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口腔・中下咽頭がんに続発する第2がん

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平成9年3月15日 第44巻 日本公衛誌 第3号 201

口腔・中下咽頭がんに続発する第2がん

木下

典子

小山

洋子

吉野

邦俊

田中

英夫

味木和喜子

津熊

秀明

大島

 1. 口腔・中下咽頭がん患者に続発する,第2がんの発生状況とそのリスク要因を検討するために,大阪 府立成人病センターで1978∼93年に口腔・中下咽頭がんと診断された患者のうち,診断時点で大阪府に居住 していた20∼79歳の669人を調査対象とし,追跡調査を行った。調査対象の観察人年に,大阪府一般住民の がん罹患率を乗じて,第2がんの期待数(E)を計算し,実測数(O)との比を求めた。  2. 93年末日までに70人(10.5%)が第2がんに罹患していた。O/E比は2.92となり,有意に高くなった (95%信頼区間(CI)=2.27−3.69)。第2がんの部位別では,口腔・咽頭,食道,結腸,喉頭,肺および甲状 腺でO/E比が有意に高くなった。食道がんと結腸がんの罹患リスクは,第1がん診断から5年以上経過し た後も,有意に高くなった。口腔・咽頭がん患者に対しては,第2がん早期発見のための継続的なフォロー アップが必要であると考えた。  3. 第1がん診断から1年以上経過して発生する口腔・咽頭,喉頭および食道がんのO/E比を,喫煙お よび飲酒習慣の状況別に求めたところ,第1がん罹患時に喫煙していた者では,O/E比が極めて高くなる 傾向を示し(O/E=10.00−12.50),喫煙習慣に毎日飲酒の習慣が加わると,O/E比がさらに2倍程度上昇し た(O/E=19.51−20.00)。口腔・中下咽頭がんに続発する口腔・咽頭,喉頭および食道がんの発生には,喫 煙習慣と飲酒習慣がともに関与していることが示唆された。

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