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教職観に関する研究 : 釧路校における大学生の教職志望と教師の資質について

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Academic year: 2021

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(1)Title. 教職観に関する研究 : 釧路校における大学生の教職志望と教師の資質に ついて. Author(s). 戸田, 須恵子. Citation. 北海道教育大学紀要. 教育科学編, 52(1): 47-61. Issue Date. 2001-09. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/240. Rights. Hokkaido University of Education.

(2) . 平成 1 3年 9 月. 北海道教育大学紀要 (教育科学編) 第52巻 第1号 l i 主山国doUni i tyofEduca t Jowma lofHo on (Educa旗on) Vo vers .1 ‐52 , No. Septe 1mber , 2001. 教職観に関する研究-釧路校における大学生の教職志望と教師の資質について-. 戸. 田. 須恵子. 北海道教育大学釧路校教育心理学研究室. は じめ に. 教育大生の多く は幼・小・中・高等学校の教師を目指して各自大学生活を送っている‐ しかし, 近年は, 教師という職業を求めても以前よりは合格率は低くなり 思う よう に 教職 につ けない‐ 理 由の 一つ と して, 少 子化による学級減のため以前より採用が減少していることがあげられる. 又, 学生の学力低下も合格率を下 げている-要因とも考えられる‐ 最近多くの大学で学生の学力 が低下してきている事を理由に補習の必要性 を提言している大学さえある. しかし, いかなる要因があるにせよ, 教職を求める以上, そこには教職を求 める何らかの動機があるであろう‐ その動機の一つは, 過去において非常に印象づけられた教師かもしれな い‐ 記憶に残るような強い印象を受けたからこそ, 自分もそのような教師になりたいと, その教師をモデル にした教師像を描いているかもしれない‐ 思い出に残る教師からどれだけ印象づけられたかで彼らの教師に なりたいという意志の強さが異なるかも知れない. 又, そういっ た印象に残る教師と現在も交流を続けてい るかも知れない. このような教師から受けた影響から教師像を明確に描く事ができれ ば, 学生はその理想像 に近づくよう日々努力するのではないだろうか. 教師という職業は営利 を追求する一般の会社で働く会社員とは異なる. 教育は制度として行われ, 教師は 制度の中で子どもを対象に教育していく. 将来の社会を担う子 どもの教育には様々な能力が要求される‐ 教 育職員養成審議会 ( ) は, 「新たな時代に向けた教員養成の改善方策について」(第一次答申) におい 1997 2 )いっの時代も教員に求められる資質能力,( )今後特に教員に求められる具体的資質能力 をあげてお 1 て,( り, 後者の中には, 人間性, 対人関係に関するもの, 職業の専門的知識な ども含まれている (西林・近藤・ 三浦・村瀬, 2000 ) ‐ このような要求された教師像から教師は子どもに専門的知識を教えるが, 教師に要求 されるのはそれだけではないことがわかる‐ 子ども一人一人の能力に応じて教え, 一人一人の子どもの能力 を引き出しながら, しかも人間的成長もできるような教育が望まれる. 又, 教師は子どもを教育する過程で 自分自身の職業アイデンティティ を構築していく事や組織の中での同僚との良好なつきあいも必要である. こういっ た教師の資質を統合させながら人間として成長していくことが必要であり, 子 どもはそのような教 師によって影響を受ける. 子 どもの中にはす ばら しい教師に出会っ て人生が変わる子 どもがいるかも知れな い. 例え ば, 将来の自分の職業として教師を選択するきっ かけとなるかも知れないのである‐ 子 どもが教師 から影響を受けると同様に教師も又, 子 どもから影響を受ける‐ だから, 教師は子どもと共に自分も成長し 99 ) ているのだと認識する事が必要である (浅田・生田・藤岡, 19 . 現在の教師がそのような意識を持っ て 子 どもの教育に携わっ ているかどうかはわからないが, 大学の教師としては, 学生に専門的知識のみなら ず, 人間性を高め, 学校に適応しうるような教育をする必要がある‐ 47.

(3) . 戸. 田. 須恵子. 教員としての資質能力を高めるために, 教職を希望する学生は教育実習で教育現場を体験する. それまで 大学で学んだ知識を実践する場であると同時に, 教師として適応できるかどうかが問われる場でもある. 教 育現場で生じる様々な問題, 例え ば実際に行われている教育システムや他の教師との関係な ど今までに体験 したことのない問題が生じる. 彼らの中には教育実習をして初めて自分が教職に向いていないことを悟る者 もいる. あるいは, 自分は子どもが好きになれないと訴える者もいる. 教育実習後, 彼らは これらの問題 , について他の学生と討議をすることによって問題を解決し, 教師になる為にさらに努力をしていくことが必 要である. そのような経過を辿って教師としての資質能力を高めていくことができるのである. さらに, 現 代社会では, 子 どもは少子化できょうだいも少なく, 又それほ ど多くの仲間が近所にいないし, 塾やお稽古 事で時間をとられ幼少時に満足するほど遊んでいない. 大学生に子どもとつき合っ た経験を聞くと つき , 合ったことのない学生が以外に多い. それ故に, 教職志望者は教師になる以前に教育実践等で子どもといろ いろな体験や経験をしておくことが必要である. 以上, 教師として何が重要であるか述べてきたが, 実際大学生は良い教師になる為には何が重要だと考え ているのであろうか. 臼井は札幌校の学生の教師観について研究している ( 96 ) 19 . 彼の研究によると, 教 師として重要と考えられる項目を因子分析し8因子を抽出している. 第一因子と して, 人間味あふれた教師 像を挙げ, 第二因子は教育の専門的な知識や技能, 第三因子は社会的コンピテンス を挙げている. では, 札 幌校におけるこれらの教師としての重要な因子は釧路校の学生とは異なるのであろうか. 同じ教育大学内で も キ ャ ン パ ス によ っ て 教 師 像 が変 わる の であろう か.. 以上のことをふまえ, 本研究では次の事を明らかにする事を目的とする‐ ( ) 大学生は どの程度教師を志望しているのか. 教育大学の教員養成課程に入学した学生全員が教師になり 1 たいと考えているのか. 釧路校の学生の教師像と札幌校の学生とどのような違いがあるのか比較する. ) 教師として何が一番重要な資質であると考えているのか. つまり, よい教師としてどのような能力が重 2 ( 要だと考えているのか. それは小学校教師と中学校教師とでは異なるのであろうか. これらの事柄を検討することによって, 学生が教職をどの程度志望しているのか, あるいは教師職をどのよ うに捉えているのかを理解し, 今後の学生への指導に貴重な資料として役立てたい. 方. 法. 被験者:釧路校の教員養成課程の大学生1 45人 (学年別:1年生119名, 2年生2 6名, 性別:男子67名, 女子 8名) を対象に授業の一部を使用 し, 質問紙を配布して回答してもらっ た. 但し新課程の学生10名が含まれ 7 ているが授業は教職の専門科目であるため, この授業を受けている学生は教職志望 である と考える. 回答者の親が教職に就いているか どうか調査したところ,19名が親は教師であると答えている.父親では,15 名が小学校, 中学校, 高校いずれかの教師であった. 又母親については, 9名が教師であった. 手続き:質問紙は発達心理学の授業時間に回答してもらった. 所用時間は約20分程度であった. 質問紙:質問は, 臼井の質問紙1 99 8年版 ( 999 ) を使用 した. 従って, 同じ教育大学内での札幌校の結果と 1 も比較可能である (臼井, 199 6 ) . 質問紙は, 親が教師の職業に就いているかどうかといっ た事から, 過去 の小中高の教師との関係, 教職志望かどうかなど多方面から質問している. 教師としての資質能力 (重要 性) に関しては, 小学校, 中学校とも7 3項目から構成され5段階評定で評価するようになっている. 評定は 1 「重要でない」 , 2 「どちらかと言え ば重要」 , 3 「重要」 , 4 「かなり重要」 , 5 「とても重要」 となって いる. 又, 教職志望に対しては, 1 [どう しても教師になりたい] , 2 [教師になりたいが, 場合によっ て は教育関連の仕事でもよい] , 3 [教師になりたいが, 場合によっては教育関連の仕事でなくてもよい] ,4 48.

(4) . 教職観に関する研究:釧路校における大学生の教職志望と教師の資質について. [教師でもよいがあまりこだわらない] , 5 [できれば, 教職以外の仕事につきたい] , 6 [どう しても教師 以外の仕事につきたい] の評価になっている (ただし, 教職志望に対しては分析時逆転項目となる) .. 結果と考察 1. 過去の教師との交流について 幼児期から高校までの教師で思い出す先生を2名あげてもらいその評価を求めた‐ 人数はF i g血elのよ うに, 高校時代の先生が最も多かっ た. やはり最近までいた高校時代が一番思い出しやすいのであろう. 次 いで小学校, 中学校の順となっている. 思い出には良い思い出と悪い思い出がある. 思い出される先生の評 価は全体で平均4 .4点 (範囲-2~十2 ,5点満点) で, 殆どの学生はプラスとして評価していた. 内容を見る と, 親身になって悩みな どの相談にのってくれたとか, 受験勉強で最後まで励ましてくれたとか, 個性を伸 ばす教育を してくれたな ど様々な意見が見られた. 一方, 24人の学生は先生をマイナスと評価しており, あ まり良い印象を持っていないようである. 又, マイナス評価の多くは高校時代の先生に多かっ た. 内容を見 ると, 生徒の事を考えていなかっ たとか, 将来の職業選択を間違えるきっ かけをつくったとか, 教師が理想 とするクラスを生徒に押しつけ, 個の自由を認めようとせず曲がった協調性を押しつけたとか, 物事を決め つ けて話 す 人 だ っ たと か, だら しな い 人な どの 意見 が見 ら れた.. Fi g - 〕 αel. 印象 に残る 教 師. T油l el. 教 師との 交流. 1年 に1 回. 毎年年賀 状. 相談する 先. 以 上 会う. を出す. 生 がいる. 1 2 0. 学 校別. 00 1. 幼稚園. 05(3 4 ) ‐. 2 9(6 ) .. ) 1(○ 7 ‐. 80. 小学校. L5 12 ) 18(. 42( 29 0 ) ‐. 23( 15 ) 9 .. 中学 校. ) 35( 24 2 .. 40( 27 ) 1 .. ) 41( 28 3 .. 高. 校. ) 63( 43 .5. 38 ) 56( 7 .. ) 74( 0 51 .. 全. 体. 76( 4 ) 52 ‐. ) 85( 6 58 .. 95( 65 5 ) ‐. 人 40 - ---‐‐‐. ‐ ”-”. …”-. .‐ ‐. 選. --. 2 や寝 … ニニ二選; 二墨二量 ニ二二 二 ー - . 伸- ‐ ー - -皿- -. . Tab l 2 e 目こは以前教わっ た先生と現在も1年に1回以上交流している学生の数が示してある. 5 . 4%の 学生が1年に1回以上会うと答えている‐ 幼稚園時代の先生では1人の先生に会っていた者が5名いると答 えている‐ 小学校時代の先生では1 8名の学生が会っ ていた. 会う先生の人数は1人から4人と個人差が見ら れた. 中学校時代の先生については35名の学生が会うと回答している. 会う先生の人数は1人の教師と会う というのが17名と最も多く, 中には6人の先生に会うと答えた学生もいた. 高校時代の先生に現在でも会っ て いる の は63名 もお り, 半 数近く の 学生 は高校 父の 先 生 に今 でも 会 っ て いる こ と になる‐ 1 人 の先 生 に会 っ て いる の は17名, 2 人-20名, 3 人 -12名, 4 人-3 名, 5 人- 5名 6 人- 4名 そ して10人 の先 生 に会う , ,. と回答した学生は2人おり, 田舎なので会うことが多いと注釈がついていた. これらの結果は 前の年まで , 高校生であったためか, 高校時代の先生に会う事が多いことがわかる. 次に毎年年賀状を出しているか どう か の 質 問 に は (Tabl el) , 出していると回答した学生は85人もおり, その内訳は, 幼稚園の先生に出して 49.

(5) . 戸. 田 須恵子. 29%, 範囲1人~4人) い いる 学 生 は9 人 ( 6 .2%) で, 小学校の先生に年賀状を出している学生 は42名 ( 6名もの学生が年賀状を出 た. 中学校の先生には40名 ( 27 .1%, 範囲1人~5人) , そして高校の先生には5 していた ( 38 ‐7%, 範囲1人~7人). 進路や就職や悩み事の相談相手になっ てくれる先生がいる かどうか 65 の質問に対して 「いる」 と回答した学生 は95名 ( .5%) であった‐ その内訳を見る と, 幼稚園時代の先生 と回答した学生は1人であった. 小学校時代の先生と回答した学生で相談する先生は1人と回答した学生は 19名, 2人いると回答した学生は4名であった. 中学校時代の先生と回答した学生では, 1人と回答した学 生 は27名, 2 人- 9名, 3 人-4名 で, ある 学 生 は5 人の 先生 と相 談 している と 回答 して い た. 問 題 に応 じ. て先生を選んで相談しているのかもしれない. 高校時代の先生と相談していると回答した学生について見る と, 1 人 の先 生 と 回答 した学生 は34名 おり, 2 人 -18名, 3 人-19名, 4 人-2 名, 6 人 -1名 であ っ た.. やはり相談する先生も高校の先生が多い. 学生は年齢が上がるにつれで悩みの内容も複雑で深刻なものに変 わっていくと考えられ, その相談相手は小学校時代の先生より, つい最近まで在学していた高校の先生の方 が相談しやすいのではないかと思う‐ 1年に1回以上会う者の割合と毎年年賀状を出す者の割合を札幌校の 学生と比較すると釧路校の学生の方がその割合は高い‐ これは, 釧路校の学生の方が過去の教師と交流が大 というよりは, 研究対象の学年の相違と考えた方が妥当ではなかろうか‐ 釧路校は1年生が対象だが, 札幌 校の学生は, 1年生から4年生までが研究の対象になっ ており, 年が経つに従って1年目より2年目, 2年 目より3年目とだんだん以前の教師との交流 が疎遠になっていく可能性が高く, そのため札幌校の結果は, 教師と交流する割合が低くなっ ていると考えられる. 2. 教職志望と教師としての適正 本大学は教員養成の大学である から, 教職を志望する者が入学してきていると考える‐ しかし, 他大学を 希望したが, やむなく北海道教育大学釧路校へ入学した者もいるのではないか. そこで, 先ずこの大学へ入 i 学したことに満足している かどうかを見た (F g肥e2). 68%の学生が程度の差はあれ満足と答えている. 9%もいる‐ 不満と回答した学生は, いろいろな事情でやむなく教育大学釧路校へ 不満足と回答した学生は1 i 入学してきたのであろう. 大学生活満足度に対 しても同じような数字 を示している (F g晒e3) . そこで, 大学 への入 学満足度 と現在の 生活満 足度 と の 関係 を見 たと ころ 正の相 関が認 め られた ( r=.668 ,p <‐00 1 ) ‐ 研究の対象の学生は1年生であり, その学生の多く は, 入学して半年過 ぎた頃で, 漸く新しい環 境にも慣れ大学生活に満足している ことがわかる. 一方, 入学不満足者は大学生活においても不満足である と言える. 4%. 23%. ,5% 図何となく不満足 回どちらとも言えない 13% 邑まあまあ満足 睡かなり満足 圏とても満足. 15%. 30%. Fi gwe2‐ 北海道教育大学釧路校へ入学したことの満足度 ,,% 12%. 4%. 17%. 国かなり不満足 圏何となく不満足 回どちらとも言えない 鑓まあまあ満足 警かなり満足. 44%. 田とても満足. Fi g -口e3. 大学生活満足度 50.

(6) . 教職観に関する研究:釧路校における大学生の教職志望と教師の資質について. 次に教職志望を見るとFi i g血e4の通りである (F g uぱe4) ‐ どう しても教師になりたい学生が36%もお り, 全体の1/3を占めている. 対象のほとんどが1年生であるから, 教育大学に入学した以上は教師にな りたいと考えているのであろう. 又, 教師関連の職業を志望する学生を合わせると半数以上が何らかの形で 教師を志望していることがわかる. では, 教職を志望した学生達はどういった学校の教師を望んでいるのか 調査したところ, 幼稚園教師志望6 ‐2%, 小学校教師志望42 .8%, 中学校教師志望17 .9%, 高校教師志望 2 1 .1%で, 小学校教師志望が最も多く, 札幌校においても同様に小学校教師志望が最 .4%, 養護学校教師2 も多 かっ た ( 46 .2%).. 喜 3 6 % 鞭 慶潟 1. 5% 2%. 12%. 墨饗議 雛 師卿職. 21%. Fi g -立e4. 現 在 の希 望 職. 大学生になるまでにはいろいろな先生と出会っており, 過去の先生の印象から教師志望をしていると考え ら れる が, 自 分 自 身 につ い て 教 師 と して の 適 性 を ど の よう に 評 価 して い る の で あ ろ う か. Fig胆e5 は, そ. の結果を示している. 「自分は絶対教師に向いている」 , 「とても向いている」 , 「わりあ い向いている」 を合 わ せ る と69% の 学 生 が 自 分 は 教 師 に 向 い て いる と 答 え て いる. そ れ に 反 して 向 い て い な い と 回 答 した 者 は. 8%である‐ これらの結果から, 教職志望の強さと適正との関係を見ると有意な正の相 関が認められた. 即 ち, 絶 対 に教 師 にな り た い と 思 っ てい る 学 生 ほ ど自 分 は教 師 に向 い てい る と 思 っ ている こ と が明 ら か にな っ ・ た ( ). 又, どう して も 教 師 に な り た い と 思 っ て い る 学 生 ほ どこ の 大 学 に入 学 した こ と に r=.403 , p<.000 と て も 満 足 して い る と 答 え ( ), 親 も 教 師と いう 職 業 を高 く 評 価 し ( ), r=.186 r=.189 ,. p<.05 , p<.05 子 ども に是非 教 師 に な っ て ほ しい と思 っ て い る 傾 向 が 強 い ( ) こ と が明 ら か と な っ た‐ 本 r=.226 , p<.01. 人は勿論のこと両親も教師になってほしいと思い, 教員養成系のこの教育大学を選んで入学したと言える. 有意な相関は逆に考えると, 北海道教育大学釧路枝入学に不満足と回答した学生は, 教師に向いていないと 答えている傾向がある. このような学生が今後どのような職業に就こうとしているのか, どのような学生生 活 を送 っ て いく の か追 跡 していく こ とも 必 要 かも しれな い. 5%. 3%. 6%. 23%. 48%. ,5%. 困絶対向いている 臨とても向いている 臼わりあい向いている 屡どちらとも言えない 曜どちらかと言うと向いていない 霊向いていない. Fig -立e5. 自 己評価 によ る 教 師と して の適 性. 3. 小学校教師について 小学校教師にとって重要な資質能力に関する質問7 3項目は, 因子分析によっ て (主成分分析, バリ マック ス回転) 6因子を抽出し, 項目の特徴から第‐ 1因子を教育の専門的な知識や技能, 第2因子を人間的配慮, 第3因子を子どもへの指導能力, 第4因子を社会性, 第5因子を教師の体験及 び経験, 第6因子を学級管理 51.

(7) . 戸. 田 須恵子. l 及 び事務能力と命名した (Tab e2) ‐ これらの因子が性別によっ て異なるのか一 要因分散分析 を行っ たと l ころいくつかの因子で性差が見られた (Tab e3) ‐ 第2因子で有意差 が認められ, 女子学生の方 が男子学 生より得点が高く, 女子学生の方が人間的配慮は, 小学校教師にとって重要な資質能力である と評価してい る. 又, 第3因子においても有意差が認められ, 女子学生の方が男子学生より子 どもへの指導能力は小学校 教師としてより重要な資質能力である と評価していることがわかった. さらに, 第6因子においても有意差 が認められ, 女子学生の方が得点が高く, 学級管理や事務能力も小学校教師として重要な資質能力であると 評価していた‐ 有意差の認められたこれらの3因子の得点はいずれも女子学生の方が高い評価をしているの が特徴的である. Table2 小学校教師項目因子分析結果 ‐. (寄与率. 風pha=. 92. 教育 の専 門的 な知 識 や 技能. 第1 因子 負荷量. 49 .3%). No.. 項. 目. .777. 58 国語 に関す る 深い専 門的 な知 識 を 持 っ てい る. .772. 64 知 的能力 が優 れている. .766. 57 算 数 に関する 深 い専 門 的な知 識 を持 っ ている. ‐707. 32 教育 の歴 史や思 想 ・哲 学 につ い ての 深い 知 識 を持つ. 0 ‐67 .669. 30 理科の方面 (自然科学の実験・観察方法を含め) の深い知識を持つ. .656. 63 学 校時代 の 成 績 がよ い. 39 .6. 2 3 造形や美術の方面で優れた能力を持つ. ‐636. 05 ピ アノ や 楽 器 の演 奏 が じょ う ず である. ‐633. 06 穏 健な 政治 的な思 想 を持つ. .612. 62 事務処 理 能力 に優 れている. .576. 66 いつ も 学 問 の世 界 に興 味を 持ち、 勉 強 を 続 ける ・. .523. 67 文 章 を書く の が上 手 である. ‐491. 14 多 少 の不満 があ っ ても 他 の 人 と 争 わ ない. .489. 04 特 定 の 教科 につ い ての 深 い専 門的 な知 識 を持 つ. .487. 01 運 動 能力 に優 れている. .442. 17 いつ も 身 だ しな み に気 をつ ける. .410. 16 体力 的 にす ぐれてい る. .398. 42 いつ も にこ にこ 笑顔 を絶 やさ な い. ‐343. 08 頭 の切 れ がよ い. 第2 因子. 31 社会科の方面 (地理や歴史な ど) の深い知識を持つ. 人間的配慮. ‐670. 19 明ろ く、 く よく よ しない 性 格. .641. 03 子 ども 好 き である. .623. 53 教 師 と いう 仕 事 に生 き がい を感 じて いる. .612. 50 自 分の仕 事 を 心 か ら好 き だと思 っ て いる. .573. 49 仲 間外 れ、 い じめ につ い て 敏感 であ る. 52. A1pha=‐ 89.

(8) . 教職観に関する研究:釧路校における大学生の教職志望と教師の資質について. .564. 25 他 の 人 に対 して思 い やり があ る. ‐556. 22 人 を引 っ 張 っ ていく 指 導力 がある. .潮. 24 誰 に対 しても え こ ひい き しな い こ と. .537. 26 自 分よ り も 弱 い 人々 に対 して 高圧 的 に しな い. ‐537. 46 感 情 的 に な ら ず客 観的 に子 ども に接 する. ‐532. 37 気 分 のム ラ がな い. ‐523. 28 人 づき あ い がよ い (社 交 的). .491. 18 子 ども の心 をつ か む の が じょ う ず である. .479. 07 情緒 的 に安 定 して いる. ‐459. 12 先輩 や 目上 の 人 を 尊 敬 する 気 持ち を持つ. .448. 69 ボラ ンティ アや 社 会 的な奉 仕 活動 の 経 験. 子 ども へ の 指 導 能 力. 第3 因子. 虹pha=‐ 89. .687. 36 子 ども の話 を しっ かり 聞く. ‐670. 65 自 分の 過ち を 率 直 に認 め、 子 ども に謝る こ と がで きる. ‐625. 11 人の 気 持ち や 考 え をよく 理解 できる. ‐593. 34 子 ども の 目 の高 さ でも の を見 る こ と がで きる. ‐580. 21 教育 以 外 の 事柄 にも いつ も 関 心 を持つ. .570. 35 わ かりや す い 教 え方 がで きる. 57 ‐5. 09 粘り強く努力できる. .543. 41 子 ども の 興 味 を引 きつ ける 授 業 を する. .513. 10 広 い 教養 を 備 え て いる. .509. 33 子 ども のよ い と ころ をほめる. .485. 39 悪 い こ と を した と き に厳 しく 叱る. .454. 20 人 間的 な 幅 を 持つ こ と. .442. 56 人生 経 験 が豊富 である. .439. 5 5 授業が楽しくなるように指導法や教材を工夫する. ‐415. 02 自 分の 考 え て いる こ と を こ と ばでう ま く 表 現 で きる 能力 をも つ. .410. 45 授 業 の 改 善 に 向 けてい つ も 努力 す る. .407. 15 知 的 な 好奇 心 を持つ. 第4因子. 社会性. 紅pha=. 83. .676. 54 休 み 時 間 に子 ども と一 緒 に遊 ぶ. ‐653. 59 お も しる い 話 題 を たく さ ん持 っ て いる. .575. 51 子 ども のよう な無 邪 気 な気 持ち になる こ と がで きる. .513. 29. ‐485. 68 子 ども たち の 中 にす ぐにと け込 める. .470. 44 放 課 後 も 教室 にいる. .458. 52 子 ども の名 前 を 早く 覚 える. .446. 27 自 分の 人生 を楽 しむこ と ができる. ユ ー モ ア の セ ンス が あ る. 53.

(9) . 戸. 田 須恵子. 416. 60 細 かな こ と にこ だわ らな い大 ざっ ぱな 性格. 312. 43 子 ども を一 人前 の 人 間 と して扱う. 5因子. 教師の 体験及 び経験. A1pha=. 91. 887. 2 小学校や中学校の学業成績が悪かった経験 7. 852. 7 3 小学校や中学校のときに不得意な教科が多かった経験. 3 80. 71 学生時代の自らの非行や問題行動の体験. 7 51. 0 学生時代の自らの社会的不適応の体験 (不登校やノイローゼなど) 7. 6 因子. 学級 管理 及 び事 務 能力. 風pha=. 79. 703. 48 き れい で見 や す い 字 を書く. 0 57 0 3 5. 47 学級便り、 通信をたくさん出す 40 教室の中をきちんと整理整頓する. 490. 38 よく 通る 声 で は っ きり と話す. 487. 61 板書 の 仕方 がう ま い. 子からはずれた項目 3 伝統や前例にとらわれないで自分の考えを押し出す. l Ta b e3. 小学校教師重要度因子の性別による分散分析結果. 因 子 名. 因子得 点. F. p. ) (1 /143. 男子. 女子. 1 教育 の専 門 的な知 識や 技 能. 2 ) 64(. 72 .. 2 75(‐ ) 61 ‐. 873 ‐. 2 人間 的配慮. ) 05(. 65 4 .. 4 ) 31(. 52 .. 7 387 .. **. 3 子 どもへ の指 導 能力. 23(. 4 62 ) .. 37 4 49(. ) .. 9 853 ‐. **. 4 社 会性. ) 3 54(. 75 .. 3 61 ) 72(. ‐. 2 705 .. 5 教 師の 体 験 及 び経 験. 2 11 ) 68( 1 ‐ .. 2 44( 1 07 ) . .. 1 741 .. 6 学 級管 理 及 び事務 能力. ) 3 29(. 86 ‐. ) 3 66(. 70 .. 8 295 .. * < 05 ** < 01 p . p .. ** *** < 001 p .. 次に, これらの因子が教職志望とそうでない者との間で差があるのかどうか見た‐ 質問8で1~3 (教師 ) と答えた者をグループ1とし, 4~6 (教職不志望) と答えた者をグループ2に分け, グループ間の を見るために一要因分散分析を行 っ た (Tab l l e4) e4を見 てわかる よう に, 3因子 「人間的配 ‐ Tab , 「社会性」 において有意差が認められた‐ いずれの因子に対しても教職志望グ , 「子 どもへの指導能力」 プの方が得点が高く, 良い小学校教師としてこれらの因子が重要な資質能力である と考えていることが )る. 札幌校においては得点が示されていないので比較できないが, 教職志望度について分散分析をして り, 札幌校においても人間性に関する因子について教職志望者の方 が有意に得点が高い傾向が見られてい.

(10) . 教職観に関する研究:釧路校における大学生の教職志望と教師の資質について. Ta b l e4 小学校教師重要度因子の教職志望 と志望しない学生による分散分析結果 因子 得 点 教職 志望 教職不 志望. 因 子 名. F (1/1 3 ) 4. p. 1 教育 の専 門 的な知 識や 技 能. ) 2 71(‐ 67 .. ) 2 63(‐ 65 ‐. 304 ‐. 2 人間 的配慮. 25(. ) 4. 49. 3 91(. 88 ) .. 7 368 ‐. **. 3 子 ども へ の 指 導能力. ) 41 4 43(‐ ‐. ) 4 10(. 80 ‐. 8 597 .. **. 4 社会性. 3‐ 65 ) 70(‐. 3 36(.75 ) .. 416 5 .. *. 5 教 師の 体 験 及 び 経験. 2 ) 57( 1 07 . .. 2 42( ) 1 17 . ‐. 463 ‐. 6 学級 管 理及 び事 務 能力. 81 3 54(. ) .. ‐ 3 28(‐ 71 ) ‐. 2 300 ‐. * < 05 ** < 01 p . p .. *** < 001 p .. 各項目について, 教師として何が一番重要かという質問に対し5項目挙げてもらった‐ 最も多かっ た順に 挙げると, 項目34「子 どもの目の高さでものを見ることができる」49名, 項目3 「子 ども好き である」45 名, 項目11「人の気持ちや考えをよく 理解できる」38名, 項目36「子 どもの話をしっかり聞く」37名, 項目 3 3「子 どものよいところをほめる」28名となっ ている. これらは教師として子 どもとの関係に関する基本的 な項目である. 特に, 子 ども好きでなければ教師として長続きしないであろう し, 子 どもとの接し方や教え 方にも影響するであろう‐ 単に教科を教えるだけでは良い小学校教師にはなれない事を学生は認識している と 言 える.. 4. 中学校教師について 中学校教師についても同様の分析を行っ た. 主成分分析 (バリ マックス回転) を行ったところ6因子が抽 出された. 項目の内容から第1因子を人 間的配慮, 第2因子を教育の専門的知識や技能, 第3因子を社会 性, 第4因子を学級管理及 び事務能力, 第5因子を友人的つきあい, 第6因子を教師の経験及び体験と命名 した‐ 小学校教師とほぼ似たような因子でまとめられている (Tab l e5) . 因子得点を見ると最も高い得点 は人間的配慮因子で4‐ 32点で次いで4. 09点の社会性となっている. 小学校教師と比較すると, 小学校教 師では子 どもへの指導能力が4‐ 37点と最も高く, 次いで人間的配慮の4. 1 9点となっている‐ 性別で有意 差があるかどう か見るため一要因 分散分析を行っ たところ (Tab l e6) , 第1因子, 第3因子, 第4因子で 有意差が認められた‐ 第1因子, 第3因子, 第4因子のいずれも女子学生の方が男子学生より得点が高く, 女子学生は人間的配慮, 社会性, 学級管理及 び事務能力は中学校教師として重要な資質能力であると考えて いる こ とカミわ かる.. Table5‐. 中学校教師項目の因子分析結果 (寄与率5 2 ‐ 3%). 第1因子 負荷量. 人 間 的 配慮 No‐. 虹pha=. 93 項. 目. .797. 25 他 の 人 に対 して思 い や り があ る. .733. 11 人 の気 持ち や 考 え をよ く 理 解 で きる. 0 3 .7. 26 自分よりも弱い人々に対して高圧的にしない. .699. 09 粘 り 強く努 力 できる. .682. 24 誰 に対 しても え こ ひい き しない こ と 55.

(11) . 戸. 田 須恵子. .649. 34 子 どもの 目の 高 さ でも の を 見る こ と がで きる. .644. 53 教 師 と いう 仕 事 に生 き がいを感 じて いる. .641. 36 子 ども の 話 を しっ かり 聞く. .632. 22 人を引 っ 張 っ ていく 指 導力 がある. .626. 49 仲 間外 れ、 い じめ につ い て敏感 である. .601. 07 情 緒 的 に安定 して いる. .572. 33 子 ども のよ いと こ ろ を ほめ る. .568. 20 人 間的な 幅 を持 つ こ と. .541. 21 教育 以 外 の 事柄 にも いつ も 関心 を持つ. 34 .5. 0 2 自分の考えていることをことばでうまく表現できる能力をもつ. .520. 50 自 分 の仕 事 を心 か ら好 き だと思 っ ている. .501. 43 子 ども を一 人前 の 人 間 と して扱う. .500. 39 悪 い こ と を した と き に厳 しく 叱る. 3 .48. 65 自分の過ちを率直に認め、 子 どもに謝ることができる. .473. 35 わ かりや すい 教 え 方 がで きる. .461. 10 広 い 教養 を備 えて いる. .412. 19 明ろく、 く よく よ しなしy性格. .338. 04 特 定 の 教 科 につ い ての 深 い専 門 的な 知 識 を持つ. 第2 因子. 教育 の専 門的知 識や 技能. A1pha=. 8 8. .849. 30 理科の方面 (自然科学の実験・観察方法を含め) の深い知識を持つ. .813. 58 国 語 に関する 深い専 門 的な知 識 を持 っ ている. .791. 57 算 数 に関する 深い専 門 的な 知 識 を持 っ ている. 3 .77 63 .7. 31 社会科の方面 (地理や歴史な ど) の深い知識を持つ. ‐688. 32 教育 の歴 史や思 想 ・哲 学 につ い ての 深 い知 識を持 つ. .550. 05 ピ アノ や 楽 器の演 奏 が じょ う ず である. 38 .5. 06 穏健な政治的な思想を持つ. .427. 60 細 か なこ と にこ だわ らない 大 ざっ ぱな 性 格. .412. 01 運動 能力 に優 れている. .361. 14 多 少 の不 満 があ っ ても他 の 人 と争 わ な い. .350. 66 いつ も 学 問 の 世界 に興味 を持ち、 勉 強 を 続 ける. 第3因子. 23 造形や美術の方面で優れた能力 を持つ. 社 会性. .666. 59 お も しろ い 話 題 を たく さ ん持 っ て いる. .621. 27 自 分 の 人生 を楽 しむこ と ができる. .603. 29. .586. 56 人生 経 験 が豊 富 であ る. .514. 18 子 ども の 心 をつ か むの が じょ う ず である. .511. 41 子 ども の 興味 を引 きつ ける授 業 をする. 5 6. ユー モ ア のセ ンス がある. 風pha=. 87.

(12) . 教職観に関する研究:釧路校における大学生の教職志望と教師の資質について. 10 .5. 5 授業が楽しくなるように指導法や教材を工夫する 5. .461. 28 人 づ き あい がよ い (社 交 的). .437. 45 授 業 の改 善 に 向 けて いつ も 努力 する. .415. 15 知 的な 好奇 心 を 持つ. 第4 因子. 学 級管 理及 び事 務 能力. .663. 48 き れい で見 や す い字 を 書く. .657. 17 いつ も 身 だ しなみ に気 をつ ける. .600. 61 板書 の 仕 方 がう ま い. ‐580. 40 教室 の 中 をき ち んと 整 理整頓 する. .551. 62 事務 処 理能力 に優 れて いる. .514. 37 気 分 のム ラ がな い. .508. 38 よく 通る 声 で は っ きり と 話 す. .501. 67 文 章 を書く の が上 手 であ る. ‐472. 08 頭 の切 れ がよ い. ‐460. 46 感 情 的 にな ら ず客 観 的 に子 ども に接 す る. .453. 12 先 輩や 目 上 の 人 を尊敬 する 気 持 ち を持つ. .420. 63 学校 時代 の成 績 がよ い. .394. 64 知 的能力 が優 れて いる. 第5因子. 友 人的つ きあい. 虹pha=‐ 88. 虹pha=. 83. .752. 54 休 み 時 間 に子 ども と一緒 に遊 ぶ. .615. 44 放 課後も 教室 にいる. .545. 03 子 ども 好 き であ る. .534. 52 子 ども の名 前 を早く 覚 える. .504. 47 学級 便り、 通信 を たく さ ん出す. .466. 68 子 ども たち の 中 にす ぐに と け込める. .446. 42 い つ も に こ に こ 笑顔 を 絶や さ ない・. .438. 51 子 ども の よう な無 邪 気 な気 持ち になる こ と がで きる. ‐383. 16 体力 的 にす ぐれて いる. .289. 13 伝 統や前 例 に と らわ れな い で 自 分の考 え を 押 し出す. 第 6因 子. 教 師の 体 験 及 び 経験. 風pha=. 88. .923. 71 学 生 時代 の 自 らの 非行 や 問 題行動 の 体 験. 18 .9 .895. 2 小学校や中学校の学業成績が悪かった経験 7. 55 .7. 7 0 学生時代の自らの社会的不適応の体験 (不登校やノイローゼなど). .329. 69 ボランティアや社会的な奉仕活動の経験. 7 3 小学校や中学校のときに不得意な教科が多かっ た経験. 57.

(13) . 戸. Tab l e6. 田 須恵子. 中学校教師重要度因子の性別による分散分析結果. 因 子 名. 因子 得 点. F. 男子. 女子. (1 /141 ). 1 人間的 配慮. 4 ) 16(. 69 .. 4 45(‐ 46 ) .. 8 856 .. 2 教育の専 門 的知 識 や 能力. ) 2 62(. 75 .. 2 80 73(‐ ) .. 835 ‐. 3 社会性. 3 93(.74 ) .. ) 4 23(. 57 .. 292 7 ‐. 4 学級 管 理及 び事 務 能力. 3 27(. ) 74 ‐. 3 66(. 64 ) .. 11 453 .. 5 友 人 的つ きあ い. 3 14(. ) 77 ‐. 3 19(. 78 ) .. 158 .. 6 教 師の 体験及 び 経験. 2 95(. 95 ) ‐. 2 ) 86( 1 05 ‐ .. 280 .. p **. **. ***. * < 05 ** < 01 *** < 001 p ‐ p ‐ p ‐. 次に, これらの因子得点に対して, 教師志望とそうでない者との間に差があるのかどうか見るため に 質 , 問8で1~3 (教職志望) と答えた者をグルー プ1とし 4~6 (教職不志望) と答えた者をグループ2 と , してグループ間の差を見るために-要因分散分析を行っ た (Tab l e7)‐ Table7を 見 る と, 3 因 子 「人 間 的 配慮」 , 「社会性」 , 「友人的つきあい」 において有意差が認められた. いずれの因子においても教職志望のグ ループの方が得点が高く, 教職を志望しないグループより良い中学校教師の条件としてこれらの因子をより 高く評価していることがわかる. 又, これらの3因子は人間性や対人関係に属する因子である. 小学校教 師, 中学校教師とも 「教育の専門的知識や技能」 因子については 男女差や教職志望の有無によっ て有意差 , は見られず, 得点 は他の因子と比較して低い‐ 彼らは 教師として専門的知識や技能を持つことは当たり前 , のことで他の因子と比較すると特に重要だとは考えていないよう である. 人間性ばかり追求して専門的知識 や技能を軽視しているこの傾向は, 大学の授業をおろそかにしている事の現れではないだろうか. 学生は , 教師という職業は専門的知識も重要であるという認識をする必要があり 今後の学生指導への検討課題と言 , えよう. Tabl e7. 中学校教師重要度因子の教職志望と志望しない学生による分散分析結果. 因 子 名. 因 子得 点 教 職志 望 教職不 志 望. F (1/1 ) 41. 1 人 間 的配慮. 4 ) 37(. 51 ‐. 4 08(. 83 ) .. 308 5 .. 2 教育 の専 門的知 識や 技 能. 2 68(. ) 78 ‐. 2 66(. 78 ) .. 025 .. 3 社会性. 4‐ 17(.58 ). 3 ) 88 ‐71(.. 10 693 .. 4 学 級管 理及 び事 務 能力. 3 ) 71 51(. .. 3 36(. 74 ) .. 921 .. 5 友 人 的つ きあ い. 3 24(. ) 75 .. 2 86(. 82 ) .. 203 5 .. 6 教 師の 体験及 び 縄験. 2 00 90( 1 ) . .. 2 90( 00 ) 1 . .. 0 000 .. * < 05 ** < 01 p . p ‐. p *. ***. *. *** < 001 p ‐. 7 3項目の中から最も重要と思われる項目を5位まで挙げてもらったところ 1位で最も多かったのが項目 , 3 「子 ども好きである」 で1 8名いた. しかし, 5位までを合計して見ると, 最も多かっ たのは項目1 1「人の 気持ちや考えをよく理解 できる」 で27名いた‐ 次いで項目3 4「子 ども の目の高さでものを見ることができ る」2 3名, 項目56「人生経験が豊富である」18名, 項目65 「自分の過ちを素直に認め 子 どもに謝ることが , できる」15名, 項目4 「特定の教科についての深い専門的な知識を持つ」1 4名, 項目35「わかりやすい教え 58.

(14) . 教職観に関する研究:釧路校における大学生の教職志望と教師の資質について. 4名. 項目20「人間的な幅を持つ」10名の順になっ ている. 小学校の重要な項目と比較する 方ができる」1 ば ない ど と, 共通項目として項目3, 1 1 , 34が挙げられる. 小学校教師では項目にそれほ の散ら りが見られ のに対して, 中学校教師では項目の散らばりがある. 中学校教師として特徴的なのは, 小学校教師と比較し て, 専門性や教え方などの項目が挙げられていることである‐ 中学校では子どもが好きというだけでは十分 で は ない と考 え て いる よう である.. 5. 小学校教師と中学校教師との重要度差 l e8 に 示 して あ る. 多 く の 各項目の得点を小学校と中学校間でt検定によっ て比較した. その結果はTab 項目で有意差 が認められた. 有意差が認められた項目を見ると, 小学校で中学校より比較的数字が高かった 項目は, 人間的配慮に関する項目である (思いやり等) . 逆に中学校で小学校より得点が高かっ た項目は, 専門的技術に関する項目である. 即ち, 学生は小学校教師として重要な条件は, 教師が子どもと一緒に学 び 遊びながら楽しく学校生活を過ごすことであると考えている. 一方, 中学校教師として重要なことは, 教科 について深い専門的知識を身につけていることや子どもを客観的な目で見る と同時に教師自身がいろいろな 体験をしている事などが重要である と考えている. このように小学校教師と中学校教師の資質能力は異なっ ていると捉えていることは注目に値する. 調査は研究室を決定する以前に行われており, 本研究の結果から 見ると, 学生は入学後早期に どの種の教師かを既に決定しているのではないかと考えられる‐ もしそうであ るなら ば, 現在モラトリアム期として半年間研究室決定に際し猶予期間が設けられているが, それはあまり 有効な方法とは言い難く検討すべき事なのではなかろう か. Table8. 項. 小学校教師と中学校教師の重要度差. 目. 小 学校. 中学校. 得 点 (SD). 得 点 (SD). 01 運動 能力 に優 れて いる. ) 2 1 .28( .05 .47(.93) 2. 02 自 分 の 考 え て いる こ と を こ と ばでう ま く 表 現 で きる 能力 をも つ. ) 4 ) 4 .19(.95 .21(‐97. 03. 子 ども 好 き で あ る. p. *. 4.57( .81) 3 ) *** 1 .26 ‐83(. 04 特 定 の 教 科 につ い て の 深 い専 門 的な知 識を 持つ. ) 4 ) 2 1 .15 .33(.96 ‐54(. ***. 05 ピ アノ や 楽 器の演 奏 が じょ う ず で ある. ) 2 ) 2 1 1 ‐00( .04 .84( .04. ***. 06 穏 健 な 政治 的 な思 想 を持つ. 2 ) 2 1 ) 1 ‐00 .70( .27 .07(. ***. 07 情緒 的 に安 定 して いる. ) 4 1 1 .99( .10 .24( .03) 3. **. 頭の切 れがよい. 3.49(1‐07) 3.96( .96). ***. 09 粘 り 強く 努力 できる. ) 4 .47(.87 .59(‐78) 4. 08. 10. 広い 教養 を備 えて いる. 4.28( ‐93) 4.26(1.04) ***. 11 人の 気 持 ち や 考 え を よく 理解 で きる. ) ) 4 4 .82( 54 .58(‐75. 12 先 輩や 目 上 の 人を尊 敬 する 気 持 ち を持 つ. ) 3 1 ) 3 1 ‐09 .70( .11 .76(. 13 伝 統や 前例 にと らわ れな い で 自 分 の考 え を押 し出す. ) 3 ) 3‐30( 1 1 .19 .54( .10. **. 14 多 少の 不 満 があ っ て も他 の 人 と 争 わ ない. 2 ) 2 ) 1 1 .63( .31 .92( .30. ***. 15. 知的な好奇心を持つ. 3‐89(1‐08) 3 ) 1 .83( .03. 16 体力 的 にす ぐれて いる. ) 2 ) 3 1 1 .13( .09 .96( .26. 17 いつ も 身 だ しな み に気 をつ ける. ) 3 1 1 .13) 3 .31( .20 .01(. ***. 18 子 ども の心 をつ かむの が じょ う ず である. ) ) 4 4 1 .41(.85 .15( ‐00. ***. 59.

(15) . 戸. 田 須恵子. 19 明る く、 く よく よ しな い性 格. 4 ) 3 ) 1 .28(.89 .99( ‐09. 20 人間 的な 幅 を持つ こ と. 4 ) 4 ) .48(.83 .38(‐90. 21 教育以 外 の 事柄 にも いつ も 関心 を持 つ. 4 ) 4 ) .23(.92 .09(.98. 22 人 を引 っ 張 っ ていく 指 導力 がある. 4 ) 4.27(.93 ) .20(.90. 23 造形 や美 術 の 方 面 で 優 れ た能力 を持つ. 2 ) 2 ) 1 .52(.98 ‐26( .08. 24 誰 に対 しても え こ ひいき しな いこ と. 4 ) .43(.93) 4 .39(.93. 25 他 の 人 に対 して思 いや り がある. 4 ) 4 ) .63(.74 .47(.81. 26 自 分 よ り も弱 い 人々 に対 して高 圧 的 に しない. 4 ) 4 ) .30(.88 .19(.92. 27 自 分の 人生 を楽 しむこ と がで きる. ) 4 4 1 ) .05( .06 .19(‐91. 28 人 づ きあ い がよ い (社 交 的). 3 ) 3.85( 1 ) .90(.99 .03. 29. ユ ー モ ア の セ ンス が あ る. ***. *. **. **. *. 3.90( .97) 3‐84(1.08). 30 理科の方面 (自然科学の実験.観察方法を含め) の深い知識を持つ2 2( 4 ) 2 1 1 ) .7 .0 .65( .25 31 社 会 科の 方面 (地 理 や歴 史 な ど) の 深い知 識 を持つ. 2 1 ) 2 ) 1 .75( .03 ‐67( .21. 32 教育 の歴 史や 思 想・ 哲 学 につ い て の深 い知 識 を持つ. 2 ) 2 1 .59(1 .06 .79( .23). *. 33 子 ども のよ い と ころ を ほめる. ) 4 4 ) .54(.77 .36(‐84. **. 34 子 ども の 目 の高 さ でも の を見る こ と がで きる. 4 ) .68(.64) 4 .35(.91. ***. 35 わ か りやす い 教 え方 がで きる. 4 ) 4.59(.77 ) .49(.81. 36 子 ども の 話 を しっ かり 聞く. 4 ) 4 .72(.62 .57(.72). 37. 4.17(1‐00) 4.19( .96). 気分のムラ がない. **. 38 よく 通る 声 で は っ きり と 話 す. 4 ) 3 1 1 .01( .02 .96( .00). 39 悪 いこ と を した とき に厳 しく 叱る. 4 ) 4 ) .40(‐78 .35(.90. 40 教室 の 中 をきち んと整 理 整 頓する. 3.61( ) 3 1 1 .00 .42( .03). 41 子 ども の 興味 を引 きつ ける授 業 をする. 4 ) 4 .47(.80 .50(‐73). 42 いつ も にこ にこ 笑顔 を絶 や さ ない. 3 1 ) 3 1 ) .42( .21 ‐23( .14. *. 43 子 ども を一 人前 の 人 間と して扱う. 3 1 ) 4 ) ‐86( .19 .35(.98. ***. 磐. 2 ) 2 ) 1 1 .83( .16 .39( .23. ***. 放 課後 も 教室 にいる. **. 45 授 業 の改善 に 向 けて いつ も努力 する. 4 ) 4 ) .14(.90 ‐21(.97. 46 感 情 的 にな らず客 観的 に子 ども に接 する. 3 ) 1 1 .49( .24) 3 .83( .17. ***. 47 学 級 便り、 通信 を たく さ ん出 す. 3 ) 1 1 .23( .13) 2 .77( .16. ***. 48 き れい で見 や す い 字 を書く. 3 ) 3 1 ) 1 .37( .10 ‐52( .15. 49 仲 間外 れ、 い じめ につ いて 敏感 である. ) 4 ) 4.32(.97 .26(.98. 50 自 分の仕 事 を心 か ら好 き だと思 っ て いる. 4 ) 4 1 ) .25( .02 .40(.90. *. 51 子 ども のよう な無 邪 気 な気 持ち になる こ と ができる. 3.65( 1 1 ) .12) 3 .30( .17. ***. 52 子 ども の名 前 を 早く 覚 える 〉. 3 1 1 .88( .11) 3 .74( .14). *. 53 教 師 と いう 仕 事 に生き がい を感 じて いる. ) 4 4 1 ) .28(.90 .23( ‐00. 鷲. 休 み 時 間 に子 ども と一 緒 に遊 ぶ. 3 ) 2 ) 1 1 .83( .09 .38( .25. 55 授 業 が楽 しく なる よう に指 導法 や 教材 を工 夫する. 4 ) 4 ) .21(.91 .21(.95. 56 人生 経験 が豊 富 である. 3 1 ) 4 ) .88( .18 ‐25(.98. 57 算 数 に関する 深い専 門 的な知 識 を持 っ ている. 2 ) 2 1 1 ) .54( .04 .53( .24. 58 国語 に関する 深い専 門 的な知 識 を持 っ ている. 2 ) 2 ) 1 1 .54( ‐00 ‐57( .20. 60. ***. ***.

(16) . 教職観に関する研究:釧路校における大学生の教職志望と教師の資質について. 59 お も しろ い話 題 を たく さ ん持 っ ている. ) ) 3 1 3 1 .10 .82( .62( .11. *. 60 細 か な こ と にこ だわ ら ない 大 ざっ ぱな性 格. ) 1 ) 2 2 1 ‐17 .97( .15 .54(. ***. 61 板 書 の 仕 方 がう ま い. ) 1 ) 3 3 1 .80( .18 .15 .26(. ***. 62. 事務 処理能力 に優 れている. ) *** 1 2.71(1.03) 3 .16( .18. 63 学 校 時代 の成 績 がよ い. ) 1 ) 1 1 .99( .10 .52(.87. ***. 64 知 的能力 が優 れてい る. ) 1 ) 2 1 2 .21 .78( .18( .04. ***. 65 自 分 の 過ち を率 直 に認 め、 子 ども に謝る こ と ができる. ) ) 4 4 .44(‐82 ‐38(.81. 66 いつ も 学 問 の 世界 に興味 を持ち、 勉 強 を 続 ける. ) ) 3 1 3 1 .11 ‐17 .73( .14(. ***. 67 文 章 を書く の が上 手 である. ) ) 3 1 3 1 .18 .52( .06 ‐16(. ***. 68 子 ども たち の 中 にす ぐに と け込める. ) ) 3 1 4 .01 ‐91( .23(‐89. ***. 69 ボラ ンティ ア や社 会 的な奉 仕 活動 の経 験. ) ) 3 1 3 1 ‐21 .44( .18 ‐63(. **. ) 2‐69(1.24) 0( 1 7 0 学生時代の自らの社会的不適応の体験 (不登校やノイローゼなど)2 .24 ‐5. *. 71 学生 時代 の 自 らの非 行 や 問 題 行動 の 体 験. ) 2 1 2 1 .23) ‐17 .77( .48(. ***. 72 小 学校 や 中学 校 の 学業 成 績 が悪 か っ た 経 験. ) 1 1 2 ) 2 .76( .20 .24 .59(. *. 73 小 学 校や 中学校 の とき に不 得 意 な 教 科 が多 か っ た 経験. ) 1 2 1 .19 ‐85( .23) 2 .65(. *. * < 05 ** < 01 *** < 001 p . p ‐ p ‐. 引用文献 2 3-3 0 ) 4 7 9 9 9 ) 成長する教師-教師学への誘い金子書房 ( 1 浅田匡.生田孝至.藤岡完治 ( pp ‐ ) 0 4 1 3 3 2 0 0 0 ) 1教師をめ ざす 新曜社 ( 西林克彦・近藤邦夫・三浦香苗‐村瀬嘉代子 ( ppl 9 ) 教育大生の教職観:教師との交流, 教職志望動機, 教育実習経験との関連性を中心に北海道教育大学付属教育 臼井博 ( 1 9 6 実践指導センタ ー紀要, 15 , 179一191. ) ・学校教師の教職準備性とその後の職能発達との関連に関する縦断的研究 平成8年度科学 研究費補助金研 9 9 9 臼井博 ( 1 究成果報告書. (本学教授 釧路校). 61.

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参照

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