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図-2 弾性係数

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Academic year: 2022

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(1)5-009. 土木学会第60回年次学術講演会(平成17年9月). ASR膨張により劣化した強度の異なるコンクリートの強度特性 ASR膨張により劣化した強度の異なるコンクリートの強度特性について 劣化した強度の異なるコンクリートの強度特性について 金沢大学. 学生員. ○東原. 直. 金沢大学. 正会員. 久保善司. 鳥取大学. 正会員. 黒田. 保. 西日本旅客鉄道. 正会員. 野村倫一. 1.はじめに 近年,過大な ASR 膨張により著しく劣化した構造物が報告され,これらの構造物も含めて,ASR 劣化構造 物に対する適切な維持管理対策の確立が急務とされている.一方,補強設計あるいは補強対策を実施するため に活用できる ASR 劣化コンクリートの力学的性能に関する数値的データがほとんどないのが現状である 1). 本研究では,それらの基礎的データを得るために,ASR 膨張により劣化した強度の異なるコンクリートの力 学的性能を検討することとした. 2.実験概要 セメントとして普通ポルトランドセメント(密度 3.15g/cm3)を用いた.細骨材として非反応性細骨材(密 度:2.64g/cm3)を用い,粗骨材には反応性骨材(密度:2.64g/cm3,Gmax:15mm)を用いた.添加アルカリとして, NaCl を用い,等価アルカリ量を 8kg/m3 とした.コンクリートの配合を表-1 に示す.水セメント比の違いによ る影響を検討するために,PC 構造物を想定した 45%および RC 構造物を想定した 60%の水セメント比を 2 種 類用意した.供試体はφ100×200mm の円柱供試体とし,打設 1 日後に脱型し,2 週間密封養生を行った.養 生終了後,促進環境下(40℃,100%R.H.)に静置した.供試体表面のひずみをコンタクトゲージを用いて暴露 開始時より測定した(基長:100mm) .膨張量が 0(養生直後),2000µ の時点で静的一方向圧縮載荷試験を実 施した. 3.実験結果 3.実験結果および考察 実験結果および考察 3.1. 表-1. コンクリートの配合. 圧縮強度. ASR 膨張が圧縮強度に与える影響を図-1 に示す.水セメント. W/C(%). s/a(%). 45 60. 比にかかわらず,膨張にともなう圧縮強度の低下はわずかであ った.膨張量が小さい範囲においては,水セメント比にかから. 単位量(kg/m3) W. C. S. G. 45. 180. 400. 763. 935. 45. 180. 300. 803. 979. ず,膨張による強度低下の影響は顕著でないものと考えられる. また,既往の研究 2)においては,より大きな膨張量で圧縮強度 が大きく低下した結果も報告されているた. のものは約 45%の低下を示した.水セメン. 10. 最大値 最小値 平均値. 5 0. 20. 0. 2000. 0. 膨張量(μ). 図-1. ト比が小さいものの方が低下率は若干小さ キーワード. 15. 0. 2000. 2000. 膨張量(μ). 図-2. 圧縮強度. 0. 金沢市小立野 2-40-20 金沢大学工学部土木建設工学科. -17-. 2000. 弾性係数. アルカリ骨材反応,強度レベル,圧縮強度,弾性係数,変形抵抗性. 連絡先 〒920-8667. W/C=45 膨張量2000. は約 50%の低下を示し,水セメント比 45%. 25. 20. W/C=45 膨張量0. する低下率では,水セメント比 60%のもの. 30. W/C=45. 25. W/C=60 膨張量2000. ても同程度であった.しかし,膨張量 0 に対. 35. W/C=60. W/C=60 膨張量0. 数の低下量はいずれの水セメント比におい. 弾性係数(N/mm2). に示す.膨張量 2000µ 程度において,弾性係. 30. W/C=45 膨張量2000. ASR 膨張が弾性係数に与える影響を図-2. 40. 最大値 最小値 平均値. W/C=45. W/C=45 膨張量0. 弾性係数. W/C=60. W/C=60 膨張量2000. 3.2. 圧縮強度(N/mm2). 必要である.. 45. W/C=60 膨張量0. め,今後より大きな膨張段階における検討が. TEL076-234-4620.

(2) 土木学会第60回年次学術講演会(平成17年9月). 応力に近い 90%時においてポアソン比を求. 図-3. W/C=60 膨張量2000. 2000. 横方向ひずみ(μ). W/C=45. 最大値 最小値 平均値. 2000 1500 1000 500. 0. 0. 0. 2000. 0. 2000. 膨張量(μ). 図-4. 水セメント比が小さいものほど,高い応力レ. 0. 2000. 0. 2000 W/C=45 膨張量2000. 顕著となったものと考えられる.したがって,. W/C=60. 3000. W/C=45 膨張量0. きく,ASR 膨張がひび割れに与える影響が. 500. 0. 膨張量(μ). W/C=60 膨張量2000. のものの方が,実際に作用している応力が大. 最大値 最小値 平均値. 1000. W/C=45 膨張量0. 近においては,水セメント比の小さい 45%. 1500. W/C=60 膨張量2000. のの方が増加程度は大きかった.最大応力付. W/C=45. 2000. 2000. ポアソン比. 2500. W/C=60 膨張量0. ン比は大きくなり,水セメント比 45%のも. 0. 2000. 2500 圧縮ひずみ(μ). た。一方,90%時では膨張にともないポアソ. W/C=60. 3000. 最大応力の90%. 0. 膨張量(μ). 検討するために,最大応力の 33%時と最大. は膨張にともないポアソン比は若干低下し. 0.2. W/C=60 膨張量0. められるが,最大荷重付近での変形抵抗性を. 0. W/C=45 膨張量2000. 2000. W/C=60 膨張量0. 0. -3 に示す.ポアソン比は,通常弾性域で求. めた.水セメント比にかかわらず,33%時で. 0.3. 最大応力の1/3(33%). 0. ASR 膨張がポアソン比に与える影響を図. 0.4. 0.1. 0.1. ポアソン比. 最大値 最小値 平均値. W/C=45 膨張量2000. 0.2. W/C=45. W/C=45 膨張量0. 0.3. W/C=45 膨張量2000. 3.3 3. 0.4. W/C=60. 0.6 0.5. W/C=45 膨張量0. 低下率が軽減されたものと考えられる.. ポアソン比. なひび割れの割合が小さくなり,弾性係数の. 最大値 最小値 平均値. 0.5. 弾性係数も高いため,同一の膨張量において. W/C=45. W/C=60 膨張量0. 来のセメントマトリックスの強度は大きく, も発生するひび割れの形態が異なり,巨視的. W/C=60. 0.6. ポアソン比. かった.水セメント比が小さいものほど,本. W/C=60 膨張量2000. 5-009. 膨張量(μ). 最大荷重時のひずみ. ベルにおける ASR 膨張による横方向の変形抵抗性の低下は大きいものと考えられる. 3.4. 最大荷重時のひずみ. ASR 膨張が最大応力時の圧縮ひずみおよび横方向ひずみに与える影響を図-4 に示す.圧縮ひずみについて は,水セメント比にかかわらず,ASR 膨張にともなうひずみの増加は同程度であった.一方,横方向ひずみ については,膨張にともなうひずみの増加は,水セメント比 45%のものの方が大きくなった.ポアソン比の 結果と同様に,応力レベルが高いものほど,ASR 膨張が変形抵抗性に与える影響は大きく,横方向の変形量 が大きくなったものと考えられる. 4.まとめ (1) 膨張量 2000µ までの範囲において, コンクリートの強度レベルにかかわらず,ASR 膨張が圧縮強度 に与える影響は小さい.一方,水セメント比にかかわらず,ASR 膨張による弾性係数の低下量は同程 度であった. (2). 強度レベルにかかわらず,ASR 膨張がコンクリートの変形性能に与える影響は大きい.また,強度. レベルの大きいものほど,実際に作用する応力レベルが高いため,変形抵抗性の低下は大きく,横方向 の変形量も大きい. なお,本研究は,土木学会アルカリ骨材反応対策小委員会(委員長:京都大学. 宮川豊章教授)の依頼・協力を得て,実施した.. 【参考文献】 1) 久保善司、服部篤史、宮川豊章:ASR 劣化コンクリートの力学的特性と劣化度評価について、コンクリート工学年次論文 集、Vol.25,No.1,pp.1799-1804,2003.6 2) L.A.Clark:Structural aspects of alkali-silica reaction, Structural Engineering Review, Vol.2, No.2, pp.81-87, 1990.6 -18-.

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