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呼吸理学療法のスタンダードと新たな展開

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Academic year: 2021

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理学療法学 第 41 巻第 4 号 222 呼吸障害に対する理学療法とは?  呼吸(機能)障害とは,肺呼吸での酸素の取りこみ(肺胞換 気)障害や,肺毛細血管の拡張および動員による肺血流(肺循 環)の増加制限,さらには二酸化炭素の肺への輸送と体外への 呼出の障害を意味し,身体が要求する酸素需要に対応できな い,十分な酸素を活動筋に送り届けられない,ことによって身 体活動に制限を生じるものである。これには急性に発症し,生 命を脅かす危機的な障害から,慢性的に安定して経過するもの まで多彩である。呼吸理学療法はこのような呼吸障害に対し て,その予防と治療のために適用される理学療法の手段であ る 1)。呼吸理学療法の直接的な目的は,手段によってそれぞれ 異なるが,換気さらには酸素化の改善,呼吸仕事量の軽減に集 約でき,呼吸困難の軽減,活動性や運動能力の向上に寄与する ことを目指すものである。  呼吸理学療法の手段には,リラクセーション,呼吸練習,胸 郭可動域練習,呼吸筋トレーニング,気道クリアランスなどが 包括される(表 1)1)。これらには徒手的(あるいは機械的)に 胸壁や腹壁上に対する圧迫や伸張などの外力,体位変換による 重力といった物理的な外的刺激,さらには対象者自身の努力に よる深吸気や強制呼気,身体運動などが用いられ,換気すなわ ち呼吸運動の障害をおもな治療対象としている。突き詰めれ ば,(狭義的には)呼吸運動を生み出す呼吸筋と(骨性)胸郭 に対するアプローチであるともいえる。四肢筋への介入と同 様,呼吸筋と胸郭に対する他動運動,自動運動,抵抗運動,さ らには自動介助運動あるいは協調性運動という観点で分類する こともできる(表 2)。  上記の考え方に基づき本稿では,呼吸理学療法を「呼吸運動 に直接的に働きかける介入手段」と位置づける。したがって, 四肢を中心とした身体運動による介入,すなわち運動療法は除 いて論じることとしたい。 呼吸理学療法の特徴  運動療法を除く呼吸理学療法手段は,本邦の臨床現場におい て高頻度に用いられている2)。その多くは即時効果を期待する ものであり,手技を中断あるいは終了させると比較的速やかに 実施前の状態に戻ってしまうことが多い。しかし,気道クリア ランスは貯留分泌物の除去による気道の開存や肺胞の拡張,呼 吸筋トレーニングでは呼吸筋の強化によって,それぞれ効果の 持続が期待できる。一般的に呼吸理学療法の手段単独あるいは 併用効果は限られており,特に長期効果,予後や転帰への影響 は大きくない3)。また,これらの手段の中では徒手的な治療手 技も少なくない。用量,時間,頻度,期間などを処方すること が困難であり,同じ手技でも治療者によって些細な施行上の相 違が存在したり,異なった名称の手技が実は同じであったりと 混乱が多かった。これらに関しては,手技の名称と内容を整理 するとともに統一する作業を行い,標準化が図られている1)。  慢性,急性を問わず呼吸障害患者では,日常生活活動(ADL) 理学療法学 第 41 巻第 4 号 222 ∼ 225 頁(2014 年)

呼吸理学療法のスタンダードと新たな展開

神 津   玲

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スタンダードセミナー

Standardization and New Development in Respiratory Physiotherapy for Pulmonary Disorders

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長崎大学病院リハビリテーション部 (〒 852‒8501 長崎市坂本一丁目 7‒1)

Ryo Kozu, BSc (HlthSc), PhD: Cardiorespiratory Division, Department of Rehabilitation Medicine, Nagasaki University Hospital キーワード:呼吸障害,慢性閉塞性肺疾患,呼吸理学療法 1.目的別手技:  A)呼吸コントロール  B)呼吸法 / 呼吸練習  C)排痰法 / 気道クリアランス[法]  D)呼吸筋トレーニング  E)胸郭可動域練習/胸郭モビライゼーション 2.項目別手技:  A)徒手的テクニック  B)体位管理  C)呼吸体操 表 1 呼吸理学療法の手段1) 目 的 手 段 他動運動 呼吸仕事量の軽減 徒手的呼吸介助法 呼吸困難の軽減 リラクセーション 胸郭可動性の改善 胸郭可動域練習 換気量の増大 気道クリアランス 自動介助・協調性運動 呼吸パターンの修正 呼吸練習 呼吸仕事量の軽減 徒手的呼吸介助法 自動運動 呼吸パターンの修正 呼吸練習 肺容量拡増大 気道クリアランス 換気量の増大 換気分布の均等化 抵抗運動 呼吸筋の強化 呼吸筋トレーニング 表 2 呼吸運動に対する理学療法介入分類

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呼吸理学療法のスタンダードと新たな展開 223

の自立と拡大,運動耐容能の増大,健康関連生活の質(health related quality of life:以下,HRQL)の向上といった重要な アウトカムの短期・長期的改善が重要である。これらはいずれ も運動療法単独でも達成可能であることが認められており 4‒6), その他の呼吸理学療法は治療介入の中でも補助的な位置づけ になりつつある7)。しかしながら,臨床現場では「うまく運 動ができない」,「十分な強度や時間を適用することができな い」,「離床が進まない」といった重症例,難渋例も数多い。そ の要因として,対象者の呼吸障害そのもの,たとえば呼吸困難 や酸素化障害,運動に対する呼吸機能の適応不良などの問題 もあり,呼吸理学療法手段の適用を求められることが少なく ない。特に慢性閉塞性肺疾患(chronic obstructive pulmonary disease:以下,COPD)を中心とする慢性呼吸障害患者を対象 とする場合,呼吸理学療法は運動療法を円滑に進めるための重 要な役割を果たしている(図 1)。呼吸リハビリテーションに おいては「コンディショニング」といわれ,運動療法を円滑に 進める,およびその効果を大きくするといった効果を期待して 適用される7)。 呼吸理学療法手段のスタンダード  運動療法は単独での効果の大きさ,エビデンスの強さなどか らその有効性が確立されており,即時効果を期待して呼吸運動 に直接的に介入するものとはあきらかに異なる。以下,本稿で は慢性呼吸障害を対象とした際の呼吸理学療法,リラクセー ション,呼吸練習,胸郭可動域練習,呼吸筋トレーニング,気 道クリアランスの各手段の概念,標準的な手技とエビデンスに ついて概説する1)3)8)9)。 1.リラクセーション  リラクセーションとは「ゆるみ」,「くつろぎ」などの意味が あり,本来,様々なストレスによって生じた心身の緊張状態を 自己調節して,リラックスした状態に戻すことをいう。慢性呼 吸障害では,呼吸補助筋群の活動性亢進を伴う努力性呼吸と なっていることが多く,呼吸仕事量が増大している。このよう な筋の緊張状態は,不必要に酸素を消費することを意味してお り,呼吸運動に多大な無駄が生じていることになる。リラク セーションは,努力性呼吸を伴う慢性呼吸障害患における呼吸 補助筋群の緊張緩和を目的に適用され,頸部,肩甲帯,背部を 中心とする呼吸補助筋群を直接的な対象とする。  呼吸理学療法で用いられるリラクセーションの手技には,ポ ジショニング(安楽体位),呼吸コントロール・呼吸調整,呼 吸補助筋群のストレッチングやマッサージ,漸進的筋弛緩法, 徒手的呼吸介助法などがある。重症例では適切にリラクセー ションを施行することで緊張状態がゆるみ,努力呼吸や呼吸困 難の軽減が得られ,その後の理学療法や運動療法の導入が円滑 になるという利点がある。また,不安とパニックに対処するた めにも,ポジショニングや呼吸調整といった方法を指導するこ とが推奨されている3)。 2.呼吸練習  呼吸練習とは,呼吸パターン(一回換気量,呼吸数,呼吸運 動の強調部位)を意識的に変化させることによって,呼吸仕事 量の軽減や換気効率の改善などを試みる方法であり,慢性呼吸 障害では(労作時における)呼吸調整と呼吸困難の軽減を主た る目的とする。これには,口すぼめ呼吸や横隔膜呼吸といった 方法が代表である。なお,前述の呼吸コントロールは呼吸練習 に含まれない。これは,安静にリラックスして呼吸を整えるこ とであり1),呼吸練習とは呼吸運動に対する努力の程度が異な るといった相違点がある。  慢性呼吸障害に対する呼吸練習の基本原則は,深くゆっくり とした呼吸パターンに修正することで死腔換気率の減少,気道 閉塞の是正,換気効率の改善を図ることにあるが,呼吸困難の 軽減効果は症例によって差違が大きい。また,拘束性換気障害 でも深くゆっくりとした呼吸パターンでかえって呼吸仕事量が 増大する症例もあり,注意が必要である。呼吸練習の推奨事項 を表 3 にまとめた3)。  不可逆的な肺病変を有する慢性呼吸障害に対する呼吸練習 には,換気能力を改善させる効果はない。その今日的意義 は,動作時の呼吸調整と呼吸困難が生じた際の速やかなコン トロールにある。特に COPD において過換気に伴う動的過膨 張(dynamic hyperinfl ation)は換気を著しく制限し,呼吸困 難を発生させる。動的過膨張は,口すぼめ呼吸による落ち着い た丁寧な呼気調整によって予防できる。ゆっくりと大きな呼吸 パターンは換気の不均等を改善し,ガス交換効率を高め,労作 によって生じた低酸素血症からの回復を促進するのに有用で あ る。  慢性呼吸障害では,横隔膜の収縮能力が障害されている場合 が少なくなく,横隔膜呼吸が不可能な症例も多い。高度の肺過 膨張あるいは拘束性換気障害,重度肺機能障害,著明な呼吸困 難,横隔膜呼吸に伴う吸気努力の増大,腹部の奇異性運動が出 現するなどの場合はその適応にはならない。横隔膜呼吸の実施 によって一回換気量の増加と呼吸数の減少が得られるが,換気 分布は変化しない。また,呼吸仕事量に関しては増大するとし た報告と,減少するとした報告があり,一定していない。横隔 膜呼吸は基本的に肺機能や運動耐容能には影響を及ぼさないと されてきたが,最近のシステマティックレビューでは COPD 患者に対して 4 週間の横隔膜呼吸練習が 6 分間歩行距離の増大 に効果を及ぼしたことが報告されている10)。今後,追試を含

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図 1 慢性呼吸障害における呼吸理学療法の相互関係

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理学療法学 第 41 巻第 4 号 224 めた検討が必要となろう。 3.胸郭可動域練習  慢性呼吸障害では,胸郭の可動性,特に拡張性が制限される。 胸郭可動性の低下は呼吸筋の仕事量を増大させ,さらなる呼吸 努力や呼吸困難をもたらす要因となる。胸郭可動域練習は胸郭 の可動性を増大する方法であり,柔軟性と運動性を増大するこ とで呼吸筋の負担を減らし,肺機能の改善,呼吸仕事量減少ひ いては呼吸困難の軽減を期待して行われる。欧米のプログラム ではあまり取り入れられていないが2),本邦では好んで適用さ れているという特徴がある。  胸郭可動域練習は,理学療法士による徒手的かつ他動的な方 法と対象者自身によるストレッチや体操など自動的な手段に大 別でき,様々な方法がある1)。経験上,対象者の自覚症状軽減 に有用であり,受け入れも良好である印象にあるが,標準的な 方法が統一困難ということもあり,その単独あるいは併用効 果は十分に示されていない。即時効果として,拘束性換気障 害を合併した COPD での胸郭拡張差および肺活量の有意な増 大 11)12)や,肩関節の可動域改善13)が得られている。本法と 呼吸介助手技,呼吸補助筋群のストレッチとの組み合わせは, 肺気量と呼吸困難を有意に軽減するとされる12)。  呼吸練習,運動療法に加えてなんらかの胸郭可動域練習を呼 吸リハビリテーションプログラムに取り入れた本邦の研究報告 を対象としたメタアナリシス14)では,一秒率を除くすべての 肺機能,呼吸筋力,胸郭拡張差,運動耐容能,HRQL において 有意な改善が示された。また,胸郭可動域練習をプログラムに 含まない論文についても同様に検討した結果,肺機能では有意 な改善が得られていないものの,6 分間歩行距離と HRQL は概 ね同様の改善度であった14)。この報告を踏まえると,本法を プログラムに組みこむメリットがあるかどうかさらなる検討が 必要であり,ルーチンでの適用,併用を推奨する根拠はない。 4.呼吸筋トレーニング  慢性呼吸障害では様々な要因によって呼吸筋の収縮効率や筋 力が低下しやすい状態にある。呼吸筋トレーニングとは,呼吸 筋に適度な負荷を加えることで,その強化を図る方法であり, おもに吸気筋のトレーニングを意味する。その適応は,呼吸筋 の弱化(muscle weakness)すなわち「休息によっても筋力の 低下が続き,回復できない状態」であり,呼吸筋力低下が患者 の呼吸困難や運動耐容能低下などの問題に影響していると考え られる場合,通常の運動プログラムに呼吸筋トレーニングを追 加することを検討する。  呼吸筋トレーニングは呼吸筋力と耐久力を有意に改善させ る。呼吸困難や運動耐容能,HRQL に及ぼす影響は有意ではあ るが運動療法と比較した場合は大きくなく,本法のルーチンの 適用を推奨する根拠はないという見解で一致している4)。  実施にあたっては必ず呼吸筋力を測定し,至適負荷強度は 30% PImax 以上とされるが,実施困難であることも少なくな く,症例毎に調整する。閾値負荷法がもっとも安定した効果 を期待できるため,トレーニングには THRESHOLDⓇを用い, 呼吸パターンを崩さずに十分に吸気するよう指導し,呼吸困 難,呼吸筋疲労の有無を確認,段階的に負荷強度を高める。な お,重症呼吸不全例では,本法によって呼吸筋の損傷が懸念さ れるため,適用すべきでない。 5.気道クリアランス法  気道内に貯留する気道分泌物の排出を有意に促進するための 手段である。その基本的な考え方は,分泌物の排出障害,すな わち生理的排出機能レベルを超えた分泌物貯留に対し,粘液線 毛輸送能など生体本来の分泌物排出機能を補助あるいは代用す ることにある。目的は症状の改善,換気や酸素化の改善などで あるが,様々な分泌物排出障害の病態によって何を目指すかは 異なる。  慢性呼吸障害における適応は,あきらかな気道分泌物の貯留 を認め,かつ自力での分泌物の喀出が不十分である場合や,喀 痰量の多い(25 あるいは 30 ml/ 日以上)患者群に限定される。 気道クリアランス法には咳嗽,ハフィング,アクティブサイク ル呼吸法,自律性排痰法,呼気陽圧療法,体位ドレナージなど が代表的な手段である。  上記適応症例を対象とした気道クリアランス法の実施によっ て,喀痰量と吸入放射性エロゾルのクリアランスを有意に改善 するが,肺機能の改善効果はない。また,それぞれの手技を比 較してもその効果は概ね同等である。COPD 患者ではアクティ ブサイクル呼吸法と自律性排痰法が同様に効果的で,肺機能上 の改善も同様であり15),肺機能や血液ガス,運動耐容能や呼 吸困難に及ぼす影響は統計学的にも臨床的にも有意である16)。  以上を考慮すると,喀痰量の多い慢性呼吸障害では気道クリ アランス法の適用は有用であるが,喀痰排出障害の病態と機序 (過剰分泌,喀痰粘稠性の異常,線毛輸送系の障害,喀出力の 障害など)から,どの部分をよりサポートすべきなのか判断す ることが重要である。手段の効果には大差がないため,その選 択にあたっては患者の状態,臨床状況,個人の習熟度,家族の 支援が得られるか,などを検討する必要がある。 新たな展開に向けて  呼吸理学療法の直接的な目的は,換気さらには酸素化の改 善,呼吸困難の軽減である。手段単独あるいは併用効果は限ら れており,特に長期効果,予後や転帰への影響は大きくなく, 表 3 呼吸練習の推奨事項3) ・呼吸コントロールが呼吸困難を軽減するのであれば,COPD 患者に休息時の呼吸コントロールを指導すべきである。 ・横隔膜呼吸は,重度 COPD 患者にルーチンに指導すべきではない。 ・口すぼめ呼吸は,COPD 患者の息切れからの回復を助け,呼吸数を減少させる可能性があるため指導すべきである。 ・ゆっくりとリラックスした深い呼吸は,COPD 患者の効果的な換気を促通する可能性があり指導する。 ・呼吸コントロールは,COPD 患者の効果的な換気を促通する可能性のある主要な方法であり指導する。

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呼吸理学療法のスタンダードと新たな展開 225 治療介入の中でも補助的な位置づけとなっている。呼吸理学療 法をどのような患者あるいは臨床場面で,どのように適用する かは,呼吸障害の要因や,全身状態あるいは身体運動機能に及 ぼすインパクトの大きさによって異なる。呼吸運動の改善が換 気や酸素化(ガス交換)にどの程度影響するか,即時的効果に よってなにを得るか,どこにつなげるかといった点を十分に考 慮,予測する必要がある。  日本呼吸器学会の編纂による「在宅呼吸ケア白書」17)によ ると,患者が「療養生活についてもっと教えてほしいこと」に ついては,「息切れを軽くする日常生活動作の工夫」など,呼 吸困難の管理に関する指導が上位 3 項目を占めていた。慢性呼 吸障害患者は「呼吸が楽になること」を切実に願っており,私 たち理学療法士はその要望に確実に応えることができなければ ならない。そのためにも,呼吸運動と全身運動へのバランスの よいアプローチをどのように進めるか,適切な呼吸理学療法の 適用は,まさに理学療法士の「腕の見せ所」であるともいえる。  このような臨床実践での地道な取り組みとともに,患者に とって重要なアウトカムに及ぼす影響を客観的に示していく ことはこれからも必要不可欠である。こうした中で呼吸理学 療法の存在意義は,より明確かつ揺るぎないものになると確信 す る。 謝辞:今回,発表の機会を与えてくださいました第 48 回日本 理学療法士協会全国学術研修大会 内田成男会長はじめ,一般 社団法人静岡県理学療法士会のすべての皆様に心から感謝申し 上げます。 文  献 1) 千住秀明(監),石川 朗(編),他:呼吸理学療法標準手技,医 学書院,東京,2008.

2) Ueki J, Garrod R, et al.: Evaluation of the Diff erences in Elements of Physiotherapy Techniques for Patients with Chronic Pulmonary Diseases between Japan and UK. Respirology. 2009; 14 (Suppl. 3): A191.

3) Bott J, Blumenthal S, et al.: British Thoracic Society Physiotherapy Guideline Development Group. Guidelines for the physiotherapy

management of the adult, medical, spontaneously breathing patient. Thorax. 2009; 64 (Suppl 1): i1‒51.

4) Nici L, Donner C, et al.: ATS/ERS Pulmonary Rehabilitation Writing Committee. American Thoracic Society/European Respiratory Society statement on pulmonary rehabilitation. Am J Respir Crit Care Med. 2006; 173: 1390‒1413.

5) Burtin C, Clerckx B, et al.: Early exercise in critically ill patients enhances short-term functional recovery. Crit Care Med. 2009; 37: 2499‒2505.

6) Schweickert WD, Pohlman MC, et al.: Early physical and occupational therapy in mechanically ventilated, critically ill patients: a randomised controlled trial. Lancet. 2009; 373: 1874‒ 1882. 7) 日本呼吸ケア・リハビリテーション学会呼吸リハビリテーション 委員会ワーキンググループ,日本リハビリテーション医学会呼吸 リハビリテーションガイドライン策定委員会,他(編):呼吸リハ ビリテーションマニュアル―運動療法―(第 2 版),照林社,東京, 2012. 8) 吉尾雅春,他(編):内部障害理学療法学,pp. 208‒220,医学書院, 東京,2013. 9) 日本理学療法士協会・ガイドライン特別委員会・理学療法診療 ガイドライン部会(編):慢性閉塞性肺疾患(COPD)理学療法 診療ガイドライン.理学療法診療ガイドライン(第 1 版)2011, pp. 956‒1003.

10) Holland AE, Hill CJ, et al.: Breathing exercises for chronic obstructive pulmonary disease. Cochrane Database Syst Rev. 2012; 10: CD008250. 11) 田平一行,関川則子,他.慢性閉塞性肺疾患患者における胸郭モ ビライゼーションの即時効果.理学療法学.2007; 34: 59‒64. 12) 松本香好美,黒澤 一,他:呼吸理学療法が重症肺気腫患者の 肺気量に及ぼす即時的効果についての検討.総合リハ.2004; 32: 577‒582.

13) Putt MT, Watson M, et al.: Muscle stretching technique increases vital capacity and range of motion in patients with chronic obstructive pulmonary disease. Arch Phys Med Rehabil. 2008; 89: 1103‒1107.

14) 高橋仁美:わが国における呼吸理学療法の科学性,メタアナリシ スを用いて.日呼管誌.2002; 11: 399‒403.

15) Hess DR: The evidence for secretion clearance techniques. Cardiopulm Phys Ther. J 2002; 13: 7‒22.

16) Savci S, Ince DI, et al.: A comparison of autogenic drainage and the active cycle of breathing techniques in patients with chronic obstructive pulmonary diseases. J Cardiopulm Rehabil. 2000; 20: 37‒43.

17) 日本呼吸器学会肺生理専門委員会,在宅呼吸ケア白書ワーキング グループ(編):在宅呼吸ケア白書 2010,日本呼吸器学会,2011.

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