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ドイツの臓器売買禁止に関する刑法改正草案 一一世界の臓器移植法(五)

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八 資 料

V

ドイツの臓器売買禁止に関する刑法改正草案

││世界の臓器移植法伺ーー

臓器移植法研究会

157一一『奈良法学会雑誌』第8巻 1号 (1995年6月〉

はじめに

ドイツはヨーロッパにおける臓器移植法を持たない数少ない国の一つである。現在臓器移植法の制定をめざして準備作業が進め ︿ 1 ﹀ ハ 2 ) られているが、臓器移植法自体と刑法典の中に規定される臓器売買の禁止についてそれぞれ別々の草案が提出され、当初はその内 ︿ 3 ﹀ の臓器売買に関する刑法改正草案(連邦政府草案)の方が先に成立する見通しであった。しかし連邦参議院の一九九四年一一月四 日の議決により、臓器売買禁止の問題についてもむしろ一つの臓器移植法において規定されるべきという理由で今回の草案の成立 ( 5 ﹀ は見合わせるべきであるとされた。これは、臓器売買の刑法的禁止の必要性を否定するものではなく、その規定方法に関すること なので、臓器売買の禁止の内容に関するドイツの今後の理論の出発点としての意味は持ち続けるであろう。そこで、未だ合意の得 られていない統一的臓器移植法が成立する前に、臓器売買の禁止に関する刑法改正草案を訳出することにした。なお改正の内容で あるが、国外犯処罰の規定に臓器売買禁止違反をも追加する刑法第五条の改正と臓器売買禁止の内容を定める刑法第二九八条の新 設の部分に分れている。

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第8巻1号 一 一158

草案の訳

第 : ・ 刑 法 改 正 法 │ 臓 器 に つ い て の 商 行 為 │ 草 案 ( ・

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可 ﹀

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の ) 第一条刑法典の改正 最近では・によって改正された、一九八七年三月一

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日 に 公 布 さ れ た 版 に お け る 刑 法 典 ( 切 の 目 、 ・ H m -室 町 w ロき)は、次のように 改 正 さ れ る 。 一第五条は次のように改正される。 a 第一四号の後の点がセミコロンに置き換えられる。 b 第一四号の後に次のような第一五号が追加される。 コ五行為者が行為時にドイツ人であった場合の臓器についての商行為(二九八条)。﹂ ニ第二九七条の後に次のような第二九八条が新設される。 ﹁二九八条(人間の臓器についての商行為) 八円人間から摘出され、治療行為に用いられる 一皮膚、骨髄、肝臓摘出物又は 二腎臓又はその他の再生不可能な、臓器、臓器部分または組織をもって、商行為を行った者は、五年までの自由刑または罰 金 刑 に 処 す 。 ∞禁止された商行為の対象となる臓器、臓器部分または組織を、人聞から摘出し又は他人に移植した者も同様に処罰される。 同その未遂は可罰的である。 治療行為に使用され、臓器、臓器部分または組織の器質に本質的な変化をもたらさない生成には、第一項は適用されない。﹂ 回 第 二 条 施 行 この法律は、公布の日より施行される。

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参事官草案との比較 ハ 6 ﹀ この草案を一九九二年の段階の参事官草案と比較して見るとかなりの点で変更がみられるので両者を対照しておこう。ここでは 法定刑が引き上げられたこと、行為が整理され、商行為とそれに伴う摘出・移植となったこと、刑の免除の規定がなくなったこと、 未遂が処罰されるようになったことなどが注目される。 参 事 官 草 案 15少ーードイツの臓器売買禁止に関する刑法改正草案 ﹁ 三

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二 条 ︿ 人 間 の 臓 器 に つ い て の 商 行 為 ﹀ 付自己が財産的利益を得又は第三者に財産的利益を得させる意図で、 再生不可能な、人間への移植に適合した生きている者または死者の臓 器 、 臓 器 部 分 ま た は 組 織 を 、 一譲渡又は調達し、 一公共に提供し又は募集し、 三それをもって商行為を行い、或は、 四他人への移植の目的で仲入した者は、三年までの自由刑または罰金 刑 に 処 す 。 仲裁判所は、行為者が、自己または親族の現在の危険を回避するため に行為した場合には、一項による処罰を免除することができる。 同公的又は私的保険機関または法律でそれと同等のものとされている 機関の給付は第二恨の意味における財産的利益ではない。 草 本 案 ﹁ 二 九 八 条 ( 人 間 の 臓 器 に つ い て の 商 行 為 ﹀ 付人間から摘出され、治療行為に用いられる 一皮膚、骨髄、肝臓摘出物又は 二腎臓又はその他の再生不可能な、臓器、臓器部分または組織を もって、商行為を行った者は、五年までの自由刑または罰金刑に 処 す 。 。禁止された商行為の対象となる臓器、臓器部分または組織を、人 間から摘出し又は他人に移槌した者も同様に処罰される。 同その未遂は可罰的である。 同治療行為に使用され、臓器、臓器部分または組織の器質に本質的 な 変 化 を も た ら さ な い 生 成 に は 、 第 一 項 は 適 用 さ れ な い 。 ﹂ 山これについてはハ γ ス・ゲオルグ・コッホ﹁臓器移植の法的問題﹁│ドイツ連邦共和国における議論の現状についての考察﹂ジュリスト一

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三 八 号 を 参 照 。

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臓器移植法としては、例えば各ラ γ ト省庁上級公務員の作業グループによって一九九三年四月二日に公表された臓器移植のための模範法草案 (山口日図。門戸日目。円﹀﹃ N 叶 ¥ 8 ・ 印 -u c ご、臓器売買禁止については今回紹介する刑法改正草案の元になった参事官草案等がある。

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回開 lH) 門 戸H n r 凹 ・ ∞ 吋 問 ¥ 宏 一 -川 間 例 え ば 一 九 九 四 年 六 月 一 ニ

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日 の ブ レ l メ ン ・ ヘ ッ セ γ 州の提案による草案は、このモデルに基づいている(切河

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第8巻1号一一160 (6) (5) 切 開 l U H E n -両国・∞叶印¥由串(図。凹 n F -g 回 ) ・ ︿ 岡 田 -F β F 吋 m r N M N M M H 由 由 一 Y M O N ・ ハ 川 ロ 浩 一 ﹀

参照