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1つの嵩上げの組み合わせから避難成功率を求める場

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Academic year: 2022

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(1)2‑055. 土木学会第59回年次学術講演会(平成16年9月). 第Ⅱ部門. 1. 避難行動を考慮した氾濫原内治水対策の設計手法. はじめに. 京都大学大学院. 学生員 ○ 福永光記. 京都大学大学院. 正員. 堀. 京都大学大学院. 正員. 椎葉充晴. 智晴. 成功率を最大にする嵩上げの配置・規模問題を考える。. 従来のダムや堤防等の河道対策を中心とした治水. 1つの嵩上げの組み合わせから避難成功率を求める場. 対策に加えて、氾濫が生じた際にその被害が壊滅的に. 合、氾濫シミュレーションと避難シミュレーションを. なることを防ぐための氾濫原内対策が重要になってき. 行わなければならない。膨大にある嵩上げパターンの. ている。そこでその視点から住民の避難に着目し、避. 中から最適な嵩上げパターンを求めることを考えると、. 難行動をできる限り円滑に行えるようにするための氾. 計算負荷は非常に大きくなってしまう。また、1つの. 濫原内対策の最適設計手法について考察した。. 代替嵩上げ案に対して避難成功率を求めるために、最 も負荷の高い計算は氾濫解析である。そこでこの負荷. 2. 避難可能性を指標とした嵩上げ計画の設計問題の. 定式化と求解アルゴリズム 2.1. を軽減するために、 ⅰ)現況の地盤高で氾濫計算を行い、避難成功率を最. 対象領域において全人口を. 大にする嵩上げ計画を求める。この段階では解の. ptotal とし、ある氾濫外力のもと避難所に到達できた人. 探索過程で個々の嵩上げ案に対した氾濫計算は行. 数 を psuccess と し た と き の 避 難 成 功 率 r を. なわず、嵩上げした部分の浸水深が嵩上げ分だけ. r = psuccess / ptotal で定義する。 r は氾濫原内でとる避難. 小さくなるという仮定のもとで解探索を行う、. 問題の定式化. 経路のかさあげ x の関数であると同時に、氾濫流の規. ⅱ) ⅰ)で求めた嵩上げ状態に対する氾濫計算を行い、. 模や行動特性に依存する。そこで、これら不確実性を. その氾濫条件のもとで嵩上げ代替案に対する避難. 含む要素ベクトル w で表すと、避難成功率 r は x と w. 成功率を再計算する、. の関数として r = g ( x, w) とかける。対策にかかるコス. ⅲ)ⅱ)で計算された氾濫条件のもとで、解の改善を. トは x の関数であり、 h( x ) と表す。今不確実性を含む. 行う、. 要素の同時確率密度関数を f w ( w) と表すと、氾濫原内. Ⅳ)解が改善されなくなるまでⅱ)ⅲ)を繰り返す、. 対策の設計問題は以下のように書ける。. といった手順を提案する。. ª º max « ³ g (x, w ) f w (w )dw » x « »¼ ¬ w∈Ω subj. to h(x) ≤ hmax. この方法は、基本的には嵩上げによってその部分の 浸水深が小さくなる効果が大きいことに着目し、まず、 嵩上げ計画の代替案毎に氾濫計算を行うことを省略し. (1). た上で、避難成功率を最大とする嵩上げ個所の選定を しようというものである。 (上記手順ⅰ)ⅲ))。もちろ. と表現することができる。また本研究では不確実性と. ん、実際には、ある個所の嵩上げが別の場所の氾濫条. して、破堤場所のみを考慮した。. 件に影響を与えるから、ⅰ)、ⅲ)における求解過程が ある程度収束した時点で、改めて氾濫計算を行い、現. 2.2. 嵩上げ計画問題の求解アルゴリズム. 実の状況との乖離を防いでいる。手順ⅰ) 、ⅲ)におけ. 本研究では、氾濫原内対策に避難経路の耐水化を考. る解探索にはGAを用いた。. え、具体的な対策として嵩上げを考えた。つまり避難. GAを用いた理由としては、本研究のように代替案. キーワード:耐水化、治水計画、人的被害、氾濫原内対策 連 絡 先 : 〒 60 6-8 5 01 京 都 市 左 京 区 吉 田 本 町 京 都 大 学 工 学 研 究 科 土 木 シ ス テ ム 工 学 T E L : 075-753-5096FA X : 075-753-4097. ‑109‑.

(2) 2‑055. 土木学会第59回年次学術講演会(平成16年9月). が離散変数で表される最適問題の解探索に有効と考え. 嵩上げ量許容量を低くしたなら、どれだけ早く避難を. られるからである。. 開始すればよいかがみてとれる。実際嵩上げ量許容量 は氾濫原内のハード対策にあたり、避難開始時刻の差. 3.. 適用と考察. は広い視点でみればソフト対策の効果とみてとれる。. 前節で示したアリゴリスムを名古屋市の新川流域に、 適用した際の解の改善プロセスを図1に示す。図は縦. 嵩上げ量と避難開始時間と避難成功率との関係(破提点1つ) 0.8. 軸に避難成功率、横軸にGAの世代数累計をとったも. 0.7. 0.6. 3750000 嵩 上 げ 量 (m ^3). のである。矢印を付けた部分で氾濫条件を更新してい る。図1では氾濫源内の嵩上げ制約量を 250 万m と 3. し破堤時から 15 分後に避難したときの避難成功率の 推移を示したものである。このケースでは 700 世代ま で計算をしている。また本研究ではGAの初期集団の プール数は 30 個用意して計算を進めているので、本. 0.8972. 0.836. 0.6699. 0.5471. 0.9324. 0.8474. 0.7652. 0.6542. 0.5384. 0.8972. 0.8068. 0.6591. 0.4919. 0.4383. -30. -15. 0 (分後). 15. 30. 2500000. 1250000. 0 -45. 来ならば 700×30=21000 回の氾濫計算を行う必要が. 0.9838. 45. あるのだが、提示したアルゴリズムを用いることで7 回のみの氾濫計算しか行っておらず、氾濫計算負荷を セーブしつつ解探索が行われている様子が伺える。. 図2 嵩上げ量と避難開始時刻による避難成功率. 0.8. 4.. 0.7. 結論. 0.6 避 難 0.5 成 0.4 功 0.3 率 0.2. 算をしなくてはならない問題に対して、氾濫計算をセ. 0.1. ーションレベルで問題を解くことができた。そして求. 本研究では、考えられる代替案に対して逐次氾濫計. ーブするアルゴリズムを提案することで、ワークステ. 0 0. 200. 400 世代数累計. 600. 解アルゴリズムが近似的であれ、妥当性をいうことが. 800. できた。また、氾濫原内のハード対策とソフト対策の 効果の定量的な関係を示すことができた。しかしなが ら本研究で考えている不確実性は非常に少なく、今後. 図1. は人の洪水に対する価値観や破堤場所による越流水深. 嵩上げパターンの探索過程. 等の様々な不確実性を考慮していく必要がある。また、 氾濫原内における嵩上げ量許容量を 3 段階設定し、 避難成功率の値の精度をあげるためにはより正確な避 避難開始時刻を 5 種類に分け、合計15ケースの氾濫. 難過程と氾濫条件を得なくてはならないので、氾濫原. 原嵩上げ最適化問題を解いた結果を図2に示す。縦軸. をコンピューター上により具体的に再現することが必. に嵩上げ量許容量、横軸に避難開始時刻をとり、最大. 要である。. の避難成功率をプロットしたものである。ただし、破 堤個所は1箇所のみの結果である。この図からハード 対策とソフト対策の効果の関係性を読み取ることがで きる。つまり例えば同じ避難成功率 0.8 を得るために. ‑110‑.

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参照

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