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大学野球選手における中学時代の競技環境の違いが自己の技能に与えた影響について - 中学校部活動と硬式クラブの比較から -

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Academic year: 2021

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(1)スポーツコーチング研究第 7 巻,2009. 大学野球選手における中学時代の競技環境の違いが 自己の技能に与えた影響について ―中学校部活動と硬式クラブの比較から― On the Effect of Difference in Athletic Environment in Junior-High School Days on the Athletic Competence for University Baseball Players - Comparison between junior-high school’s clubs and hard-ball baseball clubs -. 1) 1) 2) 3) 奈良 隆章 ,川村 卓 ,島田 一志 ,坂本 幸信 1) 1) 2) Taka-aki Nara ,Takashi Kawamura ,Kazushi Shimada ,Yukinobu Sakamoto3). Abstract The objective of this study is to obtain basic materials for constructing an ideal instruction method for baseball players at junior high schools. For this purpose, we conducted questionnaire survey , targeting university baseball players, concerning baseball activities in junior-high school days comparing junior-high school’s clubs (hereinafter “school clubs”) with hard-ball baseball club teams (hereinafter “hard-ball clubs”), to make it clear how the reality of athletic environment and actual instruction have influenced their athletic competence today. The target of the survey was baseball players belonging to university hard-ball baseball teams. The target teams are, one university in Tohoku District, three universities in Kanto District, one university in Hokuriku District; five universities in total, all of which belong to the top league of each league; the target persons are 340 players from freshmen to juniors of universities. The result of the survey has revealed the following. As for the instructors, the baseball career of those at hard-ball clubs tends to be higher in level. The number of instructors also tends to be larger for hard-ball clubs. As for the practice environment, hard-ball clubs tend to be more environmentally advantageous in terms of the number of balls and availability of a dedicated baseball ground. As for practice methods, it seems that basic practice like “sacrifice bunt”, “long toss”, and “half” tends to have been done more frequently at school clubs. On the other hand, the practice that simulated actual game conditions , like “free batting”, “seat batting”, and “game knock” tends to have been done more frequently for ex players at hard-ball clubs. As for the effect on present status affected by the baseball life in junior-high school days, more ex players at hard-ball clubs seem to consider that they make the best use of the technique and strategic instruction acquired in junior-high school days. Keywords: ex school-club player, ex hard-ball club player, strategic instruction, practice environment.. 1)筑波大学 University of Tsukuba 2)金沢星稜大学 Kanazawa Seiryo University 3)読売新聞社 THE YOMIURI SHINBUN. − 12 −.

(2) 1.緒言 高校野球は日本のスポーツの中で最も人気 の高いものの一つだが,その人気ゆえに高い レベルを保つための競技的側面と高校生に対 する教育的側面との矛盾が内包する.そのた め,様々な問題が生じており,近年の特待生 問題もその一例である.この問題について, 手束 3)は高校野球の供給側である中学野球, 特に硬式クラブ等の指導者および保護者の問 題を指摘している.日本の野球はサッカーの ように日本代表や J リーグを頂点とするジュ ニア世代からの一貫指導に関する組織体系や 指導理念の統一がなされていない.特に中学 野球は中学校体育連盟に所属する,いわゆる 中学校部活動とされる軟式野球を行う者と日 本リトル野球協会の中学部門とされるシニア リーグ,日本少年野球連盟の中学部門とされ るボーイズリーグといった硬式クラブで野球 を行う者とに大きく二分されており,単にボ ールの違いだけではなく,指導面で様々な差 異が生じている.特に中学校部活動では教員 が,硬式クラブでは地域の人々が指導にあた ることが多いが,どのような指導が行われて いるかという指導の実態は,ほとんど明らか にされていない.そこでおおよそ二つに分類 される中学期の硬式野球と軟式野球の指導 面,特に技術の指導に関する差異を明らかに することは,将来必要とされる一貫したジュ ニア世代の指導方法の構築においても大変意 義があると考えられる.そのためにはまず, 中学野球のそれぞれの競技環境や指導実態の 差異や共通点を明らかにすることが必要であ ると考えられる. 望ましい中学野球指導の方法を構築するに は指導者および保護者の視点や社会学的アプ ローチ,発育発達に着目した自然科学的なア プローチなど様々な方法が考えられるが,中 学野球を経験し,さらに心身ともに成熟して 客観的に自己を見つめることができる大学野 球選手に振り返ってもらうことで,当事者か らみた望ましさが明らかにできると考えられ る. これらの調査方法について山田 4)は大学テ ニス選手にアンケート調査を行い,高校時代 を振り返り,部活動と民間クラブのそれぞれ. の活動について比較することで,環境および 指導の差異を検討し,さらなる指導における 知見を導き出している.本研究においても大 学野球選手に調査を行うことで中学時代に所 属した学校部活動と硬式クラブ,それぞれの 利点および改善点,さらには望ましい中学野 球指導の在り方を明らかにできると考えられ る. 本研究の目的は大学野球選手を対象にした 中学期の野球活動に関するアンケート調査を 実施し,中学校部活動と硬式クラブの競技環 境の実態及び,実際の指導が現在の自分の技 能に及ぼした影響について明らかにすること により,中学野球の望ましい指導を構築する ための基礎的資料を得ることである. 2.研究方法 2.1 研究対象 本研究では,大学硬式野球部に所属する野 球部員を対象に,2008 年 10 月から 11 月にか けて,アンケート調査を行った.対象チーム は各リーグの一部に所属している,東北地方 1 大学,関東地方 3 大学,北陸地方 1 大学の 計 5 大学の硬式野球部であり,対象者は,大 学 1 年生から大学 3 年生までの野球部員計 340 名である. 2.2 調査方法 調査は,各チームの練習場に訪問し行う集 合調査法および宿題調査法,ならびに郵送調 査法を併用し実施した.質問紙は,大部分を 4 件法による選択回答形式とした.調査全体 での回収率については,アンケート依頼数 464 枚に対し回収数 340 枚で,回収率は 73.2 %であった. 2.3 調査内容 調査内容は,本研究の目的である中学校部 活動と硬式クラブの競技環境の実態およびそ の競技環境の違いが自己に及ぼした影響につ いて明らかにするため,現在の属性および中 学時代の属性に関したものが 7 項目,中学時 代の指導者に関するものが 2 項目,中学時代 のチーム環境・練習環境に関するものが 7 項 目,中学時代の練習内容に関するものが 28. − 13 −.

(3) 表1. 項目,中学野球が与えた影響に関するものが 5 項目の計 49 項目の質問紙を作成した.. ᚲዻ䉦䊁䉯䊥䊷. 2.4 分析方法 質問紙によって得られた結果を集計し,学 校部活動出身者と硬式クラブ出身者の比較を するために,平均ボール数については t 検定 を,その他の項目についてはカイ 2 乗検定を 用いた.また,有意水準はそれぞれ 5 %未満 および 1 %未満とした.また,カイ 2 乗検定 において有意差が表れた項目については各カ テゴリーについて残差分析を行った.その際 の有意水準は 5 %とした.. 㪉㪇㩼. 㪊㪇㩼. ቇᩞㇱᵴേ. エᑼ. 㪉㪊㪇. ⎬ᑼ䉪䊤䊑. 䉲䊆䉝䊥䊷䉫. 㪍㪐. 䊗䊷䉟䉵䊥䊷䉫. 㪉㪋. 䊟䊮䉫䊥䊷䉫. 㪎. 䊘䊆䊷䊥䊷䉫. 㪋. 䊐䊧䉾䉲䊠䊥䊷䉫. 㪉. ᧂ࿁╵. 㪋. ว⸘. 㪋㪇㩼. 㪊㪋㪇. 3.2 指導者について 図 3 は学校部活動出身者の中学時代の監督 の最終野球歴について,図 4 は硬式クラブ出 身者の中学時代の監督の最終野球歴につい て,図 5 は学校部活動出身者の中学時代の指 導者の人数について,図 6 は硬式クラブ出身 㪌㪇㩼. 㪍㪇㩼. 㪎㪇㩼. 㪏㪇㩼. 㪐㪇㩼. 㪈㪇㪇㩼. 㪉㪅㪉㩼 㪐㪎㪅㪇㩼. ቇᩞㇱᵴേ. 䅌. 㪇㪅㪐㩼. 㩿㫅㪔㪉㪊㪇㪀. 㪏㪎㪅㪉㩼. ⎬ᑼ䉪䊤䊑. 㪈㪈㪅㪇㩼 䅌. 㩿㫅㪔㪈㪇㪐㪀. 䊧䉩䊠䊤䊷. Ḱ䊧䉩䊠䊤䊷. 図1. 㪈㪈㪇. は「現在の役割」について示している.中学 時代の役割,現在の役割ともに学校部活動出 身者と硬式クラブ出身者との間に有意な差が みられた(中学時代の役割,p < 0.01 ;現在 の役割,p < 0.05).中学時代の役割について 「レギュラー」と答えた者は,学校部活動出 身者で 97.0 %,硬式クラブ出身者で 87.2 % と学校部活動の方が高い値を示したのに対 し,大学において「レギュラー」と答えた者 は,学校部活動出身者で 8.2 %,硬式クラブ 出身者で 18.4 %と硬式クラブ出身者の方が高 い値を示した.. 3.1 アンケート回答者および分析対象者に ついて アンケート回答者は,表 1 で示したように 学校部活動軟式出身者 230 名,硬式クラブ出 身者 110 名うち女性 1 名(シニアリーグ出身 者 69 名うち女性 1 名,ボーイズリーグ出身 者 24 名,ヤングリーグ出身者 7 名,ポニー リーグ出身者 4 名,フレッシュリーグ出身者 2 名,所属リーグ不明 4 名)の計 340 名であ った.アンケート回答者の中学時代の出身都 道府県は,三重,宮崎を除く 45 都道府県に 及んでいた.また,アンケート回答者の現在 の年齢は 18 ∼ 22 才,平均年齢は 19.72 才で, 回答者は約 4 ∼ 9 年前を振り返って回答した ことになる. 図 1 は「中学時代の役割」について,図 2 㪈㪇㩼. ੱᢙ. ⎬ᑼዊ⸘. 3.結果. 㪇㩼. アンケート回答者内訳. 䊔䊮䉼ᄖ. 中学時代の役割**. ࿑1䋮ਛቇᤨઍ䈱ᓎഀ 䋪䋪. − 14 −. 㪈㪅㪏㩼.

(4) 㪇㩼. 㪈㪇㩼. 㪉㪇㩼. 㪏㪅㪉㩼. ቇᩞㇱᵴേ. 㪊㪇㩼. 㪋㪇㩼. 㪌㪇㩼. 㪍㪇㩼. 㪎㪇㩼. 㪏㪇㩼. 㪐㪇㩼. 㪈㪇㪇㩼. 㪍㪐㪅㪍㩼. 㪉㪉㪅㪉㩼. 㩿㫅㪔㪉㪇㪎㪀. 㪈㪏㪅㪋㩼 䅌. ⎬ᑼ䉪䊤䊑. 㪉㪉㪅㪊㩼. 㪌㪐㪅㪉㩼. 㩿㫅㪔㪈㪇㪊㪀. 䊧䉩䊠䊤䊷. Ḱ䊧䉩䊠䊤䊷. 図2. 䊔䊮䉼ᄖ. ࿑2䋮⃻࿷䈱ᓎഀ 䋪 現在の役割** x²ᬌቯ䈱᦭ᗧ᳓Ḱ. 䋪䋺P<0.05 䋪䋪䋺P<0.01. ฦ䉦䊁䉯䊥䊷䈮䈍䈔䉎 ᱷᏅಽᨆ䈱᦭ᗧ᳓Ḱ. 䋴ੱ 㪈㩼. ᧂ⚻㛎 㪈㪋㩼. ⍮䉌䈭䈇 㪉㪇㩼. ዊቇᩞ 㪇㩼 ਛቇ 㪍㩼. 䅌. 䊒䊨 㪇㩼. 䅌䋺P<0.05. 䋵ੱ 㪈㩼. ᧂ࿁╵ 㪈㩼. 䋳ੱ 㪈㪊㩼 䋱ੱ 㪊㪊㩼. 䅌. 㜞ᩞ 㪉㪋㩼 䅌. ᄢቇ䊶␠ળੱ 㪊㪍㩼. 䋲ੱ 㪌㪈㩼. n=230. 図3. ⍮䉌䈭䈇 㪈㪊㩼. ዊቇᩞ 㪇㩼. ᧂ⚻㛎 㪈㩼. n=230. 図 5 ࿑5䋮ᜰዉ⠪ੱᢙ(ቇᩞㇱᵴേ) 指導者人数(学校部活動). ࿑3䋮⋙⟨䈱ᦨ⚳㊁⃿ᱧ䋨ቇᩞㇱᵴേ䋩 監督の最終野球歴(学校部活動). 䋱ੱ 㪇㩼. ᧂ࿁╵ 㪇㩼. ਛቇ 㪉㩼. 䋲ੱ 㪍㩼. 㜞ᩞ 㪈㪏㩼. 䊒䊨 㪈㪈㩼. 䋳ੱ 㪈㪏㩼. 䅌 䅌. 䋵ੱ 㪌㪈㩼. 䅌. 䅌. 䋴ੱ 㪉㪌㩼. ᄢቇ䊶␠ળੱ 㪌㪌㩼 n=110. 図4. n=110. 図6. 䋪䋪䋺P䋼0.01. 監督の最終野球歴(硬式クラブ) ࿑4 ⋙⟨䈱ᦨ⚳㊁⃿ᱧ䋨⎬ᑼ䉪䊤䊑䋩 x²ᬌቯ䈱᦭ᗧ᳓Ḱ ฦ䉦䊁䉯䊥䊷䈮䈍䈔䉎 ᱷᏅಽᨆ䈱᦭ᗧ᳓Ḱ. 指導者人数(硬式クラブ) ࿑6 ᜰዉ⠪ੱᢙ(⎬ᑼ䉪䊤䊑) x²ᬌቯ䈱᦭ᗧ᳓Ḱ. 䋪䋺P<0.05 䋪䋪䋺P<0.01. ฦ䉦䊁䉯䊥䊷䈮䈍䈔䉎 ᱷᏅಽᨆ䈱᦭ᗧ᳓Ḱ. 䅌䋺P<0.05. − 15 −. 䋪䋪䋺P䋼0.01. 䋪䋺P<0.05 䋪䋪䋺P<0.01 䅌䋺P<0.05.

(5) 3.4 練習環境について 図 8 は学校部活動と硬式クラブの平均ボー ル数を示している.学校部活動が 314 球であ るのに対し,硬式クラブでは 783 球となり両 者の間に有意な差がみられた(p < 0.01) . 図 9 は学校部活動と硬式クラブの専用グラ ンドの有無の割合の違いについて示してい る.学校部活動と硬式クラブ間で有意な差が みられた(p<0.01).硬式クラブ出身者のう ち 76.4 %が「あり」と答えたのに対し,学校 部活動出身者において「あり」と答えた者は 30.9 %に留まった. 表 2 は学校部活動と硬式クラブの学期中の 練習頻度の違いを,表 3 は平日の練習時間の 違いを,表 4 は休日の練習時間の違いを示し ている.学校部活動と硬式クラブの間におい て,「学期中練習頻度」,「学期中平日練習時 間」,「学期中休日練習時間」の全てで有意な 差がみられた(p < 0.01).学期中練習頻度に. 者の中学時代の指導者の人数についてまとめ たものである.カイ 2 乗検定の結果,「監督 の最終野球歴」,「指導者の人数」の両方の質 問項目において,学校部活動出身者と硬式ク ラブ出身者との間で有意な差がみられた(監 督の最終野球歴,p < 0.01 ;指導者の人数, p < 0.01). 3.3 チーム選択について 図 7 は学校部活動出身者と硬式クラブ出身 者のチーム選択に対する満足度を示してい る.チーム選択に関する満足度については学 校部活動出身者が「満足」+「まあ満足」の 合計で 90.8 %,硬式クラブ出身者で「満 足」+「まあ満足」の合計で 94.5 %と硬式ク ラブ出身者の方が満足度が高いという結果が 得られたが,チーム選択に対する満足度につ いては両者とも高い値を示しており,両者の 間に有意な差はみられなかった. 㪇㩼. 㪈㪇㩼. 㪉㪇㩼. 㪊㪇㩼. 㪋㪇㩼. 㪌㪇㩼. 㪍㪇㩼. 㪎㪇㩼. 㪏㪇㩼. 㪐㪇㩼. 㪈㪇㪇㩼. 㪈㪅㪊㩼 㪍㪊㪅㪊㩼. ቇᩞㇱᵴേ. 㪎㪅㪐㩼. 㪉㪎㪅㪌㩼. (n=229). 㪇㪅㪐㩼. ⎬ᑼ䉪䊤䊑. 㪎㪉㪅㪎㩼. (n=110). 㪉㪈㪅㪏㩼. ḩ⿷. 䉁䈅ḩ⿷. 䈅䉁䉍ḩ⿷䈚䈩䈇䈭䈇. ḩ⿷䈚䈩䈇䈭䈇. 図7. 㪋㪅㪌㩼. n.s. チームに対する満足度 䋪䋪. 㪈㪍㪇㪇 㪈㪋㪇㪇 㪈㪉㪇㪇 㪈㪇㪇㪇 㪏㪇㪇 㪍㪇㪇 㪋㪇㪇 㪎㪏㪊. 㪉㪇㪇. 㪊㪈㪋. 㪇 ቇᩞㇱᵴേ. ⎬ᑼ䉪䊤䊑. 㩿㫅㪔㪉㪈㪌㪀㩷. 図8. 㩿㫅㪔㪐㪉㪀. 平均ボール数. − 16 −. 䋪䋪䋺P<0.01.

(6) 㪇㩼. 㪈㪇㩼. 㪉㪇㩼. 㪊㪇㩼. 㪋㪇㩼. 㪌㪇㩼. 㪍㪇㩼. 㪊㪇㪅㪐㩼. ቇᩞㇱᵴേ. 㪎㪇㩼. 㪍㪐㪅㪈㩼. 㪏㪇㩼. 㪐㪇㩼. 㪈㪇㪇㩼. 䅌. (n=230). 㪎㪍㪅㪋㩼. ⎬ᑼ䉪䊤䊑. 䅌. 㪉㪊㪅㪍㩼. (n=110). 䈅䉍. 䈭䈚. 図9. ࿑9䋮ኾ↪䉫䊤䊮䊄䈱᦭ή 䋪䋪 専用グランドの有無** 䋪䋺P<0.05 䋪䋪䋺P<0.01. x²ᬌቯ䈱᦭ᗧ᳓Ḱ ฦ䉦䊁䉯䊥䊷䈮䈍䈔䉎 ᱷᏅಽᨆ䈱᦭ᗧ᳓Ḱ. 表2. 䅌䋺P<0.05. 学期中練習頻度** ቇᦼਛ✵⠌㗫ᐲ (1ㅳ㑆ਛ) 䈭䈚. 㪈ᣣ 㪉ᣣ. 㪊ᣣ. 㪌ᣣ. 㪇㪅㪇㩼. 㪇㪅㪇㩼. ⎬ᑼ䉪䊤䊑. 㪈㪅㪏㩼. 㪏㪅㪉㩼 㪋㪌㪅㪌㩼 㪈㪊㪅㪍㩼 㪈㪎㪅㪊㩼. 䅌. 㪇㪅㪋㩼. 䅌. 㪍ᣣ. 㪎ᣣ. 䅌. ቇᩞㇱᵴേ 㩿 㫅㪔㪉㪉㪎 㪀 㩿 㫅㪔㪈㪈㪇 㪀. 㪇㪅㪋㩼. 㪋ᣣ. 䅌. 䅌. 䅌. 㪌㪅㪌㩼. 㪌㪅㪌㩼. 㪉㪅㪎㩼. 䋪䋺P<0.05 䋪䋪䋺P<0.01. x²ᬌቯ䈱᦭ᗧ᳓Ḱ ฦ䉦䊁䉯䊥䊷䈮䈍䈔䉎 ᱷᏅಽᨆ䈱᦭ᗧ᳓Ḱ. 表3. 䅌. 㪌㪅㪊㩼 㪈㪌㪅㪇㩼 㪋㪇㪅㪌㩼 㪊㪏㪅㪊㩼. 䅌䋺P<0.05. 学期中平日練習時間** ቇᦼਛᐔᣣ✵⠌ᤨ㑆 (ᤨ㑆) 䈭䈚. ቇᩞㇱᵴേ. 㩿㫅㪔㪉㪉㪐㪀. 㪇㪅㪇㩼. 㪈એਅ 㪈䌾㪉. 㪊䌾㪋 䅌. 㪇㪅㪇㩼. 㪋䌾㪌 䅌. 㪋㪅㪏㩼 㪌㪊㪅㪎㩼 㪊㪈㪅㪇㩼 䅌. ⎬ᑼ䉪䊤䊑 㩿㫅㪔㪈㪇㪐㪀. 㪉䌾㪊. 㪌䌾㪍. 㪏㪅㪊㩼. 㪈㪅㪎㩼. 㪉㪎㪅㪌㩼 㪈㪐㪅㪊㩼. 㪋㪅㪍㩼. 㪌㪅㪌㩼. 㪈㪅㪏㩼 䋪䋺P<0.05 䋪䋪䋺P<0.01. x²ᬌቯ䈱᦭ᗧ᳓Ḱ ฦ䉦䊁䉯䊥䊷䈮䈍䈔䉎 ᱷᏅಽᨆ䈱᦭ᗧ᳓Ḱ. 表4. 㪇㪅㪇㩼. 䅌. 䅌. 㪈㪅㪏㩼 㪉㪊㪅㪐㩼 㪈㪌㪅㪍㩼. 㪍એ਄. 䅌䋺P<0.05. 学期中休日練習時間** ቇᦼਛભᣣ✵⠌ᤨ㑆 (ᤨ㑆). 1એਅ 1䌾2. 2䌾3. 3䌾4. 4䌾5 䅌. 䅌. 5䌾6. 6એ਄. ቇᩞㇱᵴേ 㩿㫅㪔㪉㪉㪐 㪀. 㪇㪅㪇㩼. 㪇㪅㪋㩼. 㪋㪅㪊㩼. 㪊㪇㪅㪇㩼. 㪉㪋㪅㪏㩼. 㪉㪍㪅㪈㩼. 㪈㪊㪅㪌㩼. ⎬ᑼ䉪䊤䊑 㩿㫅㪔㪈㪈㪇 㪀. 㪇㪅㪐㩼. 㪇㪅㪇㩼. 㪇㪅㪐㩼. 㪊㪅㪍㩼. 㪊㪅㪍㩼. 㪉㪊㪅㪍㩼. 㪌㪍㪅㪊㩼䅌. x²ᬌቯ䈱᦭ᗧ᳓Ḱ ฦ䉦䊁䉯䊥䊷䈮䈍䈔䉎 ᱷᏅಽᨆ䈱᦭ᗧ᳓Ḱ. − 17 −. 䋪䋺P<0.05 䋪䋪䋺P<0.01 䅌䋺P<0.05.

(7) では「6 日」が 46.3 %と最も高い値を示し, 硬式クラブでは「2 日」が 21.1 %と最も高い 値を示した.また,週あたりの平均練習頻度 を比較してみると,学校部活動では 6.01 ± 0.91 日/週であるのに対し,硬式クラブでは 4.23 ± 1.68 日/週であった. 長期休業中練習時間について,学校部活動 では「3 ∼ 4 時間」が 29.6 %と最も高いのに 対し,硬式クラブでは「6 時間以上」が 35.4 %と最も高くなった.. ついては,学校部活動では「6 日」が 40.5 % と最も高いのに対し,硬式クラブでは「2 日」 が 45.5 %と最も高くなった.また,学期中練 習頻度の週あたりの平均を比較してみると, 学校部活動が 6.07 ± 0.92 日/週であるのに対 し,硬式クラブは 2.84 ± 1.42 日/週であった. 学期中平日練習時間については,「2 ∼ 3 時 間」において,学校部活動で 53.7 %,硬式ク ラブで 27.5 %と共に最も高い値を示した.他 にも学校部活動で「3 ∼ 4 時間」が 31.0 %, 硬式クラブで「1 時間以下」が 23.9 %と高い 値を示した.学期中休日練習時間については, 学校部活動では「4 ∼ 6 時間」が 51.1 %と最 も高い値を示し,硬式クラブでは,「6 ∼ 8 時 間」が 37.3 %と最も高い値を示した.また, 練習時間を 6 時間以上行っている割合を学校 部活動と硬式クラブで比較してみると,学校 部活動では 13.9 %であるのに対し,硬式クラ ブは 67.3 %という高い値を示した. 表 5 は学校部活動と硬式クラブの長期休業 中の練習頻度の違いについて,表 6 は長期休 業中の練習時間の違いについて示している. 学校部活動と硬式クラブ間で「長期休業中練 習頻度」,「長期休業中練習時間」の両方にお いて有意な差がみられた(p < 0.01). 長期休業中練習頻度について,学校部活動. 3.5 練習内容について 図 10 は打撃練習の練習内容について,学 校部活動と硬式クラブ間の練習頻度の違いを 示したものである.カイ 2 乗検定の結果, 「ティー打撃」 , 「ハーフ打撃」 , 「フリー打撃」 , 「ケース打撃」,「シート打撃」,「送りバント」 において,学校部活動出身者と硬式クラブ出 身者の間に有意な差がみられた(ティー打撃, p < 0.05 ;ハーフ打撃,p < 0.01 ;フリー打 撃,p < 0.05 ;ケース打撃,p < 0.01 ;シー ト打撃,p < 0.01 ;送りバント,p < 0.05). 有意差のみられた練習内容のうち,「ティー 打撃」,「フリー打撃」,「ケース打撃」,「シー ト打撃」では硬式クラブ出身者の方が「よく やった」,「まあまあやった」の合計が高い値. 表 5 長期休業中練習頻度** 㐳ᦼભᬺਛ✵⠌㗫ᐲ 㪈ᣣ ቇᩞㇱᵴേ 㩿㫅㪔㪉㪉㪎㪀. 㪇㪅㪇㩼. ⎬ᑼ䉪䊤䊑㩿 㫅㪔㪈㪇㪐 㪀. 㪇㪅㪇㩼. 㪉ᣣ. 㪊ᣣ. 㪇㪅㪐㩼. 㪋ᣣ. 㪍ᣣ. 䅌. 㪉㪅㪍㩼 㪈㪏㪅㪌㩼 㪋㪍㪅㪊㩼 㪊㪇㪅㪏㩼. 䅌. 䅌. 㪉㪈㪅㪈㩼 㪈㪌㪅㪍㩼 㪈㪍㪅㪌㩼 㪈㪋㪅㪎㩼 㪈㪐㪅㪊㩼 㪈㪉㪅㪏㩼 x²ᬌቯ䈱᦭ᗧ᳓Ḱ ฦ䉦䊁䉯䊥䊷䈮䈍䈔䉎 ᱷᏅಽᨆ䈱᦭ᗧ᳓Ḱ. 表6. 㪎ᣣ 䅌. 㪇㪅㪐㩼 䅌. 㪌ᣣ. 䋪䋺P<0.05 䋪䋪䋺P<0.01 䅌䋺P<0.05. 長期休業中練習時間** 㐳ᦼભᬺਛ✵⠌ᤨ㑆㩿න૏䋺ᤨ㑆㪀. 1એਅ. 1䌾2. 2䌾3 䅌. 3䌾4 䅌. 4䌾5 䅌. 5䌾6. 6એ਄. ቇᩞㇱᵴേ 㩿㫅㪔㪉㪉㪐㪀. 㪇㪅㪋㩼. 㪉㪅㪉㩼. 㪌㪅㪉㩼. 㪉㪐㪅㪍㩼. 㪉㪉㪅㪉㩼. 㪉㪍㪅㪈㩼. 㪈㪊㪅㪌㩼. ⎬ᑼ䉪䊤䊑 㩿 㫅㪔㪈㪈㪇㪀. 㪇㪅㪐㩼. 㪋㪅㪌㩼. 㪇㪅㪇㩼. 㪌㪅㪌㩼. 㪌㪅㪌㩼. 㪊㪉㪅㪎㩼. 㪊㪌㪅㪋㩼䅌. x²ᬌቯ䈱᦭ᗧ᳓Ḱ ฦ䉦䊁䉯䊥䊷䈮䈍䈔䉎 ᱷᏅಽᨆ䈱᦭ᗧ᳓Ḱ. − 18 −. 䋪䋺P<0.05 䋪䋪䋺P<0.01 䅌䋺P<0.05.

(8) 㪇㩼. ⚛ᝄ䉍. 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪈. 㪈㪇㩼. 㪉㪇㩼. 㪊㪇㩼. 㪋㪇㩼. 㪍㪇㩼. 㪎㪇㩼. 㪏㪇㩼. 㪐㪇㩼. 㪈㪇㪇㩼. 㪊㪎㪅㪏㩼 㪌㪊㪅㪍㩼. 㪊㪉㪅㪎㩼. 㪈㪇㪅㪇㩼. 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪉 㪊㪅㪍㩼. 㪌㪇㩼. 㪊㪐㪅㪈㩼. 㪈㪎㪅㪇㩼. 㪍㪅㪈㩼. 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪊. 䊁䉞䊷ᛂ᠄䋪. 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪋. 㪉㪏㪅㪋㩼. 㪉㪌㪅㪎㩼. 㪉㪈㪅㪈㩼. 㪉㪋㪅㪏㩼. 㪈㪏㪅㪇㩼. 㪉㪈㪅㪈㩼. 㪉㪐㪅㪏㩼. 㪊㪈㪅㪈㩼. 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪌. 䅌. 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪍. 䊃䉴ᛂ᠄. 㪌㪇㪅㪐㩼. 㪊㪌㪅㪌㩼. 㪈㪇㪅㪌㩼. 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪎 㪊㪅㪈㩼. 㪍㪊㪅㪐㩼. 㪉㪐㪅㪍㩼. 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪏 㪉㪅㪏㩼㪊㪅㪎㩼 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪐. 䊨䊮䉫䊃䉴. 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪈㪈. 㪉㪎㪅㪌㩼. 㪉㪍㪅㪍㩼. 㪉㪐㪅㪋㩼. 㪈㪍㪅㪌㩼. 㪊㪉㪅㪇㩼. 㪉㪌㪅㪐㩼. 㪉㪏㪅㪐㩼. 㪈㪊㪅㪉㩼. 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪈㪇. 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪈㪉. 䊕䉾䊌䊷. 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪈㪋 㪊㪅㪍㩼. 㪋㪐㪅㪊㩼. 㪉㪏㪅㪋㩼. 㪈㪊㪅㪈㩼. 㪐㪅㪉㩼. 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪈㪊. 㪌㪉㪅㪎㩼. 㪊㪇㪅㪇㩼. 㪈㪊㪅㪍㩼. 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪈㪌. 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪈㪎. 㪊㪐㪅㪊㩼 䅌. 㪉㪌㪅㪊㩼. 㪉㪋㪅㪇㩼. 㪈㪈㪅㪋㩼. 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪈㪍. 䊊䊷䊐䋪䋪. 㪈㪊㪅㪏㩼. 㪉㪎㪅㪌㩼. 㪉㪎㪅㪌㩼. 㪊㪈㪅㪉㩼. 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪈㪏 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪈㪐. 䊐䊥䊷䋪. 㪉㪊㪅㪌㩼. 㪈㪉㪅㪍㩼. 㪎㪅㪇㩼. 䅌. 㪌㪎㪅㪇㩼 㪎㪏㪅㪉㩼. 㪈㪉㪅㪎㩼. 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪉㪇 㪉㪅㪎㩼 㪍㪅㪋㩼. 䅌. 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪉㪈 㪊㪇㪅㪋㩼. 㪈㪇㪅㪋㩼. 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪉㪉. 䉬䊷䉴ᛂ᠄䋪䋪 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪉㪊 㪋㪅㪌㩼. 䅌. 㪉㪍㪅㪈㩼. 㪊㪊㪅㪇㩼 㪋㪏㪅㪉㩼䅌. 㪊㪌㪅㪌㩼. 㪈㪈㪅㪏㩼. 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪉㪋. 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪉㪍. 㪉㪐㪅㪍㩼 䅌. 㪈㪈㪅㪊㩼. 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪉㪌. 䉲䊷䊃ᛂ᠄䋪䋪. 㪉㪏㪅㪎㩼. 㪊㪇㪅㪋㩼 㪋㪋㪅㪌㩼 䅌. 㪊㪐㪅㪈㩼. 㪈㪇㪅㪇㩼. 㪍㪅㪋㩼. 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪉㪎. ㅍ䉍䊋䊮䊃䋪. 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪉㪐. 㪋㪋㪅㪏㩼 䅌. 㪊㪈㪅㪎㩼. 㪉㪇㪅㪇㩼. 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪉㪏 㪊㪅㪌㩼. 㪊㪇㪅㪇㩼 䅌. 㪌㪅㪌㩼. 㪊㪉㪅㪎㩼. 㪊㪈㪅㪏㩼. 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪊㪇 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪊㪈. 䉶䊐䊁䉞䊷䊋䊮䊃. 㪉㪊㪅㪍㩼. 㪈㪍㪅㪋㩼. 㪊㪋㪅㪌㩼. 㪉㪌㪅㪌㩼. 㪊㪇㪅㪋㩼. 㪈㪐㪅㪈㩼. 㪊㪊㪅㪐㩼. 㪈㪍㪅㪌㩼. 㪈㪐㪇㪇㪆㪉㪆㪈 㪈㪐㪇㪇㪆㪉㪆㪉. 䉴䉪䉟䉵. 㪈㪐㪇㪇㪆㪉㪆㪊㪇㪅㪇㩼 㪈㪐㪇㪇㪆㪉㪆㪋. 㪊㪋㪅㪏㩼. 㪉㪎㪅㪋㩼. 㪉㪎㪅㪋㩼. 㪉㪎㪅㪊㩼. 㪊㪍㪅㪋㩼. 㪈㪉㪅㪎㩼. 㪉㪊㪅㪍㩼. 㪈㪐㪇㪇㪆㪉㪆㪌 㪈㪐㪇㪇㪆㪉㪆㪍. 䉶䊐䊁䉞䊷䉴䉪䉟䉵. 㪈㪐㪇㪇㪆㪉㪆㪎. ਄Ბ䋺ቇᩞㇱᵴേ (n=230) ਅᲑ䋺⎬ᑼ䉪䊤䊑 (n=110). 㪈㪌㪅㪉㩼. 㪊㪈㪅㪊㩼. 㪊㪉㪅㪍㩼. 㪊㪌㪅㪌㩼. 㪊㪊㪅㪍㩼. 䉁䈦䈢䈒䉇䉌䈭䈎䈦䈢. 䈅䉁䉍䉇䉌䈭䈎䈦䈢. 䉁䈅䉁䈅䉇䈦䈢. 䉋䈒䉇䈦䈢. 㪈㪌㪅㪌㩼. x²ᬌቯ䈱᦭ᗧ᳓Ḱ. 図࿑10䋮✵⠌ౝኈ䋨ᛂ᠄䋩 10 練習内容(打撃). を示した.一方,「ハーフ打撃」,「送りバン ト」については,学校部活動出身者の方が 「よくやった」,「まあまあやった」の合計が 高い値を示した.またその他のバント系の練 習内容「セフティーバント」,「スクイズ」, 「セフティースクイズ」についても学校部活 動の方が「よくやった」,「まあまあやった」 の合計が高い値を示した. 図 11 は守備練習の練習内容について,学 校部活動と硬式クラブ間の練習頻度の違いを 示したものである.カイ 2 乗検定の結果, 「ノック」, 「シートノック」 , 「ケースノック」 , 「ゲームノック」,「紅白戦」に関する回答に おいて,学校部活動出身者と硬式クラブ出身. 㪉㪇㪅㪐㩼 㪈㪌㪅㪌㩼. ฦ䉦䊁䉯䊥䊷䈮䈍䈔䉎 ᱷᏅಽᨆ䈱᦭ᗧ᳓Ḱ. 䋪䋺P<0.05 䋪䋪䋺P<0.01 䅌䋺P<0.05. 者の間に有意な差がみられた(ノック,p < 0.01 ;シートノック,p < 0.01 ;ケースノッ ク,p < 0.05 ;ゲームノック,p < 0.01 ;紅 白戦,p < 0.01).これら有意差のみられた質 問項目のみならず,守備練習に関する全ての 質問において,硬式クラブ出身者の方が「よ くやった」,「まあまあやった」の合計が高く なった. 図 12 は走塁練習の練習内容について,学 校部活動と硬式クラブの練習頻度の違いを示 したものである.カイ 2 乗検定の結果,走塁 練習に関する項目においては,学校部活動出 身者と硬式クラブ出身者の間に有意な差はみ られなかった.ただし,「打球・状況判断」. − 19 −.

(9) 㪇㩼. 㪈㪇㩼. 㪉㪅㪉㩼 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪈㪇㪅㪇㩼. 㪉㪇㩼. 㪊㪇㩼. 㪋㪇㩼. 㪌㪇㩼. 㪍㪇㩼. 㪈㪊㪅㪐㩼. 㪎㪇㩼. 㪏㪇㩼. 㪐㪇㩼. 㪈㪇㪇㩼. 㪏㪊㪅㪐㩼. 䉨䊞䉾䉼䊗䊷䊦 㪇㪅㪐㩼 㪈㪇㪅㪇㩼 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪉㪇㪅㪇㩼. 㪏㪐㪅㪈㩼. 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪊 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪋 㪈㪅㪊㩼. ㆙ᛩ. 㪈㪈㪅㪊㩼. 㪉㪌㪅㪉㩼. 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪌 㪇㪅㪐㩼 㪍㪅㪋㩼. 㪍㪉㪅㪉㩼. 㪉㪍㪅㪋㩼. 㪍㪍㪅㪋㩼. 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪍 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪎 㪉㪅㪍㩼. 㪈㪉㪅㪊㩼. 㪊㪍㪅㪈㩼. 㪋㪏㪅㪐㩼. 䊗䊷䊦࿁䈚 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪏 㪇㪅㪐㩼. 㪈㪈㪅㪏㩼. 㪊㪇㪅㪇㩼. 㪌㪎㪅㪊㩼. 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪐 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪈㪇. 㪋㪅㪏㩼. 㪉㪊㪅㪎㩼. 㪊㪏㪅㪍㩼. 㪊㪉㪅㪐㩼. ਛ⛮✵⠌ 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪈㪈 㪇㪅㪐㩼. 㪉㪇㪅㪇㩼. 㪊㪇㪅㪇㩼. 㪋㪐㪅㪈㩼. 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪈㪉 㪉㪌㪅㪍㩼 䅌. 㪐㪅㪎㩼. 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪈㪊. 㪉㪊㪅㪊㩼. 㪋㪈㪅㪋㩼. 䊉䉾䉪䋪䋪 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪈㪋. 㪎㪅㪊㩼. 㪈㪉㪅㪎㩼. 㪉㪇㪅㪐㩼. 㪌㪐㪅㪈㩼. 䅌. 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪈㪌 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪈㪍 㪇㪅㪐㩼 㪎㪅㪇㩼. 㪉㪌㪅㪇㩼. 䉲䊷䊃䊉䉾䉪䋪䋪. 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪈㪎 㪈㪅㪏㩼㪊㪅㪍㩼. 㪍㪎㪅㪈㩼. 㪈㪍㪅㪋㩼. 㪎㪏㪅㪉㩼. 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪈㪏 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪈㪐 㪊㪅㪌㩼. 㪊㪉㪅㪌㩼 䅌. 㪉㪈㪅㪈㩼. 㪋㪊㪅㪇㩼. 䉬䊷䉴䊉䉾䉪䋪 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪉㪇 㪊㪅㪍㩼. 㪈㪊㪅㪍㩼. 㪍㪇㪅㪐㩼 䅌. 㪉㪈㪅㪏㩼. 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪉㪈 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪉㪉. 㪎㪅㪇㩼. 㪉㪍㪅㪏㩼. 㪊㪈㪅㪈㩼. 䉭䊷䊛䊉䉾䉪䋪䋪 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪉㪊 㪉㪅㪎㩼. 㪈㪎㪅㪊㩼. 㪊㪌㪅㪈㩼 㪌㪏㪅㪉㩼 䅌. 㪉㪈㪅㪏㩼. 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪉㪋 㪉㪌㪅㪇㩼 䅌. 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪉㪌. ⚃⊕ᚢ䋪䋪. 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪉㪍. ਄Ბ䋺ቇᩞㇱᵴേ (n=230) ਅᲑ䋺⎬ᑼ䉪䊤䊑 (n=110). 㪋㪍㪅㪌㩼. 㪈㪉㪅㪎㩼. 㪋㪉㪅㪎㩼. 䉁䈦䈢䈒䉇䉌䈭䈎䈦䈢 䉁䈅䉁䈅䉇䈦䈢. 㪉㪋㪅㪌㩼. 䈅䉁䉍䉇䉌䈭䈎䈦䈢 䉋䈒䉇䈦䈢. 図 11 ࿑11䋮✵⠌ౝኈ䋨቞஻䋩 練習内容(守備). においては,硬式クラブ出身者の方が「よく やった」,「まあまあやった」の合計で 65.4 % となり,学校部活動よりも 15.1 %高い値を示 した. 図 13 は中学野球が与えた影響についての 質問項目に対する回答結果をまとめたもので ある.カイ 2 乗検定の結果,「中学時代の技 術指導が今でも役に立っている」,「バッティ ングが上達した」,「守備が上達した」,「走塁 が上達した」, 「戦術に関する理解が深まった」 の質問において,学校部活動出身者と硬式ク ラブ出身者の間に有意な差がみられた(中学 時代の技術指導が今でも役に立っている, p < 0.01 ;バッティングが上達した,p < 0.01 ;守備が上達した,p < 0.01 ;走塁が上 達した,p < 0.01 ;戦術に関する理解が深ま. 㪈㪎㪅㪌㩼. 㪈㪈㪅㪇㩼 㪉㪇㪅㪇㩼䅌. x²ᬌቯ䈱᦭ᗧ᳓Ḱ ฦ䉦䊁䉯䊥䊷䈮䈍䈔䉎 ᱷᏅಽᨆ䈱᦭ᗧ᳓Ḱ. 䋪䋺P<0.05 䋪䋪䋺P<0.01 䅌䋺P<0.05. った,p < 0.05).「中学時代の技術指導が今 でも役に立っている」では「そう思う」の回 答において硬式クラブが学校部活動よりも 24.9 %多く,「そう思わない」,「あまりそう 思わない」の合計で学校部活動出身者の方が 硬式クラブよりも 19.5 %多かった.「バッテ ィングが上達した」では「そう思う」の回答 において硬式クラブ出身者の方が 27.7 %多 く,「そう思わない」の回答においては学校 部活動の方が 9.7 %多くなった.「守備が上達 した」では「そう思う」の回答において硬式 クラブ出身者の方が 19.7 %多く,「そう思わ ない」と「あまりそう思わない」の回答の合 計では学校部活動の方が 11.6 %多かった. 「走塁が上達した」では「そう思う」と「ま あそう思う」の回答の合計において硬式クラ. − 20 −.

(10) 㪇㩼. 㪈㪇㩼. 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪈 㪈㪅㪊㩼. 㪉㪇㩼. 㪊㪇㩼. 㪋㪇㩼. 㪌㪇㩼. 㪍㪇㩼. 㪎㪇㩼. 㪐㪇㩼. 㪈㪇㪇㩼. 㪋㪈㪅㪎㩼. 㪊㪎㪅㪎㩼. 㪈㪐㪅㪊㩼. 㪏㪇㩼. 䊔䊷䉴䊤䊮䊆䊮䉫 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪉 㪊㪅㪍㩼. 㪊㪊㪅㪍㩼. 㪈㪎㪅㪊㩼. 㪋㪌㪅㪌㩼. 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪊 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪋. 㪎㪅㪐㩼. 㪉㪌㪅㪋㩼. 㪊㪊㪅㪏㩼. 㪊㪉㪅㪐㩼. 䉴䊤䉟䊂䉞䊮䉫 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪌. 㪈㪈㪅㪏㩼. 㪊㪊㪅㪍㩼. 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪎. 㪈㪈㪅㪋㩼. 㪊㪌㪅㪈㩼. 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪏. 㪈㪈㪅㪇㩼. 㪊㪍㪅㪎㩼. 㪉㪐㪅㪈㩼. 㪉㪌㪅㪌㩼. 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪍 㪉㪈㪅㪌㩼. 㪊㪉㪅㪇㩼. 䊥䊷䊄䊶Ꮻ႗ 㪉㪌㪅㪎㩼. 㪉㪍㪅㪍㩼. 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪐 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪈㪇. 㪈㪇㪅㪌㩼. 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪈㪈. 㪈㪇㪅㪐㩼. 㪊㪉㪅㪐㩼. 㪉㪉㪅㪏㩼. 㪊㪊㪅㪏㩼. ⋑႗ 㪉㪈㪅㪏㩼. 㪉㪐㪅㪈㩼. 㪊㪏㪅㪉㩼. 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪈㪉 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪈㪊. 㪊㪐㪅㪐㩼. 㪊㪍㪅㪏㩼. 㪈㪈㪅㪋㩼. 䊂䉞䊧䊷䊄䉴䉼䊷䊦 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪈㪋. 㪊㪐㪅㪈㩼. 㪊㪎㪅㪊㩼. 㪈㪊㪅㪍㩼. 㪈㪈㪅㪏㩼 㪈㪇㪅㪇㩼. 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪈㪌 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪈㪍. 㪊㪈㪅㪍㩼. 㪊㪉㪅㪐㩼. 㪈㪌㪅㪏㩼. 㪈㪐㪅㪎㩼. ᛂ⃿䊶⁁ᴫ್ᢿ 㪈㪐㪇㪇㪆㪈㪆㪈㪎. ਄Ბ䋺ቇᩞㇱᵴേ (n=230) ਅᲑ䋺⎬ᑼ䉪䊤䊑 (n=110). 㪈㪇㪅㪐㩼. 㪊㪋㪅㪌㩼. 㪉㪊㪅㪍㩼. 䉁䈦䈢䈒䉇䉌䈭䈎䈦䈢 䉁䈅䉁䈅䉇䈦䈢. 㪊㪇㪅㪐㩼. 䈅䉁䉍䉇䉌䈭䈎䈦䈢 䉋䈒䉇䈦䈢. x²ᬌቯ䈱᦭ᗧ᳓Ḱ. 図 12 ࿑12䋮✵⠌ౝኈ䋨⿛႗䋩 練習内容(走塁). ブが学校部活動よりも 14 %多かった.「戦術 に関する理解が深まった」では「そう思う」 と「まあそう思う」の合計において硬式クラ ブ出身者の方が 13.1 %多かった. 4.考察 4.1 指導者について 指導者については,監督の最終野球歴(図 3,4),指導者の人数(図 5,6)において学 校部活動出身者と硬式クラブ出身者との間で 有意な差がみられた(p < 0.01).監督の最終 野球歴について硬式クラブの監督の 66 %が 高校卒業後も野球を続けたのに対して,学校 部活動の監督は 36 %に留まっている.大学, 社会人,プロとより高いレベルで野球を続け. ฦ䉦䊁䉯䊥䊷䈮䈍䈔䉎 ᱷᏅಽᨆ䈱᦭ᗧ᳓Ḱ. 䋪䋺P<0.05 䋪䋪䋺P<0.01 䅌䋺P<0.05. てきた監督はより優れた技術指導や,きめ細 かい戦術指導を受けてきたものと考えられ る.そのため指導を行ううえでも豊富な知識 を持ち合わせていると考えられる.また,硬 式クラブの監督で野球未経験者は 1 %だった のに対して,学校部活動の監督は 14 %存在 していた.野球未経験者がより専門的に野球 を指導することは非常に難しいものと思われ る.また指導者の人数を比較しても硬式クラ ブの 94 %が 3 人以上いたのに対し,学校部 活動では 3 人以上指導者がいたのは 15 %だ った.これらのことから,指導者の充実度は 硬式クラブの方が優れていると考えられる. 4.2 練習環境について 練習環境については,ボール数(図 8),専. − 21 −.

(11) 㪇㩼. 㪈㪇㩼 㪈㪊㪅㪍㩼. ਛቇᤨઍ䈱ᛛⴚᜰዉ䈏੹ 䈪䉅ᓎ䈮┙䈦䈩䈇䉎䋪䋪. 㪋㪅㪌㩼. 㪉㪇㩼. 㪉㪌㪅㪐㩼. 䅌. 㪈㪌㪅㪌㩼. 㪈㪅㪏㩼. 㪋㪇㩼. 㪍㪇㩼. 㪎㪇㩼. 㪐㪇㩼. 㪈㪇㪇㩼. 㪊㪌㪅㪈㩼 㪍㪇㪅㪇㩼. 䅌. 㪊㪈㪅㪎㩼 䅌. 㪊㪐㪅㪍㩼 㪍㪎㪅㪊㩼. 㪈㪏㪅㪉㩼. 㪈㪏㪅㪌㩼 䅌. 㪏㪇㩼. 㪉㪌㪅㪋㩼. 㪉㪇㪅㪇㩼. 㪈㪉㪅㪎㩼. 㪋㪅㪇㩼. 㪌㪇㩼. 䅌. 㪉㪉㪅㪇㩼 䅌. 㪍㪅㪍㩼 䊋䉾䊁䉞䊮䉫䈏਄㆐䈚䈢 䋪䋪. 㪊㪇㩼. 䅌. 㪉㪐㪅㪈㩼. 㪋㪏㪅㪌㩼. ቞஻䈏਄㆐䈚䈢䋪䋪. 㪈㪅㪏㩼 㪐㪅㪈㩼. 㪉㪇㪅㪐㩼. 㪍㪅㪍㩼. 㪍㪏㪅㪉㩼 䅌. 㪊㪇㪅㪈㩼. 㪉㪐㪅㪉㩼 䅌. 㪊㪋㪅㪈㩼. ⿛႗䈏਄㆐䈚䈢䋪䋪. 㪊㪅㪍㩼. 㪈㪏㪅㪉㩼. 㪉㪌㪅㪍㩼䅌. 㪍㪅㪍㩼 ᚢⴚ䈮㑐䈜䉎ℂ⸃䈏ᷓ 䉁䈦䈢䋪. 㪋㪅㪌㩼. 㪊㪈㪅㪏㩼. 㪈㪋㪅㪌㩼. 㪋㪍㪅㪋㩼 䅌. 㪉㪏㪅㪍㩼 㪊㪇㪅㪇㩼. 㪊㪐㪅㪉㩼 㪌㪇㪅㪐㩼. 䅌. 䈠䈉ᕁ䉒䈭䈇 䉁䈅䈠䈉ᕁ䈉. ਄Ბ䋺ቇᩞㇱᵴേ䋨n=230䋩 ਅᲑ䋺⎬ᑼ䉪䊤䊑 (n=110). 図 13࿑13䋮ਛቇ㊁⃿䈏ਈ䈋䈢ᓇ㗀䈧䈇䈩 中学野球が与えた影響について. x²ᬌቯ䈱᦭ᗧ᳓Ḱ ฦ䉦䊁䉯䊥䊷䈮䈍䈔䉎 ᱷᏅಽᨆ䈱᦭ᗧ᳓Ḱ. 用グランドの有無(図 9)において学校部活 動出身者と硬式クラブ出身者との間で有意な 差がみられた(p < 0.01) .これらの結果から, 練習環境は硬式クラブの方が恵まれた環境で あったと考えられる.なぜならば,学校運動 部員の練習環境について,川口 1)が中学校運 動部員を対象にした調査結果では「学校の運 動部の希望や悩み」という質問に対して, 46.3 %と最も高い値を示した回答は「場所や 施設の不足」であり,本研究で分析対象とし た軟式野球部のみならず,他の部活動と共用 でグランドを使用しなければならないことが 一般の学校運動部員にとって何よりの悩みだ からである.本研究においても学校部活動出 身者のうち,専用グランドの有無で「あり」 と答えたのが約 30 %にとどまったのに対し, 硬式クラブ出身者は 75 %以上が「あり」と 回答している.高い確率で専用グランドを使 用できる硬式クラブはそれだけでも恵まれた 練習環境にあると言えるが,さらに,1 チー ムあたりの平均ボール数を比較しても,学校 部活動の 314 球に対して,硬式クラブでは 783 球と学校部活動に比べて 2 倍以上のボー ルを持っていることも大きい.専用グランド. 䈅䉁䉍䈠䈉ᕁ䉒䈭䈇 䈠䈉ᕁ䈉 䋪䋺P<0.05 䋪䋪䋺P<0.01 䅌䋺P<0.05. の中で沢山のボールを使用して練習できる硬 式クラブはやはり学校部活動に比べて恵まれ た練習環境にあると言えるだろう. 4.3 練習内容 「ロングトス」,「ハーフ」のような基礎的 な打撃練習では「よくやった」と「まあまあ やった」の合計で硬式クラブ出身者よりも部 活動出身者の方が割合が大きく,より実戦的 な打撃練習である「フリー打撃」,「ケース打 撃」,「シート打撃」などは硬式クラブ出身者 の方が多いという結果が得られた.よって, 打撃練習においては硬式クラブの方が実戦的 な練習を重視していたと考えられる.その理 由として,グランド環境と練習日数および練 習時間の違いがあげられる.「ハーフ打撃」, 「フリー打撃」の練習頻度において学校部活 動と硬式クラブとの間に有意な差がみられた (ハーフ打撃,p < 0.01 ;フリー打撃,p < 0.05)ことから,これにはやはり専用グラン ドの有無が関係している可能性が考えられ る.専用球場があれば,打撃方向を気にする ことなく「フリー打撃」を行うことができる が,学校部活動のように同時にいくつものク. − 22 −.

(12) ラブが同じグランドで練習しているような状 態ではどうしても打撃方向に制限を加えねば ならず,その違いが学校部活動では「ハーフ 打撃」がよく取り入れられ,硬式クラブでは 「フリー打撃」がよく取り入れられているこ とにつながっていると考えられる.また,グ ランド環境だけでなく,練習日数および練習 時間の違いも両者の練習内容の違いを生んだ 理由として考えられる.なぜならば,硬式ク ラブは学期中の週当たりの平均日数が 2.84 日 であり,限られた練習日数の中で,チームを 作るために実戦的な練習が多く組み込まれた と推察される.一方,学校部活動出身者にお いて実戦的な練習の割合が小さくなったこと については,学校部活動では練習日数は多い ものの,平均練習時間は短いことが,比較的 時間の要する練習を避ける傾向になったと考 えられる. また,打撃練習における差異は野球の戦術 的な違いも関係していると考えられる.ボー ルの構造上,軟式ボールは硬式ボールに比べ ボールがやわらかいため,飛距離が出にくい. それに伴い,硬式野球と比べて安打が出にく い傾向がある.技術レベルが高くなればなる ほど,投高打低になり,点数を取ることはも ちろん,チャンスを作ることさえ容易ではな い.佐塚 2)は「軟式野球という競技は,レベ ルが上がるほど得点が入りにくいという特性 がある.自然,チャンス自体が少ない.その 少ないチャンスを生かしたほうが勝利に近づ くとなれば,そのための練習をみっちりやる のは当然だろう」と述べている.ランナーが 出たらバントで確実に進塁させ,何とかして 一点をもぎ取るというのがセオリーである. そういった背景からも軟式野球ではバント攻 撃が重要視されることは十分に理解でき, 日々の攻撃練習の中で大きなウエイトを占め ていることが窺える.安打(特に連打)が出 にくい実情を踏まえると,「相手のミスを誘 いやすい」,「進塁打になりやすい」などの理 由から叩きつけた打球や,右方向への打球が 好まれると考えられる.中学野球が与えた影 響についての質問項目である「バッティング が上達した」において硬式野球チーム出身者 の 85.5 %が「そう思う」,「まあそう思う」と 回答しているのに対し,学校部活動出身者は. 71.3 %となっている.これには軟式野球の特 性が深く関係していると考えられる.軟式野 球で効率良く得点を挙げ,試合に勝つための 技術と,将来高校・大学で必要とされる技術 が異なっていると考えられる.一貫指導を考 えると学校部活動(軟式野球)の打撃指導を 見直す必要があろう.学校部活動(軟式野球) で勝利を目指す以上,叩きつけた打球や右方 向への打球が有効となることはあるだろう. しかし,それらの打球を打つための技術指導 ばかりが強調され,強い打球を打つための技 術指導や,打球を遠くへ飛ばすための技術指 導がおろそかになっては,高校以上で硬式野 球を行うにあたり,技術的なつながりを望め ないだろう.学校部活動の打撃指導も鋭い打 球を打つために,バットを強く振ることを最 重要課題とすべきであろう.ボールを叩きつ ける打撃や,右方向を狙う打撃は戦術的な一 要素として指導すべきであり,その打撃を優 先課題としてとらえてはならないだろう.そ れらのことを念頭に置き,指導にあたるべき であると考えられる. 守備練習の内容については全ての質問項目 において硬式クラブ出身者の方が「よくやっ た」と「まあまあやった」の合計で高い割合 を示し,「ノック」,「シートノック」,「ケー スノック」,「ゲームノック」,「紅白戦」にお いて有意な差がみられた(ノック,p < 0.01 ;シートノック,p < 0.01 ;ケースノッ ク,p < 0.05 ;ゲームノック,p < 0.01 ;紅 白戦,p < 0.01).主に実戦的な守備練習の内 容に差がみられることから打撃練習と同様 に,グランド環境の差が守備においた実戦的 な内容の差にあらわれたと考えられる. 走塁練習に関しての回答結果は学校部活動 と硬式クラブとの間に有意な差はみられなか った.ボールの構造上,安打が出にくく,得 点チャンスが少ない傾向にある学校部活動で は走塁練習(特に打球・状況判断)が重視さ れるべきであると考えられる.しかし,有意 な差はみられなかったものの硬式クラブの方 が「よくやった」,「まあまあやった」と回答 する者の割合が 14.1 %多かった.表 3,表 4 に示すように平日の練習頻度,練習時間は学 校部活動の方が多い傾向がみられたが,一回 の練習時間は 2 ∼ 3 時間が 53.7 %と最も多. − 23 −.

(13) い.2 ∼ 3 時間という限られた時間の中で打 撃,守備,走塁すべてを組み込もうとすれば 実戦的な練習よりも基礎的な練習が重視され ると考えられる.打球・状況判断練習は実戦 的な練習であり,実施するには時間がかかる ため,平日の練習ではなかなか実施できない ものと考えられる.また,打球・状況判断な どの技術は野球経験が少ない指導者にとって は,指導が非常に難しいと考えられる.未経 験者から熟練者まで様々なレベルの指導者が 存在する学校部活動においては細かい走塁技 術の指導にまで行き届かない場合が多いと考 えられる.そうしたことから,走塁練習が重 視されるべき学校部活動よりも硬式クラブの 方が打球・状況判断練習が多く実施されてい たものと考えられる. 中学野球が与えた影響については全ての質 問項目において硬式クラブ出身者の方が「そ う思う」と「まあそう思う」の合計で高い割 合を示し,「バッティングが上達した」,「守 備が上達した」,「走塁が上達した」「戦術に 関する理解が深まった」の質問項目において 有意な差がみられた(中学時代の技術指導が 今でも役に立っている,p < 0.01 ;バッティ ングが上達した,p < 0.01 ;守備が上達した, p < 0.01 ;走塁が上達した,p < 0.01 ;戦術 に関する理解が深まった,p < 0.05).ボール の数やグランド環境,実戦的な練習の量など を考えればこの結果はごく自然なものであろ う.本研究では,硬式クラブ出身者の方が現 在につながる部分が大きいという結果になっ たが,学校部活動の利点についてと,硬式ク ラブとの関係についてはさらなる検討を要す るだろう.今後の課題としては限られた練習 時間,練習環境の中でいかに計画的,効率的 に実戦を含む練習を行うかが重要になるだろ う.また,そのための方法について,研究・ 開発する必要があり,それらの課題を解決す ることができれば,学校部活動での活動が選 手の将来の技能にも好影響を与えると考えら れる.ジュニア世代は身体の成長に伴い,基 礎技能の獲得が可能になる時期でもあるの で,戦術につながる判断力なども小学校時代 と比べて身につきやすい時期だと考えられ る.それに伴い,技術だけでなく戦術面まで 的確な指導ができる指導者が必要である.学. 校部活動の指導者に対して定期的な研修や技 術指導レベル向上のための場を設けるなどし て,指導レベルの底上げを図るべきだと考え られる. 5.結論 本研究の目的は大学野球選手を対象にした 中学期の野球活動に関するアンケート調査を 実施し,中学校部活動と硬式クラブの競技環 境の実態及び実際の指導が現在の自分の技能 に及ぼした影響について明らかにすることに より,中学野球の望ましい指導を構築するた めの基礎的資料を得ることであった.得られ た知見は以下のようになる. 1)指導者については,最終野球歴において 学校部活動出身者と硬式クラブ出身者と の間で有意な差がみられ(p < 0.01),硬 式クラブの指導者の方が最終野球歴のカ テゴリーが高い傾向がみられた.また指 導者の人数においても有意な差がみられ (p < 0.01),硬式クラブの方が人数が多 い傾向がみられた. 2)練習環境については,ボール数,専用グ ランドの有無において学校部活動出身者 と硬式クラブ出身者との間で有意な差が みられ(p < 0.01),練習環境は硬式クラ ブの方が恵まれた環境であった傾向がみ られた. 3)練 習 内 容 に つ い て は ,「 送 り バ ン ト 」, 「ロングトス」,「ハーフ」のような基礎 的な練習では部活動出身者の方がよく実 施されていた傾向がみられ,より実戦的 な練習である「フリー打撃」,「シート打 撃」,「ゲームノック」などは硬式クラブ 出身者の方がよく実施されていた傾向が みられた. 4)中学野球が与えた影響については,「中 学時代の技術指導が今でも役に立ってい る」「バッティングが上達した」,「守備 が上達した」,「走塁が上達した」,「戦術 に関する理解が深まった」の全ての項目 において有意な差がみられ(中学時代の 技術指導が今でも役に立っている,p < 0.01 ;バッティングが上達した,p <. − 24 −.

(14) 0.01 ;守備が上達した,p < 0.01 ;走塁 が上達した,p < 0.01 ;戦術に関する理 解が深まった,p < 0.05),硬式クラブ出 身者の方が中学時代の技術・戦術指導が 現在に活かされていると考えている傾向 がみられた. 本研究では,ほとんどの回答で肯定的な意 見が多かった.これは,現在も自由意志のも とで野球を続けている大学野球選手のみを調 査対象としたため,過去の野球経験に対して 肯定感が強いことによるものと考えられる. しかし本研究の結果から,学校部活動におい て特に実戦的な練習が不足している傾向にあ り,中学期は戦術的な判断能力の深まりが期 待できる年代であるので,効率よく戦術能力 が身につくような練習方法を開発する必要性 があるなどの知見を得ることができた.今後, より望ましい中学野球指導の方法を構築して いくためには,指導者や両親などにも調査を 行い,幅広いサンプルを得る必要があるだろ う.. 参考・引用文献 1)川口貢(1973),都市中学生の運動生活 とスポーツ意識.横浜国立大学教育紀要, 13:88-102 2)佐塚正巳(2003),勝つための軟式野球 (第 1 版).pp.8-13,ベースボールマガジ ン社 3)手束仁(2007),少年野球と甲子園−中 学野球の組織と現場−(第 1 版).三修 社  4)山田幸雄(2004),テニスクラブ出身者 プレーヤーと高校出身者プレーヤーのテ ニス環境の比較について.スポーツコー チング学研究,2-2 http://www.taiiku.tsukuba.ac.jp/sc/2_2/01/in dex.html. − 25 −. 2009 年 6 月 22 日 受付 2009 年 10 月 9 日 受諾.

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