• 検索結果がありません。

山下尚寛 学位論文審査要旨

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "山下尚寛 学位論文審査要旨"

Copied!
3
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

1

平成30年 9月

山下尚寛 学位論文審査要旨

主 査 今 村 武 史 副主査 萩 野 浩

同 永 島 英 樹

主論文

Effect of a cathepsin K inhibitor on arthritis and bone mineral density in ovariectomized rats with collagen-induced arthritis

(コラーゲン誘発関節炎を有する卵巣摘出ラットに対してカテプシンK阻害薬が関節炎と 骨密度に及ぼす効果)

(著者:山下尚寛、萩野浩、林育太、林原雅子、谷田敦、柳樂慶太、福井亮平、永島英樹)

平成30年 Bone Reports 掲載予定

参考論文

1. 従来法で行うTKAにおける大腿骨コンポーネントの設置―髄内ロッドの挿入方向で設置 角は改善するか?―

(著者:山下尚寛、大槻亮二、築谷康人、村上大気、岸本勇二、榎田誠、豊島良太)

平成26年 日本関節鏡・膝・スポーツ整形外科学会雑誌 39巻 706頁~710頁

(2)

2

学 位 論 文 要 旨

Effect of a cathepsin K inhibitor on arthritis and bone mineral density in ovariectomized rats with collagen-induced arthritis

(コラーゲン誘発関節炎を有する卵巣摘出ラットに対してカテプシンK阻害薬が関節炎と 骨密度に及ぼす効果)

カテプシンKは破骨細胞に特異的に発現するが、その阻害薬は骨粗鬆症治療薬として開発 が進められており、骨粗鬆症に対する有効性を示す報告を多く認める。また、関節リウマ チ患者関節でもカテプシンKは発現しており、これが軟骨基質の分解に関与しているが、関 節炎に対するカテプシンK阻害薬(CKI)の効果についての報告はほとんどない。本研究の 目的は、リウマチモデルであるコラーゲン誘発関節炎(CIA)ラットを用い、関節炎とそれ に伴う骨破壊、骨密度に対するCKIの効果を検討することである。

方 法

7か月Sprague-Dawley(SD)ラット55匹を用い44匹でCIAラットを作成し、初回感作1週後 に卵巣摘出(OVX)または偽手術(sham)を実施し、CIA+sham+CKI群(11匹)、CIA+OVX+CKI 群(11匹)、CIA+sham+vehicle群(11匹)、CIA+OVX+vehicle群(11匹)の4群に分けた。

残りの11匹はコントロール群としてOVX、CKI投与を行わなかった。CKI群ではCKI

(ONO-KK1-300-01)15 mg/kgを初回感作日から4週間経口投与した。体重、足関節幅、関節 炎スコアを各週に測定し、感作初日から4週後に安楽死させた。臨床的な関節炎の評価は、

手指、中手指節関節、手関節、足関節をそれぞれ関節炎の重症度によりスコア化して行っ た。右大腿骨の骨密度、破断強度の測定を行った。左膝は非脱灰標本を作成し、脛骨2次海 綿骨での骨形態計測を行い、膝内側における滑膜組織(滑膜炎)、骨軟骨面の吸収面(パ ンヌス)の面積を測定した。また、左足部のX線写真を撮影し骨破壊をスコア化して評価し た。

結 果

実験期間中に体重は減少したが4群間で有意差を認めなかった。CKI群は足関節幅、関節 炎スコアが有意に低値であった(p=0.04、p<0.01)。骨密度、骨強度試験のultimate stress

(極限応力)はCKI群が有意に高値であった(p=0.01、p=0.02)。骨形態計測では骨量、骨

(3)

3

梁幅がCKI群で有意に高値(p=0.02、p<0.01)、吸収面、破骨細胞面、浸食深度がCKI群で 有意に低値であった(p<0.01、p<0.01、p<0.01)。石灰化面、骨石灰化速度、骨形成速度 は各群で有意差を認めなかった。滑膜炎、パンヌスの面積はCKI群で有意に小さかった

(p=0.01、p=0.02)。左足の骨破壊スコアはCKI群が有意に低値(p<0.01)で骨破壊は抑制 されていた。

考 察

CKIは破骨細胞の機能を抑制し、コラーゲンの分解を抑制するため、骨粗鬆症治療薬とし て、その有効性が示されている。閉経女性を対象にした研究では、骨密度の改善効果と骨 吸収の抑制効果はビスホスホネートと同程度であったと報告されている。本研究の結果、

CKIを投与することで骨密度、骨強度は改善し、組織学的には骨吸収を抑制し、骨量と骨梁 幅の低下を抑制することが明らかになった。

CKIの抗炎症効果についてはLena Svelanderら、Masataka AsagiriらがCIAマウスを用い た実験を行い、CKIが骨溶解、軟骨破壊、炎症を抑制することを明らかにした。また、Masataka Asagiriらは抗炎症効果のメカニズムについて、CKIは樹状細胞にも作用し、細胞内のTLR9 のシグナル伝達に作用し樹状細胞の活性化を抑制し、その結果Th17細胞やマクロファージ へのサイトカインの分泌を抑制し炎症を抑えるのではないかとしている。本研究では関節 炎を抑制しており、組織学的にも滑膜炎の面積は小さくなっていた。

関節炎と骨密度に対するCKIの効果を検討した報告はない。関節リウマチではしばしば骨 粗鬆症を合併するため、本研究は有用であると考える。

結 論

CKIは骨吸収を抑制することで、骨強度、骨密度を改善すると同時に、リウマチモデル動 物における関節炎、骨破壊を抑制することが明らかとなった。

参照

関連したドキュメント

著者らはケーソン浮上り防止技術の開発にあたり、ケーソ ン外周面の FS によるせん断抵抗力の効果を把握するため、実 大 1/40 に縮小した模型引抜き試験を行い、 FS

バブル時代に整備された社会インフラの老朽化は、

れていた事から︑愛知県甲種医学校で使用したと見ら 第二篇骨学︑甲︑﹁頭蓋腔﹂には次の様に記載され

(実被害,構造物最大応答)との検討に用いられている。一般に地震動の破壊力を示す指標として,入

さらに, 会計監査人が独立の立場を保持し, かつ, 適正な監査を実施してい るかを監視及び検証するとともに,

Abstract: The Legend Pipe method was researched and developed to reduce groundwater and prevent landslides and liquefaction by utilizing a subsidy from the Ministry of

①配慮義務の内容として︑どの程度の措置をとる必要があるかについては︑粘り強い議論が行なわれた︒メンガー

都調査において、稲わら等のバイオ燃焼については、検出された元素数が少なか