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小学生の学校ストレスと自己主張性

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Academic year: 2021

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(1)Title. 小学生の学校ストレスと自己主張性. Author(s). 扇子, 幸一; 須貝, 京子; 吉田, 耕一郎; 伊藤, 則博. Citation. 北海道教育大学紀要. 教育科学編, 52(1): 231-242. Issue Date. 2001-09. URL. http://s-ir.sap.hokkyodai.ac.jp/dspace/handle/123456789/237. Rights. Hokkaido University of Education.

(2) . 3年 9 月 平成 1. 北海道教育大学紀要 (教育科学編) 第52巻 第1号. ber Septe } m ー , 2001. 1 i i夢ofEducat l由溢doUDivers on (露duca錠on) VO JomnalofHo ‐52 , No.1. 小学生の学校ストレスと自己主張性. 扇子. 幸一 ・須貝. 京 子*・ 吉 田 耕 一 郎**・ 伊 藤. 則 博***. 北海道教育大学札幌校・*旭川市立青雲小学校 *北海道教育大学旭川校 **園学院短期大学・**. は. じ. め. に. 児童生徒の学校ス トレスに関しては, これまで主に学校教育場面における不適応を予防し, 心身の健康増 進をめ ざす健康心理学的な観点から多くの研 究がなされて きた. その中で, 中学生に関して は, ス トレッ サーとして, 教師と の関係, 友人関係, 学業, 規則, 委員活動の5因子 が岡安らによ っ て確認されてい ( 1 )長根 は 小学校4~6年の児童に学校生活での日 常的な出来事の嫌 悪性を評価させて学校ス トレッ る. , 2 }牛 込 ら は 学 校ス ト レ ッ サ ー と して サ ー 尺 度 を 構 成 し, 対 人 関係 が主 要 な 要 因 であ る こ と を 示 唆 した.( , , ( ) 3 どの よ う な が れ ら 要 ら そ る さ に を 確 して い 認 因 子 友人関係, 成績・評価, 発表, 教師, 失敗という 5 . , ) ( 4 ) ( 3 素 に よ っ て 影 響 を受 けてい る の か につ い て は, 外 的 要 因 と して ソ ー シ ャ ルサ ポー トや 親 の 養育 態度 な ど, ) 5 内 的 要因 と して児 童 生 徒 自 身 の ソ ー シ ャ ルス キ ルな どが指摘 さ れている.( そう した 一 連 の研 究 によ っ て, ス トレ ッ サー と して は対 人 関係, とり わ け友 人関係 が強く 作用 する こ と,. そして, 外的な要因が間接的に影響はしても, 直接的には, 対人関係 を処理する児童生徒の社会的ス キル が, ストレスの受け方の程度を規定することが解明されてきたと言って良いであろう. さて, 対人関係に関する社会的スキルは, 対人関係場面における実際的な行動とその結果によって巧拙 が 判断される が, 第一段階においては, 関係を どう 認知・判断するか, 次いで, その結果生じた感情をどう表 出するかというところから始まるものである. 不適切な養育による見捨てられ不安など, 認知・判断の歪み が決定的に重要なことは言を待たないが, 認知・判断と行動をつなぐ, 感情をどう表出する かという自己主 i t ser ve で ある i 張 性 As t veness もま た重 要 な 社 会 的ス キ ル を 構 成 す る 要 素 と 考 え ら れる. 自 己主 張 的 As ser. という ことは, 自分の気持ち, 考えを正直に, しかも適切な方法で表現することであり, 対人関係の中での ストレス を緩和する方法として, アサーティ ブな自己表現を身につけることは極めて大切 とされている. こ の場合の主張性とそれに基づく主張行動 は, 近年, 他者からの報復を引き起こす可能性のある攻撃的行動を 除外して考えられてきている. 「正直に」 と共 に, 「適切な方法で」 という条件が伴い, 「他人の権利を侵害 することなく, 個人の思考と感情を, 敵対的でない仕方で表現で きる」 能力, とする考え方が一般的であ ) 6 り, 相 手 の こと を考 えな い 一方 的な 自 己の感 情 の 表 出 と は異 なる も の と さ れている.(. たとえばいじめ問題を考えるとき, いじめの四層構造の加害者や観衆は, 攻撃的で, 不適切 という点で, また被害者や傍観者は, 正直でない, 非主張的である という点で, いずれもアサーティブとは言えないこと になる. 親の養育態度やソーシャル・サポートの有無が児童生徒のストレスの感じ方に影響するというこれ までの研究成果があるが, アサーティ ブであるためには自分自身の感情を素直に表出して受け止められると 231.

(3) . 扇子. 幸一・須貝. 京子・吉田耕一郎・伊藤. 則博. いう育ちと現状が前提であることを考えると, 学校生活にお けるストレスの感じ方は 児童生徒の主張性と , 直接的な関係を持つのではないかと予測 できる. そこで, 自らの感情を表現できる年齢と期待でき, 受験や性といっ た要素の影響がまだそれほどではない と思われる小学校高学年の児童を対象として 学校生活におけるストレスの受け止め方と自己主張性との間 , の関係を探ることとした. 方. 1. 法. 調査対象. 北海道網走, 北見管内の小学校8校の4~6年生児童9 41人‐ 058人に配布し, 95 1 3部を回収した‐ (回収率9 0 2部と . 1%) そのうち, 学年, 男女等の記載のないもの1 未記載部分の極端に多いもの1部を分析からは除外した. 2 調査期間 6年1 199 0月 9 日~10月31日. 調査方法. 3. 質問紙法 担任教師を通じて配布, 回収. 4 調査項目 学 校 内でのス ト レス 場 面28項 目 につ い て 「と て も い や だ . す こ しい や だ・ どち ら と も い え な い・ あ ま り , いや でない ・ ま っ たく いや でない」 と の 5 段 階の選 択肢 か ら評 定 しても ら っ た (本 来 は29項 目 な の だ が 29 . ,. 番目の項目 「その他:クラブ活動」 が学校によっ ては実施していないのか 未記入の例が多く 集計では除 , , い た.) 調 査 内容 は, 以 下 の 6つ のカ テ ゴリ ー である.. ・授業場面. 授業中にあてられること 授業中発表すること. 間違った答えを発表すること学級会で. の話し合い ・教師との関係. 先生に質問すること. .友人との関係. 友だちとけんかすること 仲間外れにされること 仲良しの子が学校を休むこと仲良し. 先生に叱られること. 担任の先生が学校を休むこと. の子と別の班になること 仲良しの子が他の子と仲良くすること 行事等. 新学期が始まるとき. 参観日に親が来ること 運動会, マラソン大会 学芸会 遠足身. 体測定 学業, 成績関連 勉強がわからないとき. テストを受けているとき. テストで悪い点を取ること 宿題通. 信簿 ・ そ の他. や り た い係 の 仕 事 につ けない こ と. 学 級委員 に選 ばれ る こ と. 忘 れ物 をする こ と. 給食. で食べ られないものが出ること 給食を残すこと クラブ活動 また, 子 どもたち のス トレスと主張 行動 と の関係を見るために 演口の児童用主張性 尺度全36項目か , )半数にあたる18項目を引用 し 自分にあてはまるかどうかを 「はい.どちらかといえばはい.どちら 6 ら,{ , かといえばいいえ・いいえ」 の4段階の選択肢で回答してもらっ た. 具体的には 権利の防衛 要求の拒 , , 絶, 異なる意見の表明, 個人的限界の表明, 他者への援助要請, 他者への肯定感情表明の6因子からなって おり, それぞれに3項目を用意した. 2 32.

(4) . 小学生の学校ス トレスと自己主張性. 買ったおもちゃ がこわれていたら, 店の人に 「別のと取りかえてください」 と. 権利の防衛. 言える. とても大切 なおもちゃを友だちにこわされても, その友だち に文句 を. 言えない. 買 い物 を してお っり が足り な い こ と に気 づ い ても, 店 の人 に 「おっ. りが足りません」 と言えない お も ち ゃ を貸 して ほ しい と言 わ れて も, 貸 したく な い とき は 断る こ と が できる. 要求の拒絶. 友だちに遊 びに行こうと言われても, 行きたく ないときは断ることができる 仲良しの友だちから何か頼まれても, 正しくないことは断ることができる 異なる意見の表明. 友 だち がま ち が っ た こ と を 言 っ て い る と き は, 「そ れ はち が いま す」 と は っ き. り言える と言える ・個人的限界の表明. 学級会で誰も賛成してくれなくても, 正しいと思うことははっきり 先生が言っ たことでも, 変 だと思ったら質問する. む ず か しく て 自 分 に で き な い こ と は, 「で き な い」 と 言 える. 自 分の言っ たこ. と が 間 違 い だ と わ か っ て も, 「ごめ ん な さ い, ま ち が え ち ゃ っ た」 とす な お に. 言えない ・他者への援助要請. 自分が知らないことを聞かれても, 「知らない」 と言えない. どう して 良い か わ か らな い こ と は, 恥 ず か しが らな い で友 だち に相 談す る. 知. むず か しく て わ か らな い こ. ら な い 人 に道 を 聞く の は, 恥 ず か しく て でき な い. とを先生に質問するのは, 恥ずかしくてできない ・他者への肯定感情の表明. プレゼ ン トを もら っ た ら, は っ き り とお 礼 が言 える. ら 「えらいね」 とほめてあげる. 結. 1. 友 だち がよ い こ とを した. 友だちをほめるのは照れくさくてできない. 果. ス トレス度 結 果 の 集 計 に際 し, 学 校 内 で のス ト レス 場 面28項 目へ の 回答 につ い て, ま っ たく い や でな い :1 点, あ ま. り い や で ない : 2 点, どち ら とも い え な い :3 点, す こ しいや だ : 4 点, と て もい や だ : 5点 と して計算 し た. こ の 点 数 が高 い ほ どス ト レス 度 が高 い こ と を意 味 し, こ れをス トレス 得 点と呼ぶ‐ 場面別と全体 のス ト. レス得点を表1に示した. 表1. ス ト レス 得 点. 標 準 偏 差. 場面 別ス ト レス 度. 友人と の関係. 学業成 績関係. 教師と の関係. 授業場 面. 行事等. その他. 3 76 . 0 77 .. 3 25 . 0 85 .. 3 08 ‐ 0 71 ‐. 2 87 ‐. 2 38 ‐. 0 91 ‐. 0 85 ‐. 3 31 ‐ 0 70 ‐. 平. 均. 3 10 . 0 5 ‐4. ス ト レス 得 点 は, 個 人 につ い て28点 ~140点 の 値 を取 る が, 最 低 点 は34点 (1 項 目 あ たり 平 均1 .21点), 最. 高点12 ) 4点 (1項目あたり平均4 6 .43点) となっていた. 平均ストレス得点は8 . 2点 (標準偏差15 .3 , 1項 ) であっ た‐ 4 目あたり平均点3 ‐5 .10点 (標準偏差0 「友人との関係」 が群を抜いてストレス度が高いが, 児童生徒の学校生活におけるストレッサーとして人 間関係, 中でも友人関係が特に大きいことは既に知られておりその結果と一致する. 友人関係を構成する質 問項目の中でも, 仲間外れにされること4 .62 .11が, 仲良しの子が学校を休むこ , 友だちとけんかすること4 と と .51 と3 .85な どに比 してス ト .74 , 仲 良 しの 子 が他 の 子 と仲 良く する こ と2 , 仲 良 しの 子 別 の 班 になる こ 3 レス 度 が高 か っ た‐ こ れも, い じめ に類 する 項 目 が 特 にス トレ ッ サー と して 機 能する と いう こ れま で の知 見 233.

(5) . . 扇子. 幸一・須貝. 京子・吉田耕一郎・伊藤 則博. ) 7 に 一 致 して いる.( で は, 用 意 した28場 面 のス トレ ッ サ ー と しての 作用 は どのよう な 構造 と な っ て いる の か を 確 認 す る す る た. めに因子分析を行っ た. (主因子法・バリマ ックス回転). 固有値1 ‐0以上の基準では, 5因子が抽出され. た. (表2) 表2. 場面別ストレス度に関する因子分析結果. ストレス場面. 第1因子. 第3因子. 第4因子. 第5因子. 0 08 .. 0 02 .. 0 04 .. 0 08 ‐. 0 06 .. 0 10 . 23 0 ‐. 0 10 .. 0 08 ‐. - ‐0 04 .. -0 01 ‐ 29 0 ‐. u ソ RU にU r ^ ‘ n x U ( o ( = v nv ^ ” V ( ” v ( U ( = V () ^ = v. 第2因子. 授業中発表すること 授業中にあてられること 先生に質問すること. 0 02 .. 0 39 .. -0 08 ‐. 0 11 .. 0 07 ‐. 0 02 .. - -0 05 ‐. 0 03 .. 0 33 .. - -0 03 . … 039 - -006 . ‐ 0 0 8 .. - ‐0 02 .. 0 12 .. 0 01 . -0 1 .4. 34 0 ‐ 26 0 ‐. 28 0 .. 26 0 ‐. -0 04 ‐. -0 12 ‐. 0 10 .. 0 11 ‐. - -0 02 ‐. 18 0 .. 0 06 ‐. - ‐0 35 ‐ - -0 13 .. -0 09 . 0 13 .. 0 01 ‐ 2 0 .2. 39 … -0 35 … 0 . ‐ 37 … -0 33 … 0 . . 0 20 -0 03 ‐ .. -0 01 ‐. -0 20 .. 0 03 .. -0 13 ‐ 0 08 .. 間違っ た答えを発表すること 学級会での話し合い 運動会, マラソン大会 学芸 会 テス トで 悪 い 点 を 取る こ と 先 生 に 叱 ら れる こ と 勉 強 がわ か ら な い と き. 0 18 . 27 0 ‐. 仲 間外 れ にさ れる こ と. -0 03 ‐. や り た い 係 の 仕 事 につ け な い こ と. 7十 。 ^ 》 ( 》 にV ( = V ハ = V nv へ U ( = V. 0 12 .. 0 01 . 06 0 .. 学級委員に選ばれること. 0 13 ‐. 友 だち と け ん か す る こ と. -0 04 .. 忘 れ物 を す る こ と 通信 簿. 0 02 . 0 12 .. テス ト を 受 け て い る と き. 0 24 ‐. 0 24 .. 一0 05 ‐. 身 体測 定. 0 27 ‐ 0 24 ‐. 0 06 .. -0 17 ‐. 0 03 .. - ‐0 02 ‐. 0 19 ‐. 0 10 .. 0 24 .. 0 04 ‐. 0 09 . 1 -o 3 .5 1. 25 0 ‐ 0 15 . m《 V : 04 0 .. 参 観 日 に親 が 来る こ と 宿題. 0 32 . 2 0 .5 0 10 .. 新 学期 が始 ま る と き 仲 良 しの 子 が他 の 子 と仲 良く す る こ と 良 班 と “ しの ず 子 韮旧 の 橿 r十 こ - 十 と別 .に なる 一 仲 良 しの 子 が学 校 を 休 休 むこと. o oo - …Y -0 04 .. 23 0 ‐ o 14 ‐ -i. 固有 値. 2 85 ‐. 0 09 . 2 1 .6. 寄 与率. 0 10 ‐. 0 08 .. 累 積寄 与 率. 10 0 ‐. 0 18 .. 1一o66 WVV 68 ー -0 ‐. 国 0 60 ‐. 0 53 .. 0 46 .. 1 … 38 … 0 .. 1 1. 1 … …. 0 10 ‐ 0 0 ‐6 0 35 .. 0 45 . 0 41 . 0 o3 . n -n …^ 一0 12 ‐. 1 68 ‐. 1 65 .. 1 13 ‐. 0 06 ‐ 24 0 .. 0 06 .. 0 04 ‐. 0 30 .. 0 34 .. 第1因子は, 発表したり, 注目を集めたりすることに関する因子 (注目) , 第2因子は, 失敗や不達成, 叱責, 仲間外れなど, 自我を傷つけられること に関する因子 (自我 阻害) , 第3因子は, 友人関係の中で も, いじめな どの悪意はないが一緒に過ごすことができないといっ た友人関係における孤独に 関する因子 (孤独) , 第4因子は, 何らかの評価をされることに関する因子 (評価) , 第5因子は, 課題の提出に関する 因子 (課題提出) と考えられる. 元々 「友人との関係」 としていた場面が, ストレッサーとしては, 「自我. 表3. 234. 場面別ストレス度2. 自我阻害. 孤独. 課題提出. 注目. 評価. 平均. ス ト レス 得 点. 3 99 ‐. 標 準 偏 差. 0 68 ‐. 3 36 ‐ 0 94 .. 2 97 ‐ 20 1 ‐. 2 76 . 0 82 .. 2 69 ‐ 1 00 .. 3 10 ‐ 0 54 ‐.

(6) . 小学生の学校ス トレスと自己主張性. 阻害」 と 「孤独」 に二分されるこ とが大きな特徴である. 「学業成績関連」 や 「教師との関係」 にしても同 様であり, 観察される行動レベルのくくりよりは, 心理的, 機能的な面で分類される ことがわかっ た. そ こ で, 因 子 構 造 に 従 っ てス ト レス 場 面 を 再 構 成 し, そ の 場 面 ごと の ス ト レス 度 を 算 出 し, 表3 に示し た‐ 「自我阻害」 場面でのストレスの高さは当然の結果 と考えられるが, 友人関係における 「孤独」 が次い で高いストレス度を示しているのが注目される‐ 排除されたり, 遠ざけられたりするわけではなく, また大 人の時間感覚からする とごく短時間のことにも思われるが, 児童にとってはそれでもなお耐え難いものであ る という こ と な の であ ろう.. 次にストレス度に影響を及ぼす要素について検討してみた. 学校規模や市部郡部 といった, 児童のお かれ た生活環境によるストレス度の違いを見たが, 全く差が見られなかった‐ 生活環境によっ ては児童の反応に 差がないというこ とであり, それ自体としても興味深い結果であるが今回は分析の対象から除外した. 男 女別 にス ト レス 度 を整 理 した の が表4 で ある. 女 子3 ‐21が男 子2 .98に比 べ て 高 いス ト レス を感 じて いる こ と がわ か っ た‐ 場 面 ごと で見 ても, 女 子 -男 子 の値 が 「課 題提 出」 を 除 きす べ て プラス とな っ ている. た. だし場面ごとに程度の差があり, 友人関係での 「孤独」 について特にス トレスを感じている様子がわかる‐. 4.5 4 ‐O I 3.. 3.5. 2.5. 4年 図1. 5年. 学 年別 . 平均 ス トレス 度. 3.4 3.3 3 .2 . K. 2 .O. 6年. 4年. 5年. 6年. 一ト 自我阻害 一 1← 孤独. 3.94. 4‐02. 4.00. 3 .35. 3‐45. 3 ‐31. 一ト 課題提出. 2‐64. 3‐06. 3‐22. →← 注目. 2‐52. 2. 82. 2‐97. →※÷ 評 価. 2.34. 2‐91. 2‐87. 図2. 学年別・場面別ストレス度. . 30 2.9. →ト 男 子 一÷ 女 子. 2 ‐8. 4年 図3. 5年. 6年. 学 年別 ・男 女別ス ト レス 度 235.

(7) . 扇子. 幸一・須貝. 京子・吉田耕一郎・伊藤 則博. 表4 男女別・ストレス度. ス ト レス 得点. 自我阻害. 孤独. 課題提出. 注目. 評価. 平均. 女子. 3 85 . 4 1 .2. 3 08 . 3 6 .5. 3 05 . 2 8 .8. 2 70 . 2 8 .3. 2 47 . 2 91 .. 2 98 . 3 2 .1. 女 子 -男 子. 27 0 ‐. 0 57 .. -0 17 .. 0 12 .. 0 45 .. 0 23 .. **. **. **. **. 男子. 有 意 差 (t 検 定). 有 意 差 は, **P<. 0 1 05として示した. 以下同様とする. , *P<.. 学年別のストレス度を図1に示した. 4年から5年へとストレス度が急上昇していることがわかる‐ (分 散分析P<‐01 ) ただし, 場面別に見ると (図2) , 学年による変化は一様ではなく, 学年が上がることによ るストレス度の上昇は, 「課題提出」 「注目」「評価」 に関して見られるが (分散分析P<.0 ) 1 , 「自我阻害」 「孤独」 に関しては有意な変化は見られず, 高いス トレス度が維持されていた. 学年と性別の効果を合わせて示したのが図3である. 4年から 5年 へ とス ト レス 度 が上 昇 する の は, 性別 を問わないことがわかる. (分散分析P<.01 ) 2. 主張性. ▼主 張 性 につ い ても 18項 目 につ い て 「は い・ どち らか と い え ばは い ・ どち ら かと い え ば い い え・ いい え」 , で 回答 しても ら っ た が, 4, 3, 2, L点 を, ポ ジ ティ ブな 方 向 に4 点, ネ ガ ティ ブな 方 向 に 1点 を与 え て. 集計した. つまり適切に自分を主張できる児童ほどこの点数が高くなることになり, これを主張得点と呼 ぶ. 主張性の種類別と平均の主張得点を表5に示 した. 主張得点は, 個人について, 18点~7 2点の値を取る が, 実際の最低点は28点 (1項目あたり平均1 2点 (1項目あたり平均4 6点) 0点) であ っ ‐5 .0 , 最高点は7 た. 平均の主張得点は5 2 ) 4点 (標準偏差0 ) であっ た‐ .9点 (標準偏差7 .5 ‐9 .42 , 1項目あたり平均点2 表5. 主 張得点 S. D. 肯定感情. 要求の. の表明. 拒絶. 3 20 . O 59 .. 3 09 ‐ 0 60 ‐. 種類別主張性. 権利防衛 限界表明 援助要請 2 98 . 0 71 .. 2 97 . 0 62 .. 2 89 . 0 63 ‐. 鷺 蟻. 平 均. 2 51 . 0 71 .. 2 94 ‐ 0 42 ‐. 次に主張性に影響を及ぼす要素について検討してみた. 主張性に関しても, ストレス同様, 学校規模や支 部 郡 部 とい っ た, 児 童 の お か れた生 活 環境 によ っ て は, 全く 差 が見 ら れな か っ た. こ れ につ い ても, 今 回 は. 分析の対象から除外した. 男女別に主張性を整理したのが表6である. 平均の主張得点は, 男女とも2 4で全く差がなかっ た. しか ‐9 し主張性の種類によっては大きく異なり, 女子は 「肯定感情の表明」 「限界表明」 「援助要請」 において, 男 子では 「要求の拒絶」「権利防衛」「異なる意見の表明」 において高い主張性を示している. これらが互いに 相殺し合っ て, 結果的に平均の主張性が等しくなっているのである. 男子が高い主張性を示す項目は, いず れも相手の意向に反する内容を主張するものである. それに対し, 女子が高い主張性を示す 「肯定感情の表 明」 は, 相手の意向に一致することを表明するものである‐ また, 有意差まではないが女子の主張性得点が 高く出ている 「限界表明」「援助要請」 も, 相手の意向に反するものではない‐. 236.

(8) . 小学生の学校ス トレスと自己主張性. 表6 男女別・主張性. 肯定感情 要求の 権利防衛 限界表明 援助要請 萱 雑 麦 平 均 拒絶 の表明 主張 得点. 男子 女子 女 子 -男 子. 有 意 差 (t 検 定). 3 02 . 3 3 .8. 3 16 . 3 0 .3. 3 07 . 2 8 .8. 2 95 . 2 9 .9. 2 86 . 2 9 .1. 2 57 . 2 4 .4. 2 94 . 2 9 .4. 0 37 ‐ **. -0 13 ‐ **. -0 19 . **. 0 03 ‐. 0 05 ‐. 13 -0 .. 00 0 ‐. **. 表7 学年別・主張性. 肯定感情 要求の 権利防衛 限界表明 援助要請 鷺 呈露 平 均 拒絶 の表明 5年. 3 11 ‐ 21 3 ‐. 6年. 3 28 ‐. 4年 主 張得 点. 有意 効 果 (分 散 分 析). 3 14 ‐ 3 06 ‐ 3 07 ・. 2 94 ‐ 2 96 ‐. 07 3 ‐. 3 01 ‐. **. **. 2 91 ・ 2 86 . 2 8 ・8. 2 62 ・ 2 51 ‐ 2 39 ‐. 2 94 ‐ 2 93 ‐ 2 9 ‐5. **. 学年別の主張性をを表7に示した. 平均主張性 は学. 一r肯定感情表明 一ト権利防衛 一ト限界表明 →←異見表明 →←要求拒絶 ーー援助要請. 年 によ っ て差 がな い結 果 とな っ てい る. た だ し主 張性. の種類によって, 学年が上がる と主張性が高くなるも の (肯定感情の表明) , 低くなるもの (権利防衛, 異 なる意見の表明) , 変わらないもの (要求の拒絶, 限 界表明, 援助要請) があり, それらが相殺し合って, 結果的に平均主張性が変わらないという 結果になって. 塾 1 00 ‐. . . いることが分かる‐ それをわかりやすく示したのが図. 馨 o95 ‐. 4である. 4年時の種類別の主張性をすべて1に直し たときの, 各学年での相対的な主張性を示し, 学年に 4年. 図4. 89 2 ・ 2 98 ‐. 5年. 6年. 4年時に対する各主張性の学年による変化. よる主張性の変化を一目でわかるように示したもので ある.. 学年と性別の効果を合わせて示 したのが表8であ. る. 学年によって主張性に変化がないの は男女共通で ある. 前項で見た主張性の種類 ごとの学年に応じた動きだが, これも男女で共通するとして良いようだ. つ まり, 学年が上がる と主張性が高くなるもの (肯定感情の表明) , 低くなるもの (権利防衛, 異なる意見の 表明) , 変わらないもの (要求の拒絶, 限界表明, 援助要請) のうち, 男子の 「肯定感情の表出」 以外, す べて同様の傾向を確認できた‐ 男子の 「肯定感情の表出」 にしても, 有意差を見出すまでには至らないが, 主張得点そのものは先の傾向に一致した値を示している.. 237.

(9) . 扇子. 幸一・須貝. 京子・吉田耕一郎・伊藤 則博. 表8 男女・学年別主張性. 男子 主張. 肯定感情. 要求の. の表明. 拒絶. 4年. 3 22 .. 2 97 ・. 5年. 3 14 .. 6年. 3 10 ‐. 女子. 平 均. 2 96 ・. 2 63 ・. 2 94 ・. 3 11 ‐. 2 96 ‐ 3 02 ・. 2 93 ‐. 2 64 ‐. 2 95 ‐. 3 16 ‐. 2 83 ・. 3 07 ・. 2 96 ‐. 2 45 ・. 2 93 ・. *. 4年. 3 o6 .. 2 79 .. 5年. 2 99 .. 6年. 3 04 .. 2 87 . 2 99 ・. 有 意 効 果 (分 散 分 析). 3. 驚 鰯. 2 91 ・ 2 85 ‐. 有 意 効 果 (分 散 分 析). 得点. 権利防衛 限界表明 援助要請. * 2 92 ‐ 2 87 . 2 93 ・. *. 28 3 .. 2 91 ‐. 2 61 .. 3 39 . 3 48 ‐. 2 98 . 3 07 ・. 2 38 . 2 33 ‐. **. 2 93 . 2 9 .1 2 97 ‐. **. ストレス度と主張性 次に, ストレス度と主張性の間の関係を見る. 平均主張得点について, 全体の平均値から1偏差上下にず. れた2 グルー プ, そ こ か らさ らに上 下 にず れた2 グルー プ, 合計4 グルー プをつ く り 各 グルー プの平均ス ,. トレス得点を算出した. それを示したのが図5である. 同様に, 全体のストレス得点から1偏差および2偏 差 上 下 にず れた4 グルー プにつ いて, 各 グルー プの平均 主 張得 点 を示 した の が 図6 であ る. ス トレス 度 と主. 張性は反比例関係にあることがわかる. ところが, ストレス度を場面別に見ると異なっ た様子が見えてくる‐ (図7) 他の4場面でのストレス度 は反比例関係にあるが (分散分析P<.01 ) , 友人関係に関する 「孤独」 場面だけは, 主張性によっ てはスト レス 度 が変 わ らな い の である.. さてその主張性だが, 先に男女によって微妙に異なることを見た. つまり, 全体を平均すると男女で主張 性の程度に差はないが, 相手の意向に反する内容 を主張する 「要求の拒絶」「権利防衛」「異なる意見の表 明」 は男子で高く, 反しない 「肯定感情の表明」 「限界表明」「援助要請」 は女子で高 かった. 主張性を 「要 求.権利.異見」 と 「肯定.限界.援助」 の2群に分け, ストレス度との関係を見た. 図8に示すように, ストレス度との反比例関係を鋭く示すのは 「要求・権利・異見」 であり, 「肯定・限界・援助」 は, それに 比しては穏やかな関係にある‐ (相関係数の差の検定 P<.01 ) 学校内のさま ざまな場面にそれほどストレ スを感じていない児童ほど, 相手の意向に反する主張をできるということである. また, 相手の意向に反し な い 主 張 につ い て は,ス ト レス を感 じや すい 生 徒 でも そ れ ほ ど主 張 でき な い わ けでは な いと いう こ と である. 3‐4. 3 3 . 唾 K. \. SJ. 3 o .. K. 29. \. 3 .2. \. 2 3 .. え. 3 3 ‐. ▲. \. 轟. \. \. 2‐8. 9. 2‐7 LL. 238. 3.O. 2‐8. 、. 2‐7. 図5. 3. 1. 唾 蛇. L. H. 主 張性別 ・平均 ス ト レス. LL. HH. \. 図6. L. H. HH. ス ト レス 度別 ・ 平均 主 張性.

(10) . . . 小学生の学校ス トレスと自己主張性. 4‐ 5 4.O. 優. ‐. K. 3 o ‐. H. 4 01 . 3 34 ‐. 3 72 .. 3 41 一」孤独 ‐ →ト課題提出 3‐29. 4 05 . 3 35 . 3 04 .. 2 95 ‐. 2‐52. →← 注目. 2‐95. 2‐62. 2‐14. 2 81 .. 2.6. 2 36 ‐. 08 一ト自我阻害 4 ‐. 3 32 . 2 96 .. →※÷ 評 価. 冊. 28. \. 5 2. L. LL. 2‐9. 6 2. 2‐O. ぬ、 \ 、冊. \\\. O 3 .. 翠 藍. →1 ‐ 限界援助肯定. 7 2. 25. \. 3‐1. 唾. 一ト 要求権利異見. 亀. 3‐2. ▲. 駈. 嚢 え. \. ▲. ↑. 3‐3. 3‐37. 、. \\. 1. 1. LL. \. 1. HH. H. L. 図8 ストレス度別・性質別主張性の程度. 主張性の程度別・場面別ストレス度. 図7. では, 逆 にそう した 主 張 性 の程 度 別 に, ス ト レス の 場 面 別 の感 じ方 を見 て みよう. 図 9- 1 に, 「要 求・. 権利.異見」 に関する主張性の程度別に, 場面 ごとのストレスの感じ方を示した. 全ての場面で, 主張性と ) 図9ー2に それ以外P<.01 5 ス トレス 度の 反比例 関係 が見 出せた. (分散分析 「孤独」 P<‐0 は, 「肯定.限界・援助」 に関する主張性の程度別に, 場面 ごとのストレスの感じ方を示した. 「課題提出」 ) とで, 反比例関係に 「注目」「評価」 場面 (分散分析 P<.01 ) と 「自我阻害」 場面 (分散分析 P<.05 あることが確認できたが, 「孤独」 場面に関しては有意な変化は見られなかっ た‐ 主張性の種類によっ て, そ の程 度 とス ト レス の感 じ方 の関係 が一 様 でな い という だけで なく, ス ト レス 場 面 によ っ て も, そ の関係 が 更 に複 雑 にな っ ている という こ と である‐. そこで表9に, 6種類の主張性の程度別に, 個別場面のストレス度が どのように異なるかを示した. 最も. 4 ‐5. 壕. 40. 安. 3 5 ‐. え. o 3 ‐. K. ↑. -. \ ▲. \. ト℃. ‐. 、. LL. L. H. 14 4 ‐ 47 3 ‐. 4 06 ‐ 43 3 -. 99 3. 33 3‐. 3 65 . 19 3.. 「*÷課 題提出 3‐23. 03 3 ‐ 2. 93. 2 ‐93 2 63 .. 2 62 . 2 17 .. 2 74 .. 2 60 .. 41 2 ‐. →ト自我阻害 一 1 ト ÷孤 独. 誰目. →←評価. 25 3 ‐ 01 3 .. 壕 蛇 K ▲. ム. 25 2‐O. 4‐ 5. HH. 要求権利異見の主張性 図9-1 要求・権利・異見の主張性程度別‐場面別ストレス度. K. 40 Qに いV 30 25 2‐O. 一ト自我阻害. ‐ ▼. ↑ ー. 歳懸 \. LL. L. H. 旧. 98 3 . 3 37 .. 4 ‐02 28 3 .. 03 4 ‐ 38 3 .. 3 84 . 3 52 -. 3 04 . 88 2 ‐. 85 2 - 2 68 ‐. 63 2 . 2 18 ‐. 2. 81. 2. 59. 2 45 ‐. 一 1←孤独 「*÷課題提出 3‐31 →←注目 一※÷評価. ↑、 ー 、 Y▼. 18 3 . 2 84 ‐. 肯定限界援助の主張性 図9-2 肯定・限界・援助の主張性程度別・場面別ストレス度 239.

(11) . 扇子. 幸一・須貝. 京子‐吉田耕一郎・伊藤 則博. 表9 各主張性の程度別・個別場面のストレス度 主張性の 主張性の 種類 程度. 肯 定感情. の表明. ストレス場面 自我阻害. 孤独. 課題提出. 注目. 評価. 平均. LL. 96 3 .. 3 36 ‐. 3 03 ‐ 2 85 ‐. 2 82 . 2 67 .. 3 18 . 3 11 .. 2 73 . 2 46 .. 2 70 ‐. 3 11 .. 2 59 ‐. 2 99 . 3 28 .. L. 95 3 ‐. 2 98 ‐ 3 31 ‐. 日. 4 o4 .. 3 46 .. 3 00 ‐ 2 9 .1. HH. 3 95 .. 3 56 . **. 2 70 ‐ **. 3 54 . 3 39 .. 3 14 . 3 03 .. 3 05 ‐ 2 90 ‐. 2 93 ‐ 2 75 ‐. 2 89 ‐ 2 74 .. 2 65 ‐. 2 66 ‐. 3 18 . 3 0 .6. 2 30 .. 2 28 ‐. 2 73 .. **. **. **. 有意変化. 要 求の 拒. 絶. 権利 防 衛. LL. 4 09 .. L 日. 4 04 . 4 o .3. 3 35 .. HH. 3 56 .. 3 09 .. 有意変化. **. **. LL. 4 12 ‐. 3 43 .. 3 06 .. 2 95 .. 2 86 .. 23 3 .. L. 3 42 . 3 35 ‐. 3 00 . 2 98 .. 2 85 . 2 78 .. 2 79 .. 16 3 ‐. H. 4 01 ‐ 3 99 ‐. 2 65 ‐. HH. 3 79 .. 26 3 .. 2 77 .. 2 37 .. 2 47 .. 3 09 ‐ 2 87 ‐. 有意変化. **. **. **. **. LL. 3 94 ‐ 4 0 .2. 3 16 ‐. L 限界 表 明. *. H HH. 4 03 ‐ 3 94 ‐. 3 40 ‐. 3 05 ‐. 2 97 ‐. 3 31 ‐ 3 38 ‐. 2 96 ‐ 2 97 ‐. 2 88 ‐ 2 75 ‐. 2 84 . 2 7 .4 2 69 .. 3 34 ‐. 2 87 ‐. 2 48 ‐. 2 48 .. 3 1O . 2 95 .. **. **. **. 有意変化. 援助 要 請. 3 18 ‐. LL. 4 10 .. 3 46 ‐. 3 33 ‐. 4 05 ‐. 3 34 ‐. 3 13 ‐. 25 3 . 3 00 ‐. 2 73 .. L. 2 81 .. 3 30 ‐ 3 22 .. H. 3 99 ‐. 3 37 ‐. 2 93 ‐. 2 69 ‐. 2 69 ‐. 3 07 .. 3 77 .. 3 35 .. 2 48 ‐. 2 13 .. 2 40 ‐. 2 78 .. **. **. **. **. HH 有意変化. 畳 雑 蜜. **. .* *. LL. 4 12 .. 44 3 .. 3 36 ‐. 3 33 ‐. 3 00 .. L. 4 08 .. 3 41 ‐. 3 07 ‐. 2 99 ‐. 2 74 ‐. 日. 9 3 4 .. 3 3o ・. 2 2 8 .. 2 58 ・. 2 1 6 ‐. O 3 O ・. HH. 3 76 .. 3 33 .. 2 65 .. 2 12 ‐. 2 45 ‐. 2 80 .. 有意変化. **. **. **. **. **. 3 38 . .. 3 20 .. 有意変化の検定は分散分析による.. 特徴的なのが 「孤独」 場面のストレス度の動きである. 「要求拒絶」 に関する主張性とは反比例関係にある が, 「権利防衛」「限界表明」「援助要請」「異見表明」 に関しては, 主張性が高い児童も低い児童も, ストレ ス度に差がなく, 逆に 「肯定感情表明」 に関しては, 通常と逆に, 主張性が高くなるとストレス度も増す結 果となっ ている‐ 「要求拒絶」 と 「肯定感情表明」 の主張性の程度別のス トレス度を, 図10-1と図10一2 に示した. 「孤独」 場面のストレス度に関し正反対の関係にあることが見て取れる.. 2 1 0 4.

(12) . 小学生の学校ストレスと自己主張性. ート 自我阻害. 5‐O. 一.÷孤独. 4 ‐5. →← 注 目. *÷課題提出. →← 注 目 . 壕 40. . 婁. 3‐5. 3・5. ☆ 3.o. K 30. 2.5. 2‐5. 2.O. 2‐O. LL LL. L. H. HH. L. H. 要求拒絶の主張性. 肯定感情の主張性 図10- 1. →←課題提出. 4 ‐5. →← 評価. . ≦. ÷← 自我阻害 ート孤独. 5‐O. 肯 定 感 情 の 主 張性別 ・ス ト レス 度. 図10- 2. 要 求拒 絶 の 主 張性別 ・ス トレス 度. まとめと考察. 小学校4~6年の児童の, 学校場面でのストレス度と自己主張性を調査した. ストレス場面に関しては, 「自我阻害」 場面, 次いで友人関係に関する 「孤独」 場面が高いストレス度を 示した. 男女別に見る と, 全場面平均のストレス度は女子において高いことが確認できた. 「課題提出」 場 面を除き, 個別場面についても同様であり, 特に友人関係に関する 「孤独」 において目立っ た. 学年に関し て は, 4 年 か ら 5年 へ と ス ト レス 度 が上 昇 する が, 5年 か ら6年 で は変化 が見 ら れな か っ た. ス ト レス 度 が. 上昇するのは, 「課題提出」「注目」「評価」 に関する場面で, 「自我阻害」「孤独」 に関しては, 4年生から 高い水準で推移していた. 主 張 性 に関 して は, 全 体 で見 る と, 性別, 学 年 によ る 違 い は 見 ら れな か っ た. しか し, 主 張性 の 種類 別 に. 見ると違いが得られた. 女子では, 相手の意向に反しない 「肯定感情の表明」 「限界表明」 「援助要請」 に関 する主張性が, 男子では, 相手の意向に反する 「要求の拒絶」「権利防衛」「異なる意見の表明」 に関する主 張性が高かっ た. 学年があがると, 「肯定感情の表明」 に関する主張性が高くなり, 逆に 「権利防衛」 「異な る意見の表明」 に関する主張性が低くなる という 結果が得られた‐ ストレス度と主張性の関係は, 全体で見ると反比例関係にあり, 適切に自己主張できる児童はストレス度 が低 い と いう 結 果 で あ っ た. た だ しス ト レス 度, 主 張 性 を 個 別 に見 る と, 一 概 に は 言 え な く な る‐ 特 に,. 「孤独」 場面のストレス度が特徴的な動きを示した. つまり, 平均主張性の違いによってはストレス度が異 ならないが, 「要求権利異見」 と 「肯定限界援助」 という2群の主張性の程度の違いによっ ては動きが異な ること, その中でも, 「要求の拒絶」 とは反比例関係にあり, 「肯定感情の表明」 とは正比例関係 にあること を見 い 出 せ た.. 以上の結果は, 主張性といっ ても相手の意向に添うかどうかで, ストレス度に与える影響が異なり, 女子 に多い発達の早い児童が4年生前後から前思春期に達する と, それまでのように相手の意に反することを主 張して平気ではいられるなくなることを示すと考えられる. また, 「孤独」 場面の特殊な動きは, ギャ ング エージ集団での交友から少数の親友を求める という, 思春期的心性への移行を示すものと思われる.. 241.

(13) . 扇子. 幸一・須貝. 京子・吉田耕一郎・伊藤 則博. 引用文献 サーの評 価とス ト レス 反 応 との= 矢冨直美 1 ( ) 岡安孝弘・嶋田洋徳・丹羽洋子・森俊夫・矢冨直美 関係 中学生 の学校ス トレッサーの評価とストレス反応との 1 2 中学生の学校ストレ 9 9 心理学研究63 310一318 ( 2 ) 長根光男 1991 学校生活にお ける児童の心理的ス トレス の分析. 教育心 理学研 究 39 182一185. 3 ( ) 牛込裕子・藤井美保子・松田英子 1995 児童のス トレス に関する研究. 人間発 達研 究 20 17一22. 7 母親の養育態度が小学生の社会的スキルと学校適応に及ぼす影響 教育心理学研究 ( 4 ) 戸ヶ崎泰子・坂野雄二 1 9 9 3一182 17. 2 ( 5 ) 戸ヶ崎泰子・岡安孝弘・坂野雄二 1 0 2 3一3 9 9 7 中学生の社会的スキルと学校ストレスの関係 健康心理学研究1 ( 6 ) 漆口佳和 1 9 2 4 6 3‐4 0 9 4 児童用主張性尺度の構成 教育心理学研究4 7 ( 7 ) 岡安孝弘 1997 友達関係のス トレス. 242. 教育と情報471 6一13. 45.

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参照

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