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IRUCAA@TDC : マウスにおける脂肪と糖の味覚受容・神経機構

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Academic year: 2021

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Posted at the Institutional Resources for Unique Collection and Academic Archives at Tokyo Dental College, Available from http://ir.tdc.ac.jp/

Title

マウスにおける脂肪と糖の味覚受容・神経機構

Author(s)

安松, 啓子

Journal

歯科学報, 120(4): 492-492

URL

http://hdl.handle.net/10130/5385

Right

Description

(2)

脂肪酸受容体 GPR40,GPR120やトランスポーター CD36がげっ歯類の味蕾細胞に存在し,脂肪酸を受容し ている可能性が報告されているが,脂肪酸が独立した味質を持つのか,5つの基本味(甘味,うま味,塩味, 酸味,苦味)の一部であるのかは不明であった。そこで舌に脂肪酸刺激を与えながら,鼓索神経および舌咽神 経の単一神経線維の記録を行った。その結果,鼓索神経単一線維の中に約18%存在する長鎖脂肪酸に最も高い 応答頻度を示す神経群(F­type)を見出した。また,甘味(sucrose)やうま味(グルタミン酸)に最も高 い応答頻度を示す神経群(S­,M­type)の半数以上が脂肪酸に有意な応答を示した。舌咽神経に関して は,記録した単一線維のうち正常マウスの約7%が F­type だった。脂肪酸応答への GPR40,GPR120および CD36の関与を検討したところ,GPR120を発現しない GPR120−KO マウスでは鼓索,舌咽両神経において F ­type がそれぞれ約4%,2%となり,リック測定行動実験により脂肪酸を他の味と区別できなくなる可能 性が示唆された。次に CD36と GPR40に関しても鼓索神経と舌咽神経単一神経の脂肪酸応答への関与を検索す るために,GPR120−KO マウスの残存脂肪酸応答に対する GPR40と CD36の抑制剤の効果を検証した。その 結果,GPR120−KO マウスの舌咽神経 S­,M­type における脂肪酸応答は GPR40,CD36阻害剤によって抑 制されたが,鼓索神経では抑制されなかった。 甘味に関しては T1R2+T1R3ヘテロダイマーが受容体であることが多くの研究によって証明されている が,2003年に報告した T1R3−KO マウスの甘味応答の中で,グルコースに対する応答は正常マウスと差がな かった。同じ KO マウスでその後グルコースによるインスリン脳相分泌が報告され,T1Rs に依存しない糖の 受容体の存在が示唆されていた。我々はグルコーストランスポーターのなかで,SGLT1の味覚器での機能を 調査したところ,鼓索神経の単一神経はグルコース+10mM NaCl 混合液に最もよく応答し,SGLTs ブロッ カーのフロリジンによってその応答が抑制される Glc­type,ショ糖や人工甘味料 SC45647に最も高い応答を 示しフロリジンに非感受性の Phl­insensitive­type,そしてフロリジンによってグルコース応答が抑制され ショ糖や人工甘味料 SC45647にも応答する Mixed­type の3つのタイプの甘味神経があることが明らかに なった。この中で Glc­type がグルコース特異的な味覚情報を担っていると考えられる。 以上のように脂肪酸と糖の受容にはトランスポーターが関与することから,G タンパク共役型受容体との機 能的役割分担について,嗜好性や脳腸連関の側面からも議論したい。 ≪プロフィール≫ <略 歴> 1991年3月 九州大学歯学部卒業 歯科医院勤務 2003年3月 九州大学大学院歯学研究科修了 博士(歯 学) 2003年4月 九州大学大学院歯学研究院研究員 2005年12月 九州大学大学院歯学研究院特任助手 称号 付与 2006年8月 九州大学大学院歯学研究院特任講師 称号 付与 2009年4月 朝日大学口腔生理学分野准教授 2011年8月 九州大学大学院歯学研究院特任准教授 2014年1月 九州大学味覚・嗅覚センサ研究開発セン ター准教授 2019年4月 東京歯科大学口腔科学研究センター准教授 2020年4月 東京歯科大学短期大学教授

マウスにおける脂肪と糖の味覚受容・神経機構

東京歯科大学短期大学

安松 啓子

顎骨疾患プロジェクト・東歯学会共催シンポジウム

「東京歯科大学における新たな研究の展開」

∼New research fields of Tokyo Dental College∼

学 会 講 演 抄 録 492

参照

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