1 . 序
最 近数 年 来 様 々な磁 性 粒 子 系試 料 で ス ピ ング ラス ( スーパ ース ピングラス ( S S G ) ) 相 の観測 が報告 され、
ス ピングラス研究 は、 あ らたな展開をみせてい る。磁 性粒子系試料 でス ピングラス相 の報告 は強 い粒子 間磁 気相互作用 によ り二次元系 に密 に分散 した粒子系 が示 す場合1 口)と粒 子表 面円0 や
表面 酸 化膜 と コア物 質 の 界 面 の異 方 性 交 換 相 互 作 用 ス ピ ンの乱 れ が 示 す 場 合D 2 ) の二つの場合があ り、 いずれ も粒子が小 さいこ とが観測 され るための重要 なポイ ン トとな っている。
そのなかで も最近二次元面 内に密 に分散 した強磁性 ナ ノ粒子系でス ピングラス様 の現象が報告 され、薄 い 非磁性物質 を挟んで粒子間相互作用す るサ ン ドイ ッチ 型多層膜系 (二次元系 に近づ ける)で SG相 特有 の メ モ リー効果 も報告 されてい る 2 0 。また この二次元系 で スーパ ー フ ェロ磁 性 (SFM)の 観測 も報 告 され て い る。
我 々 も C o 強 磁 性 ナ ノ粒 子系 での磁 性研 究 で S F M の検 出や ス ピングラス様 の現象 の観測 (aging効果 や 磁化率 の非線形効果等)に つ いて報告 して" 劉) きたが、
ス ピングラス様 の現象 につ いては粒子系 によるのか表 面、界面 の ス ピンの乱 れ によるのか明確 で はな いが、
様 々な観測結果か ら前者 による可能性 が強 い こともこ
* 二 重大学教育学部物理教室
* * 松 本歯科大学
の論文で は議論す る。 その時今 回報告す る有 限温度 で の メモ リー効果 の検 出は、二次元 ス ピン系では SG相 は有 限温度 では観測 され得 ない とす る理論 的予想" ) に 反す ることにな る。
この論文 では、今 回を含 めた Coナ ノ粒子系 の一連 の実験 か ら描 ける描像 につ いて も考察す る。
2 . 実 験 および結果
C o 試 料 は抵抗加熱 による真空蒸着初期 の島状構造 を利用 した。蒸着量 は膜厚制御器で コン トロール した。
今 回 試 料 と し て 膜 厚 制 御 器 で の 名 目 上 の 読 み 1 . 0 , 2 . 0 , 2 . 5 , 3 . O n m 厚で 、 平 均 粒 径 は そ れ ぞ れ 2 . 0 , 2 . 7 , 3 . 2 , 4 . l n m であ った。 図 1 に 平均粒径 2 . O n m 試 料 の電子 顕微鏡写真 を示す。C o 試 料 は 4 c m 角 のマイ
二次元面 内に密 に分散 した Co超 微粒子系 の磁性
佐光三 四郎 * 。
大島 和 成 * *
The Magnetic PrOperty of Co Ultrafine Particle System Densely]Dispersed on a Two‐ ]Dimensional Plane
Sanshiro Saxo and Kazwnari Orrsrrrtvra
二次元面 内に密 に分散 し、粒子表面が安定 な酸化膜 ( C o O ) で 覆 われた C o ナ ノ粒子系 の磁化測定実験 にお いて メモ リー効果等 ス ピングラス ( S G ) 特 有 の現象や スーパ ー フェロ ( S F M ) 相 の出現 が系 の磁性 に大 きな 役割 りを演 じて い ることがわか った。 低温領域 で S G 相 と S F M 相 が共存す る リエ ン トラ ン ト転移 出現 につ い て も議論す る。高温領域 では S F M 相 と超常磁性相 ( S P M ) が 共存す るな ど、 これ までの実験 とあわせて、粒 子 間 で互 いに強 く相互 作用 す る強磁性 ナ ノ粒子系 の磁性 の磁 気 的描像 につ いて述 べ る。
し日
要
図 l Co膜 厚 1.Onm試 料 の電子顕微鏡写真。
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