イ ソフル レン麻 酔 の循 環動 態 と肝 血 流 に関す る実 験 的研 究
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(2) 1378. 平. 井. 康. 雄 Forawick気. 化 器 を使 用 し た.. 血 中 酸 素 飽 和 度 はRadiometer. OSM2を. 使用. し,血 中 お よ び 肺 胞 気 中 イソ フ ル レ ン濃 度 は,そ れ ぞ れ,島 3BF型. 津GC‑6AM型. お よ び 島 津GC‑. ガ ス ク ロ マ トグ ラ フ を 用 い て,山. 田 ら6). の 方 法 に よ り測 定 した. 輸 液 は 乳 酸 リ ン ゲ ル 液 を 使 用 し,右 8mmHgを. 房 圧7〜. 目安 と し て 投 与 し た.. 体 温 は,保. 温 マ ッ ト を 用 い て37±0.5℃. を保. つ よ う に した .. 各 測 定 項 目の対 照 値 は,循 環 動 態 が 手術 侵 襲 の影 響 か ら回復 す るの を待 って, 2回 以 上 測定 し,そ の 平均 値 を と った. イ ソ フ ル レ ン 吸 入 は120分 間 行 い,各 目 は,吸. 入 開 始 後15分,. 30分,. 120分 お よ び 吸 入 中 止 後15分, 図1. 実 験 方法. 60分,. 測定 項 90分,. 30分,. 60分 の 各. 時 点 に お い て 測 定 し た.. 肝 組織 血 流 量:水. 素 ク リア ラ ンス 法 に よ る. 肝重 量 は,実 験 終 了後 肝切 除 を行 い 測定 し,. 肝 動 脈 血 流 量:電 磁 流 量 計 によ る 門 脈 血 流 量:電. 同 時 に肝 静 脈 内 に挿 入 した カ テ ーテ ル が実験 終. 磁 流 量 計 によ る. 了 ま で留 置 され て い る こ と を確 認 した. 心 係 数(CI),一 量,肺. 動 脈 圧,肺. 動 脈 楔 入 圧,右. 房 圧,深. 末 梢 血 管 抵 抗(SVR),肝. 部温. の 測 定 用 と し た.. (HAVR),腸. 肝 動 脈 お よ び 門 脈 の 血 流 量 測 定 は,正 法 に よ り開 腹 し,胃. MFV. 1100型)に. て 測 定 し た.門. び 門 脈 血 採 血 は,腸. 循 環 動 態 の 変 化 は,全 率 で 表 示 し,統. 脈 へ は径5〜7mmの. プ ロ ー ベ を 装 着 し て 電 磁 流 量 計(日. 本 光 電. て対 照値 に対 す る変 化. 計 学 的 処 理 で は,各. 差 の 検 定 はStudent‑t. 脈圧測定お よ. 間 膜 静 脈 末 梢 か ら19G. 動 脈 血 管 抵 抗. 間 膜 血 管 抵 抗(MVR)は,表. 1に よ り算 出 し た.. 中切開. 十 二 指 腸 動 脈 を結 紮 後,総. 肝 動 脈 へ は 径2〜3mm,門. 回 拍 出 量 係 数(SVI),全. testを 用 い,対. 定 各 値 と の 有 意 差 の 検 定 はpaired‑t て 行 い, P<0.05を. 30cm. 群 間 の有 意 照 値 と測 testを 用 い. 有 意 差 あ り と し た.. の エ ラ ス タ ー 針 を 門 脈 ま で 挿 入 し て 行 っ た.肝 組 織 血 流 は,直. 径0.15mmの. プ ラ チ ナ‑イ. ウ ム 電 極 を 肝 実 質 に 挿 入 し て,水 ス 式 組 織 血 流 量 計(Uniqu MHG‑DIC)に. 結 リジ. 素 ク リア ラ ン. Medical. UH. 結 果 は,表2〜6お. meter. 1.肺. 表1 拍 出量/体. ・SVI:心. 係 数/心 拍 数. 胞 内 お よ び動 脈 血 中 イ ソ フ ル レ ン濃 度 の. 1)肺 胞 内 イ ソ フル レ ン濃 度 は,吸 入 開始 後速. ラ コ メデ ィカ ル社 製. ・CI:心. 示す通 り. 経 時 的変 化(表2,図2). 導 に て モ ニ タ ー し た.. イ ソ フ ル レ ン投 与 は,ム. よ び 図2〜7に. で あ る.. よ り測 定 し た.. 心 拍 数 はECG第II誘. 果. 計算値の計算式. 表面 積7). l/min/m2. ml/min/m2. ・SVR:{(平. 均 動 脈 圧‑右 房 圧)/心. ・HAVR:{(平. 均 動 脈 圧‑肝 静 脈 圧)/肝. ・MVR:{(平. 均 動 脈 圧‑門 脈 圧)/門. 拍 出量}×80. dyn・sec・cm‑5. 動 脈 血 流 量}×80 脈血 流 量}×80. dyn・sec・cm‑5. dyn・sec・cm‑5.
(3) イ ソフ ル レ ン麻 酔 の循 環 動 態 と肝 血 流 に関 す る実 験 的研 究 表2. 肺 胞 内 お よ び動 脈 血 中 イ ソ フ ル レ ン濃 度 の 変 化. 各 群 と もn=10で,数 *: P<0. .05. +: P<0.05. 図2. B:. ++:. OI 2.2%群,. に 達 し た.以. OI. 3%群. P<0.01(120分. 動 脈 血 中 イ ソ フ ル レ ン 濃 度(ABIC) 3.0%:. 酸 素 イ ソ フ ル レ ン麻 酔3.0%群(n=10). OI. 2.2%:. 酸 素 イ ソ フ ル レ ン麻 酔2.2%群(n=10). OI. 1.5%:. 酸 素 イ ソ フ ル レ ン麻 酔1.5%群(n=10). の 順.以. 1.5%. 後 もこれ. 1.92, 2.52%. 後120分 後 ま で 徐 々 に 上 昇 し た が,. そ の 上 昇 率 は 極 め て 僅 か で あ っ た.吸. か に 残 在 し た.. 値 と の 比 較). OI. れ ぞ れ,平 均 値 で1.28,. は速 や か に 減 少 し た が,吸. 示 す.. 照 値 と の 比 較). 肺 胞 内 イ ソ フ ル レ ン濃 度(AIC). や か に 上 昇 し,吸 入30分 後 に は,各 群(OI. に 準 ず.)そ. 値 は 平 均 値 ±SDを **: P<0.01(対. 肺 胞 内 お よ び 動 脈 血 中 イ ソ フ ル レ ン濃 度 の 変 化. A:. 群,. 1379. 入 中止 後. 入 中 止60分 後 に も 僅. 2)動 脈 血 中 イ ソ フ ル レ ン濃 度 は,吸 速 や か に 上 昇 し,以. 後120分. 入開 始 後. 後 まで 徐 々 に上 昇. し た.各 群 の 平 均 値 は,そ れ ぞ れ, 9.96, 14.21, 18.56mg/dlに. 達 し た が, 15分 以 後 の 上 昇 率 は 僅. か で あ っ た.吸 入 中 止 後 は 速 や か に 減 少 し た が, 吸 入 中 止60分 後 に も僅 か に残 在 し た. な お, 1),. 2)と も に,測. 定 各 時 点 に お い て,.
(4) 1380. 平. 表3. 井. 康. 雄. 循環系 および肝血 流の変化. 対 照 の み 実 測 値 を 示 し,他. は 対 照 を基 準 と し た パ ー セ ン ト変 化 率 を 示 す.. 各 群 と もn=10で,数 値 は 平 均 値 ±SDを 示 す. *: P<0 .05 **: P<0.01(対 照 値 と の 比 較) +: P<0 .05 ++: P<0.01(120分 値 と の 比 較). 表4. 対 照 の み 実 測 値 を示 し,他 各 群 と もn=10で,数 *:. <0. +:. P<0. .05 .05. 各種計算値 の変化. は 対 照 を 基 準 と し た パ ー セ ン ト変 化 率 を 示 す.. 値 は 平 均 値 ±SDを **: P<0.01(対 ++:. P<0.01(120分. 示 す.. 照 値 と の 比 較) 値 と の 比 較).
(5) イ ソ フル レ ン麻酔 の循環 動 態 と肝 血 流 に関 す る実験 的研 究 表5. 図3. 1.5%群. と3%群. 1.5%‑2.2%:. 1.5%群. と2.2%群. 2.2%‑3%:. 2.2%群. と3%群. 2.循. P<0. .05. **:. 間 間 間. P<0.01. 全 身循 環 系 の 各 諸 量 の 変 化. A:. 各 群 の 値 は ほ ぼ1:1.5:2の. 各諸量の群間の有意差. 1.5%‑3%:. *:. 1381. 平 均 動 脈 圧(MAP). B:. 心 拍 数(HR). C:. 心 係 数(CI). OI. 3.0%:. 酸 素 イ ソ フ ル レ ン麻 酔3.0%群(n=10). OI. 2.2%:. 酸 素 イ ソ フ ル レ ン麻 酔2.2%群(n=10). OI. 1.5%:. 酸 素 イ ソ フ ル レ ン麻 酔1.5%群(n=10). 比 を保 っ て い た.. 環 系 各 諸 量 の経 時 的 変化. 1)平 均 動 脈 圧(MAP)(表3お. よ び5,図3A). 各 群 と も,吸 入15分 後 に は 有 意 な低 下 を 示 し,.
(6) 1382. 平. 図4. 井. 康. 雄. 肝 循 環 の各 諸 量 の変 化. A:. 肝 動 脈 血 流 量(HABF). B:. 門 脈 血 流 量(PVBF). C:. 総 肝 血 流 量(THBF). D:. 肝 組 織 血 流 量(HTBF). OI. 3.0%:. 酸 素 イ ソ フ ル レ ン麻 酔3.0%群(n=10). OI. 2.2%:. 酸 素 イ ソ フ ル レ ン麻 酔2.2%群(n=10). OI. 1.5%:. 酸 素 イ ソ フ ル レ ン 麻 酔1.5%群(n=10). 30分 後 に は さ ら に 低 下 し た が,以. 後120分. 後 ま. ま た,各 群 間 の 比 較 で は,麻 酔 吸 入 中 は, 1.5%. で ほ ぼ 平 衡 状 態 で あ り, 120分 後 の 各 群 平 均 値. 群 と3%群. は,そ. が あ り, 1.5%群. れ ぞ れ, 43.1,. っ た.吸. 57.0,. 65.3%の. 低下であ. 入 中 止 後 に は 速 や か に 回 復 し, 1.5%. 群 は15分 後, 2.2%群. お よ び3%群. 対 照 値 と の 有 意 差 が な く な っ た.. は30分 後 に,. 2.2%群. 間 は,全. と3%群. て の時 点 で 明 らか な有意 差. と2.2%群. 間 は 吸 入15分 後,. 間 は 吸 入90分. 点 で 有 意 差 が 認 め ら れ た.し. 後 を除 い て各 時 か し吸 入 中止後 に. は 全 て の 群 間 で 有 意 差 が な か っ た..
(7) イ ソフ ル レ ン麻 酔 の循 環 動 態 と肝 血 流 に関 す る実 験 的研 究 2)心 拍 数(HR)(表3お. 1.5%群. よ び5,図3B). 各 群 と も,吸 入15分 後 に は 有 意 な 低 下 を示 し, 以 後60分 後 ま で 徐 々 に 低 下 し た が,以 後 ま で ほ ぼ 平 衡 状 態 を 保 っ た. 平 均 値 は,そ. れ ぞ れ, 28.3,. 下 で あ っ た.吸. 後120分. 120分 後 の 各 群. 40.0,. 48.0%の. 低. っ たが,吸 入 濃 度 の高 い群 ほ ど回復 が 良 い傾 向 が認 め られ た. 3.肝. 群 間 比 較 で は,麻 酔 吸 入 中 は, 1.5%群. と3%. と2.2%群. 間 の 吸 入60分 後,. 間 の 吸 入15,. め ら れ た.吸 お よ び1.5%群. と2.2%群. 意 差 が 認 め ら れ, 2.2%群. 間 は,全 と3%群. 2.2%. と3%群. 問. て の時 点 で 有 間 は,吸. 入. よ び5,図3C). な った.吸. 58.1%の. 上 昇 し た も の の,対. 入120分 後 の. HABFが27.8,. PVBFが36.4,. 45.6,. 41.7,. 減 少 を 認 め た.. 54.1%の. 中 止15分 後 以 降,対. 55.3%,. よ びHTBFが,吸. 入. 照 値 と有 意差 の ない状 態 に. 回 復,も し く は 対 照 値 以 上 に 上 昇 す る の に 対 し, 回 復 は 悪 く,吸. 入 中 止30分. 後 で も対. 照 値 よ り 有 意 に低 値 の ま ま で あ り, 60分 後 に は. 低下 と. 入 中 止 後 の 回 復 は 悪 く,各 群 と も,. 吸 入 中 止15分 後 に は 吸 入120分. れ ぞ れ,. 吸 入 中 止 後 は, HABFお. む し ろ そ れ よ り低 下 す る 傾 向 に あ っ た.. 以 後 経 時 的 に 徐 々 に 低 下 し, 120分 後 に は,平 49.4,. 59.0%,. HTBFが23.5,. PVBFの. 各 群 と も,吸 入15分 後 に は 有 意 な 低 下 を 示 し,. 均 値 は そ れ ぞ れ, 36.3,. よ び 肝 組 織 血 流 量(HTBF)は, 入15分 後 に は 有 意 な 低 下 を 示 し,以. 各 群 の 平 均 値 は,そ 41.2,. 中 止15分 後 に の み 有 意 差 が 認 め ら れ た. 3)心 係 数(CI)(表3お. (PVBF),お. 脈 血 流 量. 後120分 後 ま で 徐 々 に 低 下 し た.吸. 90分 後 に も有 意 差 が 認. 入 中 止 後 は, 1.5%群. よ び5,図4). 動 脈 血 流 量(HABF),門. と も に,吸. て の時 点 で 明 らか な有 意 差 が認 め ら. れ, 1.5%群 群 と3%群. 循 環 動 態 の 変 化(表3お. 1)肝. 分 後 か ら60分 後 ま で 徐 々 に 上 昇 し た が, 60分 後. 群 間 は,全. 間 は120分 後 に有 意 差 が 認 め. ら れ た.吸 入 中止 後 に は各 群 間 の有 意 差 は な か. 入 中 止 後 は 速 や か に 上 昇 し, 15. で も対 照 値 に 比 し て 有 意 に 低 値 で あ っ た.. と2.2%群. 1383. 値 よ りは有 意 に. 照 値 に対 して有 意 に低 値 の. ま ま で あ り,吸 入 中 止60分 後 に は 吸 入 中 止30分. 群 間 比 較 で は,麻 HABF,. 酔 吸 入 中 の 全 て の 時 点 で,. HTBFの1.5%群. と3%群. が 認 め ら れ た.ま た, HABFは,. 2.2%群. 群 間 の 吸 入60分 後, HTBFは, 群 間 の 吸 入30,. 60,. 間 で有 意 差. 1.5%群. と3% と2.2%. 120分 後 に 有 意 差 が 認 め ら. れ た.. 後 よ り も む し ろ低 下 す る傾 向 に あ っ た. 群 間 比 較 で は,麻 酔 吸 入 中 は, 1.5%群. と3%. 群 間 は, 30分 後 よ り120分 後 ま で の 各 時 点 で,. 図5. 肝 静 脈 酸 素 飽 和 度(HvSatO2)の. 変化. 図6. 一 回 拍 出 量 係 数(SVI)の. 変化. OI. 3.0%:. 酸 素 イ ソ フ ル レ ン麻 酔3.0%群(n=10). OI. 3.0%:. 酸 素 イ ソ フ ル レ ン麻 酔3.0%群(n=10). OI. 2.2%:. 酸 素 イ ソ フ ル レ ン麻 酔2.2%群(n=10). OI. 2.2%:. 酸 素 イ ソ フ ル レ ン麻 酔2.2%群(n=10). OI. 1.5%:. 酸 素 イ ソ フ ル レ ン麻 酔1.5%群(n=10). OI. 1.5%:. 酸 素 イ ソ フ ル レ ン麻 酔1.5%群(n=10).
(8) 1384. 平. 図7. 井. 全 末 梢血 管 抵 抗(SVR). B:. 腸 間 膜 血 管 抵 抗(MVR). C:. 肝 動 脈 血 管 抵 抗(HAVR). OI 3.0%:. 酸 素 イ ソ フ ル レ ン麻 酔3.0%群(n=10). OI 2.2%:. 酸 素 イ ソ フ ル レ ン麻 酔2.2%群(n=10). OI 1.5%:. 酸 素 イ ソ フ ル レ ン麻 酔1.5%群(n=10). は,吸 入 濃 度 の. 高 い群 ほ ど回復 が 良 い傾 向 が認 め ら れた. 2)肝 静 脈 酸 素飽 和 度(HvSatO2). 以 後 徐 々 に 低 下 し, 120分 後 に は,各. 入 中 止 後 は,. 24.1,. 3%群. 対 し, 2.2%群. 31.1%低. 群 はそ れ 下 し た.吸. は回復 が 良好 で あ ったの に. は120分 値 よ り は 回 復 す る も の の. 対 照 値 ほ ど 回 復 せ ず,. 1.5%群. の 回復 は 不 良 で. あ っ た. 群 間 比 較 で は,吸. 60,. 入 中 は, 1.5%群. 120分 後 に,ま. 群 間 で は 吸 入15, ら れ,吸. 30,. た, 2.2%群. 各 群 と も,吸. よ び5,図7). 入15分 で 有 意 に 低 下 し, 30分 で. 更 に 低 下 し, 60分 後 ま で は ほ ぼ 一 定 で あ っ た が, 以 後 徐 々 に 上 昇 し た. 1.5%群. は90分 後 に 対 照. 値 と の 有 意 差 が な く な っ た が, 2.2%群 3%群. お よび. は, 120分 後 に も 対 照 値 よ り有 意 に 低 い. ま ま で あ り, 120分 後 の 各 群 の 平 均 値 は,そ 12.0,. 27.0,. 22.7%の. れ. 低 下 で あ っ た.吸. 入 中 止 後 は 各 群 は と も に 経 時 的 に 上 昇 し, 60分. 間では. 後 に は各 群 は そ れ ぞ れ,平. と3%. 44.1%の. 均 値 で61.1,. 65.9,. 上 昇 と な っ た.. 群 間 を比較 す る と,吸 入 中 も中 止後 も,吸 入. く有 意 差 が 認 め ら れ な. 濃 度 の 高 い群 ほ ど低値 を示 す傾 向 が認 め られ た が,有 意 差 が認 め られ た の は,吸 入15分 後 と30. 種 計 算 値 の 変化. 分 後 にお け る1.5%と3%群. 1)一 回 拍 出 量 係 数(SVI)(表4お 吸 入 中 は,対 な か っ た.吸 り低 下,. 意差 が認 め られな. 意差 が認 め. 60分 後 に,有. 入 中 止 後 は,全. と3%群. と2.2%群. か っ た. 4.各. 有 意 差 が 認 め ら れ た 他 は,有. ぞ れ,. 間 で は 全 て の 時 点 で, 1.5%群 吸 入30,. 間 の30分 後 に. 2)全 末 梢 抵 抗(SVR)(表4お. よ び5,図5). 均 値11.7,. 群 間 の 各 時 点 と, 2.2%と3%群. か っ た.. 各 群 と も,吸 入15分 後 に は 有 意 な 低 下 を 示 し,. ぞ れ,平. 雄. 各 種血管抵抗の変化. A:. ま た吸 入 中止 後 のPVBFに. (表3お. 康. よび5,図6). 照 値 と ほ と ん ど変 化 が 認 め ら れ 入 中 止 後 は,. 2.2%群. 1.5%群. は 変 化 な し,. は対 照 値 よ. 3%群. は対 照 値. よ り上 昇 し た. 群 間 比 較 で は,吸. (表4お. と3%. よ び5,図7). 各 群 と も,吸. 入15分 で 有 意 に 低 下 し, 30分 で. 更 に 低 下 し た が, 60分 以 後 は 徐 々 に 上 昇 し た. 1.5%群. 入 中 止 後 の1.5%群. 間 だ け で あ った.. 3)腸 間 膜 血 管 抵 抗(MVR). は,. 90分 後 に 対 照 値 と の 有 意 差 が な く. な っ た が, 2.2%群. お よ び3%群. は, 120分 後 も.
(9) イ ソ フル レ ン麻 酔 の循環 動態 と肝 血流 に関 す る実験 的 研 究 表6. 各諸量 の相 関関係. HTBFと. の 間 に は,そ. が‑0.734お. 1385. れ ぞ れ,相. よ び‑0.698の. 関 係 数(r). 高 い負 の相 関関 係 が. 認 め ら れ た. 3)MAP,. CIと. 肝循 環 との 関係. HABFとMAPと. は,相 関 係 数(r)0.732と,. 高 い 正 の 相 関 関 係 が 認 め ら れ た が, HABFと CIと. は,相. 関 係 数(r)0.541と,相. 低 か っ た. 一方 , PVBFとMAPと 数 値 は そ れ ぞ れの 相 関 係 数(r)を. 示 す.. すべ てn=180でP<0.01.. 関関係 は. は,相. 関 係 数(r). 0.596と,相. 関 関 係 は 低 か っ た が,. CIと. 関 係 数(r)0.784と,高. は,相. PVBFと い正の相. 関 関 係 が 認 め ら れ た. 対 照 値 よ り 有 意 に 低 い ま ま で あ り, 120分 後 の 各 群 の 平 均 値 は,そ. れ ぞ れ, 7.5,. の 低 下 で あ っ た.吸. 入 中 止 後 は,各. 27.2,. 27.6%. 群 は と もに. 経 時 的 に急 速 に 上 昇 し, 60分 後 に は,各 れ ぞ れ,平. 均 値 で105.9,. 102.2,. 群はそ. 79.0%の. 上昇. THBFは,. MAP,. 相 関 係 数(r)0.734,. と3%. 群 間 は有意 差 が 認 め られた.. (表4お. 意 差 が 認 め ら れ た の は,. 15分 後 と120分 後 の1.5%群 た.吸. と3%群. のみ で あ っ. 入 中 止 後 は 吸 入 中 よ り も上 昇 す る 傾 向 に. の相 関. 察. 本 研 究 に お け る 肺 胞 内 イ ソ フ ル レ ン 濃 度 は, 吸 入30分 後 に 各 群 そ れ ぞ れ, 1.28, 1.92, 2.52% れ を イ ヌ の1MAC. 相 当 し た.以. 1.28%8)に. 換. 1.5MAC,. 後120分. 2. 後 ま で僅 か に増. 加 す る も の の そ の 増 加 率 は 極 め て 小 さ く,吸 30分 以 後120分. 入. ま で は ほ ぼ 平 衡 状 態 で あ っ た.. ま た 吸 入30分 後 に お け るFA/FI(肺. 胞 内 濃 度/. 吸 入 濃 度)を 計 算 す る と 各 群 は そ れ ぞ れ, 0.85,. あ る が,対 照 値 と の 有 意 差 は 認 め ら れ な か っ た.. 0.87,. ま た 群 間 の 比 較 で も,全. 験 に よ る と, FA/FIは,吸. て の時 点 で 全 く有意 差. の相 関. CIと. 考. MACに. 入 中 は 対 照 値 よ り低 値 を示 す 傾. 向 が 認 め ら れ る が,有. MAPと. 算 す る と そ れ ぞ れ,約1MAC,. よ び5,図7C). 各 群 と も,吸. HTBFは,. 関係 は 比 較 的 低 か っ た(r=0.634). に 達 した.こ. 4)肝 動 脈 血 管 抵 抗(HAVR). れ ぞ れ,. 高 い 正 の相 関 関. 関 係 は 高 か っ た(r=0.734)が,. 群間 の比 較 で は,吸 入 中 も中止 後 も,吸 入 濃 入30分 後 よ り90分 後 にか けて の1.5%群. も に,そ. 0.806と. 係 が 認 め ら れ た.. と な っ た.. 度 の高 い群 ほ ど低 値 を示 す 傾 向 が認 め られ,吸. CIと. 0.84で. あ っ た.. Egerら9)の. ヒ トで の 実. 入32分 後 で0.70,. 64. が 認 め ら れ な か っ た.. 分 後 で も0.73で あ り,本. 研 究 の 結 果 は,そ. れよ. 5.麻. り も 高 い 値 で あ っ た.本. 研 究 とEgerら9)の. 報. 酔 吸 入 中 の 各 諸 量 の 相 関 関 係(表6). 対 照 値 お よ び 吸 入15,. 30,. 60,. 90,. 120分 の. 各 時 点 の 個 々 の 値 よ り計 算 し た.. 差 や,自. 1)動 脈 血 中 イ ソ フ ル レ ン 濃 度(ABIC)と MAPお. よ びCIと. ABICとMAP, 相 関 係 数(r)は,. れ ぞ れ,. ‑0.818と. 非常 に. 高 い 負 の 相 関 関 係 が 認 め ら れ た. 2)ABICと ABICとHABF,. の 収 縮 力 を 直 接 抑 制 す る10)が,. 康 成 人 に お い て,イ. 麻 酔 の0.9MACか 間 に は,そ れ ぞ れ,. 相 関 係 数(r)が‑0.664お. よ び‑0.637の. 相 関 関 係 が 認 め ら れ た.. ABICとTHBF,. 負 の. 出心 筋標 本 in vivoに. おい. て は 心 抑 制 作 用 が 少 な い11)と さ れ て い る. Eger12)は,健. 肝 循 環 との 関係 PVBFの. トと イ ヌ と の 種 属. イ ソ フ ル レ ン は, in vitroで,摘. 間 に は,そ. ‑0.895,. 差 は,ヒ. 発 呼 吸 と 強 制 呼 吸 の 違 い な ど実 験 系 の. 違 い な ど に よ る と 考 え ら れ る.. の 関係. CIの. 告 に お け るFA/FIの. 拍 出 量(SV)は (HR)が. ら1.9MACの. ソフル レン 間 で,一. わ ず か に 減 少 す る が,心. 増 加 し,心. 拍 出 量(CO)に. が な い と して お り, COが. 回 拍 数. は変化. 比 較 的 保 た れ る こと.
(10) 1386. が,ハ. 平. 井. ロ セ ン や エ ン フ ル レ ン麻 酔 と の 大 き な 違. 康. 雄. れが ため に,吸 入 中止 後 のCOお. よ びSVの. 回. い と し て 強 調 し て い る.し か し,本 実 験 結 果 は,. 復 は,深 麻 酔 群 の 方 が 高 め の値 を示 す と考 え ら. こ のEgerら. れ る.. の 報 告12)と は 違 っ た も の に な っ. 1MACと. た. 本 実 験 で は, dentな. CO,. HRと. も にdose. 低 下 を 示 し, SVは,少. 分 後 ま で は,大. き な 変 化 は 認 め な か っ た. SV. が 不 変 で あ る こ と か ら, COの 因 はHRの. 低下の最大の原. 低 下 と 考 え ら れ る.こ. べ き は, HRの. depen. な く と も 吸 入90. こ で 注 目す. 対 照 値 が200前 後 と い う 比 較 的. 高 い 値 で あ る 点 で あ る.実. 験 の 対 象 が 体 重10kg. て,対. い う 麻 酔 深 度 は,そ. の定 義 か ら し. 象 の半 分 は麻 酔深 度 が十 分 で ない と考 え. ら れ,こ. の ア ンバ ラ ン ス が,麻. 度 起 こ る と 考 え ら れ る.こ 吸 入90分 以 降 のSVRは く な っ て く る,つ. 酔 中 に もあ る程. の た め,. 1.5%群. の. 対 照 値 と の有 意 差 が な. ま り,末. 梢 血 管 の拡 張 が 著 明. で な く な る も の と 考 え ら れ る.. イ ソフ ル レン麻 酔 中 の肝 循 環 動 態 は全 身 の循. ソ フ ル レ ン麻. 環 動 態 と大 き な関 わ りがみ られ た.肝 動 脈 血流. ン クロ ニ ウ ム下 で の. 開 腹 手 術 と い う ス ト レ ス の 影 響 も無 視 で き な い. 量(HABF)はMAPと の 相 関 関 係 が 高 く, 一方 ,門 脈 血 流 量(PVBF)はCO(CI)と の. と考 え る.. 相 関 関 係 が 高 か っ た. HABF,. 前 後 の 小 型 犬 で あ っ た こ と や,イ 酔 開 始 前 の,ケ. HRは. タ ミ ン,パ. 吸 入60分 以 後 大 きな変 化 が な い の に対. し, COは. そ れ以 後 も経 時 的 に低 下 し, SVも. PVBFは,と. も に,血 中 イ ソ フル レ ン濃 度 との 間 に も相 関関 係 が認 め られ たが,こ れ は全 身循 環 系 の影響 を. 120分 値 はそ れ 以 前 よ り低 下 す る傾 向 に あ る こ. 介 した 二 次 的 な も の と解 した 方 が 妥 当 で あろ. と な ど を考 え る と,吸 入 時 間 が長 くなる につ れ. う.. て,心 筋収 縮 力 の 直接 的 な抑 制 作 用 が前 面 に 出 て くる よ う に なる もの と思 わ れ る. 平 均 動 脈 圧(MAP)の. 低 下 は, COの. 血 管壁 が頑 強 で外 的 要 因 で は容 易 に血 管径 の 変 わ りに くい 肝動 脈 の血 流 量 が,そ の圧 差 の影. 低下. 響 を強 く受 け る こ と,お よ び,低 圧 系 に属 する. と末 梢 血 管 の拡 張 が 原 因 と思 わ れ るが, SVR. 門脈 の血 流 量 が,受 動 的 に心 拍 出量 の増 減 を反. の有 意 な低 下,し か も深麻 酔 ほ ど低 下率 が大 き. 映 す る こ と は,比 較 的理 解 しや す い.ま た,吸. い傾 向 に あ った こ と か ら考 え て,イ ソフ ル レン. 入 中 止 後, HABFが. の 末 血 管 拡 張 作 用 は か な り強 い もの と思 わ れ. そ れ 以 上 に 回 復 す る の に対 し, PVBFは. る.. 中止 後30分 後 で も対 照 値 の60〜70%程. 速 や か に対 照 値 も し くは 吸入. 度 まで し. 麻酔 吸 入 中止 後 につ い て は, MAPが. 中止 後. か 回復 せ ず,以 後 む しろ低 下 す る傾 向 が み られ. 30分 で対 照 値 に復 す る の に対 し, COの. 回復 は. る と こ ろ な どは,そ れ ぞ れ, HABFとMAP,. 遅 れ,中 止 後30分 で も対 照 の70〜80%ま. で しか. PVBFとCOの. 相 関 関係 を強 く示 唆 させ られ. 回復 せ ず,そ れ以 後 はむ しろ低 下 す る傾 向 にあ. る. HABFとPVBFと. っ た,こ のCOの. 血 中 イ ソ フ ル レ ン濃 度, MAP,お. 回復 の 悪 さ は,西 崎13)の ハ. ロ セ ン麻 酔,谷 口14)の エ ン フ ル レ ン麻 酔 の 実 験 で も認 め られ てい る.こ れ は,麻 酔 中止 後 の. の和 で あ るTHBFは, よ びCO,. そ れ ぞ れ につ い て 高 い相 関 関 係 が認 め られ た. SVRお. よ びMVRは,ハ. ロ セ ン麻 酔 中 お よ. 手 術 侵 襲等 の ス トレス が循 環 系 を抑 制 す る方 向. び麻 酔 後 に は, SVRに. に働 い た もの と考 え られ る.つ ま り,麻 酔 の 覚. 増加 し,体 内 臓 器 の血 流 分 布 の 不 均衡 が生 じる. 醒 に と も な っ て カ テ コー ル ア ミン の 著 明 な増. こ とが 示 唆 さ れ る と,西 崎13)は報 告 して い る.. 加15)が末 梢 血 管 の 収 縮 を引 き起 こ し,急 速 な. しか し,本 研 究 にお け る,イ ソ フル レ ン麻 酔 中. MAPの. お よ び麻 酔 後 にお い て, SVRとMVRの. 回復 につ なが る の に対 し,心 筋 自体 の. 比 してMVRが. 著 明に. 変化. 抑 制 か らの 回復 は若 干 遅 れ,末 梢 血 管 の 収縮 に. 率 は,測 定 各 時 点 にお い て,同 様 に変 化 す るこ. 伴 う全 末 梢 血管 抵 抗 の増 大 に順 応 で き ない た め. とが 認 め られ,血 流 分布 の異 常 は少 ない もの と. と考 え られ る.こ の神 経 系 と循 環 系 の 回 復 の ア. 思 わ れ る.. ンバ ラ ンス は,浅 麻 酔 ほ ど大 きい と思 われ,こ. 本研 究 に お いて は,肝 動 脈 血 流 量 お よ び門脈.
(11) イ ソフ ル レン麻 酔 の循 環 動 態 と肝 血 流 に関 す る実 験 的研 究. 1387. 血 流量 の測 定 に電磁 流 量 計 を用 い たが,こ の方. イ ヌ にお け る イ ソ フル レン お よびハ ロセ ンの肝. 法 に は若 干 の問 題 が指 摘 さ れ て い る16).即 ち,. 血 流 に与 え る 影 響 に 関 す る研 究 を行 っ て い る. ① 門脈 は低 圧 系 で あ り,血 流 が低 下 した場合 そ. が,そ. の血 管形 状 が 保 て な くな り血 流量 は過 大 に評 価. は,. される. ② イ ヌの肝 動 脈 は直径 が2mm前 後 で あ. HABFを97%上. れ に よ る と,イ CI,. MAPを. 昇 さ せ(P<0.05),. り,プ ロ ーベ の捻 れ に よ る血 管 の狭 窄 とか,血. を26%減. 管壁 に対 して斜 め に な る こ とな ど に よ り測定 誤. は, CIが35%,. 差 が生 じやす い,等 の問 題 で あ る.本 実験 に お. 0.05)が,. い て も,循 環系 の各 パ ラメ ー ター(MAP,. PVBFは42%,. CI)に. 比 して, HABF,. が 大 き く,特 に, HABFの. PVBFの. HR,. 標準 偏差値. 偏 差 値 が大 きの は. この理 由 に よる もの と思 わ れ る.. ソ フ ル レ ン は1MACで. 有 意 に 低 下 さ せ な い で,. 少 さ せ る(P<0.05)が,. 0.05)と. 2MACで. MAPが42%減. HABFは81%上. 少 す る(P< 昇 し(P<0.05),. THBFは23%減 し て い る.ま. ン麻 酔 時 に はCIに. た,. 少 す る(P< PVBFは,ハ. 組織 血 流量 の測 定 を行 った.水 素 ク リア ラ ンス 法 に よ って肝 の 組織 血 流 量 を測 定 す る方 法 は,. る と して い る.こ. ロセ. 相 関 す る の に 対 し て,イ. フ ル レ ン 麻 酔 時 に はMAPに. 本研 究 で は,水 素 ク リア ラ ンス法 によ って肝. PVBF. ソ. ある程度相 関す. れ ら の 結 果 は,本. 実験 の結 果. と大 き く 異 な っ て い る. こ の よ う に 実 験 結 果 が 大 き く異 な っ た の に. 牧 野 ら17)18),黒 沢 ら19)が詳 し く論 じて い る が,. は,い. この方 法 に もい くつ かの 問 題点 が存 在 す る.先. 験 対 象 の 違 い が 考 え られ る. Gelmanの. ず 第一 に は,肝 が動 脈 系,門 脈 系 の2系 統 で 潅. 体 重 が15‑20kgの. 流 され て い る こ とが あげ られ る.肝 動脈 に は動. 験 に お い て は体 重10kg前. 脈血 が 直接 流 れ 込 む ので 水 素 の流 入 は速 や かで. た. GelmanはHR. あるが,門 脈 には腹 腔 内臓 器 を潅 流 した血 液 が. 期 し た と 記 載 し て い る4)が,本. 流 れ込 む た め,肝 へ 流 入 す る時 点 で,既 に腹 腔. の 対 照 値 は 全 て160以 上 で あ っ た. MAP,. 内臓 器 の組 織 血 流量 を反 映 した ク リア ラ ンス カ ーブ を持 っ た水 素 が流 れ 込 む こ と に なる.従 っ. の 対 照 値 も, /min/m2に. て,肝 組 織 血 流 量 と して 出 て きた値 には,他 の. と な っ て い る.本. 腹腔 内臓 器 の組織 血 流 量 が あ る程 度 加味 され て. 酔 下 で の 開 腹 術 と い う 刺 激 状 態 を対 照 値 とせ ざ. いる こ とに なる.し か も,各 腹 腔 内 臓 器 の血 流. る を得 な か っ た こ と も事 実 で あ る.. は必 ず し も一様 で な いの で,多 相性 の カ ー ブ を. くつ か の 原 因 が 考 え ら れ る が,ま. ま た,. 実. 後 と か な り小 型 で あ っ. 130以 上 の も の は 実 験 を 延 実 験 で は, HR. Gelmanの111mm. Hg,. CI 3.57l. 実 験 で は か な り高 い 値. 実 験 に お い て は,ケ. タ ミ ン麻. 同 じ くmicrosphere法. とる場合 もあ り うる し,肝 動脈 由来 の もの と門. い た 実 験 で も, Lundeenら2)は,ブ. 脈 由来 の もの との ギ ャ ップ が大 き く なれ ば その. し て,. 解 析 は ます ま す 困 難 と なる.黒 沢 ら19)は,水. ソ フ ル レ ン麻 酔 下 でHABFは. Gelmanの. 場 合 は,. 比 較 的 大 型 犬 で あ る が,本. 比 較 し て,本. Gelmanと. ず,実. を用. タ を対 象 と. 場 合 と ま た 異 な っ た 結 果(イ. 素吸 入終 了1分 後 に は,門 脈 か らの 流入 水 素 を. 報 告 し て お り,対. ほ とん ど無 視 で きる と述 べ て い るが,本 研 究 の. 在 す る も の と思 わ れ る.. 不 変,な. ど)を. 象 動物 の種 属 差 は 明 らか に存. ように血 流 量 が大 き く変動 す る場合 には,問 題. 実 験 にお い て,諸 量 を測 定 す る た めの 開腹 術. が ある.ま た 同 じ個 体 内 で あ っ て も,電 極 を刺. に対 す る麻 酔 で対 照 値 に違 いが 生 じる可 能性 が. す部位,こ. とに そ の深 さや,血 管 壁 との距 離 な. あ る. Gelman自. 身 も述 べ て い る3)よ う に,開. どに よ り ま ち ま ち の 値 が 出 る こ と も起 こ り う. 腹 に よ って腹 腔 内臓 器 の血 流 量 が大 き な影響 を. る.そ の ほ か, pHの 変 動 に よ りbaselineが 不. 受 け る こ とは充 分 考 え られ る.し か し,臨 床 に. 安 定 と な り,特 に血 流 量 の少 な い状 態 の時 に誤. お いて は,全 身麻 酔 の対 象 の 大 半 が 開腹術 で あ. 差 が大 き くな りやす い よ う に思 われ た.こ れ ら. る こ と も事 実 で あ り,開 腹 状 態 に お け る麻酔 薬. の こと に関 して は今 後 詳 し く研 究 す る必 要 が あ. の影 響 を見 る こ と は,そ れ な りに充 分 意 義 が あ. る もの と思 わ れ る.. ると考 え る.. Gelmanら3). 4)は,. microsphere法. を 用 い て,.
(12) 1388. 平. 井. 康. 雄. 上 に 回 復 し た の に 対 し て,. 結. 語. 雑 種 成 犬 を用 い,純 と に,イ. 2.2お よ び3%の. HABF,. 吸. PVBF,. THBFお. そ れ ぞ れ,相. 止 後60分 間 に わ た り,肺 胞 内 お よ び 血 中 イ ソ フ. の 負 の 相 関 関 係 が 認 め ら れ た.ま. ル レ ン濃 度,全. HABF(r=0.732),. 身 循 環 動 態 お よ び肝 血 流 量 を測. =0. 肺 胞 内 お よ び 動 脈 血 中 イ ソ フ ル レ ン濃 度 は, 吸 入 開 始 後 速 や か に 上 昇 し,吸 に 減 少 し た.吸. .806),. CIとPVBF(r=0.784), CIとTHBF(r. MAPとHTBF(r=0.734)の. 入 中止 後 速 や か. 間. し か し, MAPとPVBF(r=0.596)お. け て の 上 昇 率 は僅 か で あ り,三 種 の 吸 入 濃 度 は,. CIとHABF(r=0.541)の. そ れ ぞ れ,約1MAC,. た.し. 2MACに. よび 相 関 関 係 は低 か っ. た が って,イ. ソ フ ル レ ン 麻 酔 に お い て,. 肝 動 脈 血 流 は 動 脈 圧 に依 存 し,門 脈 血 流 は心 拍. 相 当 し た. 循 環 系 のMAP,. HRお. よ びCIは. 吸 入 開 始 直 後 よ り, dose 示 し た.. た, MAPと. に は,そ れ ぞ れ 高 い 正 の 相 関 関 係 が 認 め ら れ た.. 入 開 始30分 後 よ り120分 後 に か. 1.5MAC,. は,. 関 係 数(r)が‑0.895〜‑0.637. MAPとTHBF(r=0.734),. れ ぞ れ の 関 係 に つ い て 検 討 し た.. CI,. よ びHTBFに. 入 濃 度 に お け る.120分 間 の 吸 入 中 お よ び 吸 入 中. 定 し,そ. 回 復 は不. 動 脈 血 中 イ ソ フ ル レ ン 濃 度 とMAP,. 酸素 に よる調 節 呼 吸 の も. ソ フ ル レ ン の1.5,. PVBFの. 良 で あ っ た.. 1〜2MACの. 出 量 に 依 存 して い る こ と が 認 め ら れ た.. と も に,. dependentな. SVRとMVRは,イ. 低下 を. ソ フ ル レ ン吸 入 中 は対. 照 値 よ り低 下 し,吸 入 中止 後 急 激 に 上昇 した.. 吸 入 濃 度 に お い て,吸. しか し,全 て の 測 定 時 点 で, SVRの. 変化率 と. 入120分 後 に は, MAPは 対 照 値 に 対 し て43.1 〜65 .3%, HRは28.3〜48.0%, CIは36.3〜. MVRの. 58.1%低. お よ び吸 入 中止 後 に,体 内臓 器 の 血 流不 均衡 が. 下 し た.吸. に 回 復 し た が,. 入 中 止 後,. HRの. は 不 良 で あ っ た.ま. MAPは. 速やか. 回 復 は 遅 れ, CIの た, SVに. は,麻. 変 化 率 は,同 様 に 変化 し,麻 酔 吸 入 中. 起 こ る傾 向 は認 め ら れ なか っ た.. 回復. 酔吸入 中. 謝. 辞. 大 き な 変 化 は み ら れ な か っ た. 肝 循 環 のHABF,. PVBFお. 吸 入 開 始 直 後 よ り, dose 吸 入120分. dependentに. 閲 を 賜 っ た,岡. 低 下 し,. 入 中 止 後 は, HABFお. よ. 下 君 江 嬢 をは じめ 諸 兄 姉 に深 甚 な謝 意 を表 しま す.. 考. 1. Vitcha JF: A history of Forane. Anesthesiology. 文 献 (1971) 35, 58-66.. Lundeen G, Manohar M and Parks C: Systemic distribution during. 野 成 宏 先 生,大. や か に対 照 値 も し く は そ れ 以. 参. 2.. ら び に,実 験 に多 大 な 御 協 力 を. 戴 い た,同 教 室 山 田輝 夫 先 生,坂. HTBFは23.5〜. 下 し た.吸. びHTBFが,速. 山 大 学 医 学 部 麻 酔 ・蘇 生 学 教 室 小. 坂 二 度 見 教 授,な. 後 に はHABFは27.8〜59.0%,. PVBFは36.4〜55.3%, 54.1%低. 稿 を 終 え る に あ た り,御 懇 篤 な る 御 指 導 と御 校. よ びHTBFも,. 1.0 and 1.5 MAC isoflurane. anesthesia. of blood flow in swine while awake and. with or without. 50% nitrous oxide. Anesth Analg. (1983) 62, 499-512. 3.. Gelman S, Fowler KC and Smith LR: Liver circulation anesthesia.. 4.. Anesthesiology. and function during isoflurane and halothane. (1984) 61, 726-730.. Gelman S, Fowler KC and Smith LR: Regional blood flow during isoflurane and halothane anesthesia. Anesth Analg (1984) 63, 557-565.. 5.. Gelman S, Rimerman V, Fowler KC, Bishop SP and Bradley EL: The effect of halothane, isoflurane, and blood loss on hepatotoxicity. and hepatic oxygen availability. rats. Anesth Analg (1984) 63, 965-972.. in phenobarbital-pretreated. hypoxic.
(13) イソ フ ル レ ン麻 酔 の循 環 動 態 と肝 血 流 に関 す る実験 的研 究 6.山. 田 輝 夫,小 坂 誠,片. 山浩,瀬 戸 甲 蔵,飯 島 義 雄,板 野 義 太 郎,西. 本 雅彦,塩 飽 善 友,小 坂 二 度 見:ガ. ク ロマ トグ ラ フ に よ る血 中麻 酔 薬 濃 度 の 測 定 に関 す る研 究(III)‑血 法‑麻 酔(1982)31,. 1389 ス. 中 溶 解 イ ソ フル レ ン濃 度 の 直 接 測 定. 1225‑1232.. 7. Dubois: Basal metabolism in health and disease. Lea and Febiger, Philadelphia (1936). 8.. Steffey EP and Howland D Jr: Isoflurane potency in the dog and cat. Am J Vet Res (1977) 38, 1833-1836.. 9. Cromwell TH, Eger EI II, Stevens WC and Dolan WM: Forane uptake, excretion, and Blood Solubil ity in man. Anesthesiology (1971) 35, 401-408. 10. Kemmotsu O, Hashimoto Y and Shimosato S: Inotropic effects of isoflurane on mechanics of contrac tion in isolated cat papillary muscles from normal and failing hearts. Anesthsiology (1973) 39, 470-477. 11. Stevens WC, Cromwell TH, Halsey MJ, Eger EI II, Shakenspeare TF and Bahlman SH: The car diovascular effects of a new anesthesic, Forane, in human volunteers at constant atrial carbon dioxide tension. Anesthesiology (1971)35, 8-16. 12. Eger EI II: Isoflurane: a review. Anesthesiology (1981) 55, 559-576. 13. 西 崎 進:ハ. ロセ ン麻 酔 の循 環 動 態 と肝 血 流 に 関 す る 実 験 的研 究.岡 山 医 学 会 雑 誌(1987)99,. 643‑655.. 14. 谷 口 正廣:エ. ン フル レ ン麻 酔 の循 環 動 態 と肝血 流 に関 す る 実 験 的 研 究.岡 山 医 学 会 雑 誌(1988)投. 15. 坂 野 成 宏:イ. ソフ ル レ ン麻 酔 の 循 環 動 態 と血 中 カ テ コ ラ ミ ン濃 度 に 関 す る実 験 的研 究.岡. (1987)99,. 稿 中.. 山医学会雑誌. 1017‑1029. 16. 長 谷 川 浩 平,飯 島 一 彦,岡 龍 弘,米 沢 利 英:肝 動 脈.門 脈.肝 組 織 血 流 へ の 吸 入 麻 酔 薬 の 影 響.麻 酔(1985) 34, 619‑625. 17. 牧 野 隆 光,石. 18.. 田 博,常. 岡健 二,大 橋 和 史:水 素 ガ ス ク リア ラ ンス 法 の 肝 組 織 血 流 量 測 定 へ の 応 用‑理 論 面. か らの 検 討.病 態 生 理(1983)2,. 1049‑1052.. 牧 野 隆 光,坂. 沢 秀 典,堂. 本 文 夫,幸. 坂 宣 俊,金. 園 孝 史,古. 川 陽 太 郎,石. ス ク リ ア ラ ン ス 法 に よ る 肝 組 織 血 流 量 測 定 と そ の 臨 床 応 用(第2報).. 19.. (1982)21,. 125‑129.. 黒 沢 和 平,林. 紀 夫,笠. 原 彰 紀,目. 連 晴 哉,佐. ア ラ ン ス 法 に よ る 肝 血 流 測 定 の 基 礎 的 検 討.肝. 々 木 裕,佐. 藤 信 紘,鎌. 臓(1983)24,. 田 博,黒. 田 肇,常. Progress. 田 武 信,阿. 728‑732.. 岡 健 二:水. of Digestive. 部 裕,萩. 素 ガ. Endscopy. 原 文 二:水. 素 クリ.
(14) 1390. 平. Effect. 井. 康. of isoflurane and. hepatic. anesthesia circulation. Yasuo Department Okayama. University. ing and after rial isoflurane. and hepatic. dose-dependently but the recovery. in the. dog. and Resuscitology,. Medical School, Prof.. Okayama. F. Kosaka). dynamics. isoflurane anesthesia at concentration concentrations increased rapidly after. ly after stopping of inhalation. tively. Mean arterial pressure. (HABF), portal dose-dependently. circulation. on systemic. HIRAI. of Anesthesiology. (Director: The systemic. 雄. of 30 mongrel. dogs were. investigated. dur. of 1.5, 2.2, and 3.0%. Alveolar and arte starting inhalation, and decreased rapid. At the 3 concentrations, (MAP), heart rate (HR),. MAC was about 1, 1.5, and 2, respec and cardiac index (CI) all decreased. after starting inhalation. After stopping inhalation, MAP recovered rapidly, of HR was slow and the recovery of CI was poor. Hepatic arterial blood flow venous blood flow (PVBF), and hepatic tissue blood flow (HTBF) decreased after starting inhalation. After stopping inhalation, HABF and HTBF reco. vered rapidly, but the recovery of PVBF was poor. Arterial isoflurane concentrations corre lated wiht MAP, CI, HABF, PVBF, THBF, and HTBF. HABF was correlated with MAP, and PVBF was correlated with CI. Systemic vascular rasistance (SVR) and mesenteric vascular resistance. (MVR) changed. similarly. during. and after. inhalation. of isoflurane..
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