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Title
№26:歯周病学講座ポストグラデュエートコース第
22期生による症例提示−重度慢性歯周炎に対し組織付
着療法にて対応した一症例−
Author(s)
山下, 慶子; 佐藤, 正敬; 勢島, 典; 齋藤, 淳
Journal
歯科学報, 119(5): 460-460
URL
http://hdl.handle.net/10130/4998
Right
Description
目的:本講座におけるポストグラデュエートコース は平成6年度に発足し,歯周療法の専門的知識と臨 床技能を習得することを目的としている。今回,第 22期修了者の代表症例を提示する。 症例:1.初診時データ:患者は60歳の女性。左側 臼歯部の動揺を主訴として来院した。2012年10月頃 から#38の動揺を自覚し,2015年7月本学水道橋病 院保存科を受診した。全身既往歴に特記事項はな い。 2.診察・検査所見:1)口腔内所見:全顎的に 歯肉の発赤,腫脹は顕著ではないが,主訴である# 38は近心に傾斜しており,動揺度3度を認めた。プ ロ―ビ ン グ デ プ ス は 最 深 部 で10mm,平 均 は3.7 m,4mm 以上の部位は32.7%であった。#27は遠 心からⅡ度,#36は頰側からⅠ度の根分岐部病変を 認めた。2)エックス線画像所見:#17近心から遠 心にかけてカップ状の骨欠損を認め,#38は浮遊歯 の状態であった。#26の分岐部に透過像を認め,# 47近心に垂直性の骨吸収を認めた。3)咬合所見: 中心咬合位における早期接触は#26,38に認められ た。 3.診断:広汎型重度慢性歯周炎(広汎型-Stage Ⅲ-GradeB) 4.治療計画:1)歯周基本治療:口腔衛生指 導,スケーリング・ルートプレーニング(SRP), 抜歯,感染根管治療 2)再評価 3)歯周外科治 療:歯周組織再生療法 4)再評価 5)口腔機能回 復治療 6)再評価 7)SPT。 5.治療経過:歯周基本治療では,#38を抜歯, プラークコントロールの改善と全額 SRP を行い, 感染根管治療と暫間被覆冠の作製を行った。再評価 後にポケットが残存した#17に再生療法(リグロス 歯科用液キットおよび Bio-Oss の併用),#27は歯 肉剥離掻爬術を施行し,骨欠損を確認後,抜歯を選 択した。口腔機能回復治療として#11,21,34に オールセラミッククラウンによる歯冠修復を行っ た。再評価後,病状安定のため SPT へ移行した。 成績および考察:本症例では,広汎型重度慢性歯周 炎に対し,炎症のコントロールと歯周組織再生療法 を行い,良好な結果を得ることができた。SPT 経 過2年時点で歯周組織の状態は安定している。現在 リコール間隔を3か月とし,#26の歯肉退縮部, #46,47間の歯冠離開部のプラークコントロールに 留意して慎重に SPT を行っている。 目的:本講座におけるポストグラデュエートコース は平成6年度に発足し,歯周療法の専門的知識と臨 床技能を習得することを目的としている。今回,第 22期修了者の代表症例を提示する。 症例:1.初診時データ:患者は79歳の男性。家族 からの口臭の指摘および#47のメタルインレー脱離 を主訴として来院した。2016年3月頃よりたびたび 妻に口臭を指摘され,2016年9月,メタルインレー の脱離を機に本学水道橋病院保存科を受診した。全 身既往歴として高血圧症があるが,降圧薬の服用に より血圧はコントロールされている。喫煙者であ る。 2.診察・検査所見:1)口腔内所見:全顎的に 軽度の歯肉発赤,腫脹を認める。プロービングデプ スは最深部で7mm,平均は3.0mm,4mm 以 上 の部位は34.5%であった。#16頰側と遠心,#17近 心にⅠ度の根分岐部病変を認めた。初診時 PCR は 35.3%であった。臼歯部歯肉にメラニン色素沈着を 認めた。#26は欠損していた。2)エックス線画像 所見:全顎的に軽度∼中等度の骨吸収を認めた。 #16遠心に垂直性骨吸収を認めた。3)咬合所見: 中心咬合位における早期接触は認められなかった。 3.診 断:広 汎 型 重 度 慢 性 歯 周 炎(StageⅢ, Grade C)。 4.治療計画:1)歯周基本治療:禁煙指導,口 腔衛生指導,齲 処置,スケーリングルートプレー ニング(SRP)2)再評価 3)歯周外科治療:歯 肉剥離掻爬術 4)再評価 5)口腔機能回復治療 6)再評価 7)SPT。 5.治療経過:歯周基本治療では,プラークコン トロールを徹底し,禁煙指導,全顎 SRP,#47齲 処置を行った。患者は歯周基本治療中に禁煙し, 口臭の指摘も受けなくなった。再評価後に歯周ポ ケットが残存した#16,17,18に対し歯肉剥離掻爬 術を行った。口腔機能回復治療として,#47にクラ ウンを装着し,#26に対して義歯による補綴を行っ た。再評価後,病状安定のため SPT へ移行した。 成績および考察:本症例では,広汎型重度慢性歯周 炎に対し,炎症のコントロールと組織付着療法を行 い,良好な結果を得ることができた。現在 SPT 経 過3年時点で歯周組織の状態は安定している。リ コール間隔を3か月とし,歯肉退縮が生じた#16, 17,18部のプラークコントロールに留意して SPT を行っている。