特別支援を必要とする小学生のための分子模型型も のづくり学習キットの開発とその活用
著者 淺原 雅浩, 小越 咲子, 青山 絹代, 藤井 豊
雑誌名 福井大学医学部研究雑誌
巻 15
号 1
ページ 39‑46
発行年 2015‑01
URL http://hdl.handle.net/10098/8702
特別支 援を必要 とする小 学生 のための
分 子 模 型 型 もの づくり学 習 キットの 開発 とその 活 用#
淺 原 雅 浩1$,小 越 咲 子2,青 山 絹 代1,藤 井 豊3
1教 育 地 域 科 学 部,2金 沢 大 学 理 工 研 究 域,3生 命 情 報 医 科 学 講 座 分 子 生 命 化 学 領 域
Practical and Developmental Uses of the Molecular Model Kit for Schoolchildren in Need of Special Support
ASAHARA Masahiro' s, OGOSHI Sakiko2, AOYAMA Kinuyol, and FUJII Yutaka'
1 Faculty of Education and Regional Studies
, University of Fukui, 2 Faculty of Electrical and Computer Engineering
, Institute of Science and Engineering, Kanazawa University, 3 DePartment of Chemistry
, School of Medicine, Faculty of Medical Sciences, University of Fukui
概 要:ソ ケ ッ トを 予 め 仕 込 ん だ発 泡 ス チ ロ ー ル 球 と プ ラ ス チ ッ ク性 接 続 棒 を 用 い る分 子 模 型 教 材 は,見 方 を 変 え る と,特 別 支 援 を 必 要 とす る小 学 生 の た め の 学 習 支 援 教 材 と な り得 る 。 そ こ で,こ れ ま で の 利 用 方 法 を 基 本 と し つ つ も,子 ど も た ち が 楽 し く遊 び な が ら学 べ る こ と を 目的 と した 学 習 キ ッ トの 開 発 に 取 り組 ん だ。 今 回,ソ ケ ッ トの 位 置 を 工 夫 した2種 の カ ラ フ ル 発 泡 ス チ ロ ー ル 球 と従 来 の 接 続 棒 を 組 み 合 わ せ て キ ッ ト化 し,事 例 研 究 を 行 っ た 。 そ の 結 果,い くつ か の 改 善 点 の 指 摘 も あ っ た が,当 初 の 目的 は 達 成 で き た 。 ま た,テ キ ス トを 見 な が ら作 製 体 験 す る こ と で テ キ ス ト通 りの 作 製 物 が で き た 達 成 感 や,さ ら に即 興 的 な ア イ デ ィ ア を 創 造 的 に作 製 で き た 喜 び を 感 じる な ど,自 己 肯 定 感 を 向 上 させ る 効 果 もあ る こ とが わ か っ た 。
Abstract:
The molecular model kit comprising the styrene foam ball that has a socket and a plastic stick for connection can become effective teaching materials for schoolchildren who need special support. In this study, we redeveloped the molecular model kit by combining two types of the colorful styrene foam balls with the conventional connection stick, and performed a case study that utilized this kit. There were considerable signs of improvement. We have recognized this kit to be a potential model comprising both a measure of creative activity and a sense of accomplishment, wherein children who need special support are able to create the same molecule as that drawn in the text.
キ ー ワ ー ド:発泡 ス チ ロ ー ル 球,小 学 生,分 子 模 型,創 造 性,も のづ く り,特 別 支 援 教 育
Key Wards: Styrene Foam Ball, Schoolchild, Molecule Model, Creativity, Work(Monodukuri), Special Needs Education
#こ の 論 文 は ,科 学 研 究 費H25‑26基 盤 研 究C(No.25350194)の 助 成 を 受 け 実 施 し た 。
$問 い 合 わ せ ・論 文 請 求 先
淺 原 雅 浩,小 越 咲 子,青 山絹 代,藤 井 豊
背 景
そ れ ぞ れ の 元 素 の特 徴 とそ の 結 合 様 式 に 基 づ い て 化 学 構 造 を 認 識 す る こ とは,化 学 分 野 の理 解 に お い て 最 も重 要 な要 素 で あ る。
そ こ で,こ の 化 学 物 質 の 構 造 理 解 を 促 す 教 材 と して, 古 くか ら分 子 模 型 教 材 が 開発 さ れ発 展 して き た(1‑6)。
国 内 で も,複 数 の 分 子 模 型 教 材 が市 販(7)さ れ て お り, 大 学 等 で の 授 業 で は,副 教 材 と して購 入 を 促 す 場 合 も あ る。 しか しな が ら,こ の よ うな 市 販 の模 型 は,高 価 の も の も多 く,ま た,手 ご ろな 価 格 の も の は,炭 素 原 子 数6個 程 度 に限 定 さ れ た セ ッ トで あ り,様 々 な 有 機 化 合 物 の 模 型 を 作 製 し,模 型 作 製 を通 じて,複 雑 な 分 子 ま で 理 解 す る に は,相 当 な 数 の 模 型 教 材 を 購 入 す る こ とが必 要 とな る。
これ ら,市 販 の 分 子 模 型 教 材 の 難 点 を 克 服 す る た め, こ れ ま で,発 泡 ス チ ロー ル 球 を 原 子 に見 立 て,こ れ を 化 学 結 合 に 見 立 て た爪 楊 枝 の 木 棒 結 合 手 を 差 し込 む こ とで分 子 模 型 を 完 成 させ る 「ポ イ ン タ ー 方 式 分 子 模 型 教 材 」(8‑10)を開 発 し,医 学 部 の基 礎 化 学 教 育 を は じめ, 中高 の正 規 の 理 科 ・化 学 の 授 業(11)に も応 用 で き るキ ッ ト化 に 成 功 して き た。 この 過 程 で,例 え ぼ,メ タ ン (CH4)分 子 と酸 素 分 子 の 反 応 に よ り水 分 子 と二 酸 化 炭 素 分 子 が 生 成 す る よ うな燃 焼 反 応 を学 ぶ 「中 学 校 化 学 反 応 学 習 キ ッ ト」(12)が誕 生 した 。 これ は,発 泡 ス チ ロ ー ル 球 を 原 子 に見 立 て化 学 反 応 前 の台 紙 上 に 置 き,化 学 反 応 後 の 台 紙 に移 し換 え て,そ の化 学 反 応 全 体 を 確 認 す る とい うも の で あ る。
本 ポ イ ン ター 方 式 分 子 模 型 教 材 の大 き な 特 徴 は,発 泡 ス チ ロ ー ル 球 原 子 に ポ イ ン ター を用 い て 正 確 に他 の 原 子 と結 合 す る位 置 を求 め,そ こ に ボ ン ドを 用 い て 木 棒 結 合 手 を 固 定 し,さ らに 他 の 発 泡 ス チ ロ ー ル 球 原 子 を接 着 して い くこ とで,分 子 模 型 を完 成 さ せ る と こ ろ に あ る 。 この た め,一 度 分 子 模 型 を作 製 す る と,一 般 的 に市 販 さ れ て い る分 子 模 型 教 材 とは異 な り,一 旦 バ ラバ ラ に 戻 して,再 度 別 の 分 子 に作 り替 え る とい う操 作 は,不 可 能 な 教 材 とな って い る。 こ の こ とは,市 販 の分 子 模 型 とポ イ ン ター 方 式 分 子 模 型 の 両 方 を 使 用 し た経 験 の あ る一 般 ユ ー ザ ー の 満 足 度 を下 げ る 一 因 とな っ てい た。
そ こ で,2010年 に ポイ ン ター 方 式 分 子 模 型 と市 販 の 分 子 模 型 の 特 徴 の 両 方 を併 せ もつ 新 しい ソ ケ ッ ト ・デ
イ ン プル 方 式 分 子 模 型 の 開発 に取 り組 ん だ(13)。こ の新 方 式 教 材 の 場 合,ポ イ ン タ ー を 用 い て発 泡 ス チ ロー ル 球 原 子 に ソケ ッ トを埋 め 込 む 作 業 か ら実 験 を 始 め る と, sp,sp2,sp3混 成 軌 道 の特 徴 を学 習 す る こ とも可 能 で あ る。 更 に,ソ ケ ッ トを 埋 め 込 ん だ原 子 同 士 を,柔 軟 な プ ラ ス チ ッ クパ イ プ で 連 結 脱 着 す る こ とに よ り,化 学 結 合 の学 習 に繰 り返 し使 用 す る こ とが で き る。
今 回,こ の 分 子 模 型 教 材 を 活 用 して,特 別 支 援 を必 要 とす る 小 学 生 の た め の 新 しい 教 材 開発 とそ の 実 践 研 究 を行 っ た の で報 告 す る。
教 材 開発
① も の づ く り型 学 習 へ の ソケ ッ ト ・デ ィ ン プル 方 式分 子 模 型 の活 用 展 開
分 子 模 型 教 材 は,単 に 化 学 分 野 に お け る 化 学 結 合 や 分 子 の か た ち を 理 解 す る た め の 教 材 と して 使 用 す る の み な らず,子 ど も た ち の 手 先 の 訓 練 や 創 造 性を 育 む教 材 と して の 展 開 も可 能 で あ る と考 え られ る。 そ こ で, 学 習 に 困 難 さを もつ 子 も含 まれ る発 達 障 害 児 と定 型 発 達 児 を対 象 と した 「分 子 模 型 型 もの づ く り学 習 キ ッ ト」
の 開発 を行 う こ と と した。本 キ ッ トで は,次 の 条 件(1)
〜(4)を 満 たす こ とを要 件 と し開 発 を 進 め た。す なわ ち,(1)手 先 を使 う活 動 を楽 しむ こ と,(2)想 像 力 や イ マ ジ ネー シ ョン を育 む こ と,(3)対 象 物 の写 真 を見 て認 知,推 論,模 倣 で き る能 力 を 育 む こ と,そ して,(4) 分 子 や 理 科,も のづ く りや 学 習 へ の興 味 に つ な げ る こ
とで あ る。
② 開発 した キ ッ トの構 成
開発 した キ ッ トの構 成 は 次 の 通 りで あ る。5方 向 で 結 合 させ る こ との で き る 白球 ・オ レン ジ球 ・ピ ン ク球 ・ 空 色 球 各6個,4方 向 で 結 合 させ る こ との で き る灰 色 球 ・黄 球 ・赤 球 ・青 球 各6個,そ して,球 と球 を つ な ぐた め の プ ラ ス チ ックパ イ プ30本 で あ る 。5方 向 で接 続 で き る球 は,spお よ びsp2混 成 軌 道 に対 応 して お り, 直 線 構 造 の 分 子 や 平 面 三 角 形 分 子 の作 製,更 に は,三 方 両 錐 体 構 造 の 作 製 に使 用 で き る 。 ま た,4方 向 に接 続 で き る球 は,sp3混 成 軌 道 に対 応 して お り,四 面 体 型 の分 子 の作 製 に使 用 で き る(図1)。
このキ ッ トを用 い て,分 子 模 型 を 作 製 す る と原 子 数6 個 に対 応 した 分 子 ま で の 作 製 しか 期 待 で き な い が,も のづ く り とい う観 点 で想 像 上 の 分 子 を作 製 す る とす れ
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図1キ ッ トの 内 容 と作 製 可 能 な 分 子 等 ば,ど の 原 子 を どの色 と して 扱 う な どの 制 約 が な くな る た め,こ の よ うな構 成 を考 え た。
ま た,分 子 概 念 の な い小 学 生 や 特 別 支 援 を 必 要 とす る子 ど もた ち が,楽 し く遊 び な が ら も の づ く りを 体 験 しつ つ も,分 子 構 造 の学 習 も可 能 な テ キ ス トを 作 成 し た。 テキ ス トは,表 紙 とあ とが き(注 釈)を 含 み10ペ ー ジ で構 成 した。作 製 可 能 な モ デ ル は25個 あ り,1ペ ー ジ あ た り2〜4個 掲 載 さ れ て い る(図2) 。 なお,こ の キ ッ トは,化 合 物 を作 製 す る た め だ け の モ デ ル で は な い こ とを 示 す た め,作 製 で き る事 例 の1つ に 「北 斗 七 星 ・北 極 星 ・カ シオ ペ ア座 」 を加 え た。
テ キ ス トに 関 して は,後 述 す る 「活 動 事 例1」 にお け る保 護 者 か らの 意 見(要 望)を 受 け作 成 した もの で あ り,「 活 動 事 例2」 以 降 の研 究 か ら使 用 を 開 始 した 。
図2テ キ ス トの 一 部 抜 粋
分 子 模 型 型 も の づ く り学 習 キ ッ トを用 い た活 動 事 例 本 研 究 で は,園 児 か ら中 学 生 ま で の 幅 広 い 年 齢 層 の 学 習 者 を 対 象 と して,4つ の もの づ く り教 室 型 体 験 活 動 を実 施 し,そ の 中 で,今 回 開 発 した 「分 子 模 型 型 も の づ く り学 習 キ ッ ト」 の ポ テ ン シ ャル とそ の 問 題 点 に
つ い て検 討 し た。 な お,今 回 の 学 習 者 に は,発 達 障 害 児(ASD,ADHD,LD等)と 定 型 発 達 児 の両 方 を含 み,そ の保 護 者 も寄 り添 ってい る環 境 に て実 施 した。実 施 した
4つ の 活動 のね らい は,次 の(1)〜(6)の 達 成 で あ る。
〈ね らい 〉
(1)教 材(模 型 作 製)で 楽 しむ こ と
(2)手 先 を使 い,自 分 自身 で取 り組 む こ と(14,15) (3)想 像 力 を育 み,表 現(あ る い は表 出)す る こ と (4)形 を認 知,分 析 し,模 倣 す る 力 を育 む こ と (5)複 数 人 の活 動 の場 合,協 働 し楽 しむ こ と (6)最 終 的 に は,(遠 い 未 来 を 含 め て)分 子 の か た ち
に興 味 を持 つ こ と
活 動 事 例1福 井 大 学 教 育 地 域 科 学 部 「た ん ぽ ぽ 教 室 」 で の親 子 活 動
① 参 加 学 習 者
10名(内 訳,小6:男 児3名,小5:男 児1名,小 4:男 児2名,小2男 児1名,小1:女 児1名,年 長 児:女 児1名,年 中児:男 児1名)。 本 活 動 の参 加 者 は 園児 か ら小 学 生 と幅広 く,学 習 者 に は,発 達 障 害 児, 学 習 障 害 児 が 多 く,楽 しん で 活 動 す る こ とを 主 目的 と
し,ね らい(1)と(2)「 手 先 を使 っ た教 材 を楽 しむ こ と」 に重 点 を置 い て実 施 した。
② 活 動 内容
活 動 で は,初 め に親 子 で お 菓 子 づ く りや 運 動 遊 び を 行 っ た 。 次 に,開 発 した キ ッ トを 見 せ,続 い て,指 導 担 当者 が 分 子 模 型 型 教 材 を 作 製 す る(組 み 立 て る)過 程 を み せ た 。 こ の過 程 を 踏 ま えて,学 習者 に キ ッ トを 配 布 し,そ の 場 で 自 由 に 作 製 して も らっ た 。 ま た は, 家 に持 ち帰 っ てか ら作 製 す る(あ る い は,組 み 立 て る) こ とを体 験 学 習 して も らっ た(図3)。
図3指 導 担 当 者 に よ る キ ッ ト内 容 や 作 製 方 法 の 紹 介
淺 原 雅 浩,小 越 咲 子,青 山絹 代,藤 井 豊
③ 活 動 中 の様 子
当該 活 動 時 間 中 に は,見 るだ け で実 際 に 模 型 づ く り ま で体 験 す る子 ども は少 な く,帰 宅 後 模 型 づ く りを 親 子 で体 験 す る ケー ス が多 か っ た。
④ 模 型 や活 動 に対 す る評 価(感 想)と 課 題
家 庭 で の実 施 後,保 護 者 へ の ア ン ケー トの結 果,「 集 中 の持 続 が 難 しい ケ ー ス が 多 か っ た」,「原 子 と して の 発 泡 ス チ ロ ー ル 球 を接 続 す る棒(チ ュ ー ブ)を 穴(ソ ケ ッ ト)に 差 し込 む の が難 しい の で,も う少 し太 い 棒
(チ ュ ー ブ)の ほ うが よ か った 」,「模 範 例 の テ キ ス ト が あ る と分 か りや す い 」 な どの感 想 が あ っ た。
活 動 事 例2適 応 指 導 教 室 に お け る実 践
① 参 加 学 習 者
2名(内 訳,中 学 生:女 子2名)。 「適 応 指 導 教 室 」 とは学 校 に 行 きた くて も行 け な い 子 ども た ち の た め に, 自主 学 習 や 集 団 活 動 お よ び ス ポ ー ツ等,個 人 に 応 じた 学 習 活 動 を 進 め な が ら心 の 安 定 を 図 り,早 い 時 期 の 学 校 復 帰 の 援 助 を 行 う教 室 で あ る。 従 っ て,こ の 回 の 活 動 目的 は,ね らい(1)に 対 応 す る 「楽 しん で理 科 に親 しむ こ と」,お よ び,ね らい(3)に 対 応 す る 「イ マ ジ ネ ー シ ョンや 想 像 力 を働 かせ,楽 しん で 表 現 す る こ と」
と した。
② 活 動 内容
初 め に,キ ッ トの使 用 法 等 を 説 明 す る た め,指 導 ス タ ッ フが,二 人 の 目前 で キ ッ トを使 い,酸 素(02),オ ゾ ン(03),水(H20)の モ デル を作 製 し,そ の完 成 品 を子 ど もた ち に手 渡 した 。 そ の 後,子 ど もた ち は キ ッ トを 自由 に 使 って,様 々 な 仮 想 的 分 子 群 を 思 い 思 い に 作 製 した(図4)。
図4指 導 ス タ ッ フ と と もに 分 子 模 型 型 キ ッ トの 体 験 中 の 様 子 と作 製 され た5角 形 分 子
③ 活 動 中 の様 子
二 人 と も 「作 製 した分 子 モ デ ル が 倒 れ な い よ う に, バ ラ ン ス を 取 る に は ど う した ら よい か」 に つ い て,考 えな が ら集 中 して,発 泡 ス チ ロー ル 球 を 繋 い でい って い た。 うち一 人 は,倒 れ て しまわ な い分 子 模 型 と して,青 の発 泡 ス チ ロー ル 球 で5角 形 の分 子 モ デ ル を 作 製 した 。
④ 模 型 や 活 動 に対 す る評 価(感 想)と 課 題
中学 生 か らは,「 汗 で 滑 って 棒 が と りに くい 」,「も う 少 し綺 麗 な球 だ と うれ しい 」 等 の感 想 が あ っ た。
ま た,通 常 指 導 さ れ る現 場 の ス タ ッフ の 方 は,「 分 子 が,分 子 モ デ ル と して 手 で 触 れ る こ と」 に 興 味 を 示 し てい た。
活 動 事 例3地 域 で の創 作 活 動 教 室 に お け る実 践
① 参 加 学 習 者
5名(内 訳,小4男 児1名 小5男 児3名 小6男 児1名,う ち3名 は 定 型 発 達 児)に2回 実施 し,ね らい
(1)〜(6)全 て を対 象 と した。初 回 の み あ る い は2回 目 の み の 参 加 者 も い れ ば,中 に は2回 と も出 席 した子
ども もい た。
図5子 ど も た ちの 達 成 感 を促 す 工 夫 。全 て作 製 した ペー ジの 完 了 を評 価 す る 「合 格 」 の 印
② 活 動 内容
毎 回,自 由 に 「分 子 模 型 型 もの づ く り学 習 キ ッ ト」
を用 い た 作 品 づ く りを行 った 後 に,テ キ ス トを 用 い て 分 子 を作 製 して も らっ た。
テ キ ス トに掲 載 さ れ た 全25の 事 例 を 黙 々 と作 製 し て い く道 の りは,子 ど もた ち に とっ て か な り辛 い 道 の り と感 じ られ た の で,ス モ ー ル ス テ ップ 達 成 評 価 シ ス テ ム を採 用 し た。 す な わ ち,1ペ ー ジ 当 た り2〜4個 の作 製 事 例 が 掲 載 され てい る の で,1ペ ー ジ全 て の事
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た ち の達 成 感 を 与 え る こ とが で き,集 中 力 の 短 い 子 ど も の集 中 す る 時 間 を 延 長 す る こ と に寄 与 した(図5)。
③ 活 動 中 の様 子
以 下,学 習 者 個 人 に焦 点 を 当て,そ の 取 組 状 況 につ い て詳 し く分 析 す る。
・A君(小5)
彼 は2回 と も参 加 した 。1回 目 の前 半 自由 作 製 の 部 で は,「 楽 しい 。 面 白い 。」 と話 し な が ら,自 由 に 作 品 を作 っ て い った 。 作 製 順 は 次 の 通 りで あ る 。 ① 「四 角 形 」(題 名 は 自身 で命 名),② 「五 角 形 」,③ 「六 角 形 」,
④ 「七 角 形 」(立 体 的 な ボー ル の よ うな もの),⑤ 「ひ し形 」,⑥「M」(本 人 の イ ニ シ ャル か ら),⑦ 「三 角 形 」,
⑧rY」 と作 品 を展 開 した。
図6A君(小5)の 活 動 の 様 子(左)1回 目の 自由 作 製(右)2回 目の テ キ ス トの 模 倣
後 半 の テ キ ス ト模 倣 の部 は,全 体 と して は 難 しか っ た よ うだ が,最 初 の簡 単 な もの は作 り上 げ,テ キ ス ト の写 真 の上 に 載 せ て い た 。 彼 は,2回 目の 活 動 に も参 加 し,テ キ ス トの 模 倣 を全 部 こな し,楽 しい と何 度 も 語 っ てい た(図6)。
・B君(小5)
自 由作 製 の部 で は,① 「ラ イ ダー キ ック」,② 「ミ ッ キ ー マ ウ ス 」,③ 「マ ッチ ョ」,④ 「椅 子 」 と作 品 を 展 開 した(図7左)。
・C君(小5)
前 半 の 自由 作 製 の部 で は,自 由 に作 品 を 創 造 して い くこ とは 苦 手 な の か,ゆ っ く りと作 っ て い た 。 一 方, 後 半 の テ キ ス ト模 倣 部 で は,非 常 に早 く模 型 づ く りを 完 成 さ せ て い っ た。 彼 は,普 段 か ら 「プ ラ モ デ ル 作 製 が 好 き」 と話 して い た。 特 徴 と し て は,テ キ ス トを 見 て模 倣 した 完 成 品 は,全 て テ キ ス ト と比 較 で き る よ う
図7(左)B君(小5)の 活 動 の 様 子:上 図 は イ ス (右)C君(小5)の 活 動 の 様 子:テ キ ス トの 模 倣
・D君(小4)
前 半 の 自 由 作 製 の 部 で は,① 「ス ー パ ー ハ ン ド」,②
「ピ エ ロ 」,③ 「カ エ ル 」,④ 「ム キ ム キ マ ン 」,⑤ 「ス ー パ ー ロ ボ ッ トマ ン 」,⑥ 「バ イ キ ン マ ン 」,⑦ 「シ ト」,
⑧ 「エ ヴ ァ ン ゲ リ オ ン 」⑨ 「ク モ 」 と作 品 を 展 開 し た 。
図8
彼 も 「プ ラモ デル 作 りが 好 き」 と話 して お り,後 半 の テ キ ス ト模 倣 の部 で は,分 子 模 型 作 製 を 簡 単 に こ な
してい た(図8)。
・E君(小6)
彼 は,2回 目 の活 動 の み に 参 加 し,テ キ ス トの 模 倣 を25種 類 す べ て 行 った 。そ の 結 果,発 泡 ス チ ロー ル 球 の種 類 を 理 解 して,物 質 が 何 の 原 子 に よ って で き て い る か を イ メー ジ で き る よ うに な っ た。 例 え ぼ,作 製 し た ナ フ タ レ ンの 分 子 模 型 に 関 連 し,パ ラ ジ ク ロル ベ ン ゼ ン の 成 分 表 示 の あ る 防 虫 剤 の 袋 を見 せ る と,瞬 時 に 反 応 し 「臭 い 」 とも だ え 苦 しむ リア ク シ ョ ンを 示 した
(図9)。
淺 原 雅 浩,小 越 咲 子,青 山絹 代,藤 井 豊
図9E君(小6)の 活 動 の 様 子(左)作 製 した ナ フ タ レ ン分 子 モ デ ル(右)ナ フタ レ ンの テ キ ス トの ペ ー ジ と市 販 の 衣 料 用 防 虫 剤 の 袋(成 分 に パ ラ ジク ロル ベ ンゼ ンの 記 載 あ り)
④ 模 型 や活 動 に対 す る評 価(感 想)と 課 題
2回 の 活 動 を 通 じて,A君 が 最 も楽 しみ な が ら学 ん で い た 。 例 え ば,本 キ ッ トを 目の 前 に して 即 興 的 に表 現 しな けれ ぼ な ら ない 場 面 に直 面 した とき,「 自分 が 直 観 的 に選 択 した り判 断 した り試 行 錯 誤 を 行 う こ とが 得 意 で あ る こ と」 を 本 人 が認 識 し た た め,自 信 に も繋 が っ た よ うで あ っ た。
自 己 肯 定 感 を 確 実 に す る た め,指 導 や サ ポ ー トの 過 程 に お い て,な るべ くほ め る こ とが 重 要 で あ った 。 ま た,学 習(作 製)意欲 を 高 め た り,達 成 感 を 与 え た りす る た め に,例 え ば,テ キ ス トに 記 載 さ れ た モ デ ル 例 につ い て,rlつ 完 成 さ せ る度 に,そ の 写 真 を 撮 って ほ しい 」
とい う子 に は,毎 回,写 真 を 撮 る こ とで 作 製 へ の 活 動 意 欲 を高 め る支 援 を行 っ た。 ま た,「 合 格 」 の 印 を押 す こ とに よ る 意 欲 や 集 中 力 の 向 上 あ る い は 持 続 に 繋 が る 手 立 て を取 っ た。
参 加 者 に 共 通 して,ま と ま りの あ る複 数 の モ デ ル を 組 み立 て られ る よ うに な る と,作 製 自体 に ス トー リー 性 を見 い だ し,そ れ を 自己 陶 酔 的 に楽 しん で い る よ う に感 じた 。 また,今 回 は,互 い に よ く知 る 複 数 名(4 名)の 活 動 で あ っ た こ とか ら,お 互 い に 作 品 を 見 せ 合 い 楽 しん で い た 。 こ の た め,作 製 す る 自由 創 作 物 と し て は,誰 もが 知 っ て い る 身 近 な も のや 漫 画 の キ ャ ラ ク ター を対 象 と して 作 製 して い る事 例 が 多 数 見 受 け られ た。
分 子 模 型 作 製 が 展 開 さ れ て い くにつ れ て,創 意 工 夫 も加 わ り,次 の 作 品 が前 の 作 品 よ りも,よ り多 くの 発 泡 ス チ ロ ー ル 球 を 用 い た複 雑 な 作 品 とな っ て い た 。 し か しな が ら,4人 とも,あ る程 度 大 き い 作 品(使 用 す る発 泡 ス チ ロー ル 球 の数 が あ る程 度 の使 用 量 を 超 え る 作 品)が 完 成 す る と,そ の 後 は,比 較 的 球 数 の 少 な い
作 品 を作 製 した。
この理 由 と し て,① 創 造 が 広 が る の と同 時 に作 品 が 複 雑 に な る と,認 知 や推 論 が 難 し くな り,一 度 単 純 な も のへ と関 心 が 移 る。 ② 単 に,発 泡 ス チ ロ ー ル 球 の数 が 少 な い た め,小 さ な作 品 しか 作 れ な くな る。 ③ 一 度 作 製 した 模 型 か ら,プ ラ ス チ ッ ク製 パ イ プ を 外 す こ と が 難 しい とい う こ とが 挙 げ られ る。 ③ に 関 して,発 泡 ス チ ロ ー ル 球 の ソ ケ ッ ト部 分 か ら指 先 の 力 だ け て,テ フ ロ ン性 の 滑 りや す い パ イ プ を 引 き抜 く こ と は と て も 難 し く,作 品 の 解 体 に伴 うパ イ プ の取 り外 し作 業 に, 怒 りを表 す 児 童 もい た。
創 作 活 動 教 室 の ス タ ッフ か らは,「 も う少 し長 い棒 が あ っ た ほ うが よい の で は 」,「発 泡 ス チ ロ ー ル 球 に直 接
『水 素 』な ど と名 前 が書 かれ て い る とよ い の で は」,「ソ ケ ッ トの 数 は 原 子 の特 性 に あ っ た も の に す る と よい の で は」 とい う意 見 が あ っ た。
活 動 事 例4地 域 で の創 作 活 動 教 室 そ の2
① 参 加 学 習 者
2名(内 訳,小6女 児)
② 活 動 内容
特 に,ス タ ッ フ か ら指 導 す る こ とも な く,自 由 に作 品 をつ くる よ うに指 示 した 。ね らい(1)〜(5)を 対 象
と して実 施 した。
③ 活 動 中 の様 子
会 場 で は,2名 が 向 か い 合 っ て,教 材 キ ッ トを1セ ッ トの み 用 い て,自 由 に 作 品 を 組 み 立 て て い っ た。 非 常 に速 い ペ ー ス で独 創 的 か つ 大 き な作 品 を い くつ もつ
く りあ げ た。
④ 模 型 や 活 動 に対 す る評 価(感 想)と 課 題
教 材1セ ッ トを2名 で 利 用 す る こ とで 作 品 を つ くる ペ ー ス が 速 くな る こ と も考 え られ,ね らい(5)複 数 人 の活 動 の 場 合,協 働 し,楽 しむ こ とに対 応 す る成 果 の 一 端 を感 じ られ た。
ま とめ と今 後 の展 望
今 回,特 別 支 援 を必 要 とす る小 学 生 を 中 心 に,デ ィ ン プ ル ・ソケ ッ ト方 式 分 子 模 型 の 新 しい 利 用 方 法 の可 能 性 につ い て,「 分 子 模 型 型 もの づ く り学 習 キ ッ ト」 開 発 とそ の実 証 的研 究 を進 め た。そ の 成 果 と して,次 の4 点 が挙 げ られ る。
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① 特 別 支 援 を 必 要 とす る 子 ど もた ち で あ って も,今 回 対 象 と した 子 ど もた ち の 場 合,カ ラ フル な発 泡 スチ ロ ー ル 球 を 自由 に 繋 げ て い く こ とは 可 能 で あ り,独 創 性 豊 か に,そ して もの づ く り活 動 を楽 しみ なが ら, い わ ゆ る 「分 子 の 模 型 」を 作 製 で き る こ とが わ か っ た 。
② もの づ く り型 教 材 で あ って も,楽 しみ なが らあ るい は 達 成 感 を 得 な が らの 作 製 体 験 で な い と,集 中力 が 持 続 しな い こ とが わ か った 。 この 際 スモ ー ル ス テ ッ プ で の 見 え る化 した ゴ ー ル の 設 定 が 重 要 な 手 段 とな る こ と もわ か った 。
③ 本 キ ッ トを 従 来 の 分 子 模 型 教 材 と捉 え て 使 用 す る と して も,そ れ ぞ れ の 子 ども た ち の 特 性 に応 じて, 集 中 力 の 持 続 を 促 す 仕 掛 け,あ るい は,達 成 感 を与 え 続 け る 仕 掛 け を 用 意 す れ ば,十 分 に教 材 と して機 能 す る こ とが わ か った 。
④1つ の キ ッ トを 複 数 人 で 使 用 す る よ うな 場 面 を 作 る と,そ こか ら複 数 人 に よ る協 働 制 作 が 始 ま り,一 人 で は 達 成 す る こ との で き な い 巨 大 で 複 雑 な 作 製 体 験 も可 能 とな る と同 時 に,チ ー ム に よ る協 働 性 を 育 む 教 材 と して の ポ テ ン シ ャル を 有 して い る こ と も示 唆 さ れ た 。
一一方
,今 後 の 課 題 あ る い は,改 善 点 も い くつ か 見 つ か っ た。
① 子 ど も た ち の 手 先 の 器 用 さ を鍛 え る とい う 目的 に は 合 致 して い る の で は あ る が,ソ ケ ッ ト部 分 に一 度 プ ラ ス チ ッ クの パ イ プ を 押 し込 む と,脱 着 可 能 で は あ る が,子 供 の 力 で引 き抜 くこ とが か な り難 しい ケ ー ス が 多 々 見 受 け られ た 。
② 今 回,分 子 模 型 とい う概 念 に 囚わ れ ず キ ッ ト化 した の で は あ る が,最 終 的 に,利 用 者 とな る地 域 の適 応 教 室 等 の 指 導 ス タ ッ フ の 方 々や 学 習 者 の 保 護 者 か らの 意 見 を 参 考 と して,本 キ ッ トを 分 子 模 型 作 製 キ ッ トと して捉 え た テ キ ス トを作 成 した 。 そ の た め, 分 子 模 型 とい う概 念 に 囚 わ れ,分 子 模 型 ら しい 色 分 け や,球 の大 き さ分 け,更 に は,結 合 の 本 数 や 角 度 に ま で 分 子 模 型 教 材 と して の 要 望 を 頂 く場 合 が 多 か った 。キ ッ ト開発 の 当初 の 目的 とは矛 盾 す る状 況 とな った た め に 起 こ った ミス マ ッチ で あ る。 しか し, 子 ど も た ち の学 習 が 進 む につ れ て,「 創 造 力 を 鍛 え 育 む キ ッ ト」か ら 「化 学 学 習 に必 要 な概 念 形 成 を促
す キ ッ ト」に移 行 して い くべ き も の で あ る こ とを再 認 識 さ せ られ た 。
今 後,こ の よ うな要 望 に 応 え られ る キ ッ ト化 お よ び 学 習 の た め の 支 援 テ キ ス トの 研 究 を進 め て い き た い。
ま た,こ の 研 究 開発 が,子 供 た ち の創 造 力 の 向上,協 調 性 ・協 働 性 の 醸 成,自 己 肯 定 感 の 向上 に も繋 が る と 確 信 してい る。
謝 辞
本 研 究 に 参 加 して い た だ い た 児 童 生 徒,保 護 者 お よ び地 域 の 適 応 指 導 教 室 等 の 指 導 ス タ ッフ の み な さ ん に 感 謝 します 。
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