中学生の逸脱行為の促進要因及び抑止要因について : Hirschiのセルフコントロール尺度を用いての検討
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(2) (2.42点)を除く26項目は1点台であった。 つまり、ほとんどの中学生が「一度もなかった」、. あるいは逸脱の予兆行為について「]度だけあ った」、「数回あった」と回答していることが確 認された。そこで、逸脱行為尺度を予兆を除く. 逸脱行為尺度21項目と逸脱予兆行為6項目に 分割して検討することにした。予兆を除く逸脱 行為尺度をさらに、学年×性別の6群に分けて 度数分布を確認したところ、正規分布の山の形 で低学年群(1年生男女・2年生男子)と高学. 年群(2年生女子・3年生男女)の2群に分か れると判断した。 【研究I】 逸脱行為の促進要因と抑止要因を求めるため、. その結果、交互作用が見られたのは、10%水 準ではあるが、高学年群において、ロジスティ ック回帰分析では有意な係数でなかった逸脱の 機会尺度とHirschiのセルフコントロール尺度 においてのみであった(凪1,568)=2.85,ρく.10)。. つまり、高学年群において、低セルフコントロ ールの者が逸脱の機会を与えられると逸脱行為 に及ぶ傾向にあることがわかった。 【考察】. 中学生の逸脱行為の促進要因と抑止要因につ いて検討したが、低学年群・高学年群のいずれ の群も逸脱行為に、“セルフコントロール”が負 の、“逸脱行為をする友人の存在’’が正の影響を 及ばしていた。. 低学年群と高学年群に分け、9月時点の逸脱行 為尺度得点を1・0のコード化したものを従属変 数、4月時点の2つのセルフコントロール尺度、 予兆を除く逸脱行為尺度、逸脱予兆行為尺度、 親への愛着尺度、学校への愛着尺度、逸脱行為 をする友人の存在尺度、逸脱の機会尺度を独立 変数とし、ロジスティック回帰分析(尤度比に. 発達段階において、中学生は親離れをし、友 人の影響が大きくなっていく時期である。分化 的接触理論(Suther1ana,1939)では犯罪行動 は他人との相互作用やコミュニケーションを通 して学習されるというので、逸脱行為をする友 人の存在が逸脱行為に正の影響を及ぼすことが. よる変数減少法)を行った。 その結果、低学年群では、予兆を除く逸脱行 為が1%水準で有意な係数で、逸脱行為をする 友人の存在、Grasmickの低セルフコントロー ル、親への愛着が5%水準で有意な係数であっ た(Tab1e1)。高学年群では、予兆を除く逸脱行 為が1%水準で有意な係数で、逸脱予兆行為と H1rsch1のセルフコントロールが5%水準で有 意な係数であった。逸脱行為をする友人の存在. また、低学年群においてはGrasmickの低セ ル7コントロール尺度の影響が、高学年群にお いてはHirschiのセルフコントロール尺度の影 響が見られた。つまり、対象学年によって、逸 脱を予測する尺度が異なることがわかった。 Grasmickの尺度がパーソナリティの側面を測 るのに対し、Hirschiの尺度は親や学校への愛. は10%水準の有意傾向であった(Tab1e2)。 Iab161 9月の予兆を除く逸脱行之を従順ま数とし たロジスティック回帰分析曽果(低学年着). 係数 模準誤差 オッズ比 予兆を除く逸脱4月 .50榊 学年(2年生) 一.50† 逸脱する友人4月 .21}. .10 1.64. Grasm1ckの低SC4月 .08*. .04 .08. 親への愛着4月 一.05}. .02 .95. .30 .61 .10 .23. 推測される。. 着を測っている。中学生は高学年になるにつれ、. 高校受験が意識され、親に相談したり、学業や 学校生活をきちんと行うことが求められる。そ の中で、親に相談する者としない者の差や学校 生活態度の違いが大きくなってくるのではと考 えられる。低学年群では、そういった差異が顕 著でなく、Grasmickの低セルフコントロール 尺度の方が影響を及ぼしたと考えられる。 Hirschiのセルフコントロール尺度において、. †ρ{I1O、’ρく.05,舳ρくI01. 「学校が好きである」、「宿題をちゃんとしてい. Tab162 9月の予兆を除く逸脱行あを従順裏数とし たロジスティック回帰分析信果(高学年群) 係数 標準誤差 オッズ比 .06 .48 予兆を除く逸脱4月 .39舳 .06 .12 逸脱する友人4月 .11†. 逸脱予兆4月 .08}. .04 .08. I−lirschiのSC4月 一.05ホ. −02 .95. †ρく.10,’ρ{.05.舳ρく.01. 【研究皿】. 9月時点の逸脱行為尺度を従属変数とし、研 究Iで見出された逸脱行為に影響を及ぼす要因 とセルフコントロール尺度との交互作用を検討 するために、2要因の共分散分析を行った。. る」の得点の低下が見られたことを考えると、 西野はか(2009)が指摘している学力をめぐる要 因は重要であり、学習保障は大きな要である。 教師に求められるものは大きい。学習面での生 徒のつまずきに教師が配慮し、早期に補習など の手立てができれば逸脱行為の発生を予防でき るかもしれない。また、逸脱の機会に関しても、 部活動に従事させるなど、逸脱行為をする機会 を与えないという点で、効果があると思われる。 主任指導教員 遠藤 裕乃 指導教員 遠藤 裕乃. 一101一.
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