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Title
口腔扁平上皮癌由来細胞株におけるHSP90の機能解析
Author(s)
白石, 尚基; 恩田, 健志; 林, 宰央; 松本, 暢久; 関川,
翔一; 渡部, 幸央; 髙野, 伸夫; 柴原, 孝彦
Journal
歯科学報, 116(5): 394-394
URL
http://hdl.handle.net/10130/4134
Right
Description
394 学 会 講 演 抄 録
№23:東京歯科大学口腔がんセンターにおける顎顔面補綴専門外来開設後5年間の顎顔
面補綴症例の動向
萩尾美樹1)2),石崎 憲1)2),齋藤寛一2),河地 誉3),大金 覚2),佐藤一道3),野村武史3), 髙野伸夫2),櫻井 薫1)(東歯大・老年補綴)1)(東歯大・口腔がんセンター)2) 3) (東歯大・オーラルメディシン口外) 目的:東京歯科大学口腔がんセンター(Oral Cancer Center:以下 OCC)では,口腔がんの外科的治療 から顎口腔形態・機能回復に至るまでの包括的な医 療を提供している。その内,口腔がん治療後に,咀 嚼機能,嚥下機能,構音機能といった口腔機能障害 が生じる場合,顎顔面補綴専門外来の受診が必要と なる。そこでは口腔機能回復の手段として,再建手 術に加えて顎補綴治療が提供されており,その必要 性は高齢化に伴い年々増していると考えられる。そ こで今回我々は2011年10月に OCC 内に開設した顎 顔面補綴専門外来の受診者の動向について調査・検 討を行ったので報告する。 方法:対象は2011年10月~2016年7月の5年間に, OCC 顎顔面補綴専門外来を受診した者とした。初 診患者数および外来患者数の他,診療録から性別, 年齢,原発部位,欠損部位等について抽出し,検討 を行った。 結果:調査期間中の初診患者数は137名(男性74名, 女性63名)で,年度別では平成23年度(10月より) 16例,平成24年度31例,平成25年度26例,平成26年 度26例,平成27年度28例であった。相談のみの患者 は5年間で18例であった。延べ外来受診患者数は平 成24年度389例,平成25年 度646例,平 成26年 度831 例,平成27年度926例であった。初診時年齢は70歳 代が最も多く,5年間で46例であった。欠損部位に ついては,上顎歯肉58例(45%),下顎歯肉43例(3 3%),舌13例(10%),口 底8例(6%),頬 粘 膜 6例(5%),下唇1例(1%)であった。 考察:OCC 初診患者の約30%が顎顔面補綴専門外 来を受診していた。年齢,性別に関しては OCC 患 者との差はなかった。一方,OCC における一次症 例で最も多かったのが舌症例だったのに対し,顎補 綴専門外来では上顎歯肉症例であった。これは早期 の舌がん症例など,術後の口腔機能障害程度が低 く,補綴処置の必要性が低い症例があることや,上 顎領域症例に対しては,補綴歯科医の術前介入のプ ロトコールを作成し,口腔外科医と連携し,積極的 に適応した結果と考えられる。現在,下顎領域症例 に対する術後早期機能回復を目的とした,補綴歯科 医の術前介入プロトコールの作成を検討中であり, 他科との更なる連携を基軸に口腔機能回復を目指し ている。№24:口腔扁平上皮癌由来細胞株における HSP90の機能解析
白石尚基1),恩田健志1),林 宰央1),松本暢久1),関川翔一1),渡部幸央1),髙野伸夫2), 2) 1) 2) 柴原孝彦1)(東歯大・口腔顎顔面外科)(東歯大・口腔がんセンター) 目的:口腔扁平上皮癌細胞が発現異常を示す多数の 癌遺伝子群を同時に促進している単一分子を特定で きれば,その因子は化学療法のターゲットとなり得 る。口腔扁平上皮癌由来細胞株のプロテオーム解析 により同定した発現異常タンパク 質 群 に つ い て KeyMolnetⓇ を用いた共通上流検索を行い HSP90が 口腔扁平上皮癌由来細胞株の増殖,浸潤,不死化に 関与する多くのクライアントタンパク質の機能と安 定性を同時に促進するターゲット分子として抽出さ れた。本研 究 で は 口 腔 扁 平 上 皮 癌 由 来 細 胞 株 に HSP90阻害剤を投与し,HSP90阻害による抗腫瘍効 果について解析を行った。 方 法:実 験 材 料 は,口 腔 扁 平 上 皮 癌 由 来 細 胞 株 KON と表皮角化細胞 HaCaT を使用した。HSP90 高 発 現 株 KON に HSP90阻 害 剤17-AAG(17 -allyl-aminogeldanamycin)を投与し,投与群と非投与群 について,MTT Cell Proliferation assay, Wound-healing assay, In vitro invasion assay, Apoptosisassay(TUNEL 法)により解析を行った。
結果:MTT Cell Proliferation assay では17 -AAG 非投与群と比較して投与群の生細胞数の低下が認め られた。Wound-healing assay では投与群で細胞増 殖,浸潤が抑制された。Invasion assay では投与群 で移動能,浸潤能が抑制された。Apoptosis assay では投与群でアポトーシスを起こした細胞数が増加 した。 考察:HSP90と相互作用するクライアントタンパク 質には,細胞増殖や分化に重要な役割を果たすシグ ナル伝達分子が多く含まれている。現在 HSP90阻 害については,肺癌,乳癌,前立腺癌,膵癌,大腸 癌,胃癌等に対し臨床試験が進められているが口腔 扁平上皮癌においては行われていない。本研究の結 果,口腔扁平上皮癌細胞に対する HSP90阻害剤に よる各種抗腫瘍効果が確認された。さらなる検証が 必要であるが,HSP90は口腔扁平上皮癌の有効な化 学療法のターゲットとなる可能性が示唆された。 ― 50 ―