鉱物組成より見た繩文中期土器の特徴
著者 増島 淳
雑誌名 静岡地学
巻 25
ページ 30‑31
発行年 1973‑11‑18
出版者 静岡県地学会
URL http://doi.org/10.14945/00025768
静 岡 地 学 第25号 (1973 )
鉱物組成より た縄文中期土器の特徴
申
増
岳南地域(この場合県東部地方の北側を指す〉に分布する縄文中期遺跡より出土する土器について、
そ の 鉱 物 組 成 の 特 徴 を 調 べ る こ と に よ れ 土 器 を 構 成 す る 砂 粒 鉱 物 の 産 地 ( 土 器 の 製 造 地 に 当 る か も し れない〉について、その考察を試みたO
の砂粒鉱物と比較するために周辺諸河川の砂粒鉱物についても調査を行なったO
土器試料は次の各遺跡、より得た( )内は試料土器片数 (図 1)
A楠 金 (7)、B干居 (8)、C天 間 沢 (7 )、 D上ノ殺 (7)、B大 芝 原 (7 )、 F八反田 (7)、 G上 野 (9 )、 H桜 畑 上 (9 )、 I屯 屋 敷 (7 )、 J千枚原 (7)、K天台 (4)、 L奥 山 (7)、ア ルファベットは、調査遺跡を両側よりつけたO
比較試料としての河川の砂粒鉱物の採取場所は次の各地点より得た(図2)
Al‑‑5笛吹)11流域、
B
1 ... 15富士)11流域、C
1 ‑‑5芝)11流域、 Dl‑‑7潤井)11流域、 El‑‑5桃 沢 川流域、 F黄瀬)11流域、 G1'"""'3境)11流域、 Hl‑‑5来光)11流域の各河川について得た。各試料の投討
土器試料における重鉱物組成の特徴として、カンラン石 (oC) がほとんど含まれていないことであ るO これより岳南地域に広く分布しているローム層がほとんど利用されていないものと忠、われるO
残りの重鉱物のうち、シソ輝石 (Hy) 、フツウ輝石 (Au)、角関石(目。〉、の三鉱物により、王 ダイヤグラムを
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ったのが、図8であるO図8を見ると、若干の例外をのぞいて、 1 )角関石が圧倒的なグループ、 2)両輝石、及び角閃石の 3鉱物よりなるグループ、 3)ほとんど両輝石よりなるグループ、の三つのグループに大別されるものと と思われるO
1グループは、軽鉱物組成よりも、酸性深成岩を母岩としているものと考えられるO
2
グループは、安山岩及び、酸性深成岩の混じた堆積物より成るものと考えられるO8グループは、安山岩的な傾向を示すO
次に河川試料を調べると、
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日にはカンラ く含まれないOが圧倒的に含まれるo Bには まれるoAには
これより
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流域をのぞ「き=岳南地域周辺の河川の砂粒を利用した可能性は少ないと思われるOカンラン石をのぞいた、重鉱物8種類より三角ダイヤグラムを作ったのが図4であるO
これらの資料他より見ると、土器片の第 1グノレ…プは』笛吹)11等の酸性深成岩の組成も第2クツレープは、
i
の平)11合流点より上流の組成に、第8グループは、両輝石安山岩のそれに、それぞれ類以しているO以 上 よ れ 調 査 遺 跡 出 土 の 土 器 片 は 、 近 辺 で 製 造 さ れ た 可 能 性 は 少 な く 、 他 所 よ り 搬 入 さ れ た 様 に 思 われる、ただ第3グループのみが、近辺 された可能性をもつのみであるO
これは、縄文中期土器は型式のみでなく、 自体が中部山岳地域より入ったとも考えられるO
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