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しなやかなソフトウェアシステムを目指して

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Academic year: 2021

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(1)ࢯࣇࢺ࢙࢘࢔࢚ࣥࢪࢽ࢔ࣜࣥࢢࢩ࣏ࣥࢪ࣒࢘2011 情報処理学会論文誌 Vol. 51 No. 10 1234–??? (Oct. 2010). 方法,更新手段に対して,動的なアプローチを追加する必要がある.そのような取り組みの 一つとして,動的進化,動的保守や,自己適応システム1) に関する研究をあげることがで. しなやかなソフトウェアシステムを目指して. きる.動的進化や動的保守に関しては,従来のソフトウェア進化やソフトウェア保守をシス テムを停止することなく実現する試みであり,進化や保守の対象やタイミングはソフトウェ. 本 位 田. 真 一†1,†2. ア開発者に委ねられる一方で,大規模な変更を扱うことが可能である.対して,自己適応シ ステムは,変化に対して開発者は介在せず,システム自身がみずからの目的と与えられた制 約を管理し,構成や振舞いを自発的に変化させることのできるシステムを指す. 例えば,自己適応システムを実現するためには,従来のソフトウェア開発と比較して,1). Towards Flexible Software Systems. システムが要求を動的に管理するための記述方法やメカニズム,2)適応を考慮した汎用的. Shinichi Honiden†1,†2. いの保証手段などが必要となる.1)の要求管理については不確かさや不完全性の記述手段. なモデリング,3)振る舞いを変化させるための意思決定メカニズム,4)適応後の振る舞 が,4)の振舞いの保証については不確かさに対する動的な検証方法の実現が主な研究テー マとなっているが,2)のモデリングと 3)の意思決定メカニズムに関しては,情報の収集 (Collect),分析(Analyze),意思決定(Decide),実行(Act)の 4 つのフェーズにより. 1. は じ め に 近年,ソフトウェアが活躍する環境が広がるとともに,ソフトウェアシステムは複雑化の. 構成される Control loop と呼ばれる制御プロセスが着目されている1 . 我々は,しなやかなソフトウェアの実現を目指して,Control loop を分割配備するとい うアプローチから,要求記述から自己適応システムが必要とするコンポーネントとその接. 一途をたどり,システムとして, 「想定外」の事象や環境の変化,状況の変化に「しなやか. 続を決定するアーキテクチャレベルのコンパイラ2) や実装フレームワーク を提案してきた.. に」対応することが求められている.この「しなやかさ」を実現するために,システム制御. システムがしなやかに動作するためには,変化する環境と変化する要求に柔軟に対応しなけ. 系,人工知能系などの分野では,以前よりさまざまな研究が行われてきた.ソフトウェア. ればならない.要求記述とシステム構成,システム実装コードの疎で密なる連携が求められ. 工学の世界でも,古くて新しいテーマとして,動的進化 (Dynamic Evolution),動的保守. るところである.. (Dynamic Maintenance) や自己適応システム (Self-adaptive Systems) といった研究テー マで,さまざまな研究アプローチが提案されている.本講演では,それらの研究アプローチ を概観し,その一つとして我々の研究内容を紹介する.. 2. 実現のためのアプローチ しなやかなソフトウェアを実現するには,従来のソフトウェア開発手法や実行手段,管理 †1 国立情報学研究所 National Institute of Infomatics †2 東京大学 The University of Tokyo. 1 1234. 参. 考. 文. 献. 1) BettyH.C. Cheng, Rog´erio deLemos, Holger Giese, Paola Inverardi, Jeff Magee, and et al. Software engineering for self-adaptive systems: A research road map. In Dagstuhl Seminar Proceedings 08031, 2008. 2) Hiroyuki Nakagawa, Akihiko Ohsuga, and Shinichi Honiden. gocc: A configuration compiler for self-adaptive systems using goal-oriented requirements description. In Proc. of the 6th International Symposium on Software Engineering for Adaptive and Self-Managing Systems (SEAMS ’11), 2011. 1 自己適応システムの研究グループでは,MAPE (Monitor, Analyze, Plan, Execute) loop と呼ばれる場合 も多い.. c 2010  2011 Information Processing Society of Japan.

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