第3学年 数学科学習指導案
1 単元名 「相似な図形」 2 指導観 ○ 私たちの日常生活の中には、コピー機での拡大・縮小機能や写真の引き伸ばし、建物やキャラクターのミ ニチュアなどのように、「大きさは違うが形は同じ」という場面が数多く見られる。このように、相似な図形 の学習は極めて身近なことがらの学習であるといえる。したがって、図形の拡大・縮小について考察し、相 似な図形の関係について考える能力や態度を養うことは、社会生活と数学とのつながりを深める意味で重要 である。 本単元では、図形の性質を三角形の相似条件などを基にして確かめ、論理的に考察し表現する能力を伸ば し、相似な図形の性質を用いて拡大・縮小した図形について考察することができるようにすることをねらい としている。相似条件を合同条件と対比させて理解を深めたり、三角形の相似条件や既習の図形の性質を用 いて、平行線と線分の比や中点連結定理などの図形の性質を考え証明したり、相似比と面積比の関係・相似 比と体積比の関係を考察したりする過程において、直観的にとらえた図形の性質を「根拠を明らかにして筋 道を立てて考え」「自分の考えを他者に説明する」力を伸ばすことができる。既習の図形の性質を整理し、論 理的に体系付け組み立てていくとともに、他者とのコミュニケーションを通して表現力を高めることが期待 できる大変意義のある学習といえる。 ○ 本学級の生徒は、課題に対して一生懸命に取り組む生徒が多い。また、自分の考えをまわりの友達と交流 したり、教えあったりできる生徒も多く見られる。一方で、数学の学習に対し苦手意識を持ち、問題に取り 組む際、自分の考えに不安を持ち、まわりの考えに左右される生徒や、自分で考える前にまわりの人に教え てもらう生徒が見られる。4月の標準学力分析検査の観点別評価でAまたはBの生徒の割合は、数量や図形 などについての知識・理解は◯%、数学的な技能は◯%であったのに対し、数学的な見方や考え方は◯%で あった。授業でも、思考や判断を伴った意見を発表することを苦手とし、知識や計算の発言にとどまること が多い。本校の研究活動における言語活動①では、自分の考えをことばや数式で表すことが苦手な生徒が見 られる。そのため言語活動②では、班での交流はお互いに聞きあったりしているが、積極的に意見を述べる 生徒が中心となり、言語活動①で、自分の考えをつくることができなかった生徒は聞く一方となり深い理解 へつながりにくい。しかし言語活動③では、学習内容を振り返りしっかりと問題に取り組む生徒が多い。そ こで、身近な問題を多く取り入れ、課題に対し自分の考えを持った後にグループ内で協力し解決を図る小集 団活動を取り入れ、生徒たちが進んで自らの考えを発言できるようにしていきたい。 ○ 本単元の指導にあたっては、自分の考えを他者に伝えたり、自分の考えと他者の考えとを比較したりする 言語活動の場面を設定することで深い理解へとつなげ、具体的な日常の場面や数学的な問題解決の場面にお いて、相似な図形の性質を活用し問題解決を図ることができるようにしたい。そのために、まず図形の拡大・ 縮小の関係について身近なものを提示し、生徒の操作的活動を多く取り入れながら、相似な図形の性質を導 き出せるようにする。次に、相似条件とそれを使った相似の証明ができるようにする。その際、第2学年で 学習した三角形の合同条件と対比させ、三角形の相似条件への理解を深めることができるようにする。また、 相似の証明では相似条件とその根拠を明確に書くことを通して見通しを持って証明できるようにする。その 際、証明を仮定から結論にたどる思考のみでなく、結論から仮定へさかのぼる思考を取り入れることで、論 理的に表現する力を伸ばしていきたい。さらに、平行線と線分の比についての性質を学習した後、相似比と 面積比及び体積比の関係へと学習を広げていく。ここでは、平面図形の相似の意味から類推して、立体につ いての相似の意味が理解できるようにする。また、立方体、直方体、柱体、錐体、球などの基本的な立体の 体積比を考察することを通して、相似な立体の体積比は相似比の3乗に等しくなっていることが理解できる ようにする。最後に、相似な図形を利用して考える段階では、生活に関連する問題を取り扱い、相似な図形 の性質を活用して解決することで、相似な図形の学習の有用感を高めていく。3 目 標 ○ 身のまわりにある相似な図形について興味・関心を持たせ、相似の考えを利用して問題を解決したり、実 生活に応用したりしようとする態度を培う。 ○ 三角形の相似条件や平行線と線分の比の性質などを用いて、図形の性質を考察し、根拠をもとに考える力 を伸ばすことができるようにする。 ○ 相似な図形の性質を用いて線分の長さや比を求めたり、相似な図形の面積比や相似な立体の体積比を求め たりできるようにする。 ○ 相似な図形に関する用語やその意味、相似な図形の性質を理解できるようにする。 4 本 時 平成28年〇月〇日(○) 第○校時 ・・・第3学年○組教室 (14/22時間) 5 本時の指導観 前時までに生徒は、身近な図形を使って拡大・縮小の関係を調べ、相似な図形の意味や図形の性質を理解し、 相似な図形の面積比を求めることを学習してきた。本時は、相似な立体の体積比を導き出すことがねらいであ る。そのため、導入では2つのアイスクリームカップが相似であることを直観的に判断し、その体積について 目を向けることで本時の学習に対する興味・関心を高めるようにする。次に、立方体や基本的な立体の相似比 と体積比の関係について考える。その際、言語活動①として、直方体・円柱・円錐・球の1つを選び体積比を 求めさせる。さらに、自分の考えた立体のみでなくどんな立体でも相似比
1
:
a
のとき体積比 になること に気付くことができるようにする。その際、言語活動②として、班で、各自が求めた直方体・円柱・円錐・球 の体積比を比べ、意見交流を行う。さらに、相似比a :
b
のときの体積比について考え、相似な立体の体積比へ の理解を深め、体積比 となることを導き出せるようにする。その際、言語活動③として、学級全体で 意見交流を行いながら、生徒たちと一緒に体積比を導き出していきたい。 6 主 眼 ○ 基本的な相似な立体の体積比を求め、比べる活動を通して、相似な立体の体積比を導き出すことができる ようにする。 3:
1 a
3 3: b
a
7 展 開 学習活動・内容 活動を促す手立て 形態 配時 つ か む ひ ろ げ る ま と め る 1 前時の学習事項ついて復習し、本時のめあてを確 認する。 (1) 相似な図形の面積比を振り返る。 ・相似比