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「化学工学年鑑2019」の発刊にあたって

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Academic year: 2021

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 恒例の年鑑をお届け致します。

 巻頭言とは,今号の内容を総括して読者の方のご興味を 引くための文章ですが,今回は化工誌編集委員長を拝命 し,2年間で読者の皆様に語りかけることができる唯一の 機会となります。そこで,化工誌について私の思うところ を述べさせて頂きます。

 皆様は朝,テレビを見ていらっしゃいますか? 私は東 京に赴任し日が浅いので東京のことが知りたく,「TOKYO- MX,モーニングCROSS」を流し見しています。番組中の CMで,東京新聞:広告キャラクターの「モーリー・ロバー トソン」は,「興味のないことに興味を持つことは難しい」

「少なくとも目を通す」「知ることは目を通すことから」「食 わず嫌いで知らなかった情報が,意外とご馳走だったりし て」と語りかけてきます。

◆化工誌の内容は,会員皆様にとって身近な話題

 化工誌編集委員会は産学協業であり,企業側を大まかに 分けると,重化学・エネルギー系,エンジニアリング系,

ファイン・医薬系の3グループになります。そこに,化学 工学会の各部会より推薦頂いた委員の方(おもに大学)と大 学・高専の先生方により構成されています。つまり,会員 の皆様にとって身近な方々が委員になっているということ です。この3グループで毎月1度の会合により,特集のテー マについて議論を重ね,最近の興味ある話題について編集 コンセプトをまとめ,その道の有力な研究者・技術者の方々 に執筆を依頼して特集が出来上がります。化学工学が関わ る分野は多岐にわたりますので,会員の皆様が興味のある 特集を毎回届けることにならないかもしれません。しか し,何回かに1回は,必ず皆様のご興味を引く内容である と自負しております。「少なくとも,目次だけでも,目を 通す」ことをして頂き,「食わず嫌いで知らなかった情報」

を得て頂きたいと思います。

◆化工誌の内容は,良質な情報

 インターネットの普及に伴い,あらゆる情報が簡単に手 に入るようになったと思っておいででしょうか? 私もあ る技術領域について,ネットで調べたことがあります。し かし,多くは公的な機関の報告・レポートであったり,講 演会の資料です。それ以上の情報は,有料で調査会社を使っ たりしますが,アウトラインがわかるだけで詳細なことは わかりません。当たり前のことで,企業や研究者は核心技 術は必ず秘匿するからです。インターネット情報に比べ化 工誌の情報は,①化学工学会として執筆者に記事を依頼し

て出された情報,②化学工 学会員にしか公開されない 有料の情報,という特徴が あります。ですから,信頼 のおける情報であり,記事 に興味を持って頂ければ執 筆者に連絡をとることもで きます。

◆化工誌のWeb化

 皆様はご自分のスマホ に,ニュースアプリを入れ

ていますか? とても便利ですよね。トップニュースに続 いて,自分の興味ある分野の記事が並んでいます。でもそ れって,情報をコントロールされているということ,お気 づきですか。無料のニュースは広告収入で成立しています から,なるべく広告を表示させるためにユーザーの閲覧傾 向からAIが記事を選定し,よりユーザーに記事を表示さ せ,同時に広告を見るよう誘導しています。

 Web版化工誌は,そこまで高度ではありません。基本的 に紙媒体を電子化します。それは,皆様にとって「身近で 良質な情報」を維持した上に,利便性を向上させるためで す。紙媒体は残りますが,白黒印刷となります。執筆者の 方には,カラーのWeb版が「正」になるので,「白黒で見や すい図解にする必要は無い」とお願いするつもりです。

 そこまですることは無いとお思いになる皆様に,「モー リー・ロバートソン」の言葉をお伝えします。「今さら変わ れないよ,というあなた」「今さら,よりも,今から,新し い情報を取り入れませんか?」「変わるキッカケになるかも しれません」

◆Web化後のe化工誌について

 化工誌には特集以外にも,「私の研究者・技術者人生」「研 究室紹介」「学生会員の声」「広がれ!ダイバーシティ」「連載 講座」「企業広告」など,化学工学会に関わる方々の思いを お伝えしたり,技術的なテーマを深掘りしたりする記事が たくさんあります。当面は紙面をそのままWeb化します が,オープンに掲示してより多くの読者に発信したい情報 と,クローズにして有料である質の高い情報とに切り分け るべく,検討していきたいと思います。

 最後に,会員皆様に化工誌をご愛読頂くことが,編集を している私ども委員の力になっております。これからも変 わらぬご支援・ご鞭撻のほど,よろしくお願いします。

**令和元年度年鑑編集 WG

髙井 努(アズビル),中澤 光(東北大学),牧 泰輔(京都大学),南 公隆(産業技術総合研究所),百瀬 健(東京大学)

*旭化成(株)生産技術本部技術企画室 令和元・2年度化工誌編集委員長

「化学工学年鑑2019」の発刊にあたって

小 林 克 彦

第 83 巻 第 10 号 (2019) (1) 557

公益社団法人 化学工学会 http://www.scej.org/

著作権法により無断での転載等は禁止されています   

参照

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