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草深直臣先生の定年退職記念最終講義にあたって

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Academic year: 2021

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 大学の先生がご退職の年の最後の講義というのは特別な意味を持っているものとして,どこの大 学でも「最終講義」というものがあります。先生の研究のそれまでの成果の一番大事なところ,学 生諸君に伝えたいことを,その先生の研究・教育活動の最後の講義ということでお話いただくこと が伝統になっております。今日は特別な意味がある講義ということですので,ぜひ皆さんも先生の お話を受け止めていただいて,今後に生かしていっていただきたいと思います。スポーツというの はどんな場合でも人間の生活の中で一生,いろんな形でかかわる,観戦者としてもかかわる身近な ものですので,先生のお考え・思想をぜひ受け止めていただいて,皆さんのスポーツを読み解く目 を深めていただきたいと思います。  草深先生は,1945年,愛知県でお生まれになり,1969年3月,東京教育大学体育学部体育学科を ご卒業になられ,つづいて同大学大学院に進まれ,1972年,修士課程を修了され,75年,立命館大 学に赴任され,1992年まで法学部で仕事をされました。その後,産業社会学部に移られました。先 生は立命館大学のスポーツ関係の教学の体制,組織をつくり,支え,発展させていく上で,中心的 な役割を果たし,リーダーの役を担ってこられたと思います。産業社会学部でも,その力を発揮し ていただき,副学部長(教学担当)を歴任され,今日の産業社会学部のカリキュラムをつくりあげ る上で大きな貢献をしていただきました。 その他,先生のお務めになった仕事で忘れてならない のが,二部教学の刷新です。80年代までは,勤労学生を中心に,昼間の時間帯に大学にこられない, 勉学意欲が高く,家庭の状況で働かないといけない人たちがたくさんおり,立命館大学は勤労学生 のための機会を提供するということで,夜間の勤労学生教育を大きな位置づけをもって行ってきま した。先生はこの立命館の伝統である二部教育の充実に携わってこられた方でもあります。91年か ら二部の副部長,93年から部長をお務めで,立命館大学の勤労学生のための教育システム,運営に 大きな力を発揮してこられました。  また,先生は大学の歴史や制度,その運用上のこれまでのあり方,考え方について深く理解され, 知識も豊富で,私もさまざまなことを教えていただきました。私自身,学部長の仕事上も草深先生 のお知恵やアドバイスをいただいたことで大変助けられました。本当に感謝申し上げたいと思いま す。先生は途中,大病をされまして,心配することもありましたが,見事克服されて昔通りの元気 を取り戻され,教授会などでも貴重なご指摘や発言をしていただき,私もうれしく思っておりま す。 13 『立命館産業社会論集』 第47巻第1号 2011年6月

草深直臣先生の定年退職記念最終講義にあたって

 佐藤 春吉

     産業社会学部長

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 今日の先生のレジュメの中に回顧を含めて研究の内容や,そのような研究にかかわる問題意識を 持つようになった経緯について詳しくご紹介があるようです。専門が違いますので立ち入ったこと はお話できませんが,先生は私のみるところでは狭い専門分野に閉じることなくスポーツ全般につ いて大変豊かな知識をお持ちの方だと思います。先生のご専門はスポーツ文化論,スポーツの歴 史,スポーツ政策の歴史の研究で,優れた業績を積み上げてこられました。先生は研究の成果をお 出しになりながら,どんどん視野を広げて,スポーツと社会,文化動向との関連などについて,さ まざまな鋭い指摘をされています。最終講義で,先生のご研究の過程,問題意識などについてこれ までの歩みを振り返るお話もあると思いますので,そこは先生自身からお話をいただき,皆さんに も是非受け止めていただければと思います。  今後も教壇に立たれるかと思いますが,専任の教授としてはこれが最終の講義となります。先生 には大変お世話になりました。学部としても深い感謝を申し上げたいと思います。本当にありがと うございました。これで私からのご挨拶を終わりにさせていただきます。    立命館産業社会論集(第47巻第1号) 14

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