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創刊にあたって

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Academic year: 2021

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(1)大学教育研究ジャーナル第1号(2004). 巻頭. 創刊にあたって 川上. 博. (徳島大学副学長・教育担当). 大学教育全般について社会の関心が持たれ始. った問題が議論され始めた。FD の定着は、当然. めて既に十数年が過ぎようとしている。高等教育. 学部教育や大学院教育の内容全般への関心とな. のユニバーサル化・グローバル化といった大学を. る。このことから、次の 2 つの方向が生まれたと. 取り巻く環境の変化もあってか、先生方が「あま. いえよう。その一つは、本誌の発刊である。これ. りにも教育に無関心である」といった状態は既に. まで、学部あるいは専門教育に他学部あるいは他. 過去の事柄となっている。高等教育への機会が少. の専門分野はまったく無関心であったが、FD の. 数者の特権であった時代から誰が受けても当た. 観点から相互の連携が有益であり、情報を共有す. り前となった昨今、真理は不変であるなどといっ. ることの大切さが認識されたことが発刊の理由. て十年来同じ教え方をしていて受けるはずがな. の一つといえる。. い。いま、大学教育は、分野にかかわらず研究好. もう一つの方向性は、大学教育委員会のあり方. きな大学教員にとって、知の伝承形式を中心に最. に関してである。これまでのルーティーン的議題. もホットな根源的研究テーマとなっている。. 処理会議から、もっと教育そのものを議論する場. 本学でも全学的な取り組みとしてのファカル. としての委員会へと方向を変えてゆくべきであ. ティ・ディベロップメント(FD)が年次計画として. るとの意見である。この意見についても既に前向. 企画されるようになって 5 年が過ぎる。特に、 「徳. きの模索が始まっている。. 島大学全学 FD 推進プログラム(3 カ年計画)」が. いずれにせよ、大学教育は学生の学力と彼らの. 2 年前から動き出して、新任教員には必ず FD 基. 関心の多様化といった教育を受ける側あるいは. 礎プログラム研修を受けてもらったり、 「FD 推進. 学ぶ側からの要求を適切にくみ取り、学術の進歩. ハンドブック」の発刊などをとおして、FD は教. の早さや社会からの経済性の要求などを加味し. 職員の間で誤解なくわかってもらえるようにな. ながら、教員個人はもとより学科や学部といった. ってきた。更に、各学部は言うまでもなく、全学. 教育組織で教育内容を深化させる努力を考えな. 共通教育センター、大学開放実践センター、高度. ければならない。更に、本学の教育理念が反映さ. 情報化基盤センターなどの FD 活動を通じて問. れた実践が期待される。国立大学法人化を目前に. 題点がかなり整理されてきた。. して、本誌の発刊が本学の教育にとって新しい一. このような機運の高まりの中で、一昨年あたり から、本学固有の FD に関する色々な経験・ノウ ハウや研究資料をどう未来へと継承するかとい. 歩を踏み出す礎にならんことを希望してやまな い。.

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