2020年 11 月 6 日受理.連絡責任者:本間香貴 〒 980-0845 宮城県仙台市青葉区荒巻字青葉 468-1
TEL 022-757-4083,FAX 022-757-4085,[email protected] 本研究の一部は JSPS 科研費(19H03078)並びに JICA-JST による SATREPS 事業(JPMJSA1604)の支援を受けた.
農家水稲圃場における UAV によるマルチスペクトル空撮画像を用いた
追肥に伴う葉面積変化の検出
橋本直之1)・齋藤裕樹1)・山本修平1)・牧雅康2)・本間香貴1) (1)東北大学大学院農学研究科,2)福島大学農学群食農学類)
要旨:農家圃場における追肥効果の確認を目的に,水稲栽培を対象に Unmanned Aerial Vehicle(UAV)空撮によって
取得したマルチスペクトル画像(MS 空撮画像)による葉面積変化の検出を試みた.変化検出の指標として葉面積指 数(LAI)増加速度(継時観測した LAI を線形近似した際の傾き:LGR)を用いた.MS 空撮画像から LAI を求める 手法として過去に筆者らが提案した手法(継時的な UAV 空撮時に生じうる日射条件の変動を考慮した手法)を採用し, 比較のために LAI-2200 による地上計測も行った.仙台市の農事組合法人が管理する移植 4 圃場(ひとめぼれ 2,まな むすめ 1,だて正夢 1),直播 4 圃場(ひとめぼれ 4)に計 72 試験区を設置し,3 m 四方に追肥処理(硫安,00 区:0 g m–2,10 区:10 g m–2,15 区:15 g m–2)を行った.その結果,追肥区において穂数などが増加したが収量構成要素 に有意差はほぼ見られなかった.一方,LAI-2200 で計測した LAI から求めた LGR と MS 空撮画像の追肥範囲中心部 の画素を解析してえた LGR はいずれもひとめぼれ(移植)において施肥により有意に高くなった.また,MS 空撮画 像の追肥範囲中心部と範囲外(追肥範囲から 2 m)の画素を解析してえた LGR の差では,移植・直播ともに追肥処 理区の間には有意差があった.以上から,追肥による葉面積変化を検出する方法として MS 空撮画像の有効性が示唆 された.今後は,農家圃場における圃場単位での最適施肥量の設定や,LAI 成長の最適化などへの利用が期待できる. キーワード:水稲,施肥効果,無人航空機,葉面積指数,リモートセンシング. 水稲栽培において,施肥は健全な生育を促進し,収量 や品質を確保するために必要な栽培管理作業の 1 つであ る.高品質・高収量のためには,肥効が適切な時期に適 切な程度で発現することが重要である.肥効の発現する 時期や程度が不適切な場合,収量や品質の低下を引き起 こす.例えば,分げつ期における過度な追肥による過繁 茂や無効茎の増加,節間伸長による倒伏の助長(松島 1973)及び減数分裂期以降における過度な追肥に伴うタ ンパク質含量増加による食味の低下(前岡 2002,後藤ら 2006)などが報告されている.したがって,生育の最適 化の観点から施肥管理の適切な設計が求められている. 水稲は栽培環境(気象や土壌の条件の違いなど)によっ て生育に変化が生じることから,栽培環境を考慮した施 肥基準の検討が必要である(吉永ら 2002,後藤ら 2006, 大西ら 2008).また近年では,省力化のために直播栽培が 増えているが,暖地では直播で初期生育や初期分げつが 移植と比べて旺盛となるとの報告があるのに対し(吉永 ら 2002),寒冷地では逆に生育量が不足することが報告さ れており(古畑ら 2012),移植とは異なった施肥管理が求 められている.更に品種によっても施肥管理が異なり,新 品種の導入に新たな施肥管理が求められることも多い(深 山・岡部 1985,稲本 2015,福嶌ら 2017,宮城県古川農業 試験場 2018).以上のような栽培環境及び作付け方法,品 種などの違いに対して,生産性を向上させるための施肥 設計の検討が過去になされてきた.実際の農家圃場への 適用に際しては,それらの検討結果にこれまでの経験な どを加味して判断されるが,生産性やコストなどの最適 化に関しては試行錯誤により進められる.施肥効果は, 地上レベルにおける葉面積や葉色の観測,若しくは収量 調査などによって確認されることが多いが,実際の農家 圃場においては地力むらなどの施肥以外の影響が含まれ たこれらの地上調査結果から施肥効果を判断する必要が ある.農家圃場における施肥設計の検討においては,こ れら施肥効果の確認に要する作業負荷の軽減とともに, 施肥以外の影響に依らずに施肥効果を確認することがで きる簡易な量的指標の導入が期待される.
近年,ドローンに代表される Unmanned Aerial Vehicle (UAV)が手軽に利用できるようになり,比較的容易に空 撮画像を撮影できるようになってきた.UAV は,雨天や 強い風などの悪天候でない限り任意のタイミングで飛行 させることができることから,現場レベルでの空撮画像 取得に適したセンサプラットフォームと言える.また, 空撮画像は圃場の状態を画像としてえられるため,圃場 内の任意の範囲について,その範囲内の画素値を抽出し て解析することによって情報をえることができる.以上 から,UAV を用いた空撮は農家圃場における情報収集手 段として期待されており,農業分野での利活用の研究が 盛んに行われている.例えば,向山ら(2011)は,イネ の葉を対象として,UAV を用いて撮影したハイパースペ クトル画像から算出した指標値と地上計測した SPAD 値に
ついて回帰分析を行った結果,SPAD 値の推定可能性を確 認した.また,Zhou ら(2017)は,複数時期に UAV を用 いて撮影したマルチスペクトル(Multispectral:MS)画像 から算出した植生指数を用いてイネの収量を推定する手 法を提案した.これらの提案手法は一定の成果を挙げる 一方で,回帰分析のために地上観測データを必要とする こと,UAV による観測条件(撮影時の天候や時間)を固 定しており,UAV の利点である撮影自由度が低下してい ることなどの課題もある. 以上の背景を踏まえて,本研究では,農家圃場におけ る効率的な施肥設計を支援する方法を検討することを目 的として,水稲圃場において異なる施肥基準による追肥 を行い,追肥によって葉面積が増加するという仮定のも と,UAV に搭載したマルチスペクトルセンサで継時的に 撮影した画像(以下,MS 空撮画像)を解析することによっ て,追肥による葉面積指数(Leaf Area Index:LAI)の変 化を検出することを試みた.前述の UAV を用いた空撮に おける課題を踏まえ,MS 空撮画像から LAI を求めるため の方法として,幅広い日射環境に対して疑似生成したデー タを教師データとした機械学習による推定手法(橋本ら 2020)を用いた.本手法との比較のために,非破壊で現 場レベルでの植生の LAI 計測に用いられる可搬型 LAI 測 定機器による計測も行った. 材料と方法 1.試験圃場 宮城県仙台市の沿岸部に位置し,農事組合法人が栽培 管理する水稲圃場 8 筆(直播 4 筆,移植 4 筆),いずれも 約 0 . 9 ha を対象とした(第 1 図).栽培品種は,直播につ いては全てがひとめぼれ,移植については,圃場 1 及び 2 がひとめぼれ,圃場 3 がだて正夢,圃場 4 がまなむすめ であった.追肥効果の評価をするための試験区を 1 圃場 あたり 9 区,計 72 区設置した(第 1 図中の△及び〇が示 す位置).各試験区には,MS 空撮画像から LAI を求める 第 1 図 本研究で用いた水稲圃場,及び圃場内に設置した試験区及び各試験区における MS 空撮 画像による LAI 計測エリア(エリア 1∼5)の位置関係. 圃場 1 から 4 と 5 から 8 はそれぞれ,移植圃場と直播圃場を示す.△と〇のシンボルは それぞれ,移植圃場と直播圃場に設置した試験区の位置を示しており,1 圃場当たり 9 試 験区を設置した.試験区の中心には LAI 計測エリア 1 を設置し,条方向及び条と直交す る方向に対して 1 m 毎にエリア 2 からエリア 5 を設置した.上部の画像は,国土地理院 の電子国土基本図(オルソ画像)に緯度・経度を追記して作成した(国土地理院 2020). 下部の画像は,筆者らが UAV を用いて撮影した MS 空撮画像(疑似カラー表示)である. 赤色が植生の濃い部分を,緑色が薄い部分を示す. 24 1 第1 図 本研 究で 用い た 水稲 圃場 ,及 び 圃場 内に 設置 した 試 験区 及び 各試 験区 に おけ 2 るMS 空 撮画 像に よ る LAI 計測 エリ ア (エリ ア 1~5) の位 置関 係 .圃 場 1 か ら 4 と 5 3 か ら8 は それ ぞれ ,移植 圃 場と 直播 圃場 を示 す .△ と〇 のシ ンボ ル はそ れぞ れ ,移植 4 圃 場 と 直 播 圃 場 に 設 置 し た 試 験 区 の 位 置 を 示 し て お り ,1 圃場 当 たり 9 試 験区 を 設置 5 し た . 試 験 区 の 中 心 に は LAI 計測 エリ ア 1 を 設置 し, 条 方向 及び 条と 直交 す る方 向 6 に 対 し て1m 毎 に エリ ア 2 から エリ ア 5 を設 置し た.上部 の画 像は ,国 土地 理院 の電 7 子 国 土 基 本 図 (オル ソ 画 像) に 緯 度 ・ 経 度 を 追記 し て 作 成 した (国 土 地理 院 2020). 8 下 部 の 画 像 は ,筆 者 ら がUAV を 用い て 撮 影し た MS 空 撮画 像 (疑似 カラ ー 表示) であ 9 る . 赤 色 が 植 生 の 濃 い 部 分 を , 緑 色 が 薄 い 部 分 を 示 す . 10
1 m四方のエリアを 17 エリア設置した.試験区の中心部 に設置したエリア 1 を中心に,条方向及び条と直交する 方向の計 4 方向に対して 1 m 毎にエリア 2 からエリア 5 を設定した(第 1 図). 2.栽培管理 (1)農事組合法人による栽培管理 移植圃場については,およそ 20 日間育苗した苗が 2018 年 5 月 18 日から 20 日にかけて圃場へ移植された.直播 圃場については,鉄コーティング種子が 5 月 14 日から 16 日にかけて 4 g m–2の密度で点播された.栽植密度は,移 植圃場と直播圃場のいずれについても条間 0 . 3 m,株間 0 . 2 mであった. 基肥として,「ひとめぼれ専用肥料 2 号 R」(セントラル 化成)(N-P-K,12-22-20%)40 g m–2が,直播圃場では 5 月 5 日に,移植圃場では移植時に施用された.7 月 10 日 に追肥として,圃場 1 及び 2(ひとめぼれ(移植)栽培圃 場)には肥料(みなくち NK,セントラル化成)(N-K, 20-10%)5 g m–2が,圃場 4(まなむすめ栽培圃場)には 同肥料 10 g m–2が流込みで施用された. 雑草及び病害虫については慣行に従って管理された. (2)試験区に対する追肥 分げつ肥として,「21 . 0 硫酸アンモニア」(宇部興産 株式会社)(N-21%)を 6 月 21 日に一部の試験区に対し て施用した.試験区の中心 3 m 四方の範囲(エリア 1 及 び 2 を含む範囲)に対して 10 g m–2または 15 g m–2を均一 に手作業で施用した.10 g m–2と 15 g m–2の追肥をそれぞ れ 1 圃場あたり 3 試験区に対して行い,10 区及び 15 区と 表記する.追肥を行わなかった残りの試験区を対照区(00 区)とした. 3.収量調査 収量構成要素について調査するため,2018 年 9 月 18 日 に各試験区のエリア 1 内の水稲を円形(0 . 82 m2)に刈取り, 穂数,一穂籾数,登熟歩合及び千粒重を計測した.登熟 歩合は比重 1 . 06 による塩水選で求めた.塩水選で沈下し た籾を精籾とした.また,刈り取り時に同範囲に生えて いた雑草も採取した.全乾物重,乾燥籾重及び雑草重の 計量は,80℃に設定した通風乾燥機で 5 日間乾燥させた のちに行った. 4.LAI 増加速度
追 肥 に よ る LAI の 変 化 は LAI 増 加 速 度(LAI Growth Rate:LGR)により検証した.これは,施肥によって分げ つの増加,総葉数の増加,出葉速度の増加,葉身長の増 大などの変化があった場合,LGR が増大することが想定 され,総合的な指標として有効であると考えたためであ る.また,農家圃場では地力むらなどによって各試験区 の LAI のばらつきが大きくなる可能性があることを考慮 すると,LAI そのものではなく変化量である LGR を用い るのが良いと考えた.追肥によって LGR の変化に寄与す る変化が生じることは,過去に報告されている(細井 1975,玉置・山本 1997,佐々木ら 2004,福嶌 2007).後 述する 2 つの方法で継時計測した LAI(6 月 28 日,7 月 10日及び 7 月 19 日)には直線的増加が見られた.移植日 の積算気温を 0℃とする有効積算気温(基準温度 10℃)が 400℃から出穂期の有効積算気温 –120℃までの期間におい て,有効積算気温と LAI の関係は直線で近似できること が 過 去 に 報 告(Milthorpe and Moorby 1979,Lafarge and Tardieu 2002)されており,今回の継時計測期間はこの期 間に含まれる.そこで,10℃を基準温度とする有効積算 気温(T,℃)を用いた次式の近似により増加速度(a, m2 m–2 ℃–1)を求めた. LAI=aT+b (1) ここで,b は T=0 の時の LAI(m2 m–2)である.なお, 積算気温の計算には,試験圃場に最も近いアメダス(観 測所名:仙台)にて観測された気温を用いた. (1)LAI-2200 による LAI 計測 各試験区のエリア 1 の中心部において,可搬型 LAI 計 測機器である LAI-2200(LI-COR, Inc.,Lincoln,USA)を 用いてLAIの計測を行った.LAI-2200及びその過去機種は, 過去の研究において LAI の計測に利用されてきた実績 (Shibayama ら 2011,Maki and Homma 2014,Hirooka ら 2017,水嶋ら 2018)があり,30%の誤差で計測できるこ と が 報 告 さ れ て い る(Stroppiana ら 2006,Hirooka ら 2016). 本 研 究 で は Hirooka ら(2016) を 参 考 に,LAI-2200のセンサで群落上方において 2 度,群落下部におい て 4 度の計測で LAI が求まる設定にした.この計測を各 試験区で 2 回実施し,平均値をその試験区の LAI とした. LAI-2200を操作する計測者自身による光の遮蔽の影響を 回避するため,LAI-2200 のセンサには観測方向を限定す るためのキャップ(開度 90 度)を取り付けた.本手順に よる LAI の計測を以後 LAI-2200 計測と表記する. なお,継時的な計測において同じ地点で計測ができる ように,各試験区には予め目印となるポールを設置した. ポ ー ル の 位 置 は GNSS 測 量 機 器 ProMark 120(Trimble Inc.,California,USA)を用いた Differential GPS(DGPS)(測 位精度:<30 cm)(Trimble Inc. 2012)によって取得し, 後述する MS 空撮画像を用いた LAI 計測結果と比較する ために用いた.LAI-2200 計測は,MS 画像の撮影日と同日 の午前 7 時から 10 時の間に実施した. (2)MS 空撮画像を用いた LAI 計測 MS空撮画像からLAIを求める手法として,橋本ら(2020) が提案した手法を用いた.UAV を用いた空撮は曇天でも 画像を撮影でき,昼間であれば時刻によらず撮影するこ とができる.そのため,UAV を用いた空撮はさまざまな 日射条件下で行われる可能性がある.同じ水稲群落であっ
ても,日射条件が異なると観測される水稲群落の反射率 が 変 動 す る こ と が 報 告 さ れ て い る(Ishihara ら 2015, Hashimotoら 2019).その結果,MS 空撮画像を画像処理 することで水稲群落の反射率を得ることができるが,こ の反射率に基づいた LAI の推定を試みた場合に日射条件 の変動による推定誤差が生じる可能性があった.橋本ら (2020)の提案した手法は,日射条件の違いを考慮した LAIの推定を行うことができるという特徴があり,継時的 な観測によって得た MS 空撮画像への適用に適している. この LAI 推定手法では,さまざまな日射条件(太陽天 頂角,入射光に対する散乱光割合),群落条件(背景反射率, LAIなど)における水稲群落の近赤外波長帯の反射率(以 下,近赤外群落反射率)を放射伝達モデルを用いたシミュ レーションによって作成し,これを学習データとする.日 射条件及びシミュレーションした近赤外群落反射率を説 明変数,LAI を目的変数として,機械学習アルゴリズムの 1つ で あ る サ ポ ー ト ベ ク タ ー 回 帰(Support Vector
Regression:SVR)(Vapnik 1999,Scholköpf and Smola 2001,ビショップ 2012,竹内・鳥山 2015)を用いて学習 済みモデルを構築する.この学習済みモデルに対して,後 述する画像処理によってえられる近赤外波長帯の反射率 画像(反射率が画素値として格納されている画像)から えた近赤外群落反射率と空撮時の日射条件及び背景反射 率を入力することで LAI を推定する.本手法による LAI 推定精度は RMSE で 0 . 43 m2 m–2である.なお,LAI は第 1図に示したエリア 1 から 5 のそれぞれについて算出する ため,近赤外群落反射率は各エリア(1 m 四方)内に含ま れる反射率画像の画素値を平均することで求めた.学習 データの作成と SVR による学習済みモデルの構築につい ては,橋本ら(2020)が示した方法と同じ条件で行った. 本手順による LAI の推定を以後 UAV 計測と表記する. 1)反射率画像 近赤外波長帯の反射率画像は,MS 空撮画像に画像処理 を行うことによってえた.MS 空撮画像は,UAV を用いて 水稲圃場 1 から 4 と 5 から 8 の 2 回に分けて撮影した.撮 影 に 用 い た UAV は Solo(3D Robotics,Berkeley,USA), 搭載したマルチスペクトル画像センサは,近赤外波長帯を 観測することができる Sequoia(Parrot,Paris,France)(近 赤外波長帯:770–810 nm)であった.UAV は水稲圃場上 空 60 m を飛行しながら水稲圃場全体を網羅するように, 約 400 枚の画像(1 枚あたりの撮影範囲:0 . 4 ha,空間分 解能:5 . 7 cm)を撮影した.全ての撮影画像は進行方向 及びその直角方向に隣り合う画像同士が 85%オーバー ラップするように撮影間隔を設定した.撮影した画像を, 画像処理ソフトウェア Pix4D mapper(Pix4D,Lausanne, Switzerland)を用いて 1 枚の反射率画像に変換した.反射 率画像への変換のために行った各処理は,Pix4D mapper に予め処理パラメータ(第 1 表)を設定しておくことによっ て自動実行した(Pix4D 2019).反射率への変換には,キャ リブレーションターゲット(AIRINOV,Paris,France)を 用いた.また,画像の位置あわせのために Ground Control Points(GCPs)を用いた.GCPs は各圃場の周縁部にあっ た人工物に 20 点設定し,その座標は(1)と同様に DGPS により取得した. 2)日射条件及び背景反射率 空撮時の日射条件などを第 2 表に示す.水稲群落に入 射する太陽光に占める散乱光割合は,最寄りのアメダス が記録している全天日射量(気象庁 2019)を用いて, Erbsら(1982)の方法により算出した.太陽天頂角につ いては,水稲圃場の座標(第 1 図)と空撮日時を用いて 算出した(長沢 1999).背景反射率については,反射率画 像において水面が写っている箇所の画素値を抽出するこ とで求めた. 5.統計解析 収量構成要素や LGR を比較をするために,統計解析ソ フト「R(Ver. 3.4.3)」を用いて分散分析を行った. 結 果 1.収量調査 作付方法及び施肥基準毎に集計した収量構成要素と乾 燥籾重を第 3 表に示す.また,第 3 表について施肥基準 に関して分散分析を行った結果を第 4 表に示す.試験圃 場では除草剤が使用されていたが,いくつかの試験区に おいては雑草が発生した.多量の雑草の発生は,施肥基 準間の比較や LAI 計測値に影響を及ぼすと考えられるこ とから,ある基準値以上に雑草が発生した試験区は集計 から除外した.ここでは,刈取り範囲内の雑草重量 50 g(イ ネの全乾物重の約 5%)を基準値とした. 穂数は,いずれの場合も 15 区で増加し,まなむすめと だて正夢においては 00 区の 110%以上にまで増加したが 5%水準で有意差はなかった(P 値:0 . 100,0 . 092).1 穂籾数は,だて正夢(移植,15 区)を除き 10 区と 15 区 で増加し,ひとめぼれ(移植)においては 00 区の約 110%にまで増加したが 5%水準で有意差は認められな かった(P 値:0 . 306).登熟歩合は,ひとめぼれ(直播, 15区)及びまなむすめ(15 区)において約 10%低下し, 前者では 1%水準で有意差が認められた.千粒重は,各区 で同等(98∼101%)であった. 乾燥籾重(粗籾)については,品種や作付方法によらず, 追肥量が多いほど増加する傾向が見られ,まなむすめの 15区において最大の増加率(114%)を示したものの,5% 水準で有意差は認められなかった(P 値:0 . 062∼0 . 328). 乾燥籾重(精籾)については,ひとめぼれ(直播)を除き, 10区と 15 区は 00 区の 105%以上に増加したが,いずれ も 5%水準で有意差は認められなかった(P 値:0 . 211∼ 0 . 263).
近似した際の決定係数の頻度分布を第 2 図に示す.縦軸 は LAI-2200 計測でえた時系列 LAI データに対して回帰分 析を行った際の決定係数(以下,決定係数(LAI-2200)), UAV計測でえた時系列 LAIデータに対して回帰分析を行っ た際の決定係数(以下,決定係数(UAV))の頻度を示し ている.なお,後者はエリア 1 のものである.決定係数 (LAI-2200)と決定係数(UAV)の平均値はいずれも 0 . 97 であった. 2.LAI 増加速度 移植及び直播圃場の各試験区における LAI の計測結果 を第 5 表に示す.ひとめぼれ(移植),まなむすめ及びだ て正夢においては,10 区と 15 区の LAI は 00 区に対して 同等若しくは増大する傾向が見られた.ひとめぼれ(直播) について,00 区に対する 15 区の LAI は LAI-2200 計測で は小さくなった一方で UAV 計測では大きくなった. 移植及び直播圃場の各試験区における LGR を式(1)で
第 1 表 UAV を用いて空撮したマルチスペクトル画像の自動処理のために Pix4D mapper に設定した処理パラメータ.
パラメータ 設定内容
Initial Processing
Keypoints image scale Full
Matching Image Pairs Aerial Grid or Corridor
Matching Strategy Use Geometrically Verified Matching: yes Targeted Number of Keypoints Custom(Number of Keypoints: 10000) Calibration Calibration Method: Alternative
Internal Parameters Optimization: ALL External Parameters Optimization: ALL Rematch: Custom, yes
Point Cloud and Mesh
Image Scale 1 / 2, Multiscale: yes Point Density Optimal
Minimum Number of Matches 3
Generation Generate 3D Textured Mesh: no Matching Window Size 7× 7 pixels
Image Groups Green, Red, Red Edge, NIR Point Cloud Filters Use Processing Area: yes
Use Annotations: yes
Limit Camera Depth Automatically: no
DSM1), Orthomosaic and Index
DSM and Orthomosaic Resolution 1× GSD2)
DSM Filters Use Noise Filtering: yes
Use Surface Smoothing: yes(Type: Sharp) Radiometric Calibration Correction Type: Camera and Sun Irradiance
Calibration: Input the calibration target images Reflectance Map Generated: yes
Resolution: 1× GSD Merge Titles: yes 1)DSM: Digital Surface Model
2)GSD: Ground Sampling Distance
第 2 表 UAV リモートセンシングによるマルチスペクトル画像撮影時の日射および群落条件. 区分 パラメータ 値域 画像撮影日 6月 28 日 7月 10 日 7月 19 日 日射条件 入射光に対する散乱光割合 0∼1 0 . 85 0 . 17 0 . 40 0 . 66 0 . 17 0 . 91 太陽天頂角(º) 0∼90 51 . 6 24 . 5 49 . 1 60 . 4 32 . 3 56 . 4 群落条件 背景土壌反射率 0∼1 0 . 06 0 . 11 0 . 10 0 . 13 0 . 16 0 . 13 上段と下段はそれぞれ,直播圃場と移植圃場の撮影時の値を示す.
品種,作付方法及び施肥基準毎に平均した LGR を第 6 表に示す.また,第 6 表について施肥基準に関して分散分 析した結果を第 7 表に示す.UAV 計測でえた時系列 LAI データから求めた LGR(以下,LGR(UAV))については, エリア 1 から 5 のそれぞれについて示した.LAI-2200 計 測でえた時系列 LAI データから求めた LGR(以下,LGR (LAI-2200))は,移植圃場が直播圃場よりも大きかった. 移植圃場では,いずれの品種においても 15 区は 00 区の 108%以上に増加し,ひとめぼれ(移植)については 5% 水準で有意差が認められた.一方,直播圃場では,施肥量 に関して 5%水準で有意差は認められなかった(P 値: 0 . 630).LGR(UAV)は,いずれのエリアでも移植圃場 が直播圃場よりも大きかった.エリア 1 及び 2 では,10 区と 15 区の LGR は 00 区の 97∼123%となり,ひとめぼ れ(移植),まなむすめ及びだて正夢では 5%水準で有意 差が認められた.一方,エリア 3∼5 では有意差は認めら 第 4 表 収量構成要素における施肥基準に関する分散分析結果. 品種 作付方法 P値 穂数 1穂籾数 登熟歩合 千粒重 乾燥籾重 粗籾 精籾 ひとめぼれ 移植 0 . 939 0 . 306 0 . 818 0 . 481 0 . 184 0 . 211 直播 0 . 329 0 . 310 0 . 004** 0 . 379 0 . 328 0 . 948 まなむすめ 移植 0 . 100 0 . 393 0 . 241 0 . 493 0 . 062 0 . 223 だて正夢 移植 0 . 092 0 . 961 0 . 999 0 . 526 0 . 194 0 . 263 **:1%水準で有意であることを示す. 第 3 表 収量及び収量構成要素. 品種 作付方法 施肥基準 (試験区数 n) 穂数 (本 m–2) 1穂籾数 (粒) 登熟歩合1) (%) 千粒重 (g) 乾燥籾重(g m–2) 粗籾 精籾2) ひとめぼれ 移植 00区 375 . 4 82 . 3 90 . 6 25 . 3 591 . 4 565 . 1 (n=5) (100%) (100%) (100%) (100%) (100%) (100%) 10区 346 . 0 90 . 7 92 . 1 25 . 4 612 . 7 592 . 4 (n=6) (92%) (110%) (102%) (101%) (104%) (105%) 15区 384 . 0 89 . 7 89 . 7 25 . 0 659 . 4 624 . 1 (n=6) (102%) (109%) (99%) (99%) (112%) (110%) 直播 00区 507 . 4 66 . 1 74 . 7 23 . 7 544 . 3 480 . 3 (n=10) (100%) (100%) (100%) (100%) (100%) (100%) 10区 501 . 0 68 . 5 72 . 6 23 . 8 553 . 1 480 . 7 (n=9) (99%) (104%) (97%) (100%) (102%) (100%) 15区 543 . 3 68 . 4 68 . 0 23 . 5 570 . 9 478 . 6 (n=10) (107%) (103%) (91%) (99%) (105%) (100%) まなむすめ 移植 00区 426 . 9 76 . 1 86 . 4 24 . 3 593 . 5 555 . 5 (n=3) (100%) (100%) (100%) (100%) (100%) (100%) 10区 450 . 1 77 . 7 87 . 2 24 . 2 643 . 0 598 . 8 (n=3) (105%) (102%) (101%) (99%) (108%) (108%) 15区 485 . 0 81 . 0 77 . 1 24 . 2 676 . 9 591 . 8 (n=3) (114%) (107%) (89%) (99%) (114%) (107%) だて正夢 移植 00区 350 . 0 98 . 9 83 . 3 21 . 7 558 . 1 511 . 1 (n=3) (100%) (100%) (100%) (100%) (100%) (100%) 10区 381 . 8 101 . 1 83 . 7 21 . 3 611 . 3 561 . 4 (n=3) (109%) (102%) (101%) (98%) (110%) (110%) 15区 395 . 1 98 . 1 83 . 2 21 . 7 618 . 2 567 . 7 (n=3) (113%) (99%) (100%) (100%) (111%) (111%) 丸括弧内の数値は 00 区に対する比率を示す. 1)比重 1 . 06 の塩水選による値を示す. 2)塩水選で沈下した籾.
と 5 の差については移植と直播全てについて 5%水準で有 意差が認められた(第 7 表).同じく追肥範囲外であるエ リア 3 及び 4 については,エリア 1 との差に関してひとめ ぼれにおいてのみ 5%水準で有意差が認められた. 考 察 過去に追肥による穂数の増加(和田 1980,小林・堀江 1994,福嶌 2007,稲本 2015)や 1 穂籾数の増加(松島 1964,Wada ら 1986,小林ら 2014)が報告されている.こ れに対して今回の実験では,穂数または 1 穂籾数の増加 によって収量が増加する傾向が認められたものの,ひと めぼれ(直播)における登熟歩合を除いて 5%水準で有意 な差は認められなかった(第 4 表).00 区に対し 15 区で は粗籾収量で約 10%増加しており,十分な効果が推察さ れるものの有意差が認められなかったことから,農家圃 場内でランダムに処理区を設定したため誤差分散が大き かったことが考えられる.通常このような条件下ではサ ンプリング面積を増やすか反復数を増やすなどの手立て が必要であるが,それに応じてコストや労力が必要とさ れる.収量コンバインなどのデータ収集法が開発されつ
第 5 表 LAI-2200 及び UAV を用いて計測した LAI の平均値(上段)と標準偏差(下段).
品種 作付 方法 施肥 基準 LAI-2200計測 UAV計測(エリア 1∼5) 6 / 28 7 / 10 7 / 19 6 / 28 7 / 10 7 / 19 1 2 3 4 5 1 2 3 4 5 1 2 3 4 5 ひとめぼれ 移植 00区 0 . 4 1 . 6 2 . 1 0 . 2 0 . 1 0 . 2 0 . 1 0 . 1 1 . 7 1 . 5 1 . 5 1 . 5 1 . 4 2 . 8 2 . 7 2 . 7 2 . 7 2 . 6 0 . 1 0 . 3 0 . 2 0 . 1 0 . 1 0 . 0 0 . 0 0 . 1 0 . 3 0 . 3 0 . 3 0 . 2 0 . 3 0 . 2 0 . 4 0 . 3 0 . 3 0 . 3 10区 0 . 3 1 . 6 2 . 1 0 . 2 0 . 1 0 . 2 0 . 1 0 . 2 1 . 7 1 . 4 1 . 6 1 . 4 1 . 5 2 . 9 2 . 6 2 . 7 2 . 5 2 . 6 0 . 1 0 . 3 0 . 3 0 . 2 0 . 1 0 . 1 0 . 2 0 . 2 0 . 4 0 . 3 0 . 3 0 . 3 0 . 3 0 . 4 0 . 4 0 . 3 0 . 3 0 . 3 15区 0 . 3 1 . 8 2 . 4 0 . 2 0 . 1 0 . 1 0 . 1 0 . 0 1 . 6 1 . 5 1 . 4 1 . 3 1 . 1 3 . 1 3 . 0 2 . 8 2 . 7 2 . 5 0 . 1 0 . 5 0 . 2 0 . 1 0 . 1 0 . 1 0 . 1 0 . 1 0 . 5 0 . 3 0 . 3 0 . 2 0 . 1 0 . 4 0 . 3 0 . 4 0 . 3 0 . 3 直播 00区 0 . 1 1 . 2 1 . 8 0 . 4 0 . 4 0 . 4 0 . 4 0 . 4 1 . 0 1 . 0 0 . 9 0 . 9 0 . 9 2 . 1 2 . 0 1 . 9 1 . 9 1 . 9 0 . 1 0 . 5 0 . 4 0 . 1 0 . 1 0 . 1 0 . 1 0 . 1 0 . 4 0 . 4 0 . 3 0 . 3 0 . 4 0 . 6 0 . 5 0 . 4 0 . 4 0 . 5 10区 0 . 2 1 . 2 1 . 8 0 . 4 0 . 4 0 . 4 0 . 4 0 . 4 1 . 1 1 . 1 0 . 9 0 . 9 0 . 9 2 . 3 2 . 2 2 . 0 2 . 0 2 . 0 0 . 0 0 . 3 0 . 2 0 . 1 0 . 1 0 . 1 0 . 1 0 . 1 0 . 3 0 . 3 0 . 2 0 . 3 0 . 2 0 . 4 0 . 4 0 . 3 0 . 3 0 . 3 15区 0 . 1 1 . 0 1 . 7 0 . 4 0 . 4 0 . 4 0 . 4 0 . 4 1 . 1 1 . 0 0 . 9 0 . 9 0 . 9 2 . 4 2 . 1 1 . 9 1 . 9 2 . 0 0 . 0 0 . 2 0 . 2 0 . 1 0 . 1 0 . 1 0 . 1 0 . 1 0 . 5 0 . 4 0 . 3 0 . 3 0 . 3 0 . 5 0 . 5 0 . 4 0 . 4 0 . 4 まなむすめ 移植 00区 0 . 3 1 . 6 2 . 3 0 . 1 0 . 2 0 . 1 0 . 1 0 . 2 1 . 3 1 . 2 1 . 3 1 . 1 1 . 3 2 . 6 2 . 4 2 . 5 2 . 4 2 . 6 0 . 1 0 . 2 0 . 5 0 . 0 0 . 1 0 . 1 0 . 1 0 . 2 0 . 1 0 . 2 0 . 4 0 . 3 0 . 4 0 . 3 0 . 4 0 . 7 0 . 7 0 . 5 10区 0 . 4 1 . 6 2 . 3 0 . 0 0 . 1 0 . 1 0 . 0 0 . 1 1 . 0 1 . 2 1 . 2 1 . 0 1 . 2 2 . 4 2 . 9 2 . 8 2 . 5 2 . 7 0 . 0 0 . 1 0 . 1 0 . 2 0 . 0 0 . 1 0 . 1 0 . 1 0 . 3 0 . 1 0 . 3 0 . 2 0 . 1 0 . 5 0 . 1 0 . 2 0 . 1 0 . 0 15区 0 . 3 1 . 4 2 . 5 0 . 3 0 . 2 0 . 1 0 . 2 0 . 2 1 . 9 1 . 4 1 . 2 1 . 3 1 . 4 3 . 3 2 . 8 2 . 4 2 . 5 2 . 6 0 . 1 0 . 3 0 . 5 0 . 1 0 . 0 0 . 1 0 . 0 0 . 1 0 . 3 0 . 1 0 . 1 0 . 1 0 . 1 0 . 5 0 . 0 0 . 3 0 . 2 0 . 1 だて正夢 移植 00区 0 . 4 1 . 4 2 . 3 0 . 3 0 . 1 0 . 1 0 . 1 0 . 2 1 . 8 1 . 5 1 . 5 1 . 4 1 . 6 3 . 0 2 . 7 2 . 8 2 . 7 2 . 9 0 . 1 0 . 1 0 . 2 0 . 1 0 . 1 0 . 1 0 . 1 0 . 1 0 . 1 0 . 2 0 . 2 0 . 3 0 . 2 0 . 1 0 . 2 0 . 2 0 . 2 0 . 2 10区 0 . 4 1 . 7 2 . 5 0 . 1 0 . 1 0 . 2 0 . 2 0 . 1 1 . 8 1 . 7 1 . 6 1 . 6 1 . 5 3 . 4 3 . 1 3 . 0 2 . 9 2 . 8 0 . 1 0 . 3 0 . 2 0 . 1 0 . 1 0 . 1 0 . 1 0 . 1 0 . 1 0 . 2 0 . 3 0 . 4 0 . 1 0 . 2 0 . 2 0 . 3 0 . 4 0 . 1 15区 0 . 5 1 . 9 2 . 7 0 . 4 0 . 3 0 . 2 0 . 2 0 . 3 2 . 3 2 . 1 1 . 7 1 . 6 1 . 7 3 . 4 3 . 3 2 . 9 2 . 8 2 . 8 0 . 2 0 . 2 0 . 2 0 . 1 0 . 1 0 . 1 0 . 1 0 . 1 0 . 1 0 . 1 0 . 2 0 . 0 0 . 0 0 . 1 0 . 0 0 . 2 0 . 1 0 . 0 れなかった.追肥範囲から最も距離が遠いエリア 5 に対す るエリア 1(追肥範囲中心部)の LGR(UAV)は,移植圃 場(10 区,15 区)で 00 区の 91∼127%,直播圃場(10 区, 15区)で 00 区の 120∼124%となり(第 6 表),エリア 1 第 2 図 各試験区における LAI-2200 及び UAV のそれぞれで観測し た時系列 LAI(2018 年 6 月 28 日,7 月 10 日,7 月 19 日)に ついて式(1)で近似した際の決定係数.
つある現状において,農家圃場における栽培試験方法を 検討する余地が大きいと考えられる. 本研究では上述のような通常のサンプリングと統計処 理だけでは効果を検出しにくいような農家圃場を用いた 栽培試験において,UAV による MS 空撮画像を活用して, 施肥基準の違いが水稲の生育に及ぼす変化を検出するこ とを試みた.一般的に MS 空撮画像からは正規化植生指数 (NDVI)などを求めてから LAI に変換されるが,こうし た植生指数は LAI が大きいと飽和して差が検出しにくく なる欠点がある(Wahid ら 2003).例えば NDVI の場合, LAIが 2 を超えた程度で飽和傾向を示すことが放射伝達モ デルからも示されている(Hashimoto ら 2019).また,MS 空撮画像では撮影時の日射環境が大きな変動要因の一つ であり,撮影条件を限定して誤差を小さくするなどの取 り組みも行われているが(Zhou ら 2017),実用上非常に 大きな制約となる.本研究で用いた橋本ら(2020)の方
第 7 表 LAI-2200 及び UAV を用いて計測した LAI から算出した LAI 増加速度における,施肥基準に関する分散分析結果.
品種 作付 方法
P値 LAI-2200 UAV計測
エリア 1 エリア 2 エリア 3 エリア 4 エリア 5 Dif(1–2) Dif(1–3) Dif(1–4) Dif(1–5) ひとめぼれ 移植 0 . 023* 0 . 033* 0 . 069 0 . 099 0 . 566 0 . 509 0 . 257 0 . 047* 0 . 004** 0 . 000*** 直播 0 . 630 0 . 114 0 . 366 0 . 463 0 . 858 0 . 595 0 . 007** 0 . 002** 0 . 001** 0 . 004** まなむすめ 移植 0 . 692 0 . 178 0 . 008** 0 . 933 0 . 554 0 . 812 0 . 638 0 . 064 0 . 093 0 . 043* だて正夢 移植 0 . 070 0 . 248 0 . 003** 0 . 316 0 . 615 0 . 195 0 . 579 0 . 254 0 . 161 0 . 001** Dif(1-n)(n=2,3,4,5)は,エリア 1 と n の LAI 増加速度の差を示す. ***,**,*:0 . 1%水準,1%水準,5%水準でそれぞれ有意であることを示す.
第 6 表 LAI-2200 及び UAV を用いて計測した LAI から算出した LAI 増加速度.
品種 作付 方法 施肥 基準 LAI増加速度(10–3 m2 m–2 ℃–1) LAI-2200 計測 UAV計測 エリア 1 エリア 2 エリア 3 エリア 4 エリア 5 ひとめぼれ 移植 00区 5 . 6 8 . 0 8 . 0 8 . 0 8 . 0 7 . 8 (100%) (100%)[103%](100%)[103%](100%)[103%](100%)[103%](100%)[100%] 10区 5 . 8 8 . 5 7 . 8 7 . 9 7 . 6 7 . 7 (104%) (106%)[110%](98%)[101%](99%)[103%] (95%)[99%] (99%)[100%] 15区 6 . 5 9 . 2 8 . 9 8 . 6 8 . 2 7 . 6 (116%) (115%)[121%](111%)[117%](108%)[113%](103%)[108%](97%)[100%] 直播 00区 5 . 3 5 . 2 5 . 1 4 . 7 4 . 8 4 . 8 (100%) (100%)[108%](100%)[106%](100%)[98%](100%)[100%](100%)[100%] 10区 5 . 2 6 . 0 5 . 5 5 . 1 4 . 9 5 . 0 (98%) (115%)[120%](108%)[110%](109%)[102%](102%)[98%](104%)[100%] 15区 5 . 1 6 . 1 5 . 4 4 . 9 4 . 8 4 . 9 (96%) (117%)[124%](106%)[110%](104%)[100%](100%)[98%](102%)[100%] まなむすめ 移植 00区 6 . 2 7 . 7 7 . 2 7 . 4 7 . 1 7 . 6 (100%) (100%)[101%](100%)[95%](100%)[97%](100%)[93%](100%)[100%] 10区 5 . 9 7 . 5 8 . 7 8 . 5 7 . 6 8 . 2 (95%) (97%)[91%](121%)[106%](115%)[104%](107%)[93%](108%)[100%] 15区 6 . 7 9 . 5 8 . 1 7 . 2 7 . 4 7 . 5 (108%) (123%)[127%](113%)[108%](97%)[96%] (104%)[99%](99%)[100%] だて正夢 移植 00区 6 . 0 8 . 7 8 . 2 8 . 3 8 . 1 8 . 5 (100%) (100%)[102%](100%)[96%](100%)[98%](100%)[95%](100%)[100%] 10区 6 . 7 10 . 4 9 . 3 9 . 0 8 . 5 8 . 6 (112%) (120%)[121%](113%)[108%](108%)[105%](105%)[99%](101%)[100%] 15区 7 . 0 9 . 3 9 . 3 8 . 6 8 . 3 8 . 0 (117%) (107%)[116%](113%)[116%](104%)[108%](102%)[104%](94%)[100%] UAVで撮影した MS 空撮画像を用いて求めた LAI から計算した LAI 増加速度は,試験区におけるエリア 1 から 5 のそれぞれに対して算出した. 丸括弧内の数値は 00 区に対する比率を示す.鍵括弧内の数値は各施肥基準におけるエリア 5 に対する比率.
法は,様々な日射条件と LAI におけるデータを仮想的に 用意して学習データとして用いることで,これらの欠点 を回避・低減させることができる.実際に本研究のデー タも含んだ検証では,LAI が小さい状況での推定精度の改 善効果は小さいものの,LAI が 4 以上においても RMSE が 0 . 46 m2 m–2と非常に安定していることが示されている (橋本ら 2020). MS空撮画像による LAI の比較対象として,同じく非破 壊計測機器であり水稲での生育評価の実績もある LAI-2200を選択した(Hirooka ら 2016).ただし両手法とも LAIの推定誤差は決して小さくはないため,3 時期の計測 値から直線回帰で LAI の増加速度(LGR)を求め,統計 的に誤差が小さくなるようにした.対象とした計測時期 は LAI の直線的増加期間に相当し,実際に 3 時期の計測 値から直線回帰で求めた結果,決定係数(UAV)と決定係 数(LAI-2200)はともに高く,いずれの LGR も更なる解 析に利用可能であると考えられた.ただし,決定係数 (LAI-2200)については,一部に低い値(0 . 64,0 . 65)を 示す試験区が見られ(第 2 図),これらの試験区における 2回の LAI-2200 計測値には 1 以上の差があった.2 回の計 測は短い時間間隔で行っており,水稲群落や日射条件に 変化はないことから,「材料と方法」で述べた計測手順を 実施していたものの人為的な要因によって計測値にばら つきが生じてしまった可能性が推測された.一方,決定 係数(UAV)は全て 0 . 8 以上の値を示した.UAV 計測は 同じ画像から各試験区の LAI を求めるため,人為的な要 因による誤差が生じていないと考えられ,これは MS 空撮 画像を用いる利点の 1 つであると言える. ひとめぼれの直播圃場において,エリア 1 の LGR(UAV) と LGR(LAI-2200)は比較的近い値を示した(平均値が それぞれ 5 . 7 × 10–3 m2 m–2℃–1と 5 . 2×10–3 m2 m–2℃–1) のに対し,同じくひとめぼれの移植圃場においては,エ リア 1 の LGR(UAV)は LGR(LAI-2200)よりも大きい 値を示した(平均値がそれぞれ8 . 6×10–3 m2 m–2 ℃–1と6 . 3 × 10–3 m2 m–2 ℃–1).これは,MS 空撮画像から推定した LAI が LAI-2200 による計測値 と比較して,直播圃場では 6月 28 日と 7 月 19 日がともに過大評価傾向にあるのに対 し,移植圃場では 6 月 28 日が過小評価傾向で 7 月 19 日 が過大評価傾向にあったためである(第 5 表).UAV 計測 においては,反射率画像からえた群落反射率と日射条件 など(太陽天頂角,散乱光割合,背景土壌反射率)を説 明変数として LAI を推定するため,説明変数に含まれる 誤差が LAI 推定精度に影響する.今回,UAV 空撮を移植 圃場と直播圃場の 2 回に分けて行ったが,移植圃場(直 播圃場)内の試験区は全て同等の日射条件となるため,移 植圃場(直播圃場)内の各試験区の撮影時の状況に由来 する誤差は同じ傾向を有する系統誤差と考えられる.今 回の実験では,例えば 7 月 19 日の移植圃場の推定値は LAI-2200計測と比べてやや過大評価(平均値で 0 . 4 m2 m–2)になったが,UAV 計測の推定精度(RMSE0.43 m2 m–2)と同程度である.このような系統誤差の存在は放射 伝達モデルを用いたシミュレーションと実測の反射率の 比較からも示されており(Hashimoto ら 2019),精度を高 めるためには撮影機会を増やすことが効果的である.以 上のことから,UAV 計測に関しては,異なる観測条件で 撮影した MS 画像からえた値(今回の実験では移植圃場と 直播圃場)を比較する場合には系統誤差の存在に留意す る必要がある.一方,同一観測条件でえられた同等の系 統誤差を持つと考えられる値(今回の実験では各品種に おける 00 区,10 区及び 15 区)の比較は可能であると考 えられる. 施肥範囲(エリア 1 または 2)における LGR(UAV)は, LGR(LAI-2200)と比べて P 値が小さくなる傾向が見られ, 追肥範囲のみを観測することで追肥に伴う LAI の変化を 検出しやすくなる可能性が示唆された.施肥範囲中心部 (エリア 1)と施肥範囲から最も遠く追肥の影響を受けて いないと思われるエリア(エリア 5)の LGR(UAV)差に ついて見ると,更に P 値が小さくなる傾向が見られた(第 7表).また,エリア 1 において 00 区の LGR(UAV)に対 する 15 区のそれは 107∼123%であったのに対し,15 区 におけるエリア 5 に対するエリア 1 の LGR(UAV)は 116 ∼127%を示した(第 6 表).以上のことから,対照区を 追肥区と別の位置に設定せずに追肥区の周辺(今回の実 験では施肥範囲から 2 m 以上離れたエリア)を対照区と して用いた方が追肥による LAI の変化を検出しやすいこ とが示唆された.これは土壌などの空間変動性に起因す る生育の変動性が小さくなり(矢内ら 2002,Ikenaga and Inamura 2008),誤差変動が小さくなったためと考えられ る.ただし,本手法の適用には,実際に追肥した範囲に 対応する画像の画素を抽出できることが前提となる.今 回の実験では,UAV 計測の範囲が 1 m 四方であったのに 対して GNSS 測量機器による位置測位精度が 30 cm 以下 であったため,実際の追肥範囲と画像上の追肥範囲が概 ね一致していたと思われる.検出しようとする範囲(今 回の実験では 1 m 四方)に対して適切な位置測位精度を えられる測量機器や測位方式を採用する必要がある. 以上のように,MS 空撮画像の利用は LGR の検出にお いて LAI-2200 による計測よりも精度が高まるとは言い切 れないものの,圃場に立ち入る必要がなく,圃場内を細 かく区切って評価することが可能であり,圃場内に設置 した施肥区の処理効果の検証が可能であることが示され た.このことから,さまざまな栽培環境,栽培方法及び 品種に対して検討された施肥設計を農家圃場に適用する 際の適合化(生産性やコストなども考慮した施肥量の最 適化)において,これまでの経験や試行錯誤を中心とし た方法ではなく,MS 空撮画像を利用することによって効 率的に実施できる可能性がある.これを実現するために, 今回は追肥を例に LGR を評価指標として実験を行ったが,
生育期間全体を対象とした成長解析(Hirooka ら 2016)を 組み合わせた葉面積動態と肥培管理の最適化について今 後検討していく.また,水稲生産においては品質管理が 重要視されるため,UAV を用いた葉色評価(小原ら 2020) などと組み合わせた評価方法も今後提案していきたい. 謝辞:本研究で用いた水稲圃場を提供頂いた農事組合 法人せんだいあらはま様,研究活動全般の支援を頂いた 東北大学大学院農学研究科資源生物科学専攻作物学研究 室の皆様に対し,ここに深く謝意を表す. 引 用 文 献 ビショップ, C.M. 2012. パターン認識と機械学習 下.元田浩・栗田 多喜夫・樋口知之・松本裕治・村田昇監訳. 丸善出版, 東京. 1-433. Erbs, D.G., Klein, S.A. and Duffie, J.A. 1982. Estimation of the diffuse
radiation fraction for hourly, daily and monthly-average global radiation. Solar Energy 28: 293-302. 福嶌陽 2007. 生育時期別窒素追肥が水稲の形態的形質に及ぼす影響 およびその品種間差異. 日作紀 76: 18-27. 福嶌陽・太田久稔・横上晴郁・津田直人 2017. 東北農研が育成した 水稲品種における窒素追肥時期が生育・収量・外観品質・食味に 及ぼす影響. 日作紀 86: 7-14. 古畑昌巳・帖佐直・大角壮弘・松村修 2012. 寒冷地における酸化鉄コー ティング種子を利用した湛水直播水稲栽培の出芽・苗立ち, 乾物生 産および収量特性. 日作紀 81: 33-38. 後藤英次・野村美智子・稲津脩 2006. 寒地水稲に対する時期別追肥 窒素の利用率と各器官への分配. 日作紀 75: 443-450.
Hashimoto, N., Saito, Y., Maki, M. and Homma, K. 2019. Simulation of reflectance and vegetation indices for unmanned aerial vehicle(UAV) monitoring of paddy fields. Remote Sens. 11: 2119.
橋本直之・齋藤裕樹・山本修平・牧雅康・本間香貴 2020. 水稲圃場 における UAV 観測時の日射条件を考慮した機械学習によるLAI 推 定手法の検討. 日本リモートセンシング学会誌 40: 87-96.
Hirooka, Y., Homma, K., Shiraiwa, T. and Kuwada, M. 2016. Parameterization of leaf growth in rice(Oryza sativa L.)utilizing a plant canopy analyzer. Field Crops Res. 186: 117-123.
Hirooka, Y., Homma, K., Maki, M., Sekiguchi, K., Shiraiwa, T. and Yoshida, K. 2017. Evaluation of the dynamics of the leaf area index(LAI)of rice in farmer’s fields in Vientiane Province, Lao PDR. J. Agric. Meteorol. 73: 16-21.
細井徳夫 1975. 制御環境下におけるイネの出穂におよぼす日長・温 度および窒素レベルの影響. 日作紀 44: 382-388.
Ikenaga, S. and Inamura, T. 2008. Evaluation of site-specific management zones on a farm with 124 contiguous small paddy fields in a multiple-cropping system. Precision Agriculture 9: 147-159.
稲本勝太 2015. 硫安追肥による飼料用米としての「日本晴」の増収 効果. 日作中支集録 55: 37-38.
Ishihara, M., Inoue, Y., Ono, K., Shimizu, M. and Matsuura, S. 2015. The impact of sunlight conditions on the consistency of vegetation indices in croplands̶Effective usage of vegetation indices from continuous ground-based spectral measurements. Remote Sens. 7: 14079-14098. 気象庁 2019. 過去の気象データ探索. https://www.jma.go.jp/jma/index. html(2019 年 3 月 12 日閲覧). 小林英和・千葉雅大・長田健二 2014. 地上部窒素吸収量の増大によ る水稲多収品種の籾数増加とその限界. 日作紀 83: 374-379. 小林和広・堀江武 1994. 水稲の穎花ならびに枝梗分化に及ぼす生殖 生長期の体内窒素の影響. 日作紀 63: 193-199. 国土地理院 2020. 電子国土基本図(オルソ画像). https://www.gsi.go. jp/gazochosa/gazochosa40001.html(2020 年 2 月 29 日閲覧). Lafarge, T. and Tardieu, F. 2002. A model co-ordinating the elongation of
all leaves of a sorghum cultivar was applied to both Mediterranean and Sahelian conditions. J. Exp. Mot. 53: 715-725.
前岡庸介 2002. 穂肥回数及び穂肥量が水稲中生品種「ヒノヒカリ」 の収量・品質に及ぼす影響. 日作中支集録 43: 10-11.
Maki, M. and Homma, K. 2014. Empirical regression models for estimating multiyear leaf area index of rice from several vegetation indices at the field scale. Remote Sens. 6: 4764-4779.
松島省三 1964. 稲作の理論と技術. 養賢堂, 東京. 1-302. 松島省三 1973. 稲作の改善と技術. 養賢堂, 東京. 1-393.
Milthorpe, F.L. and Moorby, J. 1979. An introduction to Crop Physiology. Cambridge University Press, New York. 1-260.
宮城県古川農業試験場 2018. 水稲品種「だて正夢」の栽培法.宮城 県「普及に移す技術」94: 1-8. 深山政治・岡部達雄 1985. 水稲窒素吸収特性の品種間差と施肥基準. 土肥誌 57: 272-279. 水嶋啓太・金井一成・森田茂紀 2018. エリアンサスの収量と群落構 造に及ぼす栽植密度の影響. 日作紀 87: 259-260. 向山信治・小杉幸夫・宇都有昭・斎藤元也・小田久二夫 2011. 産業 用無人ヘリコプター搭載型ハイパースペクトル観測による稲葉の SPAD値推定技術に関する基礎的研究. 写真測量とリモートセンシ ング 50: 90-95. 長沢工 1999. 日の出・日の入りの計算 天体の出没時刻の求め方. 地人 書館, 東京. 1-160. 小原香澄・本間香貴・田島亮介・牧雅康・齋藤裕樹・橋本直之・山 本修平・本郷千春 2020. UAV リモートセンシングに基づく水稲の SPAD 値推定に関する検討. 日作紀 89: 50-51. 大西政夫・土本浩之・山根研一・門脇正行 2008. 土壌生産性の圃場 内変動が大きい水田において田畑転換作付体系試験を行うための 最適窒素施肥量の検討. 農業生産技術管理学会誌 15: 23-27. Pix4D 2019. Pix4Dmapper. https://support.pix4d.com/hc/en-us(2019 年
5 月 11 日閲覧).
佐々木美和・山本晶子・我妻因信 2004. 生育中期の追肥が主稈総葉 数および出葉速度に及ぼす影響. 日作東北支部報 47: 1-2.
Scholköpf, B. and Smola, A.J. 2001. Learning with Kernels: Support Vector Machines, Regularization, Optimization, and Beyond. MIT Press, Cambridge, MA, USA. 1-648.
Shibayama, M., Sakamoto, T., Takada, E., Inoue, A., Morita, K., Takahashi, W. and Kimura, A. 2011. Estimating paddy rice leaf area index with fixed point continuous observation of near infrared reflectance using a calibrated digital camera. Plant Prod. Sci. 14: 30-46.
Stroppiana, D., Boschetti, M., Confalonieri, R., Bocchi, S. and Brivio, P.A. 2006. Evaluation of LAI-2000 for leaf area index monitoring in paddy rice. Field Crop Res. 99: 167-170.
竹内一郎・烏山昌幸 2015. サポートベクトルマシン. 講談社, 東京. 1-192.
玉置雅彦・山本由徳 1997. 遮光および施用窒素量が水稲の出葉速度 と分げつ発生に及ぼす影響. 日作紀 66: 29-34.
Trimble Inc. 2012. ProMark 120 Versatile GNSS Solution with Exceptional Post-Processing, Trimble Inc., California. 1-4.
Vapnik, V.N. 1999. The nature of statistical learning theory. Springer-Verlag New York, NY, USA. 1-336.
Wada, G., Shoji, S. and Mae, T. 1986. Relationship between nitrogen absorption and growth and yield of rice plants. JARQ 20: 135-145. 和田学 1980. 暖地水稲のVegetative Lag Phase に関する作物学的研究
−特に窒素吸収パターンとの関連−. 球種農試報 21: 113-250. Wahid, D.A., Ishiguro, E., Shimotashiro, T., Hirayama, S., and Ueda, K.
2003. Study on relationships among LAI, DW, fPAR and spectral reflectance in paddy rice. J. Agric. Meteorol. 59: 13-21.
矢内純太・李忠根・下保敏和・飯田訓久・松井勤・梅田幹雄・小崎 隆 2002. 水田における土壌特性値と水稲収量の空間変動解析およ び収量規定要因の解析. 土肥誌 73: 477-484. 吉永悟志・竹牟礼穣・脇本賢三・田坂幸平・松島憲一・下坪訓次 2002. 暖地の湛水直播栽培における土中点播水稲の生育特性. 日作 紀 71: 328-334.
Zhou, X., Zheng, H.B., Xu, X.Q., He, J.Y., Ge, X.K., Yao, X., Cheng, T., Zhu, Y., Cao, W.X. and Tian, Y.C. 2017. Predicting grain yield in rice using multi-temporal vegetation indices from UAV-based multispectral and digital imagery. ISPRS Journal of Photogrammetry and Remote Sens. 130: 246-255.
Detection of Leaf Area Expansion Promoted by Additional Fertilizer Application on Farmer’s Paddy Fields Using Multispectral Images : Naoyuki HasHimoto1), Yuki saito1), Shuhei Yamamoto1), Masayasu maki2)and Koki Homma1)(1)Grad. Sch. of Agr. Sci., Tohoku
Univ., Sendai 980-8572, Japan; 2)Fac. of Food Agr. Sci., Fukushima Univ.)
Abstract : To monitor the effect of additional fertilizer application, we measured leaf area expansion in farmer’s paddy fields using multispectral images (MS images) collected using unmanned aerial vehicles (UAV). Leaf area index (LAI) growth rate (LGR), which is defined as the slope of linear regression for time-series LAI, was used for evaluation. The image analysis, which considered fluctuations of solar radiation conditions, was applied to obtain LAI from images, and compared with LAI measured by LAI-2200. Three levels of ammonium sulfate (0, 10, 15 g m-2) were set as additional fertilizer treatments in 4 transplanted
fields (2 Hitomebore, 2 Manamusume and 1 Datemasayume) and 4 direct seeded fields(Hitomebore)of a juridical agricultural union in Sendai (total 72 test plots, the area of which was 3 x 3 m). The additional fertilizer increased the number of panicles. However, there were no significant effects on the yield components. Both LAI-2200-based and MS-image-based LGRs at the center of the plot revealed significant effects only for the transplanted Hitomebore. However, significant effects were detected in both transplanted and direct seeded test plots in LGRs between the center and outside area (2 m from center) based on MS images. These results imply that the MS image by UAV can be used to monitor the effects of the fertilizer applied. The method will be useful to determine the optimal amount of fertilizer for each field by optimizing LAI growth.