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1 は じ め に 定 期 的 に 支 払 わ れ る 一 連 の 金 額 で あ る 年 金 に は 公 的 年 金 と 私 的 年 金 が あ り、 私 的 年 金 に は、 家 賃、 駐 車 料、 地 代、 利 子、 配 当、 個 人 年 金 や 企 業 年 金 の 給 付 金 等 様 々 な も の が あ る。 ま た 任 意 加 入 の 国 民 年 金 基 金 の 給 付 金 や 小 規 模 企 業 ( 1 ) 共 ハ済 の 分 割 共 済 金 も 事 実 上 の 私 的 年 金 で あ る。 サ ラ リ ー マ ン や 自 営 業 者 等、 大 多 数 の 勤 労 者 が 公 的 年 金 だ け で 長 い 老 後 を 送 る こ と は 困 難 で あ る。 そ こ で 公 的 年 金 以 外 に 老 後 生 活 の 資 金 源 と し て 何 ら か の 私 的 年 金 を 確 保 し て お く 必 要 が ( 2 ) あ る。 公 的 年 金 の 補 完 が 私 的 年 金 の 基 本 的 機 能 で あ る。 私 的 年 金 は、 長 い 年 月 を か け て 私 的 年 金 の フ ァ ン ド を 築 き あ げ る 個 人 の 自 助 努 力 に 掛 か っ て い る が、 そ の 道 は 本 当 に 長 く 険 し い。 特 に、 真 面 目 に 働 く 者 が な か な か 報 わ れ な い 今 の 社 会 の 仕 組 み を 根 本 的 に 変 革 し な い 限 り、 低 所 得 者 に は 豊 か な 老 後 を も た ら す 私 的 年 金 の 土 台 の 構 築 は 極 め て 困 難 ( 3 ) で あ る。 以 上 が 別 の 機 会 に 行 っ た 私 的 年 金 の 検 討 を 通 じ て 明 ら か に な っ た 私 的 年 金 の 基 本 的 性 格 で あ る。 と こ ろ で、 公 的 年 金 は、 厚 生 年 金 の 満 額 支 給 の 開 始 年 齢 の 六 十 五 歳 へ の 段 階 的 繰 上、 厚 生 年 金 と 失 業 給 付 と の 併 給 私 的 年 金 に つ い て の 若 干 の 補 足密 教 文 化 ( 4 ) ( 5 ) 停 止、 公 的 年 金 等 控 除 の 縮 小 ・ 廃 止 に よ る 年 金 課 税 の 強 化、 年 金 制 度 の 一 元 化 等 厳 し い 改 革 が 予 定 さ れ て い る。 更 に、 金 利 の 低 下 傾 向 と 株 価 ・ 地 価 の 長 期 低 迷 を 反 映 し て 平 成 六 年 四 月 か ら 生 命 保 険、 簡 易 保 険 及 び 損 害 保 険 の 保 険 料 の 値 ( 6 ) 上 げ (予 定 利 率 の 引 き 上 げ ) が 予 定 さ れ て い る し、 政 府 税 制 調 査 会 に よ っ て 公 的 年 金 等 控 除 浅 損 害 保 険 料 控 除 の 縮 小 ・ ( 7 ) 廃 止 も 検 討 さ れ よ う と し て い る。 こ の よ う に 公 的 年 金 と 私 的 年 金 を 取 り 巻 く 環 境 は 相 当 厳 し い。 家 賃、 駐 車 料、 地 代、 利 子、 配 当 等 の 資 産 性 所 得 が 公 的 年 金 の 予 想 受 給 額 を は か る に 超 え る 一 握 り の 高 額 所 得 者 を 別 に す れ ば、 公 的 年 金 だ け で は 老 後 の 生 活 資 金 を 到 底 カ バ ー で き な い サ ラ リ ー マ ン や 自 営 業 者 等、 大 多 数 の 勤 労 者 は 自 助 努 力 の 選 択 肢 で あ る 私 的 年 金 へ の 早 急 か つ 注 意 深 い 対 応 を 迫 ら れ て い る。 そ の 場 合、 勤 労 者 が 私 的 年 金 に 求 め る 条 件 は 安 全 性、 収 益 性、 流 動 性 で あ る(8 )が、 本 稿 で は、 数 多 く の 私 的 年 金 の 中 か ら、 安 全 か つ 比 較 的 有 利 と 言 わ れ て い る 生 命 保 険 会 社 の 一 時 払 い 養 老 保 険 と 大 手 不 動 産 会 社 の 不 動 産 小 口 化 商 品 を 選 ん で、 そ れ ら の 内 容 を 概 観 し、 私 的 年 金 の 性 格 を 再 度 検 証 し て み た い。 2 一 時 払 い 養 老 保 険 -そ の 一 -勤 労 者 が 私 的 年 金 に 求 め る 安 全 性、 収 益 性、 流 動 性 は、 言 い 換 え れ ば 元 本 保 証、 高 利 回 り、 換 金 性 で あ る。 私 的 年 金 の 中 で 個 人 年 金 商 品 が 最 も ポ ピ ュ ラ ー な の は 安 全 性 に す ぐ れ 相 対 的 に 高 い 収 益 性 や 換 金 性 も 兼 ね 備 え て い る か ら で あ る。 特 に 保 険 型 の 場 合、 終 身、 確 定、 有 期、 夫 婦 等 種 類 も 多 く、 加 入 可 能 年 齢 や 年 金 開 始 年 齢 に 幅 が あ る し、 据 置 期 間 や 保 証 期 間 も あ る と い う き め 細 か い 商 品 設 計 が な さ れ て い る。 月 払 い の 保 険 な ら 負 担 も 軽 く 保 障 も む ろ ん あ る。
個 人 年 金 商 品 は 勤 労 者 が 生 保、 簡 保、 損 保 等 に 安 心 し て 下 駄 を 預 け る こ と の で き る 私 的 年 金 の 代 表 で あ る こ と は 間 違 い な い。 と こ ろ で、 私 的 年 金 の 中 で 最 も ポ ピ ュ ラ ー な 生 損 保 や 簡 保 等 の 個 人 年 金 商 品 よ り も 有 利 な も の は 何 と 言 っ て も 国 民 (9) 年 金 基 金 と 小 規 模 企 業 共 済 (分 割 共 済 金 ) で あ ろ う。 別 の 機 会 に 詳 し く 述 べ た よ う に、 国 民 年 金 基 金 に は 掛 金 全 額 の 社 会 保 険 料 控 除 (夫 婦 で 年 額 一、 六 三 二、 ○ ○ ○ 円 ま で ) と 年 金 給 付 額 の 公 的 年 金 等 控 除 が、 小 規 模 企 業 共 済 に は 掛 ( 10) 金 全 額 の 小 規 模 企 業 共 済 等 掛 金 控 除 (年 額 八 四 〇、 ○ ○ ○ 円 ま で ) と 分 割 共 済 金 の 公 的 年 金 等 控 除 が あ る の で、 収 益 (11) 性 は ず ば 抜 け て 高 い。 昨 今 の 低 金 利 時 代 で は、 そ の 実 質 利 回 り は 他 の ど の 金 融 商 品 よ り も は る か に 高 い。 し か し な が ら、 国 民 年 金 基 金 は 国 民 年 金 の 第 一 号 被 保 険 者、 小 規 模 企 業 共 済 は 小 規 模 企 業 の 個 人 事 業 主 お よ び 法 人 役 員 で な い と 加 入 が 認 め ら れ て い な い の で、 大 半 の サ ラ リ ー マ ン は ノ ー リ ス ク ・ ハ イ リ タ ー ン の 国 民 年 金 基 金 に も 小 規 模 企 業 共 済 に も 加 入 す る こ と は で き な い。 大 半 の サ ラ リ ー マ ン は や む を 得 ず 他 の 私 的 年 金 の 中 か ら 自 助 努 力 の 手 段 を 選 択 し な け れ ば な ら な い。 個 人 年 金 商 品 の 人 気 の 高 さ に は、 安 全 性、 収 益 性 お よ び 流 動 性 に 加 え て、 大 半 の サ ラ リ ー マ ン と そ の 妻 ( 国 民 年 金 の 第 三 号 被 保 険 者 ) に 加 入 資 格 の 制 約 が あ ま り な い と い う 大 き な 原 因 も あ る。 一 般 の サ ラ リ ー マ ン が 数 多 く の 私 的 年 金 の 中 か ら、 安 全 性、 収 益 性 及 び 流 動 性 を 兼 ね 備 え た 生 損 保 や 簡 保 等 の 個 人 年 金 保 険 を 選 択 す る こ と は 無 難 と い え る。 し か し、 安 全 性、 収 益 性 及 び 流 動 性 の 組 み 合 わ せ を そ の 時 々 の 経 済 情 勢 に 応 じ て 変 え て い く 努 力 は 常 に 要 求 さ れ る。 低 金 利 時 代 の 今、 安 全 性 と 共 に 重 視 す べ き な の は 収 益 性 で あ る。 そ の 意 味 で、 一 般 の サ ラ リ ー マ ン が 数 多 く の 金 融 商 品 や 保 険 商 品 の 中 か ら、 こ こ で 取 り 上 げ る 貯 蓄 と 保 障 を 兼 ね た 生 命 保 険 会 社 の 一 時 払 い 養 老 保 険 を 選 択 す る こ と は 合 理 性 が あ る。 前 記 の よ う に 国 民 年 金 基 金 や 小 規 模 企 業 共 済 の 実 私 的 年 金 に つ い て の 若 干 の 補 足
密 教 文 化 質 利 回 り が ひ と き わ 高 い の は 節 税 効 果 が 高 い か ら で あ る。 こ れ ら の 私 的 年 金 に 加 入 す る 資 格 の な い サ ラ リ ー マ ン は 生 命 保 険 会 社 の 一 時 払 い 養 老 保 険 等 の 実 質 利 回 り が そ の 節 税 効 果 の 高 さ の 故 に 他 の 金 融 商 品 の 利 回 り よ り も 相 当 高 い こ と に 注 目 し て よ い。 そ こ で、 以 下、 一 時 払 い 養 老 保 険 の 内 容 を そ の 問 題 点 も 含 め て 概 観 し た い。 3 一 時 払 い 養 老 保 険 -そ の 二 -貯 蓄 と 保 障 を 兼 ね た 保 険 商 品 で あ る 生 命 保 険 会 社 の 一 時 払 い 養 老 保 険 と 同 じ 内 容 の 商 品 は 簡 保、 全 労 済 ( 一 時 払 い せ い め い 共 済 )、 J A 共 済 ( 一 時 払 い 養 老 生 命 共 済 ) で も 販 売 し て い る が、 こ こ で は 生 命 保 険 会 社 の 一 時 払 い 養 老 保 険 に 重 点 を 置 い て、 主 に 日 本 経 済 新 聞 社 の ﹃ 金 融 商 品 総 ガ イ ド 九 四 年 版 ﹄ と 生 命 保 険 会 社 の 約 款、 カ タ ロ グ 等 に 依 り な が ら そ の 内 容 を 概 観 し て み た い。 ( 1 ) 一 時 払 い 養 老 保 険 の 正 式 名 称 は 養 老 保 険 で あ る。 養 老 保 険 と は、 契 約 者 の 老 後 資 金 の 準 備 に も な る 生 命 保 険 の こ と で あ る。 要 す る に、 貯 蓄 と 死 亡 保 障 を 組 み 合 わ せ た 生 死 混 合 保 険 で あ る。 被 保 険 者 が 死 亡 し た 場 合 は 保 険 金 と 死 亡 時 ま で に 積 み 立 て た 配 当 金 が 支 払 わ れ る が、 満 期 ま で 生 存 し た 場 合 も 死 亡 と 同 額 の 保 険 金 と 満 期 ま で に 積 み 立 て た 配 当 金 が 支 払 わ れ る。 ( 2 ) 養 老 保 険 の 歴 史 は 古 く、 誕 生 は 一 八 八 一 年 (明 治 十 四 年 )。 日 本 で 最 初 に 創 設 さ れ た 生 命 保 険 会 社、 明 治 生 命 が 生 み の 親。 生 命 保 険 で あ っ て も 貯 蓄 に な る の で、 掛 け 捨 て の 保 険 に 躊 躇 す る 日 本 人 の 好 み に 合 い、 誕 生 か ら 一 九 六 〇 ( 13 ) 年 代 初 め ま で 八 十 年 間 も 保 険 会 社 の 主 力 商 品 で あ っ た。
( 3 ) 一 時 払 い 養 老 保 険 は、 保 険 料 一 時 払 い の 養 老 保 険 で あ る。 保 険 料 の 一 時 払 い は、 契 約 保 険 金 額 の 全 部 に 対 応 す る 保 険 料 を 一 時 払 い で 払 い 込 む 方 法 で、 あ ら か じ め 全 保 険 期 間 分 を 一 回 で 払 い 込 む よ う 計 算 さ れ て い る か ら、 保 険 料 は 年 払 い、 半 年 払 い ま た は 月 払 い に よ る 合 計 額 に 比 べ て 少 額 で あ る。 た だ し、 保 険 期 間 中 に 契 約 が 解 約、 死 亡 等 で ( 14 ) 消 滅 し た 場 合 で も、 保 険 料 の 払 戻 は な い。 解 約 の 場 合 は 返 戻 金 が あ る。 保 険 料 は 原 則 と し て、 契 約 年 齢 が 若 い ほ ど 安 く、 同 じ 年 齢 な ら 平 均 寿 ( 15 ) 命 の 長 い 女 性 の 方 が 安 い。 ( 4 ) 保 険 期 間 は 五 -三 十 年、 五 十 五 -八 十 歳 満 期 が 多 い が、 取 扱 生 保 に よ っ て 様 々 で あ る。 ち な み に、 明 治 生 命 の 場 合、 五 -三 十 年 ( 五 年 単 位 )、 五 十 五、 六 十、 六 十 五、 七 十、 七 十 五、 八 十 歳 満 期 で あ る。 契 約 年 数 も 六 -七 十 五 歳 が 多 い が、 ゼ ロ 歳 か ら オ ー ケ ー の 生 保 も あ れ ば 八 十 二 歳 ま で オ ー ケ ー の 生 保 も あ る。 明 治 生 命 の 場 合 六 歳 か ら 八 十 歳 ま で で あ る。 加 入 の 際 に 告 知 義 務 は あ る が、 一 時 払 い 養 老 保 険 の 加 ( 16 ) 入 可 能 年 齢 の 範 囲 は 広 い。 ( 5 ) 保 険 金 の 引 き 受 け 額 は 取 扱 生 保 に よ っ て ま ち ま ち で あ る が、 保 険 期 間 五 年 と 十 年 の 場 合 一 〇 〇 万 円 以 上 十 万 円 単 位 が 多 い。 明 治 生 命 一 時払い養老保 険の仕 組み 満 期 時 受 取 金 額 契約 満 期 私 的 年 金 に つ い て の 若 干 の 補 足
密 教 文 化 ( 17 ) の 場 合、 五 年 物 は 一 〇 〇 万 円 以 上 十 万 円 単 位 で あ る が、 十 五 年 物 は 三 〇 〇 万 円 が 最 高 か つ 最 低 限 度 額 で あ る。 満 期 保 険 金 額 は 確 定 し て い る。 ( 6 ) 配 当 金 に は 通 常 配 当 と 特 別 配 当 が あ る。 通 常 配 当 は、 予 定 利 率 が 運 用 実 績 を 上 回 っ た 場 合 (利 差 益 配 当 ) 等 に、 加 入 後 三 年 目 か ら つ く 配 当 で、 こ れ に 一 定 の 利 息 (複 利 ) を つ け て 積 み 立 て た も の を 積 立 配 当 金 と い う。 配 当 積 立 利 率 は 経 済 情 勢 等 に よ り 変 動 す る。 積 立 配 当 金 は 必 要 に 応 じ て い つ で も 引 き 出 す こ と が で き る。 特 別 配 当 は、 契 約 時 か ら 長 期 間 継 続 し た 契 約 者 に 満 期 や 死 亡 等 で 契 約 が 終 了 す る 場 合、 保 険 金 の 一 定 割 合 を 支 払 う 配 当 で あ る が、 こ れ も 支 ( 18 ) 払 の 有 無 は 経 済 情 勢 ( 運 用 環 境 ) 等 に か か っ て い る。 ( 7 ) 中 途 解 約 は い つ で も 自 由 に で き る。 た だ し、 契 約 後 短 期 間 に 解 約 す る と、 解 約 返 戻 金 が 一 時 払 い 保 険 料 よ り 少 (19) な く な る 場 合 が あ る ( 元 本 割 れ )。 ( 8 ) 契 約 者 が 一 時 的 に 金 が 必 要 に な っ た 場 合、 返 戻 金 額 の 一 定 節 囲 内 で、 契 約 者 に 貸 し 付 け る 契 約 者 貸 付 制 度 が あ ( 20 ) る。 貸 付 限 度 額 は、 明 治 生 命 の 場 合、 返 戻 金 額 の 八 ○ % で あ る。 貸 付 利 息 は 所 定 の 利 率 で 計 算 す る。 返 済 期 限 は 満 期 日 ま で で あ る。 返 済 方 法 は 全 額 返 済 と 一 部 返 済 が あ る。 保 険 金 支 払 の 際 に、 貸 付 元 利 金 が 差 し 引 か れ 清 算 さ れ る。 ま た 満 期 受 取 金 を 高 い 利 率 ( 現 行 三 ・ 五 % 複 利 ) で 生 保 に 預 け る 保 険 金 据 置 制 度 も あ る。 満 期 受 取 金 額 に つ い て は 当 該 年 の 税 務 処 理 ( 確 定 申 告 ) を し な け れ ば な ら な い が、 生 保 に 預 け た 満 期 受 取 金 は 万 円 単 位 で い つ で も 自 由 に 引 き 出 す こ と が で き る ( 一 定 手 続 き が 必 要、 実 際 に は 時 間 が か か る )。 ( 9 ) 保 険 金 や 一 時 払 い 養 老 保 険 は 年 齢 や 性 別 で 保 険 料 が 異 な り、 基 本 的 に は 生 命 保 険 で あ る か ら、 税 制 上 は、 満 期 受 取 金 か ら 保 険 料 を 差 し 引 い た 所 得 は 一 時 所 得 と し て 扱 わ れ る。 し か し、 三 -五 年 満 期 の 一 時 払 い 養 老 保 険 の 場 合、
契 約 者 は 貯 蓄 を 目 的 に 加 入 し て い る の が 実 態 で あ る。 こ の た め、 三 -五 年 満 期 の 一 時 払 い 養 老 保 険 は 金 融 類 似 商 品 と ( 21 ) し て 一 律 分 離 課 税 の 対 象 と な り、 満 期 受 取 金 か ら 保 険 料 を 差 し 引 い た 利 息 相 当 分 は 二 〇 % 源 泉 徴 収 さ れ る。 以 上 が 一 時 払 い 養 老 保 険 の 概 要 で あ る。 4 一 時 払 い 養 老 保 険 1 そ の = T 貯 蓄 と 保 障 を 兼 ね た 一 時 払 い 養 老 保 険 の 長 所 は、 前 記 の よ う に 何 と 言 っ て も 貯 蓄 効 果 が 高 い こ と で あ る。 日 本 銀 行 が 一 九 九 三 年 九 月 二 十 一 日 に 公 定 歩 合 を 戦 後 最 低 の 一 ・ 七 五 % に 引 き 下 げ、 市 場 金 利 も 歴 史 的 な 低 水 準 に あ る。 一 九 九 四 年 に 入 っ て か ら も 市 場 金 利 は 更 に 低 下 傾 向 を 強 め て お り、 一 月 七 日 の 短 期 金 利 は 無 担 保 コ ー ル 翌 日 物 が 二 ・ 三 七 五 %、 C D ( 譲 渡 性 預 金 ) 三 か 月 物 が 二 ・ 一 〇 %、 長 期 金 利 は、 指 標 銘 柄 の 一 五 七 回 国 債 ( 十 年 物 ) が な ん と 二 ・ 九 ( 22) 七 % で あ る。 一 時 払 い 養 老 保 険 の 特 性 ( 威 力 ) は 市 場 金 利 の 低 下 局 面 で 利 回 り 低 下 に 対 す る 抵 抗 力 が 強 い こ と で あ る。 金 利 の 低 下 傾 向、 株 価 ・ 地 価 の 低 迷 が 長 く 続 い て、 生 保 の 資 産 運 用 の 環 境 も 悪 化 し、 一 時 払 い 養 老 保 険 の 予 想 利 回 り も 一 九 八 ○ 年 代 の 後 半 と 比 較 す る と か な り 下 が っ て い る が、 そ れ で も、 相 対 的 に 利 回 り が 高 く、 他 の 数 多 く の 金 融 商 品 の ど れ と 比 較 し て も 収 益 性 が 優 っ て い る。 例 え ば、 郵 便 貯 金 の 代 表 商 品 で あ る 定 額 貯 金 の 十 年 物 の 利 率 は わ ず か に 二 ・ 二 % ほ ど で あ り、 都 銀 や 地 銀 等 が 扱 う 大 口 定 期 預 金 の 四 年 物 の 利 率 も 二 ・ 三 % 台 に 過 ぎ な い の に 対 し て、 十 年 満 期 の 一 時 払 い 養 老 保 険 の 平 成 五 年 度 の 予 想 利 回 り は お よ そ 五 ・ 二 一 % で あ る。 と こ ろ で、 一 時 払 い 養 老 保 険 の 予 想 利 回 り の 計 算 式 は、 ( 満 期 時 受 取 金 額-預 入 額 ) ÷ 預 入 額 ÷ 期 間 × 一 〇 〇 で あ 私 的 年 金 に つ い て の 若 干 の 補 足
密 教 文 化 る。 満 期 時 受 取 金 額 の 内 訳 は 金 額 が 確 定 し て い る 満 期 保 険 金 と 経 済 情 勢 等 に よ っ て 金 額 が 増 減 す る 積 立 配 当 金 で あ る。 預 入 額 に 比 べ て 満 期 時 受 取 金 額 が 多 い ほ ど、 期 間 が 長 い ほ ど 予 想 利 回 り は 高 く な る。 自 助 努 力 の 手 段 で あ る 私 的 年 金 の ポ イ ン ト は 利 回 り が 高 い こ と で あ る。 一 時 払 い 養 老 保 険 の 高 い 利 回 り は こ の 条 件 を 満 た し て い る と 思 う。 そ の 際 注 意 す べ き こ と は、 前 記 の よ う に 一 時 払 い 養 老 保 険 を 三 -五 年 間 の 短 期 貯 蓄 目 的 で 運 用 す る と 利 息 相 当 分 が 一 時 所 得 扱 い と な ら ず 税 制 上 の 恩 典 を 受 け ら れ な い が、 五 年 を 超 え て 契 約 す る と 利 息 相 当 分 『産 経 新 聞 』1994年1月11日 付。
が 一 時 所 得 と し て 扱 わ れ 実 質 利 回 り が ぐ ん と 高 ま る 点 ( 23 ) で あ る。 例 え ば、 契 約 年 齢 四 十 歳 の 男 性、 一 時 払 い 保 険 料 一 〇 〇 万 円、 五 年 満 期 の 場 合、 満 期 時 受 取 金 額 は、 満 期 保 険 金 一、 二 = 二、 七 〇 〇 円 + 積 立 配 当 金 一 三、 七 〇 〇 円 11 一、 二 二 八、 三 〇 〇 円 で 課 税 前 の 予 想 利 回 り は 四 ・ 五 六 % で あ る が、 利 息 相 当 分 は 二 〇 % の 源 泉 分 離 課 税 の 対 象 に な る の で 税 引 き 後 の 満 期 時 受 取 金 額 は 一、 一 八 二、 六 〇 〇 円 と な り、 予 想 利 回 り は 三 ・ 六 ( 24 ) 五 % (複 利 三 ・ 四 一 % ) に 低 下 す る と い う 試 算 が あ る。 こ れ に 対 し て、 五 年 を 超 え る 長 期 貯 蓄 の 目 的 で 運 用 す る と 利 息 相 当 分 が 一 時 所 得 と し て 扱 わ れ る の で 収 益 性 は ぐ ん と 高 ま る。 保 険 期 間 が 五 年 を 超 え る 契 約 の 一 時 払 い 養 老 保 険 の 満 期 時 受 取 金 額 に か か る 税 金 の 計 算 式 は、 ( 満 期 時 受 取 金 額 -一 時 払 い 保 険 料 -一 時 所 得 の 特 別 控 除 額 五 〇 万 円 ) × 1 /2 = 課 税 対 象 額 ( 総 合 課 税 )、 で あ る。 契 約 年 齢 は 四 十 歳 の 男 性、 一 時 払 い 保 険 料 は 一 〇 〇 万 円 で ● 一 時 払 い養 老 保 険 の期 間 別 予 想 利 回 り一 覧 *第 一 生 命 の ケ ー ス(一 時 払 い 保 険 料100万 円、40歳.男 性) *小 数 点 第3位 以 下切 り捨 て 山 野 井 良 民 責 任 編 集 『最 新 保 険 ・年 金 大 百 科94』1993年12月、68ペ ー ジ。 私 的 年 金 に つ い て の 若 干 の 補 足
密 教 文 化 ( 25 ) 前 記 と 同 様、 満 期 は 十 年 の 満 期 時 受 取 金 額 は 一、 五 二 〇、 七 〇 〇 円 と い う 試 算 が あ る。 こ れ を こ の 計 算 式 に 当 て は め る と 課 税 対 象 額 は わ ず か 一 〇、 三 五 〇 円 で あ り、 実 質 的 に 非 課 税 で あ る。 課 税 前 の 高 い 利 回 り が そ の ま ま 維 持 さ れ る。 そ こ で、 一 時 払 い 養 老 保 険 を 私 的 年 金 と し て 運 用 す る ポ イ ン ト は こ の 高 い 利 回 り を フ ル に 生 か せ る 方 法 を 取 る こ と で あ る。 前 に あ げ た ﹃ 金 融 商 品 総 ガ イ ド 九 四 年 版 ﹄ は、 十 年 満 期 の 一 時 払 い 養 老 保 険 の 連 続 的 加 入 を 勧 め て い る。 ﹁ 上 手 な 利 用 法 ﹂ を そ の ま ま 引 用 し よ う。 ﹁ 十 年 満 期 の 一 時 払 い 養 老 保 険 に 加 入 し て、 六 年 で 解 約 す る と 一 時 所 得 扱 い。 解 約 に よ る 不 利 は な い。 利 子 相 当 分 が 五 十 万 円 ま で 実 質 非 課 税 と い う 一 時 所 得 の メ リ ッ ト を 生 か せ る わ け だ。 し た が っ て、 十 年 満 期 の 一 時 払 い 養 老 保 険 を 六 年 で 解 約 す る な ら ば、 六 年 間 毎 年 百 万 円 ず つ 加 入 し て、 翌 年 (七 年 目 ) か ら 一 ( 26 ) 時 所 得 と し て 実 質 非 課 税 の 受 取 金 が 六 年 間 毎 年 出 る。 ﹂ 5 不 動 産 小 口 化 商 品 -そ の 一 -前 記 の よ う に 私 的 年 金 の 条 件 は 安 全 性、 収 益 性、 流 動 性 を 兼 ね 備 え て い る こ と で あ る。 一 時 払 い 養 老 保 険 の 連 続 的 加 入 は、 こ の う ち の 収 益 性 を 高 め る う え で 効 果 的 な 方 法 で あ る。 元 本 の 安 全 ・ 確 実 面 や 換 金 性 の 面 で は 様 々 な 課 題 が あ る が、 方 法 次 第 で は 一 時 払 い 養 老 保 険 に 劣 ら な い 収 益 を も た ら す と 思 わ れ る の が 不 動 産 会 社 の 不 動 産 小 口 化 商 品 で あ る。 そ の 意 味 で 不 動 産 小 口 化 商 品 は、 注 目 し て よ い 私 的 年 金 フ ァ ン ド で あ り、 強 力 な 自 助 努 力 の 手 段 に な り 得 る と 思 う。 不 動 産 小 口 化 商 品 は 一 時 払 い 養 老 保 険 と 比 べ て さ え、 は る か に 一 般 性 が な い。 下 手 を す る と 海 の も の と も 山 の も の
と も わ か ら な い ( 希 望 的 観 測 乃 至 で っ ち 上 げ の 儲 け 話 ) と い う イ メ ー ジ さ え あ る と 思 う。 そ れ に は 種 々 の 理 由 が あ る ( 27 ) が、 顧 客 に と っ て 収 益 面 で 有 利 な 一 時 払 い 養 老 保 険 の 販 売 に 取 扱 生 保 が あ ま り 力 を 入 れ て な い こ と は 確 か で あ る と し て も、 一 時 払 い 養 老 保 険 は ほ と ん ど の 生 保 が 取 り 扱 っ て い る の で、 顧 客 が そ の 気 に な れ ば 簡 単 に 購 入 で き る の に 対 し て、 不 動 産 会 社 が い く ら 販 売 し た い と 思 っ て も、 取 扱 不 動 産 会 社 の 数 が 少 な い の で 投 資 家 の 目 に 留 ま る 機 会 が 限 ら れ て し ま い が ち な こ と、 内 容 が 複 雑 で 素 人 に は わ か り に く い こ と、 資 産 デ フ レ に よ る 不 動 産 の イ メ ー ジ ダ ウ ン ( 不 安 ) が ま だ 尾 を ひ い て い る の で 購 入 に 二 の 足 を 踏 み が ち な こ と、 投 資 家 が そ の 気 に な っ て も 事 実 と し て 一 時 払 い 養 老 保 険 に 比 べ れ ば 購 入 に ま と ま っ た 資 金 が 必 要 な こ と な ど が メ イ ン で あ る。 と は い え、 バ ブ ル 経 済 が 崩 壊 し、 土 地 神 話 や 株 神 話 が 揺 ら ぎ、 あ ら ゆ る 金 融 商 品 の 利 率 や 利 回 り が 目 を 疑 い た く な る ほ ど 低 下 し て い る 今 は、 安 全 性、 収 益 性、 流 動 性 の リ バ ラ ン ス を 検 討 す べ き 時 期 で は な い か。 公 的 年 金 を 補 完 す る 私 的 年 金 の 源 泉 で あ る 土 台 を 築 き あ げ る 上 で 時 間 の 要 素 も 重 視 し な い わ け に は い か な い か ら で あ る。 こ う い う 意 味 に お い て 不 動 産 小 口 化 商 品 は、 そ の 商 品 性 を 検 討 す る 価 値 が あ る と 思 わ れ る の で、 以 下、 内 容 を 概 観 し、 そ の 問 題 点 に つ い て も 言 及 し て み た い。 6 不 動 産 小 口 化 商 品 -そ の 二 -金 利 が 低 下 し、 株 価 と 地 価 が 低 迷 し て い る 中 で、 そ の 安 定 し た 収 益 性 が 私 的 年 金 の フ ァ ン ド を 形 成 す る 努 力 の 対 象 に 大 い に な る と 思 わ れ る 不 動 産 小 口 化 商 品 の 内 容 に つ い て、 主 に、 財 テ ク 雑 誌 に 掲 載 さ れ た 紹 介 記 事 や、 取 扱 不 動 産 私 的 年 金 に つ い て の 若 干 の 補 足
密 教 文 化 会 社 の 販 売 用 の 資 料 等 を 参 考 に し て 概 観 し て み た い。 (1) 不 動 産 小 口 化 商 品 は、 オ フ ィ ス ビ ル や マ ン シ ョ ン、 ホ テ ル な ど の 所 有 権 を 数 口 か ら 数 十 口 に 分 割、 小 口 化 し、 共 有 持 分 を 販 ( 28 ) 売 す る も の で、 大 手 不 動 産 会 社 な ど が 取 り 扱 っ て い る。 ( 2 ) 不 動 産 小 口 化 商 品 は、 一 九 七 〇 年 代 に ア メ リ カ で 誕 生 し、 リ ス ク の 小 さ い 確 実 な 投 資 商 品 と し て 成 長。 ア メ リ カ な ど で 普 及 し て お り、 現 在、 累 計 販 売 額 は ア メ リ カ で 二 兆 円、 ド イ ッ で 六 兆 円 を 突 破 し て お り、 有 効 な 資 産 形 成 手 段 と し て 大 き な 役 割 を 担 っ て い る。 日 本 で は、 一 九 八 七 年 に 初 め て 登 場。 累 計 販 売 額 は 一 九 ( 29 ) 九 三 年 九 月 時 点 で 五、 四 〇 〇 億 円。 ( 3 ) 不 動 産 小 口 化 商 品 の 仕 組 み は、 物 件 を 建 設、 小 口 化 し て 販 売 す る の は、 大 手 不 動 産 会 社 な ど が 行 い、 購 入 し た 投 資 家 は 共 有 持 分 を 信 託 銀 行 に 信 託 し、 管 理、 運 用、 処 分 ( 売 却 ) を 一 括 し て 依 頼 す る。 信 託 期 間 中 は 配 当 ( イ ン カ ム ゲ イ ン ) を 受 け 取 り、 一 定 期 間 中 に 処 分 す る と、 キ ャ ピ タ ル ゲ イ ン が 期 待 で き る よ う に な っ て い る。 投 資 家 が 任 意 組 合 を 設 立 し、 そ こ に 共 有 持 分 を 出 資 し て 運 用 か ら 処 分 ま で を 行 う や り 方 も あ る。 前 者 を 信 託 方 式、 後 者 を 不動産小 口化 商品の仕組 み 共有持分権販売 賃料 および売却益 一 括 賃 貸 賃 貸 管 理 ・運 営
( 30 ) 組 合 方 式 と い う が、 い ず れ も 実 際 の 管 理、 運 用 な ど は 販 売 し た 不 動 産 会 社 系 列 の 管 理 会 社 が 行 う。 ( 4 ) 一 旦 販 売 し た 後、 売 主 が 一 括 し て 借 り 上 げ て テ ナ ン ト 募 集 や 管 理 な ど を 行 い 収 益 を 保 証 す る の で、 購 入 者 は、 不 動 産 経 営 の 知 識 や 経 験 が な く て も 安 定 し た 収 益 が 確 保 さ れ、 場 合 に よ れ ば 売 却 益 ( キ ャ ピ タ ル ゲ イ ン ) も 得 ら れ る。 販 売 価 格 も 当 初 は 一 口 一 億 円 の も の が 多 か っ た が、 最 近 で は 数 百 万 円 の も の が 登 場(31 ) ( 5 ) 共 有 持 分 が 販 売 さ れ る の で、 一 口 当 た り の 価 格 が 低 く な り、 投 資 家 は よ り 少 な い 金 額 で 投 資 が 可 能 に な る。 個 々 の 投 資 額 が ま と ま る の で 個 人 で は 手 が け に く い 高 額 物 件 へ の 投 資 も 可 能 に な る。 多 数 の 投 資 家 が 不 動 産 を 購 入 し、 事 業 主 は 不 動 産 の 管 理 ・ 運 営 を 行 う ﹁ 所 有 と 経 営 ﹂ の 分 離 が 実 現 す る。 事 業 主 は、 銀 行 借 入 れ に 伴 う 金 利 や 償 却 負 担 の ( 32 ) 重 圧 が な く な り、 財 務 体 質 が 良 く な る の で 新 た な 開 発 へ の 意 欲 も 高 ま る。 (33) ( 6 ) 不 動 産 小 口 化 商 品 は、 ロ ー ン を 利 用 す る と 所 得 税 や、 相 続 税 の 節 税、 軽 減 も 可 能 に な る。 ( 7 ) 不 動 産 小 口 化 商 品 に は、 国 内 物 件 と 海 外 物 件 が あ る。 国 内 物 件 に は、 オ フ ィ ス ビ ル 等、 利 回 り よ り も ロ ー ン を 利 用 し た 相 続 税 対 策 に 重 点 を 置 い た も の が あ る。 海 外 物 件 に は ア パ ー ト や コ ン ド ミ ニ ア ム 等、 利 回 り に 重 点 を 置 い た (34) も の が あ る。 海 外 物 件 の 場 合 は、 収 益 金 や 売 却 益 の 計 算 に 為 替 レ ー ト が 絡 ん で く る が、 素 人 に は 難 し い 税 務 申 告 に つ い て は 取 扱 会 社 か ら マ ニ ュ ア ル や ア ド バ イ ス が 受 け ら れ る。 7 不 動 産 小 口 化 商 品 -そ の 三 -不 動 産 小 口 化 商 品 を 私 的 年 金 の 源 泉 と し て 考 え る 上 で の ポ イ ン ト は、 安 全 性、 収 益 性、 流 動 性 の う ち の 収 益 性 に 重 私 的 年 金 に つ い て の 若 干 の 補 足
密 教 文 化 点 を 置 い た リ バ ラ ン ス で あ る こ と は す で に 述 べ た。 不 動 産 小 口 化 商 品 に は 様 々 な も の が あ る が、 資 金 面 で 私 的 年 金 の フ ァ ン ド に ふ さ わ し い 商 品 を 選 ば な け れ ば な ら な い。 ま ず、 高 額 商 品 は、 私 的 年 金 の フ ァ ン ド の 性 格 に は 合 わ な い。 あ る 商 品 の 場 合、 都 内 の オ フ ィ ス ビ ル、 一 口 の 価 格 が五、○○○万 円、 初 年 度 の 表 面 利 回 り、 賃 料 収 入 ( 消 費 税 を 除く)÷物 件 価 格 ( 消 費 税 を 除 く)×一 〇 〇 ( % ) は 四 %、 賃 料 は 二 年 毎 に 六 % 改 定、 価 格 の 一 〇 〇 % ロ ー ン 可 能、 と い う 内 容 で あ る が、 こ の 商 品 を、 元 本 据 え 置 き 一 括 返 済 型、 年 利 五 ・ 五 % の ロ ー ン を 一 〇 〇 % 利 用 し て 購 入 す る と、 管 理 収 益 ( 賃 料 + 消 費 税 ) か ら 必 要 経 費 ( 公 租 公 課 . 火 災 保 険 料 . 監 査 費 用 ・ 業 務 執 行 報 酬 ・ 消 費 税 )、 借 入 金 利 (建 物 相 当 分 ・ 土 地 相 当 分 )、 減 価 償 却 費 ( 定 率 法 ) を 差 し 引 い た 税 引 前 利 益 が 一 年 目 に は な ん と マ イ ナ ス 一、 八 五 六 万 円 に も な る。 ま た、 相 続 発 生 時 ( 取 得 後 三 年 経 過 ) の 相 続 税 評 価 額 も 購 入 価 格 の 約 七 五 % に 圧 縮 ( 建 物 の 減 価 償 却 費 は 考 慮 せ ず、 評 価 額 は 平 成 四 年 の 路 線 価 等 に 基 づ く ) ( 35 ) さ れ る。 こ う い う、 高 額 所 得 者 や 資 産 家 の 所 得 税、 相 続 税 の 節 税 に 重 点 を 置 い た 商 品 は、 私 的 年 金 の フ ァ ン ド は 勤 労 者 が コ ツ コ ツ と 自 助 努 力 で 築 き 上 げ る も の で あ る と い う 趣 旨 に 根 本 的 に は ず れ て い る。 そ の 点、 比 較 的 少 額 の 資 金 で も 購 入 で き る 不 動 産 小 口 化 商 品 は、 勤 労 者 の 私 的 年 金 フ ァ ン ド の 形 成 努 力 の 対 象 に 向 い て い る。 そ の う え 利 回 り が 高 け れ ば う っ て つ け で あ る。 あ る 日 本 の 居 住 者 の み を 対 象 に し た 海 外 不 動 産 小 口 化 商 品 は、 ア メ リ カ の シ ア ト ル 郊 外 に 立 地 す る 高 級 ア パ ー ト メ ン ト の 共 有 持 分 権 を 小 口 化 し た も の で、 一 口 当 た り の 価 格 は、 一、 三 六 三 万 円、 二、 七 一 二 万 円、 四、 〇 六 三 万 円、 そ の 各 々 の 三 年 間 確 定 保 証 の 購 入 価 格 利 回 り は、 七 ・ 一 %、 七 ・ 四 %、 七 ・ 七 %、 の 三 タ イ プ あ る ( 一 ド ル 一 二 五 円 で 換 算 ) が、 価 格 の 七 五 % ま で ド ル 建 ロ ー ン が つ く た め、 一 口 三 ( 36 ) 四 一 万 円 の 自 己 資 金 か ら 購 入 が 可 能 で あ る。 こ れ は、 主 に 購 入 後 の イ ン カ ム ゲ イ ン や 売 却 時 の キ ャ ピ タ ル ゲ イ ン を 為
替 リ ス ク ( 円 高 ド ル 安 ) か ら 守 る た め で あ る が、 節 税 効 果 を 上 げ て 自 己 資 金 の 総 合 利 回 り を ア ッ プ さ せ る た め で も あ る。 上 記 の 最 も 安 い タ イ プ の 海 外 物 件 の 場 合、 購 入 価 格 の 七 五 % の ド ル 建 融 資 ( 年 利 六 ・ 〇 九 % ) を 利 用 し て 一 ド ル 一 二 五 円 の 為 替 レ ー ト で 購 入 す る と、 収 入 金 額 ( 主 に テ ナ ン ト 賃 料 収 入 ) 一、 六 二 〇、 九 四 六 円 か ら 必 要 経 費 ( 固 定 資 産 税、 保 険 料、 修 繕 費、 管 理 会 社 の 経 費 等 ) 六 五 三、 五 七 一 円 を 差 し 引 い た 営 業 利 益 は 九 六 七、 三 七 五 円 で、 最 初 の 一 年 間 の 購 入 価 格 利 回 り は 七 ・ 一 %、 営 業 利 益 か ら 更 に 借 入 金 利 子 六 二 一、 九 二 三 円 と 減 価 償 却 費 (定 率 法 九 ・ 九 % ) 一、 〇 七 九、 一 〇 〇 円 を 差 し 引 い た 償 却 後 利 益 ( 不 動 産 所 得 ) は な ん と 七 三 三、 六 四 八 円 に な る と い う 試 算 が な さ れ て い る。 そ し て ま た こ の 商 品 の 購 入 者 の 年 収 が 七 〇 〇 万 円 の 場 合、 利 払 後 利 益 三 四 五、 四 五 二 円 と 節 税 額 一 七 一、 二 〇 〇 円 を 合 計 し た 総 合 利 益 五 一 六、 六 五 二 円 を 自 己 資 金 で 割 り 引 い た 総 合 利 回 り は 一 五 ・ 一 七 % に も な る と い う 試 算 ( 37) も な さ れ て い る。 こ の よ う な 海 外 不 動 産 小 口 化 商 品 を 十 年 間 保 有 す る と、 ア メ リ カ 経 済 次 第 で、 賃 料 も 年 々 上 昇 す る し そ れ に 伴 い 不 動 産 の 価 格 ( 収 益 還 元 価 格 ) も 上 昇 す る。 そ の 際、 や っ か い な 問 題 は 売 却 時 の 譲 渡 所 得 ( キ ャ ピ タ ル ゲ イ ン ) に か か る 重 い 譲 渡 所 得 税 ( 長 期 の 税 率 で も 三 九 % ) に 為 替 レ ー ト も 絡 む こ と で あ る。 周 知 の よ う に、 譲 渡 所 得 の 計 算 式 は、 ( 収 入 金 額 -必 要 経 費 ) -特 別 控 除 額 で あ る が、 収 入 金 額 は 売 却 代 金、 必 要 経 費 は こ の 場 合 (購 入 価 格 + 手 数 料 -償 却 費 相 当 額 ) + 売 却 時 の 手 数 料 で あ る。 ま た、 償 却 費 相 当 額 ( 減 価 償 却 累 計 額 ) は 償 却 の 基 礎 に な る 金 額 × 耐 用 年 数 に 応 ず る 償 却 率 × 経 過 年 数 で あ る。 つ ま り、 ド ル 建 売 却 価 格 が 高 く て も 売 却 時 の 円 相 場 も 高 け れ ば、 譲 渡 所 得 税 は そ れ ほ ど 増 加 し な い け れ ど も、 ド ル 建 売 却 価 格 が 低 く て も 売 却 時 の 円 相 場 が 安 け れ ば、 譲 渡 所 得 税 は そ れ ほ ど 減 少 し な 私 的 年 金 に つ い て の 若 干 の 補 足
密 教 文 化 い。 そ し て こ わ い の は、 円 換 算 の 売 却 価 格 が 購 入 価 格 と そ れ ほ ど 変 わ ら な く て も、 定 率 法 の 減 価 償 却 累 計 額 ( ア メ リ カ で は 土 地 よ り も 建 物 の 評 価 が 相 対 的 に 高 い ) が 多 い た あ に 譲 渡 所 得 税 が た っ ぷ り か か り、 事 実 上 キ ャ ピ タ ル ロ ス が 出 る こ と で あ る。 ま と め る と、 売 却 時 の 円 相 場 が 購 入 時 に 比 べ て 円 安 に な れ ば 購 入 価 格 利 回 り は 上 昇、 所 有 期 間 利 回 り は 税 引 き 後 売 却 益 が 増 加 し た 分 だ け 更 に 上 昇 す る が、 円 高 に な る と 購 入 価 格 利 回 り は 低 下 し、 所 有 期 間 利 回 り は、 事 実 上 の キ ャ ピ タ ル ロ ス が 出 る 場 合 に 更 に 低 下 す る。 な お、 素 人 に は 難 し い 不 動 産 所 得 や 譲 渡 所 得 の 申 告 ( 非 居 住 外 国 人 の 内 国 歳 入 庁 へ の 税 務 申 告 義 務 ) に つ い て は 取 扱 会 社 か ら マ ニ ュ ア ル や ア ド バ イ ス を 受 け ら れ る が、 例 え ば、 ア メ リ カ で 支 払 っ た 所 得 税 や キ ャ ピ タ ル ゲ イ ン 税 ( ア メ リ カ で 黒 字 ) は、 外 国 税 額 控 除 の 適 用 を 受 け て 日 本 の 所 得 税 額 と 相 殺 で き る 場 合 ( 日 本 で も 黒 字 ) と、 必 要 経 費 と ( 38 ) し て 収 入 金 額 か ら 差 し 引 け る 場 合 ( 日 本 で 赤 字 ) と が あ る。 い ず れ に し て も、 こ の 商 品 は、 イ ン カ ム ゲ イ ン の 利 回 り に 重 点 を 置 い て い る と い え る。 保 有 期 間 中、 三 か 月 毎 の 特 定 日 の 東 京 市 場 公 示 T ・ T ・ B ・ レ ー ト で 円 換 算 さ れ て 振 り 込 ま れ る 投 資 収 益 金 (賃 料 収 入 か ら 諸 経 費 を 引 い た も の、 つ ま り 手 取 り ) が 私 的 年 金 と な る。 売 却 時 ま で は、 ま ず 逆 ザ ヤ に は な ら な い と し て も、 賃 料 か ら ロ ー ン の 金 利 を 支 払 い 続 け な け れ ば な ら な い。 そ し て、 売 却 時 に、 ロ ー ン を 清 算 し、 諸 経 費 や 税 金 を 支 払 っ た 後 ど れ だ け の ネ ッ ト の 私 的 年 金 の フ ァ ン ド が 残 っ て い る か で、 自 助 努 力 の 成 果 が 検 証 さ れ る。 超 低 金 利 時 代 が 今 後 も し ば ら く 続 く と 予 測 さ れ る 中 で、 私 的 年 金 の フ ァ ン ド 形 成 に 努 め る 勤 労 者 は、 一 般 の 預 貯 金 等 の 金 融 商 品 よ り も 利 回 り が 相 当 高 い こ の 商 品 に 注 目 し て よ い と 思 う。 そ し て、 勤 労 者 に は、 こ の 商 品 が 一 層 小 口 化 ( 39 ) さ れ、 も っ と 少 な い 資 金 で も 購 入 で き る こ と が 望 ま れ る。 そ の 意 味 で、 最 近、 従 来 の も の よ り も 一 口 当 た り の 価 格 が
ぐ ん と 低 く な り、 し か も ド ル 建 融 資 も 受 け ら れ や す く な っ て、 自 己 資 金 が 更 に 少 な く て 済 む、 組 合 方 式 ( パ ー ト ナ ー ( 40) シ ッ プ 持 分 権 ) の 商 品 の 発 売 が 予 告 さ れ た こ と は 良 い 傾 向 と い え る。 8 お わ り に 一 時 払 い 養 老 保 険 と 不 動 産 小 口 化 商 品 は、 現 在 の よ う な 超 低 金 利 時 代 の 中 で、 勤 労 者 が 私 的 年 金 の 源 泉 の 形 成 に 時 間 を か け て 自 助 努 力 を 行 う 対 象 に ふ さ わ し い と 思 う。 私 的 年 金 フ ァ ン ド 形 成 の ポ イ ン ト は、 前 記 の よ う に、 安 全 性、 収 益 性、 流 動 性、 の 経 済 情 勢 に 応 じ た リ バ ラ ン ス で あ る。 そ の 意 味 で、 十 年 満 期 の 一 時 払 い 養 老 保 険 の 連 続 的 加 入 と 比 較 的 廉 価 の 海 外 不 動 産 小 口 化 商 品 の 購 入 は、 各 々、 年 々 の 満 期 受 取 金 や 解 約 返 戻 金 と 一 時 払 い 保 険 料 と の 非 課 税 の 差 益、 定 期 的 な 賃 料 と い う 私 的 年 金 を も た ら し、 そ れ が ま た、 フ ァ ン ド に 繰 り 入 れ ら れ て 自 助 努 力 の 効 果 が 拡 大 す る。 と は い え、 一 時 払 い 養 老 保 険 も 海 外 不 動 産 小 口 化 商 品 も、 購 入 に 必 要 な 資 金 は、 勤 労 者 に と っ て は か な り ま と ま っ た 金 額 に な る。 一 時 払 い 養 老 保 険 の 金 利 低 下 局 面 に お け る 有 利 性 へ の 着 目、 解 約 返 戻 金 と 満 期 受 取 金 の 損 得 の 比 較、 円 ・ ド ル レ ー ト を に ら み つ つ の 海 外 不 動 産 小 口 化 商 品 の 購 入 と 売 却 の タ イ ミ ン グ の 検 討、 ド ル 建 融 資 を 利 用 し て も 存 在 す る 購 入 価 格 の 四 分 の 一 (自 己 資 金 ) の 為 替 リ ス ク の 評 価 等、 の 様 々 な 技 術 的 課 題 よ り も 先 決 の 問 題 は、 日 々 の 暮 ら し に 追 わ れ、 い ろ い ろ と 物 入 り の 多 い 勤 労 者 に、 一 体 ど こ に そ れ ら の 私 的 年 金 フ ァ ン ド を 購 入 す る た め の あ る 程 度 ま と ま っ た 資 金 が あ る か と い う こ と で あ る。 分 か り 切 っ た こ と で あ る が、 元 手 が な い こ と に は 話 に な ら な い の で あ る。 勤 労 者 が 私 的 年 金 の フ ァ ン ド を 築 く た め の 自 助 努 力 の マ ニ ュ ア ル を 年 柄 年 中 満 載 し て い る 財 テ ク 雑 諭 を 見 る ま で も な 私 的 年 金 に つ い て の 若 干 の 補 足
密 教 文 化 く、 一 時 払 い 養 老 保 険 や 海 外 不 動 産 小 口 化 商 品 を 購 入 す る 資 金 は、 例 え ば、 月 払 い の 養 老 保 険 の 満 期 受 取 金 の よ う な、 相 当 長 期 に わ た る 積 立 貯 蓄 の 元 利 合 計 し か な い と 思 う。 一 時 払 い 養 老 保 険 や 海 外 不 動 産 小 口 化 商 品 の 運 用 で 老 後 に 必 要 な 資 金 を 定 期 的 に 確 保 す る ま で に は、 こ の よ う な 連 続 の 中 の 飛 躍 が あ る。 少 な く て も 一 〇 〇 万 円 の 運 用 資 金 を と に か く 早 く 作 ら な け れ ば な ら な い と 思 う。 繰 り 返 す が、 公 的 年 金 を 補 完 す る 私 的 年 金 の フ ァ ン ド を 個 人 の 自 助 努 力 に よ っ て 築 き 上 げ て い く 道 は 長 く 険 し い。 身 も 蓋 も 無 く な る が、 大 蔵 省 が 認 め る 所 得 税 の 課 税 最 低 限 を 超 え な い 低 所 得 者 に は、 余 程 の 個 人 的 な 努 力 を し な い 限 り、 ま た、 所 得 の 格 差 を 必 然 的 に も た ら す 資 本 制 社 会 の 基 本 構 造 を 変 革 し な い 限 り、 私 的 年 金 フ ァ ン ド の 構 築 は 難 し い。 私 的 年 金 は、 私 的 年 金 フ ァ ン ド を 築 き 上 げ る 長 期 に わ た る 自 助 努 力 の 成 果 で あ る。 そ の 意 味 で、 勤 労 者 が 報 い ら れ る よ う な、 公 的 年 金 制 度 の 抜 本 的 改 革、 課 税 最 低 限 の 引 き 上 げ を 軸 と し た 所 得 (42) ( 43 ) 税、 住 民 税 の 減 税 お よ び 利 子 分 離 課 税 の 廃 止 ・ 総 合 課 税 へ の 移 行 を 含 む 抜 本 的 な 税 制 改 革 を 強 く 望 む。 注 実 際 に は 強 制 加 入 で は な く、 す で に 何 百 万 人 も 脱 落 し て い (1 ) 村 上 清 ﹃ 年 金 改 革 1 21 世 紀 へ の 課 題 ﹂ 東 洋 経 済 新 報 社、 る、 い ず れ の 財 政 も 積 立 方 式 の、 任 意 加 入 の 国 民 年 金 基 金、 一 九 九 三 年 七 月、 一 九 七 ペ ー ジ 参 照。 村 上 氏 は、 こ の 中 で、 任 意 設 立 の 厚 生 年 金 基 金 が 公 的 年 金 と 称 さ れ、 公 的 と 私 的 公 的 年 金 は 世 代 間 扶 養 の 仕 組 み で、 財 政 は 概 し て 賦 課 方 式、 の ケ ジ メ が な く な っ て い る と 述 べ て お ら れ る。 同、 一 九 三 -年 金 は 物 価 に ス ラ イ ド す る だ け で な く、 生 活 水 準 の 向 上 も 二 〇 三 ペ ー ジ 参 照。 反 映、 制 度 の 内 部 で 所 得 の 再 分 配 も 行 わ れ る、 私 的 年 金 は ( 2 ) 総 務 庁 の ﹁ 平 成 四 年 度 家 計 調 査 ﹂ に よ る と、 世 帯 主 が 六 個 人 な い し 小 集 団 の 自 助 努 力 で 積 立 方 式、 掛 金 プ ラ ス 利 息 十 -六 十 四 歳 の 家 庭 の 一 か 月 の 生 活 費 は 三 〇 三、 五 九 四 円、 が 給 付、 ス ラ イ ド は な い、 各 人 の 所 得 保 障 の う ち で、 基 本 生 命 保 険 文 化 セ ン タ ー の 調 査 で は、 ゆ と り の あ る 生 活 費 は、 的 な 部 分 は 公 的 年 金、 そ の 上 乗 せ の 補 足 が 私 的 年 金、 と い 平 均 月 額 三 八 八、 ○ ○ ○ 円。 老 後 の 生 活 費 の 目 標 額 を 現 在 う 厚 生 省 の 見 解 を 紹 介 し な が ら、 国 民 年 金 (自 営 業 等 ) が の 貨 幣 価 値 の 四 〇 万 円 と す る と、 自 営 業 者 家 庭 ( 夫 六 十 五
歳、 妻 六 十 二 歳 ) の 老 後 に 必 要 な 生 活 費 一 億 三 二 万 円、 公 的 年 金 収 入 二、 六 二 八 万 円、 不 足 額 七、 四 〇 四 万 円、 サ ラ リ ー マ ン 家 庭 (夫 六 十 歳、 妻 五 十 七 歳 ) の 老 後 に 必 要 な 生 活 費 一 億 一、 九 五 二 万 円、 公 的 年 金 ・ 企 業 年 金 収 入 七、 七 八 三 万 円、 不 足 分 四、 一 六 九 万 円、 と い う 試 算 (平 均 余 命 を 考 慮 ) が あ る。 中 島 玲 子 ﹁ 老 後 の 資 金 不 足 は こ う し て 解 消 す る ﹂、 海 江 田 万 里 責 任 編 集 ﹃ ト ク を す る 年 金 と 退 職 金 早 わ か り 百 科 九 十 三 年 版 ﹄ 主 婦 と 生 活 社、 一 九 九 三 年 五 月、 四 六 -五 一 ペ ー ジ 参 照。 ( 3 ) 拙 稿 ﹁ 私 的 年 金 に つ い て -年 金 払 積 立 傷 害 保 険 を 中 心 に l -年 金 の 動 向 ノ ー ト ( 3 ) 1 ﹂ ﹃ 密 教 文 化 ﹂ 第 一 八 三 号、 一 九 九 三 年 八 月、 四 十 七 -六 十 五 ペ ー ジ 参 照。 ☆ 世 帯 主 が60∼64才 の 家 庭 の1ヵ 月 の 生 活 費 総 務 庁 の 「平 成4年 度 家 計 調 査 」か ら、世 帯 主60∼64才 の家 庭 に お け る1ヵ 月 の 消 費 支 出(全 国 平 均)を 抜 粋 海 江 田万 里 責 任 編 集 『トクを す る年 金 と退 職 金 早 わ か り 百 科93年 版 』1993年5月、46ペ ー ジ。
●ゆ と りある老 後生活 費(夫 妻2人
・月額)
生命保 険文化セ ンター 平成4年 度 「生活保 障 と生 命保険 に関す る 個人調 査」 海江田、前掲、47ペ ージ。 私 的 年 金 に つ い て の 若 干 の 補 足密 教 文 化 ( 4 ) 連 立 与 党 の 年 金 改 革 プ ロ ジ ェ ク ト チ ー ム の 年 金 改 革 案 の 骨 子 は、 一、 厚 生 年 金 の 満 額 支 給 年 齢 を、 男 性 で 平 成 十 三 年 ( 二 〇 〇 一 年 ) か ら 平 成 二 十 五 年 ( 二 〇 一 三 年 ) に か け て 六 十 五 歳 に 引 き 上 げ 一、 六 十 -六 十 四 歳 代 に は、 報 酬 比 例 部 分 (部 分 年 金 ) を 支 給、 基 礎 年 金 の 減 額 繰 り 上 げ 受 給 も 可 一、 雇 用 保 険 の 失 業 給 付 受 給 中 (最 長 三 百 日 間 ) は 年 金 支 給 を 停 止 一、 賞 与 か ら も 年 金 保 険 料 を 徴 収 す る ﹁ ボ ー ナ ス 保 険 料 ﹂ (料 率 一 % ) を 導 入 ﹃ 産 経 新 聞 ﹂ 一 九 九 三 年 十 二 月 二 十 一 日 付。 ( 5 ) 政 府 税 制 調 査 会 は 平 成 五 年 十 一 月 十 九 日 に 細 川 護 煕 首 相 に 提 出 し た 中 期 答 申 の 中 で 年 金 制 度 改 革 に 合 わ せ て 年 金 税 制 の あ り 方 を 見 直 す と い う 表 現 で 年 金 課 税 の 強 化 を 示 唆 し て い た が、 そ の 後、 公 的 年 金 等 控 除 の 定 額 控 除 や 年 金 の 一 定 割 合 を 所 得 控 除 す る 定 率 控 除 を 縮 小 ・ 廃 止 し 課 税 最 低 限 を 引 き 下 げ る な ど ﹁ 給 付 段 階 課 税 ﹂ 原 則 の 徹 底 を 検 討 す る こ と が 明 ら か に な っ た。 こ れ は、 高 齢 化 が 進 展 す る 中 で、 勤 労 層 と 高 齢 層 の 世 代 間 の 税 負 担 の 公 平 の 確 保 が 狙 い と い わ れ る。 ﹃ 日 本 経 済 新 聞 ﹄ 一 九 九 三 年 十 一 月 二 十 日 付、 一 九 九 四 年 一 月 五 日 付。 公 的 年 金 の 優 遇 税 制 を 批 判 し た も の に、 宮 島 洋 ﹃高 齢 化 社 会 の 社 会 経 済 学 -家 族 ・ 企 業 . 政 府 ﹄ 岩 波 書 店、 一 九 九 二 年 一 月、 高 山 憲 之 ﹃年 金 改 革 の 構 想 -大 改 正 へ の 最 終 提 言 ﹄ 日 本 経 済 新 聞 社、 一 九 九 二 年 十 月、 が あ る。 高 山 氏 は、 日 本 の 公 的 年 金 は 拠 出 時 非 課 税 ・ 給 付 時 課 税 ( 入 口 非 課 税 ・ 出 口 課 税 ) が 原 則 な の に、 公 的 年 金 等 控 除 は 高 額 年 金 受 給 者 の 節 税 を 可 能 に し、 双 方 と も 非 課 税 と い う 虫 の い い 話 に な っ て い る と 述 べ て お ら れ る。 同、 一 五 四 -一 五 七 ペ ー ジ 参 照。 ( 6 ) 生 保 の 個 人 年 金 保 険 と 損 保 の 年 金 払 積 立 傷 害 保 険 の 現 行 の 予 定 利 率 は 四 ・ 七 五 % で あ る が、 株 式 市 場 の 長 引 く 低 迷 で 平 成 六 年 四 月 以 降 は 一 % も 引 き 下 げ ら れ、 保 険 料 は 二 年 連 続 の 値 上 げ ( 最 高 二 〇 % 程 度 ) と な る。 ま た、 一 部 の 大 手 生 保 は、 株 価 の 下 落 で 含 み 益 が 大 幅 に 減 り、 平 成 六 年 度 か ら の 十 三 年 以 上 の 長 期 契 約 者 に 支 払 う 特 別 配 当 ( ラ ム ダ 配 当 ) の 廃 止 の 検 討 に 入 っ た と の こ と。 ﹃ 日 本 経 済 新 聞 ﹄ 一 九 九 四 年 一 月 六 日 付、 一 月 十 二 日 付、 ﹃ 産 経 新 聞 ﹄ 一 九 九 四 年 一 月 七 日 付。 ( 7 ) 政 府 税 制 調 査 会 の 生 命 保 険 料 控 除、 損 害 保 険 料 控 除 の 見 直 し は、 生 損 保 の 加 入 率 が 相 当 の 水 準 に 達 し、 将 来 へ の 自 助 努 力 を 奨 励 す る 目 的 を 達 成 し た こ と、 預 貯 金 な ど 一 般 の 金 融 商 品 が 原 則 と し て 源 泉 分 離 課 税 の 対 象 で あ る こ と と の 見 合 い が そ の 理 由。 ﹃ 日 本 経 済 新 聞 ﹄ 一 九 九 四 年 一 月 五 日 付。 ( 8 ) 安 全 性 ( 一 定 額 を 常 に 確 保 )、 収 益 性 ( よ り 大 き な 果 実 を 獲 得 す る )、 流 動 性 ( い つ で も 引 き 出 し て 使 え る ) は 貯 蓄 の 三 要 素 で あ る が、 こ の 三 要 素 を そ の 時 々 の ラ イ フ ス テ ー ジ に 合 わ せ て う ま く バ ラ ン ス さ せ て い く こ と が、 貯 蓄 戦 略
の 基 本 と い う。 日 本 経 済 新 聞 社 編 ﹃ 金 融 商 品 総 ガ イ ド 九 四 年 版 ﹄、 一 九 九 三 年 十 一 月、 二 ペ ー ジ 参 照。 ( 9 ) 国 民 年 金 基 金 の 平 成 五 年 度 の 予 定 利 率 は 五 . 五 % で、 生 損 保 の 個 人 年 金 商 品 の 四 ・ 七 五 % よ り も 高 い。 そ れ だ け 掛 金 は 安 い。 ( 10 ) 拙 稿 ﹁ 小 規 模 企 業 共 済 に つ い て 1 年 金 の 動 向 ノ ー ト ( 2 )1 ﹂ ﹃ 密 教 文 化 ﹄ 第 一 七 九 号、 一 九 九 二 年 九 月、 二 一 -四 二 ペ ー ジ 参 照。 (11) 村 上 清 氏 に よ る と、 拠 出 に 対 す る 利 得 の 割 合 で あ る 年 金 の 収 益 性 は ﹁内 部 収 益 率 ﹂ と 呼 ば れ る が、 重 要 な の は 利 回 り で は な く、 利 得 の 実 額 (給 付 が 掛 金 の 元 利 を 上 回 る 部 分 ) で あ る と い う。 前 掲 書、 一 九 六 ペ ー ジ 参 照。 節 税 効 果 の 大 き い 国 民 年 金 基 金 と 小 規 模 企 業 共 済 は 加 入 者 の 所 得 が 高 い ほ ど 利 得 額 は 大 き く な る。 ( 12 ) 日 本 経 済 新 聞 社 編、 前 掲 書、 二 一二 四 ペ ー ジ 参 照。 ( 13 ) 同、 二 三 四 ペ ー ジ 参 照。 ( 14 ) 明 治 生 命 保 険 相 互 会 社 ﹃ ご 契 約 の し お り 定 款 ・ 約 款 ダ イ ヤ モ ン ド 保 険 J U S T F O R Y O U 養 老 保 険 ﹄ 一 九 九 三 年 十 月、 十 四 ペ ー ジ 参 照。 ( 15 ) 日 本 経 済 新 聞 社 編、 前 掲 書、 二 一二 五 ペ ー ジ 参 照。 (16 ) 山 野 井 良 民 責 任 編 集 ﹃ 最 新 保 険 . 年 金 大 百 科 94 ﹄ 実 業 の 日 本 社、 一 九 九 三 年 十 二 月、 六 十 九 ペ ー ジ 参 照。 (17 ) 同、 六 十 九 ペ ー ジ 参 照。 ち な み に、 契 約 年 齢 四 十 五 歳 の 男 性 の 場 合、 十 年 満 期 ( 五 十 五 歳 ) は、 一 時 払 い 保 険 料 一、 〇 二 二、 七 九 〇 円、 死 亡 ・ 高 度 障 害 保 険 金 一 五 〇 万 円 ( + 積 立 配 当 金 )、 満 期 時 受 取 額 一 五 三 ・ 七 万 円 (満 期 保 険 金 一 五 〇 万 円 + 積 立 配 当 金 約 三 ・ 七 万 円 )、 満 期 時 受 取 額 の う ち 課 税 対 象 額 約 一 ・ 二 万 円。 十 五 年 満 期 ( 六 十 歳 ) は、 一 時 払 い 保 険 料 一、 六 七 六、 六 四 〇 円、 死 亡 ・ 高 度 障 害 保 険 金 三 〇 〇 万 円 ( + 積 立 配 当 金 )、 満 期 時 受 取 額 三 三 三 ・ 四 万 円 ( 満 期 保 険 金 三 〇 〇 万 円 + 積 立 配 当 金 約 二 二 ・ ○ 万 円 + 特 別 配 当 金 約 二 〇 ・ 四 万 円 )、 満 期 時 受 取 額 の う ち 課 税 対 象 額、 各 々、 明 治 生 命 保 険 相 互 会 社 の 一 時 払 い 養 老 保 険 (保 険 金 建 ) の 設 計 書 ( 一 九 九 四 年 一 月 入 手 )。 ( 18 ) 明 治 生 命 保 険 相 互 会 社 の 一 時 払 い 養 老 保 険 の パ ン フ レ ッ ト ( 一 九 九 四 年 一 月 入 手 )。 ( 19 ) 日 本 経 済 新 聞 社 編、 前 掲 書、 二 三 五 ペ ー ジ 参 照。 ( 四 ) 同、 二 三 六 ペ ー ジ、 明 治 生 命 保 険 相 互 会 社、 前 掲 書、 四 五 ペ ー ジ 参 照。 ( 21 ) 日 本 経 済 新 聞 社 編、 前 掲 書、 二 三 七 ペ ー ジ 参 照。 一 時 払 い 養 老 保 険 の 保 険 料 も、 生 命 保 険 料 控 除 (所 得 税、 最 高 五 〇、 ○ ○ ○ 円、 住 民 税 最 高 三 五、 ○ ○ ○ 円 ) の 対 象 に な る が、 受 け ら れ る の は 一 回 限 り で あ る。 今 後 も 税 制 が 変 わ ら な け れ ば、 一 時 払 い 養 老 保 険 の 利 回 り は、 保 険 期 間 マ イ ナ ス 一 年 間、 生 命 保 険 料 控 除 を 受 け ら れ な い こ と で、 購 入 者 が 失 う 所 得 税 ・ 住 民 税 の 節 税 総 額 も 考 慮 し て 計 算 し な け れ 私 的 年 金 に つ い て の 若 干 の 補 足
密 教 文 化 ば な ら な い。 (22) 生 保 の P R 記 事 が 参 考 に な る。 ﹃ 日 本 経 済 新 聞 ﹄ 一 九 九 三 年 十 一 月 六 日 付。 (23 ) 契 約 年 齢 四 十 歳 男 性 の ケ ー ス。 当 然 な が ら、 一 時 払 い 養 老 保 険 の 利 回 り も、 契 約 年 齢 が 高 く な る ほ ど 保 険 料 が 高 く な る の で、 利 回 り は 低 下 す る。 ち な み に、 十 年 満 期 で 保 険 金 が 一 〇 〇 万 円 の 場 合 の 一 時 払 い 保 険 料 ( 明 治 生 命 ) は、 四 十 歳 の 男 性 は 六 七 三、 六 六 〇 円、 七 十 五 歳 の 男 性 は 七 五 四、 九 四 〇 円。 (24 ) 山 野 井、 前 掲 書、 六 八 ペ ー ジ 参 照。 (25 ) 同、 六 八 ペ ー ジ 参 照。 (26 ) 日 本 経 済 新 聞 社、 前 掲 書、 二 一二 七 ペ ー ジ 参 照。 (27 ) ソ ニ ー 生 命 が、 一 九 九 三 年 十 二 月 十 六 日 を も っ て 一 時 払 い 養 老 保 険 の 販 売 を 停 止 し た こ と や、 同 年 十 二 月 以 降、 生 保 各 社 が 一 時 払 い 養 老 保 険 の 大 口 契 約 を 制 限 す る 方 針 を 打 ち 出 し た こ と な ど が、 そ れ で あ る。 大 手 生 保 の 場 合、 契 約 時 の 払 込 額 が 三 〇 〇 万 円 を 越 え る よ う な 契 約 の 受 入 を 制 限 し て い る が、 逆 に 払 込 額 を 引 き 上 げ て 販 売 を 抑 制 し て い る 生 保 も あ る。 生 保 各 社 は、 高 コ ス ト 商 品 の 受 入 れ は、 平 成 六 年 四 月 か ら 予 定 利 率 を 三 ・ 七 五 % に 引 き 下 げ る ま で の ﹁ 緊 急 避 難 の 措 置 ﹂ と し て い る。 ﹁ 最 新 m o n e y ラ ン キ ン グ & ニ ュ レ ス ﹂ ﹃ マ ネ ー ジ ャ パ ン ﹄ S S コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン ズ、 一 九 九 四 年 二 月 号、 三 九 ペ ー ジ 参 照。 ﹃ 日 本 経 済 新 聞 ﹄ 一 九 九 四 年 一 月 十 四 日 付。 ( 28 ) 不 動 産 小 口 化 商 品 の P R 特 集、 ﹃ 日 経 マ ネ ー ﹄ 日 経 ホ ー ム 出 版 社、 一 九 九 三 年 二 月 号、 一 一 三 ペ ー ジ 参 照。 ( 29 ) 同、 一 一 三 ペ ー ジ、 参 照。 ﹃ 日 本 経 済 新 聞 ﹄ 一 九 九 四 年 一 月 十 一 日 付。 ( 30 ) ﹃ 日 経 マ ネ i ﹂、 前 掲、 一 = ニ ペ ー ジ 参 照。 ( 31 ) 同、 二 三 ペ ー ジ 参 照。 ( 32 ) 同、 一 一 三 ペ ー ジ 参 照。 長 尾 浩 章 ﹁小 口 化 不 動 産 の 魅 力 と 将 来 性 ﹂ ( P R 特 集 )、 ﹃ マ ネ ー ジ ャ パ ン ﹄、 前 掲、 一 九 九 四 年 二 月 号、 一 二 一 ペ ー ジ 参 照。 ( 33 ) ﹃ 日 経 マ ネ ー ﹄、 前 掲、 一 = ニ ペ ー ジ 参 照。 ( 34 ) 同、 一 一 五 ペ ー ジ 参 照。 ( 35 ) 三 井 不 動 産 ﹁ エ ス テ ー ト 恵 比 寿 ﹂ の 資 料、 一 九 九 三 年 二 月 入 手。 ( 36 ) ﹃ 日 経 マ ネ ー ﹂、 前 掲、 一 一 五 -一 一 八 ペ ー ジ 参 照。 ( 37 ) ミ サ ワ ホ ー ム ﹁ 海 外 不 動 産 小 口 化 シ ス テ ム No .9 十 年 間 投 資 収 益 予 想 P コ ー ス ﹂ (資 料 )、 一 九 九 三 年 一 月 入 手。 ( 38 ) 海 外 不 動 産 投 資 関 連 の 税 制 に つ い て は、 沼 倉 温 彦 ﹃ 海 外 不 動 産 投 資 は こ の 方 法 で ﹄ 日 本 実 業 出 版 社、 一 九 九 一 年 一 月、 が 詳 し い。 ま た、 先 進 各 国 の 税 制 を 論 じ た、 尾 崎 護 ﹃ G 7 の 税 制 -税 制 の 国 際 的 潮 流 は ど う な っ て い る の か -﹄ 一 九 九 三 年 十 一 月、 ダ イ ヤ モ ン ド 社、 も 参 考 に な る。 ( 39 ) 不 動 産 小 口 化 商 品 が あ ま り 小 口 化 さ れ る と、 不 動 産 と い
う よ り も 抵 当 証 券 の よ う な 証 券 つ ま り 金 融 類 似 商 品 と な り、 減 価 償 却 費 や 利 息 を 他 の 所 得 か ら 控 除 す る こ と も 認 め ら れ に く く な り、 収 益 は 単 に 雑 所 得 と し て 扱 わ れ る お そ れ が あ る と い う 指 摘 も あ る。 沼 倉、 前 掲 書、 四 〇 ペ ー ジ 参 照。 沼 倉 氏 は、 こ の 中 で、 業 者 の 販 売 価 格 や 倒 産 な ど に つ い て 示 唆 に 富 む 問 題 点 の 指 摘 も さ れ て い る が、 信 頼 と 実 績 の あ る 業 者 を 慎 重 に 選 ぶ ほ か は な い。 不 動 産 小 口 化 商 品 の 投 資 家 保 護 の 必 要 性 に つ い て は 田 村 幸 太 郎 ﹁ 投 資 家 保 護 の 法 整 備 を 図 り 健 全 な 不 動 産 事 業 の 推 進 を ﹂ (特 集 ﹁ 不 動 産 共 ハ 同 投 資 の 市 場 形 成 に 向 け て ﹂ よ り ) が 詳 し い。 ﹃ 月 刊 不 動 産 流 通 ﹄ 不 動 産 流 通 研 究 所、 一 九 九 三 年 四 月 口冥 四 六 -四 九 ペ ー ジ 参 照。 ( 40 ) こ の 商 品 は、 ア メ リ カ の シ ア ト ル の ア パ ー ト の パ ー ト ナ ー シ ッ プ 持 分 権 を 小 口 化 し た も の で、 販 売 価 格 は、 一 口 六 五、 ○ ○ ○ ド ル。 関 連 金 融 機 関 が、 ア パ ー ト の 所 有 権 を 持 つ パ ー ト ナ ー シ ッ プ ( 民 法 上 の 任 意 組 合 ) に 行 っ た 融 資 を 組 合 の 出 資 者 で あ る 購 入 者 が 継 承 す る 形 を と っ て お り、 初 め か ら 価 格 の 七 五 % の ド ル 建 融 資 が セ ッ ト さ れ て い る の で、 仮 に 一 ド ル 二 二 円 で 換 算 す る と 一 八 二 万 円 か ら 購 入 が 可 能 に な る。 共 ハ有 持 分 権 の 場 合 と 異 な り、 購 入 者 の 購 入 時 の 融 資、 購 入 時 と 売 却 時 の 登 記 に 時 間 が か か ら な い 分、 流 動 性 は ア ッ プ す る と い う。 ( 41 ) 例 え ば、 前 掲 の ﹃ マ ネ ー ジ ャ パ ン ﹄ は ﹁ 自 前 の 退 職 金 ﹂ を 特 集 し、 サ ラ リ ー マ ン、 自 営 業 者、 主 婦 の ケ ー ス に 分 け て 様 々 な 自 助 努 力 の プ ラ ン を 提 示 し て い る。 目 標 金 額 は 十 年 で 八 ○ ○ 万 円、 二 十 年 で 二、 五 〇 〇 万 円 等。 八 -二 一ニ ペ ー ジ 参 照。 ま た、 ﹃ 日 経 マ ネ ー ﹄ 一 九 九 四 年 二 月 号 も、 ﹁月 一 〇 〇 万 円 の 年 金 を 実 現 す る ﹂ を 特 集 し、 ス タ ー ト 年 齢 三 十 歳、 四 十 歳、 五 十 歳 別 に プ ラ ン を 提 示 す る と い う 具 合 で あ る。 八 二 三 三 ペ ー ジ 参 照。 真 面 目 な 蓄 財 の 目 標 達 成 の た め と は い え、 め ま い の す る よ う な プ ラ ン で は あ る。 自 助 努 力 は、 言 う は 易 し 行 い は 難 し で あ る。 (42 ) 平 成 不 況 (平 成 三 年 四 月 ∼、 平 成 五 年 後 半 に は 景 気 が 底 割 れ 懸 念 ) が 長 引 く 中 で、 景 気 対 策 と し て の 所 得 税、 住 民 税 の 減 税 が 盛 ん に 論 議 さ れ て い る が、 健 全 財 政 重 視 の 大 蔵 省 の 本 音 は 増 税 で あ っ て、 極 論 す れ ば い か な る 減 税 も 好 ま な い。 と は い え、 景 気 対 策 と し て の 所 得 税 減 税 も 消 費 税 率 の 同 時 引 き 上 げ の 好 機 と 見 る 余 裕 は な く、 た と え 消 費 税 引 き 上 げ を 担 保 に と っ た と し て も、 ﹁食 い 逃 げ ﹂ の 心 配 の あ る 所 得 税 の 先 行 実 施 に 追 い 込 ま れ ま い と 必 死 で あ る。 大 蔵 省 も 政 府 税 制 調 査 会 も 直 間 比 率 の 見 直 し を 基 軸 と し た 抜 本 的 な 税 制 改 革 に 強 い 意 欲 を 持 っ て い る。 政 府 税 調 は、 平 成 五 年 十 一 月 十 九 日 に 細 川 護 煕 首 相 に 提 出 し た 中 期 答 申 の 中 に、 公 正 で 活 力 あ る 高 齢 化 社 会 を 実 現 す る た め に は、 所 得 ・ 消 費 ・ 資 産 等 の 間 で バ ラ ン ス の と れ た 税 体 系 を 構 築 す る こ と が 必 要 で あ る と 書 い て、 所 得 税 減 税 と 消 費 税 率 引 私 的 年 金 に つ い て の 若 干 の 補 足
密 教 文 化 き 上 げ の 一 体 的 実 施 を 求 め た。 ﹃ 日 本 経 済 新 聞 ﹄ 一 九 九 三 年 十 一 月 二 十 日 付。 不 況 が 厳 し さ を 増 し、 特 に 中 高 年 の 多 く の サ ラ リ ー マ ン が 雇 用 と 賃 金 の 二 者 択 一 を 迫 ら れ つ つ あ る 中 で、 仮 に、 所 得 税 減 税 を 先 行 実 施 し て も、 個 人 消 費 は 喚 起 さ れ ず 景 気 回 復 効 果 は あ ま り 期 待 で き な い と い う 見 方 が 多 い。 ( 43 ) 政 府 税 制 調 査 会 の 中 期 答 申 に は、 利 子、 株 式 等 譲 益 税 に つ い て は 総 合 課 税 を 目 指 し、 納 税 者 番 号 制 を 検 討 す る と 書 い て あ る が、 実 現 の 日 は 遠 い。 ﹃ 日 本 経 済 新 聞 ﹄ 一 九 九 三 年 十 一 月 二 十 日 付。 石 弘 光 氏 は、 ﹃ 利 子 ・ 株 式 譲 渡 益 課 税 論 ﹄ の 中 で、 ﹁ 今 後 の 高 齢 化 社 会 で の 自 助 努 力 あ る い は 経 済 の グ ロ ー バ ル 化 の 下 で の 資 本 移 動 な ど、 総 合 課 税 に 対 し 新 し い 制 約 条 件 が 出 て き た。 ま た バ ブ ル 崩 壊 後 の 株 式 市 場 の 低 迷 も、 こ の 種 の 議 論 に 影 響 を 及 ぼ す こ と は ま ち が い な い。 さ ら に 税 務 執 行 に 際 し 不 可 欠 と さ れ る 納 税 者 番 号 制 度 の 導 入 も、 こ こ 一、 二 年 間 で 国 民 的 コ ン セ ン サ ス を 得 ら れ る 問 題 で は な さ そ う で あ る。 そ う だ と す る と 短 期 間 で 利 子 ・ 株 式 等 譲 渡 益 に 対 し、 総 合 課 税 の 実 施 が 可 能 に な る 客 観 的 環 境 に は な い ﹂ と 述 べ て お ら れ る。 日 本 経 済 新 聞 社、 一 九 九 三 年 十 一 月、 二 五 〇 ペ ー ジ 参 照。 ︿ キ ー ワ ー ド ﹀ 自 助 努 力、 一 時 払 い 養 老 保 険、 海 外 不 動 産 小 口 化 商 品、 収 益 性、 総 合 課 税 ( 一 九 九 四 年 一 月 十 四 日 脱 稿 )