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SmO F FeAs 超伝導体の超伝導特性

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Academic year: 2021

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提出日:平成210220

SmO

1−x

F

x

FeAs

超伝導体の超伝導特性

04232010松下研究室 中山 紘喜

1 はじめに

2008年にLaFeAsO1−xFx の超伝導性が発見されて 以来,鉄を主成分とするFeAs系超伝導体が数多く発見さ れてきた. これまでに発見された化合物超伝導体は大き く分けて金属超伝導体と銅酸化物超伝導体の二種類に分 類されるが, FeAs系超伝導体はこの二種類に分類されな い新しい系統の超伝導体として認知されている. その臨 界温度(Tc)は銅酸化物超伝導体を除いて最高値を記録 しており,Tcのさらなる向上や臨界電流密度(Jc)といっ たポテンシャルの解明など,今後の発展が注目されてい . 本研究では, FeAs系超伝導体の中でも高いTc を持 SmO1−xFxFeAsの多結晶焼結体バルク試料について 組成比や作製法の異なるものを用意し,そのTcJc ついて評価を行い,それらが与える影響を考察した.

FeAs系多結晶試料では結晶粒間の弱結合のため,超伝 導電流については粒間を流れるものと粒内で閉じて流れ るものが存在することが分かっている. そこで本研究で は加える磁界を変えて残留磁化を測定する方法[1]を用 い、その変化率から観測されるピークによって粒間と粒 内のJc(それぞれJcglobal,Jclocalとする)を求めた.

2 実験

1.試料の諸元

w[mm] 長さl[mm] 厚さt[mm] F置換率x

2 1.50 1.93 1.30 0.30

3 1.75 1.92 1.16 0.30

4 2.11 2.30 1.43 0.40

 試料は3つのSmO1−xFxFeAs多結晶焼結体バルク試 料を用意した. 各試料の諸元を表 1 に示す. このうち, 試料 2についてはTaシースを用いたPIT(Powder In Tube),試料3,4については二段焼結法を用いて作製さ れている. この試料を用い,SQUID磁力計で残留磁化を 測定した. 温度一定で超伝導状態の試料に,ある強さの磁 場を印加しその後0にすると,内部に侵入した磁束は外 部に完全に出て行かず,一部試料内に残留する. この磁束 がもたらす磁気モーメントを測定し,各試料の体積で割 ることで残留磁化とする. この測定を0.001 T-1 Tの範 囲で46地点測定し,その変化率から読み取ったピークか JcglobalJclocalを求めた. 残留磁化は5 K-40 Kの範 囲を5 K刻みで8つの温度域で測定し,Jcglobal Jclocal の温度依存性を調べた.

3 結果及び検討

 図 1は試料2 で測定した残留磁化の変化率を表して

いる. 5 K-20 Kまでの温度域で二つのピークが確認で

きる. これらは粒間を流れる電流による低い磁場で現れ るピークと,粒内を流れる電流による高い磁場で現れる ピークと考えられ,ピークの現れる磁場は温度の上昇と 共に低くなっている. このことから25 K以上の温度域で 現れている一つのピークは粒内を流れる電流によるピー クと考えられる. 試料2と同様に他の試料でも残留磁化 を測定し,各試料で求めたJcglobalJclocalの温度依存性 をそれぞれ図2と図3に表す.

Jcglobal は試料2と試料35 K-20 Kの温度域で現

,それ以上の温度域では確認できず,試料4に至っては 全温度域で確認できないという結果が得られた. 5 K

の試料2,試料3Jcglobal の差が20 Kで小さくなって

いることから,Jcglobal における作製法の影響は低温域で 現れ,温度の上昇と共に小さくなっていくものと考えら れる. また試料4や試料2,試料325 K-40 Kの範囲

Jcglobalの確認が出来なかったことについては,これが

F置換率や作製法の影響によるものなのか,試料自体の 欠陥によるものなのかは,今後詳細に調べる必要がある.

一方,Jclocalは全ての試料の全ての温度域で確認された.

試料2Jclocalが他の試料と比べて高い結果となり,

度依存にも違いが現れた.Jcglobalも試料2の方が試料3 より高くなっているため、PIT法によって試料の密度が

高くなりJcglobal,Jclocal共に向上したと考えられるが,

度依存の違いについての原因は分かっておらず,今後詳 細に調べる必要がある. その他の実験結果の考察は当日 発表する.

10−3 10−2 10−1 100 0

500 1000

μ0Hm[T]

dMR/dlogHm

5K 10K 15K 20K

30K 40K 25K 35K

1 試料2の残留磁化(MR)の変化率

0 20 40

106 107 108

T[K]

Jcglobal[A/m2]

2#

3#

2 各試料のJcglobalの温度依存性

0 20 40

109 1010

T[K]

Jclocal[A/m2]

2#

3#

4#

3 各試料のJclocalの温度依存性

参考文献

[1] A. Yamamoto et al.: Supercond. Sci. Technol.

21(2008)095008(11pp).

[2] L. Wang et al.: Supercond. Sci. Technol.

22(2009)015019(6pp).

A4-2

参照

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