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160806TOKYO 辰已法律研究所 & リーダーズ総合研究所 行政法 実力診断テスト 重要論点ポイントノート TOKYO YOKOHAMA OSAKA KYOTO NAGOYA FUKUOKA

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(1)160806TOKYO. 辰已法律研究所&リーダーズ総合研究所. 行政法☆実力診断テスト 【重要論点ポイントノート】. TOKYO・YOKOHAMA・OSAKA・KYOTO・NAGOYA・FUKUOKA.

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(3) 行政法☆実力診断テスト 重要論点ポイントノート. 問題 3. 行政法. 行政手続法一般. 【行政手続法の適用除外】 <3条> 項. 除外規定. 号 1号~4号. 1項(一定の 行政分野にお ける処分等の 適用除外). 5号~6号 2章(申請に対する処分),3 章(不利益処分),4章(行政 指導),4章の2(処分等の求 7号~10号 め)の規定は適用しない。. 11号~16号 2項(一定の 6章(意見公募手続等)の規定 内容ないし性 は適用しない。 質を有する命 1号~6号 令等を定める 行為の適用除 外) 2章(申請に対する処分),3 章(不利益処分),4章(行政 3項(条例等 指導),4章の2(処分等の求 に基づく処分 め) ,5章(届出) ,6章(意見 等の適用除外) 公募手続等)の規定は適用しな い。. - 1 -. 趣 旨 処分又は行政指導のうち,当該分野に慎 重な手続があるものについて適用除外と した。 刑事手続の一環として処理されるものに ついて適用除外とした。 当該分野における相手方の権利利益の性 質上,行政手続法の規定とは別に事前・ 事後の手続をとることが望ましいものに ついて適用除外とした。 当該行為の性質上,行政手続法の規定を 一律に適用することになじまないものに ついて適用除外とした。 命令等に該当する行為であっても,その 内容や性質の特殊性からみて,行政手続 法の諸規律の対象とすることが適当でな いものについて適用除外とした。. 地方自治への配慮の観点から,行政手続 法に定める手続を適用することを避ける ことが望ましいものについて適用除外と した。. 辰已法律研究所.

(4) 行政法☆実力診断テスト 重要論点ポイントノート. <4条> 項 除外規定 1項(国の機関 行政手続法の規定は適用しな 等に係る適用除 い。 外). 2項(特殊法人 等一定の法人に 対する処分の適 用除外). 3項(指定機関 に対する処分の 適用除外). 4項(国又は地 方公共団体の組 織等についての 命令等を定める 行為の適用除 外). 辰已法律研究所. 号. 趣 旨 国及び地方公共団体の行政機関相互間の 行政作用又は監督作用たる処分,行政指 導及び届出は,一般国民に対するものと 同様に行政手続法の対象とされることは 不適当であるので,行政手続法を全面的 に適用除外とした。ただし,国及び地方 公共団体の機関が一般私人と同様の立場 (固有の立場でない)において,行政作 用の相手方となっている処分及び届出に ついては,行政手続法を適用することと している。 2章(申請に対する処分),3 国がある業務を行わせるために強制的に 章(不利益処分)の規定は適用 設立する法人や国又は地方公共団体の行 しない。 政運営と密接な業務を行う法人について は,一般の法人とは異なる特別な監督関 1号~2号 係にあり,国等との関係が行政機関相互 の関係に準じるものといえることから, 一般私人との関係を規定する行政手続法 の適用になじまず,原則として,適用除 外とした。 2章(申請に対する処分),3 指定機関の活動は委任行政としての性格 章(不利益処分)の規定は適用 を持つので,指定機関に対する監督処分 しない。 を,少なくとも特殊法人に対する監督作 用と同程度に,いわば行政上の内部適法 関係と同様のものとみなして,適用除外 とした。 6章(意見公募手続等)の規定 命令等についても,国や地方公共団体の は適用しない。 組織内部の事柄やこれに準じる事柄(1 号~5号) ,国と地方公共団体との関係, 地方公共団体相互の関係,国の機関相互 1号~7号 の関係(6号) ,国や地方公共団体の機関 と特殊法人等との関係(7号)に関する ものについては,私人との関係を規律す るものと同様の手続規定を設けることは 適当でないことから,適用除外とした。. - 2 -.

(5) 行政法☆実力診断テスト 重要論点ポイントノート. 問題 5. 行政法. 処分性. 【処分性に関する判例】 行政庁の 処分. ・ 「公権力の主体たる国または公共団体が行う行為のうち,その行為によって,直接国民の権利義務を 形成しまたはその範囲を確定することが法律上認められているもの」 (最判昭39.10.29) ・国有財産法上の普通財産の売払い(最判昭35.7.12). 私法上の 行為. ×. ・農地法に基づく農地の売払い(最大判昭46.1.20). ×. ・弁済供託における供託金取戻請求に対する供託官の却下(最大判昭45.7.15). ○. ・国税還付金の納付すべき国税への充当(最判平6.4.19). ○. 公共施設の ・ごみ焼却場の設置行為(最判昭39.10.29) 建設. ×. ・交通反則金制度における通告(最判昭57.7.15). ×. ・海難審判庁による原因解明裁決(最大判昭36.3.15). ×. ・知事による保険医に対する戒告(最判昭38.6.4). ×. ・地代家賃統制令に基づく家賃台帳の作成・登載行為(最判昭39.1.24). ×. ・公務員の採用内定通知の取消し(最判昭57.5.27). ×. ・都市計画法における開発許可申請の過程での公共施設管理者の同意拒否(最判平7.3.23) 法的見解の ・市町村長が住民票に世帯主との続柄を記載する行為(最判平11.1.21) 表示行為 ・旧関税定率法に基づいて税関長のする輸入禁制品該当通知(最判昭54.12.25) ・税務署長のする納税告知(最判昭45.12.24). 規範定立 行為. 内部的行為. 中間段階 の行為. × × ○ ○. ・登記官が不動産登記簿に記載する行為(最判平9.3.11). ○. ・食品衛生法による食品の輸入届出をした者に対する検疫所長の行う通知(最判平16.4.26). ○. ・登記機関が還付通知をすることはできない旨を申請者に伝えた通知(最判平17.4.14). ○. ・医療法に基づき都道府県知事が行う病院開設中止の勧告・病床数削減の勧告(最判平17.7.15). ○. ・水道料金の変更を内容とする供給規定を定めた簡易水道事業給水条例の制定行為(最判平18.7.14). ×. ・建築基準法に基づく2項道路の一括指定(最判平14.1.17). ○. ・区立小学校の廃止を内容として含む条例の制定行為(最判平14.4.25). ×. ・市の設置する特定の保育所を廃止する条例の制定行為(最判平21.11.26). ○. ・墓地に関し,異なる宗派であることのみを理由とした埋葬拒否を認めない旨の通達(最判昭 × 43.12.24) ・消防法に基づく,消防長の知事に対する同意(最判昭34.1.29). ×. ・運輸大臣が鉄道建設公団に対してする工事実施計画の認可(最判昭53.12.8). ×. ・市町村施行の土地区画整理事業における事業計画決定(最大判平20.9.10). ○. ・都市計画法に基づく都市計画区域内での用途地域の指定(最判昭57.4.22). ×. ・土地区画整理組合の設立の認可(最判昭60.12.17). ○. ・市町村営土地改良事業の事業施行の認可(最判昭61.2.13). ○. ・第二種市街地再開発事業の事業計画の決定・公告(最判平4.11.26). ○. ・旧独占禁止法に基づく報告・措置要求につき不問に付する公正取引委員会の決定(最判昭47.11.16) × ・通達に基づく労災就学援護費の不支給決定(最判平15.9.4) ○ 申請に対す ・出生した子につき住民票の記載を求める親からの申出に対し特別区の区長がした当該記載をしない旨 × る応答 の応答(最判平21.4.17) ・市営老人福祉施設の民間事業者への移管に当たり,提案書を提出して応募した者に対する,提案につ × いて決定に至らなかった旨の通知(最判平23.6.14). - 3 -. 辰已法律研究所.

(6) 行政法☆実力診断テスト 重要論点ポイントノート. 問題 6. 行政法. 仮の救済. 【執行停止と仮の義務付け・差止め】 執行停止(25条2項から8項) 積極要件 ①本案訴訟の係属 ②重大な損害を避けるため緊急の必要 があること ③申立ての利益があること (最決平14.2.28参照) 消極要件. ①公共の福祉に重大な影響を及ぼすお それがあるとき ②本案について理由がないとみえると き. 辰已法律研究所. - 4 -. 仮の義務付け・差止め(37条の5) ①義務付け訴訟又は差止訴訟の提起が あること ②償うことのできない損害を避けるた め緊急の必要があること ③本案について理由があるとみえると き 公共の福祉に重大な影響があるとき.

(7) 行政法☆実力診断テスト 重要論点ポイントノート. 問題 7. 行政法. 国家賠償法. 【国家賠償法1条に関する判例】 1.公務員の個人責任に関する判例 判 例 最判昭30.4.19 公務員の個人責任. 事案の概要 県知事Yが発した農地委員会の解 散命令を不服とするXらが,解散 処分の無効確認を求めるととも に,Yらに国家賠償請求した事 案。 最判平19.1.25 Y1県の入所措置により,民間児 「公権力の行使」を 童養護施設Y2に入所したⅩが, 委託された民間組織 その施設内で,別の児童から暴行 の行為と責任の所在 を受け重傷を負ったため,Y1に 対して国家賠償請求するととも に,Y2に対して民法715条に 基づいて損害賠償を請求した事 案。. 判 旨 公務員の職務行為を理由とする国家賠償請求に ついては,国又は公共団体が賠償の責に任ずる のであって,公務員が行政機関としての地位に おいて賠償の責任を負うものではなく,また公 務員個人もその責任を負うものではない。 国又は公共団体以外の者の被用者が第三者に損 害を加えた場合であっても,当該被用者の行為 が国又は公共団体の公権力の行使に当たるとし て国又は公共団体が被害者に対して国家賠償法 1条1項に基づく損害賠償責任を負う場合に は,被用者個人が民法709条に基づく損害賠 償責任を負わないのみならず,使用者も民法7 15条に基づく損害賠償責任を負わない。. 2. 「国又は公共団体」に関する判例 判 例 最判昭60.11.21 在宅投票制度廃止事 件 立法府. 最大判平17.9.14 立法府. 最判昭57.3.12 司法府. 事案の概要 在宅投票制度を廃止し,そのまま 復活させないという立法行為によ り数回の選挙に投票できなかった Xが,精神的損害などを理由に, 国に対して国家賠償請求した事 案。 衆議院議員選挙で投票できなかっ た在外邦人Xらが,国会が公職選 挙法の改正を怠ったことにより投 票することができなかったとし て,国に対して国家賠償請求した 事案。. 裁判官の過誤により,本来適用さ れるべき商法521条を適用され ずに判決を言い渡され,確定し, 損害を被ったXが,国に対して国 家賠償請求した事案。. - 5 -. 判 旨 国会議員の立法行為は,立法の内容が憲法の一 義的な文言に違反しているにもかかわらず国会 があえて当該行為を行うというごとき,容易に 想定し難いような例外的な場合でない限り,国 家賠償法1条1項の規定の適用上,違法の評価 を受けない。 国会議員の立法不作為は,その立法の内容又は 立法不作為が国民に憲法上保障されている権利 を違法に侵害するものであることが明白な場合 や,国民に憲法上保障されている権利行使の機 会を確保するために所要の立法措置を執ること が必要不可欠であり,それが明白であるにもか かわらず,国会が正当な理由なく長期にわたっ てこれを怠る場合などには,例外的に違法の評 価を受ける。 在外邦人の選挙権行使の機会を確保するために は立法措置を執ることが必要不可欠であったの に,10年以上の長きにわたって立法措置を執 らなかったことは,国家賠償法上違法の評価を 受けるものというべきである。 裁判官がした争訟の裁判に上訴などで是正され るべき瑕疵が存在したとしても,これによって 当然に国の損害賠償責任が生ずるわけではな く,当該裁判官が違法又は不当な目的をもって 裁判をしたなど,裁判官がその付与された権限 の趣旨に明らかに背いてこれを行使したものと 認め得るような特別の事情のあることを必要と する。. 辰已法律研究所.

(8) 行政法☆実力診断テスト 重要論点ポイントノート 判 例 最判昭53.10.20 芦別事件 検察官. 事案の概要 無罪判決を受けたXらが,検察官 による公訴提起が違法であるとし て,国に対して国家賠償請求した 事案。. 判 旨 起訴時あるいは公訴追行時における検察官の心 証は,その性質上,起訴時あるいは公訴追行時 における各種の証拠資料を総合勘案して合理的 な判断過程により有罪と認められる嫌疑があれ ば足りるものと解するのが相当であるから,刑 事事件において無罪の判決が確定したというだ けで直ちに起訴前の逮捕・勾留,公訴の提起・ 追行,起訴後の勾留が違法となるということは ない。. 3. 「公権力の行使に当る公務員の行為」に関する判例 判 例 事案の概要 判 旨 最判昭62.2.6 市立中学校の体育授業中,担当教 国家賠償法1条1項にいう「公権力の行使」に 教師の教育活動と 諭の指示に従い,プールに飛び込 は,公立学校における教諭の教育活動も含まれ 「公権力の行使」 みをしたところ事故に遭い障害を る。 負ったXらが,市に対して国家賠 償請求した事案。 最判昭57.4.1 A保健所の定期健康診断において 公務員による一連の職務上の行為の過程におい 加害公務員・加害行 結核を見逃されたために,症状が て他人に被害を生ぜしめた場合において,加害 為の特定の程度 悪化し,長期療養を余儀なくされ 公務員・加害行為を特定することができなくて たXが,国に対して長期療養費用 も,その一連の行為のうちいずれかに行為者の について国家賠償請求した事案。 故意又は過失による違法行為があったのでなけ なお,裁判では,担当医師のレン ればその被害が生ずることはなかったであろう トゲン写真の読影に過失があった と認められ,かつ,それがどの行為であるにせ のか,医師の報告の伝達過程に過 よこれによる被害につき行為者の属する国又は 誤があったのかなどについては明 公共団体が法律上賠償の責任を負うべき関係が 存在するときは,損害賠償責任を免れることが らかにならなかった。 できない。. 4. 「職務を行うについて」に関する判例 判 例 事案の概要 判 旨 最判昭31.11.30 警視庁の巡査が非番の日に,制服 国家賠償法1条は公務員が主観的に権限行使の 「職務を行うについ 着用の上,職務執行を装って通行 意図をもってする場合に限らず,自己の利を図 て」の意義 人を呼び止め,現金などを取り上 る意思をもってする場合でも,客観的に職務執 げた後,同人を射殺したことか 行の外形を備える行為をしてこれによって,他 ら,被害者の遺族Xが,東京都に 人に損害を加えた場合には,国又は公共団体に 対して国家賠償請求した事案。 損害賠償の責めを負わしめて,広く国民の権益 を擁護することを趣旨とする。. 辰已法律研究所. - 6 -.

(9) 行政法☆実力診断テスト 重要論点ポイントノート. 5.加害行為の違法性に関する判例 判 例 最判平19.11.1 通達の違法性. 事案の概要 被爆者であるXが,健康管理手当 の受給権取得後に外国に移住した 場合にはその受給権を失う旨を定 めていた402号通達の違法性を 争って,手当相当額を支払うよう 国に対して国家賠償請求した事 案。. 最判昭61.2.27 パトカーで車を追跡中,この車が パトカーによる追跡 他の車に衝突し,その乗員らを死 行為の違法性 傷させたことから,被害者Ⅹら が,Y県に対して国家賠償請求し た事案。. 最判平元.11.24 宅建業者の不正行為により損害を 規制権限不行使の違 受けたⅩが,Y県知事が業務停止 法性 処分等の規制権限の行使を懈怠し たことが違法である等と主張し, Yに対し国家賠償請求した事案。 最判平7.6.23 クロロキン製剤を服用していて, クロロキン事件 その副作用によりクロロキン網膜 規制権限不行使の違 症に罹患したXらが,国に対して 法性 国家賠償請求を,製薬会社,医療 機関に対して民法上の損害賠償請 求をした事案。 最判平16.10.15 水俣病の患者であると主張するⅩ 規制権限不行使の違 が,国及び県が水俣病の発生及び 法性 被害拡大のための規制権限の行使 を怠ったとして,国及び県に対し て国家賠償請求をした事案。. 最判平16.4.27 炭鉱で粉じん作業に従事し,じん 規制権限不行使の違 肺に罹患したXらが,国がじん肺 法性 発生・増悪の防止のための鉱山保 安法に基づく規制権限行使を怠っ たこと等を違法として,国に対し 国家賠償請求した事案。. - 7 -. 判 旨 402号通達を作成,発出し,また,これに 従った失権取扱いを継続した国の担当者の行為 は,公務員の職務上の注意義務に違反するもの として,国家賠償法1条1項の適用上違法なも のであり,当該担当者に過失があることも明ら かである。健康管理手当が被爆者の精神的安定 を図ることをも目的として支給されるものであ ることも考慮すると精神的損害も認められる。 警察官がパトカーで追跡中に,逃走車両の走行 により第三者が損害を被った場合において,追 跡行為が違法であるというためには,追跡が職 務目的を遂行する上で不必要であるか,逃走車 両の逃走の態様及び道路交通状況等から予測さ れる被害発生の具体的危険性の有無及び内容に 照らし,追跡の開始・継続若しくは追跡の方法 が不相当であることを要する。 知事に監督処分権限が付与された趣旨・目的に 照らし,その不行使が著しく不合理と認められ るときでない限り,その権限の不行使は,当該 取引関係者に対する関係で国家賠償法1条1項 の適用上違法の評価を受けるものではない。 当該医薬品に関する医学的,薬学的知見の下に おいて,権限の不行使がその許容される限度を 逸脱して著しく合理性を欠くと認められるとき は,その不行使は,副作用による被害を受けた 者との関係において国家賠償法1条1項の適用 上違法となる。 国・県が多数の水俣病患者の発生・被害を認識 し,原因物質が特定の工場の排出物質であること を高度の蓋然性をもって認識し得る状況にあった こと等の事情の下においては,いわゆる水質2法 に基づき必要な措置を執ることを命ずる等の規制 権限を行使しなかったことは,著しく合理性を欠 き,国家賠償法1条1項の適用上違法である。 規制権限行使により被害拡大を相当程度防ぐこと ができた昭和35年4月以降,鉱山保安法に基づ く規制権限を直ちに行使しなかったことは,その 趣旨,目的に照らし,著しく合理性を欠き,国家 賠償法1条1項の適用上違法である。. 辰已法律研究所.

(10) 行政法☆実力診断テスト 重要論点ポイントノート. 6.公務員の過失に関する判例 判 例 最判平5.3.11 奈良民商事件 過失の客観化. 事案の概要 Xの確定申告に対し,税務署長A はXの調査に入ったが,Xがこれ を拒否したため,独自の調査に基 づく収入額で所得を算定し,Xが 申告した必要経費を控除した更正 処分をした。Xは,収入が増加し たなら必要経費も増加するはずで あるにもかかわらず,これを考慮 せずに更正処分がなされたとして 国に対して国家賠償請求した事 案。 最判平16.1.15 韓国籍のY市住民Xに対し,Y市は 法令解釈の誤りと過 違法な厚生省(当時)の通知に従 失 い,国民健康保険被保険者証の交付 を拒否したため,Xが過分に負担す ることになった治療費等をY市に対 して国家賠償請求した事案。 最大判平14.9.11 Xの申立てにより銀行へ差押命令 郵便法における責任 を特別送達したところ,郵便局員 制限の合憲性 が誤って局内にある私書箱に投函 してしまい送達が遅れたため,差 押えが不奏功に終わったとして, Xが,国に対して国家賠償請求し た事案。国が旧郵便法に基づく責 任制限を主張したことから,X は,旧郵便法の責任制限規定は憲 法17条違反であると主張した事 案。. 辰已法律研究所. - 8 -. 判 旨 税務署長のする所得税の更正は,所得金額を過 大に認定していたとしても,そのことから直ち に国家賠償法1条1項にいう違法があったとの 評価を受けるものではない。 税務署長のする所得税の更正は,税務署長が職 務上通常尽くすべき注意義務を尽くすことなく 漫然と更正したと認め得るような事情がある場 合に限り,国家賠償法上違法になる。 本件はXが調査を拒否したなどの事情があり, 税務署長が調査義務を尽くさなかったとはいえ ず,国家賠償法上違法とはならない。 法律解釈につき見解の対立や実務上の取扱いの差 異があり,そのいずれをも相当の根拠が認められ る場合に,公務員がその一方の見解を正当として これに従って公務を遂行したときは,後にこれが 違法となったからといって,直ちに公務員に過失 があったものとすることはできない。 書留郵便の重過失の責任軽減規定,特別送達の 軽過失の責任軽減規定は,目的達成に不可欠で はない過大な保護であり,憲法17条に違反す る(原判決破棄差戻し。なお,差戻審で国から 訴訟を引き継いだ日本郵政公社〔注:当時〕と Ⅹとの間で和解) 。.

(11) 行政法☆実力診断テスト 重要論点ポイントノート. 7. 「損害」に関する判例 判 例 事案の概要 判 旨 最判平3.4.26 水俣病の認定の申請を県知事に対 一般に,不当に長期間にわたって処分がされな 申請不応答と損害の して行ったⅩらが,県知事の応答 い場合には,早期の処分を期待していた申請者 発生 がなかったことから県知事の処分 が不安感,焦燥感を抱かされ内心の静穏な感情 遅延による精神的苦痛を被ったと を害されるに至るであろうことは容易に予測で して,慰謝料などを県に対して国 きることであるから,処分庁には,こうした結 家賠償請求した事案。 果を回避すべき条理上の作為義務がある。 作為義務に違反したといえるためには,単に手 続上必要な期間の経過だけでは足りず,その期 間に比して更に長期間にわたり遅延が続き,か つ,その間,処分庁として通常期待される努力 によって遅延を解消できたのに,これを回避す るための努力を尽くさなかったことが必要であ る。. 8.その他 判 例 最判平21.10.23 国家賠償法3条2項 にいう「内部関係で その損害を賠償する 責任ある者」. 事案の概要 X県Y市にあるY市立中学校生徒 Aは,中学校教師(県費負担教職 員)からの体罰による損害の賠償 を求めて,国家賠償法1条1項, 3条1項に基づき,X県とY市の 双方を被告として出訴した。第一 審判決が請求を一部認容したのに 対して,Aは控訴を行ったが,そ の後,Y市との間では損害賠償請 求権を放棄することを内容とする 訴訟上の和解を行うとともに,X 県に対する控訴を取り下げたた め,X県との間では第一審判決が 確定した。X県は第一審判決の認 容額をAに支払った後,Y市に対 して,国家賠償法3条2項に基づ き求償権を行使した事案。. - 9 -. 判 旨 損害を賠償するための費用については,法令 上,当該中学校を設置する市町村がその全額を 負担すべきものとされているのであって,当該 市町村が国家賠償法3条2項にいう内部関係で その損害を賠償する責任ある者として,損害を 賠償した者からの求償に応ずべき義務を負うこ ととなるから,市町村が設置する中学校の教諭 がその職務を行うについて故意又は過失によっ て違法に生徒に損害を与えた場合において,当 該教諭の給料その他の給与を負担する都道府県 が国家賠償法1条1項,3条1項に従い上記生 徒に対して損害を賠償したときは,当該都道府 県は,同条2項に基づき,賠償した損害の全額 を当該中学校を設置する市町村に対して求償す ることができる。. 辰已法律研究所.

(12) 行政法☆実力診断テスト 重要論点ポイントノート. 問題 8. 行政法. 国家賠償法2条. 【国家賠償法2条に関する判例】 判 例 最判昭45.8.20 高知落石事件. 最判昭50.7.25. 最判昭59.1.26 大東水害訴訟. 辰已法律研究所. 事案の概要 結 論 内 容 過去にしばしば落石・崩土のあっ 賠償責任を 設置・管理の瑕疵とは営造物が通常有す べき安全性を欠いていることをいう。 た国道において,管理者が「落石 肯定 2条1項に基づく賠償責任については 注意」の標識を立てる等の注意を 過失の存在を必要としない。 促す措置はとっていたが,走行中 予算不足は直ちには免責事由になら のトラックに岩石が落下し,同乗 ない。 者が死亡した。そこで,両親が国 2条1項に基づく賠償責任は結果責任 と県に対して,国家賠償請求訴訟 を認めるものではなく,不可抗力で を提起した。 あったり,回避可能性がなければ免 責される。 国道に故障車が87時間にわたって 賠償責任を 道路管理者は道路を常時良好に保つ よう維持・修繕し,一般交通に支障 放置されていたところ,夜間に原 肯定 を及ぼさないように努める義務を 動機付自転車が故障車に追突し, 負っており,本件では道路の安全性 運転者が死亡した。そこで,両親 を著しく欠如する状態であった。 が道路管理者である県に対して, 道路交通法上,警察官が違法駐車に 国家賠償請求訴訟を提起した。 対して駐車の方法の変更・場所の移 動などの規制を行うべきものとされ ていることを理由に,賠償責任を免 れることはできない。 集中豪雨により,一級河川谷田川 審理を尽く 河川管理は,災害発生の危険性をはら 及び近接する排水路が溢水し,床 すため破棄 む河川を対象として開始されるもので あり,その安全性の確保は,治水事業 上浸水等が発生した。そこで,被 差戻し 災住民らが河川管理者たる国,管 ( 差戻控訴 を行うことによって達成されていくこ 理費用負担者たる大阪府,排水路 審において とが当初から予定されているのであっ の管理者である大東市に対して, 賠償責任を て,治水事業の実施には,財政的制 約,技術的制約,社会的制約等がある 国家賠償請求訴訟を提起した。 否定) ことから,未改修河川又は改修の不十 分な河川の安全性は,過渡的な安全性 をもって足りる。 河川管理の瑕疵の判断は,河川管理 の特質に由来する財政的,技術的及 び社会的諸制約のもと,諸般の事情 を総合的に考慮し,同種・同規模の 河川の管理の一般水準及び社会通念 に照らして是認し得る安全性を備え ているかを基準とする。 改修計画が定められ,これに基づい て改修中の河川については,当該計 画が格別不合理と認められないとき は,特段の事情がない限り,当該河 川の未改修部分につき改修が行われ ていないというだけでは瑕疵がある とはいえない。. - 10 -.

(13) 行政法☆実力診断テスト 重要論点ポイントノート 判 例 最判平2.12.13 多摩川水害訴訟. 事案の概要 集中豪雨により,一級河川多摩川 の工事実施基本計画に照らして改 修・整備の必要がないとされてい た箇所の堤防が決壊し,家屋19 棟が流失した。そこで,被災住民 らが河川管理者である国に対し て,国家賠償請求訴訟を提起し た。. 結 論 審理を尽く すため破棄 差戻し ( 差戻控訴 審において 賠償責任を 肯定). 最判昭61.3.25. 視力障害者であるXは,点字ブ ロックの設置されていない駅の ホームから線路に落下し,電車に 轢かれて重傷を負った。そこで, Xは,国鉄(当時)に対して,国 家賠償請求訴訟を提起した。. 審理を尽く すため破棄 差戻し ( 差戻控訴 審において 和解成立). 町立中学校校庭に設置されたテニ ス審判台に登っていた5歳の幼児 が審判台の転倒により下敷きと なって死亡した。そこで,両親が 設置管理者たる町に対して,国家 賠償請求訴訟を提起した。 最大判昭56.12.16 国際空港におけるジェット機運航 大阪空港訴訟 による騒音等の被害を周辺住民が 争った。. 賠償責任を 否定. 最判平5.3.30. 賠償責任を 肯定. - 11 -. 内 容 改修済み河川は,改修,整備がされ た段階において想定された洪水か ら,当時の防災技術の水準に照らし て通常予測し,かつ,回避し得る水 害を未然に防止するに足りる安全性 を備えるべきである。 河川管理者は,許可工作物の存在を 所与の条件として河川の安全性を確 保する責務があり,許可工作物から 生じる危険を除去するための改修・ 整備をする場合の諸制約は,流域全 体に及ぶ河川管理の制約と比較して 相当に小さい。 新たに開発された安全設備を設置し なかったことをもって通常有すべき 安全性を欠くか否かを判断するに当 たっては,その普及度,事故発生の 危険性,設置の必要性,困難性等の 諸般の事情を総合考慮すべきであ る。 幼児がいかなる行動に出ても不測の 結果が生じないようにせよというの は,設置管理者に不能を強いるもの といわなければならず,通常予測し 得ない異常な方法で使用しないとい う注意義務は,利用者の側が負う。 2条1項の瑕疵にかかる安全性の欠如 とは,営造物を構成する物的施設自 体に存する物理的・外形的な欠陥な いし不備によって危害を生ぜしめる 危険性がある場合を指すだけでな く,その営造物が供用目的に沿って 利用されることとの関連において危 害を生ぜしめる危険性がある場合を も含み,また,その危害は,営造物 の利用者に対してのみならず,利用 者以外の第三者に対するそれをも含 む。. 辰已法律研究所.

(14) 行政法☆実力診断テスト 重要論点ポイントノート. 問題 9. 行政法. 条 例. 【条例と規則】 (法文名は地方自治法) 条例 定義 制定主体. 制定し得る 範囲. 規則. 地方公共団体の議会が制定する自主法. 地方公共団体の長・委員会が制定する自 主法. 議会(96条1項1号). 長(15条1項)、委員会(138条の4 第2項). ・地方公共団体の事務である自治事務及び法定受託事務すべてについて制定可能(14条1項・2条2 項、15条1項・2条8項9項) ・法令に違反しない範囲において制定可能(14条1項、15条1項) ・委員会の規則の場合は、138条の4第2項とは別に、個別の法律の根拠が必要. 必要的 条例事項. 義務を課し、又は権利を制限する事項 (法令に特別の定め がある場合を除く) (14条2項). 制定手続. ・条例案の提出権者は、長及び議員にある(149条1 号・96条1項1号、112条1項本文)。ただし、議 員が提出するには議員定数の12分の1以上の賛成が必 要(112条2項) ・出席議員の過半数により可決される(116条1項) ・議会の議長は議決があったときは、その日から3日以内 に長に送付しなければならない(16条1項). 公布期日. 施行期日. ・規則は、議会の議決を経ることなく長 の決裁のみによって、制定される. 長は、条例の送付を受けた場合は、その日から20日以内 に公布しなければならない(16条2項本文). 条例の公布手続に準ずる(16条5項本 文)ため、同条4項の公告式条例による か、または、別に制定された条例による 必要がある. 条例は、条例に特別の定があるものを除く外、公布の日か ら起算して10日を経過した日から、施行する(16条3 項). 法令、条例および当該規則に特則がある 場合はそれにより、特則がない場合に は、条例の場合と同様、公布の日から起 算して10日を経過した日から施行され る(16条5項). 条例又は規則 に違反した者 に対する罰則. 法令に特別の定めがある場合を除き、 ・2年以下の懲役若しくは禁錮 ・100万円以下の罰金 ・拘留 ・科料 ・没収 ・5万円以下の過料 (14条3項). 条例と規則の 関係. ・長の規則で定める領域においては、条例の委任なしに規則を制定することができ、両者の関係は併存 独立の関係にある ・共管事項に属する領域である場合には、条例が規則に優先するとされている. 辰已法律研究所. - 12 -. 法令に特別の定めがある場合を除き、5 万円以下の過料(15条2項).

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(16) 辰. 已. 法. 律. 研. 究. 所. 東 京 本 校:〒169-0075 東京都新宿区高田馬場4-3-6 0120-319059(受講相談) TEL03-3360-3371(代表) http://www.tatsumi.co.jp/ 横 浜 本 校:〒221-0835 神奈川県横浜市神奈川区鶴屋町2-23-5 銀洋第2ビル4F TEL045-410-0690(代表) 大 阪 本 校:〒530-0051 大阪市北区太融寺町5-13 東梅田パークビル3F TEL06-6311-0400(代表) 京 都 本 校:〒604-8187 京都府京都市中京区御池通東洞院西入る笹屋町435 京都御池第一生命ビルディング2F. TEL075-254-8066(代表). 名 古 屋 本 校:〒450-0003 名古屋市中村区名駅南1-23-3 第2アスタービル4F TEL052-588-3941(代表) 福 岡 本 校:〒810-0001 福岡市中央区天神1-10-17 西日本ビル8F. TEL092-726-5040(代表).

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