• 検索結果がありません。

中学生の逸脱行為の促進要因及び抑止要因について : Hirschiのセルフコントロール尺度を用いての検討

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "中学生の逸脱行為の促進要因及び抑止要因について : Hirschiのセルフコントロール尺度を用いての検討"

Copied!
2
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)中学生の逸脱行為の促進要因及び抑止要因について   一Hirsc阯のセルフコントロール尺度を用いての検討一                             学校教育学専攻                             臨床心理学コース                             M10046F                             飯塚 聡子        【間厘と目的】  青少年の逸脱行為は大きな社会問題の一つで ある。なかでも、少年非行、とりわけ中学生に おける逸脱行為の事態は深刻である。そこで、 非行を予防したり深化するのを抑制したりする ために、中学生の逸脱行為経験の実態を明らか にし、影響を及ぼす要因や抑止効果のある要因 について検討することは意義のあることである。. 学生917人(4月の有効回答数1,000人、4月 と照合できた9月の有効回答数は917人)に質 問紙調査を集団実施した。 (調査内容). フェイスシ』ト:学年、年齢、性別、誕生目、 家族構成 逸脱行為:西野ほか(2009)の22項目のうち21 項目及び教師対象の予備調査で得た逸脱予兆と.  犯罪の抑止要因を考える上で、Go杭fredson. なる行為6項目の全27項目、4件法。. & Hirschi(1990)が “A Genera1Theory of. 逸脱の機会:Grasmick et a1.(1993)にならい、. Crime”(以下、GTCと略記)において主張し たセルフコントロール理論は重要である。その セルフコントロール尺度としてGrasmick et. 子どもの認知する逸脱の機会21項目、4件法。 逸脱行為をする友人の存在:西野ほか(2009)を 参考に、逸脱行為をする仲の良い友人がいるか どうか。7項1ヨ、2件法。. a1.(1993)が尺度を先に開発したが、後に、 Hirscbi(2004)が異論を唱え、GTCと理論的整 合性のあるセルフコントロール尺度を新たに提 唱した。本研究では、Hirschiのセルフコント ロール尺度を用い、セルフコントロールと逸脱 行為に影響を及ぼす他の要因との相互作用につ. 親への愛着:西野ほか(2009)の13項目、4件法。. 学校への愛着:遊間ほか(2010)の3項目、4件法。 学力:西野ほか(2009)の子どもの認知する学力. 4項目、4件法。. …rSChiのセルフコント1コール尺度:. いても検討する。. Hirscbi(2004)の9項目、4件法。.        【予備調査I】. GraSniCkの低セルフコントロール尺度:鈴木ほ.  本調査の尺度を検討する目的で2011年1月 末∼2月初めに、中学校教師39人を対象に予備. か(1996)・小保方ほか(2005)で用いられた、. Grasmicketa1.(1993)の24項目のうち10項. 調査を行った。その結果、西野ほか(2009)で用. 目、4件法。. いられた逸脱行為尺度から1項目を削除した.       【4月配査の結果】. 21項目を採用した。また、自由記述回答をもと に逸脱の予兆となると思われる行為について、 7項目を採用した。        【予備調査皿】. (因子構造・信頼性について).  本調査の尺度の妥当性を検討する目的で 2011年2月に、A県公立1中学校の3年生161 名(男子81名、女子79名、不明1名)に予備. 逸脱行暮をする友人の存在 信頼性.80(ガット マンの折半法)。. 逸脱の機会 1因子、α=.91。 親への愛着 1因子、α=.91。 学校への産着 1因子、α=.87。 学力 1因子、α:.70.. 調査を行った。その結果、予備調査Iで得た逸 脱の予兆となる行為7項目のうち1項目を除き、 27項目を採用した。2つのセルフコントロール 尺度の因子分析においては、先行研究と異なる 結果を得たが、本調査では、そのまま採用し、. HirSChiのセルフコントロール尺度 2因子. 精査した後、分析を行うこととした。       【本調査.維新調査】.       【9月調査の結果】  逸脱行為尺度の平均値は35.58点(SD:8.62).  2011年4月と9月に、A県7公血中学校の中. であった。各項目の平均値は、「授業を聞かない」. (「親の監督」α=.79、「親や学校への愛着」α =.65)、尺度全体のα=、72.. Gras㎜ickの低セルフコントロール尺度 1因子、 α=.67。. 一100一.

(2) (2.42点)を除く26項目は1点台であった。 つまり、ほとんどの中学生が「一度もなかった」、. あるいは逸脱の予兆行為について「]度だけあ った」、「数回あった」と回答していることが確 認された。そこで、逸脱行為尺度を予兆を除く. 逸脱行為尺度21項目と逸脱予兆行為6項目に 分割して検討することにした。予兆を除く逸脱 行為尺度をさらに、学年×性別の6群に分けて 度数分布を確認したところ、正規分布の山の形 で低学年群(1年生男女・2年生男子)と高学. 年群(2年生女子・3年生男女)の2群に分か れると判断した。          【研究I】  逸脱行為の促進要因と抑止要因を求めるため、.  その結果、交互作用が見られたのは、10%水 準ではあるが、高学年群において、ロジスティ ック回帰分析では有意な係数でなかった逸脱の 機会尺度とHirschiのセルフコントロール尺度 においてのみであった(凪1,568)=2.85,ρく.10)。. つまり、高学年群において、低セルフコントロ ールの者が逸脱の機会を与えられると逸脱行為 に及ぶ傾向にあることがわかった。          【考察】.  中学生の逸脱行為の促進要因と抑止要因につ いて検討したが、低学年群・高学年群のいずれ の群も逸脱行為に、“セルフコントロール”が負 の、“逸脱行為をする友人の存在’’が正の影響を 及ばしていた。. 低学年群と高学年群に分け、9月時点の逸脱行 為尺度得点を1・0のコード化したものを従属変 数、4月時点の2つのセルフコントロール尺度、 予兆を除く逸脱行為尺度、逸脱予兆行為尺度、 親への愛着尺度、学校への愛着尺度、逸脱行為 をする友人の存在尺度、逸脱の機会尺度を独立 変数とし、ロジスティック回帰分析(尤度比に.  発達段階において、中学生は親離れをし、友 人の影響が大きくなっていく時期である。分化 的接触理論(Suther1ana,1939)では犯罪行動 は他人との相互作用やコミュニケーションを通 して学習されるというので、逸脱行為をする友 人の存在が逸脱行為に正の影響を及ぼすことが. よる変数減少法)を行った。  その結果、低学年群では、予兆を除く逸脱行 為が1%水準で有意な係数で、逸脱行為をする 友人の存在、Grasmickの低セルフコントロー ル、親への愛着が5%水準で有意な係数であっ た(Tab1e1)。高学年群では、予兆を除く逸脱行 為が1%水準で有意な係数で、逸脱予兆行為と H1rsch1のセルフコントロールが5%水準で有 意な係数であった。逸脱行為をする友人の存在.  また、低学年群においてはGrasmickの低セ ル7コントロール尺度の影響が、高学年群にお いてはHirschiのセルフコントロール尺度の影 響が見られた。つまり、対象学年によって、逸 脱を予測する尺度が異なることがわかった。 Grasmickの尺度がパーソナリティの側面を測 るのに対し、Hirschiの尺度は親や学校への愛. は10%水準の有意傾向であった(Tab1e2)。  Iab161 9月の予兆を除く逸脱行之を従順ま数とし  たロジスティック回帰分析曽果(低学年着).         係数  模準誤差 オッズ比 予兆を除く逸脱4月   .50榊 学年(2年生)    一.50† 逸脱する友人4月    .21}. .10   1.64. Grasm1ckの低SC4月  .08*. .04    .08. 親への愛着4月    一.05}. .02    .95. .30    .61 .10    .23. 推測される。. 着を測っている。中学生は高学年になるにつれ、. 高校受験が意識され、親に相談したり、学業や 学校生活をきちんと行うことが求められる。そ の中で、親に相談する者としない者の差や学校 生活態度の違いが大きくなってくるのではと考 えられる。低学年群では、そういった差異が顕 著でなく、Grasmickの低セルフコントロール 尺度の方が影響を及ぼしたと考えられる。  Hirschiのセルフコントロール尺度において、. †ρ{I1O、’ρく.05,舳ρくI01. 「学校が好きである」、「宿題をちゃんとしてい. Tab162 9月の予兆を除く逸脱行あを従順裏数とし たロジスティック回帰分析信果(高学年群) 係数   標準誤差 オッズ比 .06    .48 予兆を除く逸脱4月   .39舳 .06    .12 逸脱する友人4月    .11†. 逸脱予兆4月     .08}. .04    .08. I−lirschiのSC4月      一.05ホ. −02    .95. †ρく.10,’ρ{.05.舳ρく.01.          【研究皿】.  9月時点の逸脱行為尺度を従属変数とし、研 究Iで見出された逸脱行為に影響を及ぼす要因 とセルフコントロール尺度との交互作用を検討 するために、2要因の共分散分析を行った。. る」の得点の低下が見られたことを考えると、 西野はか(2009)が指摘している学力をめぐる要 因は重要であり、学習保障は大きな要である。 教師に求められるものは大きい。学習面での生 徒のつまずきに教師が配慮し、早期に補習など の手立てができれば逸脱行為の発生を予防でき るかもしれない。また、逸脱の機会に関しても、 部活動に従事させるなど、逸脱行為をする機会 を与えないという点で、効果があると思われる。         主任指導教員 遠藤 裕乃           指導教員 遠藤 裕乃. 一101一.

(3)

参照

関連したドキュメント

私たちの行動には 5W1H

大きな要因として働いていることが見えてくるように思われるので 1はじめに 大江健三郎とテクノロジー

○本時のねらい これまでの学習を基に、ユニットテーマについて話し合い、自分の考えをまとめる 学習活動 時間 主な発問、予想される生徒の姿

雇用契約としての扱い等の検討が行われている︒しかしながらこれらの尽力によっても︑婚姻制度上の難点や人格的

賠償請求が認められている︒ 強姦罪の改正をめぐる状況について顕著な変化はない︒

それに対して現行民法では︑要素の錯誤が発生した場合には錯誤による無効を承認している︒ここでいう要素の錯

①配慮義務の内容として︑どの程度の措置をとる必要があるかについては︑粘り強い議論が行なわれた︒メンガー

自然言語というのは、生得 な文法 があるということです。 生まれつき に、人 に わっている 力を って乳幼児が獲得できる言語だという え です。 語の それ自 も、 から