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教育実践学構築への途 : 論点整理

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Academic year: 2021

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(1)教育実践学構築への途一論点整理連合学校教育学研究科長 岩田一彦(兵庫教育大学). 1.教育実践学の構築に向けて. 「両者の違いは,実践性の徹底の度合いの違いという. この度, 10周年記念行事の一環として, 『教育実践学. 観点から見るのがよいと思われる。一中略一教科教育実. の構築第2集』 (正式名称は今後検討の後決定する。)を 刊行する予定を立て, 「教育実践学構築ワーキンググル. 践学には,実践サイクルへの深いコミットと,そこへ到. ープ」を立ち上げた。. の意味において,教科教育実践学は,教科教育学が本来. る前提としての理論的な把握の両者が不可欠である。こ において持つべき本格的な姿を表しているということが. この流れの一環として,各連合講座から「教育実践学. できる。」 (言語系教育連合講座) (2)実践と理論. 構築へのラフスケッチ」を,以後に展開されているよう に各2頁にまとめて提示いただいた。これは,各連合講 座間の調整をしないで,任意の形で示されたものである。. 実践と理論の関係をどのように捉えるべきだろうか。. これらの提案を検討しながら,連合講座としての実践学. 主張されている内容を検討してみよう。理論から実践の主張には,次のものがある。. 構築への方向性を明確にしていくことが必要である。 ここでは,どのような論点が提示されたのかについて,. 「研究領域の方向性は教育実践に視点を転換して対象 化していくことが必要である。理論を具体的な方法によ. 教育学と教育実践学,実践と理論の2視点について論点 整理を行い,今後の検討の方向性を探る。. って実践し,実践の成果を理論的に検討し,理論と実践 が相互補完的に機能し実践学を構築していく展開が不可 欠である。」 (学校教育方法連合講座). 2.教育実践学構築へ向けての論点整理 (り教育学と教育実践学 「学」が成立している状況とはどういう状況をいうの. もう一方では,実践からのスタートを主張する考え方 がある。. であろうか。独自の知識体系と独自の研究方法論が要求. 「『臨床』という視点を踏まえて,横断的・学際的な視. されている。それが未成立であることについて,次のよ. 野から学校教育実践学を捉え直し,教育実践からスター トする芸術教育の教科教育原論,教科教育内容論,教科. うに表現されている。. 教育方法論を再構築する必要がある。」 (芸術系教育連合. 「本学は,他の博士課程にはない独自性を切り開こう. 講座). とするのだから,教育学でも理学でもない科学教育の実. 「『授業学』の独自性は優れた授業実践の創造過程にお. 践学研究者としての新たな自覚とそのための研錘が必要 となろう。」 (自然系教育連合講座) 「学校教育臨床実践が独自の学問として成立するため. ける実践者と研究者による『授業実践の体系化』にある といえよう。」 (生活・健康系教育連合講座). には臨床実践を通しての自前の方法論を開発できるかど. 「教育方法に関する研究課題は山積している。それら. うかにかかっている。この『自前の方法論の確立』が学. の課題を解決し実践学を構築するためには,教育現場の. 校教育臨床実践にとって最も重要で急を要する課題であ. 実態を観察,調査し直視することである。実態を把握し. るといえよう。」 (学校教育臨床連合講座). 問題点を理論的に整理し,実践の方向性を示し改善する. また,教育学と教育実践学,教科教育学と教科教育実 践学,この両者の関係をどのように見るかについても論. ための試行を評価し成果を求めていくことが原点とな. 議が分かれている。実践学を教育学や教科教育学の一部. 両者の方法論の有効性を実践を核に詰めていきたい。. る。」 (学校教育方法連合講座). であると位置づけている論では,次のように述べている。. 3.今後の方向性. 「教科教育実践学の性格としては,各教科の授業実践 を研究対象とし,教科論及び教育課程論との関連を踏ま. ここでは2点のみの論点を例示した。実践学の成立要. え,各教科の授業実践に関わる研究を教科教育学の1専. 件,内容と方法,実践学論文の理念型等の論点が整理さ. 門領域として分析的及び開発的に行うものであると言え. れていく必要がある。この『教育実践学の構築第2集』. る。」 (社会系教育連合講座) 一方,どちらかの一領域,一分野という考え方ではな. の刊行が,これらの論点を詰めていくのに有効性のある 作業過程となることを期待している。. く実践学を位置づけるべきとの主張も展開されている。. -121-.

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