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コージェネット vol13

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東京工業大学 特命教授/名誉教授 コージェネ財団 理事長

コージェネレーションでネットワークを広げていく「コージェネット」

Vol.13

Winter 2017

コージェネが加速する

社会インフラ革命

コージェネ導入事例

ポニークリーニング 京葉事業所

熊本乳業株式会社

熊本赤十字病院

柏木 孝夫

経済産業省 資源エネルギー庁 省エネルギー・新エネルギー部長

藤木 俊光

新春

特別対談

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Vol.13

Winter 2017

新春特別対談

藤木 俊光

× 柏木 孝夫

コージェネが加速する

社会インフラ革命

分散型システム、熱の有効活用から生まれる

新たなビジネスと経済成長

コージェネ導入事例

Case1

ポニークリーニング 京葉事業所

地域密着型で省エネ・省コストの

クリーニング事業に貢献するコージェネ

Case2

熊本乳業株式会社

停電時対応型のコージェネ導入で

平時の省エネと災害時の事業継続

Case3

熊本赤十字病院

基幹災害拠点病院としての重要機能を

コージェネが支える

3

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新春特別対談

分散型システム、熱の有効活用から生まれる

新たなビジネスと経済成長

※本記事は、日経BP社のウェブサイト「日経ビジネスオンライン スペシャル:熱電併給 エネルギーインフラの未来」  http://special.nikkeibp.co.jp/atclh/NBO/15/cogene/ に掲載した内容を再構成したものです。禁無断転載。

藤木

俊光

柏木

孝夫

×

新春

特別対談

  11月 20年 た「 パリ 」が から を「 」に 、世 は「 」か ら「 」へ   16年 17 ス小 。デ 、コ ン( )シ 、脱 たな   、エ 提言 経済産業省 資源エネルギー庁 省エネルギー・新エネルギー部長 東京工業大学 特命教授/名誉教授 コージェネ財団 理事長

コージェネが加速する

社会インフラ革命

構成・文/小林佳代 写真/加藤 康 3

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柏木孝夫   2016年 11月4日 、 20年 以降の地球温暖化対策の枠組みを定め た ﹁ パリ協定 ﹂ が発効しました 。 協定 は世界共通の目標として 、 産業革命前 からの世界の平均気温上昇を ﹁ 2℃未 満 ﹂ に 抑 え 、 さ ら に 1 ・ 5 ℃ に 抑 え る よ う 努 力 す る こ と を 明 記 し て い ま す 。 こ れ に よ っ て 世 界 は 一 気 に ﹁ 低 炭 素 ﹂ から ﹁ 脱炭素 ﹂ へと舵を切ったと感じ ています 。 2017年は世界が競って 脱炭素に向かい走り始める1年になる のではないでしょうか 。 氏(   パ リ 協 定 は国際社会が一致団結して地球温暖化 に取り組むことを決めた画期的な協定 だと思います 。 先進国も途上国も関係 なく 、 すべての国が参加して合意する と い う の は 大 変 な こ と で す 。 し か も 、 単 に 数 合 わ せ で C O 2 ︵ 二 酸 化 炭 素 ︶ 削減量を決めようという姿勢ではなく 、 きちんと結果を出すために地球の温度 上昇の限度を目標に据えた 。 まさに歴 史的な合意です 。   パリ協定で日本は 30年に温室効果ガ ス排出量を 13年比 26%削減する公約を 掲げています 。 今後はこの目標をどう 達成していくかが問われます 。 柏木   国際社会での取り決めですから 、 机上の空論に終わらせるわけにはいき ません 。 日本は今まで以上の省エネを 進めなくてはならない 。 同時にデジタ ル革命を活用し 、 デマンド側からきめ 細かく制御して効率的なエネルギーシ ステムを構築する必要があります 。 藤木   生産現場の人たちに話を聞くと 、 削って削って 、 という省エネは既にか なり手を尽くしている 。 別の角度から 考えていくべき時期です 。 もしかした ら中期目標だけなら今までの延長で我 慢に我慢を重ねて削っていけばギリギ リで達成できるかもしれません 。 しか し 、 その先には ﹁ 21世紀後半には排出 量ネットゼロを目指す ﹂ という長期目 標も控えています 。 これは我慢の省エ ネでは到底 、 達成できない 。 イノベー ションと新たなインベストメントが必 要です 。 柏木   今後 、 さらなる省エネを進めて いく上で要となるのが熱の利用でしょ う 。 デマンド側で地産地消型のエネル ギーシステムを構築し 、 排熱も有効利 用できるコージェネレーション ︵ 熱電 経済産業省 資源エネルギー庁 省エネルギー・新エネルギー部長 1988年、通商産業省(現経済産業省)入省。富山県商工労働部 長、知事政策室長、中小企業庁長官官房政策企画官、事業環境 部金融課長、経済産業省大臣秘書官事務取扱、製造産業局産業 機械課長、経済産業政策局企業行動課長、経済産業政策局経済 産業政策課長、大臣官房総務課長を経て、2015年7月から現職。

は「

」か

」へ

藤木 俊光

ふじき としみ つ 併給 ︶ システムを導入して熱を使い尽 くすことが不可欠だと思います 。   15年に策定された ﹁ エネルギーミッ ク ス ﹂ の 中 で 、 コ ー ジ ェ ネ は 30年 に 1190億kWh 、 デマンド側で使う 電力量の 12%超を供給するという目標 が掲げられました 。 定量的な数値が明 記されたのは初めてのこと 。 コージェ ネがこのように位置づけられたのは画 期的でした 。 藤木   実は消費されるエネルギーのう ちの 75%は熱など 、 電気ではない 。 で

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すから 、 おっしゃる通り 、 熱の有効活 用は省エネの大きな柱となります 。 そ の意味でコージェネの重要性も増して います 。 単に機器を普及させるだけで なく 、 どう有効に利用するかが問われ る局面になってきていると思います 。   例えば 、 補助金を投じたある工業団 地では規模の大きなコージェネシステ ムを導入し 、 その中の幾つかの工場が 熱と電気を融通し合いながら活用して います 。 ここにICT ︵ 情報通信技術 ︶ で制御する仕組みを加えれば 、 ライド 東京工業大学 特命教授/名誉教授 コージェネ財団 理事長 1946年東京生まれ。70年、東京工業大学工学部生産機械工学科卒。 79年、博士号取得。東京工業大学工学部助教授、東京農工大学工学部 教授、東京農工大学大学院教授などを歴任後、2007年より東京工業 大学ソリューション研究機構教授、12年より特命教授/名誉教授。11 年よりコージェネ財団理事長。経産省の総合資源エネルギー調査会新 エネルギー部会長などを歴任し長年、国のエネルギー政策づくりに深 くかかわる。現在、同調査会の省エネルギー・新エネルギー分科会長、 基本政策分科会委員などを務める。主な著書に「スマート革命」「エネル ギー革命」「コージェネ革命」など。

柏木   従来のエネルギーシステムはデ マンドありき 。 ピークに合わせてメガ インフラを構築してきました 。 今はI oT ︵ モノのインターネット ︶ やビッ グデータ 、 AI ︵ 人工知能 ︶ などデジ タル革命で生まれた最新の技術を活用 し 、 デマンド側で電力の使用を最適化 する ﹁ デマンドレスポンス ﹂ も可能に なっています 。   他方でコージェネのエネルギー効率 はどんどん向上しています 。 熱導管を 敷き 、 コージェネが電気と同時に生み 出す熱を地域の冷暖房などに使う 。 自 然エネルギーもなるべく多く取り込む 。 デジタル革命を活かした 、 このような 分 散 型 エ ネ ル ギ ー シ ス テ ム を 構 築 し 、 ゴミ焼却場 、 病院 、 介護施設 、 保育施 設 、 植物工場など多様な施設を呼び込 んで面的利用を進めれば 、 脱炭素に向 けた大きな一歩になると思います 。 藤木   事業者間 、 地域内で協力し面的 利 用 を 進 め る こ と は 非 常 に 重 要 で す 。 そ れ に は ア グ リ ゲ ー タ ー 、 コ ー デ ィ ネーター的な存在が必要 。 点在する小 規模な発電設備やシステムを1つの発 電所のようにまとめて機能させるVP P ︵ バーチャルパワープラント ︶ の技 術も求められます 。 新たなプレーヤー が登場し 、 マーケットを切り拓いてい くことを期待したいですね 。   実はその分野で新たなプレーヤーが た く さ ん 入 っ て く る こ と を 見 込 ん で 、 16年6月 、 経産省の省エネルギー ・ 新 エネルギー部の中に受け皿となる新エ ネルギーシステム課という新しい課を つくりました 。 新しいエネルギーシス テムにかかわる課です 。 従来からある 新エネルギー課はエネルギーを創るこ

柏木 孝夫

か し わ ぎ た か お シェアサービスの ﹁ Uber ﹂ や空部 屋 シ ェ ア サ ー ビ ス の ﹁ A i r b n b ﹂ のような 、 全く新しいサービスが生ま れるかもしれません 。 設備 、 ICT機 器等への新たな投資も引き出せるので はないかと思います 。 と 、 省エネルギー課はエネルギーを使 うことにかかわっています 。 これまで は 別 々 に 政 策 を つ く っ て き ま し た が 、 両者をつなげ 、 創る側から使う側まで 一体で見ていくことが重要です 。 我が 省として本腰を入れてその分野に取り 組むという姿勢を示すためにも新しい 課が必要だと判断しました 。

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バーの確保が困難になっています 。 そ の中で運輸をいかに効率化していくか を考え 、 荷主や消費者と連携する動き が 広 が っ て い ま す 。 例 え ば 、 自 宅 が 留守の時に届いた荷物は再配達するこ とになりますが 、 それには大変な手間 、 コスト 、 エネルギーがかかります 。   そこで 、 ある運送事業者は1度の配 達 で 荷 物 を 届 け る こ と が で き た 場 合 、 受取人にポイントを付与する制度を導 入しています 。 ポイントがたまるとプ レ ゼ ン ト と 交 換 す る と い う イ ン セ ン ティブを付与して 、 荷物が届く時間帯 に家にいるよう促すわけです 。 省エネ を実現しつつ 、 生産性を向上し 、 労働 時間の短縮化や物流量の確保を図る試 みで 、 こうした動きが他の産業にも広 がることを期待しています 。   低 炭 素 ﹂ か ら ﹁ 脱 炭 素 ﹂ へ と 向かう日本は 、 今後 、 使用するエネル ギー総量が減っていきます 。 その中で いかに効率良い需給構造をつくるかが 問われます 。 エネルギー量は減るので すから 、 従来のままではビジネスの規 模が縮小してしまいます 。 新しいビジ ネスモデルをつくり 、 付加価値を生み 出していかなくてはいけません 。   運輸部門などを見ると 、 最近は荷主 と運送事業者が手を組み 、 ICTを活 用しながらトラックを空にせず 、 早く 、 間違いなく配送できるような仕組みを つくる動きが出てきていますね 。 藤木   運輸部門に関して言うと 、 経済 性の問題 、 環境性の問題のほか 、 労働 力不足という非常に大きな問題を抱え ています 。 どこの運送事業者もドライ

人がいます 。 しかし 、 それは現実的で はありません 。 政府が 15年に策定した ﹁ エ ネ ル ギ ー ミ ッ ク ス ﹂ は 経 済 性 、 供 給安定性 、 環境性という3つのポイン トをバランスよく考慮して出した解だ と認識しています 。 その上で 、 再生可 能エネルギーの将来性 、 可能性につい てどう考えていますか 。 藤木   経済性 、 供給安定性 、 環境性の 3つをきれいに満たすエネルギー源は 日本には残念ながら存在しません 。 そ もそも日本にはほとんど資源がないの ですから 、 贅沢なことは言えない 。 あ らゆる電源の特徴を活かしながらうま く や っ て い く こ と が 必 要 で す 。 た だ 、 その中で再生可能エネルギーは伸びし ろのある電源だと思っています 。 コス ト も ま だ ま だ 下 げ る 余 地 は あ り ま す 。 天候などに左右され不安定なのが難点 と言われていますが 、 ICTや蓄電池 などを活用することで多少の改善はで きます 。   エネルギーミックスでは 30年に再生 可能エネルギーが全発電電力量の 22∼ 24% を 占 め る こ と を 想 定 し て い ま す 。 2割を超える電力量を担うということ は大変なことで 、 責任も大きくなりま す 。 再生可能エネルギーの関係者には 、 ﹁ い ろ ん な 工 夫 を し て 短 所 を 直 し な が ら 、 中核電源として 、 この国を担うこ とを考えていってほしい ﹂ と伝えてい ます 。   17年はネガワット ︵ 省エネ ︶ 取引も 始まります 。 先ほど 、 経済性 、 供給安 柏木   東京電力福島第1原子力発電所 の 事 故 を 受 け て 、﹁ も う 日 本 に 原 子 力 発 電 所 は い ら な い ﹂﹁ 再 生 可 能 エ ネ ル ギーを目一杯導入すればいい ﹂ と言う

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新春特別対談 ミュニティをつくることができれば横 展開は容易です 。 しかも福島は新しい まちづくりを進めようとしているとこ ろですから 、 大きなポテンシャルがあ る 。 水素の実証実験 、 送電網整備の実 証実験など 、 いろいろなチャレンジを していきたいですね 。 成果が出ました 。 ただ 、 これら4つの 地 域 は 大 都 市 で 、 も と も と ア ド バ ン テージを持っています 。 日本のほかの 町 、 ほかの地域で展開可能かというと 、 ややハードルが高い 。   その点 、 人口規模がずっと小さい福 島の5地域で地産地消型のスマートコ 仮に3年になるならば 、 導入しようと 思う人は増えるはず 。 コージェネを核 とした分散型エネルギーシステム構築 に弾みがつきそうです 。   政府の予算を見ると 、 再生可能エネ ルギーと福島復興とを関係づけるプロ ジェクトが多いと感じます 。 例えば未 来の新エネルギー社会を先取りするモ デ ル と す べ く 、 会 津 若 松 市 、 新 地 町 、 相馬市 、 浪江町 、 葉町でスマートコ ミ ュ ニ テ ィ の 構 築 を 進 め て い ま す ね 。 狙いは何ですか 。 藤木   スマートコミュニティについて は 、 10年から横浜市 、 豊田市 、 けいは んな学研都市 、 北九州市の4カ所で実 証を進めてきました 。   様々な試みが取り入れられ 、 多くの 定性 、 環境性の3つを満たす電源はな いと言いましたが 、 実はネガワットは それが可能です 。 使わない手はありま せん 。 個々で実行する省エネは小さな ものですが 、 うまくつなぎ合わせて意 味ある単位にしていくことが重要です 。   ネ ガ ワ ッ ト 取 引 が 始 ま れ ば キャッシュの流れも生まれますね 。 エ ネルギー自由化が進んでいますからポ ジワット ︵ 創エネ ︶ でもキャッシュの 流れができています 。 ダブルでキャッ シュの流れができる 。   ということは 、 コージェネなどの機 器 を 導 入 し た 後 の ペ イ バ ッ ク タ イ ム が ぐ っ と 短 く な り ま す 。 6 、7 年 か か る と ﹁ 導 入 で き な い ﹂ と か 、﹁ 補 助 金 がないと難しい ﹂ という声が出ますが 、

コン

柏木   14年 、 総務省を中心に資源エネ ルギー庁 、 林野庁 、 環境省の4省庁が 連 携 し 、﹁ 分 散 型 エ ネ ル ギ ー イ ン フ ラ プロジェクト ﹂ 事業化促進に向けたタ スクフォースを立ち上げました 。 全国 に1700ある自治体がコージェネな どを導入し 、 熱導管を通し 、 自然エネ ルギーを取り込みながら 、 エネルギー の地産地消を実現すれば 、 自立的で持 続可能な災害に強いエネルギーシステ ムを構築できます 。 地域で雇用を創出 し 、 地域経済活性化につなげることも できます 。 最近はこのプロジェクト推 進が地銀改革にもなると 、 金融庁も乗 り気になっているようですね 。 こうし たインター省庁の取り組みは重要だと 思います 。 藤木   5省庁の人間が日常的に顔を突 き合わせ 、 同じ方向に向かって情報交 換したり 、 ディスカッションし合うよ うになったりしたことは 、 非常に意義 深いと感じています 。   ﹁ 低炭素 ﹂﹁ 脱炭素 ﹂ の柱は熱の有効 活用だと言いましたが 、 熱というのは どうしても地理的制約を受けます 。 地 域の中で活用するしかない 。 また 、 デ マンドコントロールについても直接的 な操作はICTで遠隔制御できますが 、 ﹁ ち ょ っ と 電 気 が 足 り な く な り そ う だ からみんなで節電しよう ﹂ とか ﹁ 今晩 は利用を控えてほしい ﹂ といった話は 、 地域で顔を見知った関係でないとやり にくいところがあります 。   熱 、 デマンドコントロールといった これからのエネルギーシステムを支え る重要なファクターは地域でこそ利用 7

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イプラインや水素ステーションを取り 込み 、 コージェネや燃料電池車を最大 限 に 活 用 す る 。 世 界 に 誇 れ る エ ネ ル ギー需給構造の具体例をどう作り上げ ていくか 、 17年は正念場の1年となり そうです 。 藤木   ここががんばりどころだと思っ ています 。 エネルギーをきっかけに世 の中をどう変えるか 、 目に見える形で 発信していかなくてはなりません 。 単 体の技術も重要ですが 、 システムとし 可 能 。 で す か ら 地 域 に 分 散 型 エ ネ ル ギーシステムを整備することは非常に 意味があるのです 。 また 、 エネルギー は 他 の サ ー ビ ス と も 結 び つ き や す い 。 ﹁ あ の 家 の お じ い ち ゃ ん 、 朝 か ら ず っ

調

て全体をどう作り上げていくかが問わ れていると思っています 。 柏木   超スマート社会というのは最終 的には System of S ystems ︵ システム ・ オブ ・ システムズ ︶ になっていきます 。 デマンド側でたくさんスマートコミュ ニティができて 、 それが積み重なって またシステムが出来上がるという形で す 。 技術と制度を上手にリンクさせて システム ・ オブ ・ システムズを構築し 、 実践していきたいですね 。 柏木   日本が ﹁ 脱炭素 ﹂ へと進むため に は 、 C O 2 を 発 生 せ ず 、 究 極 の エ コ エネルギーともいわれる水素をいかに 活用するかも極めて重要です 。 水素社 会への展望を聞かせてください 。 藤木   新エネルギーと省エネルギーを うまくつなげる仕組みは幾つかありま す 。 1つは地産地消であり 、 もう1つ は水素です 。   水素はコージェネで使うと非常にエ ネルギー効率が高い 。 日本は世界に冠 たる燃料電池技術を持っており 、 省エ ネという観点で言えば 、 水素燃料電池 に優るものはないと私は思っています 。   一方 、 再生可能エネルギーを普及さ せていく上でも水素は重要です 。 現在 、 不 安 定 な 再 生 可 能 エ ネ ル ギ ー の バ ッ フ ァ ー に は 火 力 発 電 が 使 わ れ て い ま す 。 太陽がかげったり風が止まったり して太陽光発電 、 風力発電が十分出力 と 電 気 を 使 っ て い な い け ど 大 丈 夫 ?﹂ と 、 高齢者の見守りサービスにつなげ るという具合です 。 豊かな発想で新し いビジネス 、 サービスを生み出してほ しいですね 。 できない時には火力発電で補っていま す 。 しかし 、 太陽光 、 風力はクリーン なエネルギーなのに 、 それを補完する エネルギーが化石燃料というのはいか にもバランスが悪い 。 バッファーにも クリーンな水素発電を活用できれば理 想的です 。 調整電源としての水素にも 着目していきたいと思います 。 柏木   再生可能エネルギーの環境性が 高いのは周知のこと 。 できる限り普及 させたい思いは誰もが共有しています 。 その不安定なところを支える技術とし ても水素が重要になってくるというこ とですね 。 燃料電池は日本が最新技術 を持つ大型商品であり 、 産業政策上も 重要です 。 今 、 実現しつつある定置用 燃料電池や燃料電池自動車の活用を広 げ 、 水素 ・ 燃料電池分野で市場を獲得 していくべきです 。   スマートコミュニティの中に水素パ

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導入事例

C o g e n e r a t i o n C a s e S t u d y

Case1

ポニークリーニング 京葉事業所

Case2

熊本乳業株式会社

Case3

熊本赤十字病院

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 穂高グループは、1949年(昭和24年)に紳士服地の 卸売業として東京都中央区日本橋で始まった。  1966年(昭和41年)、穂高グループのクリーニング 部門ポニークリーニングを立ち上げ、「健康で活力に満 ちた社会のために、清潔で美しい装いをお届けする」と いう企業理念のもと、創業50年にして首都圏・中京地域 でクリーニング店舗数706店、事業所18か所を展開し ている。  このうち、コージェネレーション(熱電併給)システム (以下、コージェネ)を設置している事業所は2カ所ある が、今回紹介する京葉事業所は、浦安市および東京湾岸 エリアのクリーニング店舗から収集した洗濯物を扱って おり、その取扱量はYシャツで120万点、クリーニング総 点数で220万点にも及ぶ(2015年度実績)。  本稿では、コージェネ導入事例としてあまり知られて いないクリーニング業界での事例を紹介する。

地域密着型で省エネ・省コストの

クリーニング事業に貢献するコージェネ

ポニークリーニング

京葉事業所

P o n y C l e a n i n g

Case1

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■ 施設概要 所 在 地 千葉県船橋市栄町2-15-2 構 造 ・ 規 模 鉄骨造5階建 面 積 敷地面積:909㎡延床面積1,815㎡ 開 設 2006年(平成18年)1月

コージェネ導入のポイント

施設の運用に合わせた電力、熱の活用 エネルギー使用量削減、ランニングコスト削減 環境対策(CO2排出削減)

1

2

3

ガスエンジン・コージェネ

■ ガスエンジン仕様概略 メ ー カ ー ヤンマーエネルギーシステム モ デ ル 名 CP-25VB-TNR 定 格 出 力 25kW 台 数 1台 効 率 発電効率:33.0%排熱回収効率:52.0%   クリーニングの事業所では 、 洗濯機 や乾燥機 、 プレス機など多量の温水 / 蒸気を消費する機械のほかに 、 石油系 溶剤を使用するドライクリーニング機 を持つ 。 このため 、 クリーニング機器 の消費電力もさることながら 、 熱の消 費量も多くなる 。   従来は 、 重油ボイラーで蒸気を生成 してプレス機において利用するととも に 、 蒸気から温水を生成して洗濯機等 で利用するのが一般的であったが 、 重 油価格の高騰によるランニングコスト 上昇が重要課題の一つとなっていた 。   京葉事業所の開設計画は 、 特に重油 価格が高騰した時期と重なり 、 高効率 な最新のクリーニング機器の採用とと もに 、 省エネおよび省コストを重要視 したエネルギーシステム設計が必要で

重油

都市ガ

燃料転換

ネ・

11 コージェネ導入事例

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■ エネルギーシステム概要 謝辞  お忙しい中、ご対応し ていただいた穂高株式会 社 ポ ニ ー ク リ ー ニ ン グ  山下次長様、溝部課長様、 京葉ガス 佐藤係長様に はこの場を借りて改めて お礼を申し上げます。 (取材・文:島田 謙児) あった 。   当時 、 ポニークリーニングでは他事 業所で重油から都市ガスへの燃料転換 を行っており 、 その中で既設建物を利 都市ガス ガスコージェネ レーション (25kW) ドレン タンク 貯水槽 軟水器 設備内電力 洗浄用 ガス蒸気ボイラー プレス機 空調 蒸気ドレン 温水(40~50℃) 排熱水 電力 蒸気 排熱回収ユニット ガスエンジン ヒートポンプ 井戸水 用した京葉事業所を開設する計画が進 め ら れ 、 重 油 価 格 の 上 昇 を 勘 案 し て 、 ヤ ン マ ー 製 の 25 kWガ ス マ イ ク ロ コ ー ジェネ設備が導入された 。

電力

有効利用

  今回の事例では 、 コージェネでの発 電電力は系統連系され 、 事業所内で自 家消費している 。 発生する排熱は 、 排 熱回収ユニットにて洗浄用の温水 ︵ 40 ∼ 50℃ ︶ を生成 、 洗濯機において有効 利用している 。 コージェネの運転は事 業 所 の 運 転 時 間 の み で 、 営 業 開 始 と と も に 起 動 し 、 営 業 終 了 で 停 止 す る ︵ DSS ︶。 2015年の運転実績では 、 年 間 運 転 時 間 3 ,4 6 9 時 間 、 発 電 電 力 量 8 3 ,4 2 0 k W h で 、 事 業 所 全 体の電力使用量の1 / 5を賄っている 。 また 、 回収熱量は149 ,390MJで 、 定格能力に比べて少ないが 、 大きな熱 的バッファーを持たないシンプルなシ ステムとしては 、 かなり有効に熱利用 されている 。   本物件では 、 空調用としてガスエン ジンヒートポンプ ︵ GHP ︶ を採用し て 、 コ ー ジ ェ ネ と と も に 電 力 ピ ー ク カットに貢献している 。 また 、 プレス 機用熱源としてガス蒸気ボイラーが採 用されており 、 コージェネ設備ととも に都市ガスを積極的に利用している 。   都市ガスは中圧ラインが工業団地に 供 給 さ れ て お り 、 本 事 業 所 内 で ガ バ ナーにて減圧されて 、 コージェネ 、 ガ スボイラー 、 GHPに供給されている 。   マイクロコージェネの事例としては 病院やスーパー銭湯 、 飲食店等が多い が 、 クリーニング業の事業所において も 、 電力および熱ともに使用量が多く 、 十分に活用できることがわかった 。

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停電時対応型のコージェネ導入で

平時の省エネと災害時の事業継続

K u m a m o t o M i l k C o r p o r a t i o n

 熊本空港から車で約15分、熊本県民総合運動公園の 近くに熊本乳業株式会社がある。1937年6月に熊本牛 乳株式会社として設立され、1986年8月に現在地に移 転した。1988年、熊本乳業株式会社に社名変更。  現在は森永乳業グループの九州における主力生産 工場として、九州一円より生乳を集乳して、市乳(牛乳、 乳飲料、乳製品乳酸菌飲料)、乳製品(加糖れん乳、加糖 脱脂れん乳、クリーム)などを製造し、九州全域、および 一部の乳製品は全国にも流通している。また、牛乳製品 の製造のほか、森永乳業株式会社の九州地区の物流拠 点(福岡、熊本、宮崎、鹿児島)を運営している。その熊 本乳業株式会社に導入されたコージェネレーション(熱 電併給)システム(以下、コージェネ)を紹介する。 ■ 施設概要 所 在 地 熊本市東区鹿帰瀬町431-1 面 積 総敷地面積/39,431.77㎡ 総建物面積/9,358.94㎡ 設 立 1937年6月 主 要 製 品 市乳(牛乳、乳飲料、乳製品乳酸菌飲料) 乳製品(加糖れん乳、加糖脱脂れん乳、クリーム)

コージェネ導入のポイント

エネルギーセキュリティー対策 エネルギーサービスによるスキーム 燃料転換

1

2

3

熊本乳業株式会社

Case2

13 コージェネ導入事例

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  2 0 1 1 年 の 東 日 本 大 震 災 を 受 け 、 エネルギーセキュリティー対策として コ ー ジ ェ ネ を 導 入 。 2 0 1 2 年 7 月 よ り 稼 動 し て い る 。 契 約 電 力 は 、コ ー ジ ェ ネ 導 入 前 が 1 5 0 0 kWで 、 導 入 後 に は 1 0 0 0 kWに 低 減 し た 。   コ ー ジ ェ ネ は 通 常 、 毎 日 起 動 停 止 を す る D S S ︵ デ イ リ ー ス タ ー ト ス ト ッ プ ︶ で 運 用 し て い る 。 月 ∼ 日 曜 日 の 毎 日 昼 間 ︵ 8 ∼ 22時 ︶ の 時 間 帯 で 受 電 電 力 を 1 5 0 kWに 設 定 。 最 近 は 電 力 の 使 用 量 が 増 え 、 毎 日 夜 間 ︵ 22∼ 翌 8 時 ︶

本大震災

教訓

ー対策

ービ

の時間帯にもデマンド回避のために運 転 す る こ と も 増 え て い る 。   2011年の東日本大震災の影響に より国内の電力供給が大きな影響を受 け 、 森永乳業グループの生産活動にも 広範な影響が懸念された 。 翌2012 年の夏の計画停電による生産の影響を 考慮し 、 事業継続対策として 、 信頼性 の 高 い 都 市 ガ ス の 中 圧 導 管 を 敷 設 し 、 平時の省エネおよび災害時の事業継続 を 確 保 す る た め に 、 停 電 時 対 応 型 の コージェネを導入した 。   本 設 備 は 、 エ ネ ル ギ ー サ ー ビ ス に よ っ て 導 入 さ れ た 。 コ ー ジ ェ ネ は 東 京 ガスエンジニアリングソリューション ズ が 所 有 し 、 定 期 メ ン テ ナ ン ス や 故 障 時 の 修 理 を 行 っ て い る 。 都 市 ガ ス は 西 部 ガ ス か ら 、 電 力 は 九 州 電 力 か ら 供 給 さ れ て い る 。   遠隔監視で異常があると東京ガスエ ンジニアリングソリューションズが連 絡 し 、 状 況 に よ り 新 潟 原 動 機 の メ ン テ ナ ン ス 員 も 対 応 す る 。 ■ ガスエンジン仕様概略 メ ー カ ー 新潟原動機株式会社 モ デ ル 名 8L22AG 定 格 出 力 1260kW 台 数 1台 効 率 発電端効率:39.8% 排熱回収効率:24.9%

ガスエンジン・コージェネ

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熊本乳業

東京ガスエンジニアリングソリューションズ ●新規投資・資産運用(減価償却、税金) ●定期メンテナンス・故障修理対応遠隔監視 ●省エネ実績評価 コージェネレーション設備所有 都市 ガス 都市 ガス 電力 蒸気 電力 西部ガス 九州電力 温水 ■ エネルギーの供給スキーム

燃料転換

  コ ー ジ ェ ネ 導 入 前 、 熊 本 乳 業 に は 都 市ガスの導管は敷設されていなかった 。 コージェネの導入に併せて都市ガスの 中 圧 導 管 が 敷 設 さ れ た こ と に よ り 、 構 内 に あ っ た 貫 流 ボ イ ラ ︵ 6 t ︶ 2 缶 も 2013年に燃料をA重油から都市ガ ス へ と 転 換 し て い る 。

  コージェネで使用するガスエンジン は 新 潟 原 動 機 製 で 、 発 電 機 端 出 力 は 12 60 kW。 希 薄燃焼 方式で 、 排ガ ス ボ イ ラ 、 温 水 回 収 熱 交 換 器 の 排 熱 回 収

Case2 - Kumamoto Milk Corporation

導入

概要

謝辞  お忙しい中、対応していただいた熊本乳業株式会社 代表取締役社長 大友様、取 締役工場長 本多様、製造部部長 戸次様、担当部長 開田様、課長代理 本田様、 西部ガス株式会社 熊本支社 営業部 リーダー 吉田様、東京ガスエンジニアリン グソリューションズ株式会社 産業エネルギーサービス部 西日本担当副部長 足立 様には、この場を借りて改めて御礼を申し上げます。 (取材・文:雑賀慎一)

制御盤および排ガスボイラ

機 器 の ほ か 、 商 用 系 統 停 電 時 に ブ ラ ッ クアウトスタートによりガスエンジン が 起 動 で き る よ う 、 小 型 の 非 常 用 発 電 装 置 を 付 属 し て い る 。 ガ ス エ ン ジ ン の 発 電 効 率 は 39・ 8 % 。 導 入 前 と 比 較 し て 2 % 程 度 の 省 エ ネ 、 5 % 程 度 の C O 2 排 出 量 の 削 減 を 実 現 し て い る 。

活用

  コ ー ジ ェ ネ の 排 熱 は 、 排 ガ ス ボ イ ラ か ら 発 生 す る 蒸 気 、 機 関 冷 却 水 か ら 回 収 し た 温 水 と し て 活 用 。 そ れ ぞ れ 効 率 は 最 大 で 18・ 5 % 、 6 ・ 4 % が 見 込 ま れ て お り 、 蒸 気 は 構 内 の プ ロ セ ス に 、 温 水はボイラ給水の予熱に使用している 。

熊本地震

  2016年4月に発生した熊本地震 で は 、 コ ー ジ ェ ネ 設 備 に 関 し て は 、 早 期 に ガ ス 漏 れ 、 機 器 の 損 傷 の 有 無 な ど 点 検 を 実 施 し て 、 大 き な 被 害 が な く 運 転可能な状態であることが確認された 。 た だ し 、 生 産 設 備 の 点 検 、 品 質 の 確 認 、 構内のユーティリティとして使用して いる地下水の濁りの復旧などに時間が か か り 、 生 産 活 動 が 従 来 ど お り に 再 開 で き る ま で に は 約 1 カ 月 を 要 し た 。 ま た 、 電 力 供 給 は 比 較 的 早 期 に 復 旧 し て い た こ と も あ り 、 コ ー ジ ェ ネ を 非 常 用 と し て 運 用 す る こ と は な か っ た 。 15 コージェネ導入事例

(16)

基幹災害拠点病院としての重要機能を

コージェネが支える

熊本赤十字病院

 日本赤十字社は、1887年(明治20年)の西南戦争 で負傷した多数の兵士を、敵味方の区別なく手当した 救護活動が始まりで誕生した。その発祥の地である 熊本で、救急医療・がん診療を中心とした高度医療・教 育研修・地域連携・医療救護の五つの基本方針に基づ き、急性期医療の中核病院として活動を行なうのが、 熊本赤十字病院である。熊本県の基幹災害拠点病院 として防災システムの充実を図り、設備の安全性、信 頼性とフレキシブルな更新性や省エネルギーを考慮 した設備システムを装備している。建物強度は耐震 構造基準の25%増(本館)とし、ドクターヘリの基地病 院としてヘリポートを備えるほか、万が一の際にも診 療機能を維持できるよう、非常用発電機とコージェネ レーション(熱電併給)システム(以下、コージェネ)を 設置し、コージェネ排熱も利用してBCP(事業継続計 画)と省エネルギーを実現している。  本稿では、基幹災害拠点病院である熊本赤十字病 院の重要機能を支えるエネルギーシステムについて 紹介する。

J a p a n e s e R e d C r o s s K u m a m o t o H o s p i t a l

■ 施設概要 名 称 熊本赤十字病院 所 在 地 熊本県熊本市東区長嶺南二丁目1番1号 規 模 病院本館棟:SRC造 地下1階・地上9階・PF1階 管理棟:RC造 地上2階 エネルギー棟:RC造 地上1階・地下2階 救急棟:SRC造 地下1階・地上6階 面 積 敷地面積/63,284.98m² 建築面積/18,704.17m² 延床面積/70,629.65m² 開 設 平成10年3月  本館竣工 平成11年2月  管理棟竣工 平成27年1月  空調熱源機(空冷チラー)更新 コージェネレーションシステム機器更新 病 床 数 490床(一般)

Case3

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九州電力(契約電力2,000kW) 非常用発電機 太陽光発電 ガスコージェネ レーション 病棟 外来 手術センター その他の部署 400kWx2 受電盤

病院

冷温水 蒸気 給湯 温水 冷水 ガスコージェネ 吸収式 空気HP ガス蒸気ボイラー 貯湯槽 ジェネリンク 温水ボイラ

概要

既築設備

コージェネ導入のポイント

廃熱有効活用による 省エネ・省CO2性 電力ピークカットおよび ボイラ故障時の熱源バックアップ 県の基幹災害拠点病院としての BCP(事業継続計画)確保

1

2

3

■ 電力供給の流れ ■ 熱源システムのフロー図   平 常 時 は 4 0 0 kW× 2 基 の コ ー ジ ェ ネにより発電と同時に排熱を利用する こ と で 、運 用 に お け る 省 エ ネ ・ 省 C O 2 と ピ ー ク カ ッ ト を 達 成 す る と と も に 、 非常用発電機を設置してBCP対応と している 。   また 、 各棟の屋上に太陽光発電装置 を合計308 kW設置し 、 再生可能エネ ルギーも導入している 。   コージェネ排熱は蒸気と温水で取り 出し 、 蒸気は滅菌 、 食洗器および一部 の調理機器で使用し 、 温水はジェネリ ンクによる冷温水供給と給湯に用いて いる 。 コージェネの運転時間は 、 省エ ネ性および燃料コストを考慮して調整 している 。   現在のシステムは 、 旧コージェネの 更 新 時 期 に 合 わ せ て 発 電 容 量 を 増 強 、 2014年8月から2015年1月に かけて更新工事が行われた 。 更新前の エ ネ ル ギ ー 棟 に は 3 0 0 kW× 2 基 の コージェネが設置されていたが 、 その スペースに収めることができる最大容 量の400 kW×2基を選択した 。 更新 に際しては分散型電源導入促進事業補 助金により 、 初期費用の1 / 2の支援 を受けた 。   更新時の搬出入において 、 構内の建 物増設などに起因する既存エネルギー 棟の構内配置が問題となり 、 通常より も大がかりな更新工事となった 。 エネ ル ギ ー 棟 の 前 面 に 建 物 が 存 在 す る た め 、 エネルギー棟2階のコージェネ室 壁面に搬出入口を新たに設置するとと もに 、 外部に荷揚げ用のステージを設 置し 、 通常より大型である200tク レーンを用いて手前建物をまたいで搬 出入した 。 周辺住民に迷惑をかけない よう 、 騒音 ・ 振動はもちろん 、 クレー ン車の移動ルートなどにも配慮し 、 職 員通用口の通行制限や駐輪場利用制限 などもしながらの設置であった 。 また 、 夏場のピーク時期を避けたものの 、 更 新工事中はコージェネが稼働しないた め 、 日中のピークを抑えるために様々 な工夫が必要であった 。   更新後は 、 コージェネの容量アップ と機器更新による省エネ化 、 節電努力 などにより 、 契約電力を大幅に低減さ せ る こ と が で き た 。 コ ー ジ ェ ネ 容 量 アップにより利用できる排熱量も増加 し 、 省エネ性も向上した 。 太陽光発電:各棟の屋上5カ所に合計308kWを設置 17 コージェネ導入事例

(18)

謝辞  基幹災害拠点病院として災害発生時の大量傷 病者受け入れを想定したかなり広めの廊下は、 熊本地震の際には運び込まれた患者さんでいっ ぱいだったそうです。ご多忙な業務の中、取材 にご対応いただきました、熊本赤十字病院の稲 葉広報係長、小川施設係長と重村様に感謝致し ます。また、西部ガスの徳岡主任と両角様には 本取材のアレンジ等、大変お世話になりました。 末筆ながら御礼申し上げます。 (取材・文:今成岳人)   熊 本 県 の 基 幹 災 害 拠 点 病 院 と し て 、 コージェネに加えて非常用発電機と予 備発電機も備えている 。 さらに 、 系統 電力も常用と予備の高圧2回線で受電 し 、 基幹災害拠点病院としてのBCP 性を高めている 。   万が一ライフラインが寸断しても 72 時 間 以 上 診 療 機 能 を 維 持 で き る よ う 様々な備蓄をしているが 、 2016年 4月の熊本地震の際は断水が想定を超 えて長期となり 、 受水槽の水が底をつ き そ う に な っ た 。 関 係 機 関 に 依 頼 し 、 自衛隊や国土交通省九州地方整備局な

ガスエンジン・コージェネ

(400kW×2基) ■ ガスエンジン・コージェネレーション仕様概略 メ ー カ ー ヤンマーエネルギーシステム株式会社 モ デ ル 名 EP400G 発 電 出 力 400kW 総 合 効 率 71.5% 各 効 率 発電効率:40.3% 熱回収効率:31.2% (温水+蒸気) メタン:75~100vol% 設 置 台 数 2台 どから継続的な給水を得られ 、 病院と しての機能を維持できた 。   また 、 熊本地震の際には 、 650名 を超える職員が自主参集して診療にあ たったという 。 これらは 、 基幹災害拠 点病院として日頃から訓練を積み重ね 、 様々な事態に対応できるよう備えられ ていることや 、 救急医療拠点病院とし ての機能維持に対する強い責任感 ・ 使 命感が伝わるエピソードである 。   今 後 は 、 熊 本 地 震 の 経 験 を 生 か し 、 ハード面に加えてソフト面でも様々な 対策を見直していくという 。

基幹災害拠点病院

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コージェネ財団

検 索

広報委員会 委員長 加藤 弘之  2016 年 11 月 4 日、前年 12 月の COP21(国連気候変動枠組条約第 21 回締約国会議)で採択された「パリ協定」 が発効し、世界は「低炭素」から「脱炭素」へ大きく舵を切りました。一方、日本国内では、エネルギーシステム改革 がさらに進み、新たなプレーヤーやイノベーションを受け入れる土壌が整いつつあります。  新春特別対談では、経済産業省 資源エネルギー庁 省エネルギー・新エネルギー部の藤木俊光部長に、「社会インフ ラ革命」への正念場といえる 2017 年に向けた意気込みを語って頂きました。対談では、新エネルギーと省エネルギー をつなげる仕組みである「地産地消」や「水素」とコージェネレーションが、高い親和性を持つと言及されています。  当財団の広報委員会は、コージェネレーションの普及・拡大を通じて、世界の平均気温上昇の抑制にも貢献できるよう、 関連情報の発信に努めて参ります。 19 編集後記

(20)

東京工業大学 特命教授/名誉教授 コージェネ財団 理事長

コージェネレーションでネットワークを広げていく「コージェネット」

Vol.13

Winter 2017

コージェネが加速する

社会インフラ革命

コージェネ導入事例

ポニークリーニング 京葉事業所

熊本乳業株式会社

熊本赤十字病院

柏木 孝夫

経済産業省 資源エネルギー庁 省エネルギー・新エネルギー部長

藤木 俊光

新春

特別対談

発 行 日 2016 年 12 月 27 日 発 行 人 専務理事 土方 教久 発 行 所 一般財団法人 コージェネレーション・エネルギー高度利用センター 編 集 人 広報委員会委員長 岡本 利之 制  作 株式会社 日経 BP アド・パートナーズ/株式会社 日経 BP デザイン 永井 むつ子(Zippy Design) 今成 岳人 小田島 範幸 加藤 弘之 小松 通憲 雑賀 慎一 塚原 誠 中野 悟秀 成田 洋二 馬場 美行 安川 英雄 深江 守 島田 謙児 〒 105-0001 東京都港区虎ノ門 1-16-4 アーバン虎ノ門ビル 4 階 TEL 03-3500-1612 FAX 03-3500-1613 http://www.ace.or.jp/ 一般財団法人 コージェネレーション・エネルギー高度利用センター Advanced Cogeneration and Energy Utilization Center Japan 広報委員

参照

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