液晶分子の配向制御
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(2) 2 8. M e m o i r so fT h eS c h o o lo fB .O .S .T .o fK i n k iU n i v e r s i t yN O . 1 5( 2 0 0 5 ). のようにラビング方向に起き上がるような傾斜をもつことが知られている例。この角度のことを フ。レチルト角といい、フ。レチルト角は配向膜とラピング条件で自由にコントロールで、きると言 われている。沢畑によると液品配向性に優れるポリマーは図 2に示すポリアミド、ポリアミッ ク酸、ポリイミドである (7)。印刷により基板上に塗布する必要性から有機溶剤に可溶なポリマー であり、配向膜としては長期的に安定で、高い熱安定性と耐溶剤性に優れたポリマーで、ないと いけない。これは有機溶剤への溶解性とトレードオフであるため、両方を満たすために図の R. ポリアミック酸. ポリアミド. ポ1 )イミド. 図 2 配向膜に使われるポリマー (7). 部を選択している。ポリアミック酸は比較的溶解性が高く、耐熱性・耐溶解性に優れたポリイ ミドに変化するため研究開発が進んだ。ポリアミック酸のイミド化反応は、焼成温度に依存し ており、基板や他の部材の耐熱性が低い場合には低温焼成をせざるを得ずアミック酸状態で配 向膜として使用されることとなる。その後有機溶剤に溶解する可溶性ポリイミドが開発され、 低温焼成が必要なプラスチック基板への展開を可能とすることになる。 各種 LCDが要求するフ。レチルト角とし ては、 TNモードで約 2度(低フ。レチルト. F ミ. 角)、 STNモードで 4'""8度(中. 高プ. レチルト角)、lP Sモードでは O度、ラピ ングの不要な垂直 (VA) モードで 90度 、. ラピングローラー. OCBモードでは従来よりもさらに高い角. 度が要求される。 ラピング効果を議論するためには、ラ ピング処理の度合いを定量化する必要が ある。図 3のような装置において、毛足 の長い布を巻いたローラーを回転させな がら、ローラーまたはステージを移動さ せて擦ることにより行われるべこのとき 図 3 ラピング処理(8). に配向膜上にかかる力としてはローラー.
(3) 2 9 の回転力、ステージの移動力、布の押し込み力があげられる。内田らは次のようなラピングの 定量化の式を提案している (5)。 L D=r. ( z営). Lニ N l+. ここで Dはラビング密度、 γはラビング圧力、ラビング布の繊維密度、摩擦係数等の関数で あるが、事実上 γ の正確な値を決めることは難しい。 Lはラピング強度と呼ばれており、基板上の任意の一点をラピング中にラビング布が通過する. 長さを表し定量的に理解しやすい量であるため広く使われている。ここで、 N はラビング回数、 はラピング布と基板が接する部分の長さ、 r はローラーの半径、 n はローラーの回転数. ,_. ャ~. i6 r一、末 L. b . . . し. L. ム. I. 母 宅 i ム. ゐ¥. 9 r ' ト. T. TI. L 一 一 → _~J... l. 1. 広4 r l:入|ホ ~\i ~、---ム..;a〆 h2 n l ---=1 h.. 1 J ・ ー ・ .I ・ ・ ・ 1 5L'~~--~--~--~~ ~. .1\,~弐7t. o. 1 0. l'. 0. 7,. iしト. l. ミ叶. 2. y ト ~. " 1 ' ¥. r o. ¥. ¥. ...1.. 1 :'. 4 0. .7r. し iふ 銀 十 ¥ ム. 2 0. ステージ移動速度 (mms-I). ング関数(田) , . .. -. x¥¥T. I ~丈 i i ム 1 i弐 i 恥 i. 王、叫-よ一一一~ ー. 1. ( r 手m) 、νはステージ移動速. 度である。単位については、 L は長さの単位をもち mmで表 すことが多い。 ラピング強度とプレチルト 角の関係については多くの報 告があるが、実際にそれを自. 1ム. l. 分の実験と比較検討しようと. ∞. 3. すると困難にぶつかる。例え. I" 1 ' ¥ , I " 1L.. 1 0 ラ悶転速度 (rpm). ば一つの典型的なデータ ωを 図 4 プレチノレト角のラピング条件依存性の一例 (8). 図 4に示すと、 この四つのグ ラフはいずれもラピングを強. くするとフ。レチルト角が下がることを意味することだけは解る。 しかしどの程度のラピング強 度なのかは上記 n などのパラメータが不明なので解らない。ただ、ラピング強度との関係とし て特性が記述されているとある程度比較は出来るが、二点注意する必要がある。 それは、図 3における布押し込み量である。たとえラピング強度 L が同じでも、配向膜を押 し付ける圧力が異なるので効果は違うとして扱う必要がある。 第二として押し込み量の変動は 27rrnの項には影響は無視できても、 lの項は数十%の変動を 与える場合がある。精密な比較をするためには lは布押し込み量 (E. 毛あたり量とも呼ぶ)の. 関数であることを明示しておくべきであろう。 図 5 は著者の提案するラピング強度定量化の式を求める図である。 r はラピング布の厚みを 加えたローラー半径を示し、. E. は毛当たり量(押し込み量)である。 この. 外の考え方は (2) 式と全く同じである。. E. を式に入れたこと以.
(4) 3 0. L. M e m o i r so fT h eS c h o o lo fB .O .S .T .o fK i n k iU n i v e r s i t yN O . 1 5( 2 0 0 5 ). ラピング強度 (mm) (基板上任意の一点をラピング布がラピング中に通過する長さ). N: ラピング処理を行った回数(回) 1. 接触長 (mm). ガラス基板に触れているラピング布の長さ). r. ラピング布厚を含めたローラーの半径 (mm). ε :毛当たり量 (mm) (押し込み量ともいう). n. ローラ一回転速度(中m) (ローラーの 1分間の回転数). ν:ガラス基板を乗せたステージの移動速度 (mmls). : : t:1 ) 慎目方向回転(+)、逆目回転方向(-). 図 5 において、ステージは左から右へ. 移動するときに布が擦るように設定してい るので、基板は右から左へ擦られる。ロー ラーの回転方向が時計回りのときは、 やはり基板は右から左へ擦られる。移動と 回転が同時に起こると布が基板を通過する 相対速度は両方の速度の和になる。ラピン グ布は製造上必ず毛足はどちらかに傾いて いるので、回転方向と反対方向に毛足が流 れるようにローラーに巻きつけて、これを 順目方向とする。このとき毛足は滑らかに v. 基板を押さえつけるようにして擦る。 反対にローラーの回転方向が反時計回り. 図 5 ラピング布の厚みと毛当たり量. のときは、基板は左から右へ擦られる。移. を考慮したラピング処理. 動と回転が同時に起こると布が基板を通過 する相対速度は両方の速度の差になる。こ. れを逆目方向とし、このとき毛足は基板を掘耕し掻き揚げるようにして擦る。 ラピング定量化の式の意味は次の通りである。ラピング布が基板の一点を通過する速度は相 対速度 2i'Z'(ω. ) n: t60v ( m r r 面倒である。. また基板の一点が擦られる時間は、ステージが l だ. け動く聞なので 1/60v ( m i n ) となる。従って布が基板の一点を通過する距離は両者の積で、あり、 さらにラピングを N 回くり返すときは N 倍すればよい。. L = N ( ホ)伽 -&)n判. p. { 2(rなI6 0 V }=Nl 志内 1}. =Nl. 7 r. ( U l l U ). (3).
(5) 3 1 また、図 5 より明らかに. 1=~48(2r -8 ). (m m). (4). である。 一例として、半径 27mmのラビングローラーを使い、毛あたり量を 0.5mmから 0.7mmにわず か 0 . 2m m増加した場合、ラピング強度は1.2倍になるので、式 (3) 、式 (4) を使っている。. 1.実験材料・装置と方法 次ページの図 6にサンフ。ル作製手順を示す。そこで用いる主な材料を表 1に示す。ガラス基 板はイー.エッチ. 表 1 使用材料. シー徴収、 ITO電 極と直己向膜のノミタ 般用材料. ーン製作を外注し ている。配向膜材 は、{民プレチノレト. 製品. 鰹造会銑. ガラス議犠. イー.;r::yチ。シー棒読金投. 援護掬鱗 A. 日立化成工業株式会社. 重量肉鶴 B. 角用の A と中・高. 雑品. プレチルト角用の. Bの 2種類だが、 表 2に示すように. 悶産化学工業構主主会社. 見ベーサ, 3骨 同. L I X O 首吾郎副主 sp-紛争. 繍水化学工業株式金杜. 見ト予クトポンド. XN-21-S. 三井東.EE就学株式命校. ラピング高. YA 2 0…R. 官J !I化ヱ機式長量殺. 叩. チ 'Y"/株式会社. Bは 2種類の焼成 温度を選択してい るので、配向膜としては 3種類である。ガラス基板のロット番号は R が低フ。レチルトを表し. RXが中・高フ。レチルト用を示す。その後の数字は配向膜製作年月を表す。 表 2 使用した配向膜. 香芝向鱗. 議~.鵠麟;の轍鱗. 護[ 1 1 淘鱗. 宅儀ブレヂノレト常、期〉. 続ザ. A. ( 3 2 0 't'嬢成) E. {喜朗℃焼成}. 護霊肉審議. ト黄濁〉. 義 母2 院 議. 郁 容0 2. I詩立総認定蕊議室繰説会総. 設 思 自: l 2. i喪主0312:~ 2 0 ( ] , 母4 0 迄… 2 00. I潤.
(6) 3 2. M e m o i r so fT h eS c h o o lo fB .O .S .1 .o fK i n k iU n i v e r s i t yN o .1 5( 2 0 0 5 ) 下ガラス. 上ガラス. ガラス基板超音波洗浄. ガラス基板超音波洗持 80 t : 5分 乾 燥. 8 0C 5分 乾 燥 0. ラピング. ラピング. ガラス基板超音波洗浄. ガラス基板趨音波洗持. 80t 5分 乾 燥. 80t 5分 乾 燥. スペ…サ散布 仮乾燥シー ( 8 ル U 舟 ℃l 塗3 布 0分). 80t 5分 乾 燥. 重ね合わせ. ホットプレス(熱硬化). 0分) ( 150t 9. 液晶注入. 投入口封止. 図 6 サンフ。ノレ作製手順. 図 6の手順で、ガラスの受け入れ洗浄とラピング後の洗浄は色々な方法があるが、今回はど. ちらも純水による超音波洗浄についての報告である。 プレチルト角は上ガラスと下ガラスのラピング方向を反対平行にした、いわゆるアンチパラ レルセルを作り、クリスタルローテーション法で測定した(表 3 シグマ光機製)。クリスタ ルローテーション法で精度良く計れる限界は 1 0度付近までである。 サンフ。ノレ作製に使った関連する主な装置は表 3に示すが、小型ラピング機に装着するラピン グ布は、表 1の吉川化工製で YA ・2 0 R (白色)、パイノレ糸はレイヨン、布総圧1.8 白血n 、フィラメ.
(7) 3 3 ント密度 2 4 0 0 0本I c m2 、両面テープ TL ・8 3 S K ・ 0. 125mm厚である。ラピング機の金属ローラ. 6.925mmを使っている口 ー半径は 25mmなので、式(3)、式(4)の r としてはこれらを加え 2. 表 3 使用装置. 機綴名. 製式・援護委号. 製議会役. 高精度小型ラピング機. N R…1 0T y p e 3. 株式会役ニュ…トム. 議ね合わせ機. 特設品. 株式会社ニュートム. ホットプレス機. 特注品. 株式会社ニュートム. 液晶投入装畿. 特注品. 株式会社ニュ…トム. プレチノレト角測定装畿. N S 滋A P 3 0 0 0 L C D. シグマ光機株式会役. 2 . 結果 3. 1. 3種類の配向膜(低、中、高フレチル卜用)についての比較. 以下に示す図ではいずれも、横軸がラピング強度、縦軸はフ。レチルト角を表す。 4 . 5 4 3 . 5・. 一一一』. 3・ ー. 」. 。. 。 、-' 柾 2 . 5 4 ー ~. r ト. 2・. ム I ¥1 . 5. -. E-. →. 一一一. 0 . 5. 。 。. 5 0. 1 0 0. 1. 1 5 0 200 250 ラビング強度 (mm) 最小値. 300. &最大値一←平均値│. 図 7 R 0312ガラス基板ラビ、ング強度/ブ。レチルト角. 350. 400.
(8) 3 4. M e m o i r so fT h eS c h o o lo fB .O .S .T .o fK i n k iU n i v e r s i t yN o . 1 5( 2 0 0 5 ). ラピング条件としては、. E. を 0. 4 6 5m mに固定し、 νを 20または 5 0mm/sで nを変化させて. L をコントロールした。 3 図 7は R0312 (低プレチルト用配向膜 A) ガラス基板に関するものである。非常に弱い 1 5m mで、ほぼ立ち上がっている。この図では各強度での 2個の m m の強度で立ち上がり始め、 2. サンフ。ルのデータと平均値をプロットしているが、データのばらつきは少ない。ラピング強度 100mmを超えると、ラピング強度に関わらずプレチルト角は一定の角度に安定する。. 4 . 5 4 3 . 5. 0 . 5. 。 O. 50. 1 0 0. 1 5 0. ・. !. 2 0 0. 2 5 0. 3 0 0. 350. 400. ラビング強度(mm). 最小値. &. 最大値+平均値. l. 図 8 RX0312-200ガラス基板ラピング強度/プレチルト角. 図 8は RX0312-200 (中 高プレチルト用配向膜 B・2 0 0 ) ガラス基板に関するものである。ラ 0 0m m未満の低 ビング強度 75mm付近まで、フ。レチルト角の増加傾向が見られる。ラピング強度 1. 強度では最小値と最大値差が非常に大きく、フ。レチルト角の発現にばらつきが見られる。 0 0m mを超えると、ラピング強度に関わらずプレチルト角は一定の角度に安定 ラビング強度 1 0 0m m以上のデータはすべて 4個のサンプルのデータと平均値を示すが、 する。この図において 1 5m m以下のデータではプレチル データのばらつきが少なく安定して一定の値を示している。 7. 、 50mmで 8個 、 25mm ト角が発現するとはいえ、非常にばらつきが大きいので、 75mmで 6個 で 9個のサンフ。ノレが測定された. O. 図 9は RX0312-300 (高プレチルト用配向膜 B・3 0 0 ) ガラス基板に関するものである。プレチ 0度付近が精度よく計れる限界なので、データのばらつきが大きい。データ補正法を ルト角 1.
(9) 3 5. 1 2 1 1 10. 9. &. (。)柾ム弐小、﹂h -. •. 8. 7 6. 5. 一一一一. 4 3. 2. O O. 100. 50. 150. 200. ラピング強度 (mm) 圃. 最小値. A. 最大値+平均値. l. 図 9 RX0312-300ガラス基板ラピング強度/プレチルト角. 検討して再測定の必要があるので大体の傾向を確認するにとどめた。 25mmや 50mmの弱し 1強 度では、 RX0312・200 と同様最小イ直と最大値差が非常に大きく、フ。レチルト角の発現にばらつき が見られる。しかしラピング強度 100mmを超えると、データのばらつきが比較的小さくなって、 プレチルト角は徐々に下がる傾向にある。. 3. 2 配向膜作成後の経過年数の異なるガラス基板の結果. R9 8 1 2・R9 9 0 2・R0202• R0212ガラス基板のラピング強度とプレチルト角の関係の測定結果の 最小値、最大値、平均値を図 1 0、図 1 1、図 1 2、図 1 3に示す。 8 1 2・R9 902・R0202・ これら 4つの図と図 7とを加え、配向膜作成後の経過年数が違う R9 R0212・R0312の各ガラス基板のデータの平均値を図 1 4に示す。. 図 14 より、 R0312ガラス基板は、他のガラス基板よりプレチルト角の立ち上がりが早く、 立ち上がり方もラピング強度の上昇にともなって安定したプレチルト角が発現している。 図1 4より、 R0212• R0202• R9902・R9812ガラス基板では、プレチルト角の立ち上がり に段差が見られ、 R0312ガラス基板のようスムースな立ち上がりになっていない。.
(10) 3 6. M e m o i r so fT h eS c h o o lo fB .O .S .T .o fK i n k iU n i v e r s i t yN o .1 5( 2 0 0 5 ). R 9 8 1 2 2 . 5 2 。. 、-./. d 4 E -1 . 5. h J t 」 ト h 『. 0 . 5. 。 。. 5 0. 1 0 0. 1 5 0. 2 0 0. 2 5 0. 3 0 0. 3 5 0. 4 0 0. ラピンク、強度 ( mm). 1. ー最小値醐最大値→一平附置. 図 1 0 R98 1 2ガラス基板ラピング強度/プレチルト角. R 9 9 0 2 2 . 5. 収1.5 .L ~. t ト 1 ム. I ¥. 0 . 5. 。 。. 5 0. 1 0 0. 1 5 0. 2 0 0. 2 5 0. 3 0 0. 3 5 0. ラピンク、強度 ( mm). ー最小値醐最大値吋示平問問 図1 1 R99 0 2ガラス基板ラビ、ング、強度/ブ レチルト角 ρ. 4 0 0.
(11) 37. R0202 2 . 5 2 。 、 、 . / 収1.5 . . L. ミ 、 園 ー、 ム ト ト. 、 。 。. 1. 0 . 5. 50. 100. 150 200 250 ラピ、ング強度 (mm). 300. 350. 400. 一最小値田最大値+平均値│. 図 1 2 R0202ガラス基板ラピング強度/プρレチルト角. R0212 2 . 5 2. 。. 、-'. $ :1 . 5 . . L ミ ー. E1. 、 。 。. 1. 0 . 5. 50. 100. 150 200 250 ラピンク、強度(mm). 300. 350. 400. ー最小値四最大値+平均値│. 図 1 3 R0212ガラス基板ラヒゃング強度/プロレチルト角.
(12) 3 8. Memoi r so fT h eS c h o olo fB .O. S . T .o fK i n k iU n i v e r s i t y No. 1 5( 2 0 0 5 ). 2 . 5. 2. 話1. 5 .L ーミ. E. 1. h. 0 . 5. 。. 。. 5 0. 1 0 0. 1 5 0. 2 0 0. 2 5 0. 3 0 0. 3 5 0. 400. ラビング強度 (mm). │ -・ -R0312. •. R021 2-+ -R0202. ・ R9902-.-R9812I. 図 1 4 配向膜作成後の経過年数別ラビ、 ング強度/フ。 レチルト角. 図1 0、図 1 1、図 1 2、図 1 3より、ラビング強度 13mm,25mmでは多少プレチルト角の最 大値と最小値で、 ぱらつきが見られるものの、配向膜作成後の経過年数に関わらず、この配向 膜では、安定したラピング強度に対するプレチルト角の発現が得られている 図1 4より、全てのガラス基板でラビング強度が 100mmを超えるとラビング強度の変化に 関わらず、一定したプレチルト角が発現している 。 4より、作成後経過年数の差が少ない R9902ガラス基板と、 R9812ガラス基板ではラ 図1. ピング強度とプレチルト角の特性が非常に近似している 。. 3. 考察. ラビングした配向膜上で、の液晶の配向機構についての有力な説として、内田らはアンカリ ング強度の測定から、液晶と配向膜高分子との分子間相互作用が支配的であること、配向膜 の光学的リタデーションの測定から、配向膜表面の高分子主鎖は平均傾斜角を持つことを報 告している(め(1叱また側鎖型高分子配向膜では、側鎖はほぼ一定の角度で傾斜し、方向はラン ダムであるが、ラビング後は側鎖の傾斜方向が揃えられるとしている 。 また慶沢は反射光の偏光解析法の研究から、高分子主鎖の傾斜について報告している (11)1 ( 2 ) これらの結果を基にした沢畑仰のモデルを図 1 5に示し、この考えを採用し以下に考察する 。.
(13) 3 9. 図1 4の低プレチルト用ポリイミド で 、 R0312のプレチノレト角はラピング 強度に対し、強度 25mmでスムースに 立ち上がっているが、 1年前に配向膜 を焼成した R0212やその他の 1年以上 前に作ったサンフ。ルで、は、立ち上がり に段差が見られラピング強度 50mm. ラピング方向. ". 図1 5 アルキノレ委員によるプレチルト角付与切. または 100mmでピークに達している。 これは室温で保管中にポリイミド膜表面が湿気の吸着などで変質したため、表面変質物除去 のために時聞がかかったためと考えられる。ラピング強度 100mm以上ではほぼ一定の安定し たフ。レチルト角が得られている。 902では小さく、これは ラピング強度 400mmまでのプレチルト角のばらつきはR9812とR9. ポリイミド焼成時期が 2ヶ月しか違わないため、焼成工程のばらつきが少なかったためと考 えられる。R9 902 と R0202• R0212• R0312は 3年以上の時間差があり、材料や製造工程例え ば焼成炉の温度のばらつきのためイミド化率が変化した可能性がある。 図 8の中プレチルト用ポリイミドでは、ラピング強度 100mm以上でプレチルト角は一定の 角度に安定しているが、 75mmまでは増加の傾向は見られでもデータのばらつきが大きい。こ の原因としては、側鎖型なら弱し、ラピングでは図 15の側鎖の傾斜や方向がランダムに近く、 ラピング強度 100mm以上で同一方向、同角度に揃ってくるためと考えられる。 図 9の高プレチルト用ポリイミドではラビング強度 100mm以上で、図 8と比べデータのば らつきが大きい。一般に側鎖型ならプレチルト角が乾燥温度に対する依存性が大きいといわ れ、さらにプレチルト角が精度良く計れる限界の 1 0度付近のためと考えられる。. 5. 結論. 一般的にプレチルト角は配向膜とラピング条件で自由にコントロールで、きるといわれており、 図 4のような報告もあるが、今回使用した液晶 (LIXON6604XX 表 1参照)と 3種の配向膜材 料との組み合わせでは、ラピング強度を変化させて任意のフ。レチルト角を得ることは難しいこ とがわかった。またラピング強度が、 100mm以上なら安定したフ。レチルト角が得られると言う ことがわかった。 さらにラピング強度 1 0 白nm以上でのプレチルト角は、低プレチルト用ポリイミドでは一定ま たはわずかにあがる傾向があり、中プレチルト用ポリイミドでは一定、高プレチルト用ポリイ ミドではさがる市頃向があることも明らかになった。 配向力(アンカリング強度)とラピング強度は、ラピング強度 5000mm程度まで一対ーの対 応があると言う報告 (10,13) があるので、今回の液晶と配向膜の組み合わせを用いると、同じ.
(14) 4 0. M e m o i r so fT h eS c h o o lo fB .O .S .T .o fK i n k iU n i v e r s i t yN O . 1 5( 2 0 0 5 ). フ。レチルト角をもちながら、配向力のみを自由にコントロールで、きる可能性がある。 本研究で用いた低プレチルト用ポリイミド ( A ) は焼成後 5年経過したものでも、ラピング 強度 100mm以上でプレチルト角が安定に発生し、使用可能であることがわかった。. 謝辞. 本研究の遂行に当たり、 2003年度卒業生 7人がサンブロル作製や測定に協力してくれた、特 に中心となってデータまとめた、村上剛君、山野真義君、増谷一樹君に感謝する。 学外では、配向膜材料を快くご提供くださった日産化学工業株式会社に厚く御礼申し上げ ます。. 参考文献. ( 1 ) Urbach 川T .B oix, M.andGuyon, E .( 1 9 7 4 )Alignmento f n e m a t i c sands m e c t i c sone v a p o r a t e d ラ. 日l ms, Appl .P h y s .L e t , . t 25( 9 )4 7 9 4 8 1 .. H., Ohsaki, A., Ni 仕a , M., Ozaki, N., Yokoyama, Y ., Nakaya , K.andKobayashi,S .( 19 8 8 ) ( 2 )I k e n o, E l e c t r o o p t i cb i s t a b i l i t yofaf e r r o e l e c t r i cl i q u i dc r y s t a ld e v i c ep r e p a r e du s i n gp o l y i m i d e J p n .J .App .P l h y s ., 27( 4 )L475-L 4 7 6 . L a n g m u i r B l o d g e t to r i e n t a t i o nf i l m s, H., Yamazaki, Y., Matsuura , N., Mada , H.andKobayashi,S .( 1 9 8 1 )Alignmentof ( 3 ) Aoyama, Mol .Crys t .L i q .C r y s , . t 72, 1 2 7 1 3 2 . l i q u i dc r y s t a l sont h es t r e t c h e dpolymerf i l m s, M.,S c h m i t t, K ., Kozinkov, V.andC h i g r i n o v, V.( 19 9 2 )S u r f a c e i n d u c e dp a r a l l e l ( 4 )S c h a d t, J p n .J .App .P l h y s ., 3 1( 7 ) a l i g n m e n tofl i q u i d c r y s t a l sbyl i n e a r l yp o l y m e r i z e dp h o t o p o l y m e r s, 2 1 5 5 2 1 6 4 . Y.,S a t o, K.andUchida ,T .( 19 9 2 )R e l a t i o n s h i pbetweenr u b b i n gs t r e n g t hands u r f a c e ( 5 )S a t o, J p n .J .App .P l h y s ., 3 1( 5 A )L579-L581 . a n c h o r i n gofnematicl i q u i dc r y s t a l, ( 6 ) 液晶便覧 ( 2 0 0 0 )液品便覧編集委員会,丸善ヲ 2 2 7 .. (7)沢畑清 ( 2 0 0 4 )LCD用配向膜の材料開発動向,液晶, 8( 4 )2 1 6 2 2 4 . 2 0 0 0 )液晶便覧編集委員会,丸善, 2 2 8 . ( 8 ) 液晶便覧 ( K.Y., V e t t e r , P .andUchida , T .( 1 9 9 3 )D e t e r m i n a t i o nofm o l e c u l a ri n c l i n a t i o ni nr u b b e d ( 9 ) Han, .A pp . l P h y s .,3 2( 9 A )L 1 2 4 2 polymerf o rl i q u i dc r y s t a la l i g n m e n tbym e a s u r i n gr e t e r d a t i o n. J p n .J. L 1 2 4 4 . ( 1 0 )内田龍男 ( 1 9 9 8 ) ラピング技術と配向評価,. 日本液晶学会講演会.. ( l l ) H i r o s a w a , 1 .( 1 9 9 6 )Methodofc h a r a c t e r i z i n gr u b b e dp o l y i m i d ef i l mf o rl i q u i dc r y s t a ld i s p l a y p n .J .App . lP h y s .,3 5( 1 1 )5 8 7 3 5 8 7 5 . d e v i c e su s i n gr e f l e c t i o ne l l i p s o m e t r yJ ラ. ( 12 )虞沢一郎 ( 2 0 0 3 )液晶配向膜の表面異方性,液晶, 7( 2 )1 5 9・1 6 9 . E . S .,S a i t o, Y.andUchida ,T .( 19 9 3 )D e t a i l dmorphologyofrubbeda l i g n m e n tl a y e r sand ( 1 3 )Lee, J p n .1 .App . lP h y s ., 3 2( 12 B )L 1 8 2 2 L 1 8 2 5 . s u r f a c ea n c h o r i n go f l i q u i dc r y s t a l s,.
(15) 4 1 英文抄録. C o n t r o lo fA l i g n m e n to fL i q u i dC r y s t a lM o l e c u l e KazuoH o r i e I nm a n u f a c t u r i n gt h el i q u i dc r y s t a ld i s p l a y,i ti si m p o r t a n tt oc o n t r o lt h ep r e t i l ta n g l eo ft h el i q u i d c r y s t a lm o l e c u l e .Ther u b b i n gt r e a t m e n ti sas i m p l emethoda n dw i d e l yu s e di ni n d u s t r i a lp r o d u c t i o n p r o c e s so ft h el i q u i dc r y s t a ld i s p l a y .However ,t h emechanismo fm o l e c u l a ra l i g n m e n to ft h i smethod h a sn o tb e e nc l a r i f i e d . I nt h i sp a p e r ,t h ec o n t r o la n dt h er e p r o d u c i b i l i t yo ft h ep r e t i l ta n g l ew e r ee x a m i n e df o rv a r i o u s r u b b i n gc o n d i t i o n sbyu s i n gt h r e ek i n d so fa l i g n m e n tl a y e r sw i t hd i f f e r e n tp r e t i l ta n g l e s .F o ra l lt h e e n e r a t i o no ft h ep r e t i l ta n g l ei so b s e r v e dbyav e r yweakr u b b i n gs t r e n g t hb e l o w a l i g n m e n tl a y e r s,g 1 0 0mm.Whent h er u b b i n gs t r e n g t hi sg r e a t e rt h a n1 0 0m m ,t h ep r e t i l ta n g l et e n d st os l i g h t l y i n c r e a s ew i t ha ni n c r e a s ei nr u b b i n gs t r e n g t hf o rt h ep o l y i m i d ew i t hlowp r et i l ta n g l e, w h i l et h ep r e t i l ta n g l et e n d st os l i g h t l yd e c r e a s ew i t ha ni n c r e a s ei nr u b b i n gs 仕e n g t hf o rt h ep o l y i m i d ew i t hh i g h p r e t i l ta n g l e . 圃.
(16) 4 2. M e m o i r so fT h eS c h o o lo fB .O .S .T .o fK i n k iU n i v e r s i t yN O . 1 5( 2 0 0 5 ).
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図
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