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私立大学の経営 : 私立女子大学の財務分析から

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Academic year: 2021

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(1)47. 私 立 大学 の経営 一―私 立女子 大学 の財務分析 か ら一一. 森. 雄. 繁. Management of Private Colleges Financial Analyscs of Private Women's Collcges― 一一一一. ―. MORI Katsushige Abstract: Is it truc that private colleges stay unstable in financial condition? Especially will private women's colleges go bankrupt in the near future? I analyze settlements of 8 private women's colleges and exanline A college in detailo Contrary to sensational newspaper stories and reports published by some offlcial associations,I reach the conclusion that financial conditions of them are stable except a few colleges. College authorities should pay attention to a balance sheet which shows assets of long― I recommend college authorities to read it up and keep caln■. terlttl accumulation.. when they manage their own college.. 十 五 法 人 (医 歯 科 系 を除 く)の 収 支 差 額 が 悪 化 」 じ. め. 夕﹂. は. (2006.H.30)。 学校 法 人 の任1産 ,最 多 の 7件 。少子 化 。淘 汰進 む。」 (2007.2.15)。 「私大定員割 れ依 然 4. 18歳 人口の減少 と大学進学率 の伸 び悩 みのなかで. 割。今年度 も最 多 221校 。 (2007.8.1)こ の よ うに報. 私立大学 の経営危機が ささやかれてい る。筆者 はこの. 道 は大学経営 の年 を追 うご との悪 化 を伝 えて い る。 こ. 論文作成 のために多 くの記事や文献 を読 んだ。 どれ も. う した報道 は私 立大 学 関係者 に私立 大学 の現状 を知 ら. 視点が異なるとはい え,危 機 だ,危 機 をどうす るか と. して ,経 営 へ の 関心 を深 め させ る。 一 方 で彼 らに不安. い うものであ り,危 機 ではない とい う主張 は見あたら. と焦燥 も醸成 して い る。. なかった。 しか し危機 についての多 くの言説 は個別 の. 第 二 の言説 は,文 部科学省 (以 下文科省 )や 日本私. 私立大学 の経営 を考 えるのに役立つ ものだろ うか, と. 立大学連盟 の私 立 学校 の経営 ,財 務 に関す る報告 であ. い うのが この論文 の出発点である。. る。 これ らの 報告 の 分析 は総 合 的 ,か つ 網 羅 的 で あ. 私立大学 の経営が危機 である とい う言説 は大 きく三 つ に分かれる。第一の言説 は新聞 をは じめ とす る報道. り,そ の分析 は級密 な もので あ る。私 立大学経営 に関 す る最新 の財務数字 や財務比率 ,た とえば帰属収支差. である。報道記事 はセ ンセーショナルである。 日本経. 額 ,人 件 費 の額 ,大 学 の地域別 ,規 模 別 の帰属収支差. 済新聞の朝刊記事 の見出 しを抜粋 してみ よう。「私大. 額比率 ,人 件費率 ,さ らには金 額 や比率 の過去 の推移. 定員割 れ,最 多 の 155校 。今春入試 で全体 の 29%。. を示 して い る。 これ らの指標 に よって綿密 に私 立大学. 小規模校や地方大が苦戦」 (2004.8.4)「 大学全入時. 経営 が悪化 して い る こ とを示 して い る。 しか しそ の 内. 代 ,す で に私 立大 学 の 3割 が 定 員割 れ」 (2004.8.. 容 は私 立大学 をあ まね く網羅 し,ど の大学 に もあ るい. 「再生 ビジネス に勢 い。東京 で買 える大学はない. は どの様 な状況 にあ る大学 に も指針 となる こ とを意 図. か。 」 (2005.H。 12)「 経営破綻 になる前 に。私大版早. す るあ ま り,取 り上 げ る課題 ,指 標 が 多す ぎて具体 的. 期是正措置 を」 (2006。 7.7)「 全 国 の私 立 大学 で人件. に 自校 が何 か ら手 をつ け て い け ば いい かがか え って分. 費比率が五割 を越 えた。四年制大学 を持 つ全国四百九. か りに くい 。. 5)。.

(2) 人間科学編 (2008年 3月. 48. ). 第 三の言説 は,当 事者 である大学 に籍 を置 く研 究者. で はな く,も っ と落 ち着 い て建学 の精神 に則 った方 向. の論 文 や著作 で あ る。 これ らは「大 学 の 意義」「 大 学. に進 む こ とにあ る。女子大 は受験 生 の共学志 向 の なか. の歴史」「大学 の理念」「 カ リキ ュ ラム改革」 とい った. で大学 の生 き残 りをかけ て い る。 したが って ,経 営 ヘ. 内容 で あ る。 た しか に大 学大衆化 の なかで大学 の 意義. の 危機意識 は私立大学 の なかで も特 に私 立女 子大 (以. はゆ らぎ,大 学 を今後 ど う して い くか を考 えるため に. 下女子大 とい う)に 顕著 に見 られ るであ ろ う。本論文. は大学 の歴 史や理念 に立 ち返 って考 えるべ きであ る。. は女子大 の財務分析 に よ りこの主題 に迫 りた い。. これ らは基本 的 に大 学 が ど うあ るべ きか を示唆す る も. I. ので あ る。 しか し現在 の大学が直面 して い る大 学経営. 女 子 大 の財 務 分 析. の危機 とは直接 的 な関連 が少 な い。大学 の財務 は分 か りに くく, ど う した らいいの か分 か りに くい経営 な ど とい う卑近 な こ とを考 える よ り, もっ と根本 的 な大学. 私 立女 子大 の財務分析 をす る前提 と して私立大学 の 決算 の 基準 をみてお こ う。. の意義 や歴 史,理 念 とい う問題 の研究 に関心 を集 中 し た い とい う気持 ちの表 れか もしれ ない 。 この よ うに大学経営 につい て三 つ の言説 は どれ も大. 1. 私立大学 の決算書 学校法 人会計基準 に よ り私立大学 の決算 につい ては. 学 の危機 に関す る もので あ りなが ら,ほ とん どかみ 合. 下記 の よ うに定 め られて い る。. っていない。 こ う した三者三様 の大学 に関す る言説 で. 第四条. は私立大学 が当面進 むべ き道 を指 し示す ことがで きな. は,次 に掲 げる もの とす る。. い。本論文 は大学 に籍 を置 く者が そ の経験 と知識 を私. 一. 立大 学 のお 金の問題 ,さ らに資産 ,財 務 ,経 営 を考 え. イ 資 金収支 内訳表 口. 私立大学 はい うまで もな く営利組織 で はない。毎年 二. ば ,学 生 の納付金 をそ の利益 に よって減額す る とい う こ と も しな い 。 しか し社 会 に存 在 す る 組織 で あ る以. 資 金収支計算書 及 び これ に附 属す る次 に掲 げ る 内訳表. る こ とを 目白 勺と して い る。 利益 を計 上 して教 員 や職 員 に還 元 す る こ と もな け れ. 学校法 人が作成 しなければな らな い計算書類. 人件 費支 出内訳表. 消費収支計算書 及 び これ に附属す る消費収支 内 訳表 貸借対照表 及 び これ に附 属す る次 に掲 げ る明細. 三. 上 ,そ の存続 ・発展 のため には財 務 の安定 は不可欠 で. 表 イ. あ る。 大学 当局 は こ う したなかで時代 の 要請 に対応す べ く. 固定資産明細表. 口 借 入金明細表. カ リキ ュ ラムの見直 し,学 部 ・学科 の改組 ,学 部 ・学. ハ. 科 の新設 に躍起 となって い る。 た しか に大 学 には社 会. (資. に人材 を供 給 す る重 要 な役割があ り,社 会 の変化 に遅. 第六条. 基本 金明細表. 金 収支計算 の 目的 ) 学校法 人は,毎 会計年度 ,当 該 会計年度 の諸. れ な い よ うに して い か なけれ │ゴ な らない。 しか し自ら. 活動 に対応す るすべ ての収 入及び支 出 の 内容並 びに. の存続 のため に時代 に迎 合 しようとあわてふ ため い て. 当該 会計年度 にお ける支払資金 (現 金 及 び いつ で も. い る とも見 えな くもな い。. 引 き出す こ とが で きる預 貯 金 をい う。以下 同 じ。). 筆者 は大学 に所属す る もの と して ,私 立大学 当局 が 大学経営 に不安 をい だ い て ,そ の存続 に教育 ・研 究 と. の収 入及び支 出 のてん末 を明 らか にす るため ,資 金 収支計算 を行 な うもの とす る。 (○ ○は筆者 ). 同等 あ るいは それ以上 に関心 を寄 せ る こ とに危惧 をい. (消 費収支計算 の 目的 ). だ い て い る。大学 の委員会 の議題 の 多 くが大学 の存続. 第十 五 条. 学校法 人は,毎 会計 年度 ,当 該会計年度 の. や経営 であ る状態 を少 な くした い。大学本来 の使命 で. 消費収 入及び消 費支 出 の 内容 及 び均 衡 の状態 を明 ら. あ る教 育 ・研 究 に今 以上 に専念 で きるため に こそ大学. か にす るため ,消 費収支計算 を行 な うもの とす る。. の財務 を安 定 させ た い。逆説的 で はあ るが ,正 しく財. (消. 務分析 を して 自校 の現状 を理解 して ,対 策 を立 て ,現. 第十六条. 費収支計算 の方法 ) 消費収入 は,当 該 会計 年度 の帰属収 入 (学. 在 の よ うに大学 の財務 を考 えな くて もす む よ うに した. 校法 人 の 負債 とな らな い 収 入 をい う。以下 同 じ。). い。. を計算 し,当 該帰属収 入 の額 か ら当該会計年度 にお. したが って この論文 の 主題 は不安 と焦燥 の なか にあ る私立大学 に余裕 を持 たせ ,一 斉 に同 じ方向 に進 むの. い て 第 二 十 九 条 及 び第 三 十条 の規定 に よ り基本金 に 組 み入れる額 を控 除 して計 算す る もの とす る。.

(3) 森. 49. 雄繁 :私 立大学 の経営. 学校法人 が ,そ の諸活動 の計 画 に基 づ き. して消 費支 出 に対 して消 費収 入 を相 対 的 に小 さ く し. 必 要 な資産 を継続 的 に保 持 す るため に維持す べ きも. て ,消 費収支差額 を少 な くす る こ とがで きる。 こ う し. の と して ,そ の帰属収 入 の うちか ら組 み入れた金 額. たや り方 を防 ぐため に 「 固定資産 の取得又 は基 本 金 の. を基 本 金 とす る。. 設定 に係 わ る基 本 金組 入計画 に従 い行 うもの とす る」. (基 本金 へ の組 入れ ). とい う規程 があ るが ,計 画 は いつで もつ くる こ とはで. 第 二 十九条. 第 三 十条. 学校法 人 は,次 に掲 げる金額 に相 当す る金. 額 を,基 本金 に組 み入れ る もの とす る。. きる。 この 「 学校 法 人会計 基準」 が制 定 され た 昭和 46年. 学校法 人が設立 当初 に取得 した固定資産 (法 附. (1971)当 時 の 入学者増加 時代 には,相 当 な帰 属 収 支. 則 第 二 条第 一 項 に規 定す る学校法 人以外 の私立 の. 差額が計 上 されたであ ろ うか ら,経 営 に不慣 れ な大学. 学校 の設置者 にあ っては,同 条第 三 項 の規定 に よ. 関係者 が大 幅 な帰属収 入増 に浮 かれて資 金 をム ダな経. る特別 の 会計 を設 けた際 に有 して い た 固定資産 ). 費 に使 うの を防 いで ,設 備 の充実 を 自己資 金 で行 う よ. で教育 の用 に供 され る ものの価額又 は新 たな学校. うにす る効果 が あ った と考 え られ る。 これ に よって消. (専 修 学校 及 び 各種 学校 を含 む 。以下 この 号 及 び. 費収支計算書 を操作 す る ことがで きる。操作 とい って. 次号 にお い て 同 じ。)の 設置若 し くは既 設 の 学校. も帰属収 入が 多 い 時代 には財務上 良 い操作 であ る。 し. の規模 の拡大若 しくは教育 の充実 向上 のため に取. たが って ,帰 属収 入が多 い時代 には特 に問題 は起 こ ら. 得 した固定資産 の価 額 (第 1号 基本 金 ). ない 。. 一. 工. 三. 学校法 人が新 たな学校 の設置又 は既設 の学校 の. け れ ども入学者減少時代 にな って帰属収入 が減 って. 規模 の拡大若 しくは教育 の充実 向上 のため に将来. くる と,当 年 の帰属収 入か ら,今 年実施 した多額 の設. 取得 す る固定資産 の取得 に充 て る金 銭 そ の他 の資. 備投資 の金 額 を第 1号 基本金 と して組入 した り,事 前. 産 の額 (第 2号 基本金 ). の計 画通 りで はあ って も第 2号 基本金 を組 入 した りし. 基金 として継続 的 に保持 し,か つ ,運 用す る金 銭 そ の他 の資産 の額 (第 3号 基本金 ). 四. 恒常 的 に保持 す べ き資金 と して別 に文部科学大 臣 の定 め る額 (第 4号 基本金 ). て消費収 入 を算 出す る。会計基準 で は第 1号 基本金 と 第 2号 基本金 を当該年度 の帰属収入 の額 に関係 な く差 し引 くこ とになって い る。 こ う して算 出 した消 費 1又 入 よ り消費支 出が多 い ときで も,帰 属収入 が 消費支 出 よ り多 けれ ば決 して赤字 で はない に もかかわ らず ,消 費. 2. 学校法人会計基準 の 問題点. (1)消 費収支計算書 の 問題点. 収支段 階 で は赤字 になった と感 じさせ る。 これ を家計 でい えば今年永年 の夢 であ った家屋 の改. 消費支 出計算書 にお い て帰属収 入か らまず基 本金 を. 築 を したので (第 1号 基本金 に相 当 )今 年 1年 間 の収. 差 し引 い て消費収入 とす る。 た とえば第 1号 基本金 は. 入 か ら改 築 資 金全 額 を差 し引 き (第 1号 基 本 金 の 組. 校地 ,校 舎 ,機 器備 品 ,図 書 な どの有形 固定資産 を 自. 入 ),ま た将来新 築 を計 画 して い るので新 築資 金 (第. 己資金 で取得 した ときに組 入 られ る。 これ らに要す る. 2号 基本 金 に相 当 )を 天 引預 金. 資金 は当年度 の帰属収 入か らのみ支払 われ る もので は. 入 )し てお く。そ う した ら今年 の 1年 間 の収 入で は支. な く,主 に これ まで 蓄積 して きた資金か ら支払 われ る. 出が まか なえな くな った 。 (消 費支 出超過 に相 当 )こ. ものであ る。 それ に もかか わ らず 当該年度 の帰属収入. うい う場合 に,家 計 は赤字 だ とい うだろ うか 。. (第. 2号 基 本 金 の 組. か ら第 1号 基本 金 が差 し引 かれ る 。 この 基準 に よれ. この仕組 み を理解 して い ない大学 当局が帰属収支 が. ば,一 方 で帰属収入 が予 定 以上 に多 けれ ば ,こ の 際 に. 赤字 にな った と勘違 い して学生 に とって必 要 な教育研. 有形 固定資産 を取得 して ,第 1号 基本金 として帰属収. 究経費 を減額 した り,人 件費 を必 要以 上 に削減 した り. 入か ら差 し引 くこ ともで きる。第 2号 基本金 は固定資. て教職員 の不安 を醸成す るな ら,消 費収 入 とい う概 念. 産 を将来取得す る計 画が あ る ときに計 画的 に組 み入れ. につ い ての 会計基準 の 見 直 しが必 要 となる。 (し たが. る。 しか し第 2号 基本金 の組 入れ は,事 前 の計画 に従. って財務比率 にお い て消費収入 を分 子 ,分 母 とす る比. って 帰 属 収 入 か らまず差 し引 い て 実施 す るだ け で な. 率 は求 め な い ). く,帰 属 収 入が予 想 よ り多 けれ ば計 画 を新 た に作 っ て,そ の額 を帰属収 入か ら差 し引 い て 第 2号 基本金 と. (2)資 金収支計算書. して蓄 え,そ の残 りを消費収 入 とす るこ とがで きる。. 資 金収支計算書 は学校法人会計 基準 第六条 の規程 の. この よ う して ,第 2号 基本金 に よって消費収入 を減 ら. 通 り,第 一 の 目的 は当該会計年度 の諸活動 に対応す る.

(4) 甲南女 子大学研 究紀 要第 44号. す べ ての収 入及 び支 出 の 内容 を明 らか にす るためであ. 人間科学編 (2008年 3月. 3. ). 財務分析. り,並 びにで 示 された第二 の 目的 ,つ ま り当該会計年. 平成 13年 4月 情 報公 開法 が 施行 され ,文 科 省 は資. 度 にお ける支払資金 の収 入及 び支 出 のてん末 を明 らか. 金 収支計算書 ,資 金収支 内訳書 ,消 費収支計算書 ,貸. にす るため ,資 金収支計算 を行 な う。 したが って学 生. 借対照表 の公 開 を指導 して い る。大学 を設 置 して い る. 納付 金や補助 金 とい った収 入ばか りで な く,借 入金や. 学校法 人 501法 人 の うち財務書類 の公 開 を何 らかの方. 預 り金 の よ うな後 で返済 しなければな らない もの も含. 法 で行 ってい る学校法 人数 は大学法 人で 493法 人 ,イ. めて収 入 と して計 上 され る。 一 方支 出 につい て も人件. ンター ネ ッ ト上 で ホ ームペ ー ジに公 開 して い る学校法. 費 や教育研究経 費 の よ うに実際 に現 金で支払 った もの. 人は 148法 人であ る。 (文 科省. ばか りで な く,株 式投資 や特定 目的 のための預 金 を設. の財務 の公 開状況 に関す る調査結果 につい て). 平成 16年 度学校法 人. 定す るの も支出 と して計上 され る。 こ う して資金収支. 先述 の学校法 人会計基準 を前提 として ,本 論文 で は. 計算書 は 当該年度 のす べ ての資金 の動 きをみ る。 しか. 消 費収支計算書 と貸借対照表 を 日本私立学校振興 ・共. し一 つの資 金収支 計算書 に二 つの 目的が あ るため に調. 済事業 団 の方式 で分析 してみ る。分析対 象 は決算書 を. 整が必要 とな り,資 金収支計 算書 には大 きな金額 の資. イ ンター ネ ッ ト上 に掲載 して い る女子 大 の うち. 金収支調整勘 定 が あ る。外部 の 第 三 者 に とっては調整. 学 の学生生徒納付 金 と同程度 の大学 を全 国 か ら選 んで. 勘定 に関係 す る詳 しい 内訳 が なければ資金収支計算書. い る。上記大学 の なか には学校法 人 として幼稚 園 ,小. を分析 に使 うこ とは難 しい 。. 学 校 ,中 学校 ,高 等 学校 を併 設 して い る もの もあ る. A大. が ,表 記 上 はすべ て大学 と して い る。. 上 記 の よ うに大学 の消費収支計算書 と資 金 収支計算 書 は分 か りに くい もの となって い る。 国立大学 は独 立. 財務分析 には大 き く分 けて 自校 を単独 で分析 す る単. 行政法 人 に変 わる際 に,上 場企業 と同 じ方式 の財務諸. 独分析 と他校 と比 較す る比 較分析 があ る。 まず 単独分. 表作成 に変更 して い る。文科省 は「国立大 学法 人は. 析 には実数分析 と比 率分析 ,実 数分析 には単年度分析. ,. 国民 の皆様 に対 し財務状況 につ い ての説 明責任 を果 た. と複数年度 につい て傾 向 をみ る趨勢分析 が あ る。 さら. し,自 らの財 務状況 を客観 的 に把握 す る観点 か ら上 場. に損 益 分 岐点 分析 が あ る。比 率 分析 で は趨 勢 分 析 す. 企業 と同様 の財務諸表 を義務付 け られてお ります」 と. る。次 に比 較分析 には まず属性 別分類 (女 子大 ,共 学. 述 べ て い る。 (国 立大 学 の平成 17年 事業年度財務諸表. 大学 ,そ の なかで の規模 )を 行 った上で ,単 年度 につ. )文 科省 の 指摘. い て実数分析 と比 率分析 を行 う。特定 の大学 に とって. の よ うに企 業会計 に慣 れた人た ちに とって二 つの計算. 指 標 とな る大 学 が 見 つ か れ ば ベ ンチ マ ー キ ン グ を行. 書 は客観 的 に把握 しに くい ばか りで な く,学 生 ,保 護. う。 (参 照. の 概 要 につ い て. 平 成 18年 9月 1日. 財務分析 の方法. 図. 1). 者等 に も分 か りに くく,何 よ りも当事者 たる大 学 当局 自身 が大 学 の財務状況 を正 確 に判 断す るの に不都合で. (1)女 子大 の比較分析. あ る。. (日. 本私立学校振興・ 共済事業. 団の方式 ) 女子大 の財務比率 を 日本私立学校振興 ・共済事業 団. 単年 度分析 損益分岐点分析. 比率分析. 実数分析 属性 別分析 単年度分析. ド∬ 句 図. 1. 財務分析 の方法. ベ ンチマー キ ング.

(5) 森. 雄繁 :私 立大学の経営. 表 1 女子大 の 2005年 度消費収支計算書 の比較 (単 位百万円). A大 学. 消費収入の部 学生生徒等納付 金. 4,350. 手数料. 67. 寄付 金. 57. 補助 金. 493. L大 学. M大 学. N大 学. O大 学. 3,072. 3,942. 4,147. 4,190. 129. 237. 105. 2っ. R大 学. 2,071. 2,771. 85. 62. 157. 57. 772. 資産運用収入. 557. 572. 263. 335. 54. 28. 430. 22. 6,070. 1. 138. 168. 285. 54. 99. 65. 3,556. 2,602. 3,455. 676. 128. 資産売却差額 事業収入. Q大 学. 602. P大 学. 69. 105. 55. 雑収 入 帰属収 入合計. 5,581. 4,218. 5,135. 11,497. 5,398. 基本金組 入額. 401. 104. 1,166. 6,001. 274. 108. 583. 5,180. 4,114. 3,969. 5,496. 5,124. 3,556. 2,494. 2,872. A大 学. L大 学. M大 学. N大 学. 0大 学. P大 学. Q大 学. R大 学. 人件 費. 2,871. 2,537. 2,781. 4,315. 3,381. 1,641. 1,441. 1,920. 教育研 究経 費. 1,592. 1,380. 1,304. 1,315. 1,076. 322. 332. 676. 229. 1,451. 3,279. 4,463. 消 費収 入の部合計. 消費支出の部. 管理経費. 327. 資産処分差額. 273. 265. 534. 180. 1,068. 886. 徴収不能引当金繰入額 徴収不 能額. 1. 借 入金利 虐、. 45. 消 費支 出の部合計. ち減価償却費. 5,256. 3,959. 7,264. 4,713. 資料な し. 5,079. (330. 当年度帰属収支差額 (帰 属収入 ―消費支出. 325. 259. 422. 4,233. 319. 277. -1,861. 当年度消費収支差額 (消 費収入 ―消費支出. -76. 155. -744. -1,768. 45. 277. -1,969. ). ). ). の方式 に よ り分析 した。 (平 成 18年 度版. 今 日の私学. 財政 )比 率 には 同種 で 同 じ傾 向 を示す もの も含 まれて い るので説 明 はで きるだけ少 ない比率 につい て行 う。 あ えて省 略す るこ とに よって先 に述 べ た網羅 的 でか え って分 か りに くい 欠点 を取 り除 く。 (注 ;ど の比 率 を 選 ぶか は著者 の経験 と勘 に よる もので理論 で は説 明 で. (314). -143. はい うまで もない) ③ したが って,一 般 に言われる大学の収入不足 (帰 属収入の段階)は 一部 の大学 にしか該当 しない。 表 2は 女子大 の貸借対照表である。表 2に よると ①各大学 ともに資産 の部合計 の なかで有形固定資産 が大 きな金額 となってい る。 ② 基本金 と翌年度繰越消費収入超過額 の合計 である. きな い。) 表 1は 女子大 の 2005年 度 (平 成 18年 3月 時点 )に お け る消 費収支計 算書 の 実 数 であ る。A,L,M,N,0,. P,Q,R大 学 の消 費支 出計算 書 ・貸借対 照表 は イ ン タ ー ネ ッ トのホ ー ムペ ー ジで公表 された もので あ るが. (346). 3,015. 資料 な し 資料 な し 資料 な し. け32). (う. ,. 実名 は省 略 して い る。 アル ファベ ッ トが 飛 ぶの は本論 文 で は共学大学 の分析 を掲載 して い ない ためであ る) 表 1は 消費収支計算書 の比較 であ る。表 1に よる と. ① Q大 学 を除 い て帰属収入 は消費支出 を上 回 り ,. 自己資本. (正 味資産)は. 自己資本 と負債 の部 のな. か で 大 きな金 額 とな って い る 。. ③ 自己資本. (正 味資産)で 有形固定資産 の全額 をま. かなってい る。 (除 く M大 学) ④貸借対照表 の実数分析 では大学 の資産構成 はほぼ 健全あ る。 表 3は 消費収支計算書 と貸借対照表 による財務比率比 較である。表 3に よると. ② A,M,N,Q,R大 学 は消費収入 に対 して消 費支 出. ①人件費比率が各大学 ともに高 い。大学 はサ ービス 業 の一種 として人件費比率 は高 い。 (平 成 17年 度. が上回 り,消 費支出超過 である。 (し か しこの支. の大学法人の人件費率 は 51.3%。 中小企業 の経営. 出超過 は先 の消費収支計算書 の問題点 で指摘 した. 指標. ようにあまり意味 の ない ものである。 もちろん当. は卸売業平均 で 8.0%,小 売業平均 で 13.9%。 小. 年度消費収支が収入超過 であるのが好 ましいこ と. 売業 の なかで高 い業種 は人手 を要す る業種 で時計. 当年度帰属収入超過 である。. 平成 15年 度調査 によると売上高対人件費.

(6) 甲南女子大学研究紀要第 44号. 52. 表. 2. 人間科学編 (2008年 3月. 女子大 の 2005年 度 の貸借対照表. 資 産 の部. (単. 位 百万 円. ). ). L大 学. M大 学. N大 学. 0大 学. P大 学. Q大 学. R大 学. 固定資産. 37,111. 20,147. 26,447. 22,942. 12,066. 20,499. 8,000. 12,721. 有形固定資産. 20,477. 17,519. 24,794. 10,861. 7,481. 12,804. 5,411. 6,521. 4,996. 10,077. 13,488. 2,296. 726. 3,763. 753. 832. 11,968. 5,807. 8,527. 5,736. 4,497. 5,523. 2,414. 2,620. 312. 586. 332. 535. 2,613. 1.323. 2,192. 2,497. 1,723. 3,518. 2っ. 244. 3,069. 169634. 2,630. 1,653. 12,081. 4,585. 7,695. 2,589. 6,200. 1,527. 9,998. 4,296. 2,454. 100. 1,653. 62. 26. 土地. 建物 0構 築物 機器備 品 。車両 図書. その他 の 固定資産. 特定資産. 12,210. 有価証券. 4.349. そ の他 流動資産 現 金 ・預 金. 2,177. 300 289. 4,684. 19990. 4,145. 3,395. 3,139. 29707. 1,064. 4,546. 1,464. 4、. 020. 3,200. 2,871. 2,572. 979. 170. 未収 入金 そ の他 資産 の部合計. 134. 395. 34. 25. 41,795. 22,138. 30,592. 26,337. 15,205. 1,614. 19876. 5,077. 3,735. 2,216. 1,415. 3,291. 1,000. 1,321. 461. 1,763. 2,455. 10,706. 21,386. 13,785. 自己資本 と負債 の部 固定負債 長期 借 入金 退職給与引 当金. 1,614. 1,456. 417 697. 19039. 631. 徴収不能引 当金 長期未払 金 流動 負債. 280. 29. 1,200. 1,134. 1,057. 1,694. 短期借 入金. 215. 349. 102. 94. 未払 金. 137. 239. 65. 105. 544. 1,027. 849. 817. 695. 79. 175. 56. 182. 4,935. 3,350. 1,448. 2,276. 1,689. ll,089. 19,345. 8,425. 10,024. 700. 1,280. 783. 149. 前受 金 50. 預 り金 そ の他. 97. 負債 の部 の合計. 2,547. 2,934. 6,769. 第 一 号基本金. 30,960. 19,007. 27.171. 第 二 号基本金. 2.700. 第 二 号基本金. 1,210. 108. 233. 287. 389. 372. 157. 153. 35,370. 19,348. 27,790. 20,751. 11,923. 19,502. 10,061. 436. -1,631. 210. 第四 号基本金 基本金 の部合計 翌年度繰越消 費収 入超過額 自己資本 の部 合計 (正 味資 産 負債 お よび 自己資本 の 部合計. 注. ). 13,751. 6,000. 462. 122. 11,687. 3,878. -143. -3969. 651. -68. 39,248. 19,205. 23,821. 21.402. 11,856. 19,938. 8,430. 12,097. 41,795. 22,138. 30,592. 26,337. 15,206. 21,386. 10,706. 13,785. 410. P大 学図書 は機器 ・備品を含む。Q大 学口l書 は機器 ・備品を含む。退職給与引当金 はその他固定資産 を含 む。 R大 学図書 は機器 ・備品 を含 む退職給与引当金はその他固定資産 を含む。前受金はその他流動資産を含む。. ・ 眼 鏡 ・光 学 機 械 小 売 業. 32.0%,花 ・植 木 小 売 業. 29.4%,衣 服 ・ 身 の 回 り品小 売 業 28.5%と. な って. い る )評 価 基 準 と して は低 い 方 が 良 い 。 P大 学 は. 46.1%で 一番低 くその点では良い といえるが,教 職員一人当たりの所得が極端 に低ければ労働意欲 に悪影響 を与 えることもある。N大 学 は他 の大 学 に比 して極端 に高い。 ②教育研究経費比率は帰属収入のなかで学生の教育. に 当 て る 費 用 の 比 率 で あ り,高 い 方 が 良 い 。 しか し単 に総 額 で は な く学 生 一 人 当 た りの 金 額 の 大小 を考 え な け れ ば な らな い 。. ③管理経費比率は各大学によってばらつ きがある。 管理費は野放 しにすると増えてい くものであ り ,. 十分な管理が必要である。 ④帰属収支差額比率 は帰属収入から消費支出を差 し 引いた金額 を帰属収入で割 った数字であ り,当 年.

(7) 森. 雄繁 :私 立大学 の経営. 53. 表 3 女子大 の財務比率比較 (2005年 度)(単 位 %,倍 ) 消費収支計算書. 算式. (× 100). A大 学 L大 学 M大 学 N大 学 O大 学 P大 学 Q大 学 R大 学. 評価基準. 人件 費比率. 人件 費 ÷帰属収入. 低 い方が良い. 60.1. 54.1. 78.5. 62.6. イ. 55。 4. 人件 費依存比率. 人件 費 ÷学生生徒等納付 金 低 い方 が 良 い. 82.6. 70.5. 104.1. 80。 7. 63。 f. 69。 6. 教育研究経費還元率 *1. 教育研 究経 費 ÷学生生徒納 どち らと言 えば 付金 高 い方が 良 い. 36.6. 30。 9. 35.0. 31.4. 41.4. イI.∂. 32.0. 教育研究経費比率. 教育研 究経 費 ÷帰属収 入. 高 い方が 良 い. 28.5. 22.9. 26。 9. 23.7. 24.4. 30。 3. 33。 2. 25。 6. 管理経費比率. 管理経費 ÷帰属収入. 低 い方が 良 い. 9。 2. 7.8. 2. 9.7. 6.0. 26.0. 5。. 2. 学生生徒納付 金 ÷帰属収入. どち らと言 えば 高 い方 が 良 い. 77.9. 72.8. 76.8. 75。 4. 77.6. 73。 2. 79.6. ∂θ。 2. 寄付 金比率. 寄付 金 ÷帰属収 入. 高 い方が 良 い. 0。. 3. 2.2. 0.6. 2.2. 補助金比率. 補助 金 ÷帰属収 入. 高 い方が 良 い. I∂ 。 3. 13.2. 7.4. 9.3. 9.7. -71.5. 12.8. 学 生生 徒等納付 金比 率 *. 帰属収支差 額比率 基本金組入率 減価償却 費比率 *3. *1 *2 *3. (帰 属収入 ―消費支出)÷ 帰. 属1又 入. 5。. 高 い方が 良 い. 8.2. 基本金組 入額 ÷帰属収 入. 高 い方が 良 い. 減価償却 ÷消費支 出. どち らと言 えば 高 い方が良 い. 7.2. 22。. 13.9. 10.6. 3`∂. 5。. 9 ― H.0. 7 -35。 3. 9.5. `f. 4.8. 6。. -4.1. 55。 6. 16。. 8. 9. 2 資料なし資料なし資料なし. 学生 の教育 に還元 されて い るな ら好 ま しいが ム ダが あれ ば良 くな い。 学校 の本来収 入 , しか し資産運用 ,寄 付 金 ,雑 収 入が少 ない ため に比 率 が高 まるの は 良 くない。 消 費支 出で は あ るが 実 質的 には支 出 されず内部 に蓄積 され るので高 い 方 が 良 い 。 しか し効 率 の 良 くな い 建物 ・設備 の た めの 減価償却 な ら良 くな い。. 貸借 対照表. 固定資産構成比率. 固定資産 ÷総資産. 低 い方が 良 い. 88.8. 91.0. 86.5. 87.1. 79。 4. 有形固定資産構成比率. 有形固定資産 ÷総資産. 低 い方が良い. 49.0. 79。. 81.0. イI。 2. 49。 2. 59。 9. 高 い方が良し. 39.8. 45。 ∂. 30.2. 36.0. その他固定資産構成比率 その他固定資産 ÷総資産 流動資 産構成比率. 流動資産 ÷総資産. 高 い方 が良 し. 固定負債構成比率. 固定負債 ÷総資産. 低 い方が 良 し. 流動負債構成比 率. 流動負債 ÷総資 産. 低 い方が 良 し. 自己資本構成比率. 自己資本 ÷総資 産. 高 い方が良 し. 固定比率. 固定資産 ÷ 自己資本. 低 い方が 良 し. 流動比率. 流動資産 ÷流動負債. 高 い方が 良 い. 運用資 産余裕比 率 (倍 ). *(運 用資産 ―外 部負債 )÷ 高 い方 が 良 し 消 費支 出. 前受金保有率. 現金預金 ÷前受金. *(運 用資産 ―外部負債)と は. (そ. 高 い方 が 良 い. の他固定資産 十流動資産)―. (負. 1. 5。. 3.9 2.2 93。. 6343. 6. 14.2 4.6. 7.5. 77.9. 81.3. 78.0. 93.2. 4.8. 14.6. 9. Hl.0. 107.2. 101.8. 102.8. 188.3. 244.7. 282.9. 276.8. 118.0. 104。. 4θ. 12.9. 16。. 9. 5θ 2。 θ. 4. 13.5. 0。. 7. 262.8. 0。. 4. 391.4. 74.7. 92.3. 50。 5. 47.3. 24.2. 45.0. 25.3. 7.7. 13.6. 5.2. 7.7. 7.0. 78.8 9イ 。 9 330。. 1. 0.8. 376.9. 351.4. 債 の部合計 ―退職給与引当金 一前受金. 110。. 8. 105。. 2. 109.7. 資料なし. 472.8 資料なし. ). 度 の収支 の余裕 を表す比率 として重視 される。Q. ⑦消費収支計算書 に関す る比率 は多 くあ り,ど の比. 大学 は大幅なマ イナスであるが,そ の他 の大学 は. 率 を経営指標 として注 目するか は各大学 の置 かれ. プラス となっている。 (N大 学 は当年度 に 6,070. た状況 による。著者 はどの大学 で も人件費比率. 百万円の資産売却差額があつたので特別 に高 くな. 教育研究経費比率 ,管 理比率 ,帰 属収支差額比率. っている). を他校 と比較 しなが ら自校 の比率 を見直すのがい. ⑤有形固定資産構成比率 はほぼ資産総額 の半分 とい う大学が多 いが ,L大 学 と M大 学 はこの比率が きわめて高 い。. ,. い と考 える。 ③貸借対照表 に関す る比率 も多 い。 どの比率 に注 目 す るかは各大学 によって異 なるが,資 産 に占める. ⑥運用資産余裕比率 は 1年 間の消費支出の何年分 の. 有形固定資産 の比率が大 きいので有形固定資産構. 運用資産 をもってい るかの指標 である。経営 に不. 成比率 と,経 営 の安全性 を高 めるために運用資産. 慣 れな大学当局 にとって,現 金化 しやすい運用資. 余裕比率 に注 目すべ きである。. 産 を豊富 にもつ ことは経営 の安全性 のために きわ めて重要である。各大学 によって大 きな違 いがあ るのが分かる。. (2)女 子大の比較分析. (企 業分析 の方式 ). 次 に企業 の経営分析手法 を取 り入れた分析 を行 う。.

(8) 甲南女子大学研 究紀 要 第 44号. 54. 表. 4. 教育事業収入 学 生生 徒等納付 金. ). 女子大 の企 業 会会計 に組 み 替 えた 2005年 度消費収支計 算書 (単 位百万 円. ). A大 学. L大 学. M大 学. N大 学. 0大 学. P大 学. Q大 学. R大 学. 4,417. 3,123. 4,071. 4,384. 4,295. 2,687. 2,133. 2,928. 4,350. 3,072. 3,942. 4,147. 4,190. 2,602. 2,071. 2,771. 129. 237. 105. 62. 157. 67. 手数料. 人間科学編 (2008年 3月. 4,463. 39502. 4,161. 5,619. 4,696. 2,717. 2,305. 2,806. 人件費. 2,871. 2,537. 2,781. 4,315. 3,381. 1,641. 1,441. 1,920. 教育研究経費. 1,592. 教育事業総利益. -46. -379 327. 265. -559. ―-706. ―-355. 教育事業 費用. 教育事業管理経 費 教育事業差益. 1,380. 1.304. 1,315. 1,076. 864. ―-90. ―-19235. -401. -30. -172. 322. 332. 676. -1,769. ―-723. ―-362. ―-848. 585. 169. 274. 教育事業外収益 資 産運用収 入. 83. 105. 95. 138. 168. 285. 59. 108. 44. 47. 事業収入 教育事業外費用 借入金等利虐、. -78 22. 28. 128. 雑収 入. 122. 69. 59 54. 99 31. 45. 103. 徴収不能引当金繰 入額 徴収不 能額 教育事業経 常収支. ―-189. ―-524. ―-352. ―-1,508. ―-369. 1,068 ―-365. 3,494. 寄付 金. 56. 補助 金. 493 325. 当期収支. 772 259. 676 422. 572. 557 4,233. 229. 1,451. 72. -7. -2,161. 69 371. 263. 243. 335. 277. ―-1,861. 440. (%)*1. 10.5 96.6 8.3 7.4 (%)*2 注 *1教 育事業/教 育事業収入 ×100*2当 期収支/教 育事業収入 ×100. 当期収支率. 参考. -710. 684. 助成収 入. 経常収支率. 222. 6,070 180. 273 ―-225. 助成前利益. ―-527. 74. 資産処 分差益 資産処 分損失. 1. 1. 48. 中小企業 の経営指標 (平 成 15年 度 )よ り売上高経常利益率. 7.4. 10。. 4. 15.0. 卸売業 2.0%,小 売業 4.4%,製 造業 4.7%. 学校法 人会計 基準 に基 づ く決算書 を加工す る こ とに よ. てお り,教 育事業では赤字 となる事が分かる。 し. って消費収支計算書 を分析 してみ よ う。学校法 人会計. か し赤字額 は大学問でバ ラツキが大 きい。. 基準 にお ける消費収支計算書 は収 入 と支 出 の項 目につ. ②教育事業差益 に教育事業外収益 と教育事業外費用. いて教育事業 に関す る収 入 ・支 出 と教育事業外 の収 入. を加減 した教育事業経常収支 では 3校 が黒字化す. ・支 出 ,資 産処分 に伴 う差益 ・損失 ,寄 付金や補助 金. るけれ ども残 る 5校 は赤字 である。. とい った助成収 入 を分類 して い な い。 そ のため に教育. ③教育事業経常収支 に資産処分差益 ・損失 を加減 し 黒字 で あ るが ,N大 学 は 当期 に資 産 処 分 差 益 が. 支 に どの よ うな影響 を与 えて い るかが分 か らな い。 そ. 6,070百 万 円あ り,こ れ は今 年 限 りの 特 別 な こ と. こで企業会計 の方式 を取 り入れ てス タ ン ダー ド&プ ア. と考 えるな ら,R大 学 以外 の す べ ての大学 が 赤字. (S&P)が 学校債 の 格付 け に組 み 替 えて い る方. であ る。 つ ま り教育事業経常収支 で黒字 だった大. 式 を参考 に した のが 表 4企 業会計 に組 み 替 えた消 費収. 学 も大 きな資産処分損失が あれ ば これ をカバ ーす. 支計算書 である。. る こ とはで きない ことを意 味 して い る。. ーズ. 表 4を み る と表 1で は分 か らなか った ことが 見 えて くる。 ① 教育事業差益 で はす べ ての大学が支 出超過 となっ. た助 成前利益 の段 階 で は. N大 学 と R大 学 のみが. 事業 で どの よ うな収支 とな り,教 育事業 以 外 の収支 と 資 産処分 に伴 う差益 ・損失 や助成収 入が全体 の 当期収. ④ 当期収支では各大学 ともに寄付金 と補助金 を受け て黒字化 してい る。 (た だ し Q大 学 は大幅な赤字 である。 ).

(9) 雄繁 :私 立大学 の経営. ② この間帰属収入が同様 に減少 している。 ③ この間の基本金組入額は毎年変動 している。. ⑤教育事業は利益が出にくい事業であり,寄 付金や 補助金 が不可欠 で あ る。 とはい えそれだけに上述. ④ この間人件費は減少傾向にある。 ⑤ この間帰属収支差額は収入超過であるが超過. の収支部 門 の段 階 ご とに収入 と支 出 を管理す る こ とが必 要 で あ る。. 4. 額は減少 している。 ⑥ この間消費支出の減少額は帰属収入の減少額. 事例研 究 (A大 学 の 事例 ). より小 さい。. (1)単 独分析. 1(p58)の 比較分析 で単年度分析 に よ. これ まで図. 表 6① 2001年 度 から2006年 度 までに資産 は 3,083. り 8女 子大 の実数分析 ・比率分析 で財務状況 を概 観 し. 百万円増加 した。. た。次 に図 1の 単独 分析 の なか の 趨 勢 分析 を A大 学. ② この間有形固定資産 は 1,405百 万円増加 して. 5 A. お り2006年 度 には2005年 度比 2,179百 万増加. の公 表資料 で行 ってみ よ う。作 成 した表 は「 表. 6 7 A大 学 の財 務 比 率 の推 移」,表 5を 企 業会計 に近 い 形 式 に組 み 替 えたのが 「表 8 A 大学 の消費収支計算書推移」,「 表. A大 学 の貸借対. した。. 照表 の推 移」,「 表. ③ この 間そ の他 固定資産 (A大 学 の場合運用. 大学 の企 業会計 に組 み替 えた消 費収支計算書推移」 で. 資産)は 3,337百 万円増加 したが一方流動資産 (現 金 ・預金 が大部分 を占める)は 1,659百 万. ある。「表 9は. A大 学 の 2001年 か ら 2006年. 円減少 した。. までの 6. 年 間 にお ける資産 ,負 債 お よび 自己資本 の増加」 を表. ④ この間基本金 は 4,463百 万円増加 し,自 己資. した もの で あ る 。 A大 学 を一 人 当 た りで 見 た の が. 本. 「表. 10. A大 学 の 1人 当 た りか ら見 た比 率 の推 移」 で. (正 味資産)は. 3,183百 万円増加 した。. 表 7① 2001年 度 か ら2005年 度 まで人件費比率 は 51. %の 半 ばで安定 してい たが 2006年 度 は 54。 8%. ある。. 表 5① 2001年 度から2006年 度まで学生生徒等納付. に増 力日した。. ②2006年 度の A大 学は学部新設によりその他. 金は減少傾向にある。. 表5. A大 学 の消費収支計算書推移. 消費収入 の部 学 生生 徒等納付金. 年度. 4,790. 手数料 寄付 金. 64 522 564. 資 産運用収入. )(単 位百万円. ). 2002年 度 2003年 度 2004年 度 2005年 度 2006年 度 2001-2006土 曽減 4,657. 93. 補助金. (2001∼ 2006年. 574 476. 4,607. 4,664. 70. 65. 43. 58. 4,351. -686 -2. -19. 591. 446. 475. 4,104. 516. -6. 476. -88 -1. 資 産売却差額. 事業収入. 35. 35. 雑収入. 帰属収入合計. 消費支出の部. 188. 100. 5,454. ―-704. 88. 94. 144. 154. 5,951. 5,967. 5,919. 665. 1,012. 562. 401. 1,823. 1,210. 5,545. 5,286. 4,955. 5,358. 5,181. 3,631. ―-19914. 5,582. 夷 年 度 2002年 度 2003年 度 2004年 度 2005年 度 2006年 度 2001-2006土曽力 ―-185 2,992 2,871 3,046 3,046 3,073. 人件 費. 3,177. 教育研 究経 費. 1,512. 1,509. 485. 453. 管理経 費. -2. 55. 6,158. 基本金組入額. 消費収入の部合計. 53. 資 産処分差額. 66. 1,569. 1,476. 1,592. 1,579. 67. 273. 108. 67. 5,187. -33. 488 38. 24. 徴収不 能引 当金繰入額 -3. 徴収不 能額 5,220. 5,107. 5,100. 5,038. 5,257. 当年度帰属収支差額 (帰 属収入 ―消費支出). 938. 844. 867. 881. 325. 費収入 一消費支 出 ). 325. 179. -145. 消 費支 出の部合計. 当年度消費収支差額. (消. -76. -671 -1,556. -1,881.

(10) 甲南女子大学研究紀要第 44号. 56. 表6. A大 学 の貸借対照表 の推移. 人間科学編 (2008年 3月 (2001年 ∼2006年. ). )(単 位百万円. ). 2001年 度 2002年 度 2003年 度 2004年 度 2005年 度 2006年 度 2001∼ 2006増 減 固定資産. 34,761. 35,525. 36,532. 37,141. 37,111. 39,503. 4,742. 有形固定資産. 21,251. 21,001. 219104. 20,804. 20,477. 22,656. 1,405. 4,929. 4,929. 4,995. 4,996. 4,996. 4,996. 67. ll,968. 13,509. 土地. 建物 0構 築物. 12.663. 12,490. 12,461. 12.202. 機器備 品 ・車両. 19154. 1,043. 1,084. 1.012. 図書. 2,505. 2,539. 2,564. 2,593. 2,613. 2,623. その他 の 固定資産. 1,528. 374. 139510. 14,524. 15,428. 16,338. 16,634. 16,847. 3,337. 特定資 産. 10,313. H,314. 11,614. 11,910. 12,210. 11,528. 1,215. 有価証券. 3,149. 3,149. 3,748. 4,349. 4,349. 5,250. 2,101. 75. 69. そ の他. 48. 流動資産. 4,508. 4,507. 4,137. 4,362. 4,684. 29849. -1,659. 4,386. 4,384. 3,950. 4,182. 4.546. 2,654. -1,732. 103. 105. 167. 159. 172. 69. 39,269. 40,032. 40,669. 現 金 ・預 金 未収 入金. 66. そ の他 資産 の 部合計. 20. 23 41,504. 41,795. 42,352. 3,083. 負債 お よび 自己資本 の部 2001年 度 2002年 度 2003年 度 2004年 度 2005年 度 2006年 度 2001∼ 2006士 曽減 固定負債 退職給 与引 当金. 1,669. 19578. -91. 1,614. 1,578. -91. 933. 1,259. -9. 1,653. 1,650. 19636. 1,614. 1,636. 1,669. 1,653. 1,650. 流動負債. 1,268. 19203. 977. 前受 金. 1,079. 985. 827. 731. 716. 933. そ の他. 189. 218. 150. 213. 217. 326. 137. 2,937. 2,856. 2,627. 2,581. 2,547. 2,837. -100. 第一号基本金. 29,520. 29,885. 30,597. 30,859. 30,960. 33,483. 3,963. 第 二 号基本金. 1,500. 1,800. 2.100. 2,400. 2,700. 2,000. 500. 第 三号基本金. 1,210. 1,210. 1,210. 1,210. 1,210. 1,210. 500. 500. 負債 の 部 の 合計. 500. 第四号 基本金 基本金 の 部合計. -146. 32,730. 33,395. 349407. 34,969. 35,370. 37,193. 4,463. 39602. 3,781. 3,635. 3,954. 3,878. 2,322. -19280. 自己資本 の部合計 (正 味資産 ). 36,332. 37,176. 38,042. 38,923. 39,248. 39,515. 3,183. 負債 お よび 自己資本 の部合計. 39,269. 40,032. 40,669. 41,504. 419795. 42,352. 3,083. 翌年度繰越消費収 入超過 額. の消費収支計算書 に関す る比 率 も従来 に比 べ て. (注. 悪化 して い る。. 用 の 良否 を示す ). ;有 形 固定資 産 回転 率 は有形 固定 資 産 の 活. ③貸借対照表 における比率 も学部新設 の影響が. 表 8① 2001年 度から 2006年 度までに教育事業収入. 出て い る。2006年 度 は有形 固定資産構成比率. の うち学生生徒等納付金は688百 万円減少 して. が 2005年 度比増加 し,固 定比率 も悪化 した。. い る。. ④運用資産余裕率 は 2006年 度 に減少 した とは. ② この間人件費 は減少 してい るものの,教 育研. い え 3.4倍 あ り,運 用可能資産 は 17,845百 万円 ある。上記 の比率 の悪化が新学部 の校舎 ・設備. 究経費,教 育事業管理経費 はわずかであるが増 加 してい る。 (教 育研究経費 の増加 は減価償 去ロ. に伴 う一時的なものであれば問題 はない。. の増加 による). (売 上. ③ この間教育事業差益 はどの年度 も赤字である. が主に装置 により作 り出される産業)で ある こ. が,赤 字額が増加 してい る。表 5で は最終 の当. とか ら低 い。 しか し A大 学 は帰属収入 に比 し. 年度帰属収支差額で収入超過 となってお り,全. て有形固定資産が過大であ り,有 形固定資産回. 体 としての収支 は うまくいっているように見え. 転率が少 な く, しか もさらに悪化 して い る。. る。 しか し教育事業 の収支 は大幅に悪化 してい. ⑤有形固定資産回転率 は大学が装置産業.

(11) 森 表7. 雄繁 :私 立大学 の経営. A大 学 の財務比率 の推移. (2001年 ∼2006年. 57. )(単 位 %,倍 ,万 円. ). 消費収支計算書 (× 100). 人件費 ÷帰属収入. 人件費比率 人件費依存比率. 人件費 ÷学生生徒等納付金. 教育研 究経 費比率. 教 育研 究経 費 ÷帰属収入. 管理経 費比率. 管理経 費 ÷帰属収入. 学生生徒等納付金比率. 学 生生 徒納付 金 ÷帰属収 入. 寄付金比率. 寄付金 ÷帰属収入. 補助金比率. 補助金 ÷帰属収入. 帰属収支差額比率. (帰 属収入 ―消費支出)÷ 帰属収. 基本金組入率 減価償却費比率 経常的経費補助率 *. *補 助金 ÷ (人 件費 十教育研究 経費). 3 0度 0 2年. 算式. 年度. 2002 年度. 51.6. 51.6. 24.6. 25.4. 2001. 66.1. 7.9. 77.8. 78。 3. 0.6 9.7 15。. 2. 基本金組入額÷帰属収入. 9。. 9. 減価償却 ÷消費支 出. 9.5. 2004 年度. 2005 年度. 2006 年度. 51.4. 54.8. 7.3. 8.2. 77.2. 78.8. 0。. 7. 9。. 9. 8.7. 14.5. 14.9. 52.7. 72.9. 82.9. 70.7. 28.5. 28。 9. 29。 2. 28.5. 2. 9。 2. 9.5. 77.9. 75。 2. 63.6. 72.6. 13.2. 12.5. 2. 9.6. 65。 3. 24.9. 規模 3∼ 医師系法 5千 人 人を除 く. 9。. 0.8. 14。. 2. 17.0. 9.5. 14。. 2. 14.2. 14.0. 12.5. 12.8. 9。. 5. 8. 4.9. 7.2. 33.4. 9. 14.4. 5。. 13。. 6。. 9. 14.9. 15。. 85.2. 出所 ;規 模 3∼ 5千 ,医 師系法人 を除 くのデータは「今 日の私学財政 (平 成 18年 度版」 よ り引用) 貸借対照表. 固定資産構成比率. 固定資産 ÷総資産. 88.5. 88。 7. 有形固定資産構成比率. 有形固定資産 ÷総資産. 54。 1. 52.5. その他固定資産構成比率. その他固定資産 ÷総資産. 34.4. 36.3. 流動資産構成比率. 流動資 産 ÷総資産. 89.8. 89.5. 37.9. 39.4. 2. 10.5. 10。. 88.8. 93.3. 82。 9. 49.0. 53.5. 61.3. 39.8. 39.8. 21.6. 固定負債構成比率. 固定負債 ÷総資 産. 3.9. 3。. 流動負債構成比率. 流動負債 ÷総資産. 2.4. 2.3. 2.2. 自己資本構成比率. 自己資本 ÷総資産. 93.5. 93.8. 93.9. 4.3. 92.5. 92.9. 固定比率. 固定資産 ÷ 自己資本. 95。 7. 95。 6. 96.0. 流動比率. 流動資 産 ÷流動負債. 355.5. 374.6. 423.4. *(運 用資産 一外部負債 )÷ 消費. 運用資 産余裕比率 (倍 ). 現金預金 ÷前受金. 前受金保有率 運用可能資産. (百. 万 円 )※. 95。 4. 462.1. 406.5. 445。. 16,183. 17,249. 1. 477.6 18,002. 571。. 9. 19,156. 3.7. 93.3. 226。. (回. ). 帰属収入÷期中平均有形固定資産. 0。. 29. 0。. 28. 0。. 28. 3. 4.0. 3.4. 3. 302.9. 19,791. 17,845. 634。. *(運 用資産 一外部負債 )と は (そ の他固定資産 十流動資産)一 (負 債 の部合計 ―退職給与引当金 一前受金 ※運用可能資産 =特 定資産 +現 金 ・預金 十有価証券 十未収入金 一流動負債 ―第 4号 基本金 出所 ;規 模 3∼ 5千 ,医 師系法人を除 くのデー タは「今 日の私学財政 (平 成 18年 度版」 よ り引用 有形 固定資 産 回転率. 8.2 5。. 7. 86。. 1. 300。. 1. 384。. 3. 100.0. 502.0. 3.4. 支出. 9. 0。. 24。 9. 14.8. 6.7. 86。 4. 98.7. 253. ). 27. る こ とが 分 か る 。. 587百 万円が大半 を占める。. ④ この間教育事業外収益,教 育事業外費用 とも 大 きな変化はない。. ⑨ この間毎年多額 の資金余剰 を生んでい るが. ⑤教育事業経常収支 は2001年 ∼2005年 度まで. なって きた。. ,. 2005年 度 ,2006年 度 の余剰 金発生額 は少 な く. 黒字 であったが,2006年 度 は赤字 となった。. 表 9① 2001年 度 か ら2006年 度 の 間 に資産 ,負 債 お. 教育事業差益 の赤字を教育事業外収益で埋めら. よび 自己資本 は 3,083百 万円増加 した。 この 間. れなくなってきた。. の調達 は 自己資本 の増加 3,183百 万円,負 債 の. ⑥2005年 度 と2006年 度に多額の資産処分損失. 減少 100百 万円であ り,一 方運用 は有形固定資. がある。. 産 を 1,405百 万円分増や し,そ の他有形固定資. ⑦ この間助成収入は微減 している。 ③ この 間当期収支 は黒字 であるが ,2005年. 産 を 3,337百 万分 円増 や したが ,流 動資産 が 1,659百 万 円 (う ち現 金 ・預 金 1,732百 万 円. 度 ,2006年 度 は大 きく減少 してい る。 この間. 減)の 減少 となってい る。. の減少額 671百 万円の うち教育事業差益 の減少. ②消費収支計算書上の資金余剰総額 と貸借対照.

(12) 甲南女子大学研究紀要第 44号. 58. 表8. 人間科学編 (2008年 3月. A大 学 の企業会計 に組み替えた消費収支計算書推移. ). (2001年 ∼2006年. )(単 位百万円. ). 2001年 度 2002年 度 2003年 度 2004年 度 2005年 度 2006年 度 2001∼ 2006年 増減 教育事業収 入 学 生生 徒等納付 金. 4,883. 4,738. 4,677. 4,729. 4,418. 4,195. ―-688. 4,790. 4,657. 4,607. 4,664. 4,351. 4,104. -686. 70. 65. 67. 手数料. -2. 4,689. 49582. 49615. 4,522. 49463. 4,570. ―-119. 人件費. 3,177. 3,073. 3,046. 3,046. 2,871. 2,991. -186. 教育研 究経 費. 1,512. 1,509. 1,569. 1,476. 1,592. 1,579. 67. 教育事業総利益. 194. 156. 62. 207. ―-45. ―-375. -569. ―-297. ―-373. ―-281. -558. ―-878. -587. 476. 475. 476. -88. 94. 144. 188. 100. ―-186. -577. 教育事業費用. 485. 教育事業管理経費. ―-291. 教育事業差益 教育事業外収益. 資産運用収入 事業収 入. -2. 55. 雑 1又 入. 154. 教育事業外費用 借 入金等利虐、 徴収不能引 当金繰 入額 -3. 徴収不 能額. 教育事業経常収支. 48. 330. 391. 資産処分差益. ―. 41. 資産処 分損失. 66. 助成前利益. 352. 助成収 入. 586. 寄付 金. 64. 36. 補助 金. 522. 575. 当期収支 当期発 生 資 金余剰額 *. 1,433. 1,464. 38. 43. 24. -1. 273. 108. 67. ―…225. ―-294. -646. 561. ―-25. 45. -19. 58. 57. -6. 516 867. 881. 325. 267. ―-671. 1,589. 1,586. 1,057. 1,012. -421. 745. 250. *当 期発生資金余剰 =当 期利益 十減価償却 2001年 ∼2006年 間の発生資金余剰額 8,141百 万円 722. 495. 減価償却費 (う. ち教育研究経費中の減価償却費. (う. ち管理経 費 中 の減価償却費. 表9. ). ). 732. 資料 な し 資料 な し. (659). (649). (672). (686). 資料 な し 資料 な し. (63). (57). (60). (59). A大 学の 2001年 か ら2006年 度の 6年 間の資産、負債お よび 自己資本の増加 運. 有形 固定資 産 土地 建物 ・構築物 機器備 品 ・車両 図書. その他固定資産 特定資 産 有価証券 そ の他 流動資 産. 達. 調. 用 1,405. 67. 846 374. (単 位百万円). -100. 負債. -91. 退職給 与引 当金 前受 金 そ の他. -146 137. 118 3,337. 自己資本 (正 味資産. 1,215. 基本金 繰越消費収入額. 2,101. ). 3,183 4,463. -1,280. 21. -1,659. 現 金 ・預 金 未収 入金 そ の他. -1,732. 資産 の増加 合計. 3,083. 69 4. 負債 お よび 自己資本 の増加合計. 3,083.

(13) 雄繁 :私 立大学の経営. 森. 表 10. A大 学 の 1人 当た りか ら見た比率 の推移 2001年 度 2002年 度 2003年 度 2004年 度 2005年 度 2006年 度 2001͡-2006士 曽力 義. 学生数 (人 ). 4,617. 4,478. 4,451. 218. 212. 専任教 職員数 (人 ) 専任教 職員 1人 当 た り学生数 (人. ). 専任教 職員 1人 当 た り帰属収 入 (万 円) 学生 1人 当 た り教育研 究経費 (万 円). 4,490. 4,273. 4,083. 213. -1.8. -238. 21.0. 20.5. 21.0. 21。 6. 2,799. 29730. 2,814. 2,846. 2,736. 2,561. 32.8. 33.7. 35.3. 32.9. 37.3. 38.6. 20.4. 18.4. 学生 1人 当 た り教育研究経費 (除 く減価償 資料無 し 資料無 し 却費)(万 円). -7. 2. 20。 9. 19。. -534. 学生 1人 当 り有形固定資産 (万 円). 460。. 3. 469.0. 474.1. 463.3. 479。. 2. 554.9. 学生 1人 当 た り納付 金 (万 円 ). 105。. 8. 105。. 8. 105。 1. 105。 3. 103.4. 102.7. -3.1. 学生数,専 任教員数は中学校,高 等学校,大 学の総計である 注納付金 は学生生徒納付金十手数料. 表 上 の 資 産増 加 との 差 額 は他 の 資 金 支 出 や建. の発 行 す る学 園報 とい う公 表 資料 に よ り作 成 して い. 物 ,設 備 ,備 品 の 除去等 と推測す る。今 回 ,消. る。 ところが. 費収支計算書 と貸借対照表 のみの分析 で資 金 収. が 記載 されて い ないの で個別費用法 を とる こ とがで き. 支計算書 を分 析 して い な いの で詳細 は分 か らな. ない 。 もう一 つ の方法 として総費用法があ る。総費用 法で. 表 10① 2001年 度 か ら2006年 度 の間に学生数 は 534. A大 学 の公 表資料 には詳細 な費用 科 目. A大 学 の損益 分岐点売 上 高 を求 めてみ よ う。. そ のため には学校法人会計基準 に よる消費収支計算. 5)に お い て どの科 目を売上高 と し, どの科 目. 人の減少,専 任教職員 は 7人 の減少。. 書 (表. ② この 間専任教職員 1人 当 た りの帰属収入 は. を費用 と考 えるか を決 め なければな らない 。 これ を考. 238万 円の減少 である。. えるため に表 5を 表. ③学生 1人 当 た りの有形 固定資産 は 94.6万 円. 生 徒等納付 金 と手数料 の合計 を教 育事 業収 入 (A)と. 増加。学部新設 のため大 きく増加 した。. して ,こ れ を大学 にお け る売 上 高 とす る。 一 方費用 は. ④ この 間学生 1人 当 た りの教育研究経費 は. Hに 書 き換 える。表 Hで は学 生. 8. 人件 費 ,教 育研 究経 費 を教育事業 費用 ,管 理経費 を教. 万円増加 してい るが,教 育研究経費中の減価償. 育管理経費 ,借 入金利息 ,徴 収不 能引 当金繰入額 ,徴. 却費 を除 くと資料 のない 2001年 度 ,2002年 度. 収不 能額 の合計 を教育 事業外費用 と し,こ れ らの合計. を除いて増加 してい ない。. を教育 事業 に伴 う経 常支 出 (B)と す る。他 方教 育事. ⑤ この 間大学在籍学生 の大 きな減少 によ り中学. (C)は ,資 産運用収入 ,事 業収 入 ,雑 収入 の合計 を教育事業外収入 また寄付 金 ,補 助. 5。. 校 ,高 校 の生 徒 の 占 め る割合 が上 が り,学 生. 1. 人当た りの納付 金 は 3.1万 円減少 した。. 業 に伴 う経常 的収入. 金 の合計 を助成 収入 とす る。 そ して教育 事業 に伴 う経. ため に損益 分 岐点分析 を行 う。損 益 分 岐 点 売 上 高 と. (B)か ら教 育事 業 に伴 う経 常 収 入 (C)を 引 い た金 額 を実質費用 (D)と す る。 この よ う にす る と実 質 費用 (D)と 教 育 事 業 収 入 (A)が 等 しくな る点 (損 益 分 岐 点 )を 求 め る こ とが. は,文 字通 り損失 と利益 の分 かれ 日 となる売 上 高 の こ. 損益 分 岐点売 上 高 となる。 (注 ;損 益 分 岐点 は特 別 な. とで あ る。 その売上高以上 になる と不U益 が生 じ,そ れ. 差益 や資産処分差額 を除 い て算 出 損益 であ る資産売 去口. 以下 になる と損失 が生 じる,つ ま り費用 と売 上 高 が 等. す る。). 常支 出. (2)損 益 分岐点分析 企業 は損失 も利益 もで な い収支 ゼ ロの売 上 高 を知 る. しくなる点 で ある。損益分 岐点 を算 出す る方法 には個 別費用法 が あ る。 これ は損益計算書 上 の す べ ての費用. 総 費用法 による損益 分岐点分析. を費用勘定科 目 ご とに固定費 (売 上 高 のいかんに関 わ. これ は 2期 間 の 売 上 高 (学 生 生 徒 等 納 付 金 ,手 数. らず 一 定額 を必 要 とす る費用 )と 変動費 (売 上 高化 に. 料 )の 増減額 と 2期 間 の総費用 の増減額 か ら総 費用 の. 比例 して増減す る費用 )に 仕分 け して ,損 益分岐点売. うちの 固定費 と変動費 を求 め る方法 で ある。. 上 高 を算 出す る。す で に述 べ た よ うに本論文 はイ ン タ. 今 売 上 高 を x,固 定 費 を. ー ネ ッ トのホ ームペ ー ジ と入手で きる場合 はそ の大学. f,総 費 用 を y,変 動 比 率 (売 上 高 に対 す る変動 費 の割合 )を vと す れ ば ,次 の.

(14) 甲南女子大学研究紀要第 44号 表. 人間科学編 (2008年 3月. 1l A大 学 の損益分 岐点分析. ). (単 位 百万 円 ). 2001年 度. 2002年 度. 2003年 度. 2004年 度. 2005年 度. 2006年 度. 49883. 4,738. 4,677. 4,729. 4,418. 4,195. 4,790. 4っ. 657. 4,607. 4,664. 4,351. 4,104. 教育事業収入 (A) 学生生徒等納付 金. 65. 93. 手数料 教育事業 に伴 う経 常支 出 (B). 5,179. 5,040. 5,062. 5,014. 4,984. 5,078. 教育事業費用. 4,689. 4,582. 4,615. 4,522. 4,463. 4,570. 人件 費. 3,177. 3,073. 3.046. 3,046. 2,871. 2,991. 教育研究経費. 1,512. 1,509. 1,569. 1,476. 1,592. 1,579. 485. 452. 19273. 1,214. 教育事業管理経費. 502. 教育事業外費用 借 入金等利虐、 徴収不能引 当金繰 入額 徴収不能額. 教育事業 に伴 う経常的収入 (C). 19288. 1,189. 1,165. 615. 614. 教育事業外収益 564. 476. 475. 雑収 入. 88. 94. 144. 助 成収 入. 586. 寄付 金. 64. 36. 43. 資 産運用収 入. 522. 575 3,826. (D)=(B)一. (C). 式が成 り立つ。. 3,774. 476. 55 188. 154. 574. 3,906. 補助 金 実質費用. 446. 35. 事業収入. 1,259. 551. 561. 57. 45. 516. 494. 516. 3,825. 3,819. 3,819. わ らない と考 えて もよい。 (費 用 が 固定的 であ る). y=f+vx. 表. ①. Hの 実質費用 (D)を. み る と 2001年 度 はその他. 売 上 高 がある期 間 に一定額 ∠xだ け増加 し,総 費用. の 年度 よ り大 き くな ってお り,2003年 度 はそ の 他 の. も一 定額 ∠yだ け増加す れば,総 費用 は次 の ように. 年 度 よ り小 さ くな っ て い るが ,2002年 度 ,2004年. なる。. 度 ,2005年 度 ,2006年 度 は 3,819百 万 円か ら 3,826百. y+∠. y=f+v(x+∠ x). ② ―① 以 上 の式 を. 万 円 の 範 囲 で あ り,偶 然 か も しれ な い が 2005年 度 と. ②. 2006年 度 は 同額 で あ る。A大 学 に学 部新 設 とい つた. ∠y=v× ∠x .° .v=∠ y丁 ∠X. A大 学 の 2004年 度 と 2005年 度 の 適 用. こ とが なけれ ば. A大 学 の 実 質費 用 は 3,810∼ 3,826百. 万 円 の範 囲内 とい って もいい で あ ろ う。. す る と (単 位 万 円 ). 先 に損益分岐点 で 説 明 した よ う に 2004年 度. 2005年 度. 売上高 (符 塞牛 婁D 472,912 441,756 隼 総費用 変動比率. 382,493. 381,983. ∠31,147 ∠ 510. v=∠ y÷ ∠x=510÷ 31,147=0.016. 変 動 費 472,912× 0.016=7,567. 441,765× 0.016=7,068. 固定 費 382,493-7,567=374,926381,983-7,068=374,915. (D)の 費用 と同. じだけの売 上 高 が あれば損益 はゼ ロ となる。 つ ま りこ れが損益分岐点売 上 高 で ,大 学 でい えば教 育事業収入 す なわち学 生生 徒等納付 金 と手数料 の合計 になる。. A大 学 の損 益 分 岐 点 の教 育事 業 収 入す な わ ち学 生 生 徒等納付 金 と手数料 の 合計 を 3,825百 万 円 とす る。 す る と 3,825百 万 円 の学 生生 徒等納付 金 と手 数料 が あ れば収支 はゼ ロ になる。A大 学 の 学 生一 人当 た りの. 損益 分岐点 xは 次 の式 で 求 め られ る。. x=f÷ (1-変 動比率. 年 間 の学 生生徒等納付 金 と手 数料 は 102.7万 円 (参 照. ). 表 10)で あ るか ら. したが つて 2005年 度 の損益分岐点 は. 3,825百 万 円 ÷1.027百 万 円 =3,724. 374,915-■ 0.984==381,011. 上 記 よ り A大 学 の 費用 の うち変動 比 率 は きわ め て 小 さ く上 記 の 計 算 で は. 1.6%(0.016),固. 1. 定比率 は. 98.4%と なる。 これか ら A大 学 の 費用 は毎 年 ほぼ 変. 3,724人 の 在籍者 が損益 分 岐点 に とつて必 要 な数 と なる。 経営 の安全性 のため に教育 事業収 入 (売 上 高 )を 300.

(15) 森. 雄繁 :私 立大 学 の経営. 組入れ した い ため ),3,825百 万 円 +300百 万 円が必 要. す るか どうかを考 えるためである。 これ までの A大 学 につい て財務分析 による と,A大 学 の財務状況 は. となる。 そ のため に必 要 な在籍者 は. 決 して悪 くない。 いや良いといって もいいであ ろ う。. 百万 円増 や したければ (た とえば基本金 を 300百 万 円. (3,825百 万 円 +300百 万 円)÷ 1.027=4,016. したが つて. 4,016人 が必 要在校生 となる。. K大 学 と O大 学 をベ ンチ マー クす るの. は,こ れ らの大学 か ら財務 として学ぶ ところがないか. この よ うに説明す る と資産売却益 や資産処分損 は ど. を探 るためである。 したがって財務以外 の経営課題 た とえ│ゴ. とい う疑 間が で るか も しれ ない。 しか しこれ らは経常. てい ない。. 利益段 階 で考慮す る科 日で はない 。 しか し恒常 的 に資. 表 12は. 産処分損 が 出 るな ら,こ の 金 額 を先 の実 質費用 に上 乗. ,. K大 学や O大 学 の組織管理 の良否 は考慮 し. うす るのか ,特 に資産処分損 が カバ ー で きないの で は. A大 学,K大 学,0大 学 のプロフィールで. ある。. せ す れば いい 。A大 学 で 多額 の資産処分損 が出た 2005. ①A大 学 は K,0大 学 に比 して創立 ,大 学開設. 年度 の 273百 万 円 ,2006年 度 の 108百 万 円 は特 別 な. ともに遅 い。. ことで あ り,こ れ を損益分岐点分析 にお ける費用 に組. ②A大 学 のみ宗教色がない。. み入れ な い。. ③ 3大 学 ともに付属 の学校 をもつ学校法人 であ るが ,入 学定員 ,在 籍者 ,設 置学科 ともに K. (3)A大 学 と K,0大 学 の ベ ンチマー キ ン グ. 大学 の規模が大 きい。. ベ ンチ マ ー キ ングは企 業 で行 われ る経営管理手法 の 一つで あ る。 自社 と比較 して よ り優 れ た具体 的 な企 業. ④A大 学 の偏差値 は K大 学 ,0大 学 とは差が ついてい る。 (対 応学科がある学科のみ掲載). 発見 し,よ りす ぐれた経営状況 にす るための具体 的 な. 表 13は A大 学 と K大 学 ,0大 学 の貸借対照表 の ベ ンチマー クである。. 目標 をみ つ け よ う とす る もので あ る。女子大 につい て. ①貸借対照表 によると A大 学 の資産 の部合計. の事例 を分 析 す る こ とに よって現在 の 自社 の 問題点 を. 同程 度 の教 育事 業収 入 の. L,M,N,0,P,Q,R大. 学に. つ い ての 分析 か ら o大 学 をベ ンチ マ ー クの一 つ とす. は K大 学 と O大 学 の中位 にある。. る。 (参 照表 1)さ らに これ まで教 育事 業収 入 が上 記. ②A大 学 の有形固定資産比率 は 0大 学 とほぼ 同率 だが,K大 学 に比べ ると高 い。. の大学 の 2倍 以上 あ るため分析対象 と して い なか った. ③ A大 学 の有形固定資産 の うち建物 ・構築物. K大 学 をベ ンチ マ ー クの対 象 とす る。 つ ま り 0大 学 は A大 学 と教 育事 業収 入が 同等 で あ るが ,資 産 の小. の金額 は K大 学 よ り 2,461百 万 円多 い。0大 学 の建物 ・構築物 の少なさが 目立つ。. さい 大 学 と して ,K大 学 は教 育事 業収 入 と資 産 と も. ④ A大 学 は長期借入金 も短期借入金 もな い無. に大 きい 大 学 と して ,A大 学 が これ か ら規模 を拡 大. 借金経営 である。 (K大 学 も同様 ). 表. 12 A大 学 ・K大 学 00大 学 の プ ロ フ イール A大 学 K大 学. (2006年 度 ). 0大 学. 所在地. 兵庫県. 京都府. 兵庫県. 創立年. 1920. 1899. 1875. 大学開設年. 1964. 1949. 1948. 4つ の コース を自在 にア レン. カ リキ ュ ラムの特徴. 自由 にデザ イ ンす る 自分 だけの ジしなが ら自分 だけのテーマ 学び. 自分 ら しく学 ぶ. を見つ け る. 大学入学定員 *1. 750. 在籍者数 (2006年 )(人. ). 就職率 %(2006年 3月. ). 1.110. 92.1. 96。. 1. 専任教 員数. 100(2006・. 10. 288(2006年 度 ). 職員数 (人 ) 専任 非常勤. 120(2006010). 235(2006年 度 ). *1. 517. 大 学 5,301,大 学 院 106,短 大 大学 3,044,大 学 院 66,高 2,628,高 校 約 450,中 864,高 校 1,192,中 学 730,小 大 学 校 469, 中学 504 計 4,083 学約 450,計 約 3,500 学 474,幼 稚 園 164,計 8,831. 全大学総覧 2007年 度版 より. (59). (99). (61). (136). 98.1. 資料 な し 資料 な し.

(16) 甲南女子大学研 究紀要 第 44号 表. 13 A大 学 と K大 学 ,0大 学 の決算書. 人間科学編 (2008年 3月. ). (2005年 度 )ベ ンチマ ー キ ング (単 位 百万 円. ). 貸借対照表. 資産の部. A大 学. 固定資産. 37,111. 有形固定資産. 20,477. 996. 土地. 4っ. 建物 ・構築物. K大 学. 上 ヒヨ = 49。 0. 25,594. 7,481. 49.2. 12.0. 10,090. 16.2. 726. 4.8. 9,507. 15。 3. 4,497. 958. 16,634. 39.8. 24,192. 特定資 産. 12,210. 29。 2. 24,154. 有価証券. 4,349. 10。. 75. 流動資産. 4,684. 11.2. 12,423. 4,546. 10。. 9. 12,151. 未収 入金. 0.3. 272. そ の他. 0.0. 資産 の部合計. 14.9. 4,585 38。 8. 4,296. 4. そ の他 現 金 ・預 金. 2,258. 5,039. 2,613. その他 の 固定資産. =. 79.4. 2.2. 図書. 上 ヒコ. 12,066. 11,968. 機器備品・車両. 0大 学. 士 ヒヨ :. 49,786. 0.0. 3,139 19。 5. 2,871. 0.4. 234 34. 41,795. 100。 0. 62,209. 1,614. 3.9. 3,617. 18.9. 0。. 2. 100。 0. 159205. 100.0. 8. 2,216. 14。 6. 自己資本 と負債 の部 固定負債. 5。. 1,321. 長期借 入金 1,614. 退職給 与引 当金. 3。. 9. 866. 3,617. 徴収不 能引 当金 長期未払 金 流動 負債. 2。. 2. 2,421. 3。. 9. 短期借 入金 65. 未払 金. 716. 前受金. 561. 217. 負債 の部 の合計. 2,547. 0。. 6.1. 6,038. 30,960. 第 二号 基本金. 2,700. 6.5. 6,184. 第 三号 基本金. 1,210. 2.9. 2,701. 74。. 1. 負債 および自己資本の部合計. 5. 0.7. 105. 0。. 0。. 9. 9。. 7. 9。. 9. 0。. 11,089. 72.9. 462. 35,370. 47,154. 75。 8. 3,878. 9,017. 14.5. 41,795. 93。 9. 100.0. 重ねて来たことが分かる。金額では K大 学 に 及 ばないけれ ども遜色のない もので あ る。O (正 味資産)は. 比率的にも金額. ⑥結論 として A大 学 は有形固定資産 とりわけ 建物 ・構築物が多すぎるとい う点はあるけれど も,運 用資産,自 己資本等の金額から判断 して. 7. 22.0. 372. 39,248. 7. 3,350. 119923. ⑤A大 学 の 自己資本 (正 味資産)は 自己資本 と負債の部 の 93.9%を 占め,こ れまで蓄積 を. 大学の自己資本 的にも少ない。. 7。. 102. 658. 翌年度繰越消費収 入超過額 ). 1,134. 5.4. 37,611. 第四号 基本金. 自己資本 の部合計 (正 味資 産. 2. 5. 第 一 号基本 金. 基本金 の 部合計. 0。. 1,795. 預 り金 そ の他. 0.0. 29. 56,17]. 62,209. 100.0. -68. -0.4. 11,856. 78.0. 15,206. 100。 0. 貸借対照表 は K大 学 と遜色ない。 表 14は 企業会計に組み替えた消費収支計算書であ る。 ①A大 学の教育事業収入は,0大 学 に近 く,K 大学の半分 もない。 ②上述の A大 学の資産の部合計 また有形固定 資産の規模 に比べ て教育事業収入が少なす ぎ る。逆 に資産の部合計,有 形固定資産が大 きす ぎる。.

(17) 表 14 企業会計 に組み替えた消費収支計算書 (2005年 度 ) (単 位百万円). 表. 15 AOK・ 0大 学 の財務比率 (2005年 度 )ベ ンチマ ー キ ング. A大 学. K大 学. 4,417. 9,103. 4,295. 人件 費比率. 4,350. 8,681. 4,190. 人件費依存比率. 67. 422. 105. 4,463. 8,069. 人件費. 2,871. 5,910. 教育研 究経費. 1,592. 2,159. 1,315. 教育事業総利益. -46. 1,034. -401. 寄付 金比率. 322. 補助金比率. 322. 帰属収支差額比率. 教育事業収 入. 学生生徒等納付金 手数料 教育事業 費用. O大 学. 管理経費. 55。 7. 36.6 20.4. 24.4. 3,381. 管理経費比率. 2. 7.7. 6.0. 77.9. 81.8. 77.6. 9。. 学 生生徒等納付金比 率 *2. 基本金組入率. 7.2. 減価償却費比率 *3. 資産運用収入. 28 55 291. 13。. 9. 31.4. 9.6. 10。. 6. 16。. 2. 5。. 9. 8。. 8 6。. 2. 資料 な し. 注 *1,2,3は 表 3を 参照. 105. 貸借対照表. 285. 固定資産構成比率. A大 学. K大 学. 47. 有形固定資産構成比率. 49.0. 借入金等利息. 45. そ の他 固定資産構成比率. 39.8. 38。 9. 49。. 徴収不 能引 当金繰入額. 流動資産構成比率. 徴収不 能額. 固定負債構成比率. 3.9. 5.8. 流動負債構成比率. 2。. 2. 3.9. 自己資本構成比率. 93.9. ―-352. 48. 資産処分差益 273. 資産処分損失. 559. 助成収 入. 1,156. 寄付金. 140. 補助金. 493. 1,016. 当期収支. 324. 1,715. 教育研 究経 費 (内 減価償却額 ). 672. 資料 な し. 管理経 費. (内. 減価償却額 ). -365. 257 57. 実質教育研究経費. 流動比率. 前受金保有率. 60. 1,058. 14.6. 78.0 101.8. 運用資産余裕比率 (倍 )* 572. 2. 30.2 20。 6. 固定比率. -225. 助成前利益. 0大 学 79。 4. 教育事業外費用. 教育事業経常事業収支. 62.6. 28.5. -723. 雑収入. K大 学. ). 教育研究経費比率. 教育事業外収益. 事業収入. A大 学. 消費収支計算書. %,倍 O大 学. 4,696. 820. -559. (単 位. 教育研究経費還元率 *1. 教育事業管理経 費. 教育事業差益. 63. 雄繁 :私 立大学 の経営. 森. 502.0. 513.1. 4.0. 4.0. 634.3. 676.9. 276.8. 351.4. *表 7を 参照 ①A大 学 の人件費比率 は K大 学 ,0大 学 に比 して低 い。 ② A大 学 の教育研究経費比率 は K大 学 ,0大 学 に比 して高 いが ,A大 学 は教育研 究経費 の. ③ A大 学 は教育事業差益 の段 階 で 559百 万 円. なかで減価償却費が大 きく,こ れを差 し引 くと. の赤字 であるが (0大 学 も赤字 723百 万円),. 教 育研 究経 費 は A大 学 920百 万 円 ,0大 学. K大 学 は黒字 である。 ④ A大 学 は経常事業収支 で黒字 になるが 0大 学 は赤字 で ある。一 方 K大 学 は大幅 な黒字 で. 1,058百 万円 となる。 (表 14下 欄参照 )減 価償. ある。 ⑤ A大 学 は助成前利益 で 赤字. (O大 学 も同. 却費 を除い た教育研究経費比率 は A大 学. 16.5. %,0大 学 6%と なる。 19。. ③A大 学 の管理経費比率 は K大 学 ,0大 学 に 比べ て高 い。 しか も A大 学 では増加傾 向 にあ. 様 )で あるが,K大 学 は黒字である。. る。 (表 7を 参照). ⑥ 当期収支 は A大 学 ,K大 学 ,0大 学 ともに. ④ A大 学 の運用資産余裕比率 は 4.0倍 あ り (K 大学 も4.0倍 ),O大 学 の 1.2倍 に比べ て高 い。. 黒字 である。. A大 学 は教 育事業収支が黒字 で あ る が,K大 学 ほど消費収支計算書 の内容 は良 くない。o 大学 は A大 学 に比 し,資 産処分損 が少 な く,寄 付. ⑤結論 として A大 学 は有形 固定資産 と くに建 物 ・構築物 と機器備品へ の投資が大 きくその結. 金,補 助金が多い。. ⑥減価償却費 は費用 であって も資金 として流出 す るものではないが,費 用 として収支 に関係す. 結論 と して. 表 15は 財務比率 のベ ンチマーキングである。. 果 として減価償去口 費が多 い。.

表 4  女子大 の企業 会会計 に組 み替 えた 2005年 度消費収支計 算書 (単 位百万 円 ) A大 学 L大 学 M大 学 N大 学 0大 学 P大 学 Q大 学 R大 学 教育事業収入 4,417 3,123 4,071 4,384 4,295 2,687 2,133 2,928 学生生徒等納付 金 4,350 3,072 3,942 4,147 4,190 2,602 2,071 2,771 手数料 67 129 237 105 62 157 教育事業 費用 4,463 39502 4,16

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