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高齢者の排尿ケアに関する学習会の評価と介護支援専門員が困難と感じた事例の課題 -介護支援専門員とその他の職種との比較-

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Academic year: 2021

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はじめに 高齢者における排尿障害の頻度は高い1)。中でも 尿失禁の頻度は,在宅高齢者の10%,病院や老人保健 施設などの入所者の50%2),要介護高齢者の50%以 上と推定される1)。特に,要介護高齢者における排 尿障害の特徴は,多くの要因が関係しており,蓄尿障 害や排出障害が複合していることである3)。排尿障 害の中には,治療が可能なものも少なくない。しかし, 疫学調査によると,尿失禁は歳をとれば仕方ないとい う理由で医療機関への受診率はきわめて低いと報告さ れている4)。 近年,在院日数の更なる短縮や療養型病床群の削減 により,在宅への移行が推進されている。そのため, 在宅療養をしている高齢者は,医療依存度や介護度が 高いものも多い。病院から施設・在宅へと移行するな かで,排尿障害の頻度は高いにも関わらず,それがニ ーズとして捉えられ解決に向けたプランが立案される ことは少ない。在宅での介護負担の要因として排泄介 護があげられている。中でも排尿介護は,一日に何度 も不定期に援助が必要であることが介護負担の要因と なる。山尾は,要介護度の高い在宅高齢者で失禁があ る場合,排泄介護の身体的負担が大きいことを明らか にしている5)。また,「高齢者本人の排泄介助の困難 さ」は,高齢者虐待の発生要因にもなっている6)。 さらに,排尿の問題は,病院や施設より在宅への復帰 を困難とする原因にもなっている7)。在宅介護にお いて,排尿障害のアセスメントを適切に行い,ケアや 医療につなげていくことは,本人の自尊心を維持しな がら介護負担を減らすうえで重要となる。介護支援専 門員(以下ケアマネ)の役割の一つは,排尿障害を適 切にアセスメントし,フォーマル,インフォーマルな 医療・看護・介護サービスなどを効率的・経済的に組み 合わせて,問題解決を図ることである。そのことが, ひいては在宅療養を円滑に進め,それを継続していく ことに役立つ。しかしながら,ケアマネは,看護師も いれば介護職もおり,教育背景は様々で,排尿アセス

高齢者の排尿ケアに関する学習会の評価と

介護支援専門員が困難と感じた事例の課題

−介護支援専門員とその他の職種との比較−

上 山 真 美

1)

内 田 陽 子

1)

小 林 千 鶴

2) (2009年9月30日受付,2009年12月21日受理) 要旨:本研究の目的は,介護支援専門員をはじめとする支援者に対して行った,高齢者の排尿 ケアに関する学習会の評価と介護支援専門員が困難と感じた事例の課題を明らかにすることで ある。対象は,A地区の排尿ケアに関する学習会に参加し,協力の得られた50名とした。方法 は,自記式質問紙法とした。結果,職種にかかわらず,約75%の者が,排尿ケアに関して困難 と感じた課題を持っていた。学習会の内容については,約90%の者が役に立つと回答していた。 一方,排尿日誌において学習した内容を実践してみようと思うと回答した者の得点は,役立つ と回答した者の得点に比べて低く有意な差がみられた(p=0.003)。また,全体で多かった課題 は,「尿失禁の具体的ケア方法」,「受診を勧める時期」,「尿失禁のタイプ診断」であった。一方, 介護支援専門員がその他の職種に比べて有意に高かった課題は,「オムツの種類・選択」であっ た。以上より,対象に合わせてオムツ選択ができるフローチャートやタイプ別排尿ケアアセス メント方法のフローチャートを開発し,それらを活用できるようにすることが求められる。 キーワード:高齢者 排尿ケア 介護支援専門員 学習会 評価 1)群馬大学医学部保健学科  2)ケアプランセンター みはら

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メントができる人材は少ない8)。排尿障害に関する 知識と技術を得ることが求められるが,ケアマネ研修 の中に組み入れられることも少ない。これらを解決し ていくためには,研修会など排泄ケアを具体的に学ぶ 場を提供することや効果的に活用できるものの開発が 必要である。 先行研究をみると,ケアマネの排泄ケアに対する意 識を調査した研究9)はみられるが,ケアマネを対象 にした学習会や,ケアマネが経験した困難事例の実態 を調査したものはみられない。排尿ケアは,複雑な要 因が混在しているため,知識をどのように個人に活用 していくかを学習することが必要である。また,事例 検討を取り入れることは,知識を応用していく上で, 具体性があり理解しやすい。在宅への移行が推進され る中,在宅ケアにおいて,排尿ケアのニーズアセスメ ントやケアプラン能力を高めていくことは,早急な課 題といえる。 そこで本研究の目的は,高齢者の排尿ケアに関する 学習会の評価とケアマネが困難に感じた事例の課題を 明らかにすることとした。 Ⅰ.研究方法 1.対象 対象は,2009年6月にA地区で開催された高齢者の 排尿ケアに関する学習会に参加した,ケアマネおよび 他の関連職種65名のうち,調査に協力の得られた50名 とした。 2.学習会の概要 学習会は,B病院が主催で1年間を通し,隔月に行 われている。テーマは,「医療と介護の連携」や「終 末期ケアマネジメント」等で,講義と演習,グループ ディスカッションを取り入れている。学習会開催の目 的は,地域のケアマネを中心に病院,介護老人保健施 設など看護・介護に関わる職種がそれぞれの立場から 学習し,ケアマネジメントの質向上を図っていくこと である。開催時間は,勤務終了後の18時30分から20時 30分としている。B病院は,居宅介護支援事業所や介 護老人保健施設が併設され地域連携を推進している。 3.高齢者の排尿ケアに関する学習会内容 今回の学習会の目標は,排尿に関する基礎知識を身 につけ,具体的な事例を用いて演習およびグループデ ィスカッションを行うことにより,対象に必要な排尿 ケアを導きだせるとした。内容は,①排尿ケアアセス メントとケアプラン,②在宅事例の検討,③排尿日誌 のつけ方・読み方とした。①排尿ケアアセスメントと ケアプランについては,日本コンチネンス協会が排泄 ケア勉強会の基礎編で使用している内容を参考に筆者 が作成した,排尿障害の種類や原因,アセスメントの 視点,対処方法を記載した資料を用いて講義した。② 在宅事例の検討については,日本コンチネンス協会が 勉強会で使用している在宅編の事例に筆者がアセスメ ントを記入したものを資料として配布した。事例は, 頻尿と運動機能障害のため失禁がみられ,介護サービ スを利用していないものとした。情報に対するアセス メントは,演習形式で行った。アセスメント内容から 導かれたニーズとケアプランについては,グループデ ィスカッションを行い,グループごとに発表をしても らった。③排尿日誌のつけ方・読み方については,排 尿障害のタイプ別の排尿日誌とその特徴を提示し,タ イプ診断をしてもらい,その特徴について講義した。 図1 学習会の内容と方法

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4.調査方法と内容 1)調査方法 調査は,学習会に参加した者に,学習会終了後,調 査の目的と方法を説明し,自記式質問紙に記入をして もらった。質問紙は,対象の疲労を考慮し,A4判1 枚とし,感想以外の項目は全てチェック方式とした。 質問紙の回収は,学習会主催者が行った。 2)調査項目 主な調査項目は,対象者の基礎情報と学習会の内容 についての評価,排尿に関して困難と感じた事例の課 題,感想等とした。基礎情報の項目は,年齢,性別, 所属,現在の職種,現職での経験年数を設定した。学 習会の内容についての評価は,排尿ケアアセスメント とケアプラン,事例検討,排尿日誌のつけ方・読み方 について,それぞれ現場で役立つと思うか,実践しよ うと思うかの項目を設定し,「思う」5点,「まあまあ 思う」4点,「どちらでもない」3点,「あまり思わな い」2点,「思わない」1点の5段階スケールにて回 答を求め得点化した。また,排尿に関して困難と感じ た事例の課題内容を設定した。その内容は,「排尿障 害について」,「受診を勧める時期」,「排尿のアセスメ ント方法」,「排尿補助用具の種類」,「困った時の相談 場所」の『排尿障害とその対応』に関する5項目, 「負担の少ない排泄介護方法」,「尿失禁の具体的ケア 方法」,「オムツの種類・選択」,「オムツをはずす方法」 の『排尿ケア』に関する4項目,「排尿日誌のつけ方」, 「排尿日誌の読み方」,「尿失禁のタイプ診断」の『排 尿日誌』に関する3項目と『その他』の計13項目とし, 該当する項目を全てチェックするよう回答を求めた。 また,学習会に参加した感想等,自由に記載する項目 を設けた。 5.分析方法 学習会の評価は、その内容が役立つと思うか,実践 しようと思うかについて,対応のあるt検定を行った。 排泄に関して困難と感じた事例の課題については,ケ アマネとそれ以外の職種との間でχ2 検定を行った。 統計ソフトは SPSSver15.0を使用した。自由記載につ いては,KJ 法を参考にした。 6.倫理的配慮 調査は,学習会主催者の許可を得て行った。対象者 には,調査の目的,方法,参加は自由意志であり,参 加しないことによる不利益は生じないこと,データは 研究目的以外に使用しないことについて,書面を用い て口頭にて説明し同意を得た。 Ⅱ.結果 1.対象の基礎情報(表1) 対象者50名のうち,ケアマネは14名,ケアマネ以外 (以下その他)の者は36名であった。その他の職種の 内訳は,看護師27名,福祉用具専門相談員2名,介護 表1 対象の基礎情報

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福祉士2名,介護・看護助手5名であった。年代別に みると,ケアマネは30代が7名と多かったのに対し, その他では,20代から50代までが,それぞれ8名から 10名と平均して参加していた。性別でみると,ケアマ ネでは男性6名,女性7名に対し,その他では男性2 名,女性33名であった。所属別にみると,ケアマネで は,居宅介護支援事業所が11名,介護老人保健施設1 名,介護老人福祉施設2名であった。その他の所属で は,病院が25名と多く,次いで訪問看護ステーション 6名,介護老人保健施設とその他が各2名であった。 現職の経験年数をみると,ケアマネでは,3年以内が 7名,4年以上10年未満が6名,その他の職種では, 3年以内が10名,4年から10年未満が8名,10年以上 が13名と平均していた。 2.排尿ケアに関する学習会内容の評価(表2) 全体的にみると,「排尿ケアアセスメントとケアプ ラン」と「在宅事例の検討」については,役立つと思 う者が70%を超えていたが,「排尿日誌のつけ方・読 み方」については56%であった。学習内容が役立つと 思う者と実践してみようと思う者を比較すると,「排 尿日誌のつけ方・読み方」では,学習した内容が役に 立つと回答した者の平均得点は4.44±0.81点,実践し てみようと思う者の平均得点は4.20±0.81点であり, 後者の方が低く有意な差がみられた(p<0.01)。そ の他の項目には差がみられなかった。 3.困難と感じた事例の有無と課題の内容(表3) 今までに,排尿に関して困難と感じた事例を経験し た者は,ケアマネでは11名(79%),その他では,27 名(75%)であった。課題の内容をみると,ケアマネ で最も多かったのは,「尿失禁の具体的なケア方法」 6名(55%),次いで「オムツの種類・選択」,「排尿 障害について」がそれぞれ4名(36%),「受診を勧め る時期」,「負担の少ない排泄介護方法」,「オムツをは ずす方法」がそれぞれ3名(27%),「排尿のアセスメ ント方法」,「尿失禁のタイプ診断」,「排泄補助用具の 種類」がそれぞれ2名(18%)であった。一方,その 他の職種では,「尿失禁のタイプ診断」が10名(37%) と最も多く,ついで「受診を勧める時期」9名(33%), 「失禁の具体的なケア方法」,「排尿障害について」, 「排尿のアセスメント方法」がそれぞれ7名(26%) であった。「オムツの種類・選択」について困難と感じ た者は,ケアマネが4名(36%)で,その他の職種2 名(7%)に比べて有意に高かった(p<0.05)。自 由記載の課題の内容は,「家族の高い要望と対象に合 った方法が違う場合の対応」,「飲水と蓄尿のパターン がつかめなかった対象の間欠導尿」,「認知症による放 尿行為」,「バルーン抜去の見極め」であった。 4.学習会の感想 自由記載として書かれた内容を分析した結果,「肯 定的な学び」と「学習ニーズ」に分類された。「肯定 的な学び」をみると,【新しい知識の習得】7名,【排 尿アセスメントの重要性理解】4名,【事例は分かり やすい】2名,【失禁に対する前向きな気持ちへの変 化】1名,【グループワークは良い】1名であった。 「学習ニーズ」をみると,【排尿障害の詳しいケア方法】 3名,【排便障害の勉強会】2名であった。 Ⅲ.考察 1.学習会に対する評価の特徴 学習会の評価をみると,職種に関わらず,「排尿ケ アアセスメントとケアプランについての説明」と「在 宅事例の検討」は,70%の者が役に立ったと回答した。 一方,実践してみようと思う者は,前者では82%と役 立つと回答した者より高く,後者では56%と低かった。 中でも排尿アセスメントにおいて重要な「排尿日誌の つけ方・読み方」については,学習した内容が役に立 つと回答した者の平均得点は実践してみようと思う者 より低く有意な差がみられた。「アセスメントとケア プラン」については,排尿障害の種類や原因,アセス メントの視点,対処方法を明確に示したため,一回の 講義でも実践に結び付けて考えられたためであると考 える。一方,排尿日誌は,排尿時間と失禁の有無を経 時的に記載するものから,一回排尿量や残尿量,尿意 の有無,飲水量など詳細にわたり経時的に記載するも のまで対象にあわせて記載項目を設定していく。その ため,排尿日誌をつける際には,必要な情報と対象が 測定可能な項目を考慮する必要がある。また,排尿日 誌をつけることは,時間を要することであり,その必 要性を十分理解していないと協力を得ることは難しい といえる。そのため、役立つと思うが実施してみよう と思う者が少なかったと考える。排尿障害の原因は, 多くの要因と関係していることが多く,対象の基礎情 報など環境にも左右されるため,複雑なことが多い。 複雑化している対象の状況を適切にアセスメントする ためには,まず,排尿日誌をつけることが重要である。 排尿日誌をつけることによって,対象の排尿の状態を 把握すること,排尿障害の有無やタイプを診断するこ と,医療が必要な者は医療につなぐことができ,適切 な対応方法を見出すこともできる。排尿日誌をつける

(5)

表2 排尿日誌の評価 ことは、排尿ケアをマネジメントするうえで有効な手 段といえるため,臨床で取り入れ易いように工夫して いくことが求められる。 排尿の問題を抱える高齢者をみると女性が多く,男 性のケアマネは,症状などアセスメントに必要な情報 を聞きにくいなどかかわりにくさがあると考える。ま た,排尿ケアは個人でのかかわりでは限界があり,多 職種がチームでケアしていくことが必要である。 自由記載による学習の評価では,「新しい知識の習 得」が最も多く,次いで「排尿アセスメントの重要性」 があげられた。この学習会で排尿ケアに関する新たな 知識を得ることができ,アセスメントの動機づけがで きたといえる。学習ニーズとしては,「排尿障害の詳 しいケア方法」,「排便障害の勉強会」があげられた。

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これは,一回の学習会により,知識は習得できたもの の,その知識を活用するために,さらに詳細で高度な 知識を求めていることが予測された。これらの学習ニ ーズに応えられるような取り組みが必要である。 2.排尿困難事例の課題の特徴 今までに,排尿に関して困難と感じた事例を経験し たことがある者は,ケアマネが79%,その他の職種で は75%と高かった。全体で最も高かった事例の課題は, 「尿失禁の具体的ケア方法」であった。これは,課題 に対して,目の前で困っている対象を何とかしたいと いう思いから,まず対処方法に目を向けたためである と考える。次いで,高かった順に課題をみると,「受 診を勧める時期」,「尿失禁のタイプ診断」,「排尿障害 について」,「排尿のアセスメント方法」であった。ど の課題をみても,適切な排尿アセスメントが鍵となっ ている。これは,排尿障害や排尿日誌の読み方などの 知識が十分ではないことから,排尿の状態を適切にア セスメントすることが困難であったことを意味する。 加藤は,入院患者の尿失禁は7割と多いにもかかわら ず,尿失禁タイプのアセスメントが行われているのは 11.3%と少なく,その理由は「方法が分からない」 43.2%であったことを報告している10)。ケアマネの資 格継続研修等において,急増している認知症ケアにつ いては取り入れられているが,排尿障害については取 り入れられていない。このように,学習する機会がほ とんどないこともその原因の一つと考える。 3.ケアマネが困難を感じた課題の特徴 ケアマネが,その他の職種に比べて有意に高かった 課題は,「おむつの種類・選択」であった。在宅でお むつを選択する場合,コストはもちろん,対象の使い 勝手や介護力なども考慮し,市販されているおよそ 800種類のおむつの中から,適切なものを選択する必 要がある。ケアマネが直面するのは,在宅で直接介護 をしている家族からの訴えである。その訴えに対する 表3 困難と感じた事例の経験の有無とその課題内容(複数回答)

(7)

解決方法の一つがおむつの選択であったと考える。後 藤らの調査では,老人施設入居者や在宅看護を受ける 高齢者の半数以上がおむつを使用しており,その使用 理由が必ずしも適切のものとはいえず,その35%はお むつはずしが可能であったと報告している11)12)。今 後は,おむつを外せる可能性も含め,ケアマネジメン トを行っていく必要がある。ケアマネは,要介護者の 自立支援をする役割を担っている。そのため,尿失禁 の診断および自立に向けたケアプランの作成はもちろ ん,オムツをはずせる可能性や適切なオムツを使用し ているかの見極めを行い,訪問看護や介護など他の職 種とも連携をとりながら進めていく必要があると考え る。そのためには,排尿ケアにおいて,対象が自立に 向えるようなプランを立案・実施していけるようなフ ローチャート等を作成することにより,全体のケアマ ネジメント力も向上していくことが示唆された。 以上より,対象に合わせてオムツ選択ができるフロ ーチャートやタイプ別排尿ケアアセスメント方法のフ ローチャートを開発し,それらを活用できるようにし ていくことが必要であると考える。また,ケアマネを 中心とし,関連職種も含めて適切な排尿ケアを行って いく必要性が示唆された。 本研究の限界は,限られた一地域での調査であり, 勉強会に参加した者を対象としたため,対象も少なく 結果に偏りが生じている可能性がある。今後は,フロ ーチャートを作成し,介入研究を行っていくことが必 要である。 謝辞 学習会に参加し,調査にご協力くださいました皆様, 学習会を主催した財団法人脳血管研究所美原記念病院 の美原盤院長,高橋陽子看護部長をはじめスタッフの 皆様に深く感謝いたします。 引用文献 1)本間之夫.高齢者の排尿管理の現状と問題.泌尿器外 科2007;20(9):1169-1170 2)厚生労働省労健局.今後の認知症対策について.平成 17年8月5日全国介護保険担当課長会議資料2005:1-112 3)横山英二.在宅医療における介護高齢者の排尿管理. 治療2006;88(3):433-444 4)本間之夫,柿崎秀宏,後藤百万ほか.排尿に関する疫学 研究.日本排尿機能学会誌2003;14(2):266-277 5)山尾有紀,薬袋淳子,片倉直子ほか.在宅要介護度4・ 5高齢者の排泄介護における身体的負担感と関連要因. 日本看護科学学会学術集会講演集2007;27:426 6)医療経済研究機構.家庭内における高齢者虐待に関す る調査報告書.2004:87-88 7)大塚伸之.排泄障害.月刊ケア2001;11:16-19 8)梶原敦子.排泄介護における保健師・ケアマネージャー の役割.治療2006;88(3):451-454 9)西井久枝,岩坪暎二,山下博志ほか.在宅高齢者ケアにかか わる介護支援専門員における排尿ケアの意識調査.排尿 機能学会誌2008;19(1):85 10)加藤基子.「えひめ排泄ケア研究会」の2年間の活動と 課題.第19回老年泌尿器科学会抄録集2006:101 11)後藤百万,吉川羊子,小野佳成ほか.老人保健施設に おける高齢者排尿管理に関する実態と今後の戦略.ア ンケートおよび訪問聞き取り調査.日本神経因性膀胱 学会誌2001;12(2):207-222 12)後藤百万,吉川羊子,服部良平ほか.被在宅高齢者に おける排尿管理の実態調査.泌尿器科紀要2002;48 (11):653-658

(8)

Evaluation of Education Program for Elderly Continence Care and

Difficult Cases Care Managers Experienced

− Comparison Between Care Managers and Other Disciplines −

Manami KAMIYAMA

1)

, Yoko UCHIDA

1)

, Chizuru KOBAYASHI

2) Abstract:The objective of this study was to evaluate the outcomes of an education program for elderly continence care which was provided for formal caregivers including care managers, and to identify difficult cases care mangers experienced. The subjects of the study were 50 persons who attended the program for elderly continence care in “A” district and agreed to participate in this study. We conducted a questionnaire survey. Regardless of discipline, about 75% of the participants experienced difficult problems in continence care. Approximately 90% of the participants reported that the program was useful. The participants were significantly less likely to express their intent to implement what they have learned in urinary diary than those who reported having found it useful (p=0.003). The most common problems were “specific management technique for urinary incontinence,” “time to see a doctor,” and “diagnosis of urinary incontinence type.” “Type and option of diaper” was a significantly more common problem in care managers than in other disciplines. These findings suggest that it is necessary to develop a diaper selection flowchart for individual users and an assessment flowchart for different types of continence care, and to utilize these tools.

Key words:the elderly, continence care, care manager, education program, evaluation

1)School of Health Science,Gunma University Faculty of Medicine 2)Care Plan Centre MIHARA

参照

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