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*** ** * NiigataPrefecture SeasonalchangeanddistributionofzoobenthosstandingcropinLakeSagata

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弘前大学教育学部紀要 第65号 :17‑36 (19912月) Bun.Fac.Educ.HirosakiUniv.65:17‑36(Feb.1991)

新 潟児 ・佐 潟 にお け る底生動物現存量 の季 節変化 と 水平分 布 につ いて*

Seasonalchangeanddistributionofzoobenthosstanding cropinLakeSagata,NiigataPrefecture

大高 明史**・富田 尚道***・福原 晴夫****

AkifumiOHTAKA NaomichiToMITA HaruoFUKUHARA

Abstract

Seasonalchangesinspeciescompositionandabundanceofzoobenthos,andtheirhorizontal distributionwereinvestigatedinashallow lake,LakeSagata (N39049,E138053′)from 1978to 1980.Duringthestudyperiod,27taxaofanimalsin4phylawererecordedaszoobenthos.The totalbiomassofzoobenthosatsandystation,St.2bfluctuatedbetween1.5to27.1gwetwt/m2, Showinglow levelduringsummer.Amongzoobenthos,oligochaetesandchironomidsdominated inmostseasons,bothofthetaxaaccountedfor70nearlylOO% oftotalanimalbiomass. In Septemberwhenstandingcropofmacrophytesreachedmaximum,densityofphytalanimalsper unitbottom areawas4.8timeshigherthanthatofzoobenthosinsediments.Thephytalanimals werepredominatedbynaididoligochaetesandsmallchironomidlarvae. Densitiesofmany speciesincludingphytalformsincreasedrapidlyinsedimentfrom SeptembertoDecemberin accordancewiththedecompositionofmacrophytes,thendecreasedinwinter.From horizontal surveycoverlng17sitesinthelake,thesignificantrelationshipwasobservedbetweenabundance ofBylanChiuylaSOWerbyiandorganiccontent(ignitionloss)ofsediment.Ontheotherhand, biomassoftotalanimalwasneitherrelatedtoorganiccontentnortotalnitrogencontentof sediment.InChiy10nOmuSPlumosuslarvae,threeemergenceperiods,May‑June,July‑Augustand SeptemberOctober,wereestimated.Therelationshipsbetweenabundanceofzoobenthosand qualityofsedimemtswerediscussed.

Ⅰ.は じめに

湖沼 における底生動物の分布や現存量が湖水や底質の特徴 と密接 に関係 していることは古 く か ら知 られてお り, これ まで数多 くの生態学的研究が行われて きている (Brinkhurst,1974 照)。しか し,多 くの研究 は開水面 の広い比較的深 い湖沼 を中心 に行われて きてお り,浅 く,水 生植物が一面 に繁茂す るような水域 での調査例 は少ない。水生植物 は,葉上動物や底生動物 に 生息場所 を提供 す るだけでな く,直接的 に餌 となる有機物 を供給 し, あるいは枯死 に ともなう

*

新潟県湖沼の陸水生態学的研究Ⅵ1:LimnologicalStudiesofLakesinNiigataPrefecture

ⅥⅠ.

**

弘前大学教育学部 自然科学科教室,〒036弘前市文京町1番地 :DepartmentofNaturalSci ence,FacultyofEducation,HirosakiUniversity,Hirosaki,036Japan.

***

群馬県前橋市立春 日中学校,〒371前橋市上佐鳥町 :KasugaJuniorHighSchool,Maebashi, 371Japan.

****新潟大学教育学部生物学教室,〒950‑21新潟市五十嵐2の町 :Laboratory of Biology, FacultyofEducaton,NiigataUniversity,Niigata,95021Japan,

(2)

18 大高 明史 ・富田 尚道 ・福原 晴夫

湖底への堆積 ・分解等 を通 して水中環境 を変 えることによ り間接的 に底生動物 の生息環境 に大 き く影響 していることが予想 され る。

新潟県 ・佐潟 の陸水生態学的特徴 について は,福原 ら (1990)によ り,栄養塩お よび水生植 物 の季節変化 を中心 に詳細 な報告がなされ,本湖 は変化 に富んだ底質 と湖 内のほぼ全域 に分布 す る豊富 な水生植物群落 を有 し,水生植物 の消長が湖内の無機的環境 や動 ・植物 プランク トン な どの生物群集の動態 と深 く関わ っていることが明 らかにされている。 したが って,佐潟 は浅 い湖沼 に特徴的な水生植物 と底生動物 の動態 との関係 を解析 す るうえで格好 の場である といえ る。本報で は,以上 のような視点か ら,底生動物 の種類組成,主要 な種 についての季節変化や 水平分布 を示 し,底生動物 と底質環境や水生植物 の動態 との関係 を中心 に報告す る な浴,本 研究 は福原 ら (1990)の研究 と並行 して行われた ものである

Ⅰ.調査地の概要 と調査方法

佐潟 (37049N,138053E:FigurelA,B)は,新潟市 の西方 に位置す る長径1.3km,面積0.38 k

n2,湖面標高4.5mの北東一南西方向に細長 い淡水 の砂丘湖である0本湖 の地理的・陸水学的性 状 について は福原 ・福井 (1986),福原 ら (1990)に詳 しいが, その概略 を以下 に示す。

湖盆 は砂丘列間の凹部 に由来 し,湖水 は南西部 の上佐潟か らの水路 による流入 と湖 内の湧水 によ り滴養 されている。調査 当時,湖水 は農業用水 として利用 されてお り,東端 の水門によ り 人為的に流出調整が行われていたため,その水位 は0.3‑ 1mの間で変動 していた。底質 は南 側が砂質,北側が泥質であ り,中央部 よ りもやや南側 に移行帯が存在す る 湖 内にはヒシ ・マ ツモ ・オニバ スをはじめ とした水生植物が豊富であ り,湖岸 の大部分 はヨシ ・マ コモ を中心 と した抽水植物 で囲 まれてい る。水生植物 の繁茂す る夏期 には,特 にヒシ群落内部 で夜間 におけ る底層の溶存酸素量 の減少がみ られ, また水生植物 の枯死 ・分解 に伴 い,秋か ら冬季の栄養塩,

1300o

Figure1. LocationofLakeSagata(んandthesamplingstations(B).Seasonalsurvey wascarriedoutatSt.2b.

(3)

新潟県 ・佐潟 における底生動物現存量 の季節変化 と水平分布 について 19

佐潟の生物 に関 して は,水生植物や鳥類 をはじめ とす る多 くの動植物, あるいは微生物 につ いて,生物相 の記録や生態学的研究がなされ,福原 ・福井 (1986),福原 ら (1990)にまとめ ら れている。 この うち底生動物 に関 しては,新潟河川生態研究 グループ (1982)によ り湖内の約 10地点 における冬期,夏期 のフアウナ と密度が報告 されてい るが,継続的な研究 はこれ までに 行われていない。

底生動物 の調査地点 をFigurelBに示 した。1978年の4月か ら11月 まで は予備調査 として, St.2bにおいて月1‑ 2回の頻度で標準型エクマ ン ・バージ採泥器 (底面積15cmX15cm)を用 いて定性的な採集 を行 った。St.2bの底質 は砂 質で, ヒシ (Trapaspp.)やハ ス (Nelumbo nuczfe71a), クログワイ (Eleochariskuroguwaii), ミズアオイ (Monochoriakorsakou)ii)が生 育す る群落 内である。197812月か ら19802月 まで は,同地点 において月1‑ 2回,採泥器 を用いて定量採集 を継続 した。1979年 は植生が前年 と異なって ヒシの優 占度が高 くな り,夏期 には開水面がないほどに繁茂 した。春先 を除 き年間 を通 し水深が浅かったため,採泥器 を直接 手で持 ち,肉眼で底質 を確認 しなが ら採泥す ることが可能であった。水生植物が繁茂す る時期 には,葉上動物 の混入 を避 けるために,底泥 を乱 さないように注意深 く植物 を取 り除いてか ら 採泥 を行 なった。採泥器3回分で得 られた底泥 ををまとめて1サ ンプル とし, これ を現場 で口 0.5mmのサーバ ネ ッ トを用いてふ るったのち,10%ホルマ リンで固定 して実験室 に持 ち帰 り, 肉眼および双眼実体顕微鏡下で動物 を選別 した。 この標本 について,可能な限 り下位の分類群 まで分類 し, それぞれについて個体数 と湿重量 を測定 した。底生動物 の中で優 占したオオユス リカ (Chironomuspulmosus)については,1978‑1980年のサ ンプルについて,頭幅 と体長 を 測定 し,成長解析 を行 った。底生動物 の採集時 に,水深 ならびに表層および底層 における水温, 溶存酸素濃度 (ウイ ンクラー法),pH(pHメータ‑),無機栄養塩濃度(NHIN,NO 2N,NO ,N, PodP),Cl濃度,クロロフィルa濃度 を測定 した。19793月以降,溶存酸素濃度 を除 く上記 の環境項 目について は,表層水 に限 って測定 を行 った。底層水 の採水 に際 して は,水体 の擾乱 を避 けるために,底層水採水装置 (福原,1976)を用いた。

底生動物 と葉上動物 との比較 のために,水生植物の現存量が最大 に達す る時期 の19799 15日に,定期調査地点 (st.2b)で葉上動物 を採集 した。50cmX50cmのコ ドラ‑ トを用 いて刈 り 取 った水生植物 を大型 のバ ッ トの中で洗 って付着物 を落 し,洗 い水 を口径0.125mmのふ るいで潰

したサ ンプルについて葉上動物 を拾 い出 し,分類 ・計数 した。

湖 内での底生動物 の水平分布 を明 らかにす る目的で,2回の調査 を実施 した。 まず,1978 93‑ 7日に,湖 のほぼ中心 を短軸 方向 に横 断す る方向 に沿 ったA〜G8地点 (Figure lB)で,継続調査 と同様 の方法 による底生動物 の定量採集 を行 った。同時 に,水質 (水温, pH,溶存酸素量 ;測定時間 は午前11時か ら午後1時 までの間)および底質 の分析 を行 なった。

底泥の採集 には直径5cm,長 さ30cmのアク リル製 コアサ ンプラーを用い,得 られた0‑25cm 底 泥 を5cmご とに分 け, それ ぞれ につ いて粒 度組 成,含 水率 (110oC,24時 間),灼 熱減 量 (500oC,2時間) を測定 した。 さらに19794月22‑23日に,Sts.1a〜6a17地点 (Figure lB)で同様 の方法 による底生動物 の定量採集 を行 った。底泥 は0‑10cmの混合試料 について, 横断調査 と同様 の項 目に加 え,総窒素量 (ミクロケルダール法),NHrN濃度 (10%KCl抽出 後,蒸留法 による) を測定 した。

(4)

20 大高 明史 ・富田 尚道 ・福原 晴夫

.

1.環境要因お よび底生動物 の季節変化 1. 1.物理 ・化学的環境 の季節変化

継続調査地点で あるSt.2bにお ける水温,溶存酸素濃度,pHの季節変化 をFigure2に示 す。調査期間中の同地点 における水深お よび表層水 の環境要因の季節変化 について は,福原 ら (1990)ですでに詳 し く述べているため, ここで は底生動物 の生活 と直接関係す る底泥直上 の 環境 (底層水 とす る) を中心 に概要 を以下 に述べ る。

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1978 1979 1980

Figure2.Seasonalchangesinwatertemperature,dissolvedoxygenconcentra tion(DO)andpHatSt.2bofLakeSagata.Surfacevalueswereafter Fukuharaetal.(1990).

前述 のように,調査 当時,湖水 は農業用水 として使用 されてお り,東端 の水門の開閉 によ り 人為的 に流出量 の調節が行 われていたため,水深 は大 き く変動 した。1978,1979年 ともに, 3‑ 4月 に水深 は90cm前後 となるが,6月以降 は40cm以下 と浅 い状態が翌春 まで続 いていた。

底水温 は調査期間中2.8oC (19802月)か ら32.5oC (19787月)の間で変動 した。表層 と 底層 の水温差 は2.3oC (19789月)以下 とわずかであった。

底層 の溶存酸素濃度 は,0.04mg/1(19798月)か ら16.7mg/l(19787月) の間で変動 し, 春 と秋か ら冬 にか けて高 く,夏か ら秋 にか けて低下す る傾 向が あった。1979年 は1978年 に比べ て変動が大 き く,夏か ら秋 にか けて大幅 な減少が観察 された。溶存酸素濃度 の表層 と底層の差 は,水生植物 の繁茂す る夏か ら秋 に見 られた。 この傾 向 は特 に1979年 に顕著であ り, その差 は 最大で14.3mg/1(7月)に達 し,8月下旬か ら9月下旬 にか けて は底層 の溶存酸素濃度が0・5mg/1

(5)

新潟県 ・佐潟 における底生動物現存量の季節変化 と水平分布 について 21

以下 と還元 的状態が続 いていた。

pH19792月 まで の期 間中,6.0 (19791月)か ら11.1 (19787月)の間で変動 した ,19791月 を除 いて通年7以上 を示 し,全般 にアル カ リ側 に偏 っていた。

197812月 までの底 層水 にお けるクロロフィルa濃度,無機栄養塩濃度 (NHN,NO2N, NO 3N,Po ヰP),C1濃度 (Appendixl)について は,測定 回数 は少 ない ものの,表層 にお ける 変動 (福原 ら,1990)とおおむね一致 していた。

1. 2.底生動物 の季節変化

St.2bにお ける底生動物 の定量採集 の結果 をAppendix 2に示 す。採集 され た底生動物 は4 門,6綱 にわた る27の分類群 であった。 この中 に は,底泥 だ けに生息 す る狭義 の底 生動物 の他 に,水生植物 が繁茂 す る時期 には,採集 の過程 で混入 した葉上動物 の一部,底 泥 と葉上 の両 方 で生活 で きる動物 が含 まれてい る と思われ るが, ここで は採泥器 で得 られ た もの を一括 して底 生動物 として扱 い,水生植物体上 か ら得 られ た動物 について は別 に結果 を示す。

底生動物 の季節別 の出現状況 をTablelに示す。全体 を通 して ミズ ミミズ科 (Naididae) よびイ トミミズ科 (Tubificidae)に属 す る貧毛類 とユ ス リカ科 (Chironomidae)幼 虫が多 く, この中で年間 を通 じて出現 した もの は, ウチ ワ ミズ ミミズ属 (Derospp.;Dero亜属 とAulo‑

phorus亜属 を含 む), エ ラオイ ミズ ミミズ(Branchiodn‑lushortensis), ユ リミミズ属 (Limno

drilusspp.), エ ラ ミミズ (Branchiurasowerbyi), オオユス リカ (Chironomuspulmosus), Table1.SeasonaloccurrenceotzoobenthosinLakeSagatatro¶ 1978to1979.

01igochaeta ChaeLogzderspp.

伽 h'naspp.+SかkTLac7LSL Naz'sspp.

Lkrospp.

Bnnchz'odn'Lushode7ZSis Limnodn'Lusspp.

Bnnchz'u招 SOWeI勿i Chironomidae

PmLaneTL和 Sp. EI和Cu iAFSSP.

(,ツ〃Oneun SP.

ChLospecLon sp.

Toku un'haakamAESZ' Chz'nnomus♪uLmosfLS Chirono桝uSSaLinan'〟s

ChinnomAESSP.

Gり少EoLe72dLIpessp.

0山ers

CuLz'coz'dessp.

Nematodaspp.

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(池onataspp.

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LhnDCiaspp.

Cl'pongoJk2Ludz'naJ'apon血 RadLrJ'aponz.α

Spring Summer Autumn Winter

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(6)

22

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大高 明史 ・富 田 尚道 ・福原 晴夫

D J F M A M J J A S 0 N D J F

1978 1979 1980

Figure3. SeasonalchangesinthebiomassofzoobenthosatSt.2bofLakeSagata・

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D J F M A M J J A S 0 N D J F

1978 1979 1980

Figure4. SeasonalchangesinthedensitiesofmainspeciesofchironomidlarvaeatSt.2bofLakeSagata.

(7)

新潟県 ・佐潟における底生動物現存量の季節変化 と水平分布 について 23

Chironomussalinariusであった。季節 として は秋 に最 も多 くの分類群 が出現 したO このほか に,少数で はあるが ヨコエ ビ (Gammaridaesp,)や半題 目幼虫 (Hemipteraspp.)が採集 さ れている。

Figure3に底生動物総現存量 (ホルマ リン湿重量)の季節変化 を示す。総現存量 は調査期間 1.5 (19797月)か ら27.1g/m2(19794月)の間で変動 し,香 (4‑ 5月) と初冬 (ll 月)に高い傾 向を示 し,一万,7月か ら9月 までの夏の期間 は7g/m2以下であった。総現存量 に対す るユス リカ幼虫 の割合 は7.3‑65.6%,貧毛類 の占める割合 は31.1‑89.1%と年間 を通 し て大 きく, したがって総現存量 の変動 はユス リカ幼虫 と貧毛類 の動態 に左右 されているといえ る。総現存量 の ピー クの うち,春 は貧毛類 の占める割合が相対的に高 く,一方初冬 はユス リカ 幼虫の占める割合が高かった。ユス リカ幼虫 と貧毛類以外で現存量が比較的高い動物 としては ヒル (Hirudineaspp.)や トンボ目 (Odonataspp.),モノアラガイ (Radixjaponica)があげ られ る。

Figure4にユス リカ幼虫の うち優 占 した4種 について密度 の季節変化 を示す。ユス リカ幼虫 の中で年間 を通 して優 占 した種 はオオユス リカであ り,15(19794月)か ら4500/ITP(1979 11月)の間で変動 し,11月 を中心 とす る秋か ら冬 にか けて大 きな ピー クがあ り, また5‑ 6 8月に個体数 の増加が見 られた。小型 のユス リカであるGliPtotendipessp.は,オオユス リカ と同様 に10月以降の増加が著 しいが (最大 で6842/m2:1979年11月),春か ら夏 の期間 は全 く出 現 しなかった。Calospectorasp.9‑10月 を除いてほぼ年間 を通 して出現 し,5月下旬 に急激 な密度 の増加が見 られたが (1495/m2), はっ きりとした変動の傾 向 は認 め られなかった。 アカ ムシユス リカ (Tokunagayusurikaakamusi)は春お よび秋以降 に出現 し,夏 には見 られなかっ

た 。

底生動物 のなかで優 占 した もうひ とつのグループである貧毛類 の うち,密度の高かった4 の分類群 についてFigure5に密度 の季節変化 を示す。水生植物総現存量 の変化 (福原 ら1990) もグラフ中に加 えてある。貧毛類 の中で年間を通 して優 占 したの はユ リミミズ属であった。得 られたユ リミミズ属 には,ユ リミミズ (L.hojfTmeisteri"plate‑topped"form), ウイリーユ リ ミミズ (L.udekemhZnuS), フ トゲユ リミミズ (L.grandisetosus)3種が認 め られたが,後 者の2種 についてはユ リミミズ全体 の中で占める割合 はわずかであった。ユ リミミズ属 の個体 数 は489 (1979年12月)か ら2991/m2(1979年11月)の間で変動 し,春 と秋 に高 く,夏 と冬 に低 い傾 向が見 られた ものの明瞭 な季節変化 は示 さなかった。Figure5にあげた他 の4つの分類群 はいずれ もミズ ミミズ科 に属す る小型の貧毛類 であ り, その密度 は,水生植物現存量が減少す る 9月か ら11月にか けて急激 に増加す るとい う点で互 いに共通 していた。 この うち, ウチワ ミ ズ ミミズ属 は通年, またエ ラオイ ミズ ミミズ は4‑ 6月 に も見 られ たが,他 (ミズ ミミズ属

(Naisspp,)お よび トガ リミズ ミミズ属 (Pristinaspp.)+テング ミズ ミミズ (Stylan'alacu s ‑

tris))は秋か ら冬 の時期 に限 られていた0 1. 3. オオユス リカの世代数

ユス リカ幼虫 の中で優 占 したオオユス リカについて,比較的多 くの個体が採集 されたため, 体長組成 の変化 より世代数 の推定 を行 った。調査期間中にSt.2bで採集 されたオオユス リカに ついて,体長 と頭幅の関係 をFigure6に示す。頭幅 の分布 か らⅠ〜ⅠⅤ齢 は区別 で きるが, Ⅰ齢 は個体数が少 ないため明瞭で はなかった。II齢以下 の体長 は6皿皿以下であると推定 され る。III

(8)

24

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明史 ・富田 尚道 ・福原 晴夫

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Bodylength(mm)

Figure6. Relationshipsbetweenbodylengthandheadbreadthof Chironomus plumosuslarvae. Specimenscollected at eachperiodicalsamplingtimeatSt.2bwerecombined.

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etal.(1990). 齢およびⅠⅤ齢幼虫は体長の重なりが大きいが,15mm以上の個体に関しては終齢幼虫であると推定することができるFugure7に幼虫の体長組成の季節変化を示明瞭な傾向の認められた1979年の結果では,終齢幼虫の多くが消失,それに引き続いて若齢幼虫の出現する時期は,5月下旬か6月上旬,7月下旬か8月上旬,9月下旬から10月上旬であった。このそれぞれの時期は,羽化とそれに引き続く産卵・貯化の時期に対応しているものと思われ,たがって羽化期は3回と推定される1978年の体長組成から8月の若齢幼虫の出現が1979年と同様に観察された,6月と10月の世代の交代についてははっきりしなかっ

(9)

新潟県 ・佐潟 における底生動物現存量の季節変化 と水平分布 について

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Bodylength(mm)

Figure7. FrequencydistributionofthebodylengthinChironomusp/umosus larvaeatSt.2bofLakeSagata.Numberandnshownthesampling dayandnumbers measured,respectively・

25

2.底生動物 と葉上動物 との比較

1979915日に底生動物 の採集 と並行 して同 じSt.2bで行 った葉上動物個体数 の調査結 果 を,同 日の底生動物 の結果 と合わせてTable2に示す。 この地点 における水生植物 の優 占種 は浮葉植物 の ヒシであ り, この他 に沈水植物 のマツモ(CeylatOPhyllum demersum)や トリゲモ (Najasminor), クロモ (Hydrillauerticillata)が見 られた。 この調査時期 は水生植物 の総現 存量が最大 となる時期であ り(Fig.5), その値 は福原 ら (1990)による と615.9drymg/m2であ った。葉上動物 は底泥か ら得 られた動物 に比べて出現分類群,総個体数 ともに多 く,底面積 あ た りの総個体数の比 は4.8であった。調査時 の出現種 において底質か らのみ採集 された分類群 は な く,一方, トガ リミズ ミミズ属 +テング ミズ ミミズ, ミズ ミミズ属,エラオイ ミズ ミミズ, Calospectwasp.,PenhmeuylaSp.,CoyynoneuylaSp.6つの分類群 は葉上動物 としてのみ出現 した。 また, ウチワ ミズ ミミズ属 とChironomussalinariw は底質 と葉上 の両方で見 られた も のの,葉上での密度のほうが はるか に高かった (それぞれ77.6倍お よび11.3倍)。逆 に底質での 密度のほ うが葉上 よ りも高かった動物 はユ リミミズ属 とCulicoidessp.2つであった (それぞ れ8.2倍お よび4.3倍)。この調査時期 に葉上動物 としてのみ見 られ る動物 はすべて,いずれかの 時期 に底生動物 として も採集 された (Table1)0

Tabl e2 Compar l SOnOfanl maldensl t l eSbet weens edi r r l ent( ZOObent hos)andr T l aCr OPhyt e ( phyt aJanr mar s)atSt 2bl nLakeSagat aon 15 Sept ember 1 979

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