策の課題と展望
中小事業所における除去装置の普及
酸化触媒による自動車からの排出量の低 減
ガソリンスタンドにおける対策の必要性
屋外塗装における対策
中小事業所向けの VOC 除去装置の開発
触媒酸化装置の概算設備費
1000 10000 100000 1000000
100 1000 10000 100000
風量(m3N/h)
設備費(千円)
(経済産業省調査)
廉 価
省スペース
メンテナンスフリー
酸化触媒による VOC 削減の効果への期待
○ × △ 運 送
軽油中のS含有量の低下 → 高効率の触媒の開発
2345
ガソリンスタンド
リターン方式 地下タンクの VOCガスが、給 油時ローリーに戻
される。
ガソリン給油時の飛散量の算出
23L 2714
○○石油
VOC
VOC
VOC
○ ○ 石 油
VOC対策が難しい屋外塗装
構造物 船舶 建物
23%
9% 7%
39% 塗装全体の約40%が屋外塗装