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理工学部 2016年度(平成28年度)一般入試 前期(B日程)|過去問題|近畿大学入試情報サイト

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(1)

以下のから 32 にあてはまる最も適切な答えを各解答群から1つ選 び,解答用紙(マークシート)にマークせよ。ただし,同じ答えをくり返し用いてもよ い。

!

自然長がLの軽いばねABがある。AとBのばね定数はそれぞれk,1.2kであ

る。重力加速度の大きさをgとして,以下の問いに答えよ。ただし,ばねはフックの

法則が成立する範囲内で伸び縮みする。

M A

L

1.2L

図1

+ 図1のように,ばねAの一端を天井に固定し,他端には

質量がmの小球Mを取りつけ静かにつるすと,ばねは鉛直 方向に伸びて長さが1.2Lとなって静止した。ばね定数k は,mgLを用いて表すと, 1 である。このと

き,ばねに蓄えられた弾性エネルギーUは 2 と表

すことが出来る。また,この状態でばねを鉛直方向に自然長

Lの長さまで縮めて静かに離すと,小球は単振動を行なう。

この単振動の周期Tは 3 であり,小球の最大の速

vは 4 である。

の解答群

" mLg

0 #

mg

L $ mg

L %

mg

L & 5mg

L

' L

mg ( L

mg ) L

mg *

L

mg !

L mg

の解答群

" Lmg

10 #

Lmg

5 $

Lmg

5 %

Lmg

& L02mg

100 '

Lmg

25 (

Lmg

25 )

36Lmg 25

2月11日実施

(2)

の解答群

" "L

g # " 6L

g $ " 11L

g % " 5g 11L

& "65Lg ' " 5g

L ( 2π" L

g ) 2

π

" 6L

g

* 2π

" 11L

g ! 2

π

" 5g

11L + 2π" 5g

L , 2π" 5g

L

の解答群

" "115Lg # " 5

Lg $ 1

!Lg % " 5 Lg & "Lg

5 ' !Lg ( "6 Lg

5 ) " 11Lg

5 A B M L L

図2 - ばねAとBを図2のように一続きに直列に連結し,ばね

Aの一端を天井に固定して鉛直につるした。ばねBの下端

に小球Mを取りつけ静かにつるすと,ばねは全体として鉛

直方向に 5 ×Lの長さだけ伸びて静止した。この連

結されたばねを,1本のばねとみなしたとき,そのばね定数

は 6 ×kである。このとき,2本のばねに蓄えられ

た弾性エネルギーは 7 ×Uである。

5 , 6 , 7 の解答群

" 1130 # 115 $ 116 % 1

& 11 ' 2 ( 11

(3)

A B L

M

図3

+ 図3のように,AとBの2本のばねを並列につなげ,それらを天井に固定して鉛

直につるした。ばねAとBの下端に小球Mを取りつけ静かにつるすと,ばねは鉛直

方向に 8 ×Lの長さだけ伸びて静止した。ただし,2本のばねの間隔はきわ

めて狭く,MをつるしたときAとBの連結部は傾いた り変形したりすることはなく,2本のばねは同じ長さだ け伸びるものとする。この連結されたばねを,1本のば

ねとみなしたとき,そのばね定数は 9 ×kであ

る。また,この状態でばねを鉛直方向に自然長Lの長 さまで縮めて静かに離して,小球を振動させた。この単 振動の周期は 10 ×Tであり,小球の最大の速さ は 11 ×vである。

8 , 9 の解答群

" 221 # 111 $ 1130 % 115 & 1

' 116 ( 1 ) 11 * 2 ! 11

10 , 11 の解答群

" 1

!22 # 1

!11 $ " 11

30 % " 5

11 & " 1 2

' "116 ( 1 ) " 11

6 * !2 ! " 11

(4)

M P O Q A A L

図4

0 次に,図4のように,Aを2本直列に

連結したばねの一端に小球Mをつけ,こ

れらをなめらかな内面を持つ筒PQの中

に入れ,ばねの他端をP端に固定した。

筒PQにはP端にさらに長さがLで軽 く細い棒OPを付けた。棒OPのO端を

中心として,物体OPQを水平でなめら

かな台の上で回転数がn〔Hz〕で回転さ せた。このとき,小球MはO端を中心 とする等速円運動をしており,その角速 度 は 12 〔rad/s〕と 表 す こ と が 出 来る。ばね全体の伸びがLのとき,回転

nkmを使って 13 と表すことが出来る。

12 の解答群

" n # n $ 2n % 1

n & 1

n

' 2n ( π n ) πn * 2πn ! n 2π

+ πn , 2πn - πn . πn / 2nπ

13 の解答群

" 1! k

m #

1 2!

k

m $ !

k

m % 2!

k

m & 4! km

' π ! k

m (

π

2! k

m ) π! k

m * 2π! k

m ! 4π! km

+ π !k

m , 1 2π !

km

-1

π !

k

m .

π !

k

m /

π !

(5)

!

図1のような,スイッチS1,S2,S3,コンデンサーC1,C2,起電力V0〔V〕の電池

E1,E2,および抵抗Rからなる回路が真空中に置かれている。C1とC2は共に,極板間

の距離d〔m〕,極板の面積S〔m2〕の平行板コンデンサーであり,極板の周辺部の電場 の乱れは無視できる。なお,コンデンサーC1には,厚さ

d

2〔m〕で極板と同じ面積を 持つ導体が極板に平行に挿入されている。スイッチS1,S2,S3は,最初すべて開いて

おり,C1とC2に電荷は蓄えられていなかった。ただし,回路の配線に用いる抵抗や回

路の自己インダクタンスは無視でき,また,真空の誘電率をε〔F/m〕として,以下の 問いに答えよ。

d E1

R

S1 S2 S3

E2

C1 C2

d d

図1

" 図1の回路でスイッチS1を閉じてじゅうぶん時間が経過したのちにスイッチS1を

開いた。このときにコンデンサーC1に蓄えられた電荷は 14 〔C〕であり,静

電エネルギーは 15 〔J〕である。

# 次に,スイッチS3を閉じてじゅうぶん時間が経過したのちにスイッチS3を開いた。

その後,図2のようにコンデンサーC2に,厚さ

d

2〔m〕で電極と同じ面積を持つ導

体を極板に平行に挿入した。このと き に コ ン デ ン サ ーC2に 蓄 え ら れ た 電 荷 は

16 〔C〕であり,静電エネルギーは 17 〔J〕である。

d E1

R

S1 S2 S3

E2

C1 C2

d d

d

(6)

- 次に,スイッチS2を閉じた。じゅうぶん時間が経過したのちに,コンデンサーC1

に蓄えられた電荷は 18 〔C〕であり,静電エネルギーは 19 〔J〕である。

また,このときにコンデンサーC2に蓄えられた電荷は 20 〔C〕であり,静電

エネルギーは 21 〔J〕である。スイッチS2を閉じてから抵抗Rで発生した

ジュール熱は 22 〔J〕である。

14 , 16 , 18 , 20 の解答群

" ε0SV

d #

εSV

d $

εSV

d %

εSV d

& 3ε0SV

d '

2εSV

d (

5εSV

d )

3εSV d

* 7ε0SV

d !

4εSV

d +

5εSV

d ,

9εSVd

15 , 17 , 19 , 21 , 22 の解答群

" ε0SV02

16d #

εSV

d $

εSV

d %

3εSV2 8d

& ε0SV02

d '

9εSV

16d (

7εSV

d )

εSVd

* 9ε0SV02

d !

2εSV

d +

3εSV

d ,

(7)

*

M2

M1

D S

P

v

O

図1 図1のような,マイケルソンが考案した干渉計につ

いて考える。今,装置全体は真空中に置かれている。

Sは波長λ〔m〕の単色光の平行光線を出す光源,P

は光を半分だけ透過させ,残りの半分を反射する半透 明鏡で,その厚さは無視できるとする。またM1,M2

は光線に対し垂直に置かれた平面鏡で,M2は固定さ

れているが,M1は光線の方向に沿って移動すること

ができる。Dは光検出器である。

半透明鏡Pは光源Sから出た光線に対して45°の角度をなすように設置されており, 光線は,Pを通りM1で反射され再びPで反射されてDに入る光線(経路1)と,はじ

めPで反射された後M2で再び反射されてからPを通りDに入る光線(経路2)とに分

かれる。この2つの光線の干渉をDで検出する。はじめM1はOの位置にあって経路

1と2の光路差はなく,光はDで強め合っているとする。

+ M1を一定の速さv〔m/s〕でPの向きにゆっくりと移動したところ,いったんD

で検出される光の強度は減少したが,∆t秒後に再び強め合った。このとき,Mの動

いた距離は 23 〔m〕であり,この距離は 24 ×λ〔m〕に等しい。

23 の解答群

! vt " vt # 2vt $ vt % vt

& 2vt ' 1

vt ( 1

vt ) 2 vt

24 の解答群

(8)

d M2 M1 D S P O

図2 2 図2のようにM1をはじめの位置Oに戻した後,

M2とPの間に屈折率n(>1),厚さd〔m〕のガ

ラス板を光線と垂直に設置した。ガラス板の中を進

む光の波長は 25 ×λ〔m〕となるから,経路

1と2の光路差は 26 〔m〕となる。したがっ

て,経路1と2の光路長を一致させるためには,

M1を 27 〔m〕だけOの位置から移動する。

25 の解答群

" n #

!n $ 1

n %

!n & 1 n−1

' n+1 ( n ) !n * n ! !n

+ n−1 , n+1 - 1

26 の解答群

" nd # 2nd $ (n−1)d % 2(n−1)d

& (n+1)d ' 2(n+1)d ( d

n )

d n

* .01−1 n

/

1d ! 2.01− 1

n /

1d + .01+ 1

n /

1d , 2.01+ 1

n / 1d

27 の解答群

" Pから遠ざける向きに(n−1)d # Pから遠ざける向きに2(n−1)d

$ Pから遠ざける向きに.01−1 n

/

1d % Pから遠ざける向きに2.01−1n / 1d & Pに近づける向きに(n−1)d ' Pに近づける向きに2(n−1)d

( Pに近づける向きに.01−1n/1d ) Pに近づける向きに2. 01−1n

(9)

, +のようにガラス板を設置した状態で経路1と2の光路長を等しくした。次に,図

3のようにガラス板を光線に対して少しずつ傾けたところ,Dの強度は一旦弱く

なったが,再び増加し,角度θ 傾けたときにはじめて極大値を示した。このとき光

線はガラス板で反射されないものとする。図4にガラス板周辺の拡大図を示す。ガラ

ス板がない場合,光線は真空中を直進して,長さ 28 〔m〕の経路ACを進むが,

角度θ 傾いたガラス板がある場合,光線は屈折してガラスの中の経路ABと真空中

の経路BC′を進む。このとき経路ABの長さは 29 〔m〕であり,経路BC′の

長さは 30 〔m〕である。したがって,経路2の光路長は,θ=0°の場合と比較

すると 31 〔m〕だけ変化しており,この値は 32 ×λ〔m〕に等しい。

M2

M1

D S

P

θ

A C

B

θ

d C′

図3 図4

28 の解答群

" sindθ # sinndθ $ nsind θ % dsinθ & ndsinθ

' d

cosθ (

nd

cosθ )

d

ncosθ * dcosθ ! ndcosθ

29 の解答群

" d

!1−nsin2θ #

d

!1−ncos2θ $

nd

!1−nsin2θ %

nd

!1−ncos2θ

& d

!n2−sin2θ '

d

!n2−cos2θ (

nd

!n2−sin2θ )

nd

(10)

30 の解答群

" dsinθ#$

% 1 cosθ−

1 !n2−sin2θ

& ' ( #

dsin2θ#$

% 1 cosθ−

1 !n2−sin2θ

& ' (

$ dcosθ#$

% 1 sinθ−

1 !n2−sin2θ

& ' ( %

dcos2θ#$

% 1 sinθ−

1 !n2−sin2θ

& ' (

& dsinθ#$

% 1 cosθ−

1 !n2−cos2θ

& ' ( '

dsin2θ#$

% 1 cosθ−

1 !n2−cos2θ

& ' (

( dcosθ#$

% 1 sinθ−

1 !n2−cos2θ

& '

( ) dcos

θ#$

% 1 sinθ−

1 !n2−cos2θ

& ' (

31 の解答群

" n×AB+BC′−AC+(n−1)d # n×AB−AC+(n−1)d $ AB+BC′−n×AC+(n−1)d % n×AB+BC′−AC−(n−1)d & n×AB−AC−(n−1)d ' AB+BC′−n×AC−(n−1)d ( 2!n×AB+BC′−AC+(n−1)d" ) 2!n×AB−AC+(n−1)d" * 2!AB+BC′−n×AC+(n−1)d" ! 2!n×AB+BC′−AC−(n−1)d" + 2!n×AB−AC−(n−1)d" , 2!AB+BC′−n×AC−(n−1)d"

32 の解答群

(11)

!

次の 1 ∼ 5 に入れる最も適当なものを,それぞれの解答群から一つ 選び,解答欄にマークせよ。

40

19Kは放射性同位体であり,原子核で変化を起こす原子の88%がβ 壊変により,残

りの12%が電子捕獲により,それぞれ別の原子に変わる。β 壊変は1個の中性子が1

個ずつの陽子と電子に変わり,この電子が原子の外へ放出される現象であり,電子捕獲 は1個の陽子が電子殻から1個の電子を取り込み,1個の中性子に変わる現象である。 したがって,4019Kはβ 壊変により 1 になり,電子捕獲により 2 にな

る。

希ガスが全く存在しない環境で生成した火山岩を分析したところ,0.25molの4019K と0.090molの希ガス原子が含まれていた。したがって,この岩石から大気中への希ガ

スの散逸は無視できるとすると,この岩石には上述のβ 壊変により生成した 1

が 3 mol含まれており,また,この岩石の生成時点では 4 molの4019K が岩石に含まれていたことになる。4019Kの半減期は12.5億年である。したがって,こ

の岩石が生成したのは分析時点の 5 億年前である。

解答群

1 , 2

" 3618Ar # 3818Ar $ 1840Ar % 4020Ca & 4120Ca

' 4220Ca ( 4320Ca ) 2044Ca * 32He ! 42He

+ 3919K , 41

19K

-20

10Ne . 21

10Ne / 22 10Ne

0 22286Rn 1 223

86Rn 2 224

86Rn 3 225

86Rn 4 226

86Rn

5

(12)

3 , 4

" 0.045 # 0.090 $ 0.18 % 0.25 & 0.27 ' 0.33 ( 0.36 ) 0.45 * 0.50 ! 0.66 + 0.75 , 0.88 - 0.99 . 1.00 / 1.25 0 1.50 1 1.75 2 2.00 3 2.50 4 3.00

(13)

!

次の 6 ∼ 11 に入れる最も適当なものを,それぞれの解答群から一つ 選び,解答欄にマークせよ。解答群からは同じものをくり返し選んでよい。

市販の食品には品質保持のため,いろいろな食品添加物が含まれている。ある飲料製 品Aには成分の変色を防ぐため,漂白作用がある亜硫酸ナトリウムNa2SO3が添加さ

れている。Na2SO3が還元剤として作用するときの反応を式$に示す。

Na2SO3+H2O "# Na2SO4+2H++2e− $

100mLの飲料製品Aに含まれるNa2SO3を酸化還元滴定により定量した。この無色

の試料を硫酸酸性にして,これに2.0×10−4

molのヨウ化カリウムKIと,指示薬とし て少量のデンプン水溶液を加えた後,1.0×10−2

mol/Lのヨウ素酸カリウムKIO3水溶

液で滴定を行った。KIが酸化されるときの反応とKIO3が酸化作用を示すときの反応

を,それぞれ式%と式&に示す。

2KI "# I2+2K++2e− %

KIO3+6H++6e− "# KI+3H2O &

Na2SO3はKIよ り 還 元 力 が 大 き い た め, 6 。し た が っ て,試 料 の 色 が

7 に変わった時点で滴定が終了する。この滴定終了までに10mLのKIO3水溶

液を要した。したがって,この試料には 8 molのNa2SO3が含まれていること

になる。ただし,試料中にはこの定量を妨害する成分は含まれていないとする。

Na2SO3は酸化防止剤としても作用するが,製品の抗酸化性をさらに高めるために,

飲料製品Aにアスコルビン酸を添加したものが飲料製品Bである。アスコルビン酸が

還元剤として作用するときの反応を式'に示す。

アスコルビン酸(還元型)"# アスコルビン酸(酸化型)+2H++2e− '

(14)

の滴定操作と同じ方法で定量した。アスコルビン酸はKIより還元力が大きいため,

9 。したがって,試料の色が 10 に変わった時点で滴定が終了する。こ

の 滴 定 終 了 ま で に20mLのKIO3水 溶 液 を 要 し た。し た が っ て,こ の 試 料 に は

11 molのアスコルビン酸(還元型)が含まれていることになる。

解答群

6 , 9

" 式-の反応が完了した後に式.の反応が進行する # 式.の反応が完了した後に式-の反応が進行する $ 式/の反応が完了した後に式-の反応が進行する % 式-の反応が完了した後に式/の反応が進行する & 式0の反応が完了した後に式.の反応が進行する ' 式.の反応が完了した後に式0の反応が進行する ( 式/の反応が完了した後に式0の反応が進行する ) 式0の反応が完了した後に式/の反応が進行する * 式-と式.の反応が同時に進行する

! 式.と式0の反応が同時に進行する

7 , 10

" 無色から青紫色 # 青紫色から無色 $ 無色から赤褐色

% 赤褐色から無色 & 無色から黄緑色 ' 黄緑色から無色

( 無色から橙赤色 ) 橙赤色から無色 * 無色から黒色

! 黒色から無色

8 , 11

" 1.0×10−5 # 2.0×10−5 $ 3.0×10−5 % 6.0×10−5

& 1.0×10−4 ' 2.0×10−4 ( 3.0×10−4 ) 6.0×10−4

(15)

+

次の 12 ∼ 15 に入れる最も適当なものを,解答群からそれぞれ一つ選 び,解 答 欄 に マ ー ク せ よ。ax2+bxc=0の と き,x=−b±"b

−4ac

a で あ り, !0.96=0.98とする。

!1 炭酸ナトリウム十水和物Na2CO3・10H2Oの結晶が空気中で風解を起こすのは,結

晶中の水和水(結晶水)の飽和蒸気圧が空気中の水蒸気の圧力より大きい場合,水和水 が 平 衡 状 態 に な る ま で 蒸 発 し 続 け る か ら で あ る。25℃で の 水 の 飽 和 蒸 気 圧 は 3.20×103

Paである。25℃の空気の相対湿度(水の飽和蒸気圧に対する,空気中の水

蒸気の圧力の割合)が90.0%まで上昇した時点でNa2CO3・10H2Oの風解が起こらな

くなったとすると,その水和水の25℃での飽和蒸気圧は 12 Paとなる。

!2 十分量の炭酸水素ナトリウムNaHCO3を容積一定の真空容器内に入れ,100℃以

上のある温度で十分に長い時間放置すると,NaHCO3の一部が熱分解を起こして式

!に示す平衡状態になった。

78

2NaHCO3(固)67 Na2CO(固)+3 CO2+H2O(気) !

このとき,容器内の全圧は1.00×105

Paであった。したがって,この温度での式

!の圧平衡定数は 13 Pa2となる。

こんどは,同じ温度の同じ真空容器内にNaHCO3とともに,CO2と水蒸気の混合

気体を全圧が1.40×105

Paになるまで入れ,十分に長い時間放置した。このとき,

NaHCO3が分解しないようにするためには,水蒸気の分圧は 14 Pa以上,

15 Pa以下にする必要がある。

解答群

12 ∼ 15

" 1.60×103 # 2.80×10$ 2.88×10% 2.96×10

& 3.20×103 ' 3.56×10( 0.15×10) 0.21×10

* 0.42×105 ! 0.70×10, 0.98×10- 1.00×10

. 1.19×105 / 1.25×100 1.40×101 1.00×10

(16)

+

次の 16 ∼ 20 に入れる最も適当なものを,解答群からそれぞれ一つ選 び,解答欄にマークせよ。

分子式C6H10で表されるアルキンAには 16 種類の構造異性体が存在する。

そのうち,不斉炭素原子をもつ構造異性体は 17 種類である。アルキンAの水

素付加によりアルケンBが得られた。アルケンBの構造異性体のうち,幾何異性体を

もつものは 18 種類である。アルケンBに臭化水素HBrを付加すると,アルケ

ンBのそれぞれの構造異性体から飽和化合物C6H13Brの構造異性体が2種類ずつ生成

する場合がある。マルコフニコフ則(マルコフニコフの法則)に従うと,この2種類の構 造異性体間での生成比率が大きく異なるC6H13Brを生成するアルケンBの構造異性体

は 19 種類である。また,アルケンBから得られるC6H13Brの構造異性体は全

部で 20 種類である。

解答群

16 ∼ 20

" 0 #$%&

' 5 ( 6 ) 7 * 8 ! 9

(17)

!

恒温動物の体温調節に関する次の文章を読み,以下の各問いに答えよ。答えは各問い の下の解答群から最も適当なものを選び,解答欄にマークせよ。

ヒトは,体温調節のしくみがよく発達しており,外界の温度に関係なく体温は,ほぼ

一定に保たれている。寒い時には 1 がはたらいて皮膚の 2 や 3

を収縮させるが, 4 を刺激する 1 ははたらかないため,発汗されない。

そのため, 5 が 6 。また,ホルモン類の分泌刺激により,肝臓や筋肉

の活動や心臓の拍動が促進されて 7 が 8 。

一方,暑い時に体温が上昇すると皮膚の 3 が広がり,血液からの 5

が 8 。また,肝臓や筋肉の活動を促すホルモンの分泌は抑制されるので,これ

らの 7 が 6 。

問1 上の文章の にあてはまるものをそれぞれ1つ選べ。ただし,同じ番号

は同じものを示す。

〔解答群〕

に対する解答群

! 交感神経 " 副交感神経 # 運動神経 $ 感覚神経

2 ∼ 4 に対する解答群

! 心 筋 " 立毛筋 # 汗 腺 $ 内分泌腺 % 導 管 & 血 管 ' リンパ管

5 , 7 に対する解答群

! 発熱量 " 放熱量 # 吸熱量

(

(18)

6 , 8 に対する解答群

! 増加する " 減少する # 一定となる

問2 下の図は,ヒトの寒冷刺激における体温調節のしくみのひとつを示したものであ る。

a.この時に刺激を受ける部位ならびに関与するホルモンの名称として,正しいも のを以下の解答群から選べ。

図 寒冷時における体温調節のしくみのひとつ

寒冷刺激 → 9 → 10 → 11 → 甲状腺 →

12 → 肝臓や筋肉の代謝促進 → 体温上昇

〔解答群〕

9 , 10 に対する解答群

! 肝 臓 " 骨格筋 # 心 臓 $ 間脳視床下部 % 脳下垂体前葉 & 副腎皮質 ' 副腎髄質

11 , 12 に対する解答群

! チロキシン " アドレナリン

# バソプレシン $ 糖質コルチコイド

(19)

体 温 ︵ ℃ ︶ ︵ 相 対 値 ︶

ホ ル モ ン 濃 度 ︵ 相 対 値 ︶ 体温 ホルモン

寒冷刺激開始 (時間)

体 温 ︵ ℃ ︶ ︵ 相 対 値 ︶

ホ ル モ ン 濃 度 ︵ 相 対 値 ︶ 体温 ホルモン

(時間)

体 温 ︵ ℃ ︶ ︵ 相 対 値 ︶

ホ ル モ ン 濃 度 ︵ 相 対 値 ︶ 体温 ホルモン

寒冷刺激開始 (時間)

体 温 ︵ ℃ ︶ ︵ 相 対 値 ︶

ホ ル モ ン 濃 度 ︵ 相 対 値 ︶ 体温 ホルモン

寒冷刺激開始 (時間)

体 温 ︵ ℃ ︶ ︵ 相 対 値 ︶

ホ ル モ ン 濃 度 ︵ 相 対 値 ︶ 体温 ホルモン

寒冷刺激開始 (時間)

体 温 ︵ ℃ ︶ ︵ 相 対 値 ︶

ホ ル モ ン 濃 度 ︵ 相 対 値 ︶ 体温 ホルモン

寒冷刺激開始 (時間) 寒冷刺激開始

b.寒冷刺激による体温ならびにホルモン 12 濃度の時間変化の組みあわせ

として,正しいものを以下の解答群から選べ。ただし,体温軸,時間軸および,

ホルモン濃度軸は各グラフ間で等しいものとする。 13

(20)

問3 恒温動物の体温調節やホルモン類に関する次の記述のうち,正しいものをすべて

含む組みあわせはどれか。1つ選べ。 14

ア.アドレナリンは,副腎皮質から分泌される。

イ.糖質コルチコイドは,血糖量(血糖値)を減少させる。

ウ.運動直後,体の内部の温度を一定にするために,体表面温度は上昇する。 エ.ツンドラ地域で生息するホッキョクギツネに比べ,サハラ砂漠に生息するキツ

ネの一種であるフェネックにおいて突起部分である耳が小さいのは,体温維持と 関係した適応である。

〔解答群〕

" アのみ # イのみ $ ウのみ % エのみ & アとイ ' アとウ ( アとエ ) イとウ

* イとエ ! ウとエ + アとイとウ , アとイとエ

(21)

+

植生の多様性と分布に関する次の文章を読み,以下の各問いに答えよ。答えは各問い の下の解答群から最も適当なものを選び,解答欄にマークせよ。

地球上には様々な生物が生育・生息している。ある一定の場所に生育・生息する同一

生物種の集まりは 15 と定義され,いくつもの生物種が互いに関係を持ちながら

形成される集合体を 16 とよぶ。

一定の場所に生育し地表を覆っている植物全体は植生と定義される。植生は,各地域 の環境条件に適応した植物種で構成されており,

(A)地域ごとに異なった様相を示す。植生

の様相は,特に

(B)気温と降水量の影響を強く受け,同様の気候下にはほぼ一致した植生が

成立する。

植生を構成する植物とそこに生息する動物や微生物を含むすべての生物のまとまりを バイオーム(生物群系)とよぶ。バイオームの分布には緯度の違いによる水平方向の分 布と,標高の違いにもとづく垂直方向の分布とがある。たとえば,木本の種類数は低緯

度ほど 17 傾向にある。一方で,垂直分布についてみると,日本では一般的に,

(C)標高約2,500mを境に,低温や強風のため高木が生育できず「森林限界」となる。

(D)森林内部の垂直的な種構成は 18 構造とよばれ,光合成にとって必要不可欠な

(E)光は,林冠から林床に向かって低減していく。

問1 文中の に当てはまるものをそれぞれ1つ選べ。

〔解答群〕

" 指標種 # 生 産 $ 個 体 % 階 層 & 増加する ' 個体群 ( 減少する ) 優占種

(22)

問2 下線部(A)に関連する次の記述のうち,正しいものをすべて含む組みあわせは

どれか。1つ選べ。 19

ア.モミ類やトウヒ類などの常緑針葉樹は,年平均気温が−5℃以下で,1年の大 半が永久凍土で覆われる寒帯のツンドラ地域の優占種である。

イ.オヒルギやメヒルギなどの海水にも耐性のある常緑広葉樹林で構成されるマン グローブは,熱帯・亜熱帯地域の潮間帯で泥質土壌の堆積する河口付近に成立す る。

ウ.ゲッケイジュやオリーブといった小型でクチクラ層の発達した硬葉樹は,冬に 雨が多く,夏の乾燥が激しい地中海式気候下で多く見られる。

エ.草丈の高いイネ科植物が優占し,アカシア類などの木本が点在する植生は,温 帯の内陸部で降水量の少ないステップ地域で広く見られる。

〔解答群〕

" アのみ # イのみ $ ウのみ % エのみ & アとイ ' アとウ ( アとエ ) イとウ

* イとエ ! ウとエ + アとイとウ , アとイとエ

(23)

問3 下線部(B)に関して,一般的に植物の生育と月平均気温から求められる「暖か さの指数(WI : Warmth Index)」との間には密接な関係性があるといわれている。

以下の条件をふまえ,屋久島観測所を基準とした場合の,宮之浦岳山頂における

暖かさの指数(WI) 20 として最も近いものを1つ選び,それに対応するバ

イオーム 21 を選択せよ。

条 件

! 鹿児島県の屋久島にそびえる宮之浦岳の標高は1,936mである。

! 屋久島における2014年の各月の平均気温は下の表のとおりであった。なお,屋

久島観測所の標高は37mである。

てい げん

! 気温逓減率(高度の上昇に伴う大気温の低下の割合)は標高100mあたり

0.6℃とする。

12.2 18.4 22.5 25.2 27.0 26.7 22.2 20.6 17.2 14.5 12.8 11.6 ℃

12 11 10 9 8 7 6 5 4 3 2 1 月

表 屋久島観測所における2014年の各月の平均気温(気象庁アメダスデータより)

〔解答群〕

暖かさの指数(WI) 20 に対する解答群

! −15 " 0 # 8 $ 19 % 48 & 171 ' 231

バイオーム 21 に対する解答群

! 亜熱帯多雨林 " 照葉樹林

(24)

問4 下線部(C)に関連して,「日本における森林限界より上部」でみられる植物と して正しいものを3つ選べ。ただし,解答順序は問わない。

22 , 23 , 24

〔解答群〕

" ヨ シ # ハイマツ $ ガジュマル % スダジイ & コマクサ ' シラビソ ( ミズナラ ) ヘ ゴ

* ハクサンイチゲ

問5 下線部(D)に関連する次の記述のうち,正しいものをすべて含む組みあわせは

どれか。1つ選べ。 25

ア.森林は降水量の多い地域に発達し,地球の全陸地の約40%の面積を占める。 イ.スギ・ヒノキなどの植林地が放棄されると,自然林と比べ自己間引きが頻繁に

起こりやすくなり,高密度のまま肥大成長が促進される。

ウ.台風や森林火災などにより森林内部に様々なスケールの林冠の空白が形成され ることがある。この林冠の空白をギャップとよぶ。

エ.森林内の地表は落葉・落枝の層で覆われており,その下には腐植層が見られる。 一般的に,腐植層は有機物の分解速度が遅い寒冷地の森林で薄く,分解速度の速 い熱帯の森林では厚い。

〔解答群〕

" アのみ # イのみ $ ウのみ % エのみ & アとイ ' アとウ ( アとエ ) イとウ

* イとエ ! ウとエ + アとイとウ , アとイとエ

(25)

問6 下線部(E)に関連する次の記述のうち,正しいものをすべて含む組みあわせは

どれか。1つ選べ。 26

ア.植物プランクトンの総生産量がゼロになる限界の水深を補償深度とよぶが,そ

の深度は沿岸と比べ外洋で深く,およそ100mにまで達する。

イ.暗期の途中で光を短時間照射すると暗期が中断され,短日植物は開花せず長日 植物は開花するようになる。こうした効果を持つ光処理を光中断とよぶ。光中断 にはフォトトロピンとよばれる光受容体が関与している。

ウ.陽性植物は一般的に,呼吸速度が小さく光補償点が低い。また,光飽和点が低 く,強光下では光合成速度が小さい。

エ.光によるオーキシンの移動の変化が光屈性の原因であることが確かめられてお り,茎は正の屈性,根は負の屈性をそれぞれ示す。

〔解答群〕

" アのみ # イのみ $ ウのみ % エのみ & アとイ ' アとウ ( アとエ ) イとウ

* イとエ ! ウとエ + アとイとウ , アとイとエ

(26)

!

メダカの遺伝に関する次の文章を読み,以下の各問いに答えよ。答えは各問いの下の 解答群から最も適当なものを選び,解答欄にマークせよ。

日本に生息する淡水魚のメダカは,近年のDNA分析や分類学的研究によって2種

(ミナミメダカ,キタノメダカ)に分けられている。両種は飼育環境下では容易に交配 させることができ,その雑種個体も正常に発生して繁殖能力を持つ。両種の間では,同

じ遺伝子領域のDNAの塩基配列に違いがみとめられるため,雑種個体でもそれぞれの

種に由来する対立遺伝子を容易に見分けることが出来る。これらのことを利用して,両 種の個体を交配し,それぞれの遺伝子座における遺伝子型の分離比を調べることで,染 色体地図を作製することが出来る。

そこで,下記のような交配実験を実施した。両種は,雌雄ともに24対の染色体を持っ

ているが,第1番染色体上にある遺伝子座A,Bと,第2番染色体上にある遺伝子座C

について遺伝子型を調べた。なお,ここでは各遺伝子座における遺伝子型について,ミ ナミメダカの対立遺伝子を大文字(ABC),一方,キタノメダカの対立遺伝子を 小文字(abc)で示す。また,各遺伝子座の間には染色体の二重乗換え(1組の相 同染色体間で2回の乗換えが起こること)は生じないものとする。

[交配1]

純系のミナミメダカの雌個体(遺伝子型AABBCC)と純系のキタノメダカの雄個体

(遺伝子型aabbcc)を交配し,得られたFの雄個体とその母親の個体を交配して100個

体の戻し交配世代を得た。F1および戻し交配世代における雌雄比はいずれも1:1で

あった。

[交配2]

交配1で得られたF1の雌個体とその父親の個体を交配して100個体の戻し交配世代を

得た。この戻し交配世代における雌雄比は1:1であった。

[交配3]

交配1で得られたF1どうしの雌雄個体を交配して100個体の自家交配世代を得た。こ

(27)

問1 交配1においてF1世代で出現するすべての遺伝子型の組みあわせはどれか。1

つ選べ。 27

〔解答群〕

" AABBCCのみ # AaBbCcのみ

$ aabbccのみ % AABBCCaabbcc

& AABBCCAaBbCc ' AaBbCcaabbcc ( AABBCCAaBbCcaabbcc

問2 交配1において,戻し交配世代の個体の遺伝子座AとBにおける各遺伝子型の

出現個体数の出現比はAABBAaBBAABbAaBb=22:3:3:22となった。ま た,この戻し交配世代の雄個体のみの遺伝子型を調べたところAABBAaBB

AABbAaBb=1:0:3:21となった。

a.戻し交配世代の個体のうち,下記の遺伝子型の個体の分離比はどれか。1つ選 べ。

AABBCCAABBCcAABBcc= 28

〔解答群〕

" 1:1:1 # 1:0:0 $ 0:0:1 % 0:1:0 & 1:1:0 ' 1:0:1 ( 0:1:1 ) 11:3:0

* 0:3:11 ! 11:3:11 + 22:3:0 , 0:3:22

(28)

b.この交配にもちいたF1の雄個体の減数分裂における遺伝子座AとBの間の組

換え価はどれか。1つ選べ。 29 %

〔解答群〕

" 1 # 2 $ 3 % 4 & 6 ' 8 ( 10 ) 12 * 14 ! 16 + 18 , 20 - 22 . 24 / 32 0 36 1 40 2 42

c.この交配にもちいたF1の雄個体の減数分裂第一分裂において,何%の第一精

母細胞で染色体の遺伝子座AとBの間に乗換えが生じたと考えられるか。1つ

選べ。 30 %

〔解答群〕

" 1 # 2 $ 3 % 4 & 6 ' 8 ( 10 ) 12 * 14 ! 16 + 18 , 20 - 22 . 24 / 32 0 36 1 40 2 42

d.戻し交配世代の個体のうち,雌個体のみの遺伝子座AとBにおける遺伝子型

の分離比はどれか。1つ選べ。

AABBAaBBAABbAaBb= 31

〔解答群〕

" 1:0:3:21 # 1:3:0:21 $ 6:0:1:18

% 21:0:3:1 & 21:3:0:1 ' 22:0:3:0

(29)

e.メダカでは単一の遺伝子が性を決定していることが分かっている。この交配の 結果から,メダカの性決定の様式と性決定遺伝子の位置についてわかることは次

のうちどれか。1つ選べ。 32

〔解答群〕

! 性決定様式はXY型で,雄の性を決定する遺伝子は遺伝子座AとBの間に ある。

" 性決定様式はXY型で,雄の性を決定する遺伝子は遺伝子座AとBの間に はないが,遺伝子座Aに近い位置にある。

# 性決定様式はXY型で,雄の性を決定する遺伝子は遺伝子座AとBの間に はないが,遺伝子座Bに近い位置にある。

$ 性決定様式はXY型であるが,雄の性を決定する遺伝子の位置は特定出来な

い。

% 性決定様式はZW型で,雌の性を決定する遺伝子は遺伝子座AとBの間に ある。

& 性決定様式はZW型で,雌の性を決定する遺伝子は遺伝子座AとBの間に はないが,遺伝子座Aに近い位置にある。

' 性決定様式はZW型で,雌の性を決定する遺伝子は遺伝子座AとBの間に はないが,遺伝子座Bに近い位置にある。

( 性決定様式はZW型であるが,雌の性を決定する遺伝子の位置は特定出来

(30)

問3 交配2の戻し交配世代の個体について,遺伝子座AとBにおける各遺伝子型の 分離比はAABBAaBBAABbAaBb=4:1:1:4となった。交配1と交配2 の間で各遺伝子型の分離比が異なった理由について正しい説明はどれか。1つ選べ。

33

〔解答群〕

! 雑種個体の配偶子形成の減数分裂第一分裂における染色体の乗換えが純系個

体よりも高い割合でおこったため。

" 純系個体の配偶子形成の減数分裂第一分裂における染色体の乗換えが雑種個 体よりも高い割合でおこったため。

# 雄の配偶子形成の減数分裂第一分裂における染色体の乗換えが雌よりも高い

割合でおこったため。

$ 雌の配偶子形成の減数分裂第一分裂における染色体の乗換えが雄よりも高い

割合でおこったため。

% 交配する相手が雑種の場合に,配偶子形成の減数分裂第一分裂における染色

体の乗換えが高い割合でおこったため。

(31)

問4 交配3の自家交配世代の個体について,以下の問いに答えよ。

a.遺伝子座AとBにおける以下の各遺伝子型が出現する確率はそれぞれいくら

か。最も近いものをそれぞれ1つ選べ。ただし,同じものを繰り返し選んでもよ い。

AABB 34 % AaBb 35 %

aaBB 36 % aabb 37 %

〔解答群〕

" 0.0 # 0.4 $ 0.6 % 16.0 & 17.6 ' 19.4 ( 20.1 ) 25.0 * 32.0 ! 35.2 + 36.4 , 39.4 - 44.3 . 50.0 / 75.0

b.下記の遺伝子型のうち,最も出現する確率が低いものはどれか。1つ選べ。 38

〔解答群〕

(32)

!

細胞小器官に関する次の文章を読み,以下の各問いに答えよ。答えは各問いの下の解 答群から最も適当なものを選び,解答欄にマークせよ。

細胞小器官の成分やはたらきを調べるとき,目的の細胞小器官を多量に必要とするこ とがある。細胞から細胞小器官を分離して集める方法として,細胞分画法がある。植物 細胞に含まれる細胞小器官のはたらきを以下の実験により調べた。

実験1:ホウレンソウの葉を細胞質基質と等張のスクロースを主成分とする溶液中で破 砕し,ガーゼでろ過したろ液を破砕液とした。破砕液は図1のように,様々な遠

心力により遠心分離し,各細胞小器官を含む沈殿AからDに分けた。なお,こ

れらの実験操作は各細胞小器官に含まれる酵素群が失活しないように4℃で行っ た。また,実験操作中に各細胞小器官はほとんど壊れることなく分けられたもの とする。

細胞破砕液

遠心分離

沈殿A 上澄み 1,500g

10分間

gは重力の大きさを基準にした遠心力の大きさを表す。)

遠心分離 3,000g 20分間

沈殿B 上澄み 遠心分離

8,000g 20分間

沈殿C 上澄み 遠心分離 105,000g 60分間

沈殿D 上澄みD

図1 ホウレンソウの葉の細胞小器官の分画

(33)

表 細胞分画法によって得た沈殿と上澄みにおけるDNA量および各酵素(活性)の分 布率(%)

0 84

2 0

上澄みD

0 0

0 0

沈殿D

10 7

72 11

沈殿C

82 6

12 19

沈殿B

8 3

14 70

沈殿A

酵素E3の活性 酵素E2の活性

酵素E1の活性 DNA量

実験3:沈殿AからDに含まれる細胞小器官内へのCO2吸収を調べたところ,沈殿B

に含まれる細胞小器官(X)でのみCO2吸収が認められた。

実験4:3∼8%コハク酸ナトリウム水溶液と2,3滴のメチレンブルー水溶液(青

色)を混合した溶液に嫌気的条件で酵素E1を反応させると,メチレンブルーは

還元されて無色に変わった。

実験5:酵素E2およびE3をコードする遺伝子からそれぞれ転写された伝令RNA (mRNA)をタンパク質合成に必要な種々の成分を含む反応液に各々加え,試験 管内で酵素E2およびE3の合成を行った。合成されたポリペプチドを調べたと ころ,図2のようにE2のmRNAから合成したポリペプチド(pE2)は酵素E2 と同じ長さであった。一方,E3のmRNAから合成したポリペプチド(LpE3) はアミノ末端*1側に延長部分をもつ,酵素E3より長いポリペプチドであった。

この延長部分はシグナル配列*2であることが判明した。E3mRNAの塩基配

列から推定されるアミノ酸配列もE3のアミノ末端にシグナル配列をもった,

E3よりも長いポリペプチドであることを示していた。沈殿Bに最も多く含まれ

ている細胞小器官(X)を無傷な状態で単離し,放射線を出す放射性同位元素14

C

で標識した人工のLpE3とともに適当な溶液中で処理した。一定時間後,反応液

を遠心分離して無傷な細胞小器官(X)を沈殿させて回収した。無傷な細胞小器

(34)

(X)を回収した。回収した無傷な細胞小器官(X)についてE3とLpE3の有無

と放射線を調べたところ,無傷な細胞小器官(X)の内部にはE3は認められた

が,LpE3は認められず,E3からは放射線が検出された。

*1アミノ末端・・・ポリペプチド鎖の両側の末端のうち,遊離のアミノ基をもつ側。

アミノ末端の逆側は遊離のカルボキシ基が存在することから,カルボキシ末端という。

*2シグナル配列・・・細胞小器官に輸送されるタンパク質には,その輸送を指示する

特異なアミノ酸配列部位がある。この配列をシグナル配列という。目的の細胞小器 官に取り込まれたあと,シグナル配列は取り除かれる。

*3トリプシン溶液・・・タンパク質を分解するはたらきを持つトリプシンという酵素

を含む溶液。トリプシンは細胞小器官の生体膜を通過できない。

アミノ末端 カルボキシ末端

アミノ末端

シグナル配列

カルボキシ末端 E2

pE2

E3

LpE3

(35)

問1 実験2∼4の結果より,実験1で分画された沈殿A∼Cに最も多く含まれる細胞 小器官について説明した記述を次の解答群からすべて選べ。ただし,同じものを繰

り返し選んでもよい。また, 40 ∼ 42 の解答順序および 43

と 44 の解答順序は問わない。

沈殿A 39

沈殿B 40 , 41 , 42

沈殿C 43 , 44

〔解答群〕

! 内外二重の生体膜でできており,内膜は複雑に入りくんだひだ状の構造をし

ている。

" 内外二重の生体膜で囲まれた内部には,!平な袋状の構造があり,部分的に 層状に積み重なっていることもある。

# 解糖系に関与する酵素群が存在する。

$ クロロフィルを含む。

% ATP合成酵素が存在する。

& 核膜で囲まれた内部に遺伝子を含む染色体が存在する。

' 一重の生体膜でできており,内部は無機塩類・糖・色素などを含む細胞液で

満たされている。

(36)

問2 沈殿Bに最も多く含まれる細胞小器官(X)を等張の溶液に懸濁し,密閉できる

ガラス容器に入れ暗所に置いた。この時,ガラス容器内にCO2は全く存在しない

ものとする。その後,CO2の供給は行わずに,ガラス容器に太陽光を30分間照射

し(前半処理),引き続き,暗所に戻してすぐにCO2の供給を開始し30分間置いた

(後半処理)。一連の操作で,細胞小器官(X)は無傷のままであったとすると,前 半処理の終了時点での細胞小器官内のADPと還元型補酵素のNADPH量は前半処

理開始前と比べてどのように変化したか。1つ選べ。 45

〔解答群〕

(37)

問3 問2の後半処理で,細胞小器官(X)内へのCO2の吸収はどのように行われた

か。1つ選べ。 46

〔解答群〕

! 後半処理の開始直後からCO2の吸収が認められたが,後半処理の終了時に

は吸収は認められなくなった。

" 後半処理の開始直後から終了時まで一定したCO2吸収が認められた。

# 後半処理の開始直後から終了時まで,CO2吸収は全く認められなかった。

$ 後半処理の開始直後にはCO2吸収は認められなかったが,終了時に吸収が

認められるようになった。

問4 実験5の下線部について,14

Cで標識した人工のLpE3の代わりに14Cで標識し

たE3を用いて同様の実験を行った場合,どのような結果が得られると考えられる

か。実験2の結果もふまえて1つ選べ。 47

〔解答群〕

! 無傷の細胞小器官(X)の内部にはE3が認められ,そのE3からは放射線 が検出される。

" 無傷の細胞小器官(X)の内部にはE3が認められるが,そのE3からは放 射線が検出されない。

# 無傷の細胞小器官(X)の内部にはE3が認められず,放射線も検出されな

い。

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