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租税負擔の測定に就て

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(1)

松野賢吾

一︑緒 言1−リンダールの租税負措統計

三︑所得形成的なる経費

四︑所得形成的ならざる経費

六︑租税負措測定に付公経費より掟除すべき費目

七︑瑞典の租税負指に封するダニリンデルの測定

︵一

過去数十年の間に於て多くの国家に凝りては︑.其間好景気が租我の基準を檜加せし事があつたとは云へ︑周知

租税負控の測定に就て

(2)

の如く︑古き租税を引上け新しき租税沿創設し︑以て岡家経費の膨脹に針路し来った︒賂来に於ける後展も恐ら

く亦同一なる方向を採るであらう︒斯る事情の下に於て︑恒常的に培加する租税塵迫に針して︑屡E怨嵯の珪を

開くは全く自然の事である︒乍然︑古来租税重医に蹄せられ来りにるが如︑雪作用は一般に現はれざりし事は之を

認むる在得る︒特に悌図や米園に於ては︑租税重匿を以て不景気の原因として説明せらるhや常とするものであ

るが︑租税重毘は不景気の要素の一に泡ぎホノ︑而かも此の要素の重要性は他の要素と区分し得ぎるものである︒

他方に於て︑攻治的叉は経済的論議に於て︑租税重座なる概念が・次第に現官的重要性を有し来れるに従ひ︑此の

概念が漸次捕捉し難きものとなる事も否み難い︒

租税‑負謄h‑数じ於て計量し︑図に依りて比較せんとする試みは︑周知の如く︑ベルサイユ卒和傑約に於ける賠

償金決定じ際して行はれにる所である︒其の後同種の試みは屡・弐行はれ来つに︒斯の如き租税負擦の園際比較に

は多くの方法が存する︒或は租税総額を全人口数と比校し︑或は全人口中弊働能力を有する人口数と比較し︑或

は岡民所得と比較する等是である︒此の場合︑公企業の溺占利潤・手数料・強制保険の受盆者負縫金を租税の中

に算入すべきか︑如何にして共通なる貨常向単位に換算すべきか︑比較せらる可き図と図との経溌組織の差異︑図

民所得の分配朕態に如何なる意義を生守るや︑而して如何にして図民所得を計量すべきか等を考量しなければな

らない︒是等の疑問に答ふるの困難の存する潟︑或は租税↑負擦の図際比校に関する研究の債値冶著しく疑問とす

るに至る者もあるであらう︒乍然︑其研究を無意義であるとする事は︑依りに行き過ぎである︒斯る研究は︑租

(3)

税牧入が一図に取りて如何なるな義冶有するや︑図民所得の如何なる部分が財攻に獲得せらる﹄や在︑俄令素地

的にではあるが︑示すを得るが故に興味少しと云ふを得ざるものである︒

一九三五年瑞共に於て行はれにる瑞典と其他の諸国との租税負謄に関する調査は︑瑞具に於ける租税総額の各

所得階級への配分在統計的に調査し︑同時に重要諸図に於ける租税負捻の比︐校在行はんとする興味ある任務や有

しにるものであつに︒特にリング!ルの指導に依りて完成せられたる部分は租税負陰の統計的把握に付︑殆んど

完全にして明白なる形像を供し︑租税負擦の図際比段に野し方法上新しき道沿指示しにるものである︒財政臨一世

に賢際の財攻々策は瑞典に於て行はれにる此の研究の結果宇佐大に参考し得るであらう︒

(

)

リング

l wは先づ瑞典に於ける租税総額の戦後に於ける噌加をば︑生産統計を基礎として算定せられたる国民尻得の 設建と比較して研究した︒比の場合︑国税と地方税の金額は︑国民所得に比して増加したるを見る︒則ち租税の国民 所得に罰する比は一九一三年の一Oパーセントに封し︑一九三四年は一五パーセントとな

uy

︑同時に租税と図民所得 との不一致は恐慌と不景気の時代に於て特に大となり︑国民所得の噌加も会経費の工

H大なる設展の岱に雨者の並行 は失はれてゐる︒斯る設展を基礎として現はるふ租税負強の噌加は︑高さを異にして各所得階紋の上に配分せ

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れ ︑

比良に﹁租税霊毘﹂としての作用に到達してゐる︒比の租税重犀の詳細なる調査が︑H7

l wの研究の主要封照をな

すものにして︑彼の算定したる比較数は多くの興味ある材料を供するものがある︒

彼の算出したる租税負捻の図際比較の結果に依れば次の如くである(各国に於ける一入賞負強額を図民所得に封す

)

租税負強の測定に就て

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(4)

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(1913:11.9) 

(191312.2) 

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19251933

17.8 23.0 

16.0 18.9 

20.9 25.1 

19.6 20.1 

21.6 20.1 

14.9 18.6 

21.26.3 

17.5 30.6 

22.6 25.2  西キリ

直米利知11.0 23.4 

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nationaler Steuerbelastungsvergleich, Finanzarchiv, l‑J. F. B.5. H. I., S. I32 ff.) 

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(5)

との針比に於て租税負擦を測定せるは正しい︒図民所得は一図内に於て坐産せらるh経済財の分量に依りて決定

せられる︒此の場合︑若し生・産が全く磨擦無くして需要に遁合する事を仮定する時は︑活動する生産要素︑の分量

に依りて測定せらる﹄生産の分量は︑生産要素の分量に愛化なき限り︑勢働者や企業者の所得の多︿の部分が図

家に依りて取上けらるh事じ依りて影響や受けない筈である︒此慮に於て乎︑図家牧入の使途︑則ち会経費の朕

態が重要となる︒租税負携の計量は公経費の分析より始めねばならぬ︒

私経済に於ける坐産の減少は︑公経費が図家経済の銭に︑官って私経済に於て使用せられたる生産要素の一部

在要求する場合にのみ生宇るものである︒購買力の縛位を惹起するに渇ぎざる会経費︑例へば一枇合政策的経費・

会債利子及元本償還の銭の費用の如きは︑若干の需要の愛化を惹起せしむる以外に意義や有するものではない︒

内債の償還に依りて図家は自己の貸借欣態を改善するも︑一図の資質所得の減少を惹起するものではない︒国よ

り一図の資質的財産増加も是に依りて生じない︒殊に公債の償還を受くる者と納税者とは屡E同一人大る場合多

き事を知らねばならぬ︒勿論購買力碍位は若干の納税者の所得沿低下せしむる事あるも︑乍然︑一般的なる所得

低下巻結果しない︒官際に於て購買力韓位は例へば貯蓄・各種生産品に封する需要・投資需要等の愛化に依り

て︑景気の媛動に有利叉は不利なる作用そ奥へるものである︒是等の作用は︑乍然︑一入賞の租税の大さに於

て︑叉は図民所得と租税総額との比佼に於て測定せられ得るものではない︒

若干の租税は︑例へば投資の牧利性在少からしむ事に依りて︑質際の資本形成と就業率と沿低下せしむべく︑

租税負強の測定に就て

(6)

O

此の事責よりして︑間接に租税慶迫在大ならしむる事となる︒此の作用は景気現象を具にするに従ひ︑其重要性

を異にするものであるが︑乍然︑租税総額の大さよりも︑寧ろ個々の租税と関係あるものである︒租税総額の大

さは︑租税諒安の増加に際して︑経済政策的見地よりして希はしからざる租校在活くる事のより困難となる限り

に於てのみ︑重要性あるものである︒

租税負捻は︑個人に取りでは︑罪︑自由に底分し得る手段の減少を来さしめる︒若し其の租税負捻無くんば︑彼

は其の手段や貯蓄し叉は自己の消費の震に使用し得る所のものである︒勿論︑個人は租税手段に依りて支耕せら

るよ所の公的活動に依り利用居獲得するであらう︒乍然︑此の利用は︑私的目的の鍔の消設や減少し︑叉は私的

貯蓄に代り得る限りに於てのみ︑租税負傍に封する直接なる補償となるものである︒同様に会経済は一園全樫の

震に生産カの減少在惹起せしめる︒則ち此の生・産カにして会経済によりて奪はれざりしならば︑私人が自由に慮

分し得て︑現在叉は将来のll資本形成に因りてlll私人の需要冶充足し得たるものである︒乍然︑此の私経済

の生産力減少の一部は図家が教育機関・街生設備・住宅建築等に依りて需要の充足や引受くる事に図り︑或は例

へば交通機関に依りで私経済の費用ぞ減少せしむる事に因りて補償せられる︒租税手段が是等の鍔に使用せらる

L限り︑全納税者の消費の縮小を来す事なきものを考ふるを得る︒従って是等の目的に用ひらる﹄租税額の大さ

は︑賢際の租税負擦の程度を示すものに非示して︑個人の需要充足の若干部分が﹁枇舎化﹂せられ居る事を示すも

(7)

此の枇合化せられたる部分の大さは重要性なきものと考へではならない︒図家が一定の需要の充足を引受け︑

此の需要充足の全部叉は一部を租税手段より支排する理由は︑蓋︑私人の創意が希はしきものと考へらる﹄程度

じ︑需要充足や保詮するものと云ふ冶得ないからである︒私人の立場より之を見れば︑私人は従来の教育・街生

等の焦の公経費が増加しにる事を以て租税引上を甘受するものに非守して︑彼は他の商品に封する諒安治制限し

なければならないのである︒国家が前記の如︑き各種需要を進んで引受け︑敢て活動する理由は︑査︑新る活動の

用盆はより小なる所得獲得者じ針しでは︑遁常希はしま耗度に利用し居られざるが匁である︒従って此の場合﹁枇

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2

5四三)とは各所得階級内に於ける経法財の分配的碍位を意味するものと云ふを得る︒

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租税負捻なる概念在図民経湾全障との関聯に置き︑一定の内容を是に奥へんと欲する時は︑岡家の活動冶二つ

に分ちて考察するを得る︒則ち通常私人の需要と見らる﹄所のもの︑例へば食料・衣服・住宅・享楽物等に封する

需要の兎足に関係ある岡家活動と然らぎる岡家活動に区別して考察し得る︒前者に属する昂要は将来に於ても亦

充足せらるhの可能性が主として私経済の資本形成に因りて創造せらる﹄所のものにして︑此の部分の需要は主

として私経済の充足するものであるが︑会経済の一部も亦其充足に関係するものである︒是等の商品の分配が決

定せらる﹄時︑此慮に寅質的なる所得分配在云々し得ることλなる︒資質的所得分配は︑例へば賃銀統計に示さ

租税負強の測定に就て

(8)

る与が如き︑名目的なる所得分配のみに依りて決定せらる与ものではない︒名目的所得分配ハ税額を控除して﹀は

(

)

私企業者や公企業者の供する所の新種商品の如何なる分量在所得者が獲得し得るや沿決定するのみである︒資質

的所得分配を計量せんが震には︑租税手段に依りて支耕せらる﹄治義財︑従って其配分が個人の購買力に依りて

は決定せられぎる所の消費財を考慮しなければならない︒叉同様なる考慮は︑例へば生産費以下の代債を以て問

家に依り限定的に供給せらる﹄商品に関しても亦︑一部分該蛍する所である︒目疋等に要する公経費は﹁所得形成

( 3 0日 昇 OB Bg

庁広三)経費とも名付け得るであらう︒斯る公経費は︑納税者の享受する利盆に従ってE

徴牧せらる﹄事無き所の租税を以て支掛川せらる﹄限り︑叉﹁所得縛位的なる﹂ミ

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経費

とも呼びて差支なきものである︒此庭に前述の購買力十倍縛位する所の経費ll此の経費は叉自ら所得を形成する

所の経費でもあるllに於て存在する所得韓位よりも︑より直接的なる所得碍位が存するのである︒

(

) 乍然︑比の所得分配が︑各所得階級の購入し符る商品量の大さを表現するものとなずは︑完全には正しくない︒何と

なれば︑其総ての所得が消費財の購入に使用せられたとしても︑其の使用は債格・生産等に於ける強化を濁らす可く︑

債格・生産は又所得分配を箆更すべきが故である︒加之︑消費は貯蓄せられたる所得に因りても行はるふものなるが 故に︑泊費の現在室は之を計算し得るものではない︒乍然︑是等の問題は此庭には重要ではない︒

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(9)

第二の岡家活動は通常個人的需要には関係無く︑従って賢質的なる所得分配の計算に際して直接考量すべき給

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鷲らさYるものである︒此の程類の図家給付として拐ぐ可きは︑選外使臣・国防・一般行玖等日記である︒是等

の施設に封する経費は勿論支出せらるべきであり︑そして第一の図家活動に関係ある需要の充足の鍔じ使用せら

る可き生産要素冶制限し︑従って間接に所得分配に影響や奥へる所のものである︒日疋等の岡家給付は本来の所得

分配の行はる﹄に必要なる制度的なる領域を創遣するに寄興するものにして︑従って斯程給付と雄︑例へば努働

カや資本じ封する同家の需要に依りて︑附労働市場や金融市場に於て行ふ活動に因り︑所得分配に影響沿奥へるも

のであるρ従って斯種岡家活動の経費は第一の岡家活動に比して︑有用性少まものと云ふを得示︑叉斯る経費は

其支地問の震に惹越せられにる私人に於ける消費挫に資本形成の縮小に針する直接なる補償としては役立た?とし

一種の需要充足を結果するものと云はねばならない︒

勿論以上の如き同家活動の分類は幾公獄断を含むものである︒若し例へば図家.が法的秩序の維持の震の活動を

中止するとすれば︑私人は何等か新種目的の活動を自ら直接じ企つるの己むを得ざるに至るであらう︒従って此

﹄胞に︑私人が往古より総ての場合に於て進んで其経費を支排し来りて︑其停止は直ちに生活程度の低下と見らる

えが如︑き需要充足と︑他の種類の需要充足との匝別に関係する事となる︒

一回に於ける租税負携の大さの問題は︑一園内の生産要素が各種の需要充足方法に配分せらるよ肌態如何の問

題と一致する︒五日人が通常租税座迫と云ふ場合は︑此の配分の一方面則ち所得形成的ならざる公経費が︑所得形

租税負強の測定に就て

(10)

成的なる生産の領域を縮小する場面のみ在者限するものであるJ此の場合︑勿論︑前者の存在せざる場合︑後者

が大なるものと解すべきではない︒何となれば︑直接には所得形成の作用を及怯さYる若干の関家活動は︑より

(

)

護淫したる岡家の存在に取りて不可避的なる前提をなすものなるが故である︒

(

) 斯く考ふる時は︑如何なる程度に於て会経費は再生産的なりやと云ふ屡々論争せらる

λ問題に想ひ及ぶ︒比は︑要す るに︑﹁所得形成的ならぎ・る公経費が一国の生産力の一部を要求する事に因りて生ずる所の個人の消費縮小が︑如何 なる程度に於て︑斯る公経費が私経済に封して能力の噌加を奥へる事に依りて補償せらるふや﹂の問題である︒傍令 其会経費に依りて充足せらる

λ需要が個人の充足したる可き需要と何一種類のものに非ずとしても︑所得形成的経費 は原則として常に再生産的であるo只路島に注意すべき事は︑公経費が斯る意義に於て再生産的である事は公経費の 特別なる功績なるが如く考へてはならない事是である︒図家活動は自己の目標を痘求するものにして︑其私的生産に 及ぼす所の作用に従って其債値を列断せらるべき本質上の理由の存するものではない︒若し濁立的なる目的を奥へず して︑私経済を促迭する事のみを目的とする場合に於ては︑再生産性の要求を生ずるは自然である︒例へば若し国家 が或る経済部門を援助せんが免に研究所を建設し︑市かも純然たる科皐的見地よりしては︑其侍されたる研究に封し て債値を奥ふるを得ぎるものとせば︑図家は相賞なる生産噌加等を要求する事となる︒乍然︑図民衛生や国民教育の 経費が︑一閣の生産財を噌加するが故に︑再生産的たり符るものとなすは︑生産概念に狭き意義を奥ふるものである

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︒図防費と雄︑︹平和を欽せば戦争への準備をなせ﹂なる命題より出援

する限り︑より高き意義に於ては﹁生産的﹂たり得るであらう

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例へば或年度に於て他の年度と比較して租税総額が︑絶封的に大であるのみなら守︑図民所得と封比するも向

(11)

大である場合は︑生産要素の小なる部分が衣服・食料・住居等の不可避的なる必需品の供給の鍔に使用せられ︑

大なる部分が其他の目的に使用せられてゐるものと見られる︒乍然︑租税増加は︑間接的には購買力韓位なる方

式に於て︑叉直接的には同家給付に依りて︑多くは関民の一階級より他の階級へ︑資質所得の移動在結果せしむ

るものである︒従って或る園民階級じ取りでは︑租税増加は外観的・形式的なりしに止まる事となる︒則ち此の

図民階級に取りでは︑租税増加は賃銀引上・養老年金・失業者補助金・交通料金低下・街生費や住宅費の低下等の方

式に於て其利金に蹄する︒故に租税負捻の増加に針する不平不満は︑課税が所得のより大なる部分を要求する事

のみ在考へて︑如何なる程度に租税手段が個人の所得増加或は費用節減なる方式在以て蹄還するや身注目せざる

に一部分基くものである︒

( 五 )

岡家活動に因る・市川文充足は如何なる炭さ迄行はれ得るや︒此庭に﹁課税の限界﹂の問題に逢若する事となる︒課

税最適度の問題と共じ︑課税最高限の問題は極めて困難なる問題である︒是査︑此の問題に針する解答は︑岡家

緊急に際して︑入は如何なる程度に︑生活程度の低下と資本形成の減小とを廿受し得るや︑叉如何なる事情に於

ても引下ぐるを得︒さる最低生活費は何慮に存するや等に依存する問題であるからである議出掛ば設結語

) 0

日一挙の問題じ関する過去の文献が一般に形式的なる議論に終始するや常としにるは︑是全く自然の事と

租租負強の測定に就て

(12)

云はねばならない︒只此慮に明白なる事は︑課税の全躍の大さが決定的なる重要性在有するものに非守して︑租

税牧入の如何なる大さの部分が所得形成的ならざる経費に使用せらるhやが重要性冶有する事是である︒

生産要素の若干部分は︑衣服・食料・住居等の生産の錆に用ひねばならない︒乍然︑其生産が一部分租税手段より

支耕せらるL事を妨けない︒如何なる大さの租税が徴牧せられ得るやは︑私人が納税の震に充足し得ぎるに至れ

る需要の充足の震に︑租投手段が如何なる程度に使用せらる込ゃに依りて定まる︒若し一関所得の大部分を要求

する課税が行はれ︑斯種需要の充足せらる﹄が如き著しく祉合化せられにる図家治仮定する時は︑純理上︑租税

右の加く一位合化せられたる図家に於ける租税は︑資本主義的なる図家に於けると同一なる内容を有するもので

はない︒資本主義的岡家に於ける租税は︑岡家︒か自己の職務の遂行の潟に︑関民経済の生産要素の一部在自由に

せんが震に購買力冶獲得する手段である︒租税手段は強制的に徴牧せられる︒斯種図家牧入は之冶汲生的牧入

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位︒﹀と呼ぶ︒祉合化せられにる岡家は労働力在ば消費部門と其他の生・産部門とに配分する︒消

費部門に在る人々に針する賃銀は︑彼等が全生産物を購入する程度に︑高く定めらる﹄の必要はない︒何となれ

ば︑生産物の一部は枇舎の其他の構成員に分たるべきが放である︒新る生産物配分は

ll

若し貯蓄在論外とする

時は│名目的賃銀に比して生産品震を高く定むるさ?︑或は其賃銀の購買力が例へば所得税等に依む削

減せらるL事に依りて到達せられる︒従づて直接税と間接税との本質的区別は此場合存しない事となる︒何とな

(13)

れば︑総ての組税は同一家の債杭政策の一部に外ならないからである︒克に進んで正椛なる枇合主義同家に於て

は︑凶門家と岡民経潜とは融合せるが故に︑国家の必要とする経費額︑例へば軍備費・図民教育費等は深め控除せ

られ︑然る後図民は各々其所得を岡家より奥へられる︒固より今日の意義に於ける租税は存在しない︒租税は資

本主義経潜在前提とする︒

に在る︒其異なる所は︑ 此慮に租税と公債との異同在一考せんに︑雨者に共通なる貼は︑雨者が共に岡家に必要なる購買力を供給する

租税が岡家と競立する私人の需要を削減する事に在る︒

周民経済の

生産力が全く要求せられぎる限りに於て︑公経費在公債手段に依りて支排する事の長所が存する︒公経演の旗張

が︑従来生涯に使用せられざりし生産要素在要求する限りに於ては︑租税に於ても其毘迫の増加は存しない事と

なる︒従って版則としては︑公経費が租投手段に依りて賄はる=や︑手数料又は公債に依りて賄はる﹄や︑或は

d人同家が直践に若干の給付例へば兵役義務を要求するやは︑租秘匿泊の大さに取りでは重要性がない︒組税堅治

に取りて肢も荒川文性あるは︑使用せられつ?める生産要素が奪はる誌や否やである︒

( )

以上論守る所に依り︑二国家聞の租税陸迫を比較し︑父は同一闘の異なる時代に於ける租税匪迫在比校する事

が︑極度に困難である事を知る事が出来る︒院議の如く︑此は祖税金額より立論すべきものに非十して︑公経費

視結負強の測定に就て

(14)

の分析より立論すべきである︒グエリンデルは公経費より控除すべき費目として弐のもの申ゼ皐けてゐる

( 註

1)

2

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︒則ち向︑純然大る購買力碍位を示すもの︑問︑現物の形に於て供せらる三枇合的経弗及︑例︑)

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2)

街牛一設・教育費・住宅費等(是等は私人の治設に代るものである)︑的︑私人に取りて費用の節約となるもの︑例

( 4 0

ロ ロ ・

へば交遁機関費︑是である︒要之︑加何なる大さの貨僻額が要求せらる﹄やが決定的主要牲を有するものじ非宇

一間生産力の如何なる大さが要求せらる﹄やが重誌なるものなるが故に︑就中︑如何なる程度に同家は同

民勢働力例へば兵役の強制的要求に依りて︑リ人は自由意思的なる無償的持働力の利用に依りて︑経費冶節約しつ'

hありゃそ比較しなければならない︒年金・扶助料の鍔の租税引上は︑租税座泊︑や増加するものではない︒叉既

述の如く︑公債利子の支挽は購買力蒋位在現はすに過ぎない︒詳︑公債の護行が私人の投資在制限する場合に於て

のみ︑公債利子も場合に依りでは計算に入れらるべきである︒斯の調査は勿論不可能である︒且叉︑公経費が公

債に依りて支地併せらる﹄時は︑其が租税に依りて支耕せらるh時に比して︑慨して私人の投資が

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打撃を受く

可き理由は存しない︒経設増加が従来遊休したりし生産力を要求するや否やと云ふが如き問題に付︑決定冶興ふ

る事は殆んいζ全く不可能である︒

( 註

1)

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(15)

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2)

比良に掲げたる将費に在りでは︑其が事買に於て私人の消費を節約する限りに於て

1 1 是を決定する事勿論困難で

あるし11

控除すべきである︒或る一因に於て醤療費の大部分が無料にて国家に依りて文耕せらる与に︑他の一閣に於

ては私人に依り有償的に支耕せらるL揚合︑租税犀越の比較に宮りでは之を考慮しなければならない︒何となれば︑前

者に在りでは︑国民は是に依りて其支出の大なる金額を節約するからである︒乍然︑第一の図家が第二の国家に比し 能率より大なる官立阜校制度全有し︑而

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も第二の園家に於ける図民は私立皐校の岱により大なる金額を支出するが

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如き事是無きものとすれば︑上り高債なる問中校制度は︑上り大なる課税に訴する代償として︑私人の支出に於て何等

かの節約を資らすものではない︒同様の問題は次の刊に闘しでも亦生ずる(君︒ロ

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若し二回間に於ける︑川人は同一闘の異なる時代に於ける︑所得形成的ならざる経費の大さ在比較せんとするな

らば︑其経設の大さ冶回一民所得との関聯に鷲らす事が最も合目的的である︒統計上の見地よ'りすれば︑斯くする

事は︑比較悶に於ける貨僻償値換算の必要がないと云ふ長所在有する︒只此の場合︑諸闘に於ける岡民所得の計

訴が完全に比較可能なるものでないとの難貼を有する︒其公経費が図民所得に封する同一の割合を示す場合と

雄︑勿論公経済は図民の給付能力を同一方法を以て要求するものではない︒只通常各納税者の給付能力に関して

一図の給付能力も︑岡民所得に比して︑より迅速に増加する事は明白である︒

以上述べたるが如き方法に依る叱校在可能ならしむるが如き財政統計は︑勿論作成する事容易ではない︒次に

租税負強の測定に就て

(16)

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グエリンデルの作成し仁る去を掲けて︑如何なる程度に成功したるやを一瞥しゃう

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( 詮 1一九一三年の貨鰐債偲に従ふ︒

最低生活費の算定は︑一九三五年に於ける市町村税に於て︑租税を免除せらる

λ控除額を基礎としたものである︒

市町村に於ては

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の基本控除︑妻並に十六歳以下の子供に封して

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同門の控除加唱となってゐる︒

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右の表に於て︑3と4の閣は︑関税引上は︑其が周民所得との関聯に泣かるh時︑共絶封綴に於て計量する時

に比して︑より著しく少き事を示してゐるつ5の闘は官吏の俸給及賃銀位に牧利性投資以外・の目的の震の財の宍

入の震の図家経費を示す︒此の金額は前に所得形成的ならざる経設と呼びたるものと一致しない︒何となれば︑

(17)

此の内には直接に私人の泊設に代る目的の潟の経費も亦入り来るからである︒乍然︑扶助料・利子・此に市町村

への交附金は含まれてゐない︒6の閥は︑斯くの如く工作曲ぜ施す事に依り︑戦後の和税匪迫の護反に関心て︑如

何に通常占は異なれる素描が獲得せらる﹄や争示すものである︒叉MU凶申

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の景気惑化は租税匪迫在

崎市加し︑共後に於ける景気土井は租税座泊を再び低下せしめ'にる事は明白となる︒

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78の関に依りて︑給付能力が岡氏所得よりもより迅速に増加するものとしにる場合︑租税毘迫の後展に取

りて︑組税絡封額の必生少しも倶る誌に足らざるそ知る事が出来る︒給付能力と国民所得との関係は勿論決定する

か}得ない︒只此彪に一例として採用しにる瑞典の如き︑生活必需品が主として私経法に依りて供給せらるよ問家

に布りでは︑同民所得の内︑最低生活設を越える部分が税税給付能力巻有するものなる事を認め得る︒

斯くして波大る結果は著しく獄断的の如くであるとするも︑此慮に比較せられたる諸年度に於ては︑前に解明

しにる訟設に於ける租税負捻は︑其の増加よりも寧ろ軽減しにる事身見るを得る事となる︒殊に5の欄の金額の

内には所得形成的なる経設をも包含する事や考ふれば︑此はより明白となる︒一史に市町村の経費をも算入すると

しでも︑此の結果に大して影響しないであらう︒何となれば︑市町村の経費は主として所得形成的なるものなる

( )

和税負強の測定に就て

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(18)

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屡々租税負搭の大さの問題と関聯して取扱はる﹄所の問題は︑租税負傍が各閲兵階級︑各経務部門技に各所得

者の上に配分せらる﹄欣態如何の問題︑換言すれば租税配分の問題である︒租税負隠は大さを異にして︑各所得

( 詫

1)

群の上に配分せられ︑此庭に﹁租税座迫﹂としての作用に到達する︒此の租税麿迫の精細なる調査は租税臨時嫁の精

確なる認識なくしては不可能である︒各所得階級に於ける全租税負捻の終局的配分は縛嫁過程全部の終了の後明

かにせらるL所である︒瑞典に於て各所得群の負憶に蹄する租税歴泊の計算に蛍りでは︑各租税の韓嫁形式は極

めて筒躍に取扱はれ︑総ての直接税は樽嫁せられ守︑消費税と関税とは完全に消設者の資悌おとなるものと俄定せ

られてゐる︒此の俄定を承認する矯には︑此の仮定が他の総てのあり得べき俄定の示すよりも︑より猪断的では

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ないと云ふ事が云はれ得るのみである(∞己

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乍然︑時嫁問題の俄定的解決に近づかんが鍔

には蓋然的なる縛嫁形式に従って総ての祖税を分類するを要する︒此の分類は普遍安常性を有する従来の縛嫁論

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3)碗究より生じたる認識より出愛する︒

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右の数字は直接に給付能力に関係ある所得税のみを比較したるものなるが故に︑賃際の租税負強は比の数字の一示す間

よりも︑結釘的に高さのみならず︑所符に比較して累症の程度はより歩きものである︒何となれば︑消費税に於ける 完全なる再嫁を保定する時は︑小所得階級は大所得階級に比して︑工り大なる負捨となるからである

o比の限定を附

する時は︑右の数字は図説並に地方税としての負強に関して比較例を供するものにして︑か/く共累誕の程度に付︑興

味ある比較を可能ならしむるものである︒

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斯くして算定せられたる瑞典に於ける各所得群に於ける租税負携は︑所得増加に伴ひ恒常的累廷を生じてゐる︒所 ( 註

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5・︒︒︒同町二ちも︒︒同町・以上の三階級に分ちて親祭する時は︑其租税負強は各一二戸︑

一五%︑並にニ一戸を示す︒然るに英図に於ける負括果︑迭はより著しく飛躍的過程を一示し︑小所得階級は消費税の特

色に従ひて中間所符陪紋上

Dも宜認せらるふも︑反之︑大所符陪紋に於ける消費税に因る租税負捨‑の下降的曲線は︑

租税負強の測定に就て

参照

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