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センターレポート 第5

1.巻頭言

雑 感 一一一一一一一一一 山 田 英 二 一 一 ー 一 1

2.随想

電子計算機を使ってみて 一一一一一一一一一 鷲 尾 忠 司 一 一 一 一 プログラムの公開と市販 一一一一一一一一一 臼 井 敏 明 一 一 一 一 4

ミシガン大学コンビューティングセンター 一 山 田 好 秋 一 一 一 一 6 コンビュータと私 一一一一一一一一一一一一 木 下 敏 夫 一 一 一 一 8 最適設計とコンピュータ 一一一一一一一一一 小 西 保 則 一 一 一 一 10

3.講漬会から

インテリジェント端末として

のノ守一ソナルコンピュータ 石 田 晴 久 一 一 一 一 13

4.技術解説

市販ファイルコンパータ (NBM) 

の使い勝手とそのサポートプログラム

内 田 勝 徳 , 金 丸 邦 康 一 37

5.新端末装置紹介

カラー・グラフィック・ディスプレイ・システムの紹介 一一一一一一一49 イメージ・ディスプレイ・システムの紹介 一一一一一一一一一一一一一60 ローカル文書処理装置(ワープロ端末)の紹介 一一一一一一一一一一一69 パーソナルコンビュータ・システム(パソコン端末)の紹介 一一一一一76

6.資料

センターニュースより 一 一 一 一 一 一 一 一一一て一一一一一一一一一79

(3)

大型計算機センターデータペース一覧一一一一一一一一一一一一一一一一100 データセットの管理について 一一一一一一一一一一一一一一一一一一112 他大学広報物一覧(情報処理センター所有) 一一一一一一一一一一一一119

FORTRANプログラムでの日本語処理

(FORTRAN/ EF)概要 一一一一一一一一一一一一一一129

7.業務報告

公開講座 一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一 142 講演会 一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一143 講習会 一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一144 センタ一利用状況 一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一145 計算機稼動状況 一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一147 昭和59年度申請課題一覧表 一一一一一一一一一一一一一一一一一154

8.諸規程

長崎大学情報処理センター規則 一一』一一一一一一一一一一一一一一169 長崎大学情報処理センタ一利用規程 一一一一一一一一一一一一一一一170 長崎大学情報処理センター情報処理教育利用内規 一一一一一一一一一173

9.名簿

情報処理センター運営委員会名簿 一一一一一一一一一一一一一一一 175  情報処理センター職員名簿 一一一一一一一一一一一一一一一一一 一175

編集後記 一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一一 176 

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1.

巻 頭

E

雑 感

情報処理センター長 山 田 英 二

921日、ロンドン発東京行きJAL422便の機中で、一週間ぶりに手にした朝日新聞 を読んでいたら、'英文和訳も電算化 富士通が自動翻訳システム発売'という活字が目に飛 込んで来た。記事そのものは、英語と日本語の文章を、計算機によって相互に翻訳するソフト

ウエアATLASIEを開発したので、いよいよ発売にふみ切るという 60行程度のものに すぎなかった。が、しかし、大学のー施設でも手のとどく価格であったので、この欄をながめ ながら、いつの間にか今度の国際会議のことから次々と連想にふけっていた。

前日まで出席していた1EM (1 n 1 C  on  Electr  cal  Machines)では、審査を通った約200編の論文が、

提出されたままオフセット印刷され、部厚い3冊のProceedingsにまとめられて配 布された。これには37ヶ国の学者や研究者による研究成果が収録されていたが、 Pro‑

ceed ngsをみていて、内容を読むことなしに、一見しただけで、どこの国の研究者に よる論文か見当がつくことに気が付いた。外見上一番美しく、あたかも商業印刷物みたいに出 来ていたのは、日本からの論文であった。我国からは24編採択されていたが、いずれも最新 の英文ワードプロセッサを使用して作成されており、英文のセ:ィターリング、行末揃え機能は 無論のこと、中にはプロポーショナル スペーシングまで使用されているものもあった。こう いう例は、他の国ではあまりみられなかった。反対にリボンテープで印刷されている論文は、

低開発国や東欧諸国で、インクがにじんで印刷が不鮮明になり、気の毒ですらあった。しかし 日本語の構造は英文とは異なるので、英語圏の人々は勿論のこと我々からみても、当然の事な がら日本人の英文は一般に下手な様である。それゆえ英文のまずさを、せめて外見で補ってい

る様にすら感じられなくもなかった。

こういう感想を同僚と話し合ったばかりの所に、機械翻訳システムが発売されるという記事 を読んだので、特に興味をそそったのであろう。もしこの機械翻訳システムが、我々の要望を 完全に満たしてくれれば、我々日本人は言葉の障害を気にせずに、外国語の論文を名文で発表 出来る様になる訳である。

一方、音声処理技術の発展も著ししかなりの分野で音声入出力機器が実用されはじめてい る。近年中に高能力の汎用音声処理用1Cが実現するといわれるし、やがて4MBVLSI の時代が来るとも言われている。この両技術が一緒になると、低価格の携帯用同時通訳機が、

実現するのは必旨であろう。そうなると、我々日本人は、言葉の事は全く気にせずに、日本の

(5)

学会に出かける様に気軽に、外国の学会に出かけて行ける様になるのではないだろうか。案外 近いうちに、こういう時代が来る様に思われてならない。

そういう時代になった時、大学の情報処理センターは、どう対応すべきであろうか。ここま で考えて来た時に、現実に引き戻されてしまった。そこで帰国後、早速今年度の情報処理セン ター主催の講演会として'機械翻訳シンポジウム'を開催し、機械翻訳の現状とその目指す所 を、大学の研究者に認識していただいた訳である。全大学人の共同利用施設としての情報処理 センターを、時代に対応して十分機能する様に充実させて行くことは、センター職員にとって は大変頭の痛い問題である。しかし、年次計画をたてて努力を続けているので、関係各位の御 支援をお願し、する次第である。

‑ 2 ‑

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2.

随 想

電子計算機を使ってみて

教 育 学 部

鷲 尾 忠 司

私は昭和45年に長崎大学に赴任してきました。そして、そのときからFORTRAN言語 によって、電子計算機FACOM 270‑20、次いでFACOM M‑180llADを利 用してきました。そこで、これらを利用して感じた事を少し述べさせていただきたいと思いま す。

長崎大学に赴任するまでは、プログラム計算のできる電卓SEIKO S‑300を利用し ていました。そのプログラムはステッフ敬が約150ステップで、末尾のステップにくると自 動的に先頭のステップに戻るという簡単なものでしたが、色々と使えて重宝していました。

ただ、ジャンプ機能が一つしかないという事に不便な面がありました。そのジャンプはいわ ゆる「ゼロ」ジャンプで、ステップIJJに来るとその時点でのAレジスタの内容が、ゼロの ときはその次のステップへ進み、そうでないときは次に出会う IJJまで飛んで、その次のス テップへ進むというものでした。この IJJをプログラムの中に適当に配置すれば、無条件パ ス、無条件ジャンプ、条件ジャンプを、従って、分岐やループを行う事ができるのですが、こ の場合に、 「適当にJ IJJを配置する事に大変手聞がかかるというわけです。それに比べる と、 FORTRAN言語では IGO TO文」、 11 F文」、 IDOJ等があり、この様な 事を行うのは何の造作もない事です。 FORTRAN言語の講習を受けたときには、この事に 特に感銘をうけました。

しかしながら、電子計算機を使い出した事によって、逆に不便な面も生じました。それは、

電子計算機では、整数計算については余り配慮されていないという事です。私は専門上、桁数 の長い整数の計算をする事がありますが、その点では電車のSEIKO S‑30023桁 まで計算できて、大変便利でした。 FORTRAN言語で電子計算機を使う場合には、整数計 算は半分以下の10桁までしかできず失望しました。そのために、多倍長の整数計算用のプロ グラムを作らざるを得ず、闘分手聞がかかりました。この事情は、 FORTRAN77言語に なっても全く変らなかったので、残念に思っています。

電子計算機は大型化し、主記憶装置の容量も数10MBとなってきましたが、整数型が未だ に2B4Bしか取り扱えないのを不思議に思っています。実数型は4倍精度(1B)で計 算できることでもあり、整数型も多倍長が取り扱えるようになる事を望んでいます。

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プログラムの公開と市販

医学部臨床検査医学 白 井 敏 明

最近ではパソコンとBASICとういう簡易言語の普及もあって大学の各研究者の間でも個 人的に広くコンピユータが使用され、各人の研究成果がプログラムという形で保存される機会 が多くなった。これらのプログラムはそれそeれの研究者の長年にわたるノウハウの蓄積であり、

同じ領域の他の研究者も是非利用したいと考える情報である。従って既に個人レベルでプログ ラムの交換が行われ、それぞれの領域にあ、ける学問の発達に貢献しているものと思われる。こ れらのプログラムが比較的汎用性のあるものであれば、単に身近な研究者だけでなく、広く多 くの人に公開するよう求められることがある。私もある機会に今まで集めていた臨床検査関連 のプログラムを個人的な知人以外の不特定多数の人に公開することがあり、更にこのプログラ ムが専門のソフトウェア会社の手によって編集され、市販されることとなった。これによって 今まで単に個人的利用であったプログラムが一人歩きし、その結果いろいろな反響を呼ぴ、思 わぬ責任を負わされることになったので、反省を含めてその経験を記載しておく。

一度フ@ログラムが公開されると自分の意志と無関係にそのプログラムがコピーされ、いろい ろな現象を引き起こしてしまう。まず第一はフ。ログラムエラーの指摘である。オリジナルのフ.

ログラムのエラーはもとより、コピーの際に生じる入力ミスのエラーまで原著者の責任を関わ れることになる。プログラムを書いた本人はその内容を十分理解しているので、もし実行中に エラーが発生してもその部分だけ書き改めて継続して実行することができる。しかし既に一人 歩きしたフ。ログラムは、内容と無関係に入力と結果だけを要求されるので、ごくわずかな誤り であってもユーザーが修正・できないため、著作者の責任とされる。

第二に、このプログラムは著作者が長年にわたって試行錯誤的に論理を組み立て得られたも のである。コンピュータのプログラムは入力と出力だけの面からみると、いろいろな過程でそ の結果を得ることができる。即ち同じ問題を解くのに複数のプログラムが作成可能である。こ の点、プログラムを受け取ったユーザーは、異なった思考のもとにいくらか簡単な、あるいは 出力形式の整ったフ.ログラムを書くことができる。この改変されたプログラムとオリジナルプ ログラムとの比較によって、著作者はいろいろな非難をうけることになる。本来研究用フ。ログ ラムはそのプログラムの内容ではなく、研究テーマの開発とその結果を得るためのプロセスが 重要であるが、そのプログラムだけを受け取ったユーザーにとっては、しばしばプログラムの 書式そのものだけを批判する人が多いように思われる。

第三の問題点は、最初の研究者は自分の研究に合った特定なデータについて実験結果を得る

‑ 4  

(8)

のが目的であるが、一度公開されたプログラムはそれが利用できるいろいろな条件において利 用される。従って原著者が考えも及ばなかったような特殊なデータが入力され、ユーザーが期 待するような結果が得られない場合がしばしば起こる。これも全てプログラム開発者の責任に 負わされることが多い。

更にこのプログラムがソフトウェアの会社の手にわたり、そこで編集されて有料のソフトウ ェアとして市販される場合は複雑である。この場合、ユーザ、ーは金で買ったソフトウェアとい う意識があるので、あらゆる条件をソフトウェア会社に要求してくる。これが回り回ってオリ ジ、ナルの著作者の負担となる。まず最初のクレームは実行速度である。もちろんBASICで 書かれたフ.ログラムは速度的に対応できないので、ソフトウェア会社でコンパイラ一言語、あ るいは機械語に翻訳されて出版される。しかし、それでもまだ多量のデータ処理の場合には実 行速度が遅くなる。これもプログラム作成者の責任に負わされることが多い。

次にいろいろなプログラムの改変の要求である。先程述べたような特殊なデータへの応用、

各自の使用にあったプログラムへの改変の要求などが次々と出される。ソフトウェア会社は原 則としてソフトウェアの改変には応じないことになっているが、ユーザーの圧力が大きくなっ て来ると原著者に囲って改変の要求が来ることになる。従って原著者は自分の研究と関係無い 分野までそのプログラムを拡大しなければならないζとになる。

ユーザーの手持ちのデータが自由に入力されることの要求がでると、いろいろなタイプのデ ータフォーマットをプログラムに合った入力に変換することが要求される。更には機械で出て くるオンライン情報を直接取り入れるためのプログラムまで要求される。もちろんこれらは開 発者の責任外のことであるが、 iA氏の作ったフ。ログラムはオンライン取り込みができないの で使いものにならない」というふうに著作者に非難が集中することになる。これも「我が子の できの悪いのは学校の先生や社会が悪いため」という日本の社会的風潮の現れかもしれない。

結局フ.ログラムはあまり公開しない方がよいと思う。ごく親しい研究者の聞で情報交換的に 行うのが限度であろう。前述のように第三者にプログラムがわたされた場合には、その内容の 一字一句が批判されることになる。従って、もし不特定な人に公開するのであればプログラム のフローチャートだけを渡すか、更にはその原理だけを論文として発表する方が無難のように 思われる。

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ミシガン大学コンピューティングセンター

歯学部

山 田 好 秋

ミシガンはデトロイトに代表されるように自動車工業の州でアメリカの北部に位置していま す。またミシガンは工業のみならず農業も盛んで、どこに工場があるかわからないくらい緑に 固まれています。

さて、ミシガン大学は州立大学の一つで、 1817年に設立されたアメリカでも古い大学の 一つです。そのメインキャンパスはデトロイトから車で約1時閣の所にあるアン・アーパーと 呼ばれる小さな市にあります。私の所属する歯学部も、これから紹介するコンビューティング センターもこのアン・アーパーにあり、学内パスで結ぼれています。

コンビューティングセンターは School  of  Art 0 0  Musicと共に緑に固まれた静かな環境に置かれています。そしてミシガン大学はこのコン

ピューティングセンターぬきではその機能が果たせないほど重要な地位を占めています。その システムはMTS (M i n T 1 S m)と呼ばれるミシガ ン大学で開発された端末主体のTSS operating  systemで、その端末は大 学のあらゆる部局に設置され、利用されています。

HISTORY:MTS1966年にIBM 360/50を基に開発され、 1967年 にIBM 360/67に移植されました。その年の春にはこのシステムは全学に公開されま

したが、この時点ではハードウェアの関係から5つの端末と1つのパッチしかサポートされま せんでした。

96711月、ハι ドウェアの改善に伴い、そのサポート可能な端末およびパッチの数 は10倍に向上しました。このためMTSはパージョンアップされましたが、ユーザーはほと んどそのソフトに変更の必要はありませんでした。 19688月、 CPU2台のIBM3

60/67システムに変更され、 MTSもこれに対応してパージョンアップされました。そし て現在のAmdahl 5860  systemlこ至るまで1B M  s m/ O.  Amdahl  system/470V等に移植され、その実績からミシガン大学のみならず、

Univ.  of  Alberta. Univ. of  Br  t sh  Columbia. 

Durham Univ.3ヶ国・ 9つの大学・研究所で採用され高い評価を得ています。

現在、ミシガン大学のコンピューティングセンターにはAmdah15860が設置され、

その能力は450の端末と3‑10のパッチを同時に処理することができます。 そして

3年末現在、 270. 000のファイルがディスクに登録され、 32.  0001D

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発行されています。さらに、約24のリモートパッチステーションが、ミシガン大学だけでな く他大学・政府機関にも設置されています。それでは各部局での利用の実態を紹介します。

歯学部の4年生は日本同様臨床実習で患者さんを受け持ちます。そして治療の各ステップ毎 にインストラクターのチェックを受けサインをもらいますが、この大学の学生はこのチェック 時にコンビュータのカードに必要事項を記入しサインをもらいます。このカードはMSTに入 力され、臨床実習の進行状況はすべて記録され各自または各実習項目ごとの状況が学生や教官 に毎月報告されます。端末は外来や事務室だけでなく、各講座や学部長等の管理職の

f f eに設置され、学生の成績や患者さんに関するデータが必要に応じて入出力できま す。

研究室ではIBMAp e等のパソコンが端末として活躍しています。私の研究室では、

筋電図や下顎運動といったアナログ信号が主体なので研究室に設置したPDPllでディジタ ル変換した後磁気テープにデータを記録してコンピューティングセンターに送って・います。こ このコンピューティングセンターは24時間オープンしており、しかも磁気テープやフロッピ ーディスクのマウントもいつでも端末から指示で、きます。結果はカルコンプやレーザープリン タに出力されセンターから送られてきますが、必要ならいつでも取りに行けます。

さて次に図書館での利用状況ですが、ミシガン大掌の図書館は全米でも大きな図書館の1つ で(図書館は1つではなく各学部の図書館及びAs an  Libraryといった特殊な図 書館がいくつかある)、その管理にMSTが活躍しています。利用者にはバーコードの付いた Dカードが発行され、また本にも同様のバーコードが付けられています。図書館で、はこのバ ーコードを入力するだけですから図書の貸し出しはほんの数分で終了します。その上貸し出し 期日を過ぎた場合には自動的にハガキが発送されますし、各月毎の利用状況も各自に発送され ます。 IDカードを発行してもらう時に気イ守いたのですが、私に関するデータはMTSに記録 されていますから、図書館ではIDカードに新しいバーコードをはり付け、このコードと私の フィイルを結合するだけでカードの発行は終了しました。作業は単純で、すから受付にはアルバ イトの学生が数人いるだけで大きな図書館の貸し出し作業が可能です。図書館も 7:00AM

から12 PMまで開館しています。

ここに紹介したコンビューティングセンターはハードだけからみれば日本の大型センターの 方がよほど大きいように思えます。しかし、その利用範囲を比較すると、より効率よく、より 多くの人に使用されているようです。その理由の1つには、電話回線が自由に使え、市内通話 は回数制ですから家庭からでもアクセスできます。その上、コモドールやアタリにモデムとソ フトを付けて約250ドルで売っていますから手軽に買入できます。しかし、これだけが理由 とは思えません。 MTSは開発の当初から端末を主体とし、だれでも利用できるようにアプリ ケーションプログラムを用意してきました。しかもこれらのプログラムはほとんど変更なしで

7 ‑

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現在まで使用可能です。さらに、これらのアプリケーションプログラムの開発自体も研究業績 の1っとして評価される点も見逃せないでしょう。

私の周りでは多くの人がコンビューターを意識せずに使っています。長崎大のコンピューテ ィングセンターも早くこうなってほしいと願っています。

コンビュータと私

薬学部

木 下 敏 夫

昨今のコンピュータの発達、普及はめざましく、好むと好まざるとにかかわらず生活の中に 深く根ざし、コンピュータのない生活は考えられなくなっている。このような状況の中で研究 を行う上でも、種々の補助的な手段として手軽に用いられるようになって来ている。ここでは、

私がこれまでコンビュータを何に、どのように利用して来たかを簡単に述べてみたい。

私がコンピュータとかかわりをもったのは、 1971年に分子軌道法 (MO)のフォートラ ンプログラムの本が刊行されてからである。 MOには以前から興味を持っていたが、計算が複 雑で実際に応用することはなかった。それで、これを機会にコンピュータを使い、研究に関連 がある化合物について、種々の反応性を予測してみようと考えた。夏の暑い日2‑3週間、当 時工学部にあったカードノ4ンチ室に通い、本学部の松田先生と一緒に、ヒュッケルMOの反応 性指数、 CNDO/II、MINDO/II などのプログラムをカードにパンチした。リストを とりデバックし、カードのパンチをやりなおしてやっとO Kが出たと思ったら、オーバーフロ ーのメッセージが出てコンビュータのメモリーの小さい事を思い知らされた。 MOでは分子中 の原子の数が多くなるにしたがって、必要とするメモリーが幾何級数的に増えるので、計算で きる原子数を減らし、コモン、セグメントのコマンドを用いても、一番簡単なヒュッケルM O で原子数13個が最大限であった。これはナフタリン分子の計算はできるが、アンスラセン分 子ではもうメモリー不足で計算できないといった状態である。より複雑な CNDO/II、 MINDO/II では、リストをとりデバックするだけで実際に計算することはとうていでき なかっ7こ。

‑ 8 ‑

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その後、 1979年に情報処理センターが設置され、コンビュータもFACOM M‑18  OIIAD  という最新の機器が導入され、これまでの事情は一変した。プログラム、データの 入力や訂正がCRTの画面を見ながら簡単にでき、しかも計算の結果はほとんど待たずにCR T上、またはプリンターに出力されるようになった。またメモリーの小ささに泣かされたMO

の計算は、 CNDO/IIMINDO/II でもある大きさの分子までは使用できるようにな った。その上、 1982年には大学問コンピュータネットワークに加入したため、大型コンビ ュータのライブラリが使用でき、その気になれば現在最も精度が良いといわれている

abinitio 法によるMOの利用も、本学からできるようになった。またこのネットワ ークを利用して、各大学にある種々のデータベースの使用が可能となったので、東大のセンタ ーにあるCAS(Chemical  Abstract  Search)MOL(化合物名 と登録番号の対応ファイル)などを利用して文献検索を行っている。 CASの欠点の一つは、

ある化合物についての情報がほしい場合、その化合物の登録番号 (RN)がわからないと検索 しにくいことである。このような場合はMOLRNを調べてからCASで検索するという手 聞がかかることになる。しかしコンピュータによる検索は速くて、 E確で、キーワードさえ適 当であれば文献の見おとしがないので有用である。 CASのサービスは東大のほかに、 J01 

(圏内、 JT)D1 ALOG (アメリカJロッキード社)等でも行われているが、

東大を利用すると2/3‑1/3の費用で検索することができる。

2年末には、本学部のPC‑8801とセンターとの聞に、モデムを介して専用線で 接続され、センターのM‑180、東大のデータベースなどが容易に利用できるようになった。

つぎにマイクロコンピュータ(マイコン)の利用についてであるが、先に述べたTSSのタ ーミナルとしてほかに、1)個人用文献ファイル 2)化合物データファイル 3)核磁気共 鳴 (NMR)スペクトルのシミュレーションなどに用いている。これまでに集まった文献カー ドは30 0枚以上になり、その中から必要な情報を得るのに大変な労力を要するようになっ たので、マイコンの利用を考え、数年前からコンピュータに入力しやすく、しかも検索しやす いように項目の分類を種々検討した。試行錯誤の結果、 14の項目に分類し、有機化学の基本 である結合の切断、結合の生成、反応形式などで容易に検索できるようにした。 8インチのフ

ロッピーディスクを用いると、 l枚の中にプログラムと約3800件のデータが入れられる。

化合物データファイルは研究に関連した化合物の名称、分子式、物性などの項目に分けて、前 に述べた文献ファイルと閉じように利用している。 NMRシミュレーションは、複雑なカップ リングをしているスペクトルを解折したとき、その解折が正しいかどうかを確めるために用い ている。

以上、私のコンビュータの利用の一端を述べたが、今後も大いに活用したいと思っている。

‑ 9 ‑

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終りに、 TSS用プログラムは清木、芳本両氏によって開発されたもの(センターレポート

3号、 19頁)、文献検索用プログラムは柴崎(本学部)、戸) 11(附属図書館)の両氏によっ て改良されたのを基に、有機化学用に改変したものを用いている。ここに上記の各氏に感謝の 意を表したい。

最適設計とコンビュータ

工学部

小 西 保 則

私は大学を昭和25年に卒業して22年間民間橋梁会社に勤務し、そこで鋼橋の設計に携わ った。設計とは計画、設計計算、製図、材料表作成を行なうことである。 22年聞に約100

橋にも及ふe橋梁を設計して来た。当時は競争設計で10数社がl橋の受注のために凌ぎを削る。

少しでも軽い所が探用されて受注をする。設計条件として、橋梁の型式、支閥、幅員、橋種等 は決定している場合が多い。そして最も重量の軽い橋梁を設計する。之が即ち最小重量設計で ある。勿論当時は手動の計算機しかなく、合成桁の設計計算なら2週間はかかる。せめて数橋 条件を変えて比較設計すればその内1橋は最適なものが設計できる。それすら不可能で、 l発 勝負である。そこで1位に成らなければ、例え2位でも駄目である。考えて見れば今最適設計 の研究を行なっているが、最適値を求めるためには計算機の中で数百、数千の橋梁を設計して いる事になる。苦しいが懐かしい思い出である。それでも私が設計した橋が日本全国で今も見 る事が出来る。その当時今日のようなコンピュータがあったならと思う。

昭和474月長崎大学の土木工学科、土木構造研究室に赴任して、研究者として、従来の 経験を生かして、土木構造物(主として橋梁)の最適設計に関する研究を行なう事になった。

コンピュータを利用して、応力制限、たわみ制限、座屈防止のための部材の細長比制限等のも とに、重量文は費用を最小にするのが最適設計である。コンビュータによる数値解析を行なう 為、その使用法を覚えたのもその当時からである。以来今日に至る迄、 12年半にわたってた だ一筋、コンピュータを相手に対話のやり取りを行なって来た。

そこで色々な事を経験した。コンピュータは真に巨大馬鹿である。こんな事ぐらい判断して

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直してほしいと思っても全然通用しない。コンマlつ、ピリオドlつ間違えても全然応答して くれない。言語は長崎大学へ勤務する前大阪工業大学に非常勤講師としてコンピュータを使用 した時はALGOLであった。長崎大学へ着任してからFORTRANに変わった。 AL‑

GOLの方がまだ少し融通が利いた。 FORTRANになると 1行の内の列の役目まできちん と決まっている。コメントの記号、文番号、継続行、ステートメント等と更に制限が厳しい。

文法的エラーがなくなって、やっと数字らしきものが現われて来て、やれやれである。しかし それからが大変である。出力されている数字が正しいのか否か全然判断がつかない。高級なミ ス程見付け難い。この年齢になって今更コンビュータなど扱わなくともと言われるが今日の研 究ではコンピュータの関係しないものはほとんど考えられない。毎日せっせとプログラムの虫 を捜しているのである。そして今日迄行なって来た土木構造物(主として鋼橋)の最適設計の 研究は、先ず'費用を目的関数とする土木構造物(鋼橋)の最適設計に関する研究'である。

又最適設計では設計変数、制約条件式の数が問題である。簡単なトラスでもすぐに設計変数、

制約条件式は数百、数千になる。まして斜張橋、つり橋となると通常のSUMT法、 SLP法 等では最適解を求めることは不可能である。そこで、 Suboptimizat onによる 最適設計手法を提案し、 'Suboptimizat onによる巨大構造物の最適設計に関 する研究'を行なった。文続いてSuboptimizat onの手法を用いて、汎用性あ るマイコン、パソコンにより最適設計を行なうことを可能にする研究'を行なった。その論文 として 'Optimum  Design  of  Framed  Structures  us  ng  Personal  Computer'と題して国際橋梁構造第12回会議(1

984.9.3‑9.7 VancourverHにて開催)のSeminarII'Com‑

puter  Aided  Structural  Eng  nee'r  ng'に応募したら 幸いにも採用された。そして国際会議出席旅費の申請をして採択された。おかげで93日か ら99日迄の1週間Ca n"a d aVancouverでの国際会議に出席し94日に研 究発表することが出来た。前日93日にVancouverに到着してすぐスライドを調整 室でチェックをして提出した。 4日朝は座長を中心に発表者の朝食を共にしながら発表の為の 打ち合わせがあり、 1030分から1230分迄2時間にわたって研究発表討論があった。

私は3番目で盛会のうちに終わった。

SeminarIIでは応募者が250編位でその内9編が選ばれ7編の発表であった。それ らの論文はコンビュータによる鋼構造物の積算、有限要素法へのコンピュータの導入、箱桁の 非線形構造解析、振動解析、建築物.船の設計、建造へのCAD (Computer 

Aided  Design)を利用するソフトの開発、鋼構造物の極限設計へのCADの導 入、構造物の設計建設へのCADの導入等が発表された。

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現在は汎用性のあるマイコン.パソコンによってでも最適設計の出来るプログラムを完成し、

更にこの最適設計結果を利用して、之を自動製図機と結び付けて、'最適自動設計製図の汎用 プログラムの開発に関する研究'を進めている。

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3.

講 演 会 か ら

「インテリジェント端末としてのパーソナルコンピュータ」

東京大学大型計算機センター 石 田 晴 久

今日は、東京大学大型計算機センターで運用しています大型計算機関係の仕事を多少御紹介 すると同時に、パーソナルコンビュータというものがこれから大型機の端末機、つまりネット

ワークの端末としてどういう意味を持つかという事を考えてみたいと思います。

最初に、私が所属している大型計算機センター(東京大学大型計算機センター)を紹介させ ていただきます。

私共のセンターには非常に巨大なコンビュータシステムが入っています。(図1参照)具体 的に説明しますと主な構成要素はプロセッサ、記憶装置、ディスク装置などからなっています。

ここで、主記憶装置1つに2つのプロセッサがある、つまり頭が2つあるという組み合わせの システムを'密結合'のシステムと呼びます。プロセッサ同士が非常に密に結合されているも ので、 2つのコンビュータがlつの主記憶装置を共有するデュアルシステムでして、私共のと ころにはこれが全部で3組あります。主記憶容量は3組ともそれぞれ32MB(メガバイト) です。 2つの32MBのサブシステムは主にTSS端末のサーヒeスに使っています。空き時聞 があれば、パッチ処理も行いますが主にTSS用であり、この2台で大体250台ぐらいの端 末が同時に処理されます。それから、制御と書いであるサブシステムは、全体を制御するのと 同時に、空き時間があればノぜッチ処理もするというように使用しています。それから、昭和

8年の10月にいわゆるスーパーコンビュータというものを導入しております。これも日立 製作所のシステムで、メインメモリーが64MBというものです。

32MB 

テ'ィスク

42000MB 

32MB 

64MB  図1.東大センターの密結合/疎結合系

4U

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このスーパーコンビュータといいますのは通常計算速度が非常に速いといわれているわけで すが、これは処理内容によります。物によっては全然速くならない計算もありますし、非常に 速くなる計算もあるという具合です。ですから、使い方しだいでスピードが出たり出なかった りするというような、ある意味では非常にアンバランスなコンビュータです。一般的に言いま すと、行列だとかあるいはベクトルなどを計算するときは、かなり速い速度が出ます。速いと いいますのは、汎用の超大型コンピュータに比べますと10倍から、ものによっては数10倍 位速くなるということです。それからこのシステム全体の事を私共の用語では疎結合のシステ ムといいます。疎結合とは英語のLoosely coupledという言葉の訳みたいなも のですが、ゆるやかに結合されているという事です。こういう密結合のシステムをゆるやかに 結合するという意味は、主としてディスク装置が全体で共用できるという意味です。私共のデ ィスクはかなり大きくて、 42000MBの容量があります。このMBというのは106乗 バイトでその上の位は109乗でGB(ギカツイイト)ということになりますので42GBと いうかなり大きなディスクが共用されています。また、 MS S (M  S Y s t e m)は、大容量記憶装置と言いまして、これは磁気テープの自動倉庫みたいなもの です。それから光ディスクというのがありますが、これも非常に大容量の記憶装置です。

さて、ネットワークとしては、こちらのキャンパスからも使っておられる方がいらっしゃる かもしれませんけれども、大学問ネットワークというものがあります。現在、私共のコンビュ ータも電電公社のパケット交換網に加入していますし、このキャンパスのコンピュータもやは りこれに加入しています。たとえば長崎大学のシステムも、私共のコンビュータともつながっ ています。このパケット交換網の大きな特徴の1つは、この中のデータの伝送が完全にディジ タルで行われる、つまりパルスとして伝送が行われることで、信頼性が非常に高いということ です。それから料金的には、電電公社に支払う従量制の料金制度によりまして、送ったデータ の量により使用料が決められます。一般的に、専用線といわれるものは電電公社の線を借りる もので、これは使用料にかかわらず一定額の料金を毎月支払わなければなりません。しかし、

パケット網の方はそうでなく、使用量に応じて料金を支払うものです。具体的にいうと1行分 の情報の料金は約O.5円位で電話と比較して遠近摘差が非常に小さくなっており、近距離でO.

4円、中距離で0.5円、非常に遠い所でも0.6円の3段階に分れています。近距離と遠距離で

1.5倍位しか違わないという料金体系ですが、おおまかに言ってl行送るのに0.5円位、 2行 送って約1円というような感じです。

パケット交換網にはl本の通信線で計算センターが加入するわけです。このl本の線を使用 してどのようにしてデータを送るかを考えます。たとえば、カードリーダからデータを読ませ ている聞に、端末機を使用しどこか他の所のコンピュータを使用する場合に、端末機に対する データはカードリーダからのデータと同ーの線を還ります。また、他の人が非常に大量の計算

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結果をラインプリンタに打ち出す場合にも、ラインプリンタに出すべき情報は前と同ーの線を 利用して送られます。このように線を1本引いておけば、端末を扱っている人からみると大勢 でどこのコンビュータとも交信ができるわけで、これを回線の多重利用といいます。このよう にできる理由はデータが後で説明するようなノマケット形式になっているためです。昭和59年 春からはDDXのパケット交換網と電話網がつながることになっています。

従来、パソコンから音響カプラを通して遠方のコンピュータを利用する場合には遠距離通話 料が必要ですが、パケット交換網と電話網がつながるようになると、 DDXを利用することは、

lつの市外通話回線を多勢の人が共同で利用することになり、市内通話料金+パケット料金で 積むようになります。このことから遠距離の通信を行う時には非常に便利になります。電電公 社にとっては私たちが第l号のテスト・ユーザとなり昭和583月より実験を行っています。

つまり私共のコンピュータを、外の電話網からこのパケット交換網に入って使い、それで支障 なくうまくいくかどうかの実験を行いました。これはいずれ商用サービスになります。このよ うな動きは、要するにパーソナルコンビュータを持っていると全国どこの計算機でも使えるよ うになりつつあるという事の1つの表れと考えて頂いていいと思います。

今後そのようなネットワーク網というのが非常に盛んになりそうですが、ネットワークを使 うのにはいろいろな目的があります。そのlつは、私共計算機センター側からみると、回線の 多重化ということです。先程のようにl本だけ線を張っておけば、どこのコンピュータともや りとりが出来ます。従来でしたら専用線を11本張っていたわけで、それに比べたら随分経 済的になるわけです。その次に、遠くのコンビュータを使って何をやるかというと、多くの人 はデータペースに期待しています。それから、コンビュータをTSSモードあるいは

Remote  Job  Entryということで遠くから使うというTSS/RJEがありま す。大型機には非常に高速なプリンターがあったり、大きなディスクがあったりしますのでそ れを共同利用しようというものです。それからいろいろなデータの転送が考えられます。電子 メイルと言いまして、これから日本でもだんだん出来る様になるのではないかと思いますが、

手紙のやりとりを端末機を通して行うことも可能です。私共のシステムでは、前からユーザー 同志で一応電子メイルの交換が行えるようになってあ、りますが、従来は英語を用いるかローマ 字かカタカナを用いておりました。最近はだんだんと漢字でも行えるようになってきておりま す。ただ日本語においては漢字が直接には端末機に入力出来ませんので、一度ローマ字で入力 してそれを漢字に変換するという操作が必要となることが煩わしいところです。たとえばちょ っとした手紙を書くのにも、ローマ字漢字変換が必要ですが、この点はワープロの使い方と同 じでありワープロに慣れた人が多くなれば電子メイルは盛んになると思われます。電子メイル が盛んになりますとちょっとした用件はいちいち郵便で手紙を出さなくてもコンピュータを通

して伝えられるということで便利になるでしょう。

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大学問コンビュータネットワークのひとつの利点として、このキャンパスで非常に時間のか かる計算を行いたい場合にはスーパーコンビュータを利用できるということがあります。スー パーコンビュータは、大学関係では当初私共のものだけでしたが、昭和595月には京都大

学にも富士通製のスーパーコンピュータが導入されました。したがって、端末機はこのキャン パスのものを使用して東大もしくは京大のスーパーコンビュータを直接呼び出して使用するこ とができます。

次にデータペースに関してお話しします。現在、日本で作られたデータベースはあまりあり ません。現在私共はアメリカのChemical Abstract  Serviceという 組織から2週間にlCASというデータペースを磁気テープで購入しております。 CASと いうのはChemical Abstractという名のとおり、化学関係の世界中の学術雑 誌に記載された論文のタイトルが収められているデータベースです。このデータペースは論文 の内容までは載っておらず、タイトルとアブストラクトが、たくさん入っているものです。こ れを利用しますと、ある物質についてこれまでどのような論文が出ているかを知りたい場合に は、関係論文のタイトルなどはすぐにわかります。他大学のデータペースとしては、まず東北 大学にはMETADEXというものがあります0METAとはメタルのことで、金属工学関係 で今までに発表され学術雑誌に載った論文のリストが入っています。次に、東大、京大、九大 などで共通に所有しているものとして、 IEEEのデータペースがあり、これは主に技術関係 やコンビュータ関係や物理関係のものです。さらに私共のセンターと図書館との共同作業で従 来整備してきたものに、欧文の雑誌に関するデータがあります。これは、ある学術雑誌が全国 の何処の図書館にあるか、何巻から何巻までは、何処の図書館に行けば見られるかといった、

雑誌の所在情報のデータペースです。それから私共のサービスセンターと似た形で、文献情報 センターというのが東大の中に出来ました。そこでは、全国の大学の図書館にある本に関する 情報を蓄積しようということで開発が進んでいます。あるとき、ある本を調べたい、見たいと 思った時に自分の所の図書館にその本が無かったとします。その時にこのデータベースで調べ ると、その本が全国の何処と何処の図書館にあるという事がわかるわけです。これもやはり所 在情報が主となります。これからネットワークがますます使いやすくなるにつれて、一方でデ ータペースもあちらこちらで整備され、我々の必要なデータが簡単に手に入るというような時 代が来るのではなb、かと思います。

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私共は、従来から大学問ネットワークの上でテスト的にいろいろな事を行っております。例 えばいくつかのコンピュータを経由して、どこかのコンビュータを使うということが出来ます。

2DDXと書かれている部分が、先ほどの電電公社のパケット交換網ということになりま す。

サーパ= ユーザ=9

パケット交換網 (DDX) 

テ'ィジタル /  従量制料金 電話網 (300/1200bps) 

2.大学問ネットワーク

これを使って、例えば、図3のように、京都大学の富士通の大型機を東京大学の日立の大型機 から使うとします。東大のセンターでは大型機の先にVAXというスーニパーミニコンがありま して、それにはOSとしてUNIXという割合に使いやすいOSが入っており、私などはこれ をよく使っております。ここで、更にそれの先に例えばLSI‑llのようなミニコンをつな ぎ、そのミニコンの先にパーソナルコンビュータを付けるとします。このような接続で本当に うまくいくかどうか、あるいはどれくらいの遅れがあるかということを一度実験してみたこと があります。パーソナルコンビュータからミニコンを呼び、ミニコンからスーパーミニコンを 呼んで、それから大型機を通してDDX経由でよその大型機を呼ぶわけです。例えば、パソコ ンのフロッピィディスクに蓄えておいたデータを、このパスを経由して、京都まで持って行き、

京都の大型機に入れるといった事を行って見ましたところ、わりとスムーズに行えました。で すから今は、コンビュータを数台経由してどこかのコンピュータを使うというような事は次第

に出来るようになって来たわけです。

i

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3の左側のような1つの部屋の中あるいは、 lつの建物の中にあるようなネットワークの 事を構内ネットワークと言ったりします。先ほどのDDXのような非常に大きな、全国にまた がるようなネットワークのみではなく、このような構内ネットワークというものも広まってい くと思われます。この構内ネットワークは、パソコンに非常に影響がありそうなので、もう少 しつけ加えておきたいと思います。それは前述しましたような回線の多重化利用は大規模なネ ットワークのみではなく、小さなマイコン装置などでも随分行われるようになってきたという ことです。

構内ネットワーク

3.ネットワークの利用例

従来の大型コンピュータに数台の端末機がつながるつなぎ方は、鴻末機一台に対して1本の 線を CCPという通信制御装置まで引き、それから大型機に入れるといった方法でありました。

しかし、近年はマイコンの発達により、マイコンを使用したマルチフ・レクサといわれるマイコ ンを内蔵した装置を利用して回線の多重化利用が行われております。図4で、マルチプレクサ の働きを述べますと、端末機からマルチプレクサにデータを入れるとマルチプレクサ内のマイ コンは、どの端末機からデータが来たのかを判断し、そのデータにどの端末機から来たかの目 印を付け回線に送り出します。そうすると他方のマルチプレクサが先程のデータを受けとって、

そのデータがどの端末機から来たのかを判断し、それに相当する回線に送り出すということを 行います。つまり、大型コンピュータからみると、聞にマルチプレクサが入っている事は全く わからず、ある意味では大型機をだましていることになります。このようにマルチプレクサを 利用しますと、線をll本引く場合に比べて効率のよい回線の使い方ができます。とくに遠 方のコンピュータを利用する場合には回線の節約になります。これなどはマイコンがデータ通 信に浸透してきた例です。

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コンピ子│夕

マルチプレクサ

4.回線の多重化利用

次にマルチプレクサが端末機とデータをやりとりする時の通信速度と、マルチプレクサ聞の 通信速度を考えてみます。仮に端末機が4台接続されており、この4台が常時使用されている 状態ではマルチフ.レクサ聞の通信速度はマルチプレクサと端末機間よりも4倍以上の速度がな いと間に合わないということになります。しかし実際には接続されている4台の端末機がすべ て使用中ということはありませんので、 4倍程の速度がなくてもよいことになります。反対に マルチプレクサ聞の通信速度がマルチプレクサと端末機の聞の4倍だとしますと、接続できる 端末機は6台とか8台というように増やすことが出来ます。実際にはかなりの端末機が接続で きるようになっています。さらに端末機にパソコンがつながれていますと、接続できる端末機 の数はもっと増やすことができます。これは、通信のやり方がbt通信というふうに変 化するためです。

次にパソコンと普通の端末機ではデータ通信のモードが異なることをお話しします。

普通の端末機をコンピュータに接続した場合のデータの通信方法は、かなり連続的になって います。端末機はそれ自身がデータを処理する能力を持っていないので、コンビュータと端末 機とは常時データをやりとりしているわけです。しかしパソコンなどを接続した場合には、パ 一ソナルコンピュータ自身がかなりのデータ処理能力を持っており、パソコン自身がデータを 処理している時は、大型コンピュータとやりとりを必要としません。例として、大型機にプロ グラムを送りコンパイルさせた後、実行させる場合を考えます。普通の端末機ですと自分で処 理する能力がないために、プログラムを打込む場合にも、端末機から遂次プログラムを打込ん で大型機のエディタを使用して編集するということになりますが、パソコンの場合にはパソコ ン自身がエディタを持っていますのでプログラム入力は、大型機と交信せずにパソコンだけで

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出来るわけです。パソコンの場合、普通フロッピィディスクの中にプログラムが完全に出来上 がってから改めて大型機を呼ぴ、フロッピィディスクの中身を送る事になります。その時はか なり多くのデータがl度に送られるわけで、このような通信のことをbt通信と言いま す。たとえば1台のパソコンにだけ着目しますと、そのパソコンではユーザ.ーがローカルにプ ログラム入力を行う間通信は全く行われません。そして、データが少したまったところで一度 にまとめて送られるわけです。その後またしばらくの問、全然データ通信が無いというように なるわけです。ここで、この btとbtの聞というのは何もデータが流れていな いので、この間回線を遊ばせておくのは明らかに不経済です。そこで今度は、同じ回線に別の パソコンをつないでも、別のパソコンからも時々しかデータが送られてきませんから、 bur

tとbtの聞に通信できるわけです。いずれにしてもデータは時々しか流れずに、流 れる時には非常に多くのデータを出来る限り短い時間で送りたいということになります。今ま では、割合と低い速度で常にデータが行ったり来たりしていたのが、今度は時々思い出したよ うに高速で 通信を行いたいということで、データ通信の性質が非常に変わってくるわけです。

そうなると、ネットワークの作り方も、従来のように端末機1l台につなぐのではなく、図

5のようにリング型にするとか、パス型にするとかというようなことが可能になってきます。

パス型 リング型

5.ネットワークの形態

これらを称して構内ネットワーク、 Local Area  Networkと言いますが、こ れから先程のDDXのような広域ネットワークと並んでこのようなネットワークが非常に重要 になってくると思われます。

この構内ネットワークにもいろいろな作り方がありますが、最近代表的とされているものは 2つです。 1つはリング型、もう 1つはパス型です。リング型の方は通常どこかにコントロー

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ラというコンピュータがあり、そのコンピュータからトークンと呼ばれる通行証の様なものを 流します。どのコンピュータもデータ通信をする必要がないときは、このトークンはただぐる ぐる回っているだけです。どれかのコンピュータが別のコンビュータにデータを送るときは、

送り手のコンビュータが、まず線の上を流れているトークンを自分で取り入れ、送信権を得ま す。そしてこのトークンの後に行き先の情報と実際のデータを付けて再び流してやります。受 け手のコンピュータでは流れてきた情報を見て、それが自分宛であることが判明したらそのデ ータを取り込み、データが受け取られます。普通はその後、受け手のコンピュータは、送られ て来たデータをそのまま送り出します。そうするとデータはひと回りして送り手のコンビュー タに戻り、先に送り出したデータと比較を行えば転送中でエラーが起きたかどうかという確認 ができるわけです。両方が一致していればトークンを切り離して送り出し、データ転送が終了 します。このような方式が実用になるのは、 1つのコンピュータがたまにしかデータ転送を行 わないからで、皆がいつもデータを送っているような状況ではこの方式は成り立ちません。

もうlつのパス型の方法は、線をただ一本張っておき、コンビュータをつなぎたい時にはど こからでもつなげるようになっています。転送用のケーブルとして、リング型の場合は最近光 ケーブルが多く用いられていますが、パス型の場合には同軸ケーブルを使います。 Et h 

‑netといわれるネットワークの場合のつなぎ方は、実際、針をっき刺すような方法で行い ますので、この方法ですと、そのケーブルのどこからでも接続できることになります。このよ うなつなぎ方では、あるコンピュータからデータを送り出すと、一応他の全部のコンピュータ にデータが入ります。この点がリング型の場合と非常に異なります。データを送り出す側はデ ータの頭にどのコンピュータ宛であるかという宛先情報を必ず付加しておき、受け取った方で その宛先情報を見て自分の所に来たものだけを受取ります。ただこの方式で問題になるのは、

2つのコンビュータから全く同じタイミングでデータの送出が行われた場合で、この時にはこ の線の上でデータがぶつかり合い内容が乱れてしまいますので、正しいデータを転送すること が出来ません。このように同時にデータを送り出した時の対策としては、種々の方法が考えら れています。例えばEthernetという方式では、このような時にはもう一度両方のコン ピュータからデータを送り直します。その送り直す時にまた同時に送り出しが行われないよう に、両方のコンビュータの中で乱数を発生させその数に応じた時間だけ遅らせてデータを送り ます。こうすると、 2回目も簡突するという可能性は非常に小さくなります。

いずれにしても、このようにl本の回線を多くのコンピュータで共同利用するという形態が 可能になったのは、パソコンのような端末機が増えて来てその通信が bt通信になって きたからです。また、このようなローカルネットワーク、あるいは構内ネットワークを最近は 略称としてLANと呼んでいます。 LANというのはLocal Area  Network  のことで、 L1は局所的な、 Areaは地域ということで、局所的な地域のNet

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図 3 の左側のような 1 つの部屋の中あるいは、 l つの建物の中にあるようなネットワークの 事を構内ネットワークと言ったりします。先ほどの DDX のような非常に大きな、全国にまた がるようなネットワークのみではなく、このような構内ネットワークというものも広まってい くと思われます。この構内ネットワークは、パソコンに非常に影響がありそうなので、もう少 しつけ加えておきたいと思います。それは前述しましたような回線の多重化利用は大規模なネ ットワークのみではなく、小さなマイコン装置などでも随分行われるように
図 3 . AN  AL  Y  S  T による出力図
表 2 文書管理サブシステムで指定できる画面名と画面番号 画 面 名 画面番号 表 示 さ れ る 画 面 DMS  2  文書ファイ J レの選択画面 SELECT  2
表 3 PF キーの使用方法(続く) キー名称 標準割当て等毎 機 能 i 見 明 処理終了キー PF3  現在の処理を終了し.一つ前の画面に戻る. サブゾステム PF4  現在の処理を終了し.サブシステム選択函面に戻る

参照

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