算数文章題解決における図的表現の役割に関する研究
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(2) は じめ に. 昔 か ら,「 算 数 が 苦 手 な 児 童 が 多 い 」,「文 章 題 は 難 し い 」 と 言 わ れ て き た 。 私 は,児. 童 に. 「わ か る 」 喜 び を 味 わ っ て ほ し い と い う 思 い か ら,算. 数 ・数 学 教 育. に つ い て 勉 強 し,「 わ か る 」 授 業 が で き る 教 師 に な り た い と 考 え,大. 学 院 に進 む. こ と を決 め た 。 算 数 ・数 学 教 育 の 中 で,私 い た 。 そ れ は,小. 学 生 の 頃,難. は 以 前 か ら文 章 題 解 決 に つ い て 特 に 興 味 を 持 っ て しい 算 数 文 章 題 を 考 え る の が 楽 し か っ た こ と を. 記 憶 し て い た か ら で あ る 。 本 当 に わ か ら な い と き は,な と 思 い,図. ん とか 解 決 して や ろ う. に か い て 考 え た も の だ っ た。. し か し 実 際 は,児. 童 に は 「図 を か け な い 」,「図 を か か な い 」,「図 が 読 め な い 」. な ど の 問 題 点 が あ る 。 算 数 ・数 学 教 育 に つ い て 学 ん で い く う ち に,文. 章 題 の難. し さ と 図 的 表 現 の こ と を 少 し ず つ 知 る よ う に な り,「 図 的 表 現 の 役 割 」 に つ い て 深 く研 究 し た い と 考 え た 。 文 章 題 解 決 に お け る 図 的 表 現 の 役 割 に つ い て 研 究 す る こ と で,自. 分 が 教 員 に な っ た 際,文. 章題 の指 導 に 図 的表 現 を有 効 に用 い る こ. と が で き る と 考 え,「 文 章 題 解 決 に お け る 図 的 表 現 の 役 割 に 関 す る 研 究 」 と い う テ ー マ で 研 究 を行 った 。. 2008年12月. 藤井. 淳.
(3) 算 数 文 章題 解 決 に お け る図 的 表 現 の 役 割 に 関す る研 究 は じめに 1. 第1章. 研 究 の 目的. 第2節. 研 究 の 目的. 8. 算 数 文 章題 にお け る児 童 の つ まず き と図 的 表 現. 1. 第1節. 0り. 本 研 究 に関す る先行研究. 第2章. 第2節. 児 童 に提 示 す る図 的 表 現 の役 割. 4 1. 「線 分 図 」 の 役 割 … 渡 邊(1995)の. 1.. 研 究. 4 1. 算 数 ・数 学 の 学 習 に お け る 図 的 表 現 … 中 原(1996)の. QU. 第1節. 研 究. (2)数. 量 関係 の よみ と りと図 的表 現 の使 用 と の 関連. 7 1. 量 関係 の よみ と りと図 的表 現 の使 用. 4 1. (1)数. 2 2. (3)「. 中 間 図 」 の 役 割 … 菊 池(1996)の. 3 2. 2.「. 線 分 図 」 の役 割 研 究. 3 2. (2)「. 情 景 図 」 と. 「中 間 図 」 の 効 果. (3>「. 情 景 図 」 と. 「中 間 図 」 の 役 割. 3.表. 7 2. 中 間 図 」 6 2. (1)「. 現 レ ベ ル の 違 い に よ る 図 的 表 現 の 役 割 … 山 口(2005)の. (1)図. 的 表 現 の 表 現 レ ベ ル28. (2)表. 現 レ ベ ル に よ る 正 答 率 の 変 化30. (3)表. 現 レ ベ ル の 違 い に よ る 図 的 表 現 の 役 割37. 第3節. 研 究___28. 文 章 題 解 決 の 際 に 児 童 が か く 図 の 役 割38. 1.図. を か く 指 導 の 効 果 …VanEssen,G.&Hamaker,C.(1990)の. (1)図. を か く指 導38. (2)図. を か く指 導 の 効果44. (3)図. を か く指 導 の役 割45. 2.児. 童 が か く 図 の 類 型 … 花 形(1990)の. 研 究46. (1)児. 童 が か く 図 の タ イ プ46. (2)児. 童 が か く 図 の タ イ プ と か く 過 程49. (3)児. 童 が か く 図 の 類 型49. 3.児. 童 が か く 図 の 役 割 … 松 田(2003)の. 研 究50. 研 究...38.
(4) 算 数 文 章 題 解 決 にお け る図 的 表 現 の役 割 と問題 点. (2)統. 合 過 程 に お け る役 割. 題 の 解 決 過 程 に お け る役 割. 9 5. 2.問. 8 5. 換 過 程 に お け る役 割. 7 5. (1)変. 7 5. 問 題 の 理 解 過 程 に お け る役 割. 1.. 6 5. 図 的 表 現 の役 割. 第1節. 6 5. 第3章. 9 5. ラ ン 化 過 程 に お け る役 割. (2)実. 行 過 程 にお け る役 割. 図 的 表 現 に 関 わ る問題 点 童 に 提 示 す る 図 的表 現 に 関 わ る 閤題 点. (2)図. 的 表 現 と児 童 の つ まず き の 場 所 に 関 わ る 問 題 点. 的 表 現 を児 童 が か く こ とに 関 わ る 問題 点. 的 表 現 を か け る よ うに な っ て い る か. (3)適. 切 な 図 的 表 現 を 選 べ よ うに な っ て い る か. 児 童 が 図 的 表 現 を活 用 で き る た め の 算 数 文 章 趨 指 導 児 童 に 図 的 表 現 の 「よ さ」 を感 じ させ るた め の 文 章 題 を か く こ とが 文 章 題 解 決 に な る 問 題 起 こ り得 る 場 合 」 の 問 題. 8 6. (1)「. 8 6. 1.図. 7 6. 第1節. 7 6. 第4章. 5 6. (2)図. 4 6. 童 が す す ん で 図 的表 現 をか く よ うに な っ て い る か. 4 6. (1)児. 4 6. 2.図. 3 6. 的 表 現 の表 現 レベ ル に 関 わ る 問題 点. 2 6. (1)図. 2 6. 1.児. 2 6. 第2節. 0 6. (1)プ. 1 7. (2)ト. を か く こ と で 誤 りに 気 づ く こ と が で き る 問 題. 木算. (3)通. 過算. 的 表 現 の活 用 の 指 導. 0 9. 引 用 ・参 考 文 献. 7 8. お わ りに. 3 8. 2.図. 「テ ー プ 図 」 の 指 導. 6 7. 1.. 図 的 表 現 の か き方 と活 用 の 指 導. 6 7. 第2節. 5 7. (2)植. 4 7. 数 や 順 番 を考 え る 問題. 2 7. (1)個. 2 7. 2.図. ー ナ メ ン トの 問 題.
(5) 第1章. 研 究 の 目的. 第1節. 算 数 文 章 題 に お け る児 童 の つ ま ず き と. 図 的表 現 2006年9月2日. 付 の 読 売 新 聞 に,総. 合 初 等 教 育 研 究 所 が 発 表 し た 「『計 算 の 力 』. の 習 得 に 関 す る 調 査 」 の 結 果 に つ い て,「 小 中 学 生. 計 算 「文 章 題 」 は 苦 手. 計. 算 は 出 来 て も 、 文 章 題 か ら 計 算 式 を 導 き 出 す 力 は 低 い … 。」 と い う 記 事 が 掲 載 され て い た 。 総 合 初 等 教 育 研 究 所 は,平 つ い て,小. 学 生,中. て い る。 次 の. 成18年. に 計 算 技 能 及 び 計算 を支 え る力 の 実 態 に. 学 生を対象 に. 「 『計 算 の 力 』 の 習 得 に 関 す る 調 査 」 を 行 っ. 【表.1-1】,【. 表.1-2】. に,そ. れ ぞ れ 小 学 校6年. 生 の計算. 問題 と文 章 題 の 問題 と正 答 率 を示 す 。. 【表.1-1】. ●第6学 年の学習内容. ④. Na. ⑤ ⋮⑥ ⑦ ﹁釧﹂ ⑨. 製α. 問. ⑳. 牙 ÷ ・i86。9. 暑+甚ss.6. ⑫. 12÷号. 告 一 暑86.885・6. ⑬. 暑 一 号86.88嚢.7. 司. 問 題. 今 園(%)前. 回(%). 雄89・788・9. 漕. ⑩. 霧 一÷ 器 告・暑94.2把. 1. 今 回(%)前. .4{. 56i. 撃÷書 尾. ÷含 幅. 回(%). 謝8α7. 豆 ÷ 量89. ⑮i音 ⑯. 題. 陣. ・51. i95. 。1. 吊π. 号+号 ・2. 5L8 甲.
(6) 【表.1-21. ■ 計算 を支 え る力 を見 る問 題. 【表.1-1】. の. 「第6学. 年 の 学 習 内 容 」 のNo.⑬. 同 士 の 割 算 の 問 題 で あ る 。 【表.1-2】 つ の 文 章 題 は,(・)が. (No②. が 式,No⑳. 数. の 「計 算 を 支 え る 力 を 見 る 問 題 」 の2. 暑 ÷ 曇 一 曇(N・. が 答)と. ∼ ⑮ の 計 算 問 題 は,分. ・ ⑲ が 式,N・. な る 問 題 で あ り,い. で あ る 。 そ れ ぞ れ の 正 答 率 を 見 て み る と,計. ⑳ が 答),(2)が. 暑÷書書. ず れ も分 数 同 士 の 割 算 の 問題. 算 問 題 と文 章 題 で は 明 ら か な 差 が. あ る こ と が わ か る 。 こ の よ う な 結 果 が 出 た 理 由 と し て,児 文 章 題 を 苦 手 と し て い る こ と が 考 え ら れ る 。 で は,児. 童 は計 算 問題 よ りも. 童 に と って 文 章 題 が難 し. い 理 由 は何 で あ ろ うか。 計 算 問 題 と 文 章 題 の 違 い に つ い て 考 え て み る と,計 文 章 題 解 決 に は,「 文 章 か ら 数 量 関 係 を 読 み 取 り,立 で あ る 。 そ の た め,同. 算 問 題 の 解 決 と 違 っ て, 式 す る 」 と い う過 程 が 必 要. じ よ う な 立 式 に な る 問 題 で あ る と し て も,文. 問 題 よ り も 複 雑 で あ る と い え る 。 こ れ に 関 し て,花 文 章 題 を 解 け な い の は,普. 形(1990)は,「. 章題 は計 算. 子 ど もた ち が. 段 日 常 的 に 経 験 し て い る で あ ろ う 文 章 題 の 情 景 が,. 文 章 を 読 む こ と に よ っ て 把 握 で き な い か ら で あ る と 考 え ら れ る 。」と 述 べ て い る 。 「文 章 か ら 数 量 関 係 を 読 み 取 り,立 じ,っ. 式 す る 」 過 程 に お い て,児. 童 は 難 し い と感. ま ず き が 生 ま れ る と考 え られ る。. で は,児. 童 が 文 章 題 に 取 り組 む 際,ど. ポ リ ア(1954)は,『. の よ うな 方 略 が 有 効 な の で あ ろ うか 。. い か に し て 問 題 を と く か 』に お い て,「 問 題 を 理 解 す る こ と 」,. 「計 画 を た て る こ と 」,「 計 画 を 実 行 す る こ と 」,「 ふ り 返 っ て み る こ と 」 と い う 問 題 解 決 に 必 要 な4っ. の 過 程 に つ い て 述 べ て い る が,そ. る こ と 」 に つ い て,次. の記 述 が あ る。. の 中の. 「問 題 を 理 解 す 、. 2.
(7) 《学 生 は,問. 題 の 重 要 な 部 分 に つ い て 注 意 深 く 繰 り 返 し,い. ろ い ろ な 角 度 か ら これ を 検 討 し な け れ ば な ら な い 。 問 題 に 関 連 し た 図 あ れ ば,そ. れ を 描 い て 未 知 の も の と与 え ら れ た. も の と を 記 入 す べ き で あ る 。》 (ポ. リ ア,1954,p.10). 文 章 題 解 決 に お け る 図 的 表 現 の 有 効 性 を 示 す 調 査 と し て,高 究 を あ げ る こ と が で き る 。 中 学 校2年 で 問 題 を 提 示 さ れ る グ ル ー プ と,図 調 査 を 行 っ て い る 。 以 下 に,問. 生 に 対 し て,同. 橋 ら(2008)の. 研. じ文 章 題 を 用 い て 図 有 り. な し で 問 題 を 提 示 され る グ ル ー プ に 分 け た. 題 と結 果 を示 す 。. 【図.1-1】. 3. (高 橋. ら,2008,p,101).
(8) \. 【表.1-3】. 高 レベ ル. 中 レベ ル. 低 レベ ル. 全体. 構造図. 情景 図. 図な し. 全体. 67.9. 60.8. 77.0. 69.0. (38/56). (31151). (47!61). (116!168). 41.5. 38.0. 14.8. 32.0. (27/65). (27/71). (9!61). (63!197). 10.8. 0.0. 13.5. 8.6. (4/37). (0/35). (5/37). (9/109). 43.7. 36.9. 38.4. 39.7. (691158). (581157). (61/159). (1881474). (単 位 は%,(. )の. 中 の 数 は(正. 答 者 数/生. 徒 数)を. 示 し て い る 。). (高 橋 ら,2008,p.102). 【表.1-3】. の 中 レ ベ ル に つ い て 見 て み る と,2つ. 図 が 提 示 さ れ て い る グ ル ー プ に は 大 き な 差 が な い(正 が,図. な し の グ ル ー プ の 正 答 率 は,図. あ る(正 ま た,文. の 図 の うち ど ち らか の 答 率 は41.5%と38.0%). が 提 示 さ れ た グ ル ー プ と比 べ 半 分 以 下 で. 答 率 は14.8%)。 章 題 の 理 解 に 関 す る 研 究 と し て,吉. 川 ら(1988)は,小. 学 校2年. 生 の. 児 童 が どの よ うに 問題 場 面 を と らえ るか につ い て調 査 を行 っ て い る。 未 習 で あ る 問 題 を 用 い て,「 い か に し て 自 分 の 考 え(問 か 」 と た ず ね た 。 次 の 【表.1-4】. に,2年. 示す。. 4. 題 解 決 の 方 法)を. 他 人 に説 明す る. 生の問題場 面把握調査 の結果 を.
(9) 【表.1-4】. 問題. く り が い くっ か あ りま し た 。. バ ス が て い り ゅ う じ ょ うに っ き ま した 。. 1こ た べ た ら,9こ. お き ゃ く が8人. は じ め に は,い く っ あ っ た で し ょ う か 。. 正 答 者(人) 式 ド ッ トに お き か え. の こ り ま した 。. 誤 答 者(人). お り て12人. の り ま した 。. お き ゃ くは 何 人 ふ え ま した か。. 正 答 者(人). 誤 答 者(人). 1. 5. 3. 4. 3. 0. 3. 1. 要 素 のみ を 19. 2. 14. 1. 取 り出 した絵. 情 景 の絵. 言葉. 1. 要 素 中 心 の 絵14. 3. 情 景 の 絵4. 5 1. (吉 川,1988,p.38). 児 童 の 多 く は 絵 を か く こ と で,未. 習 で あ る 問 題 を 自 力 解 決 し て い る 。 次 に,. 児 童 の か い た 絵 の 例 を示 す 。. 5.
(10) 弓`」 彫冨'. 糞∂ク痢 く. 【図. 【図. 【図.1-2】,【. 耀. 炉 '. 鰍脚 鞍 撚. 忠. 図.. 1-3】. 1-2】. (吉 川,1988,p.38). 1-3】. の よ う に,児. あ る 。. (吉 川,1988,p.40). 童 が か く 図 に は,様. 々 な種 類 が. 6.
(11) 吉 川 ら(1988)は,【. 1-4】. 表.. の 右 の 問 題 に 関 し て,以. 下 の よ うに 述 べ て い. る。. (下 線 は筆 者 に よ る) 2年. 生 で,バ. ス の 乗 客 の 増 減 を 尋 ね る 閤 題 は,1年. 生3月. 文 章 題 調 査 で 答 を 求 め る た め の 立 式 を 尋 ね た と き(正 も(そ. の 後 学 習 を し て い な い の だ が),絵. 回 の 調 査(正. 答 率77%)の. に 実 施 した. 答 率65%)よ. り. や 図 で 答 え て も よ い と した 今. ほ う が 結 果 が 良 い 。 こ れ は,問. 題 を と らえ. る と き の 手 だ て に 関 係 す る と思 わ れ る。. (吉 川,1988,p.156). 以 上 の こ と か ら,図 と 考 え る 。 し か し,ひ の や,「 線 分 図 」 や. 的 表 現 を利 用 す る こ とが 文 章 題 解 決 にお い て 有 効 で あ る と く ち に 図 的 表 現 と い っ て も,絵. 「数 直 線 」 が あ る よ う に,様. に 載 っ て い る も の や,教. 々 な 種 類 が あ る 。 ま た,教. 師 が 黒 板 に か く も の の よ う に,教. 的 表 現 が あ る の に 対 し,学. や イ ラ ス トの よ う な も 科書. 授 す る側 が 与 え る 図. 習 者 で あ る 児 童 が 文 章 題 を 解 決 す る と き に か く絵 や. 図 と い う 図 的 表 現 も あ る 。 ま ず,様. 々 な図 的 表 現 の分 類 と役 割 を整 理 す る必 要. が あ る と考 え る 。. 7.
(12) 第2節. 1節. 研 究 の 目的. よ り、 以 下 の こ とが わ か っ た。. ・計 算 問 題 は と け る が ,文. 章 題 は 苦 手 とす る児 童 が 多 い 。. ・文 章 題 の 解 決 に は ,文. 章 を 読 ん で,立. ・文 章 題 の 解 決 に は ,図. 的 表 現 が 有 効 で あ る。. ・児 童 が か く 図 に は ,様. 々 な もの が あ る。. ・図 的 表 現 に は ,様. 式 す る と い う過 程 が あ る 。. 々 な もの が あ る。. そ こ で 、 本 研 究 で は,以. 下 の こ と を研 究 の 目 的 とす る。. ① 算 数 文 章 題 解 決 にお け る図 的 表 現 の果 たす 役 割 を 明 らか にす る。 ② 児 童 が 算 数 文 章 題 の解 決 に 図的 表 現 を活 用 で き る よ うに な る た め の 指 導 法 を 提 案 す る。. ① に つ い て は,先. 行 研 究 を も とに,算. れ る 図 的 表 現 の例 を あ げ,そ. 数 文 章 題 の解 決 過 程 に役 に 立 っ と思 わ. れ らが もつ 特 徴 を考 察 す る こ とで,算. 数文章題解. 決 にお け る 図 的 表 現 の果 た す 役 割 につ い て 明 らか にす る。 ② につ い て は,算 文 章 題 解 決 に お け る図 的 表 現 の 問題 点 を解 消 す る た め に は,ど が 有 効 か,教. の よ うな指 導 法. 科 書 な どの 指 導 法 を参 考 に しな が ら考 察 して い く。. 8. 数.
(13) 第2章. 第1節. 本 研 究 に 関 す る先 行 研 究. 算 数 ・数 学 の 学 習 に お け る 図 的 表 現 … 中 原(1995)の. 中 原(1995)は,算. 研 究. 数 ・数 学 の 学 習 に お い て 用 い ら れ る 図 的 表 現 を,次. の よ. うに 分 類 して い る 。. 景 図. 現 実 的 情 景,状. 12.場. 面 図. 算 数 ・数 学 的 場 面 を 表 す 図. 13.手 続 き 図 ・ ・. 況 を表す 図 菌、. 11.情. …操 作 や 計 算 な どの 手続 き を表 す 図. 14構. 造図. 場 面 や 問 題 な どの構 造 を表 す 図. 15概. 念図. 算 数 ・数 学 の 概 念 を 表 す 図. 16.法 則 ・関 係 図 … 算 数 ・数 学 の 法 則,関. 係 を 表 す 図r-. 17.グ ラ フ 図 … … … 各 種 の グ ラ フ を 表 す 図 18.図 形 図. 各 種 の 図 形 を表 す 図 (中 原,1995,p.232). 以 下 に,そ. れ ぞ れ の 図 的 表 現 に つ い て,次. に示す. 【図.2-1】. の 例 を用 い. て 説 明す る。 「情 景 図 」 は,金. 魚 す く い を して い る 情 景 を 表 し て い る。. 「場 面 図 」 は,3匹. の 金 魚 と2匹. 「手 続 き 図 」 は ,お. は じき を用 いた 加 法 の操 作 の手 続 き を表 して い る。. 「構 造 図 」は,問. 題 に 示 さ れ て い る 数 量 関 係 を ,テ ー プ 図 を 用 い て 表 し て い る 。. 「概 念 図 」 は,分. 数 の 量 概 念 を 表 し て い る。. 「法 則 ・関 係 図 」 は,分 「グ ラ フ 図 」 は,時 「図 形 図 」 は,角. の金 魚 を あ わ せ る場 面 を表 して い る。. 配 法 則 を,面. 積 図 を用 い て表 して い る。. 間 と 雨 量 の 記 録 を,折. れ 線 グ ラ フ を 用 い て表 む て い る。. 度 を 求 め る 問 題 で あ り,三 9. 角 形 を表 して い る。.
(14) 一. (情 景 図). (場 面 図). は じめ の 長 さ. 囲. '一. o。 赦 蚤 ・◎ 。. パ 回. つ か っ た長 さ. (手 続 き 図). の こ りの 長 さ. (構 造 図) -. ⊥2. '『 一・…. ∼)…..層,..'..c,冒. ,' 馬 し,「. ﹄¶ . ` る( 7. α占. α 了∫. 1. 、 幽. (概 念 図). (法 則 ・関 係 図). (図 形 図). (グ ラ フ 図). 【図.2-1】. 10.
(15) そ し て 中 原 は,図. 的 表 現 の 果 た す 役 割 と し て,次. A.現. 実 的 状 況 と学 習 内 容 との 関 連 を 図 る. B.問. 題 解 決 の 手 が か り,方. C.学. 習 内 容 を効 果 的 に示 す. の3つ. を あ げ て い る。. ・・情 景 図 ,場 ・手 続 き 図. 法 を示 す. ・概 念 図. ,法. 面 図 ,構 則. 造 図 ・関 係 図. (中 原,1995,pp.246・247). 以 下 に,そ. れ ぞれ の 例 を示 して説 明 す る。. A.現 実 的 状 況 と 学 習 内 容 と の 関 連 を 図 る. 【図.2-2】(大. 【図.2-2】. 阪 書i籍[1年],2007,p.34). は,「 場 面 図 」 で あ る 。 「あ わ せ る と な ん び き に な り ま す か 。」. と い う の が 問 題 文 だ が,数 立 し な い 。 す な わ ち,こ. に つ い て の記 述 が な い た め 図 が な い と問 題 と して 成 の 図 は,問. 題 文 の 一 部 に も な っ て い る 。 【図.2-2】. の 上 の 図 は,「 あ わ せ る 」 と は ど う い う こ と か を,「 金 魚 を 一 緒 に す る 」 と い う 具 体 的 な 場 面 と 結 び っ け て 示 す こ と で,児. 11. 童 の 理 解 を助 け て い る の で あ る。.
(16) B.問 題 解 決 の 手 が か り,方. 法 を示 す. 【図.2-3】(大. 【図.2-3】. の ア の 図 は,問. 阪 書i籍[4年. 生 上],2007,p.38). 題 場 面 を 理 解 す る の に は 有 効 で あ る が,問. の 数 量 関 係 を つ か む 助 け と な る 図 で は な い 。 ウ の 図 は,問. 題. 題 の ヒ ン トや 吹 き 出. し で あ り,こ れ は イ の 図 の 説 明 で あ る 。イ の 図 は,「 ト ラ ッ ク の 長 さ は16mで, 乗 用 車 の 長 さ は4mで. す 。」 と い う数 量 関 係 と,「. ト ラ ッ ク の 長 さ は,乗. 用車 の. 長 さ の 何 倍 で す か 。」 と い う倍 関 係 と を 結 び つ け て い る 。す な わ ち,乗 用 車 の 「4 m」. を. 「1」. と 考 え,ト ラ ッ ク の. 「16m」. が か りとな って い る の で あ る。. 12. を乗 用 車 の. 「□(倍)」. と考 え る 手.
(17) C.学 習 内 容 を効 果 的 に 示 す. 1和 の 平 方 ,差 の平 方 (必 … 綬が. は,公. 式1を. 使 っ て,次. の よ う に 展 開 で き る。 〆 ,、r. (τ+a)2罵(x+α)(灘+の. 〆 ド. 一一一一躍 一一一㍉ 、. 〆 臥. 〆. 薫 rX'2+(α+a)x+a×a. 、 看. 謬. 躍2. σ」 じ. 認即. β2. 1. ==. .x2十2cz.x'十. α窪 、1㌧【「 ㌃、へ. ,. /. β㌦ 、 、. ま た,同. 様 に,(x'-a)2も. 次 の よ う に展 開 で き る。. (x-a)2=(x-a)(謬. 一 α). 一;lr2+{(一 =x・2・. の+←a)}灘+C一. の × ←a). 一 ・2ax十82. 公 式2(x+a)2・x2+2ax十. α2. 公 式3(x--a)2・=x2-2αx+a2. 【図.2-4】(東. 【図.2-4】. の 図 は,文. の 問 題 で は,(x+a)2=x2+a2と う に 表 す こ と で,(x+a)2=x2+a2と 「2ax」. 京 書 籍[中. 字 式(x+a)2の. 学3年],2007,pp.34-35). 展 開 を 示 した. 「面 積 図 」 で あ る 。 こ. い う 誤 り が よ く 見 ら れ る 。 【図.2-4】 い う 誤 り を す る 生 徒 は,自. の 図 の よ 分 の 考 え か ら,. と い う部 分 が 抜 け 落 ち て い た こ と に 一 目 で 気 づ く こ とが で き る 。. よ う に,「. 、. 1. 面 積 図 」 を 用 い る こ と で,文. こ の. 字 式 の 展 開 と い う学 習 内 容 を わ か りや す. く表 現 す る こ とが で き る 。. 13.
(18) 第2節 1.「. 児 童 に提 示 す る 図 的 表 現 の役 割. 線 分 図 」 の 役 割 … 渡 邊(1995)の. (1)数. 研 究. 量 関 係 の よみ と り と 図 的 表 現 の 使 用. ①調 査 の概要. 渡 邊(1995)は,児 に 理 解 し,問. 童 が 図 的 表 現(「 帯 図 」,「 線 分 図 」,「 数 直 線 」)を. 題 解 決 の 場 で ど の よ う に 使 用 す る の か を 調 べ る た め に,4年. 対 象 と し た 調 査 を 行 っ て い る 。調 査 で 用 い ら れ た3つ 問 題B・. 問 題C)か. ら,文. の タ イ プ の 問 題(問. 生 を 題A・. 章 題 の 数 量 関 係 を 図 に か く能 力 と 文 章 題 の 数 量 関 係. を よ み と る 能 力 を 分 析 し,2つ. の 能 力 の 間 に 関 連 が あ る か ど うか を 調 べ て い る 。. ま ず 文 章 題 の 数 量 関 係 を 図 に か く 能 力 を 調 べ る 問 題Aを 直 線 」 を 理 解 し て い る か を 調 べ る 問 題B,文 調 べ る 問 題Cを. どの よ う. 順 に 行 っ た 。 以 下 に,各. 行 い,回. 収 後 に,「 数. 章 題 の 数 量 関 係 を よ み と る能 力 を 問 題 タイ プ の 目的 とそ の 関 係 を示 す 。. (渡 邊,1995,p.37). 14.
(19) ② 調査 問題. 問 題Aの. 目 的 は,児. き る の か,ま. た,ど. 童 は,文. 章 題 内 の数 量 関係 を何 らか の 図 に表 す こ とが で. の よ うな図 をか くの か を調 べ る こ とで あ る。 文 章 題 の数 量. 関 係 を 図 に か か せ る 問 題1問. が 用 い られ た 。 以 下 に 問 題 の 例 を 示 す 。. (渡 邊,1995,P.80). 問 題Bは,「. 数 直 線 」 に 関 す る 問 題 で,児. れ た 。 「数 直 線 」 を 見 て,□ 小 数 ・分 数 の 問 題 が 各1問 直 線 上 に 表 す こ と)が. 童 が 犯 す 誤 りを調 べ る た め に行 わ. に 数 を 入 れ る 問 題8問. で あ る 。 整 数 の 問 題6問. ず つ 出 題 さ れ た 。 問 題Bの. と,. 目 的 は,「 数 直 線 」(数 を. わ か って い るか を確 認 す る こ とで あ る。 以 下 に 問 題 の 例. を示 す 。. (渡 邊,1995,P.81). 【図.2-5】 15.
(20) 問 題Cは,文. 章題 の 数 量 関係 を表 す. 「 線 分 図 」 に 数 値 を 書 き 込 む 問 題 で,児. 童 が 犯 す 誤 りを調 べ るた め に行 われ た。 文 章 題 か ら数 量 関係 を よみ と る こ とが で き れ ば,「 線 分 図 」 に 数 を 書 き 込 め る は ず で あ る,と. い う考 え で5問. た 。 以 下 に 問題 の例 を示 す 。. 【図.2-6】. 16. (渡 邊,1995,p.85). が行 わ れ.
(21) (2)数. 量 関 係 の よ み と り と図 的 表 現 の 使 用 との 関 連. ① 問題Aの 分 析. 渡 邊 は,Lopez-Real,Eら(1993)の. 研 究 を も と に,問. 文 章 題 解 決 に 有 効 な 図 と そ Lopez-Real,Eら. は,児. 題Aで. う で な い 図 と に 分 け,分. 童 が 問 題 解 決 で か い た 図 の う ち,以. っ て い る 図 をSuccessfulDiagramと. 児 童 が か い た 図 を, 析 を 行 っ て い る 。 下 の2つ. の特 徴 を持. 呼 ん で い る。. ・数 量 的 な 情 報 が 図 の 中 に 示 さ れ て い る ・数 量 的 な 情 報 の 関 係 が 目 に 見 え る 形 で 表 現 さ れ て い る. こ の2つ. の 特 徴 を 満 た さ な い 図 は,UnsuccessfulDiagramと. に,SuccessfulDiagramとUnsuccessfulDiagramの. 問題. バ ス に,お か. の って. 典 型. き ゃ く が27人,の き た の で,お. した。 あ とか ら. の って. って き ゃ くは きたの は. (Success血1丘Diagram). を 示 す 。. い ま した 。 あ とか ら ぜ ん ぶ で34人. に. 何 人 で し ょ うか 。. (UnsuccessfUIDiagram). 1{bttた の考斌 鋤. `あ な たの考 え た騒 》. 葦鷲 管 えりLが. さ れ る。 以 下. 購. ヒ再 に な・ち. (渡. 邊,1995,pp.40). ●㍗5.. 【図.2-7】. 17. 何 人 な りま.
(22) 渡 邊 は,児. 童 が か く 図 の 種 類 と,図. で 児 童 が か い た 図 を,中. 原(1995)の. の 図 の 中 にSuccessfulDiagramが 児 童 が か い た 図 は,多 「情 景 図 」(約13%)と Diagramの. 図 的 表 現 の 分 類 を も と に 分 類 し,そ. い順 に. 「 揚 面 図 」(約34%),「. 手 続 き 図 」(約29%),. あ り,「 構 造 図 」 の よ う な 抽 象 性 量 関 係 を 適 切 に 表 現 で き て い な い 。 以 下 に,. 児 童 が か い た 図 を 分 類 した 結 果 を 示 す 。. 【表.2-1】. 構 造 図. 数(%). SuccessfulDiagramの. 場 面図. 38(33.9). 26<68.4>. 手続 き図. 32(28.6). 14<43.8>. 情 景図. 14(12.5). 0<0.0>. 10(8.9). 8<80.0>. 帯図 線分 図. 5(4.5). 4<80.0>. 式 のみ. 4(3.6). 0<0.0>. 数 直線. 3(2.7). 3<100.0>. グ ラフ図. 2(1.8). 1<50.0>. 文 のみ. 2(1.8). 0<0.0>. 白紙. 2(1.8). 0<0.0>. 計. 112(100). 56<50.0>. ()は112人. に 対 す る 割 合(100%),〈. SuccessfulDiagramの. れぞれ. な っ て お り,抽 象 性 の 低 い 図 が 多 い 。 各 図 のSuccessful. 割 合 は,約68%,約44%,0%で. 図の種類. 題A. ど の 程 度 含 ま れ て い る か を 調 べ て い る。. の 高 い 図 を か い た 児 童 と 比 べ,数 問 題Aで. が 適 切 か ど う か を 調 べ る た め に,問. 〉は 各 図 の 数 に 対 す る. 割 合(100%)(渡. 18. 邊,1995,pp.41). 数. 〈%〉.
(23) 渡 邊 は,問. 題Aの. 調 査 の 分 析 か ら,以. ・児 童 の か く 図 は ,現 ・児 童 は ,帯. 下 の4点. を 指 摘 して い る。. 実 的状 況 の 代 理 的表 現 が多 い。. 図 や 線 分 図 を 学 習 し て い る に も 関 わ ら ず,そ. れ を. あ ま り利 用 し な い 。 ・児 童 は. ,数. 直線 を数 量 関係 を表 す 図 と して利 用 で き る。. ・現 実 的 状 況 の 代 理 的 表 現 を 用 い る 児 童 の う ち か な り の 者 は , 数 量 関 係 を 正 し く 表 し た 図(SuccessfulDiagram)を. か く こ. とが で き な い。 (渡 邊,1995,pp.45・46). こ こ で,「 現 実 的 状 況 の 代 理 的 表 現 」 と は,「 情 景 図 」 と 「場 面 図 」 の よ う に, 抽 象 性 が 低 く,問. 題 状 況 を そ の ま ま絵 にか い た よ うな 図的 表 現 の こ とで あ る。. 現 実 的 状 況 の 代 理 的 表 現 を 用 い る 児 童 が 多 い 理 由 と し て,渡. 邊 は,「 児 童 は,対. 象 を 抽 象 化 し た り,記 号 化 し た り し て 表 現 す る こ と が 苦 手 で あ る 。」 こ と を 指 摘 して い る。. 19.
(24) ② 問 題B・. 問 題Bの. 問 題Cの. 分析. 結 果 か ら,全8問. 平 均 約91%が. の う ち 分 数 の 問 題(⑧)を. 除 く7問. 正 答 で あ っ た 。 ⑧ の 正 答 率 は 約61%に. の 難 し さ が 際 だ つ 結 果 と な っ た も の の,大 が で き た と 言 え る 。 以 下 に,各. に 関 し て は,. す ぎ な い こ と か ら,分. 数. 半 の児 童 が 数 直 線 で 数 量 を 表 す こ と. 問題 の 正 答 率 を示 す。. 【表.2-2】. 正 答 率(%). ①. ②. ③. ④. ⑤. ⑥. ⑦. ⑧. 99.1. 95.5. 92.0. 96.4. 84.8. 83.9. 92.9. 60.7. (渡 邊,1995,PP.42-43,PP.74-75). 渡 邊 は,文 C)と 1点. 章 題 の 数 量 関 係 を 図 に か く 能 力(問. 題A)と. よ み と る 能 力(問. の 関 連 を 調 べ る た め の 分 析 を し て い る 。 以 下 の 表 は,問 と し て,成. 績 ご と に,SuccessfulDiagramを. て い る 。 問 題Cで. 題Cの5問. を各. か い た 人 数 とそ の 割 合 を示 し. 得 点 の 高 い 児 童 ほ どS.D(SuccessfulDiagram)の. 高 い 傾 向 に あ り,得. 点 が 低 く な る に つ れ,S.Dの. 割合 も. 割 合 も低 くな っ て い る。. 【表.2-3】. 問題Cの. 成績. 人 数(人) S.Dの S。D率(%). 人 数(人). 5点. 4点. 3点. 2点. 1点. 0点. 64. 23. 14. 5. 4. 2. 36. 12. 5. 2. 1. 0. 56.3. 52.2. 35.7. 40.0. 25.0 (渡 邊,1995,p.55). 20. 題. 0.0.
(25) ま た,以. 下 の 表 で は,問. 調 べ て い る 。 問 題Cで. 題Cの. 成 績 ご と に,問. 題Aで. どん な 図 を か い た か を. 得 点 の 高 い 児 童 が か く 図 は,「 場 面 図 」,「手 続 き 図 」,「帯. 図 」 と い う 順 で あ る が,問. 題Cで. 得 点 の 低 い 児 童 が か く 図 は,特. に. 「情 景 図 」. が 多 い傾 向 に あ る。. 【表.2-4】. 5点. 4点. 3点. 2点. 1点. 0点. 情景 図(%). 6.3. 8.6. 35.8. 60.0. 0. 0. 場 面 図(%). 37.4. 392. 21.4. 手 続 き図(%). 29.7. 34.8. 14.3. 40.0. 帯 図(%). 12.5. 4.3. 7.1. 0. 0. 0. 線 分 図(%). 4.7. 8.7. 0. 0. 0. 0. 数直線(%). 1.6. 0. 14.3. 0. 0. 0. そ の他(%). 7.8. 4.3. 7.1. 0. 100.0. 100.0. 100.0. 問 題Cの. 計(%). 成績. 0. 100.0. 50.0. 0. 25.0. 0. 25.0. 100.0. 100.0. 100.0. (渡 邊,1995,P.56). 21.
(26) (3)「. 線 分 図 」 の役 割. 渡 邊 は,調. 査 結 果 の 分 析 よ り,以. ・ 問 題Cの. 下 の2点. 成 績 の 低 い 児 童 は ,問 題Aの. を指 摘 して い る。. 図 に お い て,SuccessfulDiagram. を か く率 が 低 い。 ・ 問 題Cの 線 分 図,数 問 題Aの. 成 績 の 高 い 児 童 は ,問 直 線)を. 題Aに. か く 率 が 高 く,逆. お い て 抽 象 性 の 高 い 図(帯 に,問. 図 に お い て 抽 象 性 の 低 い 図(情. 題Cの. 景 図,場. 図,. 成 績 の 低 い 児 童 は,. 面 図)を. か く率 が 高 い 。. (渡 邊,1995,pp.57-58.). 分 析 の ま と め と し て,以. 下 の よ うな仮 説 を立 て て い る。. 文 章 題 の 数 量 関係 が よみ とれ な けれ ば,児. 童 は 問 題 解 決 に有 効 な 図 を か く. こ とが で き な い の で は ない か と思 われ る。 (渡 邊,1995,P.58). 渡 邊 の 調 査 か ら,数. 量 関 係 の よ み と り と 図 的 表 現 の 使 用 と の 関 連 に つ い て,. 以 下 の よ うに ま とめ る こ とが で き る。. 文 章 題 の数 量 関係 を よみ とる能 力 の 高 い 児 童 は, ① 文 章 題 の 数 量 関係 を,抽. 象 性 の高 い 図 的 表 現 に表 す こ とが で き る。. ② 文 章 題 解 決 の 際 に有 効 な 図 的表 現 をか く こ とが で き る。. 文 章 題 の 数 量 関係 を よみ とる能 力 の低 い 児 童 は, ③ 文 章 題 の 数 量 関係 を,抽. 象 性 の 高 い 図 的 表 現 に表 す こ とに 困 難 を感 じ る。. ④ 文 章 題 解 決 の 際 に有 効 な 図 的表 現 をか く こ とが で き な い。. 22.
(27) 2.「. (1)「. 中 間 図 」 の 役 割 … 菊 池(1996)の. 研 究. 中 間 図 」. 菊 池(1996)は,児. 童 が か く 図 に は,「 情 景 図 」 よ り は 抽 象 的 で あ る が,「 線 分. 図 」 よ り は 具 体 的 な 図 が あ る と して い る。 こ の よ うな. 「情 景 図 」 と 「線 分 図 」. の 間 に 位 置 す る 図 を 「中 間 図 」 と 呼 ん で い る 。 以 下 に,菊. 池 の示す. 「図 的 表 現. の 位 置 づ け 」 と,「 中 間 図 」 の 例 を 示 す 。. 闘. 数. 短. 惰. 中. 線. 掌. の. 景. 聞. 分. 的-. 場. 図. 面. 図. 構. 面. 造. く 図的尋槻 の位置 づけ》 【図.2-8】. 問 題1.っ. る を お る の で,き. (菊 池,1996,p.54). よ し さ ん と あ き 子 さ ん は,60ま. で 分 け ま す 。 あ き 子 さ ん の ほ う が12ま. い 多 く な る よ うに し ま す 。. そ れ ぞ れ の 色 紙 の 数 は 何 ま い に な りま す か 。. 【図.2-9】 23. い の 色 紙 を2人. (菊 池,1996,p.55).
(28) ①調 査 の概要. 問 題 解 決 過 程 に お け る 「情 景 図 」,及 び 響 を 調 べ る こ と を 目 的 と し て,5年 の 方 法 は,問. らに. 生47名. 題 文 の み を 与 え る 統 制 群 と,問. 実 験 群 と に 分 け,調 は,さ. 「中 間 図 」 と 「線 分 図 」 の 解 決 へ の 影. 査 開 始 後10分. を対 象 に調 査 を行 っ て い る。 調 査 題 文 と一 緒 に. 「情 景 図 」 を 与 え る. を 経 過 し て も 正 解 に 至 ら な い 児 童 に 対 して. 「中 間 図 」 を 与 え る グ ル ー プ と 線 分 図 を 与 え る グ ル ー プ に 分 け て い. る 。 以 下 に,調. 査 の グル ー プ を示す 。. 【表.2-5】. 調 査 開 始 か ら10分. 間. 調 査 開 始 か ら10分. 後 以降. 統制群. 実験群. 問題文 のみ. 問 題 文 と情 景 図. 中間図. 24. 線分 図. 中間図. 線 分図.
(29) ② 調査 問題 問 題1.っ. る を お る の で,き. よ し さ ん と あ き 子 さ ん は,60ま. 分 け ま す 。 あ き 子 さ ん の ほ う が12ま. い の 色 紙 を2人. で. い 多 く な る よ うに し ま す 。. そ れ ぞ れ の 色 紙 の数 は何 ま い に な ります か。. 【図.2-10】. 問 題2.親. (菊 池,1996,p.55). の ラ イ オ ン と 子 ど も の ラ イ オ ン が い ま す 。2頭 252kgで,親. の ラ イ オ ン の 体 重 は,子. ど も の ラ イ オ ン の 体 重 の3倍. 親 の ラ イ オ ン と 子 ど も の ラ イ オ ン の 体 重 は,そ. 【図.2-11】 25. の 体 重 の合 計 は. れ ぞ れ 何kgで. です 。. す か。. (菊 池,1996,p.55).
(30) (2)「. 情 景 図 」 と. 以 下 に,調. 「中 間 図 」 の 効 果. 査 の 結 果 を示 す 。. 【表.2-6】. 【表.2-7】 「中 間 図 」 と 線 分 図 の 正 答 率(%). 統 制 群 と 実 験 群 の 正 答 率(%). 統制群. 実験 群. 線分 図 (情 景 図 な し). 中間図. (情 景 図 あ り). 問 題1. 43. 71. 問題1. 15. 14. 問 題2. 17. 29. 問題2. 17. 79. (菊 池,1996,p.56)(菊. 菊 池 は,調. 査 結 果 の 分 析 か ら,以. ① 情 景 図 は,子 り,非. 下 の2点. を 指 摘 して い る 。. ど もに過 去 の具 体 場 面 を想 起 させ て 現 実 的 な解 法 を させ た. 現 実 的 な形 式 的 計 算 か ら現 実 的 な解 法 に移 行 させ た り して い る。. ② 正 答 率 や 子 ど もに よ るか き込 み,つ な. 池,1996,p.56). 「中 間 図 」 は,線. ぶ や き等 か ら,情. 景 図 の延 長 の よ う. 分 図 に比 べ て 子 ど もの構 造 把 握 を援 助 して い る。 (菊 池,1996,p.60.). 26.
(31) (3)「. 情 景 図 」 と 「中 間 図 」 の 役 割. 菊 池 の 調 査 か ら,「 中 間 図 」 の 役 割 に 関 し て,以. 下 の よ うに ま とめ る こ とが で. き る。. 「情 景 図 」 の 提 示. 「情 景 図 」 は,児. 童 の 問題 場 面 の把 握 を助 け る効 果 が あ る。. 「中 間 図 」 の 提 示. 図 的 表 現 を 提 示 す る 際,「 線 分 図 」よ り も 「中 間 図 」が 有 効 と な る こ と が あ る 。 た だ し,問. 題 と と も に 図 的 表 現 を 提 示 し て も,提. い に よ っ て,児. 示 す る図 的 表 現 の抽 象 性 の違. 童 が 有 効 に活 用 で き な い こ とが あ る。. 27.
(32) 3.表. (1)図. 現 レベ ル の 違 い に よ る 図 的 表 現 の 役 割 … 山 口(2005)の. 研 究. 的 表 現 の 表 現 レベ ル. ① 調 査 の概 要. 山 口(2005)は,文. 章 題 解 決 の 際 に,問. 題 文 と と も に 与 え られ る 図 的 表 現 の 表. 現 レ ベ ル(「 情 景 図 」・「中 間 図 」 ・「抽 象 図 」)の 違 い に よ る 正 答 率 の 変 化 を 調 べ る た め に,3年. 生 と5年. 生 を 対 象 に 調 査 を行 っ て い る。. ② 調 査 問題. 3年 生 の 問 題 は 加 減 の 変 化 ・比 較 状 況 の 問 題 で あ り,5年 累 加 ・倍 関 係 ・直 積 ・比 の3用 間 図 」 ・「抽 象 図 」 と い う3つ 緒 に い ず れ か1つ. 生 の 問題 は乗 除 の. 法 の 問 題 で あ る 。 調 査 問 題 に は,「 情 景 図 」 ・「中 の レ ベ ル の 絵 図 的 表 現 の レ ベ ル を 設 け,問. 題 と一. の 図 を 提 示 し て 問 題 に 取 り 組 ま せ る よ う に し て い る 。以 下 に,. 3年 生 の 問 題 ① の う ち,「 抽 象 図 」 が 与 え ら れ た 問 題 を 例 と し て 示 す 。. 【図.2-12】(山. 28. 口,2005,調. 査 問 題p.2).
(33) 以 下 に,3年. 生 と5年. 生 の 問 題 と提 示 され た 図 的 表 現 の 例 を 示 す 。. 問 ち ゅ う車 じ ょ う に. 題. た の で,の. 車は. こ り が19だ. は じめ に. い に. あ り ま す 。 い ま8だ. 図. 中. 間. 表 現 レ ベ ル. 景. (山. 中. 間. 〆3江 、. @ノ 興. 口,2005,p.31). つ に 切 っ て い く と,ち. も と の ロー プ の 長 さ は 何mで. 図. 図. 織軸. 問 題. 情. 象. f=19=r小1. あ りま した 。 こ の ロ ー プ を3mず. に な りま した 。. 抽. 図. 【図,2-13】. う ど7本. で てい っ. な ん だ い あ りま した か 。. 鍵 霧翻 u-一 プ が1本. い. な り ま した 。. 轍 繕. 景. な んだ いか. 臨轟. 表 現 レ ベ ル. 情. 車 が. 図. 駆 職曜 融麟袖岬. 【図.2-14】. 29. し ょ うか 。. 一 抽. 象. \,/. 7本. (山. 口,2005,p.31.). 図. ょ.
(34) (2)表. 現 レベ ル に よ る 正 答 率 の 変 化. 調 査 結 果 の 分 析 か ら,与 山 口 は,3つ こ の う ち,3つ. え る 図 的 表 現 の レ ベ ル に よ っ て 正 答 率 は 変 化 した 。. の 表 現 レ ベ ル の 間 に お け る 正 答 率 に8つ の パ タ ー ン(P1∼P3)で,表. 率 に 有 意 差 が 認 め ら れ て い る(下. の パ タ ー ン を 抽 出 した 。. 現 レベ ル ご との 正 答 者 数 の 比. 図 中 の*の. 問 題)。 以 下 の 表 に,そ. の8つ. のパ. の パ タ ー ン に つ い て 見 て み る と,パ タ ー ンP1は. 「情. タ ー ン と 問 題 と の 関 係 が 示 され て い る 。 【表.2-8】. 総. 饗 讐. マ鷲. ∵ 抽1 離 、馳 '篇 幽鞍 ㌃ 〆. 』. 問1. 臨 、. パ㌶. 間3問7. [b團 ノ 篇. 間8. [[』 ノ ㌃/. パ;7. ノ ∵. 』 』. 間2. 一…}. 問1. 問8. [[圏 (μ」口,2005,p.38). 有 意 差 が 認 め ら れ た3つ. 景 図 」 の 正 答 率 が 高 く,「 中 間 図 」 の 正 答 率 が 低 い 。 パ タ ー ンP2は の 正 答 率 が 高 く,「 情 景 図 」 の 正 答 率 が 低 い 。 パ タ ー ンP3は 30. 「中 間 図 」. 「中 間 図 」 と 「抽.
(35) 象 図 」 の 正 答 率 が 高 く,「 情 景 図 」 の 正 答 率 が 低 い 。 以 下 に,こ. の3つ. のパ タ ー. ン に つ い て 考 察 す る。. パ タ ー ンP1. パ タ ー ンP1は,「. 情 景 図 」を 与 え られ た 群 が 最 も 正 答 率 が 高 か っ た 問 題 で あ. る。 パ タ ー ンP1の. 問. 例 と し て,3年. 生 の 問6の. うん ど う会 で. 玉 入 れ を しま した 。 白組 は24こ. り ま した 。 赤 組 は. 題. 赤組 は. 表 現. 玉が. 白組 よ り8こ なん こ. 情 景 図. 多 く. 入. 入 り ま した 。. 入 っ た で し ょ うか。. 抽 象 図. 中 間 図 1`. レ プ 購`. `『. 一.・. ド. , 【. ル. 幣. ㈱ … .一.一 一_.. 面㊧③⑱㊥⑧ OOO(X)O⑲ ㊥⑳@⑫ ㊤ COOO◎0@⑲ ⑧@⑧ ⑪ ○(X)○ α)㊥ ⑱@⑱ ⑧ ⑩. …6666bσ. 噌 ゆ. ベ. 問 題 と結 果 が 示 され て い る 。. 斡. 醸. 臼 粗 ± :ズ8、. 赤劉1. 懇. 正答率(%). 95.7. 80.9. 82.6. 正答数. 45. 38. 38. (被験者数). (47). (47). (46). 24-8=16. 誤. 24-8=16(4名). 24,8=16(7名). 24-8=17. 24-8=15. 24-8=8. 答. 24+8=6. 24+8=34(2名) 24+8=33. 【図.2-15】. 31. (ti」 口,2005,p.40).
(36) こ の 問 題 に お い て は,「 情 景 図 」 を 与 え ら れ た 群 が 最 も 正 答 率 が 良 い 。 「情 景 図 」 が 有 効 で あ る こ とを示 す 結 果 とな っ て い る。 な ぜ こ の よ うな結 果 とな っ た の か を 児 童 の 誤 答 か ら考 察 す る 。 こ の 問 題 は,「24+8=32」 見 る と,児 2っ. と い う 式 に な る 。 【図.2-15】. 童 の誤 りに は. 「24-8」. と い う 立 式 の 誤 り と,計. の パ タ ー ン に 分 け ら れ る 。 正 し い 立 式 が で き た が,計. っ た 児 童 に つ い て 見 て み る と,「 情 景 図 」1名,「 で あ り,与. い 玉 を 数 え る こ と で32個. て い な い,あ 立式 を. る い は,図. 「24-8」. 間 図 」6名,「 「24-8」. は,同. 算 間 違 い を して しま. 中 間 図 」2名,「. えで あ る. 抽 象図」な し. 「赤 組 の 玉 の 数 」 は,図. で あ る こ と が わ か る 。 し か し,そ. が 計 算 間 違 い を し て い る 。 こ れ ら の 児 童 は,与. の 問7も. 算 間違 い とい う. え ら れ た 図 的 表 現 の 違 い に よ る 大 き な 差 は 見 ら れ な い 。 た だ し,「 中. 間 図 」 と し て 与 え ら れ た 図 を 見 る と,答. は. の誤 答 を. れ で も2名. の赤 の児 童. え られ た 図 的 表 現 を 注 意 深 く見. 的 表 現 を 有 効 に 活 用 で き て い な い と考 え ら れ る 。 と 誤 っ た 児 童 の 内 訳 を 見 て み る と,「 情 景 図 」1名,「. 抽 象 図 」8名. 中. で あ る 。 「中 間 図 」 ・ 「抽 象 図 」 を 与 え ら れ た 児 童 に. と い う 逆 の 立 式 を し た 誤 り が 多 い 。 パ タ ー ンP1で. あ る3年. 生. 同 じ く 比 較 状 況 の 問 題 で あ り,「 中 間 図 」・「 抽 象 図 」 を 与 え られ た 児 童. 様 に 逆 の 演 算 を 立 式 し た 誤 り が 多 い 。 「中 間 図 」 ・「抽 象 図 」 は 問 題 の 数 量. 関 係 を 表 し て い る が,「 情 景 図 」は 数 量 関 係 を 表 し て い な い 。そ れ に も 関 わ ら ず, 「情 景 図 」 の 方 が 立 式 の 誤 り は 少 な い 。 こ の よ う な 結 果 と な っ た 理 由 と し て, 山 口は. 「比 較 状 況 の 問 題 で は,「 中 間 図 」 と 「抽 象 図 」 が 逆 の 演 算 を 促 し,正. 答. 率 を 下 げ て い る 。」 と 述 べ て い る 。. パ タ ー ンP2. パ タ ー ンP2は,「 る 。 パ タ ー ンP2の. 中 間 図 」を 与 え ら れ た 群 が 最 も 正 答 率 が 高 か っ た 問 題 で あ 例 と し て,3年. 生 の 問5の. 32. 問 題 と結 果 が 示 され て い る 。.
(37) 問. 子 ど もが な ん 人 か あ そ ん で い ま した。 そ こへ,4人 き ま し た 。 ま た,6人. 題. り ま し た 。 子 ど も は,は. 冤. べ ノレ. 縄 冨. 「 ご. にな. 抽象 図. 中間図. ㌧ ミ. ど も は20人. じ め に な ん 人 い た で し ょ う。. 情景図. 表 現 レ. や っ て き た の で,子. や って. 辮 騨 愚 趨 】ili[. 臨. !{一. 繍 爆 諮. L、. ,'. \ 、/ \-2⑪. 一 〆/. 酪率. 66.0. 80.4. 74.5. 正答数. 31. 37. 35. (被験者数). (47). (46). (47). 20+6+4謹30(2名). 4+6+20=300名). 4+6+20=30. 4+6+20=28. 20+6+4=30. 誤 口+4-20判6 4+6+20=26 4+20=24 4+20=24 20-6=14G名). 20-6離14. 4+20-6=18. 20-4=16. 20-4=16(5名). 20-6+4=18. 6-20=14. 20-6-4=18(2名). 20-6-4=9. 答. 、rl-\. 騒. 20.(6.4)=16. 20-6-4=214. 20-6=董4(2名). 20-4=16 20-6=19 6-4=2 20-4-6麗9. 無答(2名) 【図.2-16】 33. (ti」 口,2005,p.45).
(38) こ の 問 題 で は,「 中 間 図 」 を 与 え ら れ た 群 が 最 も 正 答 率 が 高 い 。 こ れ は,「 中 間 図 」 が 有 効 で あ る こ と を 示 す 結 果 と な っ て い る 。 パ タ ー ンP2に の 問2と,【. 図.2-16】. と 同 じ 問 題 で あ る5年. 問 は す べ て 変 化 状 況 の 問 題 で あ る。 山 口 は. 生 の 問1も. は,3年. 入 る が,こ. 生. れ ら3. 「変 化 状 況 の 理 解 に 対 し て 中 間 図 が. 他 の 表 現 よ り も 有 効 に 機 能 し て い る と 考 え ら れ る 。」 と 述 べ て い る 。 【図.2-16】. の 誤 答 を 見 る と 様 々 な 誤 答 が あ る が,大. ン に 分 け ら れ る 。1つ. 目 は,「20+6÷4」. 式 を す る 誤 り で あ る 。2つ. き く3つ. の よ うに 逆 の 演 算 で あ る加 法 の 立. 目 は,「20-6」. 「20-4」. の よ うに. 「や っ て き. 目 は,正. し く立式. た 」 子 ど も の う ち の ど ち ら か が 抜 け て い る 誤 り で あ る 。3っ で き て い る が,計. 算 間 違 い を して し ま っ て い る誤 り で あ る 。. 加 法 の 立 式 を す る 誤 り に 限 っ て 見 て み る と,「 情 景 図 」7名,「 「抽 象 図 」2名 は,こ. のパ タ ー. で あ る 。 「情 景 図 」 の 群 と 比 べ,「. 中間図」や. 中 間 図 」4名, 「抽 象 図 」 の 群 で. の 誤 りが 少 な い 。. 「抽 象 図 」 を 見 る と ,全 この 問 題 が. 「20に. 体 が20で. あ る こ と が 明 記 さ れ て い る 。 そ の た め,. 何 か を た す 」 と い う加 法 の 演 算 で は な い こ と に 気 付 き や す. い と 考 え られ る。 「中 間 図 」 の 上 の 図 を 見 て み る と,「 は じ め に 遊 ん で い た 子 ど も 」 が か か れ て お り,そ. こ に 向 か う2つ. て い る 。 そ し て,矢. の 矢 印((])の. 印(0)が. こ と が わ か る 。 こ の よ う に,こ. 中 に そ れ ぞ れ 児 童 が4人. あ る こ と で,下. か かれ. の 図(20人)に. な っ た とい う. の 問題 にお い て 与 え られ た. 「中 間 図 」 に は,「 は. じ め に い た 人 数 」 が 上 の 図 に 示 さ れ,「 今 の 人 数(20人)」 て お り,子. と6人. が 下 の 図 に 示 され. ど も の 人 数 の 変 化 状 況 が わ か り や す い 。 こ の た め,逆. 加 法 の 演 算 を す る児 童 が 少 な か っ た の で は な い か と 考 え ら れ る 。. 34. の演 算 で あ る.
(39) パ タ ー ンP3. パ タ ー ンP3は,「 ー ンP3の. 問 題. 中 間 図 」・「抽 象 図 」 の 正 答 率 が 高 か っ た 問 題 で あ る 。 パ タ. 例 と し て ,5年. 120円. 生 の 問4の. で1本20円. 問 題 と結 果 が 示 され て い る。. の え ん ぴ つ は 何 本 買 え る で し ょ っ。. 表 現 レ ベ ル. 抽 象図. 中間 図. 情景図. ド 癖 燦練 副懸・i副. 薗L麺. 二,ユ 12。. 肖. 正答率. 68.5. 8L8. 815. 正答数. 37. 45. 44. (被験者魏. (54). (55). (54). 誤. 12020=60(6名). 120-20=60(5名). 120. 20==60(5:名). 12020=340. 120-20==ll. 120. 20=11. 120-20=12(2名). 璽2020=li20. 120. 2・=60. 12×20=2400. 54÷6・=9. 120×20=2400 120-20-=100(2名). 20×20=2400 60×2◎=至200. 120×20=2400. 答. (2名) 20×1×20=140. 120-20=・100. 120-20=100(3名). 【図.2-17】. 35. (山. 口,2005,p.48).
(40) こ の 問 題 に お い て は,「 情 景 図 」 を 与 え ら れ た 群 の 正 答 率 が 低 い 。 「中 間 図 」 ・ 「抽 象 図 」 が 有 効 で あ る こ と を 示 す 結 果 と な っ て い る 。 パ タ ー ンP3に の 問 題 の 他 に5年. 生 の 問4・. な 問 題 で あ る。 山 口は. 問6も. 含 ま る 。 こ れ ら の3問. は,5年. 「情 景 図 」 の 群 の 正 答 率 が 低 い 理 由 と し て,次. は,こ. 生の基礎的 の よ うに. 述 べ て い る。. 《これ らの 問題 に お い て,誤. 答 して い る児 童 は,こ. う した 基 礎 的. な文 章 題 の演 算 決 定 が お ぼつ か ない もの と思 われ る。 そ の よ う な児 童 に対 して,問. 題 構 造 が 視 覚 化 され な い情 景 図 を 与 え て も. 演 算 決 定 の手 助 け とは な らな い。 そ の た め,中. 間図や抽 象図が. 問題 解 決 に役 立 つ 可 能 性 が あ る と思 わ れ る。》 (山. 36. 口,2005,p.50).
(41) (3)表. 山 口 は,有 3点. 現 レベ ル の 違 い に よ る 図 的 表 現 の 役 割. 意 差 が 見 ら れ た パ タ ー ンP1∼P3が. 現 れ た 要 因 と し て,以. 下の. を 指 摘 して い る。. 〈 た し 算 ・ひ き 算 文 章 題 に お い て 〉 ① 比較状 況で. 「中 間 図 」 や. 「抽 象 図 」 を 与 え る と,児. 童 は逆の演算決 定を. す る傾 向 が あ る 。 ② 変 化 状 況 の 理 解 に 対 し て は,「 中 間 図 」 が 有 効 に 働 く 可 能 性 が あ る 。. 〈 か け 算 ・わ り 算 文 章 題 に お い て 〉 ③. 「中 間 図 」 や. 「抽 象 図 」 を 与 え る と,演. 算 決 定 に 役 立 つ 可 能 性 が あ る。 (f.[」口,2005,p.52). 山 口 の 調 査 か ら,図. 的 表 現 の 表 現 レ ベ ル の 違 い に 関 し て,以. 下 の よ うに ま と. め る こ とが で き る。. ① 文 章 題 解 決 の 際 児 童 に とっ て どの 図 的 表 現 レベ ル が 最 も有 効 で あ る か は, そ の 児 童 の 学 力 と問題 構 造 ・問題 状 況 の 関係 に よ っ て 左 右 され る。 ② 図 的表 現 が,か. え っ て児 童 の 思考 を混 乱 させ る場 合 もあ る。. 37.
(42) 第3節. 1.図. 文 章題 解 決 の際 に児 童 が か く図 の役 割. を か く 指 導 の 効 果 …VanEssen. (1)図. ,G.&Hamaker,C.(1990)の. を か く指 導. VanEssen,G.&Hamaker,C.(1990)は,「 は,問. 研 究. 算 数 文 章 題 解 決 の 際,図. 題 を よ り 注 意 深 く 分 析 し,考. い う 仮 説 を 検 証 す る た め に,次. を か くこ と. 察 す る 助 け と な る ス トラ テ ジ ー で あ る 」 と. の調 査 を行 って い る。. ① 調 査 の概 要. 実 験 群 の 児 童 に は,介 る 。 統 制 群 の 児 童 は,そ 行 い,実. 入 授 業 に よ っ て,文. 章 題 解 決 の 際 に 図 を か く指 導 を す. の 間 通 常 の 授 業 を 受 け る 。 介 入 授 業 の 前 後 に テ ス トを. 験 群 と 統 制 群 の 児 童 の 反 応 の 違 い を 調 べ る 。 調 査 は,1、 ・2年. 年 生 を対 象 に行 われ た。. 38. 生 と5.
(43) ②児 童 がか いた 図. 1・2年. テ ス. 生 が か い た 図. ト に お い て,1・2年. 生 が か い た 図 は,「. 「答 え の み か か れ た 図 」,「 正 し く な い 図jの4っ ら4つ. (ア)「. 正 し い 図 」,「 完 全 で な い 図 」,. に 分 類 さ れ た 。 以 下 に,こ. れ. の 図 の 例 を紹 介 す る 。. 正 しい 図 」 の例. 【図.2-18】(VanEssen,G.&Hamaker,C.,1990,p.311). 【図.2-18】. は,問. 題 文 の 数 量 関 係. 39. を 適 切. に 表. し た. 「場 面 図 」 で あ る 。.
(44) (イ)「 完 全 で な い 図 」 の 例. 問題. ヘ ン ク は,硬 ま し た 。 今,彼. 貨 を 何 枚 か 持 っ て い ま す 。 そ し て 彼 は,硬 は 硬 貨 を4枚. 持 っ て い ま す 。 ヘ ン ク は,は. 貨 を2枚. な く し. じめ に 何 枚 硬. 貨 を 持 っ て い た で し ょ う。. ①① ① ①① の 【図.2-19】(VanEssen,G.&Hamaker,C.,1990,p.311). 【図.2-19】 と4枚. 貨 が2枚. と4枚. の 硬 貨 の 関 係 が か か れ て お ら ず,問. (ウ)ゼ. 問題. は,硬. か か れ て い る 。 し か し,2枚. の硬 貨. 題 文 の 数 量 関係 が 不 明 瞭 で あ る。. 答 え の み か かれ た 図 」. 部 屋 に は,ラ 結 局,ラ. ン プ が4つ. ン プ は1つ. つ い て い ま す 。 ラ ン プ が い くつ か 壊 れ ま し た 。. だ け つ い て い ま す 。 ラ ン プ は い くつ 壊 れ ま し た か 。. 【図.2-20】(VanEssen,G,&且amaker,C.,1990,p.311). 【図.2-20】. は,答. え で あ る 壊 れ た3つ. 40. の ラ ン プ だ け が か か れ て い る 。.
(45) (エ)「. 問題. 正 し く な い 図」. ウ ィ ン は,鉛. 筆 を2本. 彼 ら の 鉛 筆 は,合. 持 っ て い ま す 。 ス テ フ は,鉛. 筆 を5本. 持 っ て い ます 。. わ せ て 何 本 で し ょ う。. 【図.2-21】(VanEssen,G.&且amaker,C.,1990,p.311). 【図.2-21】. は,鉛. 筆 が1本. か か れ て い る だ け で あ り,問. 係 は 適 切 に表 され て い な い。. 41. 題 文の数量 関.
(46) 5年 生 が か い た 図. 次 に,テ 2つ. ス ト に お い て5年. 生 が か い た 図 は,「 正 し い 図 」,「正 し く な い 図 」 の. に 分 類 さ れ た 。 以 下 に,こ. (オ)「. れ ら2つ. の 図 の 例 を紹 介 す る。. 正 しい 図 」. 【図.2-22】(VanEssen,G.&Hamaker,C.,1990,p.311). 【図.2-22】 で,組. は,ス. み 合 わ せ の 数(図. カ ー ト と セ ー タ ー を 線 で 結 び,そ で は ⑱ と 表 さ れ て い る)を. 42. の線 を数 え る こ と. 導 く こ と が で き て い る。.
(47) (カ)「. 正 し くな い 図 」. 【図.2-23】(VanEssen,G.&且amaker,C.,1990,p.311). 上 の 問 題 文 に は 「木 が9本 に は 木 が8本. あ り ま す 。」 と か か れ て い る の に,【 図.2-23】. し か か か れ て い な い 。 そ の た め,木. し ま っ て い る 。 ま た,「3.4m」. とす べ き と こ ろ が. の間隔の数 が. 「2m」. 4 れ ら の 点 が 誤 りで あ る 。. 43. 「7」 に な っ て. と か か れ て お り,そ.
(48) (2)図. 1・2年. を か く指 導 の 効 果. 生の調査 か ら. 事 前 テ ス ト で は 正 し い 図 が か け な か っ た が,事 か く よ う に な っ た 児 童 の 数 は,統. 後 テ ス トに お い て 正 し い 図 を. 制 群 よ りも実 験群 の 方 が 多 か っ た 。. 5年 生 の調 査 か ら. 5年. 生 の 事 後 テ ス トに お い て,実. た 。 事 前 テ ス ト で,答. 験 群 は 統 制 群 に 比 べ,非. え の み の 図 を か い た 児 童 の 数 は,事. 常 に 多 く図 を か い 後 テ ス トに お い て,. 統 制 群 よ り も 実 験 群 の 方 が 減 少 し た 。 実 験 群 の 児 童 が か い た 図 は,約 し い 図 で あ り,残. 半 分 が正. り半 分 は 誤 っ た 図 で あ っ た 。. 実 験 群 の 児 童 に は,以 下 の よ う な 図 を か く 指 導 に よ る 効 果 と 課 題 が 見 ら れ た 。. 1・2年. 生 に 対 して. ① 図 を か く 指 導 を 受 け る と,図. を正 確 に か け る よ うに な る。. ② 図 を か か な か っ た 児 童 が,自. 主 的 に 図 を か い て 問 題 を 解 く よ うに な る わ. けで はない。 ③ 図 を か く こ との有 用 性 に 気 づ く こ との で き な い児 童 が多 い 。. 5年 生 に 対 して. ① 図 を か く ス ト ラ テ ジ ー を 教 わ る と,図 ② 図 を か か な か っ た 児 童 が,自. を正 確 に か け る よ うに な る。. 主 的 に 図 を か く よ うに な る 。. ③ 図 を か く こ と の 有 用 性 に 気 づ く 児 童 が 多 く,問 れ る。. 44. 題 の分析や解 決 が改善 さ.
(49) 1・2年. 生 と5年. 生 に 共 通 して. ① 自 主 的 に 図 を か く よ う に な っ て も,問 図 を か き,答. 題 の 解 釈 に 誤 り が あ る と,誤. った. え も誤 り とな る こ とが 多 い 。. ② 誤 っ た 図 を 見 る こ と で,問. 題 の どの 部 分 で誤 解 して い るか を 判 断 す る こ. と が で き る。. (3)図. を か く指 導 の 役 割. VanEssen,G.&Hamaker,C.は,文 こ と に は,次. 章 題 解 決 の 際,児. 童 が 図 を か い て 考 え る. の よ う な 有 効 性 が あ る と指 摘 し て い る 。. ① 図 を か く こ と は,外 グ メ モ リ ー)に. 的 な 記 憶 が つ く ら れ る こ と で,作. 業 記 憶(ワ. ーキ ン. ゆ と り を も た らす 。. ② 図 を か か せ る こ と で,児 ③ 図 を か く と き に,問. 童 は 問 題 を よ り具 体 的 に す る 。. 題 の 情 報 を 再 編 成 す る こ と が で き る。. ④ 図 を か く こ と に よ っ て,問. 題 の 特 徴 が,よ. り易 し く 表 さ れ る 。. (VanEssen,G.&Hamaker,C.,1990,p.302). VanEssen,G.&Hamaker,Cの す 役 割 に 関 し て,以. 調 査 結 果 と そ の 分 析 か ら,図. を か く指 導 の 果 た. 下 の よ う に ま と め られ る 。 辱. ① 図 を か く 指 導 を す る こ と に よ っ て,児. 童 は文 章 題 解 決 に お い て 図 を 正確 に. か く こ とが で き る よ うに な る。. ② 図 を か け る よ うに な って も,低. 学 年 の児 童 は,自. 主 的 に は 図 をか か な い こ. とが 多 い 。, ③ 児 童 が 自 主 的 に 図 を か く よ う に な る に は,児. 童 が 図 を か い て 考 え る こ との. 有 用 性 に 気 づ く こ と が 必 要 で あ る。 ④ 教 師 は,児. 童 の か い た 図 を,児. 童 の っ ま ず き の場 所 を知 る手 が か りに しな. けれ ば な らな い 。. 45.
(50) 2.児. 童 が か く 図 の 類 型 … 花 形(1990)の. (1)児. 研 究. 童 が か く図 の タ イ プ. 花 形(1990)は,文. 章 題 解 決 の 際 に 児 童 が か く 図 に 関 し て,調 査 を 行 っ て い る 。. 調 査 の 目 的 は,文. 章 題 解 決 の 際 に 児 童 が か く 図 の 役 割 を 具 体 的 に 明 らか に す る. こ と で あ る 。 調 査 に お い て,以. 下 の 問 題 を 用 い,児. 童 の解 決 過 程 を 観 察 して い. る。. (花 形,1990,P.30). 花 形 は,次 1つ. 目 は,問. の 表 し 方,と. の2つ. の 観 点 か ら,児. 童 が か い た 図 を 分類 して い る。. 題 文 中 の 数 量 関 係 を 把 握 し て か い て い る か,2つ い う観 点 で あ る 。 以 下 に,調. 目 は,数. 量 関係. 査 にお い て 児 童 が か い た 図 を用 い て. 説 明 す る。. ①. 「直 結 図 」 と 「数 量 関 係 図 」. 児 童Y.1は,最. 初 に. 「11+42=53」. え に 違 和 感 を も っ て い た た め,図. と い う 立 式 を し た 。 し か し,答. を か い て 考 え る よ う促 し た と こ ろ,ま. 図 を か い た。. (花 形,1990,P.30). 【図.2-24】. 46. ず 次の.
(51) 【図.2-24】 日 柿 を11個. で は,「. き の う の か ず 」 と し て 柿 を11個. か い て お り,「. 昨. 取 り ま し た 。」 と い う 部 分 を 表 す こ と が で き て い る 。 次 に,42個. を数 え な が ら. 【図.2-25】. をか い た。. で L 甲.零. 【図.2-25】. 【図 。2-25】. (花 形,1990,P.30). で は,「 今 日 取 っ た 柿 と 合 わ せ る と42個. い う 部 分 を 表 す こ と が で き て い る 。児 童Y.1は,最 線 を ひ く こ と で,全. 体 の42個. 初 に か い た11個. か ら 部 分 で あ る11個. 騰 蕪1 1個. を 明 確 に 区 別 して い る 。. ㊥oOoOoOG ④ ⑤ ⑤の ②. (花 形,1990,p.30). 【図.2-26】. 図.2-26】. を 数 え,. Q()00000. ご)ご燭1奎@. 児 童Y.1は,【. に な り ま し た 。」 と. の 残 り を 数 え る こ と に よ っ て,問. 題 の 答 え 「3. 」 を導 い て い る。. 花 形 は,【 図.2-24】 い な い 状 態 で,問. や 【図.2-25】. の よ う に,数. 量 関係 を 把 握 して. 題 文 中 の数 値 を単 に 問 題 文 に 出 て い る とお りに表 した 図 の こ. と を,「 直 結 図 」 と 呼 ん で い る 。 そ し て 【図.2-26】 把 握 し た 上 で か か れ た 図 の こ と を 「数 量 関 係 図Jと 47. の よ う に,数 呼 ん で い る。. 量 関係 を.
(52) ②. 「包 含 型 」 と 「分 離 型 」. 児 童Y.1が. か い た3つ. 体 」(42個)の. 中 に. こ の よ う な 図 を,花 同 じ 問 題 で,児. の 図(【. 図.2-24】. 「部 分 」(11個)が. 形 は. ∼. 含 ま れ る よ う に か か れ た 図 で あ る。. 図.2-27】. を か い て い る。. 【図.2-27】. は,左. せ た 柿 」 が,そ に か か れ た. 全. 「包 含 型 」 と 呼 ん で い る 。. 童A.Hは,【. 【図.2-27】. 【図.2-26】)は,「. か ら順 に. (花 形,1990,p.33). 「今 日 取 っ た 柿 」,「 昨 日 取 っ た 柿 」,「 合 わ. れ ぞ れ 柿 の 木 に な っ て い る か た ち で か か れ て い る。 柿 の 木 の 下. 「31」. 「11」. 【図.2-27】. 「42」. は,花 は,「. 形 が 付 記 した も の で あ る。 この児 童. A.Hが. か い た. 全 体 」(42個)と. 1個)が. 別 々 に か か れ た 図 で あ る 。 こ の よ う な 図 を,「. 「部 分 」(11個,3 分 離 型 」 と呼 ん で い る。. 以 下 に,「 包 含 型 」 と 「分 離 型 」,「 直 結 図 」 と 「数 量 関 係 図 」 の 表 を 示 す 。 【表.2-9】. 包含型. 分離型. ▽○ ㊥◎ 齢鑛 @ 謬碁 蝋. ④ 奇☆. δ 食⑤ @. 巻. 数 量関 係図. 覇. 直結 図. 離整 圓 璽 (花 形,1990,P.35). 48.
(53) (2)児. 童 が か く図 の タ イ プ と か く過 程. 花 形 は,調. ア.文. 査 の 結 果 か ら,以. 下 の3点. 章 題 解 決過 程 に お い て,絵. し,情. を指 摘 して い る。. は 問題 文 中 の 数 値 を 可 視 的 に 具 現 化. 景 把 握 を 促 す 役 割 を も つ が,そ. の 絵 は,「 直 結 図 」(問 題 文 中. の 数 値 を 単 に 問 題 文 に 出 て い る と お り に 表 し た 絵)「 数 量 関 係 図 」(数 量 関 係 を 把 握 し た 上 で か か れ た 絵)の2段. 階 に分 か れ る こ とが判 明. し た 。 文 章 題 解 決 が で き る た め に は,与. え られ た 文 章 題 の 数 量 関 係. を 把 握 し て,絵. を. 「直 結 図 」 か ら 「数 量 関 係 図jへ. と発 展 さ せ る 必. 要 が あ る。 イ.一. 般 的 に 見 る と,絵. に は 自 己 の 思 考 を 客 体 化 す る 役 割 が あ り,特. に 文 章 題 の 内 容 を 誤 っ て と ら え て い る場 合 に 絵 が 有 効 で あ る と考 え ら れ る 。 本 研 究 に お い て も,実. 際,誤. っ た 絵 を か き な が ら も,そ. と 問 題 文 を 照 ら し 合 わ せ な が ら 反 省 的 に と ら え,自. れ. 分 の 考 えが 間 違. っ て い た こ と に 気 づ い て 正 答 に 至 る 事 例 が 見 出 され て い る 。 ウ.増. 加 問 題 を 与 え た 場 合,「 直 結 図 」 か ら 「数 量 関 係 図 」 へ と 発 展 し. て い く 絵 に は,さ. ら に,問. 題 文 中 の 数 値 の 包 含 関 係 を 描 く 「包 含 型 」. と,そ. れ ら数 値 を 分 離 し て 描 く. 「分 離 型 」 が 見 出 さ れ た 。 こ の こ と. は,数. 学 的 に は 同 じ 式 に ま と め ら れ る 問 題 で も,子. 供 の か く絵 は 多. 種 多 様 で バ ラエ テ ィ に 富 ん で い る こ とを示 唆 して い る。 (花 形,1990,pp.35-36). (3)児. 童 が か く図 の 類 型. 花 形 の 調 査 か ら,児 童 が か く 図 の 類 型 に 関 し て,以. ① 文 章 題 解 決 の 際 に児 童 が か く図 は,数. 下 の よ う に ま と め られ る 。. 量 関 係 の 把 握 とい う視 点 か ら,「 直. 結 図 」 と 「数 量 関 係 図 」 に 分 類 で き る 。 ② 児 童 は,自. 分 の か い た 図 を 見 る こ と で,解. 49. 釈 の 誤 りに気 づ く こ とが あ る。.
(54) 3.児. 童 が か く 図 の 役 割 … 松 田(2003)の. 松 田(2003)は,問 象 に,授. 研 究. 題 解 決 過 程 に お け る 図 の 役 割 に つ い て,小. 業 観 察 と 研 究 授 業 を 行 っ て い る 。 授 業 観 察 の 目 的 は,児. 過 程 に お い て ど の よ う な 図 の 役 割 が 見 い だ さ れ る の か,と す る こ と で あ る 。 研 究 授 業 の 目 的 は,図 け な い の か,そ. の 原 因 は 何 か,と. 児 童 が か く 図 の5つ. 次 の よ うな5つ. 生 を対. 童 の問題解決. い うこ と を明 らか に. が か け な い 児 童 に っ い て,な. ぜ 図がか. い う こ と を明 らか に す る こ とで あ る。. の役割. 授 業 観 察 と研 究 授 業 か ら,文. i.「. 学 校3年. 章 題 解 決 の 際 に 児 童 が か く図 の 役 割 を考 察 し,. の役 割 を あ げ て い る。. 問 題 把 握 の 役 割 」:. 図 を どの よ うな 問題 場 面 で あ る の か を把 握 す るた め に使 う i.「. 説 明 の 役 割 」: 図 を ど の よ うに 問 題 解 決 を行 な っ た の か を 説 明 す る た め に 使 う. 血.「 確 か め の 役 割 」: 図 を 導 き 出 さ れ た 解 答 が 正 しい の か ど うか を 確 か め る た め に 使 う iv.「 立 式 の 役 割 」: 図 を 立 式 す るた め の 手 助 け と して使 う v.「. 問 題 解 決 の 役 割 」:. 図 を か く こ とそ の もの が 問題 解 決 とな る (松. 以 下 に,5つ. の 役 割 を 問 題 と 図 を あ げ な が ら,順. 50. 田,2003,pp.37-39). に説 明 す る。.
(55) i.「. 問題 把 握 の役 割 」. 次 の. 【図.2-28】. る よ う な 図 で は な い が,問 田 は,こ. は,問. 題 場 面 の 様 子 を 示 して い る。 直 接 立 式 に つ な が. 題 場 面 の 様 子 が よ く分 か る よ う に か か れ て い る 。 松. の よ う な 図 を,「 問 題 把 握 図 」 と 呼 ん で い る 。. 【図.2-28】. 51. (松. 田,2003,P.37).
(56) 整.「 説 明 の 役 割 」. 次 の. 【図.2-29】. は,児. 童 が 問 題 を ど うや っ て 解 い た の か を 教 師 に 説 明. す る と き に か か れ た 図 で あ る 。15こ 作 を 具 体 的 に 示 し,考. (問 題)15こ. の ク ッ キ ー を,3人. に 同 じ数 ず つ 分 け る 操. え 方 を説 明 して い る。. の ク ッ キ ー を,. 3人. に 同 じ数 ず つ 分 け ま す 。1人. 分 は 何 こに な る. で し よ う。. 【図.2-29】. (松. 52. 田,2003,P.38).
(57) ii.「 確 か め の 役 割 」. 次 の 【図.2-30】. で は,ア. の 問 題 の 答 え を 「15÷3=5」. そ の 確 か め を 言 葉 と 式 で か こ う と し た が,上 で 確 か め よ う と し て,こ. 手 く 表 す こ と が で き ず,他. の 図 を かい て い る。 実 際 に. る 様 子 」 を 図 に か い て み る こ と で,求. と し た 児 童 が,. 「15こ. を3こ. の方 法. ず つ に分 け. め た 答 え が 正 しい こ と を確 か め て い る。. (松. 【図.2-30】. 53. 田,2003,P.38).
(58) {v.「. 立 式 の 役 割 」. 次 の 【図.2-31】 「ま いjと. か か れ た2本. 「数 直 線 」 に は,矢 ん(の. は,児. 「数 直 線 」 が か か れ て い る 。 「倍 」 と か か れ た 上 の. 印 を使 って. シ ー ル の 枚 数)に. に は,矢. の. 童 が 問 題 を 解 決 す る 際 に か い た 図 で あ る 。 「倍 」 ・. 印 を使 って. 「お と う と(の. 「7× □ が28に. 「28÷7=□. く こ と に よ っ て,立. (問 題)シ. □がただ しく. な る 」 と い う倍 関 係 が 表 さ れ て い る 。 下 の. 童 は こ の 図 か ら 問 題 構 造 を 捉 え,式 るた めに. シ ー ル の 枚 数)×. 「数 直 線 」. な る 」 と い う倍 関 係 が 表 さ れ て い る。 児 「7× □=28」. を 導 い て お り,□. 」 と い う 式 へ 変 形 し て い る 。 こ の 児 童 は,こ. を求 め の図をか. 式 を 容 易 に す る こ と が で き た と考 え られ る。. ー ル を,た. だ し さ ん は28ま. た だ し さ ん は,お. い,お. と う と は7ま. い もっ て い ます 。. と う と の 何 倍 も っ て い る の で し ょ う。. (松. 【図.2-31】. 54. 田,2003,P.38).
(59) v.「. 問題 解 決 の役 割 」. 【図.2-32】. で は,問. 題 文 で 述 べ ら れ て い る 状 況 や 消 防 士 の 動 き が,は. ご の 絵 を 使 っ て 表 さ れ て い る 。 消 防 士 の 動 き と 対 応 さ せ な が ら,① →②. 「←3だ. ん 上 った 所 で」 → ③. 「←5だ. ん 下 りて 」 → ④. と 図 に か か れ て い る 。 こ の 図 を か い た 児 童 は,で も と に し て,「 答 え(9だ 数 を 数 え る こ と が,問. 「ま ん 中 」. 「6だ ん 上 っ た 所 」. き あ が っ た 図 の は しご の数 を. ん)」 を 導 い て い る 。 つ ま り,図. を 見 て,は. し ごの段. 題 を 解 決 す る こ とに つ な が っ て い る 。. (松. 【図.2-32】. 55. し. 田,2003,p.43).
(60) 第3章. 算 数 文 章題 解 決 にお け る図 的 表 現 の 役 割 と問題 点. 前 章 で は,算. 数 文 章 題 解 決 に お け る図 的表 現 の役 割 に 関 わ る先 行 研 究 を概 観. した 。 本 章 で は,こ. れ らの先 行 研 究 か らの知 見 を参 考 に しつ つ,文. 章題 の解決. に お け る 図 的 表 現 の利 点 と問題 点 に つ い て考 察 して い く。. 第1節. 図 的 表 現 の役 割. Mayer(1992)は,文 分 け,さ 過 程 の4つ. 章 題 解 決 の 過 程 を,理. 解 過 程 と 解 決 過 程 の2つ. ら に 理 解 過 程 を 変 換 過 程 と 統 合 過 程,解. の過程 に. 決 過 程 を プ ラ ン 化 過 程 と実 行. に 分 け て い る。. 変 換 過 程 と は,問. 題 文 の 中 の 割 当 文 ・関 係 文 ・質 問 文 そ れ ぞ れ を 理 解 す る 過. 程 で あ る 。 統 合 過 程 と は,変 で あ る 。 こ の2つ 化 過 程 と は,理. 換 過 程 で 理 解 し た3つ. の 過 程 が,文. 章 題 の 内容 を理 解 す る理 解 過 程 で あ る。 プ ラ ン. 解 過 程 で 得 た 内 容 を も と に,ど. る 過 程 で あ る 。 実 行 過 程 と は,プ あ る 。 こ の2つ. の 過 程 が,文. 々 な 図 的 表 現 が 役 に 立 つ と考 え られ る。 の 過 程 で,ど. の よ うな 図 的 表 現 が. い う こ と を 明 ら か に し て い く こ と で,文. け る 図 的 表 現 の 利 点 を,よ 以 下 で は,算. ラ ン化 過 程 で 選 択 した 演 算 を 実 行 す る 過 程 で. の 文 章 題 解 決 過 程 に お い て,ど. 役 に 立 っ て い る か,と. の演 算 をす れ ば よい か を 選 択 す. 章 題 を 解 決 す る 解 決 過 程 で あ る(伊 藤i,2001)。. 児 童 が 文 章 題 に 取 り 組 む 際,様 Mayerの4っ. の 文 の 内容 を統 合 す る過 程. 章 題 の解 決 にお. り詳 細 に 考 察 す る こ と が で き る と 考 え る 。. 数 文 章 題 解 決 に お け る 図 的 表 現 の 役 割 を,Mayerの4つ. 題 解 決 過 程 に 即 し て,例. を あ げ て説 明す る。. 56. の文章.
(61) 1.問. (1)変. 題 の 理 解 過 程 に お け る役 割. 換 過 程 にお け る役 割. 変 換 過 程 で は,問. 題 文 の 場 面 や 状 況 を 具 体 的 に 表 し た 「情 景 図 」 や. 「場 面 図 」. が役 に 立 っ こ とが 多 い 。. 蜜襲 漁劉慶 窮7 3 闘. 議. ■. く る ま が8だ 3だ い. い. と ま って. く る と,な ん だ い に. 螂. い ま す1, な り ます か 。. しき. け い さん の. _∴. しか た を. か ん が え ま しょう。. 一. 【図.3-1】(啓. 【図.3-1】 い. の 上 の 図 は,「. 嚥 林 館[1年. く る ま が8だ. い. 生],2004,p.67). とま っ て. い ま す 。3だ. く る と 」 と い う 問 題 文 の 場 面 を 表 し た も の で あ る 。 こ の 図 が あ る こ と で,. 児 童 は 問 題 状 況 を よ り容 易 に 理 解 す る こ と が で き る 。. 57.
(62) (2)統. 合 過 程 にお け る役 割. 数 量 関係 の 把 握 に は,問 題 の構 造 や 数 量 関係 を把 握 す る の に適 した 「構 造 図」 や 「手 続 き図 」 が役 に 立 つ こ とが 多 い。. 【図.3-2】(啓. 【図.3-2】. 林 館[2年. に 示 す 文 章 題 で は,囚. の 図 が あ る こ と に よ っ て,「 の こ っ た. 人 数 」 と 「か え っ た 人 数 」 と 「は じ め の 人 数 」 が,ど が 一 目 で わ か る 。 す な わ ち,こ. の 図 は,問. っ て い る。. 58. 生 下],2004,p.47). の よ うな 関係 に あ る の か. 題 文 の 数 量 関 係 を 理 解 す る助 け と な.
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