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日・韓 にお ける港湾物流 の現 状

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(1)

日・ 韓 における港湾物流の現状

Th ep r e s e n t c o n d i t i o no ft h ePo r t l o g l S t i c si nJ a p a na n dS o u t hKo r e a

神奈川大学大学院 経営学研究科 国際経営専攻 博士後期課程

李 貞 和

は じめに

1 98 0

年代 以 降、 日本 と先進 国か らの韓 国、 中 国お よび東南 アジア‑ の直接投資や生産拠点の現 地化 によ り東 アジア地域の物流 において量的 に著 しい伸展が見 られた

。1 9 9 0

年代 か ら

2 00 0

年度 に かけて東 アジア地域諸国の経済成長 とともに中国 の開放政策 に よる驚異 的 な経済成長 と

wTO

加盟 の結果、東 アジア城内の海上 コンテナ貨物量が増 加する見込みである。

日本港湾 は海上 コンテナ貨物輸送量が莫大 な中 国 とコンテナ貨物取扱量が

8 0 0

TE

Uをも上 回る 韓国の釜 山港 と比べ る と非常 にハ ブ港 としての機 能が低 下 してい るのが現実 であ る

。1 9 75

年 か ら

1 98 0

年 にかけて神戸港が世界順位

3

、4

位 に位 置づ け られていたに もかかわ らず、近年、国際港 湾 としての競争力が低下 したことは港湾管理者の 自主性 の問題 お よび港湾経営 の体制 の欠如 lとと

もにインフラ設備 とソフ ト側面の港湾の運営 に関 する諸問題、つ まり高い港湾利用料全問題、迅速 な通関手続 き、荷役作業の効率化 を高めて国際物 流の環境変化 に適応 で きるように改善 しなければ な らない。韓国の釜 山港 は海上 コンテナ取扱量が 世界

3

位 に位置づけ られているが、国際競争 に生 き残 るために制度の規制緩和 と港湾利用者の効率 的 なサ ー ビス提供 を進 めている

。ESCAP

(国連 アジア太平洋経済社 会委員会) に よる と

2 011

年 度 におけるアジア地域の国別 コンテナ取扱需要は

1 9 9 9

年度 と比べ て中国が

4, 581

TE

Uで

4

倍 、 シ ンガポールが

2, 8 71

TE

Uで

2

倍 、香港が

2 , 6 0 2

TE

Uで

1 . 5

倍、韓国が

2 , 1 5 4

TE

Uで

3

倍 、 日本が 1,770万

TE

Uで1.5倍 の増加が予測 されている (秦 1‑ 1) ア ジア域 内 の コ ンテ ナ貨 物 取 扱 量 は、

2 01

1年度 には約

21 6

百万

TE

Uに達す ると見込 まれ ている (表

1‑2 )

この ようなアジア域内の コンテナ貨物 を取込 む

1‑1

アジア域 内の コンテナ貨物取扱量 年度

1 9 9 9

2 0 1

1年 倍率

8 0 .1 2 1 6 .1

2 .7

倍 出所 :

WORL Do f F

ORTとR

Ⅸ; I ONALS f m Ga n d

f

OR

TDEⅥ≡ L OP Mf NTS T

RAIt

GI E S

により再作成

1‑2

アジア地域 の国別 コンテナ貨物需要見直 し 国 .地域

1 9 9 9

2 0 1

1年 倍 率

中 国

1 2 ,2 0 0 4 5 ,8 1 7

4

倍 シンガポール

1 5 ,9 0 0 2 8 ,7 1 7

2

倍 香 港

1 6 ,2 1 1 2 6 ,0 2 1

1 .5

倍 韓 国

7,1 7 4 2 1 ,5 4 8

3

日 本 ll

,2 4 6 1 7,7 0 6

約 1

.5

倍 出所 :国連アジア太平洋経済社会委員会

( ESCAf

)により再作成

1山上 徹教授 は、「我が港 は、国家行政上か ら港の管理 ・運営の問題意識 は存在す るに して も港湾管理者に主体性 をあたえ ず、国家行政力 によって港の管理の機構 や機能 を支配 し、 また占有す ることにな り、機能は強力 な行政力 によって代行 さ れるとい う結果 になる」 と教授の著書 「国際物流概論」で述べ られている

(2)

1 4 6

研 究年報 第

7

ため にアジア諸 国の各港湾 は利用者 のニーズに応 じる港湾 イ ンプラ整備事 業や適正 な管理 ・運営 の 経営戦略 を立 て国際ハ ブ港湾 になる ことを図 って い る。

本稿 は、東 ア ジアのハ ブ港 湾 を目指 してい る 日 本港湾 と韓 国港湾が国際競争力 を強化す るために は港湾のハ ブ港構築、イ ンフラ整備事業 、港湾運営 、 政府政策 を検討 し、問題 点 と課題 を考 えてみたい。

2

新 たな中国港湾 の港勢

1 990

年代 以 降

1

0年 間で驚 く程 の経 済成長 を続 けて きた中国は 「港湾物流」 とい う新 しい課題 を 抱 えてい る。世界工場 ともよばれ る中国では数年 間で海上 コンテナ取扱量が激増 してお り、今後 も 増加す る見込みであ る。代表的 な貿易港 であ る上 海港 は2001年度 には世界

5

位 に位 置づ け られ た。

また、上海港以外 の主要港 も著 しく伸 びたのであ る。 中 国 主 要 港 の コ ンテ ナ取 扱 量 は上 海 港 が

1991

年 度

、 576, 215TEUか ら2000

年 度 に は

5, 61 2, 000TEUで約 1

0倍 の増加 を示 してい る。深 セ ン港 は

50, 568 TEUか ら3, 959, 400TEUとな り

78 倍 の 驚 異 的 な伸 び と な っ て い る 。 大 連 港 も

1 72, 79

1

TEUか ら 1 , 008, 400TEU5. 8

倍 の増加 を示 し ている (表2‑1)。 中国交通部 に よるコ ンテナ取扱 量 の予測 をみ る と2005年度 には上海港 、深 セ ン 港 、 大 連 港 の

3

港 の コ ンテ ナ 取 扱 量 合 計 は約

2, 000

TEUに達す る こ とを予 測 してい る。 中国

政府 は、wTO加盟後 に貿易部分 の市場 開放 お よ び毎年増加 している貨物需要 に適切 に対応 で きる ため に、特 に上海港 を東 アジアの国際ハ ブ港湾 と す ることを目指 して羊 山河 口にコンテナ貨物取扱 処理能力2,

2

百万

TEU

が可能 な大水 深

1 6mバ ース

以上 の羊 山 ター ミナル整備 の長期計 画 を推進 し、

201 6

年 に大 型船 舶が接 岸 で きるバ ース

、50

バ ー スの完成 を目標 として進めている

3

日本 と韓国港湾の現況

近年 、 中国の世界進 出の拡大 お よび1

980

年代 以降にアジア向けの投 資 はアジア地域 の経済成長 に大 きい影響 を与 えた。 アジア城 内の海上貨物輸 送量 は毎年、増加 させ た。 その中、海上 コンテナ 貨物量 の増大 に伴 い船舶 も大型化 された ことか ら 大型船舶 の停舶可能 な コンテナ ター ミナルや貨物 が安全 に保管 で きる施設の整備事業 の必要性が生 じた。最近の コンテナ貨物輸送量 はアジア域 内だ けて も世界荷動 きの約

60%に も達 す る趨 勢 であ

る。それか ら、 アジア諸国は輸送貨物 を獲得 す る ため に新 たな港湾政策 の構築 を進めた

3‑ 1

韓 国テ巷湾 の現況

3‑1‑1

海上 コンテナ貨物取扱量の動 向 地理的 に 日本、 中国 と近 い位置 にいる韓 国港湾 は コ ンテ ナ貨物取扱量 が

1 980

年代 以 降か ら2000 年代 にかけて東 アジアのハ ブ港 と言 われる ように 伸展 してお り

、2000

年代 に釜 山港 は輸 出、輸 入、

トラ ンシ ップ、内貿貨物 の合計 が

7, 5 41千 TEUに

達 して コ ンテ ナ貨物 取扱 量 が世界

3

位 になった。

特 に、 トラ ンシ ップ貨物 は

1 99

6年度 には941千

TEUか ら2000

年度 には

2, 390千 TEUとな り、2. 5

倍 の伸 び率 を示 している。 こゴ1は、釜山港の トラ

ンシ ップ貨物 は大部分が 中国貨物 であ り、今後 、 中国の経済成長 によ り益 々増加す る と見込 まれて いる (表

3‑1‑ 1‑ 1

、表

3‑ I‑ 1‑2)

0

2‑ 1

中国の主要港 の コンテナ取扱量 (単位 :

TEU)

港湾

1 9 91

2 0 0 0

年 倍率 上海 '

5 7 8,21 5 5,61 2,00 0

l

o悟 深セ ン

5 0,56 8 3,95 9,40 0 7 8

出所 :海事 プ レスにより再作成

3‑ 1‑ 1‑ 1

釜山港 コンテナ貨物取扱量 (

千TEU)

年度 輸出 輸入

T/ S'

内貿 合計

1 9 9 6

1

,9 81 1,83 8 9 41 83 4,8 43

出所 :韓国海洋水産開発院

( KM

I) により再作成

* :トランシップ貨物

(3)

3‑ 1‑ 1‑ 2

世 界 の港 湾 別 コ ンテ ナ取 扱 量 ラ ンキ ング (

千 TEU)

順位 港湾名 国家

20 00

1

香 港 中国

1 8,1 0 0

̲2

シ ンガポー ル シ ンガポー ル

1 7,04 0

3

釜 山 韓 国

7,5 41

1 4

東京 日本

2,89 9

21

横 浜 日本

2,31 7

22

神戸 日本

2,26 5

28

名古屋 日本

1,91 1

出所 :(社) 日本港 湾協 会

、20 02

港 湾 ポケ ッ トブ ックよ り再作成

3‑ 1‑2

コ ンテ ナ ター ミナ ル施 設 の現 況 釜 山港 は莫 大 な貨物 の集 積 か ら起 こる船 混 み や 貨 物 混 み の状 況 で あ る。 そ の ため に韓 国政府 は釜 山港 にお い て は メガ大 型 船 舶 の寄 港 に対 応 で きる メ ガハ ブ港 を狙 って新 た な港 湾 整 備 事 業 お よび釜 山 の西 に位 置 して い る光 陽港 は第2ハ ブ港 を 目指 して積 極 的 に開発 して い る と と もに 中部 地域 に位

(釜 山港)

置 して い る平 沢 港 は東 北 ア ジ アの 中心 港 に育 成 さ せ 仁 川港 と と もに首 都 圏 の輸 出入貨 物 を分 担 処 理 す る港 湾 と して 目指 して い る (表

3‑ 1‑2)

3‑ 2.

日本 テ巷湾 の現 況

1 985

年 「プ ラザ 合 意 」 以 降 の 円 高 に よ る 円 高 不 況 や 近代 日本 を さ さえて きた製造 業 の海外 進 出

3‑ 1‑ 2.

韓 国主 要 港 の コンテ ナ ター ミナ ル施 設現 況

埠頭名 子城 台 神仙 台 勘 湾

埠頭 延長

1,44 7M

1

,2 0 0M 1,40 0M

水深

1 2m〜1 5m 1 4m〜1 5m 1 5m

荷役 能力

1 2 0

TEU 1 2 0

TEU 1 2 0

TEU

接岸 能力

5

万 トン級トン級

5 1

隻隻

、1

5

万 トン級

4

5

万 トン級

4

隻 埠頭運営 会社

HPH( Hut chi s or PoⅠ t

東釜 山 コ ンテナ埠

HP

Ⅰも 韓 進、世邦 、

出所 :

KMI

の調査 資料 に よ り再作 成 (光 陽港)

事業推進段 階 第1段 階 第

2

段 階

運営 開始年 度

1 9 98.7 2 0 01 .1 2

埠頭延長

1,400m 1,1 5 0m

水 深

1 5m 1 2m〜1 5m

荷役 能力

1 2 0

TEU 8

1

.4

TEU

接岸 能力

5

万 トン級

4

5

万 トン級級

2 2

隻隻

、2

万 トン 埠頭運営会社

HPH

,現代、韓進、大韓、世

HPH

,現代 、韓進、東部建

出所 :

KMI

の調査 資料 に よ り再作成

(4)

148 研 究年報 第7号

は1989年 度 に は海外 直 接 投 資 は160億 ドル まで に 達 した2。結 局 、円 高 不 況 と産 業 空 洞 化 の 影 響 は 日 本 港 湾 に も及 ん だ の で あ る3。さ らに 、神 戸 港 は 阪 神 大 震 災 以 後 、コ ンテ ナ貨 物 処 理 能 力 が低 下 した。

一 方 、東 京 港 、横 浜 港 、 大 阪 港 、 名 古 屋 港 にお い て は コ ンテ ナ取 扱 量 が横 ば い で 漸 増 して きたが4、 近 隣 国 の韓 国 と中 国 に比 較 して見 る と成 長 率 は顕 著 に低 い の で あ る (表3‑ 1‑2参照)

5

大 港 の港 湾 施 設 は ア ジ ア諸 国 に比 べ て劣 っ て い な い が、5大 港 の バ ー ス は水 深12m ‑ 14mが 大

(東京港)

部 分 で あ る (表3‑2‑1)。 しか し、 近 年 の コ ン テ ナ 船 の 大 き さ は コ ンテ ナ4000TEU〜 6000TEU が 積 載 可 能 な メ ガ大 型 船 舶 化 とな る趨 勢 に な って お り、 メ ガ大 型 船 舶 の 場 合 は水 深15m‑ 16mを要 す る こ とか ら在 来 コ ンテ ナバ ー ス で は海 上 コ ンテ ナ貨 物 輸 送 市 場 の著 しい変 化 に対 応 で きな い 。 そ の た め に国土 交 通 省 港 湾 局 は 「国 際競 争 力 を備 え た 国 際 海 上 コ ンテ ナ輸 送 の拠 点 」 と して の新 た な 物 流 シ ス テ ム の 形 成 を 目指 して1999年 度 に港 湾 施 設 整 備 事 業 の長 期 計 画 を施 策 した5。

表3‑ 2‑ 1 日本5大 港 の コ ンテ ナ タ ー ミナ ル施 設 現 況

埠頭名 大井 青葉

岸壁 延 長 250m〜300m 300m

水深 12m〜15m 12m〜14m

埠頭運営会社 川崎汽船、MOL NYK, NYK,MOL

埠頭名 本牧 大黒

岸 壁 延 長 250m〜300m 300m〜350m

水深 12m〜13m 12m〜14m

(大阪洛)

埠頭名 南港

岸壁 延 長 250m〜300m

水深 12m〜13m

埠頭名 ポー トアイラン ド 六 甲アイラン ド

岸壁 延 長 250m〜350m 350m

水深 12m〜15m 13m〜14m

埠頭運営会社 NjWⅠCS、 SEALAND,MAERS矧l崎 NYK,(秩)商船三井MOL,NEDLLα D、APL 汽船

埠頭名 名古屋 コンテナ

岸壁 延 長 250m〜300m

水深 12m

出所

:5

大港 の統計資料 に よ り再作成

2日本経済新聞社 (編)、『日本経済TODAY』、 日本新聞社、1995.p.125 3ハ ドソン研究所 (檎井 浩一・訳)、『超大国日本は必ず延る』、2002.p.36 4徳田 サンジ、柴田 悦子共著、『現代の港湾』、税務経理協会、S62年.p.195 5「経済 ・社会の変化に対応 した港湾の整備 ・管理のあ り方について」港湾審議会.1999

(5)

4 日本 と韓国港湾の活性化 と課題

世 界 的 に物 流 市 場 の変 遷 か らコ ンテ ナ港 間 の競 争 が激 し くな り、 そ の 中で各 港 湾 は競 争 力 を確 保 す るため に コ ンテ ナ港 の施 設 整 備 、管 理 ・運 営 お よび新 た な制 度 の導 入 や 国際機 関 にお け る海運 市 場 の変 化 ・ 「海 運 自由 の原 則」 6の取 組 み を行 っ て い る (表

4‑

1)。

日本 政 府 と韓 国政 府 も港 湾 の活 性 化 の ため に抱 えて い る問題 点 を政 策 と して捉 えて港 湾整 備 の長 期 計 画 や 管 理 ・運 営 側 面 か ら港 湾施 設 を使 用 す る 利 用 者 の ニ ー ズ に適 切 なサ ー ビス を応 じるた め に 政策事 業 と して進 め て い る。

4‑ 1

日本 と韓 国港 湾 の競 争 力 の現 状

4‑ 1‑ 1

韓 国港 湾 の競 争 力 の現状

現 在 、韓 国 は 日本 よ りは コ ンテ ナ貨 物 取 扱 量 に お い て 日本 を上 回 って お り、低 廉 な港 湾利 用 料 金 や

24

時 間港 湾 施 設 利 用 とか 船 社 を誘 致 す る た め に光 陽港 の船 舶 入港 料 免 除 、コ ンテ ナ税 、接 岸料 、

貨 物 入港 料 免 除 とさ らに、釜 山港 と光 陽港 の両 港 に寄 港 す る入港 料 免 除 な ど船 社 の コス トを削 減 さ せ るサ ー ビス を提 供 して い る。 だが 、韓 国 と中 国 に地 理 的 に近 い西 日本 海 圏 のハ ブ港 を 目指 して進 め て い る 日本 の 中枢 港 湾 で あ る北 九 州港 の響 灘 コ ンテ ナ ター ミナ ルの 開始 と と もに神 戸 港 は韓 国 の 中継 貨 物 につ い て競 争 港 にな る。 か つ 、貨 物 の安 全 に処 理 で きる港 湾 施 設 機 能 (荷 役 作 業 の 自動 化 、 一層 簡素 化 す る通 関手 続 きな ど) の役 割 が港 湾 の 収 入元 の港 湾利 用料 金 の引 下 げ よ り優 先 す るべ き で あ る

4‑ 1‑2

日本 港 湾 の競 争 力 の現 状

日本 政 府 は、経 済 活動 の拠 点 と言 われ る港 湾改 革 に は遅 れ たが 、益 々、増 加 してい る コ ンテ ナ貨 物 を獲 得 す るた め に諸港 湾 間の競 争 は激 化 し、 こ の激 化 の危 機 に対 応 す る た め に

2001

年 に 国 際競 争 力 の あ る社 会実 現 を 目的 とす る 「新 総 合物 流 施 策大 網 」 を推 進 した7

港 湾施 設 整 備 の建 設 を行 って大 型 船 舶 が接 岸 で

4‑ 1

世 界 海 運 市 場 の変 化 に よ る港 湾 の変 遷段 階

区分 第1世代港湾 第

2

世代港湾 第

3

世代港湾

年代

1 9 6 0

年代以前

1 9 80

年代 以降

1 9 90

年代以 降 開発 形 伝 統 的、多様 な輸 港湾拡充、輸送拠点 営利 的 な港湾、複合一貫運送形 態 と戦 送手段 の接 点 お よび商工業 の中心 態 の中心地 お よび国際物流 の拠

活動範 (∋貨物 の積卸 し、作 (∋+(多品 目の多様化 、 (∋+(参+③ 貨物情報 の中心地 、部 囲 業 は荷役 中心 、範 船舶 関連商工業の業 流 拠 点役割、 ター ミナル機能 と

園が狭 い 務、範 囲拡大 港 湾施設機 能の拡大

特徴 港湾 と利用者 の関 港湾 と利用者 の関係 国際貿易輸送網 の中心点港湾組

係 が 円満 が 円滑 織 お よび機構 拡大

生 産価 簡単 な個別荷役作 貨物 の複合サ ー ビス 貨物 の情報提供 お よび高付加価

値 特徴 莱 提 供 値創 出

決 定変数 労働 と資本 資本 技術 お よび ノウハ ウ

出所 :国連貿易 開発 会議

( UNCTAD) 、「 Po r tma r ke t i ng a ndt hec ha l l e ngeo ft het hi d g e n e r a t i o npo r t、1 9 92. p.1 3

6「海事 レポー ト」 日本海事広報協会

、2 0 0 2

:海運事業に対する参入撤退を保証 し、貨物の横取 りについて政府の介入によ り自国の商船隊や自国籍船による輸送を優先させたりすることなく、海運企業や船舶の選択を企業間の自由かつ公正な競 争にゆだねるとする原則。

7

川 島 毅 「我が国の競争力向けた港湾政策」、海事産業研究所報

、No .4 2 9 .2 0 0 2 .3

(6)

150 研究年報 第7号

きるバ ー スが構築 して利 用者 が増 える よ うに利用 者が求 め るニー ズに応 じられ る適切 なサ ー ビス提 供 が で きる使 いやす い港 湾 を作 る こ とであ る。 そ の ため に、競争力低 下 の主 な要 因であ る港湾利用 料 金 の コス トタウ ンを実現 す るこ とと利 用者 が安 心 して使 え る

24

時 間荷 役 作 業 お よびゲ ー トオー プ ンサ ー ビス 、通 関手 続 きを迅 速 化 させ る

I Tシ

ステム を活用 した物 流 の調達期 間短 縮 や港 湾背後 地の物流 施設機 能 の確 保 かつ輸 入貨物 の 関税減 免 制度 導入 に よる利用者 の物流 コス ト削減が考 え ら れ る (表 4

‑ 1‑2

1

)

4‑2

日本 と韓 国港湾 の課題

韓 国は、海上 コ ンテナ貨物取扱量 にお いて全 国 港 湾貨物 取扱 量 が

3

4, 555

万 トン

( 1 999

年 ) コ ンテ ナ個 数 は

9

日 万

6

TEU ( 2000

年 ) を占め て お り

、20

11年度 には それぞ れ

1 4倍 3, 200

万 トンお

ぴ2

01 6

TEU

の 見通 しを立 て て い る。 この ように港湾貨物取扱量 が顕著 に成長 す る見込み で あ るが 、現在 、韓 国の コンテナ ター ミナル施設確 保 率 が

705

% か ら港 湾 の 滞船 ・滞 貨 を起 こ しで

1 999

年度 には経 済損失 額 が

3, 341

億wON (約

33 4

億 円) に も至 った80 韓 国 は政府 主導 だ けで は整 備事 業 の資 金 お よび港湾施 設管理 ・運営 を実行す るの には杜 しい こ とか ら

1 996

年 に 日本 が公 共事 業 の 発 展 と活 性 化 た め に導 入 した

pFl ( Pr l Vat

e

Fi nanc ei nj t i a t l Ve

:民 間主導型 公 共事 業 ) と類似 な制 度 を取 り入れ るため に 「新港 湾建 設促 進 法」

を制 定 した。 「新 港 湾 建設促 進法」 は整備事 業 資 金 を民 間企 業が調達す るこ とであ る。民 間主導 型 事業 は港湾 の民営化政策で あ る。 しか し、港 湾 は 公 共事 業 であ るが 、 コ ンテナ ター ミナル管理 ・運 営経営 とともに港 湾施 設整備投 資 も民 間企 業 が主 導す るこ とか ら政肘の財 政 的負 担 の軽 減が求 め ら

4‑ 1‑2‑ 1

日本 と韓 国港湾 の競争 力の現状

国家 日本 緑 園 備考

(1) コ ン 神戸港 :

2 2 6

万円 釜 山 約

:2

テ ナ取 扱 諸

料金 * 万 円港 :

1 0 3

釜 山港 =

1 0 0

(2

ー ミナ時間テ ナ タル 滞 留) コ ン

3

2

日 以内の 目標 :日本 の 目標 :

2 4

時間以内

4 8

時 間韓 国

(3) 港

F

′仇

、F AZ

制度導 入

F

IA 制 港 湾の利用者 に多様 な付

背 後 地 物 流

拠点化政策 度導入 加価値 サー ビス提供 お よび 国 際 物 流 拠 点 化 を狙うo

(4) 港

湾 荷役作業 :

0 8二3 0

‑翌朝

0 4:00

荷 役 作 日本 :競争力が低い の運営時間 ゲー ト :月〜金

( 08:3 0‑2 0二00

、 莱

:2 4

韓 国 :匡l際競争力が高い

1 6:40

以後 は予 約が必 要 )、土曜 時間 日 :

08:30

‑ll:

3 0

権道労使 間に ゲ

卜: 24

意 時間

(5

) 輸 入 貨物の搬入 と同時に輸入許可 事 前 申 日本 :船舶 の到着 と同時

* :港湾諸料金 ‑入港料、 トン税 など各港湾使用料

8

解 団海洋水産 開発l

覧 ( KM

I)、「港湾投資の経靖的効果に関する研究

」 、2 0 0 0

(7)

れる。港湾 にお ける民 間企業主導型事業導入の共 通課題 と しては、日本

pF

I制度 において、① 官民の 明確 な役割分担、Q)官民の リス ク分担、(彰港湾の地 域経済 における民 間企業の範囲④港湾運営の円滑 化のために周辺の港湾 との連携 を図る必要性があ る。その結果、民間企業 の経営方式 による利用者 に よ り高いサー ビスが提供で きると考 えられる

日本 と韓国は港湾施設お よび運営方式 において は幾つの共通課題 を抱 えてい る。 まず第 1に、港 湾運営 にお けるITシステムの政府主導 の普 及が 必要である港湾の】

Tシステムは、 (イ)貨物 の事

前到着情報 をリアル タイムで管理 して物流の リー ドタイム短縮消費者 に対 してジャス トインタイム の実現が可能であ る。 つ ま り、高度 なI

Tシステ

ムの導入か ら生産地か ら消費者 までの物流の情報 を受 け られる。 (ロ)高度 なI

Tシステムは高 い経

費がかかることか ら一般的に中′トの荷主企業 は簡 単 に導入す るのは無理がある。そのため、政府の 支援が必要である。第

2

に、高度 なI

Tシステムを

設置 して も通関で時間が遅延す る と荷主 は安心 し て港湾 を利用す ることがで きないだろう。韓国の 場合 は、埠頭直通関以外 の一般的な貨物の通関は 輸 入 申告 か ら荷主 に貨物が到着 まで約15日がか かるのである。国際競争 に対応す るためには迅速 な輸 出入貨物通関手続 きの推進お よび出発地での 貨物 の事前検査 (特定貨物以外)制度 を検討す る べ きである。第3には、港湾背後地 に自由貿易地 域

( FTZ)や輸入促 進地域 ( FAZ)

お よび関税 自 由地域

( PTA)の積極 的な活用や利用者 に呼ぶか

けるための広報活動お よび地域経済の活性化 を図 る。第4には、船社 と荷主 は物流の コス トがやす くかかって物流の コス トを削減で きる航路 を望 ん でいる。従 って、港湾局 は新 しい輸送 ルー トとし て国際 コンテナ航路 開設の検討 とともに他港湾 と の連携 を推進 して輸送ルー ドを広 げる必要性があ る。第

5

には、港湾料金政策である。韓国は、荷 主 に港湾利用のメ リッ トと して釜 山港 と光陽港 に 港湾 を使用す るコンテナ船 と トランシ ップ貨物船 において岸壁使用料 、貨物入港料 な ど港湾料金の 減免 と引下 げ政策 を実施 した。 しか し、国際港湾 競争力 を強化す るため にいつ まで も減免政策は通 用 しない と思 われる。益 々高 くなる人件費や港湾 施設維持管理賓 を考 えると港湾料金 についての新 たな港湾料金政策が求め られる。 日本 は、高い港 湾料金が港湾の発展 の阻害要因である。そのため

に各港湾管理者 は港湾利用諸料金の引下げに推進 している

名古屋港 と神戸港 お よび北九州港 は

1 998

年度 か ら港湾料金の諸般 問題 について取組 んでい る。

名古屋港 は具体的に入港料、係留施設使用料 に減 免 を実施 している。 さらに、料金 を引下げるため にはコンテナ ター ミナル荷役作業の 自動化 を拡大 する必要がある

これ まで、 日本 と韓国港湾物流の現況 を検討 し なが ら競争力の強化 ために両国が推進 している政 策が従来の港湾の慣例的な行政 と港湾管理 ・運営 制度が短い期 間で改善 される と思わない。しか し、

新 たな中国の海運市場の拡張や東南 アジア諸港湾 の進 出が著 しい とともにWTO、OECD、APECな ど国際機構 による国際海運市場の 自由政策 を進め ている。 この ような激 しい国際競争 に応 じるため には港湾局 だけの港湾管理 ・運営ではな くて民間 企業 も参加す ることで埠頭の諸問題 を改善 に寄与 する と思われる

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