• 検索結果がありません。

ノートやタブレット端末における筆記状況の推定と話者支援システムへの応用

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "ノートやタブレット端末における筆記状況の推定と話者支援システムへの応用"

Copied!
2
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)情報処理学会第 76 回全国大会. 1F-7. ノートやタブレット端末における筆記状況の推定と 話者支援システムへの応用 江木啓訓† 尾澤重知†† 森裕生††† 神戸大学情報基盤センター† 早稲田大学人間科学学術院†† 早稲田大学大学院人間科学研究科††† . 1.はじめに. いユーザの状況を判断することができない. 内容の理解をはかるためにユーザの顔をビデ 本研究では,講演や講義における受講者の反 応をフィードバックすることを目的としている. オカメラで撮影し,映像解析を用いて表情や動 きから判断を行った研究もあるが[2],常に内容 特に大人数の参加者がいる場合において,全体 をモニタされる状況はユーザが萎縮する可能性 の興味・関心や理解の度合いを把握することは がある[3].我々は,例えば「スタイラスを持っ 難しい.このような場をインタラクティブなも たものの,書こうかどうかためらっている」と のに活性化させるためのシステムやプレゼンテ ーション手法が研究されている.しかしながら, いった外見から判断できる状況を,心理的な影 響をできるだけ与えない方法で判断する必要が それらの多くは参加者の能動的な行動を前提と あると考えた. している. 本稿では,ノートやタブレット端末を用いた 3.筆記行為の検知手法 手書きメモの作成に注目し,ボールペンやスタ イラスといった筆記具の状態から参加者の状況 本研究では,加速度センサを用いて筆記行為 を推定する手法を導入する.予備実験の結果を の検出を行う.これまで検討してきた検知方式 踏まえて,対象とする講演や講義の場面におけ と想定したセンシングのコンテクスト[1]を用い るシステムへの応用について議論する. て,スタイラスを用いたタブレット端末への手 書き条件での識別実験を行った.図 1 に作製し た筆記具を示す. 2.筆記状況の推定 スタイラス(Adonit 社製 Jot Flip)の頭部に 筆記具を用いてノートを取ったり,質問への Bluetooth によりデータを送信する小型無線加速 回答や問題への解答といった行為に着目した. 度センサ WAA-001(ワイヤレステクノロジー社製) これまでに,加速度を計測するセンサを装着し を取り付け,Apple 社製 iPad(第四世代)上で動 た筆記具を用いて筆記状況を検知する手法を検 作する描画アプリケーションを用いた. 討してきた[1].紙のノートとペンを用いる状況 での検知手法が,タブレット端末とスタイラス を用いる環境にも適用可能かを検討する. タブレット端末を用いたペーパーレス会議シ ステムや,児童・生徒がタブレット端末を用い て授業学習を進める総務省フューチャースクー ル推進事業など,デジタルデータの提示と手書 き入力とを組み合わせた活用の場面が広がって いる.これらの端末はユーザの入力内容を電子 的に取得するだけでなく,リアルタイムに外部 サーバへ送信することが可能である.その一方 で,操作や入力という形で能動的に表層化しな 図1 加速度センサを取り付けたペン Detecting writing action on notebooks and tablets toward lecture support systems † †† ††† Hironori Egi Shigeto Ozawa Yuki Mori センサを取り付けたスタイラスを用いたユー † Information Science and Technology Center, ザの状況として,下記の 4 パターンのコンテク Kobe University ストの推定を行う. †† Faculty of Human Sciences, Waseda University ††† Graduate School of Human Sciences, Waseda University . 4-27. Copyright 2014 Information Processing Society of Japan. All Rights Reserved..

(2) 情報処理学会第 76 回全国大会. 3.1.スタイラスを置いている(a) スタイラスが水平方向に継続して完全に静止 している状態から,手に持たず机に置いている と推定される. 3.2.スタイラスを持った手が止まっている(b) スタイラスが継続して概ね静止しているが水 平方向でない状態から,持っているが手は動い ていないと推定される. 3.3.スタイラスを使って書いている(c) スタイラスが継続して運動しており,筆記に 見られる特徴が継続している状態である.タブ レットへの筆記を行っていると推定される. 3.4.筆記具を持って動かしている(c) スタイラスが継続して運動しているが,筆記 に見られる特徴が無く不規則な状態から,手は 動いているが筆記行為ではないと推定される. . 4.スタイラスを用いた識別実験 日本語を母語とする大学生 8 名を対象として, 加速度センサを取り付けたスタイラスを用いて, 識別の精度に関する評価を行った.前述の 4 パ ターンに加えて,ボールペン一体型のスタイラ スで紙に筆記した際のデータも収集した.三軸 の加速度データを 10 ミリ秒間隔でサンプリング した 30 秒の学習用データを 3 セット用意した. 各パターンの評価用データを同様に用意して, 認識率のクローズド評価を行った[1].特徴量は 振動の平均,分散,エネルギーを用いるととも に,決定木は J48 を用いた.認識のためのサン プル数は 32 とし,ウィンドウのスライド幅は 320ms とした. . 5.実験結果 各コンテクストについて正しく識別された割 合と,総合識別率を図 2 に示す.また,全被験 者 の コ ン テ ク ス ト の 識 別 結 果 を Confusion Matrix として表 1 に示す.表の縦方向が正答の コンテクスト,横方向は識別した結果のコンテ クストである. スタイラスとタブレットを用いて筆記をする 場合の総合識別率は 87.6%であり,書いている (c)に該当する筆記の識別率は 84.5%であった. また,タブレットの代わりに紙へ筆記した場合 の識別率は 84.1%であった.これらの結果から, 本研究で提案した 4 パターンのコンテクストの 識別は十分な精度で可能であると考えられる. タブレットを用いて学習用データを取得し, 紙への筆記で評価した場合の筆記の識別率は 95.2%であった.しかし,紙への筆記で取得し, タブレットを用いて評価した場合の筆記の識別 . 4-28. . 図 2 正しく識別された割合 表1 コンテクスト識別の結果 a. 正解 a.置いて 100.0% いる b.止まっ 0.0% ている c.書いて 0.0% いる d.動いて 0.1% いる. b.. c.. d.. 0.0%. 0.0%. 0.0%. 87.4%. 9.8%. 2.8%. 1.2%. 84.9%. 13.9%. 0.7%. 21.1%. 78.1%. 率は 55.9%であった.タブレット環境での「書き 心地」などが影響している可能性があるため, 電子ペーパーとも比較する必要がある. これらの結果をもとに,コンテクストと筆記 内容の組み合わせによる高度な状況推定や,画 面への表示による即時フィードバックや入力補 助といったユーザの作業支援の実現をはかる. 謝 辞 本研究の一部は科研費 若手(B)24700888 の助成を受けた. 参 考 文 献 [1] 江木, 尾澤: 学習者センシングのための筆 記行為の検知手法と評価, 日本教育工学会 論文誌, 36(Suppl.), pp.181-184 (2012). [2] 中村,角所,村上,美濃: e-learning にお ける学習者の顔動作観測に基づく主観的難 易度の推定, 電子情報通信学会論文誌, 93D(5), pp.568-578 (2010). [3] 三浦,杉原,阪本,三浦,國藤: 無線デジ タルペンが可能にする新しい授業のかたち, 日本教育工学会第 25 回全国大会, pp. 3538 (2009). . Copyright 2014 Information Processing Society of Japan. All Rights Reserved..

(3)

参照

関連したドキュメント

「文字詞」の定義というわけにはゆかないとこ ろがあるわけである。いま,仮りに上記の如く

「聞こえません」は 聞こえない という意味で,問題状況が否定的に述べら れる。ところが,その状況の解決への試みは,当該の表現では提示されてい ない。ドイツ語の対応表現

このように資本主義経済における競争の作用を二つに分けたうえで, 『資本

および皮膚性状の変化がみられる患者においては,コ.. 動性クリーゼ補助診断に利用できると述べている。本 症 例 に お け る ChE/Alb 比 は 入 院 時 に 2.4 と 低 値

ライセンス管理画面とは、ご契約いただいている内容の確認や変更などの手続きがオンラインでできるシステムです。利用者の

児童について一緒に考えることが解決への糸口 になるのではないか。④保護者への対応も難し

今回の SSLRT において、1 日目の授業を受けた受講者が日常生活でゲートキーパーの役割を実

地域の感染状況等に応じて、知事の判断により、 「入場をする者の 整理等」 「入場をする者に対するマスクの着用の周知」