GI S による空間解析 を用いた
外水氾濫時の避難所の選定に関する研究
S t ud yo ne v a c ua t i o ns i t ea g a i ns t t of lo o dh a z a r du s i n gGI Ss pa t i a la n a l ys i s
o寺園直人
1,天 国邦博
2、荏本孝久
3、山本俊雄
3Na o t oTe r a z o n o1 , Ku n i h i r oAma k u ni
2, Ta k a hi s aEno mo t oa n dTo s i oYa ma mo t o
3)神奈川大学 工学研 究科
Departrnentofengineering,KanagwaUniversity
2パシフィックコンサル タンツ(樵) PcificConsultantsC
o
.,
Ltd.3神 奈川大学 工学部
Departmentofengineeing,r KanagawaUniversity
Recentry,maklnghazardmapofthenoo°hasbeenadvancedinvariousplace.Andithasbeenmadepubric・But, wehavevariousproblems(‑displayform isdifferent,inefficient,etc).Inthisstudy,weappropriatedthefocusto r
unnlngawaytOtheevacuationsiteattheflood・Arethereevacuationsitesinappropnateposition?Wethedthe exami natlOnOfpositionofevacuatlOnSiteusingGISspatialanalysis,
Keywords:Gis,spatialanalysis,nood,hazardmap,Sagamlriver,evacuationslte {八「
1
.研究内幸
(1) 対象河川 と地域
神奈 川 県 内 を流れ る一級 河川相模川水 系の うち、本川 であ る相模川 と支川 の道保川 を除いた 11河川 とその関係 市町村 11の地域 を研 究対象 としたO 支線 を中小河川 と呼 ぶ とす る と、特 に相模川 水系 中小河川 の整備 は他 の河川 と比較 して対策 が遅れ ていた こ とが対象 と した理 由で あ る。 対象地域 の位 置を図 ‑1、対象河川 を図 一2、対称地 域 の標 高を図
‑3
に示す。図 ‑
2
対象河川位置( 109)
図 ‑3 対象地域標高
(2) 空 間解析 について
本研 究 では GIS を用 いて解析 を行 ったが、そ もそ も GIS とは、地球上の物体や事象 の位 置 ・形状(‑空間デー
タ)と属性(‑非空 間デー タ)に関す るデー タベースシステ ムの総称 である。言い換 えると地図情報 に様々なデー タ が追加 で き、地理情報 を参照で きるシステムである。多 くの解析 ツール を有 し、複合的な分析 ・統計 ・表示 が可 能 で あ る。 本研 究 で は GIS ソフ トと して ESRl社 の ArcGISを用いた。
(3) 研究方法 (研究 フロー)
以下に図 ‑4として本研究の研究フローを示す。
図 ‑
4
研究 フロー図( 4 )
避難所までの垂簾まず(i)町丁 目界ポ リゴンの重心座標データと各市町 村 が公表 している防災マ ップを参考 に して作成 した
t A
l 避難所のデータを作成 した。そ して町丁 目界の重心点から(hH500mでバ ッファ リングを行 ない、直線距離によっ て避難所 を分類 したO ここでバ ッファ リングの距離の理
由を述べてお くと、避難距離 を道の りで 700m(350×
350mのブ ロックの対角線 ≒495m)以内 とす ることが望ま しい と仮定 したためである。 この場合 の避難時間は歩行 速度 を 0.9‑I.2
m
/Sとす ると 10‑ 12分程度 となる。解析 画面の例 として厚木市南部(図‑5)を示す。図
‑5
厚木市南部位置ト .∴;,: ー長森
O
ba斤aと重ならなし● ba斤aと重なる避難 所
● XY町丁 目界重心
[ =
コ baffa図 ‑
6
バ ッファリング (厚木市南部)( 4 )
浸水 区域(ivl浸水 区域 のデー タは神奈川 県土整備 部河川課が公 表 している浸水想定区域図を GISで町丁 目界ポ リゴンデ ー タと重ね、50m メッシュデータを用いて作成 した(図 ‑ 7)。 (3)節で作成 した避難所デー タと合 わせ GISで空間解 析 し表‑1の よ うにrvl避難所 の ランク分 けを行 なった。
浸水想定 区域図同士の重ね合 わせ は計画降雨が河川 によ り異 なるため行 なってはな らない と考 え られ るが(義 ‑2)、 中小河川 の場合浸水域が小範囲のため同一平面で解析 し てい る。以上 をマ ップ としてま とめた ものを図 ‑8に示 す。
50mメ ッシュデー タ
浸水想定区域図
図 ‑
7
浸水区域図 (厚木市南部、玉川)(110)
義 ‑
1
避難所 ランク区分浸水想 定区域外 浸水想定 区域 内 重心か ら 500m内 ランク
A
ランクC
重心か ら500m外 ランク 8 ランク D秦 ‑
2
河川概要河川名 (一時間最大)計画降雨 降雨確率
1 小 出川千の川 81mm 50年 に 1回 2 目久尻川 81mm 50年 に 1回 3 永池川 74m 30年 に 1回 4 小
鮎川
93m 100年 に 1回蘇
野川
102m5 中津川 2日間総雨量493mm 100年 に 1回 6 鳩川 74m 30年 に 1回 7 串川 74m 30年 に 1回
匿 踊
ii
+ 避難所ランクA O 避難所ランウB
O
避難所ランクC●
避難所ランウD■ ■ 浸水深20m以上の地域
■ 浸水深10から20m未 満の地域 Ill■ 浸水深05から10m未 満の地域
浸水深05m未 満の地域
( 5 )
避貴所の立地位鷹の検討ランク Dとして抽 出 され た 5ヶ所 の避難所(義 ‑3)につ いて(vi)新設避束所の立地位 置の検討 を行 なった。検討 す るにあた り、避難人 口と新設避難所 に必要 とな る延床 面積 を算出 した. その際使用 した計算式 を(a),O))式 と し て示す。 なお人 口は平成 18年 の人 口デー タを、延床面積 や建物 の階数 は平成 17年の建物デー タに格納 され てい る デー タを参考 に した。
人 口‑人 口×浸水す る建物棟数/全建物株 (a)
0 (n2/A) (b) 本研究では
G I S
で作成 したマ ップか ら、新設避難所 と 河川 ・浸水 区域 との位 置関係 に重点 を置いて避難所 を推 薦 した。公共建物以外 も新設避難所 の対象 としてい る。また
、G I S
のデー タを更新す ることで、臨機応 変 に避難 所 を推薦す る事が 可能 である。新設避難所 の リス トを義一4に、 ランクDの避難所 が集 中 してい る。 ランク Dの 避難所 と新設避難所 の位 置関係 を図 ‑9に示す。
嘉 I.1 弓てノウ nの避j托声斤目ス ト
施設名称 指定 され てい る町 丁 目界 萩 園中学校 須賀 、馬入
中島中学校 須賀 、馬入
愛 甲小学校 愛 甲、船子
戸 田小学校 戸 田、上落合 、下津舌 、長沼
図 ‑
8
相模川水系ま とめ( 1
11 )
義 ‑
4
新設避難所 リス ト町丁 目界 避難 必要面稚 推薦避難 所 延床面棟 地上 直線距離 人 口 (rnI) (ni) 階数 (m)
須賀 384 769 A 3713 3 491
大谷 116 233 8 1962 2 503
愛 甲 1155 2311 C 15885 2 638
船子 54 108 D 3780 3 299
戸 田 633 1267 E 6746 5 200
上薄舌 278 555 F 9718 3 438 下津古久 538 1076 G 5354 5 404
長 沼 82 164 H 5354 5 437
図 ‑9 新設 避難所位置
2. 検討結果
浸水 区域は平野部で下流 に進む につれて拡散型 となっ てい るため、下流 にランク Dの避難所 が集 中す る結果 と なった。 中で も厚木市だけで ランク Dの避難所 が 3件抽 出 され た ことが印象的である。 また平塚市須賀は相模 湾 近郊 に位 置 し、工場地帯 とな っていて、そ こに家屋が点 在す ることか ら避難 の際 に抱 える問題 は深刻 である.一 方上流部では浸水 区域 は狭′J、で あるが、避難所の設置数 自体少 ないため、他 の災害の避難 時 に問題 が出て くる可 能性 が高い。 また避難所 の指 定方法 に関 して、市町村 を またいで指定 され ている避難所 は
2
件 、避難施設 を提供してい る民間企業は 1件だ けであった。
3. まとめ
地球温暖化や都 市化 といった環境変化 が進み、洪水様
( 112)
相 も変化 して きてい るO本研 究では外水氾濫 のみ を考慮 す るに留まってい るが、内水氾濫 も視野 に入れ た洪水 の 被 害想定 を行 うことが急務 である。 また検 討結果 で も触 れたが、避難所の指定方法 にはまだまだ改善の余地 があ
る と思われ るC官民学の関係性 について近年色 々 と叫ば れ てい るが、本研 究 を行ないその関係性 の改善 と連携強 化 の必要性 を強 く感 じた。
参考文献
土木 学会 四国支部第 7回技術研 究発表会講演梗概集 河川 の減災マニ ュアル 著 ・末次忠司 出版 .山海堂 浸水想 定区域 図 (神奈川 県全域)
防 災マ ップ (神奈川 県全域)