• 検索結果がありません。

VDT 作業における複数機器から取得した執務者の行動と集中度の関係性の検証

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "VDT 作業における複数機器から取得した執務者の行動と集中度の関係性の検証"

Copied!
2
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

192回 月例発表会(201811月) 知的システムデザイン研究室

VDT

作業における複数機器から取得した執務者の行動と集中度の関係性の検証

関田 いづみ

Izumi SEKIDA

1

はじめに

近年,働き方改革やワークライフバランスを重視する企 業が増加している1).それに伴い,残業時間の短縮や業務 効率の改善が重視されている.働き方改革の例として,フ レックスタイム制や在宅勤務などがある.これらを導入す る企業は増加しているが,制度の導入によりどれほど業務 効率が向上したか把握することは難しい.業務効率の把握 には集中度の可視化が有効であると言われている2) .ま た,オフィスの業務はVDT(Visual Display Terminals) 作業が多いため,本研究ではVDT作業における集中度の 可視化手法の提案を行う. 従来の集中度計測に関する研究には,加速度センサを用 いた集中度評価手法がある3) .加速度センサは安価であ り,執務を妨げることなく体の動きを取得できる.しかし, 加速度の変化量のみでは実際に作業を行っているかの判断 が難しい.そこで,本研究では加速度と実際に作業を行っ てるかを判断することで集中度を算出する. VDT作業に おいて,作業を行っているかを判断するためにはPC操作 を行っているか,画面を見ているかの判断が必要である. PC操作の取得にはキーロガーを用いる.取得する操作内 容は,キーボード操作とマウス操作である.また,画面を 見ているかの判断にはWebカメラを用いる. 本研究では,加速度センサとキーロガー,Webカメラを 用いたVDT作業における執務者の集中度の可視化を目的 とする.集中度の可視化には,集中度と執務者の行動に関 係があるかの調査が必要である.本稿では執務者の行動と 集中度の関係の検証を行う.

2

提案するシステムの構成

システム構成図をFig. 1に示す.執務者の動作データ を取得し,集中度の可視化を行う.動作データとは,加速 度,PC操作ログ,画面注視時間のことであり,加速度セ ンサとキーロガー,Webカメラを用いて取得する.加速度 を取得することで執務者の体の動きを推定する.PC操作 とは,キーボード操作,マウス操作のことであり,操作時 間と操作回数の取得を行う.画面注視時間とは,執務者が PC画面を見ている時間のことである.これらの動作デー タを用いて集中度の可視化を行う.

3

VDT

作業における執務者の動作データ取得

実験

3.1 実験概要 執務者の動作データと集中度の関係を検証するため,被 験者実験を行った.実験風景をFig. 2に示す.実験では, 被験者に1時間VDT作業を行わせた際の動作データを取 得する.被験者の集中度は,5分ごとに7段階の集中度評 価を行うことで取得した.使用する加速度センサはFig. 3 に示すモノワイヤレス社製3軸加速度センサ「TWELITE 2525A」である. 本実験では,体の末端の動きを取得するため加速度セン サを執務者の頭部,左手,右手の3ヶ所に取り付けた.PC 操作ログは,Pythonのライブラリである「pynput」を利 用して取得した.これを利用することで,操作時刻とキー 入力回数およびカーソルの位置座標を取得できる.

4

実験結果

加速度から算出した行動量と集中度の結果をFig. 4に 示す.なお,行動量はX軸,Y軸,Z軸の加速度をx,y, zとし,式(1)より求めた. 行動量=√x2+ y2+ z2 (1) Fig. 4のグラフは横軸は時間,左側の縦軸は行動量,右

ⷨԞ໒

Оࠦ⫩໒,П$ Оᱎ⹥ᠫ➎Ꮶⴾ ОPCዦ׳R Fig.1 システム構成図 Fig.2 実験風景

Fig.3 3軸加速度センサ(TWELITE 2525A)

(2)

側の縦軸は集中度を示している.集中度が最も高いときは 「7」,最も低いときは「1」である. 実験開始から2分後に被験者が席を離れ移動した際に, 行動量が増加していることがわかる.このことから,離席 時は着席時よりも行動量が増加することがわかる.実験開 始から約22分後,被験者が椅子に座り直した際に行動量 が大きく変動し,その後の集中度が低下した.実験開始か ら約40分後,被験者が飲食を行い数分間会話を行った際 の行動量は多く,集中度の低下が見られる.以上のことか ら,行動量の増加後に集中度の変動が大きいことがわかる. 次に,集中度の主観評価とキーボード操作の結果をFig. 5に示す.グラフの横軸は時間,左側の縦軸はキーの入力 回数,右側の縦軸は集中度を示している.なお,キー入力 回数は5分ごとの操作回数の合計である.被験者はPC画 面で資料の黙読を行っていたことが多く,全体的にキー入 力回数が少ない.しかし,開始から25分経過時に資料作 成を始めたため,5分間のキー入力回数が増加している. キー入力終了後から集中度の低下が見られたため,入力回 数の増加後に集中度が低下すると考えられる. 次に,集中度の主観評価とマウス操作の結果をFig. 6に 示す.グラフは,横軸が時間軸,左側の縦軸がカーソルの 移動距離,右側の縦軸が集中度を示している.なお,カー ソル移動距離は実験開始時から5分ごとの移動距離の合 計である.被験者の集中度が高い15分から25分までは, カーソルの移動距離が少ないことがわかる.また,集中度 が高い50分から60分も同様に,カーソルの移動距離が少 ないことがわかる.このとき,被験者はPC画面で資料の 黙読を行っていた.このことから,黙読時に起こる操作回 数の減少時に集中度が向上すると考えられる.

5

結論

実験結果より,行動量の増加後に集中度の変動が大きい ことがわかった.また,キー入力終了後から集中度の低下 が見られたため,入力回数の増加後に集中度が低下すると 考えられる.黙読時には,マウス操作回数の減少と集中度 の向上が見られたことから,マウス操作回数と集中度にも 関連があると考えられる. 1 2 3 4 5 6 7 4 6 8 10 12 14 16 0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50 55 60 ⷨ Ԟ ໒ ⛈ ࡗ ⯙ Ꮶⴾ [޻] ⻚ ๙ᆉ तᆉ ⷨԞ໒ ץ⟶إ ⿵⟶إ Fig.4 集中度の主観評価と行動量のグラフ 1 2 3 4 5 6 7 0 100 200 300 400 500 0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50 55 60 ⷨ Ԟ໒ ܴ ࠡ ઎ ፎ Ꮶⴾ [޻] ПAП.ዦ׳ ⷨԞ໒ ץ⟶إ ⿵⟶إ Fig.5 集中度の主観評価とキーボード操作のグラフ 1 2 3 4 5 6 7 0 10000 20000 30000 40000 0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50 55 60 ⷨ Ԟ໒  П " P Ụ ࡗ⦼ⷿ [p x ] Ꮶⴾ [޻] C ዦ׳ ⷨԞ໒ ץ⟶إ ⿵⟶إ Fig.6 集中度の主観評価とマウス操作のグラフ

6

今後の展望

今後は執務者の画面注視時間を取得し,執務者の動作 データと集中度の関係を検証する.画面注視時間の取得方 法として,Javascriptのライブラリ「clmtrackr」の利用を 検討している.「clmtrackr」を用いることで,顔の特徴点 におけるXY座標を1フレームごとに取得することができ る.顔の特徴点を用いることで,画面注視時間の取得が可 能であると考えられる.そこで,「clmtrackr」を用いて追 加実験を行う.また,今回は被験者が1名だったため,個 人の癖が影響していると考えられる.そのため,異なる被 験者に対しても実験を行う.今回,5分ごとに行ったアン ケートに対し被験者から集中の妨げになるとの意見があっ たため,アンケートの実施間隔の再検討が必要であると考 えられる.

参考文献

1)「働き方改革」の実現に向けて ”https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/ 0000148322.html”,参照Nov.5, 2018 2) 大林史明,石井裕剛,下田宏: 知的作業における集中度評価指標と集中度向上照明, Panasonic Technical Journal, Vol.62, No.1, pp.50-55, 2016.

3) 大久保雅史,藤村安耶:

加速度センサーを利用した集中度合い推定システムの 提案, WISS, 2008

参照

関連したドキュメント

運搬 中間 処理 許可の確認 許可証 収集運搬業の許可を持っているか

目的 これから重機を導入して自伐型林業 を始めていく方を対象に、基本的な 重機操作から作業道を開設して行け

Bemmann, Die Umstimmung des Tatentschlossenen zu einer schwereren oder leichteren Begehungsweise, Festschrift für Gallas(((((),

燃料取り出しを安全・着実に進めるための準備・作業に取り組んでいます。 【燃料取り出しに向けての主な作業】

排出量取引セミナー に出展したことのある クレジットの販売・仲介を 行っている事業者の情報

排出量取引セミナー に出展したことのある クレジットの販売・仲介を 行っている事業者の情報

学校の PC などにソフトのインストールを禁じていることがある そのため絵本を内蔵した iPad

①配慮義務の内容として︑どの程度の措置をとる必要があるかについては︑粘り強い議論が行なわれた︒メンガー